JP2005305585A - 遠隔操作システム - Google Patents
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Abstract
【目的】 マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構を相似形な構造とし、マスター側リンク機構の操作性に優れ、両リンク機構を広範囲に動作させる。
【構成】 スレーブ側リンク機構を有する作業装置とマスター側リンク機構を有する操作装置とを備え、前記操作装置におけるマスター側リンク機構の操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を駆動する遠隔操作システムであって、作業装置および操作装置は、入出力側にそれぞれ配された入出力部材4,5に対して回転可能に端部リンク部材1a〜3aを連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材1a〜3aを中央リンク部材1b〜3bに対して回転可能に連結した四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cからなるリンク機構1〜3を三組以上有し、各リンク機構1〜3の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とする。
【選択図】 図5
【構成】 スレーブ側リンク機構を有する作業装置とマスター側リンク機構を有する操作装置とを備え、前記操作装置におけるマスター側リンク機構の操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を駆動する遠隔操作システムであって、作業装置および操作装置は、入出力側にそれぞれ配された入出力部材4,5に対して回転可能に端部リンク部材1a〜3aを連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材1a〜3aを中央リンク部材1b〜3bに対して回転可能に連結した四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cからなるリンク機構1〜3を三組以上有し、各リンク機構1〜3の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とする。
【選択図】 図5
Description
本発明は、医療や産業機械などの操作に利用される遠隔操作システムに関し、詳しくは、リンク機構からなる多関節機械を操作する操作装置(マスター)と、リンク機構からなる多関節機械を動作させる作業装置(スレーブ)とで構成されたマスタースレーブ方式の遠隔操作システムに関する。
医療や産業機械などの操作に利用される遠隔操作システムには、例えば、リンク機構からなる多関節機械を操作する操作装置(マスター)と、リンク機構からなる多関節機械を動作させる作業装置(スレーブ)とで構成されたマスタースレーブ方式のものがある。この種の遠隔操作システムでは、スレーブ側リンク機構を有する作業装置に対して、マスター側リンク機構を有する操作装置での操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を動作させるようにしている(例えば、特許文献1および特許文献2参照)。
まず、特許文献1に開示された遠隔操作システムは、油圧ショベルの操作装置を例示したものであり、作業側リンク機構である作業装置(スレーブ)と、その作業装置のリンク機構に対して相似形の操作側リンク機構を構成した操作装置(マスター)とを具備する。この作業側リンク機構である作業装置は、リンクであるブーム、アームおよびバケットを有し、それらブーム、アームおよびバケットは、油圧シリンダにより回動され、そのブームおよびアームの回動角度は、作業側角度センサにより検出される。
また、特許文献2に開示された遠隔操作システムは、医療用マスタースレーブシステムを例示したものであり、多関節構造の医療用マニピュレータを遠隔的に操作させるために遠隔操作装置も医療用マニピュレータと同じ自由度を持つ多関節構造を持たせている。この医療用マスタースレーブシステムでは、ユーザ操作を容易にするため、遠隔操作装置の構造をできるだけ医療用マニピュレータと似せてあり、構造を同じにすることにより遠隔操作装置の各軸がとる動作形状をそのまま医療用マニピュレータに投影するようにしている。また、このスレーブ側の医療用マニピュレータは、マスター側で検出された姿勢情報および位置情報に基づいて5自由度でもってユーザにより遠隔操作される。
特開2001−310277号公報
特開2001−137257号公報
ところで、前述した遠隔操作システムでは、ユーザの作業性を向上させるため、マスター側リンク機構を持つ操作装置と、スレーブ側リンク機構を持つ作業装置とを相似形な構造とする必要がある。しかしながら、操作装置におけるマスター側リンク機構と作業装置におけるスレーブ側リンク機構が相似形な構造で広範囲の動作を可能とした遠隔操作システムを実現することは非常に困難性を伴う。
例えば、前述した特許文献1に開示された遠隔操作システムでは、油圧ショベルの操作装置を例示しているが、その操作装置が2自由度のリンク機構を具備していることから、リンク機構の動作範囲が平面状に限られている。また、前述した特許文献2に開示された遠隔操作システムは、医療用マスタースレーブシステムを例示しているが、その医療用マニピュレータが5自由度のリンク機構を具備しており、その中にはパン・チルト機構が含まれている。マスター側の操作装置にパン・チルト機構を用いた場合、各回転対偶部の回転方向に動かす際に操作性はよいが、それ以外の方向に動かす際には一つ一つの回転対偶部を動かすような動きになり、操作性に優れているとは言い難い。また、チルト角が0°の状態(パンで動作する部材とチルトで動作する部材が一直線となった状態)では、完全にチルトの回転方向にしか動作できなくなり、この原点位置が特異点となる。また、パン方向に旋回させると、配線などの捩れ問題が発生する。さらに、その他のジョイスティックとして、球面ブッシュタイプのものもあるが、作動角が制限されてしまうという問題も生じる。
そこで、本発明は前述の問題点に鑑みて提案されたもので、その目的とするところは、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構を相似形な構造とし、マスター側リンク機構の操作性に優れ、両リンク機構を広範囲に動作させ得る遠隔操作システムを提供することにある。
前述の目的を達成するための技術的手段として、本発明は、スレーブ側リンク機構を有する作業装置とマスター側リンク機構を有する操作装置とを備え、前記操作装置におけるマスター側リンク機構の操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を駆動する遠隔操作システムであって、前記作業装置または操作装置の少なくともいずれか一方は、入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたことを特徴とする。
ここで、入出力間に設けられた三組以上のリンク機構のそれぞれは、幾何学的に同一形状を有し、そのリンク機構を三組以上としたのは、二自由度機構とするためである。ここで、「リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一にする」とは、中央リンク部材の対称面において入力側と出力側に分断した場合に入力側と出力側の幾何学的形状が同一であることを意味する。
また、各リンク機構は、四つの回転対偶部からなる三節連鎖を構成している。入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材は球面リンク構造で、三組以上のリンク機構における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材と中央リンク部材との連結部となる回転対偶部の軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。但し、三組以上のリンク機構における中央リンク部材の形状は幾何学的に同一である。
本発明に係る遠隔操作システムでは、作業装置または操作装置の少なくともいずれか一方、例えば作業装置と操作装置の両方に、入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とした構造を採用すれば、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構を相似形な構造とすることができる。また、この構造によれば、マスター側リンク機構の操作性を向上させることができ、両リンク機構を広範囲に動作させることが容易となる。
前述の構成において、マスター側リンク機構は、二つ以上の入力側端部リンク部材の回転角度を検出する回転角度検出機構を具備した構造が可能である。このようにマスター側リンク機構に入力側端部リンク部材の回転角度検出機構を設ければ、そのマスター側リンク機構の入力側端部リンク部材の回転角度を検知することが可能となる。この回転角度の検知信号はスレーブ側リンク機構の姿勢制御に用いることになる。
前述の構成において、マスター側リンク機構は、その出力部材の先端に操作部材を回転可能に設置した構造が望ましい。このようにマスター側リンク機構の出力部材に操作部材を回転可能に設置すれば、マスター側リンク機構の操作入力に際して、ユーザの操作性が大幅に向上する。
一方、前述の構成において、スレーブ側リンク機構は、二つ以上の入力側端部リンク部材の回転角度を検出する回転角度検出機構を設け、前記入力側端部リンク部材の回転角度を制御する姿勢制御用アクチュエータを前記入力側端部リンク部材に回転伝達部を介して連結した構造が可能である。このようにスレーブ側リンク機構の入力側端部リンク部材側に回転角度検出機構および姿勢制御用アクチュエータを設ければ、スレーブ側リンク機構を姿勢制御することが可能となる。この場合、前述したマスター側リンク機構の入力側端部リンク部材に設けた回転角度検出機構で得られた検知信号とスレーブ側リンク機構の入力側端部リンク部材に設けた回転角度検出機構で得られた検知信号に基づいて姿勢制御用アクチュエータを動作させるようにすればよい。
前述の構成において、マスター側およびスレーブ側リンク機構は、その出力部材または入力部材に、回転機構もしくは直動機構を具備した構造が可能である。このようにマスター側およびスレーブ側リンク機構の出力部材または入力部材に、回転機構もしくは直動機構を設ければ、リンク機構を有する作業装置あるいは操作装置における自由度を増加させることが可能となる。
前述のマスター側リンク機構における回転角度検出機構から出力される検知信号より求められる偏差信号を定数倍した制御信号を、スレーブ側リンク機構への指令パルスとすることが望ましい。マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構は同一構造であるため、両リンク機構の原点位置を予め揃えておけば、マスター側リンク機構の偏差信号に、マスター側の回転角度検出機構の分解能に対するスレーブ側の回転角度検出機構の分解能の比率をかければ、スレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができる。つまり、前記偏差信号を定数倍すれば、スレーブ側リンク機構の出力部材の現在位置とマスター側リンク機構の出力部材の現在位置を比較しなくても、スレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができる。なお、前述の偏差信号とは、現在のカウンタ値と前回のカウンタ値の差を意味する。
前述の構成において、マスター側リンク機構における出力部材の姿勢を、折れ角θと旋回角φで規定される出力部材の姿勢と入力側の端部リンク部材の回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材の軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
cos(θ/2)sinβn−sin(θ/2)sin(φ+δn)cosβn+sin(γ/2)=0
による順変換でもって算出し、それに基づいてマスター側とスレーブ側のリンク機構における出力部材の姿勢が同一となるように前記関係式の逆変換でもってスレーブ側リンク機構の姿勢を制御可能とした構成が可能である。
cos(θ/2)sinβn−sin(θ/2)sin(φ+δn)cosβn+sin(γ/2)=0
による順変換でもって算出し、それに基づいてマスター側とスレーブ側のリンク機構における出力部材の姿勢が同一となるように前記関係式の逆変換でもってスレーブ側リンク機構の姿勢を制御可能とした構成が可能である。
ここで、出力部材の姿勢において、「折れ角θ」とは、入力部材の中心軸に対して出力部材が傾斜した垂直角度で、「旋回角φ」とは、入力部材の中心軸に対して出力部材が傾斜した水平角度を意味する。「回転角βn」とは、入力部材に回転自在に連結された端部リンク部材の連結端における回転角を意味する。また、「軸角γ」とは、入力側の端部リンク部材に回転自在に連結された中央リンク部材の連結端軸と、出力側の端部リンク部材に回転自在に連結された中央リンク部材の連結端軸とがなす角度を意味する。「離間角δ」とは、入力側の基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向位置間隔を規定し、端部リンク部材の入力部材との連結端軸のそれぞれがなす角度を意味する。また、「関係式による逆変換」とは、出力部材の姿勢を規定する目標値を関係式に入力することにより、その姿勢入力に対する入力側端部リンク部材の回転角を求めることを意味し、「関係式による順変換」とは、入力側端部リンク部材の回転角を規定する目標値を関係式に入力することにより、その回転角入力に対する出力部材の姿勢を求めることを意味する。
前述の構成において、マスター側とスレーブ側のリンク機構では、それぞれの中央リンク部材の軸角γと回転角度検出機構の分解能を同一とすることが望ましい。このように中央リンク部材の軸角γと回転角度検出機構の分解能を同一とすれば、マスター側の回転角度検出機構から出力される検知信号をそのままスレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができるので、スレーブ側リンク機構の姿勢制御が容易となる。
本発明によれば、例えば、作業装置と操作装置の両方に、入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一とした構造を採用すれば、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構を相似形な構造とすることができ、マスター側リンク機構の操作性に優れ、両リンク機構を広範囲に動作させることができる高性能の作動装置および操作装置を提供することができる。
図1および図2は、医療や産業機械などの操作に利用され、スレーブ側リンク機構を有する作業装置とマスター側リンク機構を有する操作装置とを備え、前記操作装置におけるマスター側リンク機構の操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を動作させるマスタースレーブ方式の遠隔操作システムに適用した実施形態を示す。
この実施形態におけるスレーブ側リンク機構とマスター側リンク機構は、例えば、三次元空間における複雑な加工や物品の取り回し等の作業を高速かつ精密に実行する多関節機械の一部を構成する三組のリンク機構1〜3を具備する。これら三組のリンク機構1〜3のそれぞれは幾何学的に同一形状をなす。このような構造とすることにより、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構を相似形な構造とすることができる。また、この構造によれば、マスター側リンク機構の操作性を向上させることができ、両リンク機構を広範囲に動作させることが容易となる。
図1および図2に示すように、スレーブ側およびマスター側のリンク機構における各リンク機構1〜3は、入力部材4に回動自在に連結された入力側の端部リンク部材1a〜3aと、出力部材5に回動自在に連結された出力側の端部リンク部材1c〜3cと、両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cのそれぞれに回動自在に連結されて両端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを互いに連結する中央リンク部材1b〜3bとで構成され、四つの回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cからなる三節連鎖構造をなす。
端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cは球面リンク構造で、三組のリンク機構1〜3における球面リンク中心は一致しており、また、その中心からの距離も同じである。端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cと中央リンク部材1b〜3bとの回転対偶部6b1,6b2〜8b1,8b2の連結軸は、ある交差角をもってもよいし、平行であってもよい。ただし、三組のリンク機構1〜3における中央リンク部材1b〜3bの形状は幾何学的に同一である。
リンク機構1〜3において、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの幾何学的形状が入力側と出力側で等しく、また、中央リンク部材1b〜3bについても入力側と出力側で形状が等しいとき、中央リンク部材1b〜3bの対称面に対して中央リンク部材1b〜3bと入出力部材4,5と連結される端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cとの角度位置関係を入力側と出力側で同じにすれば、幾何学的対称性から入力部材4および入力側の端部リンク部材1a〜3aと出力部材5および出力側の端部リンク部材1c〜3cは同じに動き、入力側と出力側は同じ回転角になって等速回転することになる。この等速回転するときの中央リンク部材1b〜3bの対称面を等速二等分面という。
このため、入出力部材4,5を共有する同じ幾何学形状のリンク機構1〜3を円周上に複数配置させることにより、複数のリンク機構1〜3が矛盾無く動ける位置として中央リンク部材1b〜3bが等速二等分面上のみの動きに限定され、これにより入力側と出力側は任意の作動角をとっても等速回転が得られる。
この実施形態のリンク機構は、二つ以上の入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転対偶部6a〜8aに、サーボモータ等の姿勢制御用アクチュエータを連結し、そのアクチュエータにより、端部リンク部材1a〜3aの回転角位置を制御することで、出力部材5に取り付けられた、例えばツール(図示せず)などの可動部位の姿勢を制御する。
図1に示すリンク機構1〜3の基本的構成は、本出願人が先に提案した特願2003−40086に開示したものと同一であり、入出力部材4,5は、中心軸に貫通孔が形成され、外形を球面状としたドーナツ形状をなすリンクハブである。このリンク機構1〜3の各回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cは、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを片持ちで支持した構造を具備する。
一方、図2に示すリンク機構1〜3の基本構成は、本出願人が先に提案した特願2003−388307に開示したものと同一であり、入出力部材4,5は、円盤状をなす。このリンク機構1〜3の各回転対偶部6a〜8a,6b1,6b2〜8b1,8b2,6c〜8cは、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cを両端支持した構造を具備する。
図3は、図1に示す片持ち支持のリンク機構における入力部材4と入力側の端部リンク部材1a〜3aの連結部分である回転対偶部6a〜8aを示し、図4は、図2に示す両持ち支持のリンク機構における入力部材4と入力側の端部リンク部材1a〜3aの連結部分である回転対偶部6a〜8aを示す。この回転対偶部6a〜8aは、入力側の端部リンク部材1a〜3aを回転自在に支承する軸10を軸受9a,9bを介して入力部材4に支持した構造を具備する。
なお、このような軸受構造としたことにより、その連結部分での摩擦抵抗を抑えて回転抵抗の軽減を図ることができ、滑らかな動力伝達を確保できると共に耐久性を向上できる。前述の軸受構造としては、二個のラジアル玉軸受、アンギュラ玉軸受、ローラ軸受、すべり軸受、もしくは一個の複列アンギュラ玉軸受などを使用することが可能である。出力部材5は、図3および図4の入力部材4と同一構造である。軸10の円周方向位置は等間隔でなくてもよいが、入出力部材4,5は同じ円周方向の位置関係とする必要がある。この入出力部材4,5は、三組のリンク機構1〜3で共有され、各軸10に端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cが連結される。
図5は、操作装置におけるマスター側リンク機構を示す。なお、図では、マスター側リンク機構における一つのリンク機構1〜3のみを示している。リンク機構1〜3の入力部材4はスペーサ21を介してベース24上に固定されている。リンク機構1〜3の出力部材5には、操作部材であるスティック25が同軸的に連設されている。従って、ユーザは、マスター側リンク機構のスティック25を把持して動かすことにより、スレーブ側リンク機構を動作させることになる。このマスター側リンク機構の操作時、マスター側リンク機構の出力部材5の姿勢を検知するためには、二つ以上の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検出できるように構成すればよい。
図6は、二つ以上の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検出するための回転角度検出機構26をマスター側リンク機構に付設した一つの設置例を示す。この回転角度検出機構26の設置により、そのマスター側リンク機構の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検知することが可能となり、この回転角度の検知信号はスレーブ側リンク機構の姿勢制御に用いることになる。なお、図ではリンク機構1〜3の入力部材4のみを表記し、他の構成部品を省略している。また、スレーブ側リンク機構に回転角度検出機構を付設する場合も、マスター側リンク機構の設置構造と基本的に同一とすることが可能である。
この回転角度検出機構26の設置例では、ベース24に付設された支持フレーム27に回転角度検出機構26を固定している。この回転角度検出機構26の被回転軸28は、入力側端部リンク部材1a〜3aと入力部材4の回転対偶部6a〜8aから延びる回転軸29と同軸になるように配設され、カップリング30を介して回転軸29と連結されている。なお、この回転角度検出機構26としては、インクリメンタル型エンコーダあるいはアブソリュート型エンコーダのいずれであっても使用可能である。また、他の回転角度検出機構としては、二軸方向の傾斜角を検知する二つの傾斜角センサを出力部材5に設置する構造も可能である。
回転角度検出機構26を取り付けるための支持フレーム27は、リンク機構1〜3の各構成部品と干渉しないようにリンク機構1〜3から離隔させた位置に設置されている。また、回転角度検出機構26は、ベース24に取り付けられたカバー22によって覆われており、リンク機構1〜3の各構成部品を含む他の部品と当たらないように保護されている。このカバー22は、スティック25の最大径部25c(図5参照)と接触することにより、リンク機構1〜3の折れ角範囲を規制する機能も発揮する。さらに、カバー22の上面には、リンク機構1〜3の動作時に各構成部品と干渉することを回避するために開口部23が形成されている。
前述の実施形態では、回転角度検出機構26の被回転軸28と回転対偶部6a〜8aの回転軸29が同軸となるように両者を配置しているが、小型の回転角度検出機構を使用した場合には、その回転角度検出機構を入力部材4の内部に設置することも可能である。また、ギヤ等を介して回転角度検出機構26の回転軸28をシフトするように配置してもよい。このようにすれば、回転角度検出機構26(支持フレーム27)とリンク機構1〜3の各構成部品との干渉を回避することができると共に、マスター側リンク機構を有する操作装置全体のコンパクト化が図れる。
図7は、マスター側リンク機構における入力部材4に回転機構を設置した構造を例示する。つまり、図6に示す入力部材4が固定されたベース24を軸受45を介して基台46に回転可能に設置している。固定された基台46に軸受45の外輪を挿入すると共に、ベース24に軸受45の内輪を挿入してナット47で締め付け固定する。また、この基台46にベース24(入力部材4)の回転角度を検出する回転角度検出機構44を設置している。このようにベース24(入力部材4)の回転角度を回転角度検出機構44により検出することができる。
なお、この例では、入力部材側のベース24に回転自由度を付与しているが、出力部材側で回転自由度を付与する構造も可能である。
図8は、マスター側リンク機構において、リンク機構1〜3の出力部材5の先端にスティック25を回転可能に設置した構造を例示する。二自由度のリンク機構の場合、姿勢に応じて出力部材5の表面角度が決まってしまうため、このようにマスター側リンク機構の出力部材5にスティック25を回転可能に設置すれば、マスター側リンク機構の操作入力に際して、ユーザの操作性が大幅に向上する。
このスティック回転構造としては、スティック25を把持部25a、軸受部25bおよび最大径部25cに分離し、その軸受部25bに軸受31の外輪を挿入して加締め等により固定すると共に、把持部25aの先端を軸受31の内輪に挿入してナット32で締め付け固定する。そして、軸受部25bを最大径部25cと共に出力部材5にボルト33により共締めする。このような構造としたことにより、出力部材5に対してスティック25の把持部25aが回転可能となる。
図9は、前述のスティック25の最大径部25cに把持部25aの回転角度を検出する回転角度検出機構34を設置した構造を例示する。このようにスティック25の把持部25aの回転角度を回転角度検出機構34により検出することができる。
図7〜図9の実施形態のように入力部材側あるいは出力部材側に回転自由度を付与した構造とすれば、三自由度のマスター側リンク機構を操作することによりスレーブ側リンク機構を三自由度で動作させることができる。なお、これら実施形態では、回転自由度を付与しているが、この回転自由度の代わりに入力部材側あるいは出力部材側に直動機構を設け、その直進移動量を検出するセンサ機構を設けることも可能である。このように直動機構およびそのセンサ機構を設ければ、直進自由度を付与した三自由度のマスター側リンク機構を操作することによりスレーブ側リンク機構を、直進自由度を含む三自由度で動作させることができる。
また、前述の回転機構と直動機構の両方を設置すると共にそれらのセンサ機構を設けることにより、四自由度のマスター側リンク機構を操作することによりスレーブ側リンク機構を四自由度で動作させることも可能である。なお、四自由度機構の場合、直動機構の上部に回転機構を設ければよい。このようにリンク機構1〜3の出力側に自由度機構を追加する構造の場合、リンク機構1〜3の内部空間S(図1および図2参照)に配線を挿通させて引き回すようにすれば、リンク機構1〜3をどれだけ旋回させても配線の捩れ問題が発生することはない。
図10は、作業装置におけるスレーブ側リンク機構の一部を示す。このスレーブ側リンク機構は、入力側端部リンク部材1a〜3aと入力部材4の回転対偶部6a〜8aから延びる回転軸39に回転伝達部35を設置し、その回転伝達部35を介してサーボモータ等の姿勢制御用アクチュエータ36を回転軸39に連結した構造を具備する。この回転軸39は、入力側端部リンク部材1a〜3aに対して止めねじ等で回り止めされている。この姿勢制御用アクチュエータ36により回転伝達部35を介して回転対偶部6a〜8aの回転軸39を回転させることによってスレーブ側リンク機構の姿勢を制御する。
なお、このアクチュエータ36は、ベース37に取り付けて二つ以上のリンク機構1〜3に設置されている。また、そのベース37にはスペーサ38を介して入力部材4が固定されている。このスペーサ38は、リンク機構1〜3が最大折れ角をとった状態などでそのリンク機構1〜3の各構成部品がベース37と干渉することを回避すると共に、歯車35aと傘歯車35bからなる回転伝達部35を設置するスペースを確保するためのものである。
前述の回転伝達部35は、その回転伝達部35の動作範囲を規制するような形状を有する部品、例えば釣鐘形の歯車35aを回転軸39に同軸的に装着し、その歯車35aと噛合する傘歯車35bを姿勢制御用アクチュエータ36の出力軸に同軸に取り付けた構造としている。なお、この回転伝達部35は、傘歯車などを利用する以外に、他の歯車機構やベルト等で構成することも可能である。
図11は、図10の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検出するための回転角度検出機構40をスレーブ側リンク機構に付設した一つの設置例を示す。この回転角度検出機構40の設置により、そのスレーブ側リンク機構の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検知することが可能となり、この回転角度の検知信号はスレーブ側リンク機構の姿勢制御に用いることになる。
この回転角度検出機構40の設置例では、ベース37に付設された支持フレーム41に回転角度検出機構40を固定している。この回転角度検出機構40の被回転軸42は、入力側端部リンク部材1a〜3aと入力部材4の回転対偶部6a〜8aから延びる回転軸39と同軸になるように配設され、カップリング43を介して回転軸39と連結されている。
なお、この回転角度検出機構41としては、マスター側リンク機構の場合(図6参照)と同様、インクリメンタル型エンコーダあるいはアブソリュート型エンコーダのいずれであっても使用可能である。また、他の回転角度検出機構としては、二軸方向の傾斜角を検知する二つの傾斜角センサを出力部材5に設置する構造も可能である。さらに、回転角度検出機構40を取り付けるための支持フレーム41は、リンク機構1〜3の各構成部品と干渉しないようにリンク機構1〜3から離隔させた位置に設置されている。
このスレーブ側リンク機構においても、前述のマスター側リンク機構と同様、リンク機構1〜3の出力部材5に回転機構や直動機構を設置すると共にそれら回転機構や直動機構のセンサ機構を設けることにより、三自由度機構や四自由度機構が可能である。但し、このスレーブ側リンク機構の自由度とマスター側リンク機構の自由度は一致している必要がある。
以上の構成からなるマスター側リンク機構を有する操作装置とスレーブ側リンク機構を有する作業装置とで構成された遠隔操作システムの制御について、以下に説明する。この遠隔操作システムの制御方法は、前述した回転角度検出機構26,40(図6および図11参照)の分解能やリンク機構1〜3の中央リンク部材1b〜3bの軸角γによって異なる。
なお、各リンク機構1〜3は、円周方向に沿って等間隔に配置されている必要がある。また、以下では、回転角度検出機構26,40として、インクリメンタル型エンコーダを使用する場合について説明するが、ポテンショメータのような回転角度検出機構を用いる場合には、回転角度検出機構から得られた出力信号をAD変換する必要がある。
図12は、マスター側リンク機構を有する操作装置51とスレーブ側リンク機構を有する作業装置52において、リンク機構1〜3の軸角γが同一で、かつ、回転角度検出機構26,40等、つまり、インクリメンタル型エンコーダの分解能が異なる場合の制御方法を説明するためのブロック図である。なお、図中で示す二本の線は、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構のそれぞれに設置された二つのエンコーダから出力される検知信号を意味する。
マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構は同一構造でその軸角γが同一であるため、両リンク機構の原点位置を予め揃えておけば、マスター側のエンコーダから出力される検知信号から求められる偏差信号に、マスター側のエンコーダの分解能に対するスレーブ側のエンコーダの分解能の比率をかければ、スレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができる。
つまり、マスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をPC53(パルスボード)に取り込み、前回のカウンタ値と現在のカウンタ値を比較することにより偏差信号を求め、この偏差信号に、マスター側リンク機構におけるエンコーダの分解能に対するスレーブ側リンク機構におけるエンコーダの分解能の比率をかけて定数倍すれば、スレーブ側リンク機構の出力部材5の現在位置とマスター側リンク機構の出力部材5の現在位置を比較しなくても、スレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができる。
その指令パルスを制御基板54(ドライバ)に送信すれば、それがスレーブ側リンク機構を姿勢制御するためのアクチュエータへの制御電流となり、マスター側リンク機構と同じ動作をスレーブ側リンク機構でも実行させることができる。但し、エンコーダの分解能の変換機能を持つ制御基板54(ドライバ)では、後述するようにマスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号を制御基板54(ドライバ)に直接的に送信してもよい(図14参照)。但し、スレーブ側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をPC53(パルスボード)に読み込み、制御が確実に実行されているか否かを確認し、フィードバック制御を実行してもよい。
図13は、マスター側リンク機構を有する操作装置51とスレーブ側リンク機構を有する作業装置52において、リンク機構1〜3の軸角γが異なり、かつ、エンコーダの分解能も異なる場合の制御方法を説明するためのブロック図である。
ここで、図15および図16に示すように折れ角θと旋回角φで規定される出力部材5の姿勢と入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材1b〜3bの軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
cos(θ/2)sinβn−sin(θ/2)sin(φ+δn)cosβn+sin(γ/2)=0
となる。つまり、出力部材5の姿勢は、二自由度(折れ角θと旋回角φ)で規定することができ、出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)と入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角βnとの関係を以下の式で規定することができる。
cos(θ/2)sinβn−sin(θ/2)sin(φ+δn)cosβn+sin(γ/2)=0
となる。つまり、出力部材5の姿勢は、二自由度(折れ角θと旋回角φ)で規定することができ、出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)と入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角βnとの関係を以下の式で規定することができる。
なお、下記の関係式におけるパラメータθは、入力部材4に対して出力部材5が垂直方向に傾斜した角度、パラメータφは、入力部材4に対して出力部材5が0°から水平方向に傾斜した角度、パラメータβ1,β2(リンク機構1〜3が三組であるため、そのうちの二つのパラメータで規定可能である)は、入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転対偶部6a〜8aにおける回転角、パラメータγは、入力側の端部リンク部材1a〜3aに連結された中央リンク部材1b〜3bの回転対偶部6b1〜8b1と、出力側の端部リンク部材1c〜3cに連結された中央リンク部材1b〜3bの回転対偶部6b2〜8b2とがなす角度である。この関係式は、リンク機構1〜3が三組で、端部リンク部材1a〜3a,1c〜3cの円周方向位置が等間隔の場合である。
cos(θ/2)sinβ1−sin(θ/2)sinφcosβ1+sin(γ/2)=0
cos(θ/2)sinβ2−sin(θ/2)sin(φ+120°)cosβ2+sin(γ/2)=0
cos(θ/2)sinβ3−sin(θ/2)sin(φ+240°)cosβ3+sin(γ/2)=0
cos(θ/2)sinβ1−sin(θ/2)sinφcosβ1+sin(γ/2)=0
cos(θ/2)sinβ2−sin(θ/2)sin(φ+120°)cosβ2+sin(γ/2)=0
cos(θ/2)sinβ3−sin(θ/2)sin(φ+240°)cosβ3+sin(γ/2)=0
これら二つ以上の方程式を解くことにより、前述の関係式の逆変換でもって出力部材5の姿勢を制御することができる。つまり、出力部材5の姿勢制御は、所定の姿勢を規定する目標値を関係式に入力することにより、その姿勢入力に対する入力側の端部リンク部材1a〜3aの回転角を求めることで実現できる。
そのため、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構で中央リンク部材1b〜3bの軸角γが異なると、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構が同じ姿勢(折れ角θと旋回角φ)でも、その時の入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度βnは、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構で異なる。つまり、図12に示すようにマスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をPC53(パルスボード)に取り込み、単に偏差信号に、マスター側リンク機構におけるエンコーダの分解能に対するスレーブ側リンク機構におけるエンコーダの分解能の比率をかけてスレーブ側リンク機構の指令パルスとすることができない。
そこで、図13に示すようにマスター側リンク機構におけるエンコーダから得られる二つの検知信号をPC53(パルスボード)に取り込み、前述の関係式による順変換でもってマスター側リンク機構の出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)を求める。
スレーブ側リンク機構における出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)がマスター側リンク機構における出力部材5の姿勢(折れ角θと旋回角φ)になるようにスレーブ側リンク機構における二つの入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度β1,β2を前述の関係式による逆変換を用いて求め、スレーブ側リンク機構における現在位置との偏差分を指令パルスとして制御基板54(ドライバ)に送信し、スレーブ側リンク機構におけるアクチュエータの制御電流とする。この時、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構は、エンコーダの分解能が異なるため、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構で同じ回転角度β1,β2を動かす場合でも指令パルス数は異なる。
図14は、マスター側リンク機構を有する操作装置51とスレーブ側リンク機構を有する作業装置52において、リンク機構1〜3の軸角γが同一で、かつ、エンコーダの分解能も同一となる場合の制御方法を説明するためのブロック図である。
リンク機構1〜3の軸角γが同一で、かつ、エンコーダの分解能も同一であるため、マスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号がそのままスレーブ側リンク機構への指令パルスとなる。前述した図12および図13に示す例では、マスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号がスレーブ側リンク機構の指令パルスと異なるため、PC53(パルスボード)を介してマスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をスレーブ側リンク機構の指令パルスに変換していたが、図14に示す例では、マスター側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をそのままスレーブ側リンク機構への指令パルスとして制御基板54(ドライバ)に送信することができる。そのため、遠隔操作システムの簡易化が図れる。
但し、スレーブ側リンク機構におけるエンコーダの検知信号をPC53(パルスボード)に読み込み、制御が確実に実行されているか否かを確認し、フィードバック制御を実行してもよい。一般に、スレーブ側リンク機構におけるアクチュエータには減速機構とサーボモータを用い、そのサーボモータのエンコーダで姿勢制御を実行している。より大きなトルクを出すために減速比を大きくとることが好ましく、エンコーダは減速機の下側に取り付けられているため、スレーブ側リンク機構におけるエンコーダの分解能はマスター側リンク機構におけるエンコーダと比較すると大きくなる。
しかしながら、図11に示すようにスレーブ側リンク機構において、入力側端部リンク部材1a〜3aの回転角度を検出する回転角度検出機構40を回転対偶部6a〜8aの回転軸39と同軸配置し、その回転角度検出機構40の分解能をマスター側リンク機構における回転角度検出機構26と同一にし、その回転角度検出機構40によりアクチュエータを制御すれば、図14で説明したような制御方法が可能である。
また、二自由度機構のマスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構に回転機構や直動機構を付設して、三自由度機構や四自由度機構とした場合には、マスター側リンク機構とスレーブ側リンク機構の回転機構や直動機構は、そのセンサ機構の分解能が同一もしくは定数倍となるため、前述した図12や図13で説明した制御方法を採用すればよい。
1〜3 リンク機構
1a〜3a,1c〜3c 端部リンク部材
1b〜3b 中央リンク部材
4 入力部材
5 出力部材
6a〜8a 回転対偶部
6b1,6b2〜8b1,8b2 回転対偶部
6c〜8c 回転対偶部
25 操作部材(スティック)
26,40 回転角度検出機構
36 姿勢制御用アクチュエータ
1a〜3a,1c〜3c 端部リンク部材
1b〜3b 中央リンク部材
4 入力部材
5 出力部材
6a〜8a 回転対偶部
6b1,6b2〜8b1,8b2 回転対偶部
6c〜8c 回転対偶部
25 操作部材(スティック)
26,40 回転角度検出機構
36 姿勢制御用アクチュエータ
Claims (8)
- スレーブ側リンク機構を有する作業装置とマスター側リンク機構を有する操作装置とを備え、前記操作装置におけるマスター側リンク機構の操作入力により、作業装置におけるスレーブ側リンク機構を駆動する遠隔操作システムであって、
前記作業装置または操作装置の少なくともいずれか一方は、入出力側にそれぞれ配された入出力部材に対して回転可能に端部リンク部材を連結し、入力側と出力側のそれぞれの端部リンク部材を中央リンク部材に対して回転可能に連結した四つの回転対偶部からなるリンク機構を三組以上有し、各リンク機構の中央部における横断面に関して入力側と出力側を幾何学的に同一としたことを特徴とする遠隔操作システム。 - 前記マスター側リンク機構は、二つ以上の入力側端部リンク部材の回転角度を検出する回転角度検出機構を具備した請求項1に記載の遠隔操作システム。
- 前記マスター側リンク機構は、その出力部材の先端に操作部材を回転可能に設置した請求項1又は2に記載の遠隔操作システム。
- 前記スレーブ側リンク機構は、二つ以上の入力側端部リンク部材の回転角度を検出する回転角度検出機構を設け、前記入力側端部リンク部材の回転角度を制御する姿勢制御用アクチュエータを前記入力側端部リンク部材に回転伝達部を介して連結した請求項1〜3のいずれか一項に記載の遠隔操作システム。
- 前記マスター側およびスレーブ側リンク機構は、その出力部材または入力部材に、回転機構もしくは直動機構を具備した請求項1〜4のいずれか一項に記載の遠隔操作システム。
- 前記マスター側リンク機構における回転角度検出機構から出力される検知信号より求められる偏差信号を定数倍した制御信号を、スレーブ側リンク機構への指令パルスとした請求項2〜5のいずれか一項に記載の遠隔操作システム。
- 前記マスター側リンク機構における出力部材の姿勢を、折れ角θと旋回角φで規定される出力部材の姿勢と入力側の端部リンク部材の回転角βnとの関係式(γは中央リンク部材の軸角、δは基準となる端部リンク部材に対する各端部リンク部材の円周方向離間角)、
cos(θ/2)sinβn−sin(θ/2)sin(φ+δn)cosβn+sin(γ/2)=0
による順変換でもって算出し、それに基づいてマスター側とスレーブ側のリンク機構における出力部材の姿勢が同一となるように前記関係式の逆変換でもってスレーブ側リンク機構の姿勢を制御可能とした請求項1〜5のいずれか一項に記載の遠隔操作システム。 - マスター側とスレーブ側のリンク機構において、それぞれの中央リンク部材の軸角γと回転角度検出機構の分解能を同一とした請求項1〜6のいずれか一項に記載の遠隔操作システム。
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