JP2005305305A - 砒素含有汚染土壌の浄化処理方法及びその装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 鉄を含有する物質と、砒素を含有する土壌とを混合し、700℃〜1300℃の温度で加熱処理を行って砒素を揮発除去することを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理方法。
【選択図】 なし
Description
すなわち、特許文献1(名称:土壌からの砒素化合物の揮散方法)に記載の発明は、還元剤を土壌と混合して加熱するかもしくは還元性ガスの存在下で土壌を加熱することにより、低温で土壌から砒素化合物を揮発させる技術であり、還元剤としては炭素、硫安、還元性ガスとしては二酸化硫黄、一酸化炭素、アンモニア、メタンガスを使用し、加熱温度は300℃程度の低温である。しかしながら、当該発明では砒素揮発の可能性は示されているものの実際土壌中で効果があったかどうかの実施例の記載が無いため、効果の確認が出来ず、未完成な技術と言わざるを得ない。
(1)鉄を含有する物質と、砒素を含有する土壌とを混合し、700℃〜1300℃の温度で加熱処理を行って砒素を揮発除去することを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理方法
(請求項1)。
(2)鉄を含有する物質と、塩素を含有する物質と、砒素を含有する土壌とを混合し、700℃〜1300℃の温度で加熱処理を行って砒素を揮発除去することを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項2)。
(3)鉄を含有する物質が鉄粉、酸化鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、シュウ酸鉄から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項3)。
(4)鉄を含有する物質が製鉄所等から排出されるダスト及び/又はスラッジであることを特徴とする請求項1又は2に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項4)。
(5)前記ダスト及び/又はスラッジのカルシウム含有量が2%以下であることを特徴とする請求項4に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項5)。
(6)塩素を含有する物質が塩化第一鉄、塩化第二鉄から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする上記(2)〜(5)の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項6)。
(7)前記加熱処理が酸素の存在する雰囲気下で行われることを特徴とする上記(1)〜(6)の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理方法(請求項7)。
(8)鉄含有物質添加装置と、砒素含有土壌供給装置と、鉄含有物質及び砒素含有土壌を混合するための混合機と、鉄含有物質及び砒素含有土壌の混合物を加熱して土壌中の砒素を揮発除去するための加熱処理装置を備えたことを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理装置(請求項8)。
(9)鉄含有物質添加装置と、塩素含有物質添加装置と、砒素含有土壌供給装置と、鉄含有物質、塩素含有物質及び砒素含有土壌を混合するための混合機と、鉄含有物質、塩素含有物質及び砒素含有土壌の混合物を加熱して土壌中の砒素を揮発除去するための加熱処理装置を備えたことを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理装置。(請求項9)
(10)更に、加熱処理装置から排出された排ガス中の砒素を捕集するための集塵装置を備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載の砒素含有土壌の浄化処理装置。(請求項10)
(11)更に、加熱処理装置から排出された土壌を冷却するための土壌冷却装置を備えたことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理装置。(請求項11)
すなわち、砒素1モルを還元するのには最低でも2倍当量の鉄が必要である。一例を挙げると、砒素汚染土壌中の砒素濃度は数十ppm から数百ppmと言われているので、今300ppmの砒素で汚染された土壌があるとすると、この砒素を除去するためには鉄として450ppm程度、鉄化合物量としては、塩化鉄の場合では約1000ppm(0.1%)の添加が必要となる。しかしながらこれは、理論添加量であり、実際の添加量は、土壌中砒素の濃度や分布状況、さらには、汚染土壌と鉄化合物との混練度合い等が関係する。したがって、鉄化合物の添加量は一概には規定できず、処理対象土壌ごとに実験的に決めることが望ましい。
砒素除去量は、ダストやスラッジに含有されるカルシウム濃度によっても影響を受け、カルシウム含有量が多くなると除去量は低下する。これは、ヒ素、カルシウム、鉄の共存系での加熱では、熱に強い三性分系複合塩が形成されてしまうためと思われる。したがって、カルシウム含有量は2%以下であることが望ましい。
(実施例)
実施例1
質(鉄化合物)などの各種添加剤を加えて混合し、この混合物を外熱式の横型チューブ炉に装入して、酸素存在雰囲気下あるいは窒素雰囲気下で加熱温度1100℃、15分間の処理条件で加熱試験を行った。各添加剤の添加量は土壌重量の20%とした。なお、Fe粉と塩化カルシウム(CaCl2)の複合添加の場合はそれぞれ10%として合計添加量を20%にした。この加熱試験後に土壌中の砒素含有量を分析し、この分析結果に基づく土壌中の砒素の除去率を表1示す。
り発生する鉄を含有する各種ダスト・スラッジ(鉄化合物)などを加えて混合し、この混合物を外熱式の横型チューブ炉に装入して、酸素存在雰囲気下あるいは窒素雰囲気下で加熱温度900℃、45分間の処理条件で加熱試験を行った。各添加剤の添加量は土壌重量の10%とした。この加熱試験後に土壌中の砒素含有量を分析し、この分析結果に基づく土壌中の砒素の除去率を表2に示す。
この表2から、鉄化合物としては製鉄所より発生する各種ダストやスラッジでも充分にヒ素の除去能力があることが判る。これらのダストやスラッジの鉄含有量は30%〜92%であったが、鉄含有量が高いほど砒素除去率も高くなり両者の間には相関関係が認められた。また、これらのダストやスラッジのカルシウム含有量もヒ素除去率に影響を与え、カルシウム含有量が高いとヒ素除去率が低くなることが分かる。
鉄(FeCl2)を添加、混合し、この混合物を外熱式の横型チューブ炉に装入して酸素存在下で加熱温度1100℃、15分間の処理条件で同様な加熱試験を行った。この際、添加量の影響を見るため、塩化第一鉄の添加量を土壌重量の4〜20%で変化させて行った。この加熱試験後に土壌中の砒素含有量を分析し、この分析結果に基づく土壌中の砒素の除去率を表3示す。
鉄(FeCl2)を添加、混合し、この混合物を外熱式の横型チューブ炉に装入して酸素存在下で同様な加熱試験を行った。この際、温度の影響を見るため、塩化鉄の添加量を土壌重量の15%の一定とし、処理時間も15分間と固定し、加熱温度を500〜1100℃と変化させて行った。この加熱試験後に同様にして土壌中の砒素含有量を分析し、この分析結果に基づく土壌中の砒素の除去率を表4に示す。
Claims (11)
- 鉄を含有する物質と、砒素を含有する土壌とを混合し、700℃〜1300℃の温度で加熱処理を行って砒素を揮発除去することを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 鉄を含有する物質と、塩素を含有する物質と、砒素を含有する土壌とを混合し、700℃〜1300℃の温度で加熱処理を行って砒素を揮発除去することを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 鉄を含有する物質が鉄粉、酸化鉄、塩化第一鉄、塩化第二鉄、シュウ酸鉄から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1又は2に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 鉄を含有する物質が製鉄所等から排出されるダスト及び/又はスラッジであることを特徴とする請求項1又は2に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 前記ダスト及び/又はスラッジのカルシウム含有量が2%以下(重量%、以下同じ)であることを特徴とする請求項4に記載の砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 塩素を含有する物質が塩化第一鉄、塩化第二鉄から選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項2〜5の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 前記加熱処理が酸素の存在する雰囲気下で行われることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理方法。
- 鉄含有物質添加装置と、砒素含有土壌供給装置と、鉄含有物質及び砒素含有土壌を混合するための混合機と、鉄含有物質及び砒素含有土壌の混合物を加熱して土壌中の砒素を揮発除去するための加熱処理装置を備えたことを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理装置。
- 鉄含有物質添加装置と、塩素含有物質添加装置と、砒素含有土壌供給装置と、鉄含有物質、塩素含有物質及び砒素含有土壌を混合するための混合機と、鉄含有物質、塩素含有物質及び砒素含有土壌の混合物を加熱して土壌中の砒素を揮発除去するための加熱処理装置を備えたことを特徴とする砒素含有土壌の浄化処理装置。
- 更に、加熱処理装置から排出された排ガス中の砒素を捕集するための集塵装置を備えたことを特徴とする請求項8又は9に記載の砒素含有土壌の浄化処理装置。
- 更に、加熱処理装置から排出された土壌を冷却するための土壌冷却装置を備えたことを特徴とする請求項8〜10の何れかに記載の砒素含有土壌の浄化処理装置。
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