JP2005300725A - ビュアー及び冊子体 - Google Patents
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Abstract
【課題】体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアー、及び、これが添付された冊子体を開示すること。
【解決手段】採光窓と、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられた画像と、を有することを特徴とするビュアー、及び、これらを添付した冊子体である。
【選択図】図1
【解決手段】採光窓と、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられた画像と、を有することを特徴とするビュアー、及び、これらを添付した冊子体である。
【選択図】図1
Description
本発明は、同一被写体を、角度を変えて表した少なくとも2つの画像を用いて立体視を行うためのビュアー、及び、これが添付された冊子体(例えば本、書籍、雑誌、パンフレット、カタログ、小冊子などがあるが、これに限定しない)に関する。
従来より、同一被写体を、角度を変えて表した少なくとも2つの画像を、立体視するためのビュアーが提案されている。すなわち、人間が物を立体として認識するのは、その物を左右の目で、角度を変えて見ているからであり、このように、人間の両眼の視差と同じ角度になるように、同一被写体の角度を変えて表した少なくとも2つの画像を、左右の目にそれぞれ振り分けて提示すれば、両眼の画像が脳内で同時に知覚・合成されるため、立体的な感覚を得ることができるのである。
ここで、立体視するために使用される同一被写体を、角度を変えて表した少なくとも2つの画像は、透過物品と反射物品に大別される。透過物品として主なものは、フィルム、すなわち、写真画像をポジで現像したものがあり、反射物品として主なものは、写真をネガで現像したものや紙等に概念駆動型可視情報を印刷した印刷物等が挙げられる。また、画像が反射物品と透過物品とに分かれていることに伴い、ビュアーは、反射物品用と透過物品用に分かれている。なぜなら、透過物品を立体視する際は、透過物品が有する画像に光を透過させて立体に見えるようにするが、反射物品を立体視する際は、反射物品が有する画像に反射光を当てることによって立体に見えるようにするからである。よって、透過物品用のビュアーでは、掲示された画像の背後とレンズ以外からは光が入らないような構成にしてあり、逆に、反射物品用のビュアーでは、光が入るような構成にしてある。
そして、透過物品を立体視する際は、透過光を画像に当てなければならないため、立体視したい画像の背後から光を取り入れなければならない。よって、透過物品を立体視するビュアーでは、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造になっていた。しかし、このような構造では、立体視するために、照明や太陽のように光を発する物体の方向に、透過光を取り入れるための窓が形成された基盤を向けなければ、画像に光を当てる事ができないため、立体視をする際の体の向きが限定されてしまうという問題を有していた。そこで、立体視する際に、照明や太陽のように光を発する物体の方向に、透過光を取り入れるための窓が形成された基盤を向けなくても、立体視ができるようなビュアーが求められていた。
ここで、特許文献1には、立体視する際に、照明や太陽のように光を発する方向に、透過光を取り入れるための窓が形成された基盤を向けなくても立体視が可能になるビュアーが開示されている。すなわち、特許文献1が開示しているビュアーでは、画像の背後に照明用電球が設けられている。ビュアーをこのような構造にすれば、照明用電球を点灯することによって、画像の背後から光を提供する事が可能になるため、照明や太陽のように光を発する方向に向かなくても、画像の立体視が可能になる。しかし、このように照明用電球を用いて、画像の背後で光を点灯するやり方では、照明用電球を点灯させなければならないため、ビュアーの構造が複雑になってしまうという問題を有していた。
特開平10−97014号
本願発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアー、及び、これが添付された冊子体を開示することを課題とする。
上記課題を解決するため本願発明の請求項1は、2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、前記上基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有することを特徴とするビュアーである。
また、本願請求項2記載の発明は、右目用レンズと、左目用レンズと、前記右目用レンズ及び左目用レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、前記上基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有することを特徴とする請求項1記載のビュアーである。
また、本願請求項3記載の発明は、前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載のビュアーである。
また、本願発明の請求項4は、前記請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアーに添付されたことを特徴とする冊子体である。
本願請求項1記載の発明によれば、前記上基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有しているため、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアーを提供する事が可能になる。
つまり、本願発明請求項1記載のビュアーでは、上基盤に採光窓が設けられているため、上基盤に設けられた採光窓から、容易にビュアー内部へと光を取り入れる事が可能である。また、透過光採光窓が、採光窓の前片と、採光窓前山折線部を介して連接しており、また、拡散基盤が、採光窓の後片と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、採光窓から取り入れられた光は、拡散基盤に反射して、透過光採光窓へ差し込むようになる。そして、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像(以下、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像を、「画像」と称す。)は、2つのレンズと透過光採光窓の間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になり、その結果、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。また、採光窓、拡散基盤、及び、透過光採光窓によって、画像の背後に当てる光を上基盤に設けられた採光窓から容易に取り入れることが可能であるため、ビュアー内部に照明用電球を設ける必要がなくなり、ビュアーを簡易な構造にする事が可能になるのである。
ここで、2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられる画像は、レンズから画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられる。より具体的には、透過光採光窓とレンズと略平行する向きであり、言い換えれば、上基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。
つまり、画像が透過光採光窓とレンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた採光窓から光をとり入れるため、画像の背後に、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
また、本願請求項1記載の発明では、拡散基盤によって、濃度が均一な光を透過光用採光窓に提供する事が可能になり、その結果、美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、拡散基盤とは、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。
すなわち、透過物品が有する画像を美しく立体視するためには、均一に光が当たるようにする必要がある。例えば、透過光採光窓に提供される光の濃度が均一でない場合には、立体視する際に、光の強弱による余計な影が映り、美しい立体画像が得られなくなってしまうことが考えられる。本願発明では、拡散基盤が、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上基盤に設けられた採光窓から取り入れた光を、一旦拡散基盤に当てる事が可能になる。また、拡散基盤では、当たった光を、その濃度が均一になるように拡散するため、その結果、濃度が均一になった光が透過光採光窓へ差し込むようになり、美しい立体画像を得る事が可能になるのである。
更に、本願発明のビュアーでは、拡散基盤が、光を透過光採光用窓へと届ける役割と、透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしているため、ビュアーをより簡易な構造にする事が可能であるとともに、製造コストを抑えることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーでは、拡散基盤が設けられているため、立体視する際に、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、拡散基盤で光を反射させる事が可能であるため、透過光採光窓へと光を届ける事が可能である。そして、拡散基盤に当たって反射した光は、拡散基盤によってその濃度が一定になっているため、透過光採光窓に光の濃度を均一にするためのシート等を設けなくても、濃度が均一な光を透過光採光窓へ提供する事が可能である。例えば、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの反射基盤を、拡散基盤の代わりに設けた場合を考えてみると、この場合でも、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりもレンズ側に位置していても、光を反射するため、透過光採光窓に光を提供する事が可能である。しかし、反射基盤によって透過光採光窓に提供される光は、その濃度が一定ではないため、透過光採光窓に光の濃度を一定にする役割を果たす拡散シート等設けなければならなくなり、その結果、ビュアーの構造が複雑になるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまう。本願発明では、拡散基盤が、光を透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たすため、透過光採光窓に、拡散シート等を設ける必要が無く、製造コストを抑えることが可能なのである。
更に、本願請求項1記載の発明では、拡散基盤と、右支持基盤と、左支持基盤とが設けられているため、余計な光を画像に当ててしまうことを防ぐ事が可能になり、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。つまり、より美しい立体画像を得るためには、画像の背後のみに光が当たるようにする必要がある。例えば、画像の背後以外の部分に光が当たってしまう場合では、画像に光が当たりすぎるために美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう場合が考えられる。本願発明では、拡散基盤と、右支持基盤と、左支持基盤とが設けられているため、画像の背後以外の部分に光が当たることを防ぐ事が可能であり、透過光採光窓にのみ光を提供する事が可能になるため、画像の背後にのみ光を提供する事が可能になり、その結果、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。
なお、右支持基盤と、左支持基盤は、光を吸収することが可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。右支持基盤と左支持基盤を、光を吸収するようにすることによって、拡散基盤によってその濃度が均一になった光のみを、透過光採光窓へと提供する事が可能になり、より美しい立体画像を得る事が可能になるだけでなく、透過光採光窓に拡散シート等を設ける必要がなくなり、製造コストを下げる事が可能になる。すなわち、右支持基盤と左支持基盤が、光を反射する場合では、拡散基盤によって拡散された光と干渉して、濃度が均一でない光が透過光採光窓に提供されてしまうことが考えられる。よって、右支持基盤と、左支持基盤は、光を吸収する事が可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。
ここで、本願発明において、画像とは、透過物品が有する画像である。また、透過光によって立体視する事が可能であればどれも透過物品に含まれる。最も代表的な透過物品は、フィルム、すなわち、写真画像をポジで現像したものがあるがこれに限定する必要はない。また、透過物品の形状は、任意のものを採用する事が可能である。例えば、フィルムの場合では、画像部分のみであってもよいし、スライド用にマウントしたものであってもよいし、巻き取り可能なフィルムカートリッジに入れた状態であってもよいし、シート状であってもよい。また更には、少なくとも一周するロール状であってもよい。更に本願発明のビュアーでは、シート状のフィルムの端点と端点とを閉じてロール状にしたフィルムであっても、上基盤から光を取り入れる事が可能であるため、採用する事が可能である。
すなわち、従来のように、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造のビュアーでは、透過物品としてロール状にしたフィルムを採用すると、レンズと透過光を取り入れるための窓の間に、フィルムが少なくとも2層存在してしまうため、立体視する際に、2種類の画像が見えるようになってしまい、採用する事ができなかった。その結果、使用可能なフィルムの種類が限定されており、それに伴い、ビュアーのデザインの幅も限定されていた。本願発明のビュアーでは、上基盤に設けられた採光窓から光を取り入れるため、ロール状にしたフィルムを採用する事が可能である。つまり、ロール状のフィルムであっても、ロールの内側に採光窓が位置するようにロール状のフィルムを配置することによって、レンズと透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になり、その結果、容易に立体視する事が可能になるのである。なお、ロール状のフィルムの場合は、端点と端点とを結んで、少なくとも一周するロールであれば、全てロール状のフィルムに含まれる。また、ロール状のフィルムを採用した場合は、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤が、ロール状のフィルムの内側である内周側に位置するように、ロール状のフィルムを設ける必要があり、このように設けることによって、フィルムが有する画像の背後に光を提供することが可能になると同時に、閲覧用窓と透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になるため、ロール状のフィルムであっても採用する事が可能になる。
また、レンズ固定部に設けるレンズは、2つ必要である。これは、右目と左目による錯視を利用して立体視を行うためであり、右目用のレンズと左目用のレンズが必要になることに起因する。なお、レンズ固定部をどのような形状にするかは、公知の形状を採用することが可能であり、例えば、平坦な基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定部にすることも可能であるし、双眼鏡のように、筒状の基盤を2つ用いて、レンズを一つづつ固定するようにしても良い。
また、本願請求項2記載の発明によれば、ビュアーの上基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有しているため、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアーを提供する事が可能になる。
つまり、本願発明請求項2記載のビュアーでは、上基盤に設けられた右目用採光窓、及び、左目用採光窓から、容易に光を取り入れる事が可能である。また、右目用採光窓の前片と、右目用採光窓前山折線部を介して右目用透過光採光窓が連接しており、また、左目用採光窓の前片と、左目用採光窓前山折線部を介して左目用透過光採光窓が連接している。更に、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後片と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接しており、また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後片と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、右目用採光窓から取り入れられた光は、右目用拡散基盤に反射して、右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用採光窓から取り入れられた光は、左目用拡散基盤に反射して、左目用透過光採光窓へ差し込む。そして、被写体を表した右目用画像と、右目用画像が有する画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像は、それぞれ、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間、及び、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられている為、右目用透過光採光窓へと差し込んだ光を右目用画像の背後に、また、左目用透過光採光窓へと差し込んだ光を左目用画像の背後に当てることが可能になり、その結果、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。また、右目用採光窓、左目用採光窓、右目用拡散基盤、左目用拡散基盤、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓によって、右目用画像と左目用画像の背後に当てる光を、上基盤に設けられたそれぞれ右目用採光窓、及び、左目用採光窓から容易に取り入れることが可能であるため、ビュアー内部に照明用電球を設ける必要がなくなり、ビュアーを簡易な構造にする事が可能になる。
ここで、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられる右目用画像と、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられる左目用画像は、右目用レンズと左目用レンズからそれぞれの画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、透過光採光窓とレンズと略平行する向きであり、言い換えれば、上基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。
つまり、右目用画像が右目用透過光採光窓と右目用レンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた右目用採光窓から光をとり入れるため、右目用画像の背後に、右目用採光窓から右目用透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのであり、同様に、左目用画像が左目用透過光採光窓と左目用レンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた左目用採光窓から光をとり入れるため、左目用画像の背後に、左目用採光窓から左目用透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。 なお、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるため、ロール状のフィルムを採用する事が可能になる。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用拡散基盤によって、濃度が均一な光を右目用透過光用採光窓に提供する事が可能になり、また、左目用拡散基盤によって、濃度が均一な光を左目用透過光用採光窓に提供する事が可能になる。よって、美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用拡散基盤とは、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、右目用採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。また、左目用拡散基盤とは、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、左目用採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。
すなわち、透過物品が有する画像を美しく立体視するためには、均一に光が当たるようにする必要がある。例えば、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓に提供される光の濃度が均一でない場合には、立体視する際に、光の強弱による余計な影が映り、美しい立体画像が得られなくなってしまうことが考えられる。本願発明では、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上基盤に設けられた右目用採光窓から取り入れた光を、一旦右目用拡散基盤に当てる事が可能になる。また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上基盤に設けられた左目用採光窓から取り入れた光を、一旦左目用拡散基盤に当てる事が可能になる。よって、右目用拡散基盤によって、その濃度が均一になった光が右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用拡散基盤によって、その濃度が均一になった光が左目用透過光採光窓へ差し込むため、美しい立体画像を得る事が可能になるのである。
更に、本願請求項2記載のビュアーでは、右目用拡散基盤が、光を右目用透過光採光用窓へと届ける役割と、右目用透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしており、左目用拡散基盤が、光を左目用透過光採光用窓へと届ける役割と、左目用透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしているため、ビュアーをより簡易な構造にする事が可能であるとともに、製造コストを抑えることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーでは、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤が設けられているため、立体視する際に、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤で光を反射する事が可能であるため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに光を届ける事が可能である。そして、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤に当たって反射した光は、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によってその濃度が一定になっているため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓のそれぞれに光の濃度を均一にするためのシート等を設けなくても、濃度が均一な光を右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。例えば、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの右目用反射基盤を、右目用拡散基盤の代わりに設け、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの左目用反射基盤を、左目用拡散基盤の代わりに設けた場合を考えてみると、この場合でも、太陽や蛍光灯等の光源が、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓の真上や、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓の真上よりもレンズ側に位置していても、光を反射するため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓に光を提供する事が可能である。しかし、右目用反射基盤と左目用反射基盤によって右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに提供される光は、その濃度が一定ではないため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに光の濃度を一定にする役割を果たす拡散シート等設けなければならなくなり、その結果、ビュアーの構造が複雑になるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまう。本願発明では、右目用拡散基盤が、光を右目用透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たし、左目用拡散基盤が、光を左目用透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たすため、透過光採光窓に、拡散シート等を設ける必要が無く、製造コストを抑えることが可能なのである。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用拡散基盤と、左目用拡散基盤と、右目用右支持基盤と、左目用右支持基盤と、右目用左支持基盤と、左目用左支持基盤とが設けられているため、余計な光を画像に当ててしまうことを防ぐ事が可能になり、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。つまり、より美しい立体画像を得るためには、画像の背後のみに光が当たるようにする必要がある。例えば、画像の背後以外の部分に光が当たってしまう場合では、画像に光が当たりすぎるために美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう場合が考えられる。本願発明では、右目用拡散基盤と、左目用拡散基盤と、右目用右支持基盤と、左目用右支持基盤と、右目用左支持基盤と、左目用左支持基盤とが設けられているため、画像の背後以外の部分に光が当たることを防ぐ事が可能であり、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓にのみ光を提供する事が可能になるため、それぞれの画像の背後にのみ光を提供する事が可能になり、その結果、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。
なお、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤は、光を吸収することが可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤を、光を吸収するようにすることによって、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によってその濃度が均一になった光のみを、それぞれ右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓へと提供する事が可能になり、より美しい立体画像を得る事が可能になるだけでなく、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに拡散シート等を設ける必要がなくなり、製造コストを下げる事が可能になる。すなわち、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤、光を反射する場合では、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によって拡散された光と干渉して、濃度が均一でない光が右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓に提供されてしまうことが考えられる。よって、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤は、光を吸収する事が可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用採光窓と左目用採光窓とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、ビュアーを持ち上げる事が可能になる。なお、右目用採光窓に接しないように左目用採光窓と設けるとは、右目用採光窓と、左目用採光窓とが接して一つの採光窓にならないように設けるということであり、右目用採光窓と左目用採光窓との間に、少なくとも一辺の境界となる辺が存在するということである。このように、右目用採光窓と左目用採光窓とが重ならないように設けることによって、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することが可能になり、このように、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、ビュアーを持ち上げる事が可能になるため、例えば、ビュアーの外形と略同じ大きさの箱に包装体に収納した場合であっても、箱を壊すことなくビュアーを取り出す事が可能になる。
また、本願請求項3記載の発明によれば、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、より体の向きが限定されることなく、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。
すなわち、請求項1記載の発明、及び、請求項2記載の発明に包含される形態である、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が湾曲せずに平面状である場合では、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなり、その結果、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が困難になり、体の向きを光源の方向へと向けなければならなくなってしまう場合が考えられる。本願請求項3記載の発明では、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に当たる光が弱い場合であっても、光を反射させる面積が大きくなるため、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になり、より体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。
ここで、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凹状に湾曲させるのか、凸状に湾曲させるのかは任意に選択する事が可能である。例えば、凹上に湾曲させた場合では、光が反射する面積を増やす事が可能になり、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなってしまっても、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。
また、凹上に湾曲させた場合では、光が反射する面積を増やす事が可能になり、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなってしまっても、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。
また、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させた場合では、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を突出させる事が可能になるため、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、立体視するために十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。すなわち、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を、凹状に湾曲させた場合において、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置したときは、採光窓の後辺の近傍、右目用採光窓の後辺の近傍、及び、左目用採光窓の後辺の近傍によって、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に影が形成されてしまう場合が考えられる。しかし、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を、凸状に湾曲した場合では、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が突出しているため、採光窓の後辺の近傍、右目用採光窓の後辺の近傍、及び、左目用採光窓の後辺の近傍によって、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に影が形成される事が無い。よって、立体視するために十分な光を、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。
更に、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させた場合では、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を突出しているため、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤によって光を反射する事が可能になり、その結果、その濃度が均一な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。すなわち、請求項1記載の発明、及び、請求項2記載の発明に包含される形態である、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が湾曲せずに平面状である場合において、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際には、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に光が反射せずに、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へと、光源からの光が直接差し込む場合が考えられ、その結果、光の強弱によって、美しい立体画像を得ることができない場合が考えられる。本願請求項3記載の発明では、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させることによって、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、突出した拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に光が反射するように為、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へその濃度が均一な光を提供する事が可能になり、その結果、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。
以下、本願発明を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本願発明におけるビュアーの正面図である。なお、図1において、実線は、ビュアーを図1の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図1の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
図1において、1はビュアー、2はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、3は後基盤、4は上基盤、5は下基盤、6は右基盤、7は左基盤、8は右目用レンズ、9は左目用レンズ、10はレンズ外側固定部、11は右目用レンズ8の中心、12は左目用レンズ9の中心、13はレンズ固定基盤上山折線部、14は透過物品であるロール状のフィルム、15は後基盤上山折線部、16はレンズ固定基盤下山折線部、17は後基盤下山折線部、18はレンズ固定基盤右山折線部、19は上基盤右山折線部、20は下基盤右山折線部、21は後基盤右山折線部、22はレンズ固定基盤左山折線部、23は上基盤左山折線部、24は下基盤左山折線部、25は後基盤左山折線部、26は右目用採光窓、27は左目用採光窓、28は右目用レンズ8の中心軸、29は左目用レンズ9の中心軸、30は右目用採光窓26の中心、31は左目用採光窓27の中心、32は右目用採光窓26の前辺、33は左目用採光窓27の前辺、34はレンズ固定基盤2の上辺、35は右目用採光窓26の前辺32からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、36は左目用採光窓27の前辺33からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、37は右目用透過光採光窓、38は左目用透過光採光窓、39は右目用採光窓26の左辺、40は左目用採光窓27の右辺、41は右目用採光窓前山折線部、42は左目用採光窓前山折線部、43は右目用拡散基盤、44は左目用拡散基盤、45は右目用採光窓後山折線部、46は右目用透過光採光窓下谷折線部、47は左目用採光窓後山折線部、48は左目用透過光採光窓下谷折線部、49は右目用右支持基盤、50は右目用左支持基盤、51は左目用右支持基盤、52は左目用左支持基盤、53は右目用採光窓右山折線部、54は右目用拡散基盤右谷折線部、55は右目用採光窓左山折線部、56は右目用拡散基盤左谷折線部、57は左目用採光窓右山折線部、58は左目用拡散基盤右谷折線部、59は左目用採光窓左山折線部、60は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図1は、本願発明におけるビュアーの正面図である。なお、図1において、実線は、ビュアーを図1の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図1の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
図1において、1はビュアー、2はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、3は後基盤、4は上基盤、5は下基盤、6は右基盤、7は左基盤、8は右目用レンズ、9は左目用レンズ、10はレンズ外側固定部、11は右目用レンズ8の中心、12は左目用レンズ9の中心、13はレンズ固定基盤上山折線部、14は透過物品であるロール状のフィルム、15は後基盤上山折線部、16はレンズ固定基盤下山折線部、17は後基盤下山折線部、18はレンズ固定基盤右山折線部、19は上基盤右山折線部、20は下基盤右山折線部、21は後基盤右山折線部、22はレンズ固定基盤左山折線部、23は上基盤左山折線部、24は下基盤左山折線部、25は後基盤左山折線部、26は右目用採光窓、27は左目用採光窓、28は右目用レンズ8の中心軸、29は左目用レンズ9の中心軸、30は右目用採光窓26の中心、31は左目用採光窓27の中心、32は右目用採光窓26の前辺、33は左目用採光窓27の前辺、34はレンズ固定基盤2の上辺、35は右目用採光窓26の前辺32からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、36は左目用採光窓27の前辺33からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、37は右目用透過光採光窓、38は左目用透過光採光窓、39は右目用採光窓26の左辺、40は左目用採光窓27の右辺、41は右目用採光窓前山折線部、42は左目用採光窓前山折線部、43は右目用拡散基盤、44は左目用拡散基盤、45は右目用採光窓後山折線部、46は右目用透過光採光窓下谷折線部、47は左目用採光窓後山折線部、48は左目用透過光採光窓下谷折線部、49は右目用右支持基盤、50は右目用左支持基盤、51は左目用右支持基盤、52は左目用左支持基盤、53は右目用採光窓右山折線部、54は右目用拡散基盤右谷折線部、55は右目用採光窓左山折線部、56は右目用拡散基盤左谷折線部、57は左目用採光窓右山折線部、58は左目用拡散基盤右谷折線部、59は左目用採光窓左山折線部、60は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図1において、ビュアー1は、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7によって構成されている。レンズ固定部であるレンズ固定基盤2は、立体視する際に右目が位置する右目用レンズ8と、立体視する際に左目が位置する左目用レンズ9と、右目用レンズ8と左目用レンズ9を固定するレンズ外側固定部10を有する長方形をした基盤である。
ここで、レンズ外側固定部10とは、レンズの外周と貼着してレンズを固定する役割を果たすものである。本実施の形態のように、一枚の基盤に右目用レンズ8と左目用レンズ9を設け、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2を形成する場合では、このように、レンズ外側固定部10に右目用レンズ8と左目用レンズ9を設けた後、右目用レンズ8と左目用レンズ9が設けられたレンズ外側固定部10を基盤に設けたほうが、確実に立体視が可能なレンズ固定基盤2を、コストを抑えて形成することが可能になる。
すなわち、立体視を実現するためには、右目が位置する右目用レンズ8の中心11と、左目が位置する左目用レンズ9の中心12が水平になるようにレンズ固定部を形成しなければならない。しかし、本実施の形態のようにレンズ固定部に一枚の基盤を採用し、この基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定基盤2を形成するようにした場合では、右目用レンズ8と左目用レンズ9を直接基盤に設けるようにすると、それぞれのレンズの中心が水平になるようにレンズ固定基盤2を形成しなければならなくなり、高度な技術を必要とするため、製造効率が下がるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまうという問題を有している。この問題は、基盤に紙を採用した場合に特に顕著に生じてしまう。すなわち、紙は歪みやすいため、右目用レンズ8と左目用レンズ9のそれぞれの中心が水平になるようにレンズ固定基盤2を形成することは、とても高度な技術を必要とするために製造効率が下がり、その結果、製造コストがあがってしまっていた。そこで、レンズの外周と貼着してレンズを固定するレンズ外側固定部10にレンズをそれぞれ固定し、レンズが固定されたレンズ外側固定部10を基盤に設けるようにしてレンズ固定基盤2を形成すれば、レンズ外側固定部10の材料費が必要になるが、レンズはレンズ外側固定部10によって右目用レンズ8の中心11と左目用レンズ9の中心12が略水平になるよう固定されるようになるため、高度な技術を必要とせずにレンズ固定基盤2を形成することが可能になり、製造効率を向上させることが可能になる。
更に、レンズ外側固定部10は、レンズを形成する際に、一緒に形成すれば、右目用レンズ8の中心11と左目用レンズ9の中心12をより水平にすることが可能であるため好ましい。ここで、一緒に形成するとは、右目用レンズ8と左目用レンズ9とレンズ外側固定部10を形成するそれぞれの金型を一体にし、一回の流し込みによってレンズ外側固定部10に、右目用レンズ8と左目用レンズ9が設けられるようにするということである。このようにすることによって、右目用レンズ8の中心11と左目用レンズ9の中心12をより水平にすることが可能である。更に、レンズ外側固定部10にレンズを固定するという工程を減らす事が可能になるため、レンズを触る回数を減らすことが可能になり、レンズに傷が付くことを防ぐことが可能になる。また、レンズ外側固定部10にレンズを設ける工程を減らすことが可能になるため、製造コストを抑える事が可能になる。なお、レンズ固定基板2を形成する方法は任意の方法を採用することが可能であり、右目用レンズ8と左目用レンズ9とレンズ外側固定部10の金型を一体にして、右目用レンズ8と左目用レンズ9を形成するのと一緒にレンズ外側固定部10を形成してしまうようにすることも可能であるし、例えば、右目用レンズ8と左目用レンズ9は、レンズ外側固定部10とは別に形成し、それぞれのレンズをレンズ外側固定部10の所定の位置に固定させた後、レンズが設けられたレンズ外側固定部10を、基板に設けてレンズ固定基板2を形成するようにしてもよい。更に、レンズ外側固定部10を使用しないで、例えば、レンズ固定基板2に直接、右目用レンズ8と左目用レンズ9を設けるようにすることも可能である。また、レンズを形成する際は公知の材料を採用して形成することが可能である。また、レンズ外側固定部10もレンズを固定することが可能であれば公知の材料を採用して形成することが可能である。
なお、本実施の形態では、レンズ固定部には、一枚の基盤に、右目用レンズ8と左目用レンズ9が設けられたレンズ外側固定部10を設けた、レンズ固定基盤2を採用したが、これに限定する必要はなく、少なくとも2つのレンズを固定する事が可能であり、上基盤4と連接可能であれば、レンズ固定部は任意の形状を採用する事が可能である。例えば、双眼鏡のように、2つの筒状の基盤を採用し、この筒状の中部でレンズを固定するようにすることも可能である。なお、2つの筒状の物を採用し、この筒状の中でレンズを固定するようにした場合は、上基盤4と連接するレンズ固定部の上部は少なくとも2つ存在するようになるため、上基盤4と連接するレンズ固定部上山折線部であるレンズ固定基盤上山折線部13も少なくとも2つ存在するようになる。
また図1において、右目用レンズ8は、レンズ固定基盤2の2つの対角線の交点であるレンズ固定基盤中心から水平右方向に略3.15cm離れた点に、右目用レンズ8の中心11が位置するように設けられており、その形状は、直径が2.8cmの円である。左目用レンズ9も同様に、レンズ固定基盤2の中心から水平左方向に略3.15cm離れた点に、左目用レンズ9の中心12が位置するように設けられており、その形状は直径が2.8cmの円である。また、右目用レンズ8の中心11から左目用レンズ9の中心12までの距離は、本実施の形態では、人間の右目と左目の間隔の標準値である6.3cmになるようにしている。なお、右目用レンズ8の中心11から左目用レンズ9の中心12までの距離は、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、本実施の形態では、右目用レンズ8と左目用レンズ9は、その直径が2.8cmの円であるがこれに限定する必要は無く任意の大きさにすることが可能である。しかし、あまりにもレンズを大きくすると、ビュアー1の内部に余計な光が入ってしまう可能性が生じるため、レンズの大きさは、その直径が、2.5以上3.0以下である事が好ましい。また、それぞれのレンズの材料は公知のものを採用することが可能である。また、本実施の形態では、レンズの倍率は、右目用レンズ8と左目用レンズ9共に5倍であるがこれに限定する必要はなく、より倍率の高いレンズを採用することも可能である。
後基盤3は、レンズ固定基盤2と略対抗するように設けられており、レンズ固定基盤2と略同じ形状をしている。また、上基盤4は、レンズ固定基盤の上辺34とレンズ固定基盤上山折線部13を介して連接し、かつ、後基盤3の上辺と後基盤上山折線部15を介して連接しており、また、下基盤4は、レンズ固定基盤2の下辺とレンズ固定基盤下山折線部16を介して連接し、かつ、後基盤3の下辺と後基盤下山折線部17を介して連接している。また、右基盤6は、レンズ固定基盤2の右辺とレンズ固定基盤右山折線部18を介して連接し、かつ、上基盤4の右辺と上基盤右山折線部19を介して連接し、かつ、下基盤5の右辺と下基盤右山折線部20を介して連接し、かつ後基盤3の右辺と後基盤右山折線部21を介して連接しており、また、左基盤7は、レンズ固定基盤2の左辺とレンズ固定基盤左山折線部22を介して連接し、かつ、上基盤4の左辺と上基盤左山折線部23を介して連接し、かつ、下基盤5の左辺と下基盤左山折線部24を介して連接し、かつ、後基盤3の左辺と後基盤左山折線部25を介して連接している。本実施の形態では、レンズ固定基盤2と後基盤3の形状は略同じであり長方形をしている。また、上基盤4と下基盤5の形状は略同じであり長方形をしており、また、右基盤6と左基盤7の形状は略同じで長方形をしている。また、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7の縦方向の長さはそれぞれ略同じであり、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7の横方向の長さも略同じである。結局、本実施の形態では、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7によって略直方体のビュアー1を形成している。なお、ビュアー1の形状は、略直方体に限定する必要は無く、レンズ固定部と上基盤を有していれば、任意の形状を採用する事が可能であり、例えば、略立方体にすることも可能であるし、三角錐や四角錘等の錘状にすることも可能である。なお、立体視する際は、ビュアー1を高さ方向に挟持する用になる為、ビュアー1の高さはあまり高くないほうがよい。なお、ビュアー1の高さとは、下基盤5が下になるようにビュアーを置いた際の、垂直方向の長さである。つまり、立体視する際は、右基盤6と左基盤7を縦方向に挟持するようになるため、右基盤6と左基盤7の縦方向の長さは、横方向の長さよりも短い方が好ましく、更に具体的には、2cm以上、8cm以下である事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7は、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー1に光を集めることと、ビュアー1の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーは、透過物品用のビュアーであるため、ビュアーの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー1が構成されているため、ビュアー1の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー1の外部も黒いため、ビュアー1に光を集める事を可能にしている。なお、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7を、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー1の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー1の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、上基盤4には、採光窓である右目用採光窓26と左目用採光窓27が設けられている。本実施の形態では、右目用採光窓26は、右目用レンズ8の中心11から水平方向に引いた直線である右目用レンズ8の中心軸28と、右目用採光窓26の中心30から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。また、左目用採光窓27は、左目用レンズ8から水平方向に引いた直線である左目用レンズ8の中心軸29と、左目用採光窓27の中心31から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。このように右目用採光窓26と左目用採光窓27を設けることによって、十分な光を右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38に提供する事がより可能になると同時に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事がより可能になる。
また、右目用採光窓26と左目用採光窓27は略矩形の形をしており、互いの中心が一直線上に並ぶように設けられている。なお、これに限定する必要は無く、右目用採光窓26と左目用採光窓27は任意の形状を採用する事が可能であり、また、任意の位置に設ける事が可能である。例えば、星やハートのように公知の形状にすることも可能であるし、また例えば、上支盤4に顔等の絵柄を書き、その絵柄の一部を右目用採光窓26と左目用採光窓27とするようにしても良く、任意の形状を採用する事が可能である。なお、これらに限定するわけではない。ただし、右目用採光窓26のレンズ固定基盤2側の辺である前辺32からは、右目用透過光採光窓37が連接するため、右目用透過光採光窓37が設けやすくなるよう、右目用採光窓26の前辺32が直線になるように右目用採光窓26を設ける事が好ましく、また左目用採光窓27のレンズ固定基盤2側の辺である前辺33からは、左目用透過光採光窓38が連接するため、左目用透過光採光窓38が設けやすくなるよう、左目用採光窓27の前辺32が直線になるように左目用採光窓27を設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。また、あまりにも大きな右目用採光窓26と左目用採光窓27を、上基盤4に設けてしまうと、上基盤4の強度が弱くなってしまう事が考えられ、逆に、あまりにも小さい右目用採光窓26と左目用採光窓27を、上基盤4に設けてしまうと、立体視するために十分な光を右目用透過光採光窓37及び左目用透過光採光窓38に提供する事が困難になってしまう場合が考えられるため、右目用採光窓26及び左目用採光窓27の大きさは、少なくとも右目用画像と左目用画像の大きさと同じである事が好ましく、また、上基盤4の面積の2分の1よりも小さい面積である方が好ましい。なお、本実施の形態では、右目用採光窓26と左目用採光窓27の2つの採光窓を上基盤4に設けたが、これに限定する必要は無く、上基盤4に形成する採光窓は、1つであってもよい。なお、採光窓を1つだけにした場合も、採光窓の大きさは、少なくとも立体視する画像の2つ分の大きさよりも大きい方が好ましく、また、上基盤4の大きさよりも小さい方が好ましい。また、採光窓を1つだけ設ける際も、採光窓の任意の点から引いた2つ垂線が、2つのレンズのそれぞれの中心軸と略交わることが可能になる位置に設けた方が、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓26の中心30から左目用採光窓27の中心31までの距離は6.3cmである。なお、右目用採光窓26の中心30から左目用採光窓27の中心31までの距離に6.3cmという数字を採用したのは、6.3cmが人間の右目と左目の間隔の標準値であるからであるが、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、右目用採光窓26と左目用採光窓27の縦方向の長さと横方向の長さは同じであり、右目用画像と左目用画像の縦方向の長さと横方向の長さと略同じになるようにするために、縦方向の長さは23mmであり、横方向の長さは24mmであるが、これに限定する必要はなく、任意の形状、及び、大きさを採用する事が可能である。
また、本実施の形態では、右目用採光窓26は、右目用採光窓27の各辺のうち、レンズ固定基盤2側の辺である前辺32から、レンズ固定基盤2の上辺34までの距離35が約5cmになるように設けられており、また、左目用採光窓27は、左目用採光窓27の各辺のうち、レンズ固定基盤2側の辺である前辺33からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離36が訳5cmになるように設けられている。これは、立体視した際に、レンズから画像までの距離が、約5cmになるようにするためである。
つまり、本願発明では、右目用透過光採光窓37が右目用採光窓26のレンズ固定基盤2側の辺である前辺32と連接して設けられ、また、左目用透過光採光窓38が左目用採光窓27のレンズ固定基盤2側の辺である前辺33と連接して設けられる。更に、右目用画像が、右目用レンズ8と右目用透過光採光窓37の間に位置するように設けられ、また、左目用画像が、左目用レンズ9と左目用透過光採光窓38の間に位置するように設けられる。よって、右目用採光窓26と左目用採光窓27を、上基盤4のうち、レンズ固定基盤2の上辺34の近傍に設けてしまうと、立体視する際にレンズと画像の間に十分な距離を得る事ができないため、焦点が合わなくなり、立体視が困難になってしまう場合が考えられる。逆に、右目用採光窓26と左目用採光窓27を、上基盤4のうち、後基盤3の上辺の近傍に設けてしまうと、焦点を容易に合わせる事が可能な位置に画像を配置することが可能になるが、画像と透過光採光窓の間に距離ができてしまい、十分な透過光が画像の背後に当たらなくなってしまう場合が考えられる。一般的に、立体視が可能になるようなレンズと画像までの距離は、数1によって定まる長さと言われている。よって、本実施の形態では、5倍のレンズを採用しているため、レンズから画像までの距離を約5cmにすると、容易に焦点を合わせる事が可能になると同時に、透過光採光窓と画像が近接するようになるため、画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる。
なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用採光窓26は、右目用透過光採光窓37に光を提供する事ができれば上基盤4の任意の位置に設ける事が可能であり、また、左目用採光窓27は、左目用透過光採光窓38に光を提供する事ができれば上基盤4の任意の位置に設ける事が可能である。ただし、上述した理由により、右目用採光窓26と左目用採光窓27を設ける位置は、レンズと画像との間で、立体視可能な距離を得る事が可能であり、更に、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38によって画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる位置であることが好ましく、具体的には、右目用レンズ8の中心11から、右目用透過光採光窓37までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように右目用採光窓26を設ける事が好ましく、また、左目用レンズ9の中心12から、左目用透過光採光窓38までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように左目用採光窓27を設けることが好ましいがこれに限定するわけではない。
また、右目用採光窓26の前辺32と、右目用採光窓前山折線部41を介して連接し、かつ、右目用レンズ8と略対向するように右目用透過光採光窓37が設けられている。また、左目用透過光採光窓38も同様に、左目用採光窓26の前辺33と、左目用採光窓前山折線部42を介して連接し、かつ、左目用レンズ9と略対向するように左目用透過光採光窓38が設けられている。更に、右目用画像が、右目用透過光採光窓37と略接するように、右目用透過光採光窓37と右目用レンズ8の間に設けられており、左目用画像が、左目用透過光採光窓38と略接するように、左目用透過光採光窓38と左目用レンズ9の間に設けられている。また、本実施の形態では、右目用画像の中心と右目用透過光採光窓37の中心が、右目用レンズ8の中心軸28上に位置するように設けられており、また、左目用画像の中心と左目用透過光採光窓38の中心が、左目用レンズ9の中心軸29上に位置するように設けられている。このように、それぞれのレンズの中心軸上に、それぞれの透過光採光窓の中心とそれぞれの画像の中心が、それぞれ位置するように透過光採光窓と画像を設けることによって、少なくとも画像の中央部に透過光を提供する事が可能になると同時に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事が可能になる。
なお、本願発明において、レンズの中心軸上に画像と透過光採光窓が位置するとは、レンズの中心軸上に、画像の中心と透過光採光窓の中心が位置するということに限定するわけでは無く、レンズの中心軸上に画像の任意の部分と透過光採光窓の任意の部分が位置すれば、全て該当する。しかし、好ましくは、レンズの中心軸上に画像の中心と、透過光採光窓の中心が位置するように、画像と透過光採光窓を設けたほうが、画像を容易に閲覧する事が可能になるだけでなく、より光を画像の背後に提供する事が可能になる為好ましい。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の形状と大きさを、右目用画像と左目用画像と略同じ形状と大きさにするために、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38は、略矩形の形状で、その縦方向の長さは23mmであり、その横方向の長さは24mmである。このように、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の形状と大きさを、右目用画像と左目用画像と略同じ形状と大きさし、右目用画像を右目用透過光採光窓37と略一致するように設け、また、左目用画像を左目用透過光採光窓38と略一致するように設けることによって、画像の背後のみに透過光を提供することが可能になり、立体視した際には美しい立体画像を得る事が可能になる。
つまり、本願発明が対象とするビュアーは、透過物品用のビュアーである。よって、画像の背後以外の部分に光が当たってしまうと、美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう。よって、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38を、それぞれ右目用画像と左目用画像と略同じ大きさにし、右目用画像を右目用透過光採光窓37と略一致するように設け、また、左目用画像を左目用透過光採光窓38と略一致するように設けることによって、余計な光がビュアー1の内部に入る事を防ぐ事が可能になり、画像の背後のみに光を提供する事が可能になるため、より美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用画像と左目用画像と略同じ大きさとは、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の大きさが、右目用画像と左目用画像の大きさと同じ大きさが好ましいが、これに限定するわけではなく、右目用画像と左目用画像の大きさよりも0.5mm以上5mm以下大きくてもよいし、また、右目用画像と左目用画像の大きさよりも0.5mm以上5mm以下小さくてもよい。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の2つの透過光採光窓を設けたが、これに限定する必要は無く、透過光採光窓は、一つであってもよい。なお、透過光採光窓を1つだけにした場合も、透過光採光窓の大きさは、少なくとも立体視する2つの画像を合わせた大きさと略同じであることが好ましい。
ここで、右目用採光窓26の前辺32とは、右目用採光窓26の各辺のうち、レンズ固定基盤2側の辺であり、また、左目用採光窓27の前辺33とは、左目用採光窓27の各辺のうち、レンズ固定基盤2側の辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓26と左目用採光窓27は略矩形をしているため、右目用採光窓26のレンズ固定基盤2側の辺と左目用採光窓27のレンズ固定基盤2側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓26と左目用採光窓27が多角形の場合等では、右目用採光窓26の各辺のうち、レンズ固定基盤2側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用透過光採光窓37と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓27の各辺のうち、レンズ固定基盤2側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用透過光採光窓38と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用透過光採光窓37と連接する右目用採光窓26の前辺は、右目用採光窓26の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用透過光採光窓38と連接する左目用採光窓27の前辺は、左目用採光窓27の形状によって任意に定める事が可能である。
また、右目用採光窓26と右目用透過光採光窓37をつなぐように、拡散基盤である右目用拡散基盤43が設けられ、また、左目用採光窓27と左目用透過光採光窓38をつなぐように、拡散基盤である左目用拡散基盤44が設けられている。右目用拡散基盤43は、右目用採光窓26の後辺と、右目用採光窓後山折線部45を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓37の下辺と右目用透過光採光窓下谷折線部46を介して連接している。また、左目用拡散基盤44は、左目用採光窓27の後辺と、左目用採光窓後山折線部47を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓38の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部48を介して連接している。また、本実施の形態では、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44は、湾曲していない平面状であり、その横方向の長さが24mm、縦方向の長さが略33mmである長方形をしている。また、右目用拡散基盤43と右目用透過光採光窓37によって形成される角度は略45度であり、左目用拡散基盤44と左目用透過光採光窓38によって形成される角度は略45度である。よって、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓である右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44の真上や、透過光採光窓である右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44によって光を反射する事が可能になり、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38それぞれに光を届ける事が可能である。
なお、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44は、それぞれ右目用採光窓26と左目用採光窓27の形状と大きさ、及び、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の形状と大きさによって任意の大きさと形状にする事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、本実施の形態では、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44は、湾曲していない平面状であるが、これに限定する必要は無く、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44は、例えば、凹状や凸状に湾曲するようにしてもよい。更に、本実施の形態のように、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44という2つの拡散基盤を形成することに限定する必要はなく、例えば、採光窓と透過光採光窓が一つの場合は設ける拡散基盤は1つであってもよい。なお、採光窓と透過光採光窓が1つの場合でも、拡散基盤を右目用と左目用に分けて設けることも可能であり、採光窓と透過光採光窓と拡散基盤をどのように設けるかは、任意に設計する事が可能である。例えば、一つの採光窓に対して、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓を設け、右目用透過光採光窓と採光窓を連接するように右目用拡散基盤を設け、左目用透過光採光窓と採光窓を連接するように左目用拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように一つの拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように二つの拡散基盤を設けるようにしてもよい。なお、これらに限定するわけではなく、採光窓、透過光採光窓、及び、拡散基盤は、ビュアー用カートリッジ9の用途やデザイン等に応じて任意に設計する事が可能である。
ここで、右目用採光窓26の後辺とは、右目用採光窓26の各辺のうち、後基盤3側の辺であり、右目用採光窓26の前辺32と略対向する辺である。また、左目用採光窓27の後辺とは、左目用採光窓27の各辺のうち、後基盤3側の辺であり、左目用採光窓27の前辺33と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓26と左目用採光窓27は略矩形をしているため、右目用採光窓26と左目用採光窓27の後基盤3側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓26と左目用採光窓27が多角形の場合等では、右目用採光窓26の各辺のうち、後基盤3側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤43と連接する右目用採光窓26の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓27の各辺のうち、後基盤3側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤44と連接する左目用採光窓27の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤43と連接する右目用採光窓26の後辺は、右目用採光窓26の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤44と連接する左目用採光窓27の後辺は、左目用採光窓27の形状によって任意に定める事が可能である。なお、採光窓を一つにした場合も同様である。
また、右目用透過光採光窓37の下辺とは、右目用透過光採光窓37の各辺のうち、下基盤5側の辺であり、右目用採光窓前山折線部41と略対向する辺である。また、左目用透過光採光窓38の下辺とは、左目用透過光採光窓38の各辺のうち、下基盤側5の辺であり、左目用採光窓前山折線部42と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38は略矩形をしているため、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38のそれぞれの下辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38が多角形の場合等では、右目用透過光採光窓37の各辺のうち、下基盤5側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤43と連接する右目用透過光採光窓37の下辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用透過光採光窓採光窓38の各辺のうち、下基盤5側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤44と連接する左目用透過光採光窓38の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤43と連接する右目用透過光採光窓37の下辺は、右目用拡散基盤43の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤44と連接する左目用透過光採光窓38の下辺は、左目用拡散基盤44の形状によって任意に定める事が可能である。なお、透過光採光窓を一つにした場合も同様である。
また、本実施の形態では、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44は、プラスチックよりなる黒い基盤の右目用採光窓26と左目用採光窓側37の面に拡散シートを貼付することによって形成している。このように右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44を形成することによって、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44を容易に設ける事が可能になるため、製造コストを下げる事が可能である。更に、プラスチックよりなる黒い基盤を採用しているため、ビュアー1の内部側の面を黒くする事が可能であり、その結果、ビュアー1の内部を暗くする事が可能になるため、美しい立体画像を得る事が可能になる。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44には、任意の材料よりなる基盤を採用する事が可能であり、例えば、紙や木等よりなる基盤であってもよいし、光の濃度を均等にする役割を果たす基盤を別途設けるようにして右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44を構成するようにしてもよい。また、拡散基盤のビュアー1の内部側の面を黒くすることに限定する必要はなく、任意の形態を採用する事が可能であるが、ビュアー1の内部を暗くする事ができるよう、基盤に暗色を採用したり、拡散基盤のビュアー1の内側の面に、黒いシート等によって暗色層を形成したほうが、より美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。また、本実施の形態では、拡散シートは、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。
また、右目用拡散基盤43の左右には、右支持基盤である右目用右支持基盤49と、左支持基盤である右目用左支持基盤50が、それぞれ設けられ、右目用拡散基盤43と上基盤4との間にできる間隙を塞いでいる。また、左目用拡散基盤44の左右には、右支持基盤である左目用右支持基盤51と、左支持基盤である左目用左支持基盤52がそれぞれ設けられ、左目用拡散基盤44と上基盤4との間にできる間隙を塞いでいる。本実施の形態では、右目用右支持基盤49は、右目用拡散基盤43の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓26の右辺と、右目用採光窓右山折線部53を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤43の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部54を介して連接している。また、右目用左支持基盤50は、右目用拡散基盤43の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓26の左辺と、右目用採光窓左山折線部55を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤43の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部56を介して連接している。また、左目用右支持基盤51は、左目用拡散基盤44の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓27の右辺と、左目用採光窓右山折線部57を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤44の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部58を介して連接している。また、左目用左支持基盤52は、左目用拡散基盤44の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓37の左辺と、左目用採光窓左山折線部59を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤44の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部60を介して連接している。
ここで、右目用採光窓26の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、右目用採光窓26の右側の辺であり、また、右目用拡散基盤43の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、右目用拡散基盤43の右側の辺である。同様に、右目用採光窓27の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、右目用採光窓26の左側の辺であり、また、右目用拡散基盤43の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、右目用拡散基盤43の左側の辺である。また、左目用採光窓26の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、左目用採光窓27の右側の辺であり、また、左目用拡散基盤44の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、左目用拡散基盤44の右側の辺である。同様に、左目用採光窓27の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、左目用採光窓27の左側の辺であり、また、左目用拡散基盤44の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2から見た際の、左目用拡散基盤44の左側の辺である。
また、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52は、ともに、湾曲していない平面状である。なお、本実施の形態のように、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52を、平面状に限定する必要はなく、例えば、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52を、それぞれ凹状、もしくは、凸状に湾曲することも可能である。しかし、例えば、右目用右支持基盤49と右目用左支持基盤50を凹状に湾曲させると、右目用採光窓右山折線部53の近傍、及び、右目用採光窓左山折線部55の近傍によって右目用透過光採光窓37に余計な影が形成される場合が考えられ、また、左目用右支持基盤51と左目用左支持基盤52を凹状に湾曲させると、左目用採光窓右山折線部57の近傍、及び、左目用採光窓左山折線部59の近傍によって左目用透過光採光窓38に余計な影が形成される場合が考えられる。また、例えば、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52を凸状に湾曲させると、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52によって、右目用拡散基盤43と左目用拡散基盤44が拡散した光が遮られて、右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38に、十分な光が提供されない場合も考えられる。よって、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52は、湾曲させずに、平面であることが好ましい。また、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52の形状は、右目用拡散基盤43と上基盤4との間に形成される間隙、及び、左目用拡散基盤44と上基盤4との間に形成される間隙を塞ぎ、ビュアー1の内部に右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38以外の部分から光が入ることを防ぐ事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能であり、本実施の形態のように二等辺三角形に限定する必要はない。
また、本実施の形態では、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52は、プラスチックよりなる黒い基盤によって形成されており、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52に当たった光の反射を防ぐとともに、ビュアー1の内部を暗くすることを可能にしている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52は、任意の材料を採用して形成する事が可能である。また、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52の、採光窓側の面とビュアー1の内部側の面を黒くすることに限定する必要は無く、任意の色を採用する事が可能であるが、採光窓側の面とビュアー1の内部側の面を暗色にするために、採光窓側の面とビュアー1の内部側の面に暗色層を形成したほうが、余計な光がビュアー内に入ることを防ぐ事が可能になり、かつ、ビュアー内を暗く保つ事が可能になり、美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。
また、透過物品であるフィルム14がビュアー1の内部に設けられている。本実施の形態では、フィルム14は、シート状の端点と端点とを連接したロール状のフィルムであり、図示されていない駆動手段によって、時計回りに回転可能になっている。なお、図2は、図1のビュアーから取り出したフィルムのみの拡大図である。図2において図1と同じ番号を付したものは同じものであるため説明を割愛し、65は右目用画像、66は左目用画像、67は画像の縦方向の長さ、68は画像の横方向の長さである。
図1及び、図2において、フィルム14には、一組の右目用画像65と左目用画像66が交互に4枚ずつ形成されており、図示しない駆動手段で回転することによって右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38の前に位置する画像を変更することが可能であり、合計で4種類の立体画像を得ることが可能である。また、フィルムは、右目用採光窓26、右目用透過光採光窓37、右目用拡散基盤43、右目用右支持基盤49、右目用左支持基盤50、左目用採光窓27、左目用透過光採光窓38、左目用拡散基盤44、左目用右支持基盤51、及び、左目用左支持基盤52がロール状のフィルム14の内周側に位置するように立てて設けられており、右目用画像65と左目用画像66のそれぞれの後ろ側の面が、それぞれ右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38に略接している。このように、フィルム14が有する画像が垂直方向に向くようにフィルム14を立てて設けることによって、画像の後ろに位置する右目用透過光採光窓37と左目用透過光採光窓38から画像の背後に光を当てることが可能になる。更に、右目用画像65の後ろ側の面全体が右目用透過光採光窓37に接し、また、左目用画像66の後ろ側の面の全体が左目用透過光採光窓43に接するように設けることによって、右目用画像65と左目用画像66の背後に十分な透過光を当てる事が可能になり、その結果、美しい立体画像を得る事が可能になる。
ここで、フィルム14の内周側とは、ロール状のフィルムの円周よりも円の中心側の領域である。また、フィルムをロール状にする際は、右目用透過光採光窓37の前に位置する右目用画像65と、左目用透過光採光窓38の前に位置する左目用画像66が、略平坦にする事が可能なように、フィルムを楕円にする事が好ましく、また、その長軸の長さを右目用画像の横方向の長さ68と左目用画像の横方向の長さ68を足し合わせた長さよりも長くする事が好ましいがこれに限定するわけではない。
さらに、本実施の形態では、右目用画像65は、右目用透過光採光窓37のレンズ固定基盤2側の面の前に、右目用透過光採光窓37と右目用画像65がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、右目用レンズ8の中心軸28上にその中心が略位置するように設けられている。また、左目用画像66は、左目用透過光採光窓38のレンズ固定基盤2側の面の前に、左目用透過光採光窓38と左目用画像66がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、左目用レンズ9の中心軸29上にその中心が略位置するように設けられている。よって、立体視する際は、右目用レンズ8と左目用レンズ9から、容易に右目用画像65と左目用画像66を見ることができ、また、容易に立体画像を得ることが可能である。なお、これに限定する必要は無く、右目用画像65は右目用レンズ8と右目用透過光採光窓37の間に位置し、少なくとも右目用レンズ8によって閲覧する事が可能であれば、任意の位置を採用することが可能である。また、左目用画像66も同様に、左目用レンズ9と左目用透過光採光窓38の間に位置し、少なくとも左目用レンズ9によって閲覧する事が可能であれば任意の位置を採用することが可能である。
なお、本願発明のビュアー1では、上基盤4に設けられた採光窓からビュアー1の内部に光を取り入れるため、本実施の形態のようにシート状のフィルムの端点と端点とを繋げたロール状のフィルム14であっても採用することが可能になる。つまり、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤がロール状のフィルムの内側に位置するようにフィルムを配置させ、かつ、画像が垂直方向に向くようにフィルムを立てて設けることによって、レンズと透過光採光窓の間に位置するフィルムを1層にすることが可能になるため、レンズによって見る画像を1種類にする事が可能になり、立体視する事が可能になるのである。
なお、本願発明で使用可能な透過物品はロール状のフィルムだけでなく、例えば、マウントしたフィルムや、シート状のフィルムであっても使用可能である。また、マウントしたフィルムやシート状のフィルムを使用する場合であっても、レンズと透過光採光窓の間にフィルムが立体視する画像が位置するように、透過物品を配置する必要がある。例えば、図示しないが、マウントしたフィルムの差込口を右目用レンズ8と右目用透過光採光窓37の間に、また、肥大目用レンズ9と左目用透過光採光窓38の間に形成すれば、マウントしたフィルムを採用することが可能になる。また、本願発明のフィルム14は、35mmのフィルムであり、画像の縦方向の長さ67は23mmであり、画像の横方向の長さ68は24mmであるがこれに限定する必要はなく、公知のフィルムを採用する事が可能であり、また画像もフィルムに合わせて公知の大きさにする事が可能である。また、透過用物品にシート状やロール状のフィルムのように、少なくとも2種類の画像が連続する場合において、右目用画像65と左目用画像66の配置は、公知の配置の仕方を採用する事が可能であり、本実施の形態のように交互に限定する必要は無い。
図3は、図1のビュアーの、右目用レンズの中心軸での断面図である。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、及び、図2と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、70は拡散シートである。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、及び、図2と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、70は拡散シートである。
図3において、右目用拡散基盤43は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓26側の面に拡散シート70を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート70には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。なお、本願発明では、このように右目用拡散基盤43が設けられているため、立体視する際は、上基盤4に設けられた右目用採光窓26から光が入ると、光は右目用拡散基盤43に当たる。そして、右目用拡散基盤43に当たった光が右目用透過光採光窓37へと入るようになる。また、右目用拡散基盤43に当たった光は、拡散シート70によってその濃度が一定になって反射されるため、結局、右目用拡散基盤43によって右目用透過光採光窓37に濃度が一定な光を提供することが可能になる。
図4は、別の実施の形態を示すビュアーにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2、及び、図3と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、71は右目用拡散基盤、72は右目用採光窓39の後辺の近傍、72は上基盤4と右目用拡散基盤71によって、ビュアー1内部側に形成される角度、73は右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤71よって、ビュアー1の内部側と対抗する側に形成される角度、74は右目用採光窓26の後辺、75は右目用採光窓26の後辺74の近傍、76は右目用透過光採光窓37の下辺、77は右目用透過光採光窓37の下辺76の近傍である。
図4において、右目用拡散基盤71は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓26側の面に拡散シート70を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート70には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図4において、右目用拡散基盤71は凹状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凹状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。また、本実施の形態では、右目用採光窓26の後辺74において、上基盤4と右目用拡散基盤71によって、ビュアー1内部側に形成される角度72は、約120度である。本実施の形態のように、右目用採光窓26の後辺74において、上基盤4と右目用拡散基盤71によって、ビュアー1内部側に形成される角度72を約120度にすることによって、右目用採光窓26の後辺74の近傍75において、右目用拡散基盤71が、右目用採光窓26の後辺74よりも後基盤4側に入り込まないようにすることが可能であるため、右目用採光窓26に光が差し込んだ際、右目用採光窓26の後辺74の近傍75によって右目用拡散基盤71や右目用透過光採光窓37に影を形成してしまうことを防ぐことが可能になるため好ましい。なお、右目用採光窓26の後辺74において、上基盤4と右目用拡散基盤71によって、ビュアー1内部側に形成される角度72を約120度に限定する必要はなく、任意の角度を採用することが可能であるが、好ましくは90度以上、さらに好ましくは、100以上160度以下にすれば、右目用採光窓26の後辺74の近傍75において、右目用拡散基盤71が右目用採光窓26の後辺74よりも後基盤4側に入り込まないようにすることが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓37の下辺76において、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤71よって、ビュアー1の内部側と対抗する側に形成される角度73は、約60度である。なお、これに限定する必要はなく、右目用透過光採光窓37の下辺76において、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤71よって、ビュアー1の内部側と対抗する側に形成される角度73は任意の角度にすることが可能であるが、あまりにも急な角度にしてしまうと、右目用透過光採光窓37の下辺76の近傍77において、光が右目用透過光採光窓37に入らなくなってしまう場合が考えられるため、右目用透過光採光窓37の下辺76において、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤71よって、ビュアー1の内部側と対抗する側に形成される角度73は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
図5は、別の実施の形態を示すビュアーにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2、図3、及び、図4と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、80は右目用拡散基盤、81は上基盤4と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1内部側に形成される角度、82は右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側と対抗する側に形成される角度、83は頂点、84は頂点から右目用透過光採光窓までの距離、85は右目用透過光採光窓の下辺の近傍、86は下側右目用拡散基盤である。
図5において、右目用拡散基盤80は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓26側の面に拡散シート70を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート70には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図5において、右目用拡散基盤80は凸状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凸状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用採光窓26の後辺74において、上基盤4と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側に形成される角度80を約150度にし、また、右目用透過光採光窓37の下辺76において、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側と対向する側に形成される角度82を約30度にし、断面から見た際に、右目用拡散基盤80が右目用採光窓26よりも上に突出しないように、右目用拡散基盤80を緩やかに湾曲させている。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤80は自由に湾曲させる事が可能であり、また、右目用採光窓26の後辺74において、上基盤4と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側に形成される角度81、及び、右目用透過光採光窓37の下辺76において、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側と対向する側に形成される角度82は任意の値を採用する事が可能である。しかし、断面から見た際に、拡散基盤が採光窓から突出してしまうと、突出した部分によって透過光採光窓に入る光をさえぎってしまう場合が考えられ、また、拡散基盤が透過光採光用窓に入り込んでしまうと、入り込んでしまった拡散基盤によって十分な光を提供する事ができなくなってしまう場合が考えられるため、拡散基盤は、採光窓から突出しないように凸状に湾曲することが好ましく、また、透過光採光窓に入り込まないように湾曲することが好ましい。よって、上基盤4と右目用拡散基盤80によって、ビュアー1の内部側に形成される角度81は、約160度以下、さらには、約90度以上150度以下であることが好ましく、また、右目用透過光採光窓37と右目用拡散基盤80よって、ビュアー1の内部側と対向する側に形成される角度82は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
また、頂点83は、平面状の右目用拡散基盤と比較したとき、最も突出した部分の点である。そして、本実施の形態では、右目用拡散基盤80は、頂点83から、右目用透過光採光窓37までの水平方向の距離84が5mm存在するように凸状に湾曲している。なおこれに限定する必要は無く、頂点83から、右目用透過光採光窓37までの水平方向の距離84は、少なくとも3mm、さらに好ましくは、少なくとも1cm存在するように凸状に湾曲することが好ましい。このように湾曲させることによって、拡散基盤が透過光採光窓に入り込まないように湾曲させることが可能になる。なお、頂点83よりも下基盤5側の右目用拡散基盤80である下側右目用拡散基盤86が、断面から見た際に、頂点83よりも後基盤3側に入り込まないようにしたほうが、右目用透過光採光窓37の下辺76の近傍77に影が形成されないため好ましい。
なお、図4、図5では、拡散基盤は、採光窓の後辺から透過光採光窓の下辺に向かう方向である長さ方向に緩やかに湾曲しているのみである。よって拡散基盤の長さ方向に垂直に交わる方向である幅方向の断面は、図示しないが、水平である。なおこれに限定する必要は無く、任意に曲げる事が可能である。例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凸状の球状に湾曲させることも可能であるし、また例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凹状の球状に湾曲させることも可能であるし、幅方向のみに緩やかに凹状もしくは凸状に湾曲させることも可能である。なお、これらに限定しない。
また、本願発明において、緩やかに湾曲とは、拡散基盤が1方向に曲がるということであり、例えば、拡散基盤の上半分が凹状に湾曲し、下半分が凸状に湾曲するというように、複数の方向に曲がるということではない。なお、拡散基盤に採用する材料によって、顕微鏡レベルで見れば、無数の凹凸が形成されているが、材料による凹凸は考慮しない。また、1方向であれば、任意に曲げることが可能である。
図6は、図1のビュアーを冊子体に添付した状態を示す正面図である。図6において、図1、図2、図3、図4、及び、図5と同じ番号を付した物は同じものであるため説明を割愛し、90は冊子体、91は表表紙、92は裏表紙、93は背表紙、94は冊子体収納部、95はビュアー収納箱である。
図6において、冊子体90は、表表紙91と背表紙93と裏表紙92とを連接してなる表紙の、表表紙91の裏側に形成された冊子体収納部94に収納されており、取り外し可能のものである。また、冊子体90は、表表紙91と略同じ大きさであり、表表紙91と裏表紙92も略同じ大きさである。ビュアー1は、下基盤5、右基盤6、左基盤7、レンズ固定基盤2、及び、後基盤3と接してビュアー1を被包する収納箱95に収納されている。本実施の形態では収納箱95は、表表紙91とほぼ同じ大きさであり、その底板が裏表紙92の裏側に貼付されている。よって、表紙を開けると、ビュアー1の上基盤4が見えるようになっている。また、収納箱の深さは、右基盤6、左基盤7、レンズ固定基盤2、及び、後基盤3の縦方向の長さよりも深く、かつ、収納箱95は、下基盤5、右基盤6、左基盤7、レンズ固定基盤2、及び、後基盤3と接してビュアー1を被包しているため、ビュアーを取り出す際に、収納箱95に切れ目を入れなければ、右基盤5、左基盤6、レンズ固定基盤2、及び、後基盤3を持つことはできない。しかし、本実施の形態のビュアー1では、右目用採光窓26と左目用採光窓27が設けられているため、右目用採光窓26と左目用採光窓27に指を入れ、右目用採光窓26の左辺39と左目用採光窓27の右辺40を挟持することによって、収納箱95を壊すことなくビュアー1を取り出すことが可能である。
図6において、冊子体90の用途は、ビュアー1によって見えた立体画像が何であるか学習するためのものであり、この冊子体90の使用者は3歳から5歳の幼児である。幼児は、表紙を開いて、ビュアー1を収納箱95より取り出し、また、冊子体90を冊子体収納部94より取りだす。次に、ビュアー1で見た立体画像の名前や画像に関する事柄を、冊子体90に書かれている内容によって学習して行く。
なお、実施の形態では、ビュアー1は長方形の収納箱95に収納し、裏表紙92によって冊子体90に添付されているが、これに限定する必要はなく、任意のやり方を採用することが可能である。例えば、袋状の包装体を採用することも可能であるし、シート状の包装体で包むように収納するようにすることも可能である。また、本実施の形態では、収納箱は、段ボール紙によって形成されているが、これに限定する必要はなく、包装体には、任意のものを採用することができる。例えば、木やプラスチックなどを採用することも可能である。なお、袋状やシート状の包装体を採用する場合であれば、例えば、紙を採用することが可能であるのはもちろんのこと、ビニールやセロファンなどを採用することも可能である。また添付の仕方も、本実施の形態に限定する必要は無く、公知のやり方を採用して添付することが可能である。
また、本実施の形態では、冊子体90は、本実施の形態のように学習用のものに限定するわけではなく、たとえば、マウントされた透過物品やシート状の透過物品を収納するアルバムであってもよい。
図7は、本願発明における別の実施の形態のビュアーの正面図である。なお、図7において、実線は、ビュアーを図7の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図7の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
図7において、100はビュアー、102はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、103は後基盤、104は上基盤、105は下基盤、106は右基盤、107は左基盤、108はビュアー用カートリッジ装着部、109はビュアー用カートリッジ、110は右目用レンズ、111は左目用レンズ、112はレンズ外側固定部、113は右目用レンズ110の中心、114は左目用レンズ111の中心、115は上山折線部、116はレンズ固定基盤102の中心、117は上支持基盤、118は右目用レンズ110の中心軸、119は右目用画像、120は右目用画像119の中心、121は左目用レンズ111の中心軸、122は左目用画像、123は左目用画像122の中心である。
図7において、100はビュアー、102はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、103は後基盤、104は上基盤、105は下基盤、106は右基盤、107は左基盤、108はビュアー用カートリッジ装着部、109はビュアー用カートリッジ、110は右目用レンズ、111は左目用レンズ、112はレンズ外側固定部、113は右目用レンズ110の中心、114は左目用レンズ111の中心、115は上山折線部、116はレンズ固定基盤102の中心、117は上支持基盤、118は右目用レンズ110の中心軸、119は右目用画像、120は右目用画像119の中心、121は左目用レンズ111の中心軸、122は左目用画像、123は左目用画像122の中心である。
図7において、ビュアー100は、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、左基盤107、及び、上基盤104に設けられたビュアー用カートリッジ装着部108に装着されたビュアー用カートリッジ109によって構成されている。レンズ固定部であるレンズ固定基盤102は、立体視する際に右目が位置する右目用レンズ110と、立体視する際に左目が位置する左目用レンズ111と、右目用レンズ110と左目用レンズ111を固定するレンズ外側固定部112を有する長方形をした基盤である。
ここで、レンズ外側固定部112とは、レンズの外周と貼着してレンズを固定する役割を果たすものである。本実施の形態のように、一枚の基盤に右目用レンズ110と左目用レンズ111を設け、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102を形成する場合では、このように、レンズ外側固定部112に右目用レンズ110と左目用レンズ111を設けた後、右目用レンズ110と左目用レンズ111が設けられたレンズ外側固定部112を基盤に設けたほうが、立体視がより可能なレンズ固定基盤102を、コストを抑えて形成することが可能になる。
すなわち、立体視を実現するためには、右目が位置する右目用レンズ110の中心113と、左目が位置する左目用レンズ111の中心114が水平になるようにレンズ固定部を形成しなければならない。しかし、本実施の形態のようにレンズ固定部に一枚の基盤を採用し、この基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定基盤102を形成するようにした場合では、右目用レンズ110と左目用レンズ111を直接基盤に設けるようにすると、それぞれのレンズの中心が水平になるようにレンズ固定基盤102を形成しなければならなくなり、高度な技術を必要とするため、製造効率が下がるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまうという問題を有している。この問題は、基盤に紙を採用した場合に特に顕著に生じてしまう。すなわち、紙は歪みやすいため、右目用レンズ110と左目用レンズ111のそれぞれの中心が水平になるようにレンズ固定基盤102を形成することは、とても高度な技術を必要とするために製造効率が下がり、その結果、製造コストがあがってしまっていた。そこで、レンズの外周と貼着してレンズを固定するレンズ外側固定部112にレンズをそれぞれ固定し、レンズが固定されたレンズ外側固定部112を基盤に設けるようにしてレンズ固定基盤102を形成すれば、レンズ外側固定部112の材料費が必要になるが、レンズはレンズ外側固定部112によって右目用レンズ110の中心113と左目用レンズ111の中心114が略水平になるよう固定されるようになるため、高度な技術を必要とせずにレンズ固定基盤102を形成することが可能になり、製造効率を向上させることが可能になる。
更に、レンズ外側固定部112は、レンズを形成する際に、一緒に形成すれば、右目用レンズ110の中心113と左目用レンズ111の中心114をより水平にすることが可能であるため好ましい。ここで、一緒に形成するとは、右目用レンズ110と左目用レンズ111とレンズ外側固定部112を形成するそれぞれの金型を一体にし、一回の流し込みによってレンズ外側固定部112に、右目用レンズ110と左目用レンズ111が設けられるようにするということである。このようにすることによって、右目用レンズ110の中心113と左目用レンズ111の中心114をより水平にすることが可能である。更に、レンズ外側固定部112にレンズを固定するという工程を減らす事が可能になるため、レンズを触る回数を減らすことが可能になり、レンズに傷が付くことを防ぐことが可能になる。また、レンズ外側固定部112にレンズを設ける工程を減らすことが可能になるため、製造コストを抑える事が可能になる。なお、レンズ固定基板2を形成する方法は任意の方法を採用することが可能であり、右目用レンズ110と左目用レンズ111とレンズ外側固定部112の金型を一体にして、右目用レンズ110と左目用レンズ111を形成するのと一緒にレンズ外側固定部112を形成してしまうようにすることも可能であるし、例えば、右目用レンズ110と左目用レンズ111は、レンズ外側固定部112とは別に形成し、それぞれのレンズをレンズ外側固定部112の所定の位置に固定させた後、レンズが設けられたレンズ外側固定部112を、基板に設けてレンズ固定基板2を形成するようにしてもよい。更に、レンズ外側固定部112を使用しないで、例えば、レンズ固定基板2に直接、右目用レンズ110と左目用レンズ111を設けるようにすることも可能である。また、レンズを形成する際は公知の材料を採用して形成することが可能である。また、レンズ外側固定部112もレンズを固定することが可能であれば公知の材料を採用して形成することが可能である。
なお、本実施の形態では、レンズ固定部には、一枚の基盤に、右目用レンズ110と左目用レンズ111が設けられたレンズ外側固定部112を設けた、レンズ固定基盤102を採用したが、これに限定する必要はなく、少なくとも2つのレンズを固定する事が可能であり、上基盤104と連接可能であれば、レンズ固定部は任意の形状を採用する事が可能である。例えば、双眼鏡のように、2つの筒状の基盤を採用し、この筒状の中部でレンズを固定するようにすることも可能である。なお、2つの筒状の物を採用し、この筒状の中でレンズを固定するようにした場合は、上基盤104と連接するレンズ固定部の上部は少なくとも2つ存在するようになるため、上基盤104と連接する上山折線部115も少なくとも2つ存在するようになる。
また図7において、右目用レンズ110は、レンズ固定基盤102の2つの対角線の交点であるレンズ固定基盤102の中心116から水平右方向に略3.15cm離れた点に、右目用レンズ110の中心113が位置するように設けられており、その形状は、直径が2.8cmの円である。左目用レンズ111も同様に、レンズ固定基盤102の中心116から水平左方向に略3.15cm離れた点に、左目用レンズ111の中心114が位置するように設けられており、その形状は直径が2.8cmの円である。また、右目用レンズ110の中心113から左目用レンズ111の中心114までの距離は、本実施の形態では、人間の右目と左目の間隔の標準値である6.3cmになるようにしている。なお、右目用レンズ110の中心113から左目用レンズ111の中心114までの距離は、これに限定する必要は無く、ビュアー100を使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、本実施の形態では、右目用レンズ110と左目用レンズ111は、その直径が2.8cmの円であるがこれに限定する必要は無く任意の大きさにすることが可能である。しかし、あまりにもレンズを大きくすると、ビュアーの内部に余計な光が入ってしまう可能性が生じるため、レンズの大きさは、その直径が、2.5以上3.0以下である事が好ましい。また、それぞれのレンズの材料は公知のものを採用することが可能である。また、本実施の形態では、レンズの倍率は、右目用レンズ110と左目用レンズ111は共に5倍であるがこれに限定する必要はなく、より倍率の高いレンズや、より倍率の低いレンズを採用することも可能である。
後基盤103は、レンズ固定基盤102と略対向するように設けられており、レンズ固定基盤102と略同じ形状をしている。また、上基盤104は、レンズ固定基盤102の上辺と上山折線部115を介して連接し、かつ、後基盤103の上辺と後基盤上山折線部を介して連接しており、また、下基盤105は、レンズ固定基盤102の下辺とレンズ固定基盤下山折線部を介して連接し、かつ、後基盤103の下辺と後基盤下山折線部を介して連接している。また、右基盤106は、レンズ固定基盤102の右辺とレンズ固定基盤右山折線部を介して連接し、かつ、上基盤104の右辺と上基盤右山折線部を介して連接し、かつ、下基盤105の右辺と下基盤右山折線部を介して連接し、かつ後基盤103の右辺と後基盤右山折線部を介して連接しており、また、左基盤107は、レンズ固定基盤102の左辺とレンズ固定基盤左山折線部を介して連接し、かつ、上基盤104の左辺と上基盤左山折線部を介して連接し、かつ、下基盤105の左辺と下基盤左山折線部を介して連接し、かつ、後基盤103の左辺と後基盤左山折線部を介して連接している。本実施の形態では、レンズ固定基盤102と後基盤103の形状は略同じであり長方形をしている。また、上基盤104と下基盤105の形状は略同じであり長方形をしており、また、右基盤106と左基盤107の形状は略同じで長方形をしている。また、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107の縦方向の長さはそれぞれ略同じであり、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107の横方向の長さも略同じである。結局、本実施の形態では、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107によって略直方体のビュアー100を形成している。なお、ビュアー100の形状は、略直方体に限定する必要は無く、レンズ固定部2と上基盤104を有していれば、任意の形状を採用する事が可能であり、例えば、略立方体にすることも可能であるし、三角錐や四角錘等の錘状にすることも可能である。なお、立体視する際は、ビュアー100を高さ方向に挟持する用になる為、ビュアー100の高さはあまり高くないほうがよい。なお、ビュアー100の高さとは、下基盤105が下になるようにビュアーを置いた際の、垂直方向の長さである。つまり、立体視する際は、右基盤106と左基盤107を縦方向に挟持するようになるため、右基盤106と左基盤107の縦方向の長さは、横方向の長さよりも短い方が好ましく、更に具体的には、2cm以上、8cm以下である事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107は、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー100に光を集めることと、ビュアー100の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーは、透過物品用のビュアーであるため、ビュアーの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー100が構成されているため、ビュアー100の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー100の外部も黒いため、ビュアー100に光を集める事を可能にしている。なお、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー100の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー100の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、上基盤104には、本願発明のビュアー用カートリッジ109を装着する事が可能なビュアー用カートリッジ装着部108が形成され、このビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109が装着されてビュアー100を構成している。また、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109と略同じ形状である略直方体をした凹部であり、ビュアー用カートリッジ109を装着すると、装着されたビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117のみが表面に現れるようになる。また、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109を装着した際に、上基盤104とビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117が略同じ高さになるように形成されている。なおこれに限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109を装着する事が可能であれば、上基盤104に任意の形状で設ける事が可能である。しかし、ビュアー用カーリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ109を装着した際に、ビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117に形成された採光窓をビュアー用カートリッジ装着部108やビュアーの上基盤104等によって遮ってしまうと、光を画像に当てる事ができなくなり、ビュアーとしての機能を果たさなくなってしまうため、ビュアー用カートリッジ装着部108は、少なくともビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117に形成された採光窓を遮らないような形状にする事が必要であり、具体的には、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117以外の基盤を係止することによりビュアー用カートリッジ109を保持する構造にする必要がある。
また、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109を装着した際に、右目用レンズ110の中心113から水平方向に延ばした直線である右目用レンズ110の中心軸118上に、ビュアー用カートリッジ109に設けられた右目用画像119の中心120が略位置し、かつ、左目用レンズ111の中心114から水平方向に延ばした直線である左目用レンズ111の中心軸121上に、ビュアー用カートリッジ109に設けられた左目用画像122の中心123が略位置することが可能になるような位置に形成されている。このような位置にビュアー用カートリッジ装着部108を形成することによって、右目用レンズ110と左目用レンズ111からそれぞれの画像を容易に見る事が可能になる。
図8は、図7のビュアーにおいて、ビュアー用カートリッジ109を取り出した状態を示した正面図である。なお、図8において、実線は、ビュアーを図7の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図7の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
また、図8において、図7と同じ番号を付したものは同じものであるため、説明を割愛し、125は前内部基盤、126は右内部基盤、127は左内部基盤、128は後内部基盤、129は下内部基盤、130は前基盤、131は前内部基盤上山折線部、132はカートリッジ後基盤、133は後内部基盤上山折線部、134は右内部基盤上山折線部、135はカートリッジ右基盤、136はカートリッジ左基盤、137はカートリッジ下基盤、138は右目用採光窓、139は左目用採光窓、140は左内部基盤上山折線部、141は窓、142は閲覧用窓、145は右目用採光窓138の中心、146は左目用採光窓139の中心、147は右目用透過光採光窓、148は左目用透過光採光窓、149は右目用採光窓138の前辺から、前基盤130の上辺までの距離、150は左目用採光窓139の前辺から、前基盤130の上辺までの距離、151は右目用採光窓138の左辺、152は左目用採光窓139の右辺、153は右目用採光窓前山折線部、154は左目用採光窓前山折線部、155は右目用透過光採光窓147の中心、156は左目用透過光採光窓148の中心、157は右目用拡散基盤、158は左目用拡散基盤、159は右目用採光窓後山折線部、160は右目用透過光採光窓下谷折線部、161は左目用採光窓後山折線部、162は左目用透過光採光窓下谷折線部、163は右目用右支持基盤、164は右目用左支持基盤、165は左目用右支持基盤、166は左目用左支持基盤、167は右目用採光窓右山折線部、168は右目用拡散基盤右谷折線部、169は右目用採光窓左山折線部、170は右目用拡散基盤左谷折線部、171は左目用採光窓右山折線部、172は左目用拡散基盤右谷折線部、173は左目用採光窓左山折線部、174は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図8において、ビュアー用カートリッジ装着部108は上基盤104に設けられており、前内部基盤125と、右内部基盤126と、左内部基盤127と、後内部基盤128と、下内部基盤129によって形成されている。前内部基盤125は、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130と略同じ形状であり、上基盤104の上山折線部115から略3cm離れたところに位置する前内部基盤上山折線部131を介して連接しており、レンズ固定基盤102と略並行している。また、後内部基盤128は、ビュアー用カートリッジ109のカートリッジ後基盤132と略同じ形状であり、上基盤104と後内部基盤上山折線部133を介して連接し、前内部基盤125と略平行するように設けられている。右内部基盤126は、上基盤104と右内部基盤上山折線部134を介して連接し、かつ、前内部基盤125の右片と前内部基盤右谷折線部を介して連接し、かつ、後内部基盤128の右辺と後内部基盤右谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ109のカートリッジ右基盤135と略同じ形状をしている。また、左内部基盤127は、上基盤104と左内部基盤上山折線部140を介して連接し、かつ、前内部基盤125の左片と前内部基盤左谷折線部を介して連接し、かつ、後内部基盤128の左辺と後内部基盤左谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ109のカートリッジ左基盤136と略同じ形状をしている。また、下内部基盤129は、前内部基盤125の下辺、後内部基盤128の下辺、右内部基盤126下辺、及び、左内部基盤127の下辺と、それぞれ、前内部基盤下谷折線部、後内部基盤下谷折線部、右内部基盤下谷折線部、及び、左内部基盤下谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ109のカートリッジ下基盤137と略同じ形状をしている。結局、ビュアー用カートリッジ装着部108は、前内部基盤125と、右内部基盤126と、左内部基盤127と、後内部基盤128と、下内部基盤129によって、ビュアー用カートリッジ109と略同じ形状をした、直方体の凹部を形成しており、ビュアー用カートリッジ109を装着すると、装着されたビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117のみが表面に現れるようになる。
更に、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際は、カートリッジ下基盤137が下内部基盤129によって支えられ、かつ、前内部基盤125とビュアー用カートリッジ109の前基盤130が略間隙無く接し、かつ、右内部基盤126とカートリッジ右基盤135が略間隙無く接し、かつ、左内部基盤127とカートリッジ左基盤136が略間隙無く接し、かつ、後内部基盤128とカートリッジ後基盤132が隙間無く接して、ビュアー用カートリッジ109を固定する。よって、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際は、ビュアー用カートリッジ装着部108とビュアー用カートリッジ109との間に間隙は形成されない。しかし、このようにビュアー用カートリッジ装着部108を形成した場合でも、本実施の形態のように、右目用採光窓138と左目用採光窓139を互いに接しないように設ける事によって、右目用採光窓138と左目用採光窓139に指を入れ、右目用採光窓138の左辺と左目用採光窓139の右辺を挟持することによってビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108から外す事が可能になる。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部108はビュアー用カートリッジ109の上支持基盤117に設けられた採光窓を遮る事が無ければ任意の形状にする事が可能であるし、ビュアー用カートリッジ109の取り出し方も任意のやり方を採用する事が可能である。例えば、前内部基盤上山折線部131と後内部基盤上山折線部133とこれらの近傍の上基盤104に、ビュアー100を取り出す際に指を入れるための凹部を形成するようにしてもよいし、右内部基盤上山折線部134と左内部基盤上山折線部140とこれらの近傍の上基盤104にビュアー100を取り出す際に指を入れるための凹部を形成するようにしてもよいがこれに限定するわけではない。
また本実施の形態のビュアー用カートリッジ装着部108では、前内部基盤125に窓141が形成されており、レンズから画像を見る事が可能になっている。本実施の形態の窓141は、ビュアー用カートリッジ109の閲覧用窓142と略同じ形状であり、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際には、ビュアー用カートリッジ109が有する閲覧用窓142と、ビュアー用カートリッジ装着部108の前内部基盤125に形成された窓141とが略一致する位置に設けられている。なお、ビュアー用カートリッジ109を装着した際に、画像を閲覧する事が可能になるよう、少なくとも、右目用レンズ110の中心軸118と左目用レンズ111の中心軸121が前内部基盤125と交わる点周辺は、前内部基盤125が存在しないようにするために、少なくとも、右目用レンズ110の中心軸118と左目用レンズ111の中心軸121が前内部基盤125と交わる点周辺には窓141が位置するようにすれば、窓141は、任意の形状を採用する事が可能であり、また、その個数も任意の数設ける事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109が有する画像を閲覧する事が可能になれば、窓141を有してなくてもよい。例えば、ビュアー用カートリッジ109に前内部基盤を設けなければ、窓141を形成しなくても、ビュアー用カートリッジ109が有する画像を閲覧する事が可能になる。なお、これに限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部108は、ビュアー用カートリッジ109を固定し、かつ、ビュアー用カートリッジ109が有する画像を閲覧する事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能である。
また、前内部基盤125、後内部基盤128、右内部基盤126、左内部基盤127、及び、下内部基盤129は、上基盤104と同様にプラスチックの黒い基盤より形成されている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、例えば、ビュアー用カートリッジ装着部108を、上基盤104と異なる材料を使用して形成することも可能であり、ビュアー用カートリッジ装着部108にどのような材料を採用するのかは、ビュアー100の使用対象者やデザイン等によって任意に定める事が可能である。
また、上基盤104に設けられたビュアー用カートリッジ装着部108には、ビュアー用カートリッジ109が装着される。本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ109は、前基盤130、上支持基盤117、カートリッジ後基盤132、カートリッジ右基盤135、カートリッジ左基盤136、及び、カートリッジ下基盤137よりなり、略長方形の形状をしている。また、ビュアー用カートリッジ109の前基盤には、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、レンズから画像が閲覧可能になるよう、閲覧用窓142が設けられている。本実施の形態では、閲覧用窓142は、その長軸を前基盤の横方向の長さよりも若干短い長さ、短軸を前基盤130の縦方向の長さよりも若干短い長さとする楕円であるがこれに限定する必要は無く、閲覧用窓142は、閲覧用窓142から画像が見えるようであれば、任意の形状、大きさを採用する事が可能であるし、設ける数も1つに限定する必要は無い。例えば、画像と略同じ形状の閲覧用窓142を2つ前基盤130に設けることも可能であるし、また、ハート型や鍵の形をした閲覧用窓142を採用してもよい。このようにハート型や鍵の形をした閲覧用窓142を採用することによって、ビュアー用カートリッジ109の外観をより面白くする事が可能になり、興味を惹きつけるつける事が可能になる。また、例えば、前基盤40を透明な基盤にして、前基盤40全体を閲覧用窓142とすることも可能である。なおこれらに限定する必要は無く、閲覧用窓142の形状、大きさ、数は任意に決定する事が可能である。なお、閲覧用窓142をどのように設けても、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、レンズから画像が見えるようにする必要がある。また、例えば、画像に主部と客部が存在する場合は、レンズから見た際に、少なくとも画像の主部を見る事が可能になるように、閲覧用窓142を設ける事が好ましい。ここで、画像の主部とは、画像のうち最も立体視したいと感じる部分であり、客部とは画像のうち主部以外の部分をさす。例えば、人物と背景であれば、主部は人物であり、客部は背景である。なお、一般的に、立体視する際には、画像のうち、視線の延長上に位置する部分の方が、立体視を容易に行う事が可能になるため、画像の主部は視線の延長上に位置するように、具体的には、画像の中央部に位置する事が多い。よって、更に好ましくは、レンズから見た際に、少なくとも画像の中央部分を見る事が可能になるように、少なくとも、右目用レンズ110の中心軸118上と左目用レンズ111の中心軸121上の、それぞれの中心軸上に、閲覧用窓142が存在するように設ける事が好ましい。なお、閲覧用窓142から画像全体が見えるようにした方がより好ましいが、これに限定する必要は無く、閲覧用窓142からは画像の一部のみしか見えないようにしてもよい。
また、上支持基盤117には、採光窓である右目用採光窓138と左目用採光窓139が設けられている。本実施の形態では、右目用採光窓138は、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、右目用レンズ110の中心113から水平方向に引いた直線である右目用レンズ110の中心軸118と、右目用採光窓138の中心145から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。また、左目用採光窓139は、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、左目用レンズ111から水平方向に引いた直線である左目用レンズ111の中心軸121と、左目用採光窓139の中心146から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。このように右目用採光窓138と左目用採光窓139を設けることによって、十分な光を透過光採光窓に提供する事がより可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事がより可能になる。
また、右目用採光窓138と左目用採光窓139は略矩形の形をしており、互いの中心が一直線上に並ぶように設けられている。なお、これに限定する必要は無く、右目用採光窓138と左目用採光窓139は任意の形状を採用する事が可能であり、また、任意の位置に設ける事が可能である。例えば、星やハートのように公知の形状にすることも可能であるし、また例えば、上支持基盤117に顔等の絵柄を書き、その絵柄の一部を右目用採光窓138と左目用採光窓139とするようにしても良く、任意の形状を採用する事が可能である。なお、これらに限定するわけではない。ただし、右目用採光窓138の前基盤130側の辺である前辺からは、右目用透過光採光窓147が連接するため、右目用透過光採光窓147が設けやすくなるよう、右目用採光窓138の前辺が直線になるように右目用採光窓138を設ける事が好ましく、また左目用採光窓139の前基盤130側の辺である前辺からは、左目用透過光採光窓148が連接するため、左目用透過光採光窓148が設けやすくなるよう、左目用採光窓139の前辺が直線になるように左目用採光窓139を設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。また、あまりにも大きな右目用採光窓138と左目用採光窓139を、上支持基盤117に設けてしまうと、上支持基盤117の強度が弱くなってしまう事が考えられ、逆に、あまりにも小さい右目用採光窓138と左目用採光窓139を、上支持基盤117に設けてしまうと、立体視するために十分な光を右目用透過光採光窓147及び左目用透過光採光窓148に提供する事が困難になってしまう場合が考えられるため、右目用採光窓138及び左目用採光窓139の大きさは、少なくとも右目用画像119と左目用画像122の大きさと同じである事が好ましく、また、上支持基盤117の面積の2分の1よりも小さい面積である方が好ましい。なお、本実施の形態では、右目用採光窓138と左目用採光窓139の2つの採光窓を上支持基盤117に設けたが、これに限定する必要は無く、上支持基盤117に形成する採光窓は、1つであってもよい。なお、採光窓を1つだけにした場合も、採光窓の大きさは、少なくとも立体視する画像の2つ分の大きさよりも大きい方が好ましく、また、上支持基盤117の大きさよりも小さい方が好ましい。また、採光窓を1つだけ設ける際も、採光窓の任意の点から引いた2つ垂線が、2つのレンズのそれぞれの中心軸と略交わることが可能になる位置に設けた方が、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓138の中心145から左目用採光窓139の中心45までの距離は6.3cmである。なお、右目用採光窓138の中心145から左目用採光窓38の中心45までの距離に6.3cmという数字を採用したのは、6.3cmが人間の右目と左目の間隔の標準値であるからであるが、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、右目用採光窓138と左目用採光窓139の縦方向の長さと横方向の長さは同じであり、右目用画像119と左目用画像122の縦方向の長さと横方向の長さと略同じになるようにするために、縦方向の長さは23mmであり、横方向の長さは24mmであるが、これに限定する必要はなく、任意の形状、及び、大きさを採用する事が可能である。
また、本実施の形態では、右目用採光窓138は、右目用採光窓138の各辺のうち、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130側の辺である前辺から、前基盤130の上辺までの距離149が約2cmになるように上支持基盤117に設けられており、また、左目用採光窓139は、左目用採光窓139の各辺のうち、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130側の辺である前辺から前基盤130の上辺までの距離150が訳2cmになるように上支持基盤117に設けられている。これは、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着して立体視した際に、レンズから画像までの距離が、約5cmになるようにするためである。
つまり、本願発明では、右目用透過光採光窓147が右目用採光窓138の前基盤130側の辺である前辺と連接して設けられ、また、左目用透過光採光窓148が左目用採光窓139の前基盤130側の辺である前辺と連接して設けられる。更に、右目用画像119が、右目用レンズ110と右目用透過光採光窓147の間に位置するように設けられ、また、左目用画像122が、左目用レンズ111と左目用透過光採光窓148の間に位置するように設けられる。よって、右目用採光窓138と左目用採光窓139を、上支持基盤117のうち、前基盤130の上辺の近傍に設けてしまうと、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際に、レンズと画像の間に十分な距離を得る事ができないため、焦点が合わなくなり、立体視が困難になってしまう場合が考えられる。逆に、右目用採光窓138と左目用採光窓139を、上支持基盤117のうち、カートリッジ後基盤132の上辺の近傍に設けてしまうと、焦点を容易に合わせる事が可能な位置に画像を配置することが可能になるが、画像と透過光採光窓の間に距離ができてしまい、十分な透過光が画像の背後に当たらなくなってしまう場合が考えられる。一般的に、立体視が可能になるようなレンズと画像までの距離は、数1によって定まる長さと言われている。よって、本実施の形態では、5倍のレンズを採用しているため、レンズから画像までの距離を約5cmにすると、容易に焦点を合わせる事が可能になると同時に、透過光採光窓と画像が近接するようになるため、画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる。
なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用採光窓26は、右目用透過光採光窓37に光を提供する事ができれば上基盤104の任意の位置に設ける事が可能であり、また、左目用採光窓27は、左目用透過光採光窓38に光を提供する事ができれば上支持基盤117の任意の位置に設ける事が可能である。ただし、上述した理由により、右目用採光窓138と左目用採光窓139を設ける位置は、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を設けた際に、レンズと画像との間で、立体視可能な距離を得る事が可能であり、更に、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148によって画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる位置であることが好ましく、具体的には、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際に、右目用レンズ110の中心113から、右目用透過光採光窓147までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように右目用採光窓138を設ける事が好ましく、また、左目用レンズ111の中心114から、左目用透過光採光窓148までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、上述した数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように左目用採光窓139を設けることが好ましいがこれに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓138と左目用採光窓139とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓138と左目用採光窓139との間には、境界となる辺である右目用採光窓138の左辺151と左目用採光窓139の右辺152が存在する。よって、指で右目用採光窓138の左辺151と左目用採光窓139の右辺152とを挟持することによって、ビュアー用カートリッジ109を持ち上げる事が可能になる。例えば、人差し指で右目用採光窓138の左辺151を押さえ、また、親指で左目用採光窓139の右辺152を押さえることによって、ビュアー用カートリッジ109を持ち上げる事が可能になり、その結果、ビュアー100にビュアー用カートリッジ109取り出し用の凹部等を設けなくても、ビュアー用カートリッジ109を取り出す事が可能になるためビュアー100の構造をより単純にする事が可能になる。
また、右目用採光窓138の前基盤130側の辺である前辺と、右目用採光窓前山折線部153を介して連接し、かつ、閲覧用窓142と略対向するように右目用透過光採光窓147が設けられている。また、左目用透過光採光窓148も同様に、左目用採光窓139の前基盤130側の辺である前辺と、左目用採光窓前山折線部154を介して連接し、かつ、閲覧用窓142と略対向するように左目用透過光採光窓148が設けられている。更に、右目用画像119が、右目用透過光採光窓147と略接するように、右目用透過光採光窓147と閲覧用窓142の間に設けられており、左目用画像122が、左目用透過光採光窓148と略接するように、左目用透過光採光窓148と閲覧用窓142の間に設けられている。また、本実施の形態では、右目用画像119の中心120と右目用透過光採光窓147の中心155は、右目用レンズ110の中心軸118上に位置するように設けられており、左目用画像122の中心123と左目用透過光採光窓148の中心156は、左目用レンズ111の中心軸121上に位置するように設けられている。このように、それぞれのレンズの中心軸上に、それぞれの透過光採光窓の中心とそれぞれの画像の中心が、それぞれ位置するように透過光採光窓と画像を設けることによって、少なくとも画像の中央部に透過光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事が可能になる。なお、これに限定する必要は無く、右目用透過光採光窓147、左目用透過光採光窓148、右目用画像119、及び、左目用画像122は、任意の位置に設ける事が可能である。しかし、右目用透過光採光窓147と右目用画像119が、同一直線上に位置するように設けたほうが右目用画像119の背後に光をより提供する事が可能になり、また、左目用透過光採光窓148と左目用画像122が、同一直線上に位置するように設けたほうが左目用画像122の背後に光をより提供する事が可能になるため好ましい。更には、右目用透過光採光窓147の中心155と右目用画像119の中心120が、右目用レンズ110の中心軸118上に位置するように設け、かつ、左目用透過光採光窓148の中心156と左目用画像122の中心123が、左目用レンズ111の中心軸121上に位置するように設けたほうが、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ装着部108にビュアー用カートリッジ109を装着した際に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の形状と大きさを、右目用画像119と左目用画像122と略同じ形状と大きさにするために、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148は、略矩形の形状で、その縦方向の長さは23mmであり、その横方向の長さは24mmである。このように、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の形状と大きさを、右目用画像119と左目用画像122と略同じ形状と大きさし、右目用画像119を右目用透過光採光窓147と略一致するように設け、また、左目用画像122を左目用透過光採光窓148と略一致するように設けることによって、画像の背後のみに透過光を提供することが可能になり、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際に、美しい立体画像を得る事が可能になる。
つまり、本願発明が対象とするビュアーは、透過物品用のビュアーである。よって、画像の背後以外の部分に光が当たってしまうと、美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう。よって、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148を、それぞれ右目用画像119と左目用画像122と略同じ大きさにし、右目用画像119を右目用透過光採光窓147と略一致するように設け、また、左目用画像122を左目用透過光採光窓148と略一致するように設けることによって、余計な光がビュアー100の内部に入る事を防ぐ事が可能になり、画像の背後のみに光を提供する事が可能になるため、より美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用画像119と左目用画像122と略同じ大きさとは、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の大きさが、右目用画像119と左目用画像122の大きさと同じ大きさが好ましいが、これに限定するわけではなく、右目用画像119と左目用画像122の大きさよりも0.5mm以上5mm以下大きくてもよいし、また、右目用画像119と左目用画像122の大きさよりも0.5mm以上5mm以下小さくてもよい。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の2つの透過光採光窓を設けたが、これに限定する必要は無く、透過光採光窓は、一つであってもよい。なお、透過光採光窓を1つだけにした場合も、透過光採光窓の大きさは、少なくとも立体視する2つの画像を合わせた大きさと略同じであることが好ましい。
ここで、右目用採光窓138の前辺とは、右目用採光窓138の各辺のうち、前基盤130側の辺であり、また、左目用採光窓139の前辺とは、左目用採光窓139の各辺のうち、前基盤130側の辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓138と左目用採光窓139は略矩形をしているため、右目用採光窓138の前基盤130側の辺と左目用採光窓139の前基盤130側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓138と左目用採光窓139が多角形の場合等では、右目用採光窓138の各辺のうち、前基盤130側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用透過光採光窓147と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓139の各辺のうち、前基盤130側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用透過光採光窓148と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用透過光採光窓147と連接する右目用採光窓138の前辺は、右目用採光窓138の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用透過光採光窓148と連接する左目用採光窓139の前辺は、左目用採光窓139の形状によって任意に定める事が可能である。
なお、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ109の各基盤は、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107と同様の、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー用カートリッジ109に光を集めることと、及び、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアー用カートリッジは、透過物品用のビュアー用カートリッジであるため、ビュアー用カートリッジの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー用カートリッジ109が構成されているため、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー用カートリッジ109の外部も黒いため、ビュアー用カートリッジ109に光を集める事を可能にしている。なお、ビュアー用カートリッジ109の各基盤、すなわち、前基盤130、上支持基盤117、カートリッジ下基盤137、カートリッジ右基盤135、カートリッジ左基盤136、及び、カートリッジ後基盤132には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー用カートリッジ109の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいがこれに限定するわけではない。
また、右目用採光窓138と右目用透過光採光窓147をつなぐように、拡散基盤である右目用拡散基盤157が設けられ、また、左目用採光窓139と左目用透過光採光窓148をつなぐように、拡散基盤である左目用拡散基盤158が設けられている。右目用拡散基盤157は、右目用採光窓138のカートリッジ後基盤132側の辺である後辺と、右目用採光窓後山折線部159を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓147の各辺のうち、右目用採光窓前山折線部153と略対向する辺である下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部160を介して連接している。また、左目用拡散基盤158は、左目用採光窓139のカートリッジ後基盤132側の辺である後辺と、左目用採光窓後山折線部161を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓148の左目用採光窓前山折線部154と略対向する辺である下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部162を介して連接している。また、本実施の形態では、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158は、湾曲していない平面状であり、その横方向の長さが24mm、縦方向の長さが略33mmである長方形をしている。また、右目用拡散基盤157と右目用透過光採光窓147によって形成される角度は略45度であり、左目用拡散基盤158と左目用透過光採光窓148によって形成される角度は略45度である。よって、太陽や蛍光灯等の光源が、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の真上や、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158によって光を反射する事が可能になり、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148それぞれに光を届ける事が可能である。
なお、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158は、それぞれ右目用採光窓138と左目用採光窓139の形状と大きさ、及び、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の形状と大きさによって任意の大きさと形状にする事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、本実施の形態では、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158は、湾曲していない平面状であるが、これに限定する必要は無く、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158は、例えば、凹状や凸状に湾曲するようにしてもよい。更に、本実施の形態のように、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158という2つの拡散基盤を形成することに限定する必要はなく、例えば、採光窓と透過光採光窓が一つの場合は設ける拡散基盤は1つであってもよい。なお、採光窓と透過光採光窓が1つの場合でも、拡散基盤を右目用と左目用に分けて設けることも可能であり、採光窓と透過光採光窓と拡散基盤をどのように設けるかは、任意に設計する事が可能である。例えば、一つの採光窓に対して、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓を設け、右目用透過光採光窓と採光窓を連接するように右目用拡散基盤を設け、左目用透過光採光窓と採光窓を連接するように左目用拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように一つの拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように二つの拡散基盤を設けるようにしてもよい。なお、これらに限定するわけではなく、採光窓、透過光採光窓、及び、拡散基盤は、ビュアー用カートリッジ109の用途やデザイン等に応じて任意に設計する事が可能である。
ここで、右目用採光窓138の後辺とは、右目用採光窓138の各辺のうち、カートリッジ後基盤132側の辺であり、右目用採光窓138の前辺と略対向する辺である。また、左目用採光窓139の後辺とは、左目用採光窓139の各辺のうち、カートリッジ後基盤132側の辺であり、左目用採光窓139の前辺と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓138と左目用採光窓139は略矩形をしているため、右目用採光窓138と左目用採光窓139のカートリッジ後基盤132側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓138と左目用採光窓139が多角形の場合等では、右目用採光窓138の各辺のうち、カートリッジ後基盤132側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤157と連接する右目用採光窓138の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用採光窓139の各辺のうち、カートリッジ後基盤132側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤158と連接する左目用採光窓139の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤157と連接する右目用採光窓138の後辺は、右目用採光窓138の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤158と連接する左目用採光窓139の後辺は、左目用採光窓139の形状によって任意に定める事が可能である。なお、採光窓を一つにした場合も同様である。
また、右目用透過光採光窓147の下辺とは、右目用透過光採光窓147の各辺のうち、カートリッジ下基盤137側の辺であり、右目用採光窓前山折線部153と略対向する辺である。また、左目用透過光採光窓148の下辺とは、左目用透過光採光窓148の各辺のうち、カートリッジ下基盤側37の辺であり、左目用採光窓前山折線部154と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148は略矩形をしているため、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148のそれぞれの下辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148が多角形の場合等では、右目用透過光採光窓147の各辺のうち、カートリッジ下基盤137側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤157と連接する右目用透過光採光窓147の下辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用透過光採光窓採光窓48の各辺のうち、カートリッジ下基盤137側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤158と連接する左目用透過光採光窓148の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤157と連接する右目用透過光採光窓147の下辺は、右目用拡散基盤157の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤158と連接する左目用透過光採光窓148の下辺は、左目用拡散基盤158の形状によって任意に定める事が可能である。なお、透過光採光窓を一つにした場合も同様である。
また、本実施の形態では、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158は、プラスチックよりなる黒い基盤の右目用採光窓138と左目用採光窓139側の面に拡散シートを貼付することによって形成している。このように右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158を形成することによって、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158を容易に設ける事が可能になるため、製造コストを下げる事が可能である。更に、プラスチックよりなる黒い基盤を採用しているため、ビュアー用カートリッジ109の内部側の面を黒くする事が可能であり、その結果、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くする事が可能になるため、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着し、立体視した際に美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158を形成するプラスチックよりなる黒い基盤は、ビュアー用カートリッジ109を形成する他の基盤と同じものである。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158には、任意の材料よりなる基盤を採用する事が可能であり、例えば、紙や木等よりなる基盤であってもよいし、光の濃度を均等にする役割を果たす基盤を別途設けるようにして右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158を構成するようにしてもよい。また、拡散基盤の、ビュアー用カートリッジ109内部側の面を黒くすることに限定する必要はなく、任意の形態を採用する事が可能であるが、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くする事ができるよう、拡散基盤の面のうち、ビュアー用カートリッジ109側の面が暗色になるよう、基盤に暗色を採用したり、拡散基盤のビュアー用カートリッジ109内側の面に黒いシート等を設けて暗色層を形成したほうが、より美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。また、本実施の形態では、拡散シートは、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。
また、右目用拡散基盤157の左右には、右支持基盤である右目用右支持基盤163と、左支持基盤である右目用左支持基盤164がそれぞれ設けられ、右目用拡散基盤157と上支持基盤117との間にできる間隙を塞いでいる。また、左目用拡散基盤158の左右には、右支持基盤である左目用右支持基盤165と、左支持基盤である左目用左支持基盤166がそれぞれ設けられ、左目用拡散基盤158と上支持基盤117との間にできる間隙を塞いでいる。本実施の形態では、右目用右支持基盤163は、右目用拡散基盤157の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓138の右辺と、右目用採光窓右山折線部167を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤157の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部168を介して連接している。また、右目用左支持基盤164は、右目用拡散基盤157の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓138の左辺と、右目用採光窓左山折線部169を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤157の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部170を介して連接している。また、左目用右支持基盤165は、左目用拡散基盤158の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓139の右辺と、左目用採光窓右山折線部171を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤158の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部172を介して連接している。また、左目用左支持基盤166は、左目用拡散基盤158の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓139の左辺と、左目用採光窓左山折線部173を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤158の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部174を介して連接している。
ここで、右目用採光窓138の右辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、右目用採光窓138の右側の辺であり、また、右目用拡散基盤157の右辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、右目用拡散基盤157の右側の辺である。同様に、右目用採光窓138の左辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、右目用採光窓138の左側の辺であり、また、右目用拡散基盤157の左辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、右目用拡散基盤157の左側の辺である。また、左目用採光窓139の右辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、左目用採光窓139の右側の辺であり、また、左目用拡散基盤158の右辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、左目用拡散基盤158の右側の辺である。同様に、左目用採光窓139の左辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、左目用採光窓139の左側の辺であり、また、左目用拡散基盤158の左辺とは、ビュアー用カートリッジ109の前基盤130から見た際の、左目用拡散基盤57の左側の辺である。
また、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166は、ともに、湾曲していない平面状である。なお、本実施の形態のように、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166を、平面状に限定する必要はなく、例えば、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166を、それぞれ凹状、もしくは、凸状に湾曲することも可能である。しかし、例えば、右目用右支持基盤163と右目用左支持基盤164を凹状に湾曲させると、右目用採光窓右山折線部167の近傍、及び、右目用採光窓左山折線部169の近傍によって右目用透過光採光窓147に余計な影が形成される場合が考えられ、また、左目用右支持基盤165と左目用左支持基盤166を凹状に湾曲させると、左目用採光窓右山折線部171の近傍、及び、左目用採光窓左山折線部173の近傍によって左目用透過光採光窓148に余計な影が形成される場合が考えられる。また、例えば、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166を凸状に湾曲させると、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166によって、右目用拡散基盤157と左目用拡散基盤158が拡散した光が遮られて、右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148に、十分な光が提供されない場合も考えられる。よって、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166は、湾曲させずに、平面であることが好ましい。また、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166の形状は、右目用拡散基盤157と上支持基盤117との間に形成される間隙、及び、左目用拡散基盤158と上支持基盤117との間に形成される間隙を塞ぎ、ビュアー用カートリッジ109の内部に右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148以外の部分から光が入ることを防ぐ事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能であり、本実施の形態のように二等辺三角形に限定する必要はない。
また、本実施の形態では、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166は、ビュアー用カートリッジ109を構成する他の基盤と同じように、プラスチックよりなる黒い基盤によって形成されており、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166に当たった光の反射を防ぐとともに、ビュアー用カートリッジ109の内部を暗くすることを可能にしている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166は、任意の材料を採用して形成する事が可能である。また、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166の、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ109の内部側の面を黒くすることに限定する必要は無く、任意の色を採用する事が可能であるが、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ109の内部側の面を暗色にするために、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ109の内部側の面に暗色層を形成したほうが、余計な光がビュアー用カートリッジ109内に入ることを防ぐ事が可能になり、かつ、ビュアー用カートリッジ109内を暗く保つ事が可能になり、立体視する際に美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。
また、透過物品であるフィルムがビュアー用カートリッジの内部に設けられている。本実施の形態では、フィルムは、シート状の端点と端点とを連接したロール状のフィルムであり、図示されていない駆動手段によって、時計回りに回転可能になっている。なお、図9は、図8のビュアー用カートリッジから取り出したフィルムのみの拡大図である。図9において図7と同じ番号を付したものは同じものであるため説明を割愛し、180はフィルム、181は画像の縦方向の長さ、182は画像の横方向の長さである。
図7及び、図8において、フィルム180には、一組の右目用画像119と左目用画像122が交互に4枚ずつ形成されており、図示しない駆動手段で回転することによって右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148の前に位置する画像を変更することが可能であり、合計で4種類の立体画像を得ることが可能である。また、フィルムは、右目用採光窓138、右目用透過光採光窓147、右目用拡散基盤157、右目用右支持基盤163、右目用左支持基盤164、左目用採光窓139、左目用透過光採光窓148、左目用拡散基盤158、左目用右支持基盤165、及び、左目用左支持基盤166がロール状のフィルム180の内周側に位置するように立てて設けられており、右目用画像38と左目用画像39のそれぞれの後ろ側の面が、それぞれ右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148に略接している。このように、フィルム180が有する画像が垂直方向に向くようにフィルム180を立てて設けることによって、画像の後ろに位置する右目用透過光採光窓147と左目用透過光採光窓148から画像の背後に光を当てることが可能になる。更に、右目用画像119の後ろ側の面全体が右目用透過光採光窓147に接し、また、左目用画像122の後ろ側の面の全体が左目用透過光採光窓148に接するように設けることによって、右目用画像119と左目用画像122の背後に十分な透過光を当てる事が可能になり、その結果、美しい立体画像を得る事が可能になる。
ここで、フィルム180の内周側とは、ロール状のフィルムの円周よりも円の中心側の領域である。また、フィルムをロール状にする際は、右目用透過光採光窓147の前に位置する右目用画像119と、左目用透過光採光窓148の前に位置する左目用画像122が、略平坦にする事が可能なように、フィルムを楕円にする事が好ましく、また、その長軸の長さを右目用画像の横方向の長さ181と左目用画像の横方向の長さ181を足し合わせた長さよりも長くする事が好ましいがこれに限定するわけではない。
さらに、本実施の形態では、右目用画像119は、右目用透過光採光窓147の前基盤側30の面の前に、右目用透過光採光窓147と右目用画像119がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、右目用レンズ110の中心軸118上にその中心が略位置するように設けられている。また、左目用画像122は、左目用透過光採光窓148の前基盤130側の面の前に、左目用透過光採光窓148と左目用画像122がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、左目用レンズ111の中心軸121上にその中心が略位置するように設けられている。よって、ビュアー用カートリッジ109をビュアー用カートリッジ装着部108に装着した際は、右目用レンズ110と左目用レンズ111から、容易に右目用画像119と左目用画像122を見ることができ、また、容易に立体画像を得ることが可能である。なお、これに限定する必要は無く、右目用画像119は前基盤130と右目用透過光採光窓147の間に位置し、少なくとも右目用レンズ110によって閲覧する事が可能であれば、任意の位置を採用することが可能である。また、左目用画像122も同様に、前基盤130と左目用透過光採光窓148の間に位置し、少なくとも左目用レンズ111によって閲覧する事が可能であれば任意の位置を採用することが可能である。
また、本願発明のビュアー用カートリッジ109では、上支持基盤117に設けられた採光窓からビュアー用カートリッジ109の内部に光を取り入れるため、本実施の形態のようにシート状のフィルムの端点と端点とを繋げたロール状のフィルム180であっても採用することが可能になる。つまり、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤がロール状のフィルムの内側に位置するようにフィルムを配置させ、かつ、画像が垂直方向に向くようにフィルムを立てて設けることによって、レンズと透過光採光窓の間に位置するフィルムを1層にすることが可能になるため、レンズによって見る画像を1種類にする事が可能になり、立体視する事が可能になるのである。
すなわち、従来のように、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造のビュアーでは、透過物品としてロール状にしたフィルムを採用すると、レンズと透過光を取り入れるための窓の間に、フィルムが少なくとも2層存在してしまうため、立体視する際に、2種類の画像が見えるようになってしまい、採用する事ができなかった。よって、透過物品であるフィルムを1枚のシート状にして、窓とレンズの間に透過物品が有する画像を掲示した際に、レンズから見える画像が1種類になるようしなければならず、使用できるフィルムの種類が限定されていた。また、それに伴いビュアーのデザインの幅も限定されていた。そこで、シート状の端点と端点とをつなげたロール状にしたフィルムを採用する事が可能なビュアー、及び、それに用いるカートリッジが求められていた。
この問題を解決するために、前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジでは、透過物品にロール状フィルムのフィルムを使用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる、簡易な構造のビュアー用カートリッジを提供することが可能になる。
つまり、上記のビュアー用カートリッジでは、上支持基盤に採光窓が設けられているため、上支持基盤に設けられた採光窓から、ビュアー用カートリッジ内部へと光を取り入れる事が可能である。また、透過光採光窓が、採光窓の前片と、採光窓前山折線部を介して連接しており、また、拡散基盤が、採光窓の後片と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、採光窓から取り入れられた光は、拡散基盤に反射して、透過光採光窓へ差し込むようになる。そして、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像(以下、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像を、「画像」と称す。)は、閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になるのである。
ここで、閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられる画像は、閲覧用窓から画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられる。より具体的には、透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に採光窓と透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓と透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する画像の背後に、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
また、画像、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓が、略同一直線上に位置するように設ければ、画像の背後に光を提供する際に、障害物を減らす事が可能になり、より画像の背後に光を提供する事が可能になるため好ましい。すなわち、例えば、採光窓と拡散基盤と透過光採光窓採光窓と画像とが同一直線上に設けられていない場合では、拡散基盤や透過光採光窓が障害となり、採光窓から取り入れた光が画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。よって、採光窓から取り入れた光を、十分に画像の背後に提供する事が可能になるよう、画像、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓は、略同一直線上に位置するように設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。なお同一直線上に位置するように設けるとは、少なくとも2つの画像のそれぞれの中心から水平方向に伸ばした2つの直線上に透過光採光窓が位置するように、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓を設けるということである。また、直線は、ビュアー用カートリッジをビュアーに装着した際に、レンズの中心から水平方向に引いた直線と同じ直線にした方が、レンズから画像を見る事が可能になる為好ましいがこれに限定する必要は無い。
また、前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジでも同様に、透過物品にロール状フィルムのフィルムを使用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる、簡易な構造のビュアー用カートリッジを提供することが可能になる。
つまり、上記のビュアー用カートリッジでは、上支持基盤に採光窓が設けられているため、上支持基盤に設けられた右目用採光窓、及び、左目用採光窓から、容易に光を取り入れる事が可能である。また、右目用採光窓の前片と、右目用採光窓前山折線部を介して右目用透過光採光窓が連接しており、また、左目用採光窓の前片と、左目用採光窓前山折線部を介して左目用透過光採光窓が連接している。更に、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後片と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接しており、また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後片と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、右目用採光窓から取り入れられた光は、右目用拡散基盤に反射して、右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用採光窓から取り入れられた光は、左目用拡散基盤に反射して、左目用透過光採光窓へ差し込む。そして、被写体を表した右目用画像と、右目用画像が有する画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像は、それぞれ、閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間、及び、閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になるのである。
ここで、閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられる右目用画像は、閲覧用窓から右目用画像を見た際に右目用画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、右目用透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。同様に、閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられる左目用画像は、閲覧用窓から左目用画像を見た際に左目用画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、左目用透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる
よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
更に、右目用採光窓と左目用採光窓とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、カートリッジを持ち上げる事が可能になる。なお、右目用採光窓に接しないように左目用採光窓と設けるとは、右目用採光窓と、左目用採光窓とが接して一つの採光窓にならないように設けるということであり、右目用採光窓と左目用採光窓との間に、少なくとも一辺の境界となる辺が存在するということである。このように、右目用採光窓と左目用採光窓とが重ならないように設けることによって、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することが可能になり、このように、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、カートリッジを持ち上げる事が可能になるため、例えば、カートリッジの外形と略同じ大きさの箱に包装体に収納した場合や、カートリッジを使用するためにビュアーに装着した場合であっても、箱やビュアーを壊すことなくカートリッジを取り出す事が可能になる。
ここで、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように、かつ、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設ければ、それぞれの画像の背後に光を提供する際に、障害物を減らす事が可能になり、より画像の背後に光を提供する事が可能になるため好ましい。すなわち、例えば、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設けられていない場合では、右目用拡散基盤や右目用透過光採光窓が障害となり、右目用採光窓から取り入れた光が右目用画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。同様に、例えば、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設けられていない場合では、左目用拡散基盤や左目用透過光採光窓が障害となり、左目用採光窓から取り入れた光が左目用画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。よって、右目用採光窓と左目用採光窓からそれぞれ取り入れた光を、十分にそれぞれの画像の背後に提供する事が可能になるよう、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設け、かつ、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。なお右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を、略同一直線上に位置するように設けるとは、右目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に右目用透過光採光窓が位置するように、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を設けるということであり、また、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を、略同一直線上に位置するように設けるとは、左目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に左目用透過光採光窓が位置するように、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を設けるということである。また、更に好ましくは、右目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に右目用透過光採光窓の中心が位置するように、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を設け、また、左目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に左目用透過光採光窓の中心が位置するように、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を設ければ、右目用拡散基盤、右目用採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が障害となることを防ぐ事が可能になり、十分な光を右目用画像と左目用画像の背後に提供する事が可能になる為好ましいがこれに限定するわけではない。またそれぞれの直線は、ビュアー用カートリッジをビュアーに装着した際に、2つのレンズの中心からそれぞれ水平方向に引いた2つ直線と略同じ直線にした方が、レンズからそれぞれの画像を見る事が可能になる為好ましいがこれに限定する必要は無い。
また、前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする上記ぞれぞれのビュアー用カートリッジでは、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へより光を提供する事が可能になり、その結果、を画像の背後、右目用画像の背後、及び、左目用画像の背後により光を提供することが可能になる。
また、少なくとも2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部と上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、上記いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジと、前記上基盤に設けられ、上記いずれか記載のビュアー用カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部と、を有することを特徴とする立体ビュアーでは、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。なお、ビュアー用カートリッジ装着部は、それぞれのレンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられたそれぞれの画像の中心と、拡散基盤と、透過光採光窓と、が略位置するように設ける事が好ましい。例えば、右目用レンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられた右目用画像の中心と、右目用拡散基盤の中心と、右目用透過光採光窓の中心と、が略位置するように、かつ、左目用レンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられた左目用画像の中心と、左目用拡散基盤の中心と、左目用透過光採光窓の中心と、が略位置するように、ビュアーカートリッジ装着部を設ければ、右目用レンズの中心と、ビュアー用カートリッジに設けられた右目用画像の中心と、右目用透過光採光窓の中心が略一直線上に位置し、また、左目用レンズの中心と、ビュアー用カートリッジに設けられた左目用画像の中心と、左目用透過光採光窓の中心が略一直線上に位置するようになる。このように、ビュアー用カートリッジ装着部は、それぞれのレンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられたそれぞれの画像の中心と、拡散基盤と、透過光採光窓と、が略位置するように設ける事によって、レンズから画像を容易に見る事が可能になるだけで無く、画像の背後に光を提供する際に、障害物となるものを排除する事が可能になる。その結果、より光が当たった画像を容易に閲覧する事が可能になり、美しい立体画像を得る事が可能になる。更に、これらのビュアー用カートリッジ、及び、ビュアーを冊子体に添付する事も可能である。
なお、本願発明で使用可能な透過物品はロール状のフィルムだけでなく、例えば、マウントしたフィルムや、シート状のフィルムであっても使用可能である。また、マウントしたフィルムやシート状のフィルムを使用する場合であっても、レンズと透過光採光窓の間にフィルムが立体視する画像が位置するように、透過物品を配置する必要がある。例えば、図示しないが、マウントしたフィルムの差込口を前基盤130と右目用透過光採光窓147の間に、また、前基盤130と左目用透過光採光窓148の間に形成すれば、マウントしたフィルムを採用することが可能になる。また、本願発明のフィルム180は、35mmのフィルムであり、画像の縦方向の長さ181は23mmであり、画像の横方向の長さ182は24mmであるがこれに限定する必要はなく、公知のフィルムを採用する事が可能であり、また画像もフィルムに合わせて公知の大きさにする事が可能である。また、透過用物品にシート状やロール状のフィルムのように、少なくとも2種類の画像が連続する場合において、右目用画像119と左目用画像122の配置は、公知の配置の仕方を採用する事が可能であり、本実施の形態のように交互に限定する必要は無い。
図10は、図7のビュアー用カートリッジの、右目用レンズの中心軸での断面図である。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図7、図8及び、図9と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、185は拡散シートである。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図7、図8及び、図9と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、185は拡散シートである。
図10において、右目用拡散基盤157は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓138側の面に拡散シート185を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート185には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。なお、本願発明では、右目用拡散基盤157が設けられているため、上支持基盤117に設けられた右目用採光窓138から光が入ると、光は右目用拡散基盤157に当たる。そして、右目用拡散基盤157に当たった光が右目用透過光採光窓147へと入るようになる。また、右目用拡散基盤157に当たった光は、拡散シート185によってその濃度が一定になって反射されるため、結局、右目用拡散基盤157によって右目用透過光採光窓147に濃度が一定な光を提供することが可能になる。
図11は、別の実施の形態を示すビュアー用カートリッジにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図7、図8、図9、及び、図10と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、187は右目用拡散基盤、188は上支持基盤117と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度、189は右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤187よって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度、190は右目用採光窓138の後辺、191は右目用採光窓138の後辺190の近傍、192は右目用透過光採光窓147の下辺、193は右目用透過光採光窓147の下辺192の近傍である。
図11において、右目用拡散基盤187は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓138側の面に拡散シート185を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート185には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図11において、右目用拡散基盤187は凹状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凹状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。また、本実施の形態では、右目用採光窓138の後辺190において、上支持基盤117と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度188が、約120度になるように湾曲している。このように、右目用採光窓138の後辺190において、上支持基盤117と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度188を約120度にすることによって、右目用採光窓138の後辺190の近傍191において、右目用拡散基盤187が、右目用採光窓138の後辺190よりもカートリッジ後基盤132側に入り込まないようにすることが可能であるため、右目用採光窓138に光が差し込んだ際に、右目用採光窓138の後辺190の近傍191によって、右目用拡散基盤187や右目用透過光採光窓147に影を形成してしまうことを防ぐことが可能になるため好ましい。なお、右目用採光窓138の後辺190において、上支持基盤117と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度188を約120度に限定する必要はなく、任意の角度を採用することが可能であるが、好ましくは90度以上、さらに好ましくは、100以上160度以下にすれば、右目用採光窓138の後辺190の近傍191において、右目用拡散基盤187が右目用採光窓138の後辺190よりもカートリッジ後基盤132側に入り込まないようにすることが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓147の下辺82において、右目用透過光採光窓27と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度189は、約60度である。なお、これに限定する必要はなく、右目用透過光採光窓147の下辺192において、右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度189は任意の角度にすることが可能であるが、あまりにも急な角度にしてしまうと、右目用透過光採光窓147の下辺192の近傍193において、光が右目用透過光採光窓147に入らなくなってしまう場合が考えられるため、右目用透過光採光窓147の下辺192において、右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤187によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度189は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
図12は、別の実施の形態を示すビュアー用カートリッジにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図7、図8、図9、図10、及び、図11と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、195は右目用拡散基盤、196は上支持基盤117と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度、197は右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度、198は頂点、199は頂点から右目用透過光採光窓までの距離、200は下側右目用拡散基盤である。
図12において、右目用拡散基盤195は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓138側の面に拡散シート185を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート185には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図12において、右目用拡散基盤195は凸状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凸状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用採光窓138の後辺190において、上支持基盤117と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度196を約150度にし、また、右目用透過光採光窓147の下辺192において、右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度197を約30度にし、断面から見た際に、右目用拡散基盤195が右目用採光窓138よりも上に突出しないように、右目用拡散基盤195を緩やかに湾曲させている。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤195は自由に湾曲させる事が可能であり、また、右目用採光窓138の後辺190において、上支持基盤117と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側に形成される角度196、及び、右目用透過光採光窓147の下辺192において、右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度196は任意の値を採用する事が可能である。しかし、断面から見た際に、拡散基盤が採光窓から突出してしまうと、突出した部分によって透過光採光窓に入る光をさえぎってしまう場合が考えられ、また、拡散基盤が透過光採光用窓に入り込んでしまうと、入り込んでしまった拡散基盤によって十分な光を提供する事ができなくなってしまう場合が考えられるため、拡散基盤は、採光窓から突出しないように凸状に湾曲することが好ましく、また、透過光採光窓に入り込まないように湾曲することが好ましい。よって、上支持基盤117と右目用拡散基盤195によって、ビュアー用カートリッジ109内部側に形成される角度196は、約160度以下、さらには、約90度以上150度以下であることが好ましく、また、右目用透過光採光窓147と右目用拡散基盤195よって、ビュアー用カートリッジ109の内部側と対向する側に形成される角度197は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
また、頂点198は、平面状の右目用拡散基盤と比較したとき、最も突出した部分の点である。そして、本実施の形態では、右目用拡散基盤195は、頂点198から、右目用透過光採光窓147までの水平方向の距離199が5mm存在するように凸状に湾曲している。なおこれに限定する必要は無く、頂点198から、右目用透過光採光窓147までの水平方向の距離199は、少なくとも3mm、さらに好ましくは、少なくとも1cm存在するように凸状に湾曲することが好ましい。このように湾曲させることによって、拡散基盤が透過光採光窓に入り込まないように湾曲させることが可能になる。なお、頂点198よりもカートリッジ下基盤137側の右目用拡散基盤195である下側右目用拡散基盤200が、断面から見た際に、頂点198よりもカートリッジ後基盤132側に入り込まないようにしたほうが、右目用透過光採光窓147の下辺93の近傍193に影が形成されないため好ましい。
なお、図11、図12では、拡散基盤は、採光窓の後辺から透過光採光窓の下辺に向かう方向である長さ方向に緩やかに湾曲しているのみである。よって拡散基盤の長さ方向に垂直に交わる方向である幅方向の断面は、図示しないが、水平である。なおこれに限定する必要は無く、任意に曲げる事が可能である。例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凸状の球状に湾曲させることも可能であるし、また例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凹状の球状に湾曲させることも可能であるし、幅方向のみに緩やかに凹状もしくは凸状に湾曲させることも可能である。なお、これらに限定しない。
また、本願発明において、緩やかに湾曲とは、拡散基盤が1方向に曲がるということであり、例えば、拡散基盤の上半分が凹状に湾曲し、下半分が凸状に湾曲するというように、複数の方向に曲がるということではない。なお、拡散基盤に採用する材料によって、顕微鏡レベルで見れば、無数の凹凸が形成されているが、材料による凹凸は考慮しない。また、1方向であれば、任意に曲げることが可能である。
図13は、図7のビュアーを冊子体に添付した状態を示す正面図である。図13において、図7、図8、図9、図10、図11、及び、図12と同じ番号を付した物は同じものであるため説明を割愛し、201は冊子体、202は表表紙、203は裏表紙、204は背表紙、205は冊子体収納部、206は包装体であるビュアー収納箱である。
図12において、冊子体201は、表表紙202と背表紙204と裏表紙203とを連接してなる表紙の、表表紙202の裏側に形成された冊子体収納部205に収納されており、取り外し可能のものである。また、冊子体201は、表表紙202と略同じ大きさであり、表表紙202と裏表紙203も略同じ大きさである。ビュアー100は、下基盤105、右基盤106、左基盤107、レンズ固定基盤102、及び、後基盤103と接してビュアー100を被包する収納箱に収納されている。本実施の形態ではビュアー収納箱206は、表表紙202とほぼ同じ大きさであり、その底板が裏表紙203の裏側に貼付されている。よって、表紙を開けると、ビュアー100の上基盤104、及び、ビュアー用カートリッジ109が見えるようになっている。
図12において、冊子体201の用途は、ビュアー100によって見えた立体画像が何であるか学習するためのものであり、この冊子体201の使用者は3歳から5歳の幼児である。幼児は、表紙を開いて、ビュアー100を収納箱より取り出し、また、冊子体1を冊子体収納部205より取りだす。次に、ビュアー100で見た立体画像の名前や画像に関する事柄を、冊子体201に書かれている内容によって学習して行く。
なお、実施の形態では、ビュアー100は長方形の収納箱206に収納され、裏表紙203によって冊子体201に添付されているが、これに限定する必要はなく、任意のやり方を採用することが可能である。例えば、袋状の包装体を採用することも可能であるし、シート状の包装体で包むように収納するようにすることも可能である。また、本実施の形態では、収納箱は、段ボール紙によって形成されているが、これに限定する必要はなく、包装体には、任意のものを採用することができる。例えば、木やプラスチックなどを採用することも可能である。なお、袋状やシート状の包装体を採用する場合であれば、例えば、紙を採用することが可能であるのはもちろんのこと、ビニールやセロファンなどを採用することも可能である。また添付の仕方も、本実施の形態に限定する必要は無く、公知のやり方を採用して添付することが可能である。
また、本実施の形態では、冊子体201は、本実施の形態のように学習用のものに限定するわけではなく、たとえば、マウントされた透過物品やシート状の透過物品を収納するアルバムであってもよい。また、本実施の形態では、ビュアー1を添付しているが、これに限定する必要は無く、例えば、ビュアー用カートリッジのみを添付することも可能であり、また添付するビュアー用カートリッジやビュアーも任意に選ぶ事が可能である。
1…ビュアー、2…レンズ固定部であるレンズ固定基盤、3…後基盤、4…上基盤、5…下基盤、6…右基盤、7…左基盤、8…右目用レンズ、9…左目用レンズ、10…レンズ外側固定部、11…右目用レンズ8の中心、12…左目用レンズ9の中心、13…レンズ固定基盤上山折線部、14…透過物品であるロール状のフィルム、15…後基盤上山折線部、16…レンズ固定基盤下山折線部、17…後基盤下山折線部、18…レンズ固定基盤右山折線部、19…上基盤右山折線部、20…下基盤右山折線部、21…後基盤右山折線部、22…レンズ固定基盤左山折線部、23…上基盤左山折線部、24…下基盤左山折線部、25…後基盤左山折線部、26…右目用採光窓、27…左目用採光窓、28…右目用レンズ8の中心軸、29…左目用レンズ9の中心軸、30…右目用採光窓26の中心、31…左目用採光窓27の中心、32…右目用採光窓26の前辺、33…左目用採光窓27の前辺、34…レンズ固定基盤2の上辺、35…右目用採光窓26の前辺32からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、36…左目用採光窓27の前辺33からレンズ固定基盤2の上辺34までの距離、37…右目用透過光採光窓、38…左目用透過光採光窓、39…右目用採光窓26の左辺、40…左目用採光窓27の右辺、41…右目用採光窓前山折線部、42…左目用採光窓前山折線部、43…右目用拡散基盤、44…左目用拡散基盤、45…右目用採光窓後山折線部、46…右目用透過光採光窓下谷折線部、47…左目用採光窓後山折線部、48…左目用透過光採光窓下谷折線部、49…右目用右支持基盤、50…右目用左支持基盤、51…左目用右支持基盤、52…左目用左支持基盤、53…右目用採光窓右山折線部、54…右目用拡散基盤右谷折線部、55…右目用採光窓左山折線部、56…右目用拡散基盤左谷折線部、57…左目用採光窓右山折線部、58…左目用拡散基盤右谷折線部、59…左目用採光窓左山折線部、60…左目用拡散基盤左谷折線部、65…右目用画像、66…左目用画像、67…画像の縦方向の長さ、68…画像の横方向の長さ、70…拡散シート
Claims (4)
- 2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、
前記上基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、
前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、
前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、
前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、
前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、
前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、
を有することを特徴とするビュアー。 - 右目用レンズと、左目用レンズと、前記右目用レンズ及び左目用レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、
前記上基盤に設けられた右目用採光窓と、
前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、
前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、
前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、
前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、
前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、
前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、
前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、
前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、
前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、
前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、
前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、
を有することを特徴とする請求項1記載のビュアー。 - 前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載のビュアー。
- 前記請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアーに添付されたことを特徴とする冊子体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004114037A JP2005300725A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー及び冊子体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004114037A JP2005300725A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー及び冊子体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005300725A true JP2005300725A (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=35332356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004114037A Withdrawn JP2005300725A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー及び冊子体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005300725A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
NL2009067C2 (nl) * | 2012-05-31 | 2013-12-04 | Pvs B V | Kijkinrichting voor het bekijken van stereografische afbeeldingen. |
-
2004
- 2004-04-08 JP JP2004114037A patent/JP2005300725A/ja not_active Withdrawn
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