JP2005301615A - ソークタイマ付き電子制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】より高い信頼性のもとにソークタイマの故障診断を行うことのできるソークタイマ付き電子制御装置を提供する。
【解決手段】ソークタイマに予め設定した時間(設定値)に到達したことを条件に電子制御装置が起動されるとき、ソークタイマのタイマカウンタを停止させ、該停止したタイマカウンタの値に基づいてソークタイマの故障の有無を診断する。具体的には、ソークタイマによって電子制御装置が起動した際に、「起動履歴フラグ」及びそのときのタイマカウンタの値である「起動カウンタ値」を不揮発性メモリに記憶する(ステップS203、S204)。そして、イグニションスイッチのオン操作に基づいて電子制御装置が起動された時に、ソークタイマからその時点でのタイマカウンタの値である「現在カウンタ」を読み出して(ステップS205)、「設定値」や「起動カウンタ値」、「現在カウンタ値」等の比較に基づいてソークタイマの故障診断を行う。
【選択図】 図4

Description

本発明は、ソークタイマ付き電子制御装置に関し、特にソークタイマの故障診断機能を有する電子制御装置に関する。
自動車等の車両に搭載されるエンジンシステムは通常、その多くが自己診断(ダイアグノーシス)機能を備えている。そして、その自己診断に際しては、エンジンの状態変化等を考慮した上で、誤診断することのない運転状態を検出し、その運転状態において診断を実行するようにしている。
ただし、診断の内容(対象)によっては、エンジンの運転状態が上記誤診断することのない状態に維持される機会が極めて少なく、エンジンが稼働している期間だけでは十分な診断を行うことのできないものもある。そして、そのような診断対象の一つとして、エバポパージシステムがある。
このエバポパージシステムとは周知のように、燃料タンク内で発生する燃料蒸気(エバポ)をキャニスタに捕集し、その捕集された燃料蒸気を、エンジンの運転状態に応じて、キャニスタの大気孔から吸入する新気とともに同キャニスタからエンジンの吸気通路へパージするシステムである。このため、同システムには基本的に、上記キャニスタをはじめ、燃料タンクとこのキャニスタとを連通するエバポ通路や、同キャニスタと上記吸気通路とを連通するパージ通路等が設けられている。そしてその診断に際しては、燃料タンクやこれら各通路を含むエバポパージ系を閉塞した状態で同系内の圧力を強制的に変化させ、その後の圧力の復帰態様に基づいて異常の有無、すなわち系内(主にエバポ通路やパージ通路)での穴空きや亀裂等に起因するリークの有無を検査することとなる。
エバポパージシステムの診断にあってはこのように、上記系内の圧力を強制的に変化させた後の圧力の復帰態様を監視することとなるため、診断中に例えば上記燃料タンク内の燃料が振動したり、燃料温度が変化したりするようなことがあると、この振動や温度変化に起因して生じる圧力変化が上記系内に及ぼす影響も無視できないものとなる。
そこで従来は、IG(イグニション)スイッチのオフに基づきエンジンが停止した後、一定時間が経過してから自動的にエンジン制御装置を再起動して、このような診断対象の自己診断を実行するようにした装置なども提案されている(例えば特許文献1参照)。
ちなみにこの場合、上記エンジン制御装置としては、ソークタイマが内蔵されたソークタイマ付き電子制御装置が採用され、このソークタイマにセットされたタイマ時間(設定時間)が経過することに基づいて当該電子制御装置への給電が再開され、ひいては同電子制御装置が再起動されることとなる。
特開2003−254172号公報
このように、エンジン制御装置としてソークタイマ付き電子制御装置が用いられることで、上記自己診断の実行にかかる自由度も大幅に向上されるようになる。
ただし、このようなソークタイマ付き電子制御装置はあくまで、ソークタイマが正常に機能していることを前提に上記自己診断にかかる信頼性が維持されるものであり、ソークタイマ自身に何らかの異常がきたした場合には、その診断結果自体の信頼性が損なわれることともなる。このため、このような事態を避けるためには、電子制御装置自身が、上記ソークタイマの故障診断を行う機能を有している必要がある。
ここで、ソークタイマの診断方法としては、
(イ)ソークタイマにセットされた時間(タイマ時間)によって当該電子制御装置が起動された履歴を、同電子制御装置に内蔵されている例えばホストマイクロコンピュータ内の不揮発性メモリに記憶しておく。
(ロ)その後、IGスイッチのオン操作に基づき当該電子制御装置が起動されたときに、上記不揮発性メモリへの上記ソークタイマによる起動履歴の有無と、同ソークタイマ内のカウンタ値とをチェックする。そして、それらの関係に基づいて、ソークタイマの故障の有無を診断する。
といった方法が考えられる。
しかし、このような方法でソークタイマの故障診断を行った場合には、次のような誤った診断も下されかねない。すなわち、何らかの原因で車載バッテリの出力電圧が低下しており、上記(イ)でのソークタイマによる起動時に、その履歴を上記不揮発性メモリに書き込むだけの電圧が確保できなかった場合には、上記(ロ)でのIGスイッチのオン操作に基づく起動時に、ソークタイマが故障している旨の誤診断が下されるようになる。また、同じく車載バッテリの出力電圧の低下に起因して、上記(イ)でのソークタイマによる起動時に、当該電子制御装置に給電を行うためのメインリレーをオン状態にできなかったような場合も同様に、上記(ロ)でのIGスイッチのオン操作に基づく起動時に、ソークタイマが故障している旨の誤診断が下されるようになる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、より高い信頼性のもとにソークタイマの故障診断を行うことのできるソークタイマ付き電子制御装置を提供することにある。
こうした目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、起動手段としてスイッチ手段のオン操作の有無を監視する手段とソークタイマとを備え、スイッチ手段がオン操作されること、及びソークタイマに設定した時間に到達すること、の論理和条件に基づきメインリレーをオン状態として車載バッテリからの給電を受け、起動されるソークタイマ付き電子制御装置として、前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記ソークタイマのタイマカウンタを停止させ、該停止したタイマカウンタの値に基づいて前記ソークタイマの故障の有無を診断する診断手段を備える構成とする。
このような構成によれば、上記診断手段としての、まず、
a.ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、ソークタイマのタイマカウンタを停止させる。
といった機能によって、ソークタイマが正常である限り、ソークタイマによって電子制御装置が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ自身によって保持されることになる。そして、このタイマカウンタ値の保持は、車載バッテリの出力電圧が多少低くとも、ソークタイマとして必要とされる給電さえ確保されていれば維持される。すなわち、車載バッテリの出力電圧の低下に起因する前述した各種不都合があったとしても、ソークタイマが正常である限り、そのタイマカウンタ値は、上記設定した時間(設定値)に一致する値としてソークタイマ自身に保持されている。このため、診断手段としてさらに、
b.上記停止したタイマカウンタの値を取得する。
といった機能さえ有していれば、この取得したタイマカウンタ値の妥当性に基づき、より高い信頼性のもとにソークタイマの故障診断を行うことができるようになる。
また、請求項2に記載の発明では、請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、前記ソークタイマの前記停止させたタイマカウンタの値を起動カウンタ値として当該電子制御装置内の不揮発性メモリに記憶するとともに、前記診断手段についてはこれを、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記記憶された起動カウンタ値と前記ソークタイマのその時点でのタイマカウンタの値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断するものとする。
上述のように、ソークタイマが正常である限り、ソークタイマによって電子制御装置が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ自身によって保持されている。このため、車載バッテリの出力電圧の必要以上の低下がなければ、上記起動カウンタ値としても、このソークタイマ自身によって保持されているタイマカウンタ値がそのまま上記不揮発性メモリに記憶されることとなる。したがって、上記スイッチ手段のオン操作に基づく当該電子制御装置の起動時、上記照合する2つの値、すなわち上記不揮発性メモリに記憶されている起動カウンタ値とソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値とが等しければ、上記ソークタイマに設定した時間と異なる時間で電子制御装置が起動されていない限り、同ソークタイマは正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、上記照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマのタイマカウンタが正常に停止していない等の異常が生じていることとなり、その場合には、同ソークタイマが故障している旨の診断を下すことができるようになる。なお、車載バッテリの出力電圧の低下に起因して、上記タイマカウンタ値の不揮発性メモリへの書き込みが不能であった場合や給電用のリレーが正常にオン制御されなかった場合には、上記照合に際して、上記不揮発性メモリに起動カウンタ値が記憶されていない旨が、すなわち「起動カウンタ値=0」である旨が確認されることとなる。そのような場合には、現段階での診断は不能ということで、これを保留とすることもできる。
一方、請求項3に記載の発明では、同じく請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、前記ソークタイマの前記停止させたタイマカウンタの値を起動カウンタ値として当該電子制御装置内の不揮発性メモリに記憶するとともに、前記診断手段についてはこれを、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記記憶された起動カウンタ値と前記ソークタイマに設定した時間の値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断するものとする。
これも上述のように、ソークタイマが正常である限り、ソークタイマによって電子制御装置が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ自身によって保持されている。このため、車載バッテリの出力電圧の必要以上の低下がなければ、上記起動カウンタ値としても、このソークタイマ自身によって保持されているタイマカウンタ値がそのまま上記不揮発性メモリに記憶される。そしてここでは、上記スイッチ手段のオン操作に基づく当該電子制御装置の起動時、上記記憶されている起動カウンタ値とソークタイマに設定した時間の値(設定値)とを照合するようにしている。すなわち、請求項2に記載の発明に関して述べたように、不揮発性メモリに記憶されている起動カウンタ値とソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値とがたとえ等しくとも、上記ソークタイマに設定した時間とは異なる時間で電子制御装置が起動されていたとすれば、ソークタイマの故障の有無についてこれを正確に診断することはできない。この点、上記構成のように、不揮発性メモリに記憶されている起動カウンタ値とソークタイマへの設定値とを照合するようにすれば、それら2つの値が等しいことをもって、ソークタイマは正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、この照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマに設定した時間とは異なる時間で電子制御装置が起動されていたことになり、その場合には、同ソークタイマが故障している旨の診断を下すことができるようになる。なおこの場合も、車載バッテリの出力電圧の低下に起因して上記タイマカウンタ値の不揮発性メモリへの書き込みが不能であった場合や給電用のリレーが正常にオン制御されなかった場合には、上記照合に際して、上記不揮発性メモリに起動カウンタ値が記憶されていない旨が、すなわち「起動カウンタ値=0」である旨が確認されることとなる。したがってそのような場合には、現段階での診断は不能ということで、これを保留とすることもできる。
また、請求項4に記載の発明では、これら請求項2または3に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動される都度、タイマ起動された旨を示す起動履歴フラグが書き込まれる不揮発性メモリをさらに備えるとともに、前記診断手段についてはこれを、前記不揮発性メモリに前記起動履歴フラグが書き込まれていることを条件に前記照合を実行するものとする。
上記起動履歴フラグも、起動カウンタ値と同様、車載バッテリの出力電圧の必要以上の低下がないことを条件に不揮発性メモリに書き込まれることとなる。このため、上記請求項2に記載の構成であれ、または上記請求項3に記載の構成であれ、このような起動履歴フラグを採用し、起動履歴フラグが不揮発性メモリに書き込まれていることを条件に前述の照合を実行することとすれば、あえて上記起動カウンタ値を確認せずとも、診断を保留すべきか否かをより容易に判断することができるようになる。また、このような起動履歴フラグを採用することで、少なくとも誤診断に至るようなこともなくなる。なお、上記起動履歴フラグが書き込まれる不揮発性メモリと上記起動カウンタ値が書き込まれる不揮発性メモリとは、その記憶領域さえ分ければ、これを1つのメモリで共用することができることは勿論である。
また一方、請求項5に記載の発明では、請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、前記診断手段としてこれを、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記ソークタイマのその時点でのタイマカウンタの値と同ソークタイマに設定した時間の値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断するものとする。
上述のように、ソークタイマが正常である限り、ソークタイマによって電子制御装置が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ自身によって保持されている。すなわち、ソークタイマに設定した時間(設定値)にて電子制御装置が起動されている場合には、ソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値と上記設定値とは等しくなる。したがって、上記スイッチ手段のオン操作に基づく電子制御装置の起動時、上記照合する2つの値、すなわちソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値と上記設定値とが等しければ、少なくともソークタイマによる起動に関して、その起動機能自体は正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、上記照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマのタイマカウンタが正常に停止していない等の異常が生じていることとなり、その場合には、同ソークタイマが故障している旨の診断を下すことができるようになる。ただし、場合によっては、ソークタイマに設定した時間(設定値)以前に、上記スイッチ手段のオン操作に基づいて電子制御装置が起動されることもある。そのような場合、もしソークタイマが正常であれば、上記の照合に際し、通常は「ソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値<設定値」といった関係が検出されることとなる。したがって、スイッチ手段のオン操作に基づく電子制御装置の起動時、もしこのような関係が検出される場合には、少なくともその時点で、ソークタイマは正常である旨の診断を下すことができるようになる。
また、請求項6に記載の発明では、請求項5に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動される都度、タイマ起動された旨を示す起動履歴フラグが書き込まれる不揮発性メモリをさらに備えるとともに、前記診断手段としてこれを、前記不揮発性メモリに前記起動履歴フラグが書き込まれていないことを条件に前記照合を実行するものとする。
起動履歴フラグは上述のように、車載バッテリの出力電圧の必要以上の低下がないことを条件に不揮発性メモリに書き込まれる。したがって、不揮発性メモリに起動履歴フラグが書き込まれていない場合、通常であればその時点での診断を保留とすることもできる。しかし、ここでの構成のように、不揮発性メモリに起動履歴フラグが書き込まれていないことを条件に上述の照合を実行することとすれば、例えば上述のように、ソークタイマに設定した時間(設定値)以前に、上記スイッチ手段のオン操作に基づいて電子制御装置が起動されたような場合に、上記照合を通じて、「ソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値<設定値」といった関係が検出されることに基づきソークタイマは正常である旨の診断を下すことができるようになる。また、このような関係を検出することができなかった場合であれ、ソークタイマに設定した時間(設定値)に到達したにも拘わらず電子制御装置が起動されなかった場合など、上記スイッチ手段のオン操作に基づく電子制御装置の起動時、ソークタイマのその時点でのタイマカウンタ値と設定値とが一致しないことに基づいて、ソークタイマが異常である旨の診断を下すことができるようにもなる。すなわち、上記診断手段による診断効率をより高めることができるようになる。
なお、以上の各発明において、上述したソークタイマのタイマカウンタ停止操作については、例えば請求項7に記載の発明のように、
・ソークタイマに設定された時間(設定値)との比較に基づき、ソークタイマ自身によって行われる構成。
としてもよいし、あるいは請求項8に記載の発明のように、
・ソークタイマ外部からの指令信号に基づいて行われる構成。
としてもよい。特に、請求項7に記載の発明のように、ソークタイマ自身によってタイマカウンタの停止操作が行われる場合には、ソークタイマとして必要とされる給電さえ確保されていれば、同ソークタイマが正常である限り、より的確にタイマカウンタの停止操作が行われることになる。また、請求項8に記載の発明のように、ソークタイマ外部からの指令信号に基づいてタイマカウンタの停止操作が行われる場合には、請求項1に記載したタイミング以外にも、任意のタイミングで同タイマカウンタの停止操作を行ってその故障診断を行うことも可能となる。いずれにしろ、タイマカウンタが正常に停止されなかった場合には、ソークタイマ自身に異常がある旨の診断が下されるようになる。
以下、この発明にかかるソークタイマ付き電子制御装置の一実施の形態について、図面を参照して説明する。
この実施の形態にかかるソークタイマ付き電子制御装置も、前述した従来のソークタイマ付き電子制御装置と同様、ソークタイマにセットされたタイマ時間(設定時間)が経過することに基づいて当該電子制御装置への給電が再開され、同電子制御装置が再起動されるものである。ただし、この実施の形態のソークタイマ付き電子制御装置では、以下に説明する制御、診断を行うことによって、より高い信頼性のもとにソークタイマの故障診断を実現するようにしている。
なお、この実施の形態のソークタイマ付き電子制御装置は、自動車等の車両に搭載されて、ソークタイマによる起動のもとに前述したエバポパージシステムの故障診断処理を行うとともに、ソークタイマ自身の異常の有無を併せて診断し、これによって同エバポパージシステムの故障診断に関する誤診断を防止するようにしている。また、このソークタイマの故障診断は、エンジン停止中における電子制御装置の起動履歴、起動カウンタ値等を不揮発性メモリに記憶しておき、イグニションスイッチのオン操作に基づいて同電子制御装置が起動されたときに、それら不揮発性メモリに記憶されている情報に基づいて行われる。
はじめに、図1、図2を参照して、この実施の形態にかかるソークタイマ付き電子制御装置の構成について説明する。
まず、図1は、上記エバポパージシステムと該システムに採用されるこの実施の形態にかかるソークタイマ付き電子制御装置との関係を示したものである。
このシステムにおいて、エンジンEは、例えば4気筒型のガソリンエンジンであり、同図1に示すように、燃焼室47と、この燃焼室47に連通される吸気通路46及び排気通路48とを備えて構成されている。そしてこのうち、吸気通路46には、燃料噴射用のインジェクタ23が取り付けられている。
また、エバポパージシステム10は、大きくは、燃料タンク20から発生する燃料蒸気を捕集するキャニスタ30と、燃料タンク20とキャニスタ30とを連通するエバポ通路24と、キャニスタ30と上記吸気通路46(正確には同通路46のうちのスロットルバルブ45の下流側)とを連通するパージ通路43とを備えて構成されている。また、上記キャニスタ30には、エアフィルタ41や電動ポンプモジュール42を有する大気導入通路40が併せ設けられている。そして、同システム10において、パージ通路43の通路途中には開閉制御の可能なパージ制御弁44が設けられており、また上記電動ポンプモジュール42にも、開閉制御の可能な切り替え弁(図示略)が設けられている。すなわち同システム10は、これら2つの弁の開閉制御によって、系全体の開閉が制御される構造となっている。
このようなエバポパージシステム10にあって、上記燃料タンク20で発生した燃料蒸気は、エバポ通路24を介してキャニスタ30内の吸着材に一旦捕集された後、エンジンE運転中の適宜の時期に、上記パージ制御弁44が開かれ、かつ電動ポンプモジュール42内の切り替え弁が開かれることで、吸着材に吸着されている燃料蒸気が離脱する。そして、上記大気導入通路40から流入した大気は、エアフィルタ41によって、ごみ等が取り除かれた後、キャニスタ30内の燃料蒸気とともに、パージ通路43を介して吸気通路46にパージされる。
また、このエバポパージシステム10にあって、上記燃料タンク20の上部には、圧力センサ25が設けられている。この圧力センサ25は、燃料タンク20、及び同タンク20と連通する空間の圧力を測定するものである。
そして、こうしたエバポパージシステム10の故障診断処理に際しては、上述のようにソークタイマ104にて起動された電子制御装置100を通じて、まず上記パージ通路43、及び電動ポンプモジュール42の内の切り替え弁が開弁される。その後、電動ポンプモジュール42が駆動されて、同系内の圧力が例えば負圧となる一定の圧力まで引き下げられ、その後の圧力の復帰態様が上記圧力センサ25を通じてモニタされる。そして、このモニタされる系内圧力の復帰態様に基づいて異常の有無、すなわち系内(主にエバポ通路24やパージ通路43)での穴空きや亀裂等に起因するリークの有無が検査される。ちなみに、上記系内にリークがあれば、圧力が正常時よりも急速に大気圧に近づいていくこととなる。
なお、上記燃料タンク20内に蓄えられている燃料は、燃料ポンプ21によって吸い上げられ、燃料供給通路22を通じてデリバリパイプ22aに送られる。そして、このデリバリパイプ22aによって各気筒のインジェクタ23に分配され、同インジェクタ23によって、それぞれ対応する気筒の吸気通路46に噴射供給される。そして、噴射供給された燃料は、上記燃料蒸気とともに燃焼され(燃焼行程)、この燃焼によって生じた燃焼ガスは排気通路48を介して外部に排出される。
図2は、この電子制御装置100、及びその周辺回路のハードウエア構成についてその概要を示したものである。次に、この図2を参照して、同電子制御装置100の内部構成、及びその周辺回路を説明する。
図2に示されるように、電子制御装置100には、起動手段としてのイグニションスイッチ201(スイッチ手段)、メインリレー202、バッテリ203等の周辺回路が接続されている。
そして、電子制御装置100自身は、大きくは、マイクロコンピュータ101、メインリレー制御回路102、電源回路103、ソークタイマ104、入出力部105等を備えて構成されている。
ここで、マイクロコンピュータ101は、通常はこの電子制御装置100のホスト計算機として機能して、エンジンE(図1)の運転制御や上述したエバポパージシステム10の故障診断をはじめとする多くの制御や処理を実行する部分である。また、この実施の形態において、このマイクロコンピュータ101は、上記ソークタイマ104の故障診断部101a(診断手段)としても機能する。このため、該マイクロコンピュータ101には、後述するソークタイマ104の「起動カウンタ値」や「起動履歴フラグ」等を記憶するための不揮発性メモリ101bが併せて設けられている。
また、メインリレー制御回路102は、メインリレー202の駆動制御を行う回路であり、イグニションスイッチ201のオン操作信号SIG、あるいは以下に詳述するソークタイマ104による起動指令SKの印加に基づいてこのメインリレー202をオン制御する。また、上記マイクロコンピュータ101から停止指令SHが印加されることに基づいて同メインリレー202をオフ制御する。なお、メインリレー202は、リレーコイル202aとリレー接点202bとによって構成されており、上記オン制御に基づいてリレーコイル202aに駆動電流が流れることによりリレー接点202bがオン状態となる。そしてこのとき、車載バッテリ203のバッテリ電圧VBATが駆動電圧VBとして電源回路103に印加される。
他方、上記オフ制御に基づいてリレーコイル202aへの駆動電流が遮断されることによりリレー接点202bがオフ状態となって、電源回路103への駆動電圧VBの印加も解除される。
また、電源回路103は、上記駆動電圧VBの印加に基づいて上記マイクロコンピュータ101の動作電圧Vmを生成するとともに、車載バッテリ203のバッテリ電圧VBATを直接受け、このバッテリ電圧VBATに基づいて、上記メインリレー制御回路102やソークタイマ104の動作電圧Vsを生成する回路である。また、この電源回路103では、上記バッテリ電圧VBATが所定電圧よりも低い状態にあるとき、書き込み禁止信号WIをマイクロコンピュータ101に対して出力する。
また、ソークタイマ104は、大きくはタイマカウンタ104a、設定値保持部104b、通信制御部104c等を備えて構成されており、イグニションスイッチ201のオン/オフ操作とはかかわりなく、上記電源回路103から印加される動作電圧Vsに基づいて動作する。
ここで、上記タイマカウンタ104aは、いわゆる時計機能を備えており、通信制御部104cによる制御のもとに、例えば水晶発振子等(図示略)から発せられる発振信号のカウント(計時)を行う部分である。
また、設定値保持部104bは、上記マイクロコンピュータ101から通信制御部104cを介して与えられるソークタイマ104としての起動設定時間(設定値)を保持する部分である。この設定値保持部104bは、例えばレジスタ等によって構成されている。
また、通信制御部104cは、ソークタイマ104とマイクロコンピュータ101との間で起動時間設定信号SRやタイマカウンタ値送信信号T(信号SR/T)等を授受するための通信インターフェースとして機能する。また、同通信制御部104cは、上記設定値保持部104bに保持される設定値の書き替えや上記タイマカウンタ104aのカウンタ動作等を制御する部分でもある。
また、特にこの実施の形態においては、ソークタイマ104による電子制御装置100の起動履歴をソークタイマ104自身に保持させる。このため通信制御部104cは、上記タイマカウンタ104aのカウンタ動作を監視しつつ、そのカウンタ値が上記設定値保持部104bに保持されている設定値に達した時点で、同タイマカウンタ104aを停止させる機能をも併せ有している。
そして、この電子制御装置100において、入出力部105は、各種インターフェースやセンサ信号をA/D(アナログ/ディジタル)変換するA/D変換回路、ドライバ回路等を備えて構成される部分である。図1にて上述した燃料ポンプ21や電動ポンプモジュール42、パージ制御弁44、燃料噴射用インジェクタ23、圧力センサ25等は、この入出力部105を介して当該電子制御装置100に接続され、その駆動やセンシング(モニタ)等にかかる各種信号の授受が行われる。
次に、図3を併せ参照して、上記電子制御装置100としての動作概要について説明する。なお、この処理は電子制御装置100(図2)が起動する度に実行される。
この処理に際しては、まず、電子制御装置100自身の起動がソークタイマ104(図2)による起動か否かを判定する(ステップS101)。この判定は例えば、マイクロコンピュータ101(図2)が起動しているにもかかわらず、イグニションスイッチ201(図2)がオフ状態で、信号SIGがマイクロコンピュータ101に入力されないことに基づいて行われる。
そして、電子制御装置100の起動がソークタイマ104による起動であると判定されると、次に、ソークタイマ104の起動時の処理として、例えば、上記エバポパージシステム10(図1)の故障診断が行われる(ステップS102)。そして、ステップS102にてもし異常が検出されるようなことがあれば、その異常コードをマイクロコンピュータ101内の不揮発性メモリ101b(図2)等に記憶し、スロットル開度等の負荷を電子制御装置100の起動時の状態に戻す(ステップS103)。その後、マイクロコンピュータ101から停止指令SHがメインリレー制御回路102(図2)に送信されることによって、メインリレー202(図2)がオフ操作される(ステップS104)。こうしてメインリレー202がオフ操作されることにより、駆動電圧VBが遮断され、ひいては動作電圧Vmも遮断されることとなり、再びマイクロコンピュータ101は停止状態となる。
一方、上記ステップS101において「NO」と判定される場合は、通常のエンジンE(図1)制御処理が行われる(ステップS105)。このステップS105の処理は、イグニションスイッチ201(図2)がオン状態である間、行われる。
そして、このイグニションスイッチ201がオフ操作されれば(ステップS106で「YES」)、次回のソークタイマ104による起動許可条件が成立しているか否かが判定される(ステップS107)。
ここで、次回のソークタイマ104による起動許可条件とは、例えばソークタイマ104の異常履歴等が上記不揮発性メモリ101bに記憶されていないことである。
次回のソークタイマ104による起動許可条件が成立していると判断される時には、ソークタイマ104に対して次回の起動条件をセットする。具体的には、マイクロコンピュータ101は、ソークタイマ104(図2)の上記通信制御部104cに対して、起動時間(タイマ設定値)情報及びカウンタクリア要求を送信する(ステップS108)。これにより、通信制御部104cでは、上記設定値保持部104bに対して、この送信された起動時間(タイマ設定値)を設定するとともに、上記タイマカウンタ104aをクリアする。そしてその後、上記メインリレー202がオフ操作される(ステップS104)。
次に、ソークタイマによる起動履歴をソークタイマ自身が保持する上述のソークタイマ104を対象として、電子制御装置100を通じて実行される同ソークタイマ104の診断処理について、図4〜図11を併せ参照して詳述する。なお、この処理も、先の図3に示した処理と同様、電子制御装置100が起動する度に実行される。
図4に示されるように、このソークタイマ104の故障診断に際してはまず、電子制御装置100の起動がソークタイマ104による起動か否かが判定される(ステップS2101)。この判定も前述と同様、信号SIGがマイクロコンピュータ101(図2)に入力されないにもかかわらず、同マイクロコンピュータ101が起動していることに基づいて行われる。またこのとき、ソークタイマ104自身が正常であれば、そのタイマカウンタ104aのカウンタ動作は停止されている。
そして、電子制御装置100の起動がソークタイマ104による起動であると判定されれば、次に、その起動時、低電圧ガードがかかっているか否か、すなわち上述した書き込み禁止信号WIがオンとなっているか否かが判定される(ステップS202)。ここで、書き込み禁止信号WIがオンの時(低電圧の時)は、マイクロコンピュータ101の動作保証ができないため、ソークタイマ104の故障診断処理を終了する。一方、書き込み禁止信号WIがオフの時は、ソークタイマ104の「起動履歴フラグ」をオンとして、この「起動履歴フラグ」をマイクロコンピュータ101の不揮発性メモリ101bに記録する(ステップS203)。そして、上記タイマカウンタ104aの該起動時点でのカウンタ値である「起動カウンタ値」をソークタイマ104から読み出し、マイクロコンピュータ101の不揮発性メモリ101bに記録する。
一方、上記ステップS201において「NO」と判定される場合は、電子制御装置100は、イグニションスイッチ201のオン操作によって起動されたことになる。そしてこの実施の形態においては、このイグニションスイッチ201のオン操作による起動時に、以下のステップS205〜S212にかかる診断処理を実行して、ソークタイマ104の正常、異常、あるいは未検出(保留)の判定を行う。
この診断処理では、まず上記タイマカウンタ104aのその時点でのカウンタ値である「現在カウンタ値」をソークタイマ104から読み出すとともに、この読み出した「現在カウンタ値」をRAM等のデータメモリ(図示略)に記録する(ステップS205)。
次に、ステップS206では、不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動履歴フラグ」がオンか否かが判断される。
そして、「起動履歴フラグ」がオンであると判断される時(ステップS206で「YES」)には、不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値」と上記読み出した「現在カウンタ値」とが等しいか否かが判断される(ステップS207)。また、このステップS207において「YES」と判断される場合には、次に上記「起動カウンタ値」とマイクロコンピュータ101自身が設定した、あるいはその時点で上記設定値保持部104bに保持されている「設定値(タイマ設定値)」とが等しいか否かが判断される(ステップS208)。
そして、このステップS208において「YES」と判断される場合には、ソークタイマ104が正常であって、起動設定時間(設定値)に電子制御装置100(図2)も正常起動されたものと判定される(ステップS209)。図5に、この判定に至る各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示す。
この図5(a)〜(i)に示されるように、タイミングt11において、イグニションスイッチ201(図2)がオンからオフへ切り替えられてメインリレー202(図2)がオフ操作されたとすると、このタイミングt11をもってソークタイマ104(図2)によるタイマカウンタ104aの動作が開始される。ここでの例では、上記「設定値(起動設定時間)」として、例えば「5時間(5h)」が設定されている。
そして、タイミングt12において、ソークタイマ104による計時時間がこの「設定値」に達すると、上述のようにタイマカウンタ104aのカウンタ動作が停止されるとともに、同ソークタイマ104から発せられる信号SK(図2)に基づいてメインリレー202がオンされる。そして、このメインリレー202のオン操作によって電子制御装置100が起動され、さらに電子制御装置100の起動に基づいて、マイクロコンピュータ101内の不揮発性メモリ101b(図2)に「起動履歴フラグ」がオンとして書き込まれるとともに、上記「起動カウンタ値」が記憶される。なお、上記メインリレー202のオン期間、すなわち電子制御装置100の起動期間を利用してエバポパージシステム10(図1)の故障診断等が行われることは上述の通りである。
そしてその後、タイミングt13において、イグニションスイッチ201がオフからオンへ切り替えられて、メインリレー202がオン操作され、電子制御装置100が再起動されると、上述のように
・不揮発性メモリ101bに「起動履歴フラグ」がオンである旨が記憶されていること(図4ステップS206)。
・不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値」と上記読み込まれた「現在カウンタ値」とが等しいこと(図4ステップS207)。
・しかも、上記記憶されている「起動カウンタ値」とソークタイマ104に対する上記「設定値」とが等しいこと(図4ステップS208)。
の論理積条件に基づいて、その診断結果として「正常」である旨が判定されるようになる(図4ステップS209)。
そしてその後は、図4に示されるように、不揮発性メモリ101bに記憶されている上記「起動履歴フラグ」及び「起動カウンタ値」が共にクリアされて、当該診断が終了される(ステップS213)。
また、図4に示す診断処理において、上記ステップS208での比較の結果、「NO」と判断された場合、すなわち上記「起動カウンタ値」と上記「設定値」とが一致しないと判断された場合には、ソークタイマ104に異常がある旨の判定がなされる(ステップS210)。図6に、この判定に至る各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示す。
この図6(a)〜(i)に示されるように、タイミングt21において、イグニションスイッチ201(図2)がオンからオフへ切り替えられて、メインリレー202(図2)がオフ操作されたとすると、このタイミングt21をもってソークタイマ104によるタイムカウントが開始されることは前述の通りである。しかしここでは、上記「設定値(5時間)」に達してもタイマカウンタ104aは停止されず、それから例えば2時間後のタイミングt22において電子制御装置100(図2)が起動されたとする。そしてこの場合も、電子制御装置100はソークタイマ104によって起動されているため、「起動履歴フラグ=オン」と「起動カウンタ値(7時間)」とはそれぞれ上記不揮発性メモリ101b(図2)に記憶される。
そしてその後、タイミングt23において、イグニションスイッチ201のオン操作に基づき電子制御装置100が再起動されると、上述のように
・不揮発性メモリ101bに「起動履歴フラグ」がオンである旨が記憶されている(図4ステップS206)。
・不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値(7時間)」と上記読み込まれた「現在カウンタ値(7時間)」とが等しい(図4ステップS207)。
・しかし、上記記憶されている「起動カウンタ値(7時間)」とソークタイマ104に対する上記「設定値(5時間)」とは異なっている(図4ステップS208)。
といった条件に基づいて、その診断結果として「異常」である旨が判定されるようになる(図4ステップS210)。なお、この「異常」である旨の診断結果は、不揮発性メモリ101bに予め設定されているとするダイアグコード記憶領域に書き込まれることとなり、これが、先の図3に示したステップS107の処理において参照される。
そしてその後は、同じく図4に示されるように、同不揮発性メモリ101bに記憶されている上記「起動履歴フラグ」及び「起動カウンタ値」が共にクリアされて、当該診断が終了される(ステップS213)。
また図4に示す診断処理において、上記ステップS207での比較の結果、「NO」と判断された場合、すなわち上記「起動カウンタ値」と上記「現在カウンタ値」とが一致しないと判断された場合にも、ソークタイマ104に異常がある旨の判定がなされる(ステップS210)。図7に、この判定に至る各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示す。
この図7(a)〜(i)に示されるように、タイミングt31において、イグニションスイッチ201(図2)がオンからオフへ切り替えられて、メインリレー202(図2)がオフ操作されたとすると、前述のように、このタイミングt31をもってソークタイマ104によるタイムカウントが開始される。ところがここでは、上記「設定値(5時間)」に達する以前のタイミングt32に、ソークタイマ104から上記信号SK(図2)が発せられて電子制御装置100が起動されたとする。しかもここでは、上記タイマカウンタ104aの停止機能も働かなかったとする。ただしこの場合も、電子制御装置100はソークタイマ104によって起動されているため、上記同様、「起動履歴フラグ=オン」と「起動カウンタ値(n時間<5時間)」とはそれぞれ上記不揮発性メモリ101b(図2)に記憶される。
そしてその後、タイミングt33において、イグニションスイッチ201のオン操作に基づき電子制御装置100が再起動される。またその時のタイマカウンタ104aのカウンタ値、すなわち「現在カウンタ値」が例えば「10時間」に相当する値であったとすると、上述のように、
・不揮発性メモリ101bに「起動履歴フラグ」がオンである旨が記憶されている(図4ステップS206)。
・しかし、同じく不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値(n時間<5時間)」と上記読み込まれた「現在カウンタ値(10時間)」とは異なっている(図4ステップS207)。
といった条件に基づいて、その診断結果として「異常」である旨が判定されるようになる(図4ステップS210)。そして、この「異常」である旨の診断結果も、不揮発性メモリ101bの上記ダイアグコード記憶領域に書き込まれ、これが先の図3に示したステップS107の処理において参照される。
そしてその後は、図4に示されるように、不揮発性メモリ101bに記憶されている上記「起動履歴フラグ」及び「起動カウンタ値」が共にクリアされて、当該診断が終了される(ステップS213)。
一方、図4に示す診断処理の上記ステップS206の処理において、「起動履歴フラグ」がオンではない旨判断される場合は、
(A)ソークタイマ104の上記「現在カウンタ値」が「設定値」に達する前に、イグニションスイッチ201のオン操作による電子制御装置100の起動がなされたとき。
(B)何かの異常で、ソークタイマ104によるタイムカウントが「設定値」に達しても電子制御装置100が起動されなかったとき。
(C)ソークタイマ104による起動時にバッテリ電圧VBAT(図2)の低下に起因してメインリレー202がオンしなかったり、電源回路103(図2)から上記書き込み禁止信号WIが出力されたとき。
等々が考えられる。そこでこの実施の形態では、これら(A)〜(C)の状態をさらに診断すべく、以下のような処理を実行する。
まず、上記(A)の場合は、電子制御装置100が起動された時点で、上記「現在カウンタ値」が「設定値」よりも小さければ、ソークタイマ104は正常であると判定することができる。具体的には、ステップS211において「YES」、すなわち「現在カウンタ値」が「設定値」よりも小さいと判断される場合には、ステップS209において、ソークタイマ104が「正常」である旨の判定がなされる。図8に、この判定に至る各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示す。
この図8(a)〜(i)に示されるように、タイミングt41において、イグニションスイッチ201(図2)がオンからオフへ切り替えられて、メインリレー202(図2)がオフ操作されたとすると、ここでも前述の通り、このタイミングt41をもってソークタイマ104によるタイムカウントが開始される。そしてこの場合には、タイマカウンタ104aのその時点でのカウンタ値、すなわち「現在カウンタ値」が予め設定された「設定値(5時間)」に達する以前のタイミングt42、例えば上記タイミングt41から4時間経過したタイミングにて上記イグニションスイッチ201がオン操作されて電子制御装置100が起動されることとなる。このためここでは、
・上記読み出された「現在カウンタ値(4時間)」がその「設定値(5時間)」よりも小さいこと(図4ステップS211)。
をもって、その診断結果として「正常」である旨が判定されるようになる(図4ステップS209)。
そしてその後は、図4に示されるように、「起動履歴フラグ」及び「起動カウンタ値」のクリア処理が行われる。なおこの場合、不揮発性メモリ101bにこれらフラグや値は存在していないが、実用上は何ら問題なく処理が行われて当該診断が終了される。
また、上記(B)の場合は、そもそもソークタイマ104による電子制御装置100の起動が行われなかったことで、ソークタイマ104は異常であると判定することができる。そしてこの場合、具体的には図9に例示するように、ソークタイマ104自身のタイマカウンタ停止機能、並びに上記信号SK(図2)の送出機能が共に働かなかったことが想定される。
すなわち図9(a)〜(i)は、これまでと同様、タイミングt51において、ソークタイマ104によるタイムカウントが開始されたものの、その「設定値(5時間)」に達するタイミングt52においてもタイマカウンタ104aは停止されず、しかもソークタイマ104による起動信号である上記信号SKも送出されなかった様子を示している。このため、上記タイミングt51から例えば10時間を経過したタイミングt53においてイグニションスイッチ201のオン操作に基づき電子制御装置100が起動されると、上記読み出される「現在カウンタ値」は例えば「10時間」となって、その「設定値(5時間)」を上回るようになる。
そこで、この実施の形態においては、図4に示す診断処理において、このような状況を、ステップS211での比較条件、並びにステップS212での比較条件が共に否定(「NO」)されることで判断し、その結果をもって、ステップS210にて「異常」である旨の判定を下すようにしている。そして、この場合も前述と同様、この「異常」である旨の診断結果は、不揮発性メモリ101bの上記ダイアグコード記憶領域に書き込まれ、これが、先の図3に示したステップS107の処理において参照される。
またその後は、上述同様、ステップS213の処理として、実際には存在しないものの、「起動履歴フラグ」及び「起動カウンタ値」のクリア処理が行われて、当該診断処理が終了される。
他方、上記(C)の現象は、いずれもバッテリ電圧VBATの低下に起因して生じるものであり、それらの現象をもってソークタイマ104の正常、異常を判定すべきではない。図10及び図11に、これらの現象についてそれぞれその具体例を示す。
まず図10は、上記バッテリ電圧VBATの低下に起因してメインリレー202がオン操作されなかった場合の各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示したものである。
この図10(a)〜(i)に示されるように、タイミングt61において、ソークタイマ104によるタイムカウントが開始される。その後、タイミングt62においてタイマカウンタ104aが正常に停止され、また起動指令SK(図2)が発せられたとしても、その時点で一時的にバッテリ電圧VBATが低下しているような場合には、メインリレー202がオン操作されないこともある。そして、この場合には、電子制御装置100自体も起動されることはないため、「起動履歴フラグ」や「起動カウンタ値」が不揮発性メモリ101bに書き込まれることもない。
このような状況の中、バッテリ電圧VBATがメインリレー202をオン制御できる程度に回復したその後のタイミングt63において、イグニションスイッチ201のオン操作に基づき電子制御装置100が起動される。この場合「起動履歴フラグ」はオフ状態にあるものの、上記読み出される「現在カウンタ(5時間)」と「設定値(5時間)」とは等しい値となる。
そこでこの実施の形態では、このような現象を考慮し、図4に示す診断処理においては、ステップS212での比較条件の成立(「YES」)をもって、正常あるいは異常の判定を保留するようにしている。なおその後、ステップS213の処理として、「起動履歴フラグ」や「起動カウンタ値」のクリア処理が行われることは、これまでと同様である。
また図11は、同じくバッテリ電圧VBATの低下に起因して、上記書き込み禁止信号WIが発せられた場合の各部、あるいは各値の推移をタイムチャートとして示したものである。
この図11(a)〜(i)に示されるように、タイミングt71において、ソークタイマ104によるタイムカウントが開始され、その後、タイミングt72においてタイマカウンタ104aが正常に停止され、また起動指令SK(図2)が発せられたとする。しかし、その時点で一時的にバッテリ電圧VBATが低下しているような場合には、メインリレー202がオン操作されたとしても、電源回路103からは上記書き込み禁止信号(図2)が発せられることもある。すなわちこの場合、マイクロコンピュータ101による不揮発性メモリ101bへの「起動履歴フラグ」や「起動カウンタ値」の書き込みが禁止されるようになる。
このような状況の中、バッテリ電圧VBATが電源回路103による上記書き込み禁止信号WIの出力を回避できる程度に回復したその後のタイミングt73において、イグニションスイッチ201のオン操作に基づき電子制御装置100が起動される。この場合も「起動履歴フラグ」はオフ状態にあるものの、上記読み出される「現在カウンタ(5時間)」と「設定値(5時間)」とは等しい値となる。
そこでこの実施の形態では、このような現象をも考慮し、図4に示す診断処理においては、やはりステップS212での比較条件の成立(「YES」)をもって、正常あるいは異常の判定を保留するようにしている。そしてこの場合も、その後のステップS213の処理として、「起動履歴フラグ」や「起動カウンタ値」のクリア処理が行われることは、これまでと同様である。
以上詳述したようにこの実施の形態にかかるソークタイマ付き電子制御装置によれば、以下に列記するような優れた効果が得られるようになる。
(1)ソークタイマ104により電子制御装置100が起動された際に、ソークタイマ104内のタイマカウンタ104aを停止させるようにした。これによって、ソークタイマ104が正常である限り、ソークタイマ104によって電子制御装置100が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ104自身によって保持されることになる。そして、このタイマカウンタ値の保持は、車載バッテリ203の出力電圧が多少低くとも、ソークタイマ104として必要とされる給電さえ確保されていれば維持される。すなわち、車載バッテリ203の出力電圧の低下に起因する前述した各種不都合があったとしても、ソークタイマ104が正常である限り、そのタイマカウンタ値は、上記設定した時間(設定値)に一致する値としてソークタイマ104自身に保持されている。このため、タイマカウンタの値さえ取得すれば、この取得したタイマカウンタ値の妥当性に基づき、より高い信頼性のもとにソークタイマ104の故障診断を行うことができるようになる。
(2)具体的には、まず、タイマカウンタ104aの起動時点でのカウンタ値である「起動カウンタ値」とタイマカウンタ104aのその時点でのカウンタ値である「現在カウンタ値」との大小関係からソークタイマ104の故障診断を行うこととした。すなわち、ソークタイマ104による起動履歴があることを条件に、イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、これら「起動カウンタ値」と「現在カウンタ値」とが等しいか否かを判定するようにした(ステップS207)。ソークタイマ104が正常である限り、ソークタイマ104によって電子制御装置100が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ104自身によって保持されている。このため、車載バッテリ203の出力電圧の必要以上の低下がなければ、上記起動カウンタ値としても、このソークタイマ104自身によって保持されているタイマカウンタ値がそのまま上記不揮発性メモリ101bに記憶されることとなる。したがって、上記イグニションスイッチ201のオン操作に基づく当該電子制御装置100の起動時、「起動カウンタ値」と「現在カウンタ値」とが等しければ、上記ソークタイマ104に設定した時間と異なる時間で電子制御装置100が起動されていない限り、同ソークタイマ104は正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、上記照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマ104のタイマカウンタ104aが正常に停止していない等の異常が生じていることとなり、その場合には、同ソークタイマ104が故障している旨の診断を下すことができるようになる。なお、車載バッテリ203の出力電圧VBATの低下に起因して、上記タイマカウンタ値の不揮発性メモリ101bへの書き込みが不能であった場合やメインリレー202が正常にオン制御されなかった場合には、上記照合に際して、上記不揮発性メモリ101bに起動カウンタ値が記憶されていない旨が確認されることとなる。そのような場合には、現段階での診断は不能ということで、これを保留とすることもできる。
(3)また、上記「起動カウンタ値」とソークタイマ104に対する「設定値」との大小関係からもソークタイマ104の故障診断を行うこととした。すなわち、ソークタイマ104による起動履歴があることを条件に、イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、これら「起動カウンタ値」と「設定値」とが等しいか否かを併せて判定するようにした(ステップS208)。上述のように、ソークタイマ104が正常である限り、ソークタイマ104によって電子制御装置100が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ104自身によって保持されている。このため、車載バッテリ203の出力電圧VBATの必要以上の低下がなければ、上記起動カウンタ値としても、このソークタイマ104自身によって保持されているタイマカウンタ値がそのまま上記不揮発性メモリ101bに記憶される。そしてここでは、上記イグニションスイッチ201のオン操作に基づく当該電子制御装置100の起動時、上記記憶されている「起動カウンタ値」とソークタイマ104に設定した時間の値である「設定値」とを照合するようにしている。ここで、不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値」とソークタイマ104のその時点でのタイマカウンタ値とがたとえ等しくとも、上記ソークタイマ104に設定した時間とは異なる時間で電子制御装置100が起動されていたとすれば、ソークタイマ104の故障の有無についてこれを正確に診断することはできない。この点、不揮発性メモリ101bに記憶されている「起動カウンタ値」とソークタイマ104への「設定値」とを照合するようにすれば、それら2つの値が等しいことをもって、ソークタイマ104は正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、この照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマ104に設定した時間とは異なる時間で電子制御装置100が起動されていたことになり、その場合には、同ソークタイマ104が故障している旨の診断を下すことができるようになる。なおこの場合も、車載バッテリ203の出力電圧VBATの低下に起因して上記タイマカウンタ値の不揮発性メモリ101bへの書き込みが不能であった場合やメインリレー202が正常にオン制御されなかった場合には、上記照合に際して、上記不揮発性メモリ101bに起動カウンタ値が記憶されていない旨が確認されることとなる。したがってそのような場合には、現段階での診断は不能ということで、これを保留とすることもできる。
(4)さらには、イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、不揮発性メモリ101bに起動履歴フラグが書き込まれているかを判断することとした(ステップS206)。上記起動履歴フラグも、起動カウンタ値と同様、車載バッテリ203の出力電圧の必要以上の低下がないことを条件に不揮発性メモリ101bに書き込まれることとなる。このような起動履歴フラグを採用し、起動履歴フラグが不揮発性メモリ101bに書き込まれていることを条件に前述の照合を実行することとすれば、あえて上記起動カウンタ値を確認せずとも、診断を保留すべきか否かをより容易に判断することができるようになる。また、このような起動履歴フラグを採用することで、少なくとも誤診断に至るようなこともなくなる。
(5)また、上記起動履歴フラグが書き込まれていない場合には、「現在カウンタ値」と「設定値」との大小関係からソークタイマ104の故障診断を行うこととした。すなわち具体的には、「「現在カウンタ値」<「設定値」」か否かの判断(ステップS211)、及び「「現在カウンタ値」=「設定値」」か否かの判断(ステップS212)を行うようにした。これも上述のように、ソークタイマ104が正常である限り、ソークタイマ104によって電子制御装置100が起動されたときのタイマカウンタ値は、ソークタイマ104自身によって保持されている。すなわち、ソークタイマ104に設定した時間(設定値)にて電子制御装置100が起動されている場合には、ソークタイマ104のその時点でのタイマカウンタ値と上記設定値とは等しくなる。したがって、上記イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、上記照合する2つの値、すなわちソークタイマ104の「現在カウンタ値」と「設定値」とが等しければ、少なくともソークタイマ104による起動に関して、その起動機能自体は正常である旨の診断を下すことができるようになる。また逆に、上記照合する2つの値が異なっていれば、ソークタイマ104のタイマカウンタ104aが正常に停止していない等の異常が生じていることとなり、その場合には、同ソークタイマ104が故障している旨の診断を下すことができるようになる。ただし、場合によっては、ソークタイマ104に設定した時間(設定値)以前に、上記イグニションスイッチ201のオン操作に基づいて電子制御装置100が起動されることもある。そのような場合、もしソークタイマ104が正常であれば、上記の照合に際し、通常は「ソークタイマ104のその時点での「「タイマカウンタ値」<「設定値」」といった関係が検出されることとなる。したがって、イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、もしこのような関係が検出される場合には、少なくともその時点で、ソークタイマ104は正常である旨の診断を下すことができるようになる。
(6)また、起動履歴フラグは上述のように、車載バッテリ203の出力電圧の必要以上の低下がないことを条件に不揮発性メモリ101bに書き込まれる。したがって、不揮発性メモリ101bに起動履歴フラグが書き込まれていない場合、通常であればその時点での診断を保留とすることもできる。しかし、ここでの構成のように、不揮発性メモリ101bに起動履歴フラグが書き込まれていないことを条件に上述の照合を実行することとしたことで、「「現在カウンタ値」<「設定値」」といった関係が検出されることに基づきソークタイマ104は正常である旨の診断を下すことができるようになる。また、このような関係を検出することができなかった場合であれ、上記イグニションスイッチ201のオン操作に基づく電子制御装置100の起動時、ソークタイマ104のその時点でのタイマカウンタ値と設定値とが一致しないことに基づいて、ソークタイマ104が異常である旨の診断を下すことができるようにもなる。すなわち、このようにソークタイマ104の故障診断を行うことで診断効率をより高めることができるようになる。
(7)しかもここでは、タイマカウンタ104aの停止操作がソークタイマ104自身によって行われる構成とした。これにより、ソークタイマ104として必要とされる給電さえ確保されていれば、同ソークタイマ104が正常である限り、より的確にタイマカウンタ104aの停止操作が行われることになる。
(8)また、ソークタイマ104が「異常」と診断された場合には、それ以降、ソークタイマ104による電子制御装置100の起動が禁止されるようにした(図3ステップS107)。このように、ソークタイマ104の故障診断において異常判定される場合には、その後のソークタイマ104による起動、ひいてはそれに基づくエバポパージシステム10等の故障診断処理を実行しないようにすることで、それら診断を少なくとも誤診断することはなくなる。
なお、この発明にかかるソークタイマの故障診断装置は上記実施の形態に限定されるものではなく、同実施の形態を適宜変更した、例えば次のような形態として実施することもできる。
・上記実施の形態では、ソークタイマ104の起動設定時間(「設定値」)を5時間としたが、該ソークタイマ104の起動設定時間は任意に設定することができる。
・また、上記不揮発性メモリ101bとしてもその選定は任意であり、例えばEEPROMやEPROM、さらにはバッテリバックアップされたRAMであるスタンバイRAM等を用いることができる。また、この不揮発性メモリ101bは、マイクロコンピュータ101の外部に設けられるものであってもよい。
・「起動履歴フラグ」と「起動カウンタ値」とを各別の不揮発性メモリに記憶する構成としてもよい。
・上記実施の形態では、ソークタイマ104による起動履歴をソークタイマ104自身に保持させるべく、ソークタイマ104の内部でその設定値との比較のもとにタイマカウンタ104aを停止させる構成としたが、このようなタイマカウンタ104aの停止が外部からの指令信号に基づいて行われる構成としてもよい。このように、ソークタイマ104外部からの指令信号に基づいてタイマカウンタ104aの停止操作が行われる場合には、任意のタイミングで同タイマカウンタ104aの停止操作を行ってその故障診断を行うことも可能となる。そして、タイマカウンタ104aが正常に停止されなかった場合には、ソークタイマ104自身に異常がある旨の診断が下されるようになる。
・上記実施の形態では、ソークタイマ104によって電子制御装置100が起動されたときに実行される故障診断処理の例としてエバポパージシステム10の故障診断処理について例示したが、該ソークタイマ104による起動に基づいて実行すべき故障診断処理はこれに限らない。要は、エンジンEの停止状態を前提として行われる故障診断処理であれば、適宜採用可能である。
・上記実施の形態では、ソークタイマ104の診断を行う際にトリガとなるスイッチ手段としてイグニションスイッチ201を例示したが、このようなスイッチ手段はイグニションスイッチ201に限らない。要は、電子制御装置100を起動させ得るスイッチ手段であれば、このソークタイマ104の診断を行う上でトリガとするスイッチとして採用することはできる。
この発明にかかるソークタイマ付き電子制御装置が採用されるシステム例についてその全体構造を示すブロック図。 この発明にかかるソークタイマ付き電子制御装置の一実施の形態についてその電気的構成を示すブロック図。 同実施の形態のソークタイマ付き電子制御装置の動作概要を示すフローチャート。 同実施の形態によるソークタイマの故障診断処理についてその処理手順(診断手順)を示すフローチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。 (a)〜(i)は、同実施の形態によるソークタイマの診断態様の一例を示すタイムチャート。
符号の説明
10…エバポパージシステム、20…燃料タンク、21…燃料ポンプ、22…燃料供給通路、22a…デリバリパイプ、23…燃料噴射用インジェクタ、24…エバポ通路、25…圧力センサ、30…キャニスタ、40…大気導入通路、41…エアフィルタ、42…電動ポンプモジュール、43…パージ通路、44…パージ制御弁、45…スロットルバルブ、46…吸気通路、47…燃焼室、48…排気通路、100…電子制御装置、101…マイクロコンピュータ、101a…故障診断部、101b…不揮発性メモリ、102…メインリレー制御回路、103…電源回路、104…ソークタイマ、104a…タイマカウンタ、104b…設定値保持部、104c…通信制御部、105…入出力部、201…イグニションスイッチ、202…メインリレー、202a…リレーコイル、202b…リレー接点、203…バッテリ、E…エンジン。

Claims (8)

  1. 起動手段としてスイッチ手段のオン操作の有無を監視する手段とソークタイマとを備え、スイッチ手段がオン操作されること、及びソークタイマに設定した時間に到達すること、の論理和条件に基づきメインリレーをオン状態として車載バッテリからの給電を受け、起動されるソークタイマ付き電子制御装置において、
    前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記ソークタイマのタイマカウンタを停止させ、該停止したタイマカウンタの値に基づいて前記ソークタイマの故障の有無を診断する診断手段を備える
    ことを特徴とするソークタイマ付き電子制御装置。
  2. 前記ソークタイマの前記停止させたタイマカウンタの値は起動カウンタ値として当該電子制御装置内の不揮発性メモリに記憶され、前記診断手段は、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記記憶された起動カウンタ値と前記ソークタイマのその時点でのタイマカウンタの値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断する
    請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置。
  3. 前記ソークタイマの前記停止させたタイマカウンタの値は起動カウンタ値として当該電子制御装置内の不揮発性メモリに記憶され、前記診断手段は、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記記憶された起動カウンタ値と前記ソークタイマに設定した時間の値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断する
    請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置。
  4. 請求項2または3に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、
    前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動される都度、タイマ起動された旨を示す起動履歴フラグが書き込まれる不揮発性メモリをさらに備え、前記診断手段は、前記不揮発性メモリに前記起動履歴フラグが書き込まれていることを条件に前記照合を実行する
    ことを特徴とするソークタイマ付き電子制御装置。
  5. 前記診断手段は、前記スイッチ手段がオン操作されることを条件に当該電子制御装置が起動されるとき、前記ソークタイマのその時点でのタイマカウンタの値と同ソークタイマに設定した時間の値とを照合して前記ソークタイマの故障の有無を診断する
    請求項1に記載のソークタイマ付き電子制御装置。
  6. 請求項5に記載のソークタイマ付き電子制御装置において、
    前記ソークタイマに設定した時間に到達したことを条件に当該電子制御装置が起動される都度、タイマ起動された旨を示す起動履歴フラグが書き込まれる不揮発性メモリをさらに備え、前記診断手段は、前記不揮発性メモリに前記起動履歴フラグが書き込まれていないことを条件に前記照合を実行する
    ことを特徴とするソークタイマ付き電子制御装置。
  7. 前記ソークタイマのタイマカウンタの停止が、前記設定された時間との比較に基づき、ソークタイマ自身によって行われる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のソークタイマ付き電子制御装置。
  8. 前記ソークタイマのタイマカウンタの停止が、ソークタイマ外部からの指令信号に基づいて行われる
    請求項1〜6のいずれか一項に記載のソークタイマ付き電子制御装置。
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