JP2005300726A - ビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、冊子体 - Google Patents
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Abstract
【課題】透過物品にロール状のフィルムを採用した際でも、画像の背後に光を提供する事が可能なビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、これらを添付した冊子体を提供すること。
【解決手段】閲覧用窓と、採光窓と、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられた画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、これらを添付した冊子体である。
【選択図】図1
【解決手段】閲覧用窓と、採光窓と、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられた画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、これらを添付した冊子体である。
【選択図】図1
Description
本発明は、同一被写体を、立体視を行うための角度を変えて表した少なくとも2つの画像を有するビュアー用カートリッジ、及び、前記ビュアー用カートリッジを使用して立体視を行うためのビュアー、及び、これらが添付された冊子体(例えば本、書籍、雑誌、パンフレット、カタログ、小冊子などがあるが、これに限定しない)に関する。
従来より、同一被写体を、角度を変えて表した少なくとも2つの画像を、立体視するためのビュアーが提案されている。すなわち、人間が物を立体として認識するのは、その物を左右の目で、角度を変えて見ているからであり、このように、人間の両眼の視差と同じ角度になるように、同一被写体の角度を変えて表した少なくとも2つの画像を、左右の目にそれぞれ振り分けて提示すれば、両眼の画像が脳内で同時に知覚・合成されるため、立体的な感覚を得ることができるのである。
ここで、立体視するために使用される同一被写体を、角度を変えて表した少なくとも2つの画像は、透過物品と反射物品に大別される。透過物品として主なものは、フィルム、すなわち、写真画像をポジで現像したものがあり、反射物品として主なものは、写真をネガで現像したものや紙等に概念駆動型可視情報を印刷した印刷物等が挙げられる。また、画像が反射物品と透過物品とに分かれていることに伴い、ビュアーは、反射物品用と透過物品用に分かれている。なぜなら、透過物品を立体視する際は、透過物品が有する画像に光を透過させて立体に見えるようにするが、反射物品を立体視する際は、反射物品が有する画像に反射光を当てることによって立体に見えるようにするからである。よって、透過物品用のビュアーでは、掲示された画像の背後とレンズ以外からは光が入らないような構成にしてあり、逆に、反射物品用のビュアーでは、光が入るような構成にしてある。
そして、透過物品を立体視する際は、透過光を画像に当てなければならないため、立体視したい画像の背後から光を取り入れなければならない。よって、透過物品を立体視するビュアーでは、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造になっていた。しかし、このような構造では、立体視するために、透過物品であるフィルムを、少なくともシート状にしなければならにという問題を有していた。
すなわち、従来のように、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造のビュアーでは、透過物品としてロール状にしたフィルムを採用すると、レンズと透過光を取り入れるための窓の間に、フィルムが少なくとも2層存在してしまうため、立体視する際に、2種類の画像が見えるようになってしまうのである。よって、透過物品であるフィルムを1枚のシート状にして、窓とレンズの間に透過物品が有する画像を掲示した際に、レンズから見える画像が1種類になるようしなければならず、使用できるフィルムの種類が限定されていた。また、それに伴いビュアーのデザインの幅も限定されていた。そこで、シート状の端点と端点とをつなげたロール状にしたフィルムを採用する事が可能なビュアー、及び、それに用いるカートリッジが求められていた。
本願発明はこのような問題点を解決するためになされたものであり、その課題とするところは、透過物品にロール状のフィルムを採用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる簡易な構造のビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、これらを添付した冊子体を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本願発明の請求項1は、前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジである。
また、本願請求項2記載の発明は、前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有することを特徴とするビュアー用カートリッジである。
また、本願請求項3記載の発明は、前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載のビュアー用カートリッジである。
また、本願請求項4記載の発明は、少なくとも2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部と上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、請求項1乃至請求項5いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジと、前記上基盤に設けられ、請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部と、を有することを特徴とする立体ビュアーである。
また、本願請求項5記載の発明は、前記請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジ、又は、請求項4記載のビュアーが添付されたことを特徴とする冊子体である。
本願請求項1記載の発明によれば、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有するため、透過物品にロール状フィルムのフィルムを使用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる、簡易な構造のビュアー用カートリッジを提供することが可能になる。
つまり、本願発明請求項1記載のビュアー用カートリッジでは、上支持基盤に採光窓が設けられているため、上支持基盤に設けられた採光窓から、ビュアー用カートリッジ内部へと光を取り入れる事が可能である。また、透過光採光窓が、採光窓の前片と、採光窓前山折線部を介して連接しており、また、拡散基盤が、採光窓の後片と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、採光窓から取り入れられた光は、拡散基盤に反射して、透過光採光窓へ差し込むようになる。そして、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像(以下、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像を、「画像」と称す。)は、閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になるのである。
ここで、閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられる画像は、閲覧用窓から画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられる。より具体的には、透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に採光窓と透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓と透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する画像の背後に、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
また、本願請求項1記載の発明では、拡散基盤によって、濃度が均一な光を透過光用採光窓に提供する事が可能になり、その結果、美しい立体画像を提供する事が可能になる。ここで、拡散基盤とは、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。
すなわち、透過物品が有する画像を美しく立体視するためには、均一に光が当たるようにする必要がある。例えば、透過光採光窓に提供される光の濃度が均一でない場合には、立体視する際に、光の強弱による余計な影が映り、美しい立体画像が得られなくなってしまうことが考えられる。本願発明では、拡散基盤が、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上支持基盤に設けられた採光窓から取り入れた光を、一旦拡散基盤に当てる事が可能になる。また、拡散基盤では、当たった光を、その濃度が均一になるように拡散するため、その結果、濃度が均一になった光が透過光採光窓へ差し込むようになり、美しい立体画像を提供する事が可能になるのである。
更に、本願発明のビュアー用カートリッジでは、拡散基盤が、光を透過光採光用窓へと届ける役割と、透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしているため、ビュアー用カートリッジをより簡易な構造にする事が可能であるとともに、製造コストを抑えることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアー用カートリッジでは、拡散基盤が設けられているため、立体視する際に、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりも閲覧用窓側に位置している場合であっても、拡散基盤で光を反射させる事が可能であるため、透過光採光窓へと光を届ける事が可能である。そして、拡散基盤に当たって反射した光は、拡散基盤によってその濃度が一定になっているため、透過光採光窓に光の濃度を均一にするためのシート等を設けなくても、濃度が均一な光を透過光採光窓へ提供する事が可能である。例えば、採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの反射基盤を、拡散基盤の代わりに設けた場合を考えてみると、この場合でも、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりも閲覧用窓側に位置していても、光を反射するため、透過光採光窓に光を提供する事が可能である。しかし、反射基盤によって透過光採光窓に提供される光は、その濃度が一定ではないため、透過光採光窓に光の濃度を一定にする役割を果たす拡散シート等設けなければならなくなり、その結果、ビュアー用カートリッジの構造が複雑になるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまう。本願発明では、拡散基盤が、光を透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たすため、透過光採光窓に、拡散シート等を設ける必要が無く、製造コストを抑えることが可能なのである。
更に、本願請求項1記載の発明では、拡散基盤の両側に、右支持基盤と左支持基盤が設けられているため、余計な光を画像に当ててしまうことを防ぐ事が可能になり、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。つまり、より美しい立体画像を得るためには、画像の背後のみに光が当たるようにする必要がある。例えば、画像の背後以外の部分に光が当たってしまう場合では、画像に光が当たりすぎるために美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう場合が考えられる。本願発明では、拡散基盤と、右支持基盤と、左支持基盤とが設けられているため、画像の背後以外の部分に光が当たることを防ぐ事が可能であり、透過光採光窓にのみ光を提供する事が可能になるため、画像の背後にのみ光を提供する事が可能になり、その結果、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。
なお、右支持基盤と、左支持基盤は、光を吸収することが可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。右支持基盤と左支持基盤を、光を吸収するようにすることによって、拡散基盤によってその濃度が均一になった光のみを、透過光採光窓へと提供する事が可能になり、より美しい立体画像を得る事が可能になるだけでなく、透過光採光窓に拡散シート等を設ける必要がなくなり、製造コストを下げる事が可能になる。すなわち、右支持基盤と左支持基盤が、光を反射する場合では、拡散基盤によって拡散された光と干渉して、濃度が均一でない光が透過光採光窓に提供されてしまうことが考えられる。よって、右支持基盤と、左支持基盤は、光を吸収する事が可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。
ここで、本願発明において、画像とは、透過物品が有する画像である。また、透過光によって立体視する事が可能であればどれも透過物品に含まれる。最も代表的な透過物品は、フィルム、すなわち、写真画像をポジで現像したものがあるがこれに限定する必要はない。また、透過物品の形状は、任意のものを採用する事が可能であり、シート状のフィルムの端点と端点を結んだロール状のフィルムに限定するわけではない。例えば、フィルムの場合では、画像部分のみであってもよいし、スライド用にマウントしたものであってもよいし、巻き取り可能なフィルムカートリッジに入れた状態であってもよいし、シート状であってもよい。なお、ロール状のフィルムの場合は、端点と端点とを結んで、少なくとも一周するロールであれば、全てロール状のフィルムに含まれる。また、ロール状のフィルムを採用した場合は、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤が、ロール状のフィルムの内側である内周側に位置するように、ロール状のフィルムを設ける必要があり、このように設けることによって、フィルムが有する画像の背後に光を提供することが可能になると同時に、閲覧用窓と透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。
また、画像、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓が、略同一直線上に位置するように設ければ、画像の背後に光を提供する際に、障害物を減らす事が可能になり、より画像の背後に光を提供する事が可能になるため好ましい。すなわち、例えば、採光窓と拡散基盤と透過光採光窓採光窓と画像とが同一直線上に設けられていない場合では、拡散基盤や透過光採光窓が障害となり、採光窓から取り入れた光が画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。よって、採光窓から取り入れた光を、十分に画像の背後に提供する事が可能になるよう、画像、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓は、略同一直線上に位置するように設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。なお同一直線上に位置するように設けるとは、少なくとも2つの画像のそれぞれの中心から水平方向に伸ばした2つの直線上に透過光採光窓が位置するように、透過光採光窓、拡散基盤、及び、採光窓を設けるということである。また、直線は、ビュアー用カートリッジをビュアーに装着した際に、レンズの中心から水平方向に引いた直線と同じ直線にした方が、レンズから画像を見る事が可能になる為好ましいがこれに限定する必要は無い。
また、本願請求項2記載の発明によれば、前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、前記上支持基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有するため、透過物品にロール状フィルムのフィルムを使用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる、簡易な構造のビュアー用カートリッジを提供することが可能になる。
つまり、本願発明請求項2記載のビュアー用カートリッジでは、上支持基盤に採光窓が設けられているため、上支持基盤に設けられた右目用採光窓、及び、左目用採光窓から、容易に光を取り入れる事が可能である。また、右目用採光窓の前片と、右目用採光窓前山折線部を介して右目用透過光採光窓が連接しており、また、左目用採光窓の前片と、左目用採光窓前山折線部を介して左目用透過光採光窓が連接している。更に、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後片と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接しており、また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後片と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、右目用採光窓から取り入れられた光は、右目用拡散基盤に反射して、右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用採光窓から取り入れられた光は、左目用拡散基盤に反射して、左目用透過光採光窓へ差し込む。そして、被写体を表した右目用画像と、右目用画像が有する画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像は、それぞれ、閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間、及び、閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になるのである。
ここで、閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられる右目用画像は、閲覧用窓から右目用画像を見た際に右目用画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、右目用透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。同様に、閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられる左目用画像は、閲覧用窓から左目用画像を見た際に左目用画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、左目用透過光採光窓と閲覧用窓と略平行する向きであり、言い換えれば、上支持基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる
よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
よって、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用拡散基盤によって、濃度が均一な光を右目用透過光用採光窓に提供する事が可能になり、また、左目用拡散基盤によって、濃度が均一な光を左目用透過光用採光窓に提供する事が可能になる。よって、美しい立体画像を提供する事が可能になる。ここで、右目用拡散基盤とは、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、右目用採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。また、左目用拡散基盤とは、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接して、左目用採光窓から取り入れられた光を拡散し、その濃度にする役割を果たすものである。
すなわち、透過物品が有する画像を美しく立体視するためには、均一に光が当たるようにする必要がある。例えば、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓に提供される光の濃度が均一でない場合には、立体視する際に、光の強弱による余計な影が映り、美しい立体画像を提供することができなくなってしまうことが考えられる。本願発明では、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上支持基盤に設けられた右目用採光窓から取り入れた光を、一旦右目用拡散基盤に当てる事が可能になる。また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように設けられているため、上支持基盤に設けられた左目用採光窓から取り入れた光を、一旦左目用拡散基盤に当てる事が可能になる。よって、右目用拡散基盤によって、その濃度が均一になった光が右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用拡散基盤によって、その濃度が均一になった光が左目用透過光採光窓へ差し込むため、美しい立体画像を提供する事が可能になるのである。
更に、本願請求項2記載のビュアー用カートリッジでは、右目用拡散基盤が、光を右目用透過光採光用窓へと届ける役割と、右目用透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしており、左目用拡散基盤が、光を左目用透過光採光用窓へと届ける役割と、左目用透過光採光窓へと差し込む光の濃度を均一にするという2つの役割を果たしているため、ビュアー用カートリッジをより簡易な構造にする事が可能であるとともに、製造コストを抑えることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアー用カートリッジでは、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤が設けられているため、立体視する際に、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓の真上や、透過光採光窓の真上よりも閲覧用窓側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤で光を反射する事が可能であるため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに光を届ける事が可能である。そして、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤に当たって反射した光は、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によってその濃度が一定になっているため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓のそれぞれに光の濃度を均一にするためのシート等を設けなくても、濃度が均一な光を右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。例えば、右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの右目用反射基盤を、右目用拡散基盤の代わりに設け、左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接するように、鏡などの左目用反射基盤を、左目用拡散基盤の代わりに設けた場合を考えてみると、この場合でも、太陽や蛍光灯等の光源が、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓の真上や、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓の真上よりも閲覧用窓側に位置していても、光を反射するため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓に光を提供する事が可能である。しかし、右目用反射基盤と左目用反射基盤によって右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに提供される光は、その濃度が一定ではないため、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに光の濃度を一定にする役割を果たす拡散シート等設けなければならなくなり、その結果、ビュアー用カートリッジの構造が複雑になるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまう。本願発明では、右目用拡散基盤が、光を右目用透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たし、左目用拡散基盤が、光を左目用透過光採光窓に提供する役割と、反射する際に光の濃度を均等にする役割の、2つの役割を果たすため、透過光採光窓に、拡散シート等を設ける必要が無く、製造コストを抑えることが可能なのである。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用拡散基盤の両脇に右目用右支持基盤と右目用左支持基盤が設けられ、また、左目用拡散基盤の両脇に左目用右支持基盤と左目用左支持基盤が設けられているため、余計な光を画像に当ててしまうことを防ぐ事が可能になり、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。つまり、より美しい立体画像を得るためには、画像の背後のみに光が当たるようにする必要がある。例えば、画像の背後以外の部分に光が当たってしまう場合では、画像に光が当たりすぎるために美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう場合が考えられる。本願発明では、右目用拡散基盤と、左目用拡散基盤と、右目用右支持基盤と、左目用右支持基盤と、右目用左支持基盤と、左目用左支持基盤とが設けられているため、画像の背後以外の部分に光が当たることを防ぐ事が可能であり、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓にのみ光を提供する事が可能になるため、それぞれの画像の背後にのみ光を提供する事が可能になり、その結果、より美しい立体画像を提供する事が可能になる。
なお、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤は、光を吸収することが可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤を、光を吸収するようにすることによって、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によってその濃度が均一になった光のみを、それぞれ右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓へと提供する事が可能になり、より美しい立体画像を得る事が可能になるだけでなく、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓それぞれに拡散シート等を設ける必要がなくなり、製造コストを下げる事が可能になる。すなわち、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤、光を反射する場合では、右目用拡散基盤と左目用拡散基盤によって拡散された光と干渉して、濃度が均一でない光が右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓に提供されてしまうことが考えられる。よって、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤と、右目用右支持基盤と、左目用左支持基盤は、光を吸収する事が可能になるように、黒や紺等の濃い色の基盤を採用したり、光を吸収するシート等を基盤に貼着しておくのが好ましいがこれに限定するわけではない。
更に、本願請求項2記載の発明では、右目用採光窓と左目用採光窓とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、カートリッジを持ち上げる事が可能になる。なお、右目用採光窓に接しないように左目用採光窓と設けるとは、右目用採光窓と、左目用採光窓とが接して一つの採光窓にならないように設けるということであり、右目用採光窓と左目用採光窓との間に、少なくとも一辺の境界となる辺が存在するということである。このように、右目用採光窓と左目用採光窓とが重ならないように設けることによって、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することが可能になり、このように、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、カートリッジを持ち上げる事が可能になるため、例えば、カートリッジの外形と略同じ大きさの箱に包装体に収納した場合や、ビュアー用カートリッジを使用するためにビュアーに装着した場合であっても、箱やビュアーを壊すことなくビュアー用カートリッジを取り出す事が可能になる。
ここで、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように、かつ、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設ければ、それぞれの画像の背後に光を提供する際に、障害物を減らす事が可能になり、より画像の背後に光を提供する事が可能になるため好ましい。すなわち、例えば、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設けられていない場合では、右目用拡散基盤や右目用透過光採光窓が障害となり、右目用採光窓から取り入れた光が右目用画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。同様に、例えば、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設けられていない場合では、左目用拡散基盤や左目用透過光採光窓が障害となり、左目用採光窓から取り入れた光が左目用画像の背後に届く前に、光が遮られてしまう場合が考えられる。よって、右目用採光窓と左目用採光窓からそれぞれ取り入れた光を、十分にそれぞれの画像の背後に提供する事が可能になるよう、右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設け、かつ、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が、略同一直線上に位置するように設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。なお右目用画像、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を、略同一直線上に位置するように設けるとは、右目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に右目用透過光採光窓が位置するように、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を設けるということであり、また、左目用画像、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を、略同一直線上に位置するように設けるとは、左目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に左目用透過光採光窓が位置するように、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を設けるということである。また、更に好ましくは、右目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に右目用透過光採光窓の中心が位置するように、右目用透過光採光窓、右目用拡散基盤、及び、右目用採光窓を設け、また、左目用画像の中心から水平方向に伸ばした直線上に左目用透過光採光窓の中心が位置するように、左目用透過光採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓を設ければ、右目用拡散基盤、右目用採光窓、左目用拡散基盤、及び、左目用採光窓が障害となることを防ぐ事が可能になり、十分な光を右目用画像と左目用画像の背後に提供する事が可能になる為好ましいがこれに限定するわけではない。またそれぞれの直線は、ビュアー用カートリッジをビュアーに装着した際に、2つのレンズの中心からそれぞれ水平方向に引いた2つ直線と略同じ直線にした方が、レンズからそれぞれの画像を見る事が可能になる為好ましいがこれに限定する必要は無い。
また、本願請求項3記載の発明によれば、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へより光を提供する事が可能になり、その結果、を画像の背後、右目用画像の背後、及び、左目用画像の背後により光を提供することが可能になる。
すなわち、請求項1記載の発明、及び、請求項2記載の発明に包含される形態である、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が湾曲せずに平面状である場合では、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなり、その結果、十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が困難になり、十分な光が画像の背後、右目用画像の背後、及び左目用画像の背後に提供できなくなってしまう場合が考えられる。本願請求項3記載の発明では、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に当たる光が弱い場合であっても、光を反射させる面積が大きくなるため、十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になり、その結果、十分な光を画像の背後、右目用画像の背後、及び、左目用画像の背後に提供することが可能になる。
ここで、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凹状に湾曲させるのか、凸状に湾曲させるのかは任意に選択する事が可能である。例えば、凹上に湾曲させた場合では、光が反射する面積を増やす事が可能になり、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなってしまっても、十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。
また、凹上に湾曲させた場合では、光が反射する面積を増やす事が可能になり、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が体の後ろに位置するために、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓に差し込む光が、人間の頭部によってさえぎられてしまい、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に反射する光が弱くなってしまっても、十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能である。
また、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させた場合では、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を突出させる事が可能になるため、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、十分な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。すなわち、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を、凹状に湾曲させた場合において、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置したときは、採光窓の後辺の近傍、右目用採光窓の後辺の近傍、及び、左目用採光窓の後辺の近傍によって、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に影が形成されてしまう場合が考えられる。しかし、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を、凸状に湾曲した場合では、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が突出しているため、採光窓の後辺の近傍、右目用採光窓の後辺の近傍、及び、左目用採光窓の後辺の近傍によって、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に影が形成される事が無い。よって、十分な光を、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。
更に、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させた場合では、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を突出しているため、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤によって光を反射する事が可能になり、その結果、その濃度が均一な光を透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へ提供する事が可能になる。すなわち、請求項1記載の発明、及び、請求項2記載の発明に包含される形態である、傾斜基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が湾曲せずに平面状である場合において、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際には、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に光が反射せずに、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へと、光源からの光が直接差し込む場合が考えられ、その結果、光の強弱によって、美しい立体画像を得ることができない場合が考えられる。本願請求項3記載の発明では、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤を凸状に湾曲させることにより、例えば、太陽や蛍光灯等の光源が人間の前に位置した際でも、突出した拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤に光が反射するように為、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へその濃度が均一な光を提供する事が可能になる。
また、本願請求項4記載の発明によれば、少なくとも2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部と上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、請求項1乃至請求項5いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジと、前記上基盤に設けられ、請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部と、を有しているため、透過物品にロール状フィルムのフィルムを採用した際でも、画像の背後に透過光を提供する事が可能になる。更に、上基盤に設けられたカートリッジ装着部に装着されたビュアー用カートリッジの採光窓から光をビュアー用カートリッジ内部に取り入れるため、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。
すなわち、従来のように、レンズと略対向する位置に設けられた基盤に、透過光を取り入れるための窓が形成され、この窓とレンズの間に、透過物品が有する画像を掲示するような構造のビュアーでは、立体視するために、照明や太陽のように光を発する物体の方向に、透過光を取り入れるための窓が形成された基盤を向けなければ、画像に光を当てる事ができないため、立体視をする際の体の向きが限定されてしまうという問題を有していた。この問題を解決するために、例えば特開平10−97014号では、画像の背後に照明用電球を設け、照明用電球を点灯することによって、照明や太陽のように光を発する方向に向かなくても、画像の背後から光を取り入れる事を可能にしている。しかし、このように照明用電球を用いて、画像の背後で光を点灯するやり方では、照明用電球を点灯させなければならないため、ビュアーの構造が複雑になってしまうという問題を有していた。
本願発明の請求項4記載のビュアーでは、上基盤に請求項1乃至請求項3いずれか記載のビュアー用カートリッジが装着されるため、照明や太陽のように光を発する方向に向かなくても、採光窓、右目用採光窓、及び、左目用採光窓から光を取り入れることが可能になり、その結果、体の向きが限定されることなく立体視することが可能になる。
また、本願発明の請求項4記載のビュアーでは、ビュアー用カートリッジの上支持基盤に設けられた採光窓から、光を容易に取り入れることが可能であり、更に容易にその光を画像の背後に提供する事が可能であるため、ビュアー内部に照明用電球を設ける必要がなくなり、ビュアーを簡易な構造にする事が可能になるのである。更に、本願発明の請求項2記載のビュアー用カートリッジを採用したビュアーにすることによって、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、ビュアー用カートリッジを持ち上げる事によって、ビュアーからビュアー用カートリッジを取り外す事が可能になるため、カートリッジを取り外すために、別途取り外し手段を設ける必要がなく、よりビュアーを簡易な構造にすることが可能になる。
なお、ビュアー用カートリッジ装着部は、それぞれのレンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられたそれぞれの画像の中心と、拡散基盤と、透過光採光窓と、が略位置するように設ける事が好ましい。例えば、右目用レンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられた右目用画像の中心と、右目用拡散基盤の中心と、右目用透過光採光窓の中心と、が略位置するように、かつ、左目用レンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられた左目用画像の中心と、左目用拡散基盤の中心と、左目用透過光採光窓の中心と、が略位置するように、ビュアーカートリッジ装着部を設ければ、右目用レンズの中心と、ビュアー用カートリッジに設けられた右目用画像の中心と、右目用透過光採光窓の中心が略一直線上に位置し、また、左目用レンズの中心と、ビュアー用カートリッジに設けられた左目用画像の中心と、左目用透過光採光窓の中心が略一直線上に位置するようになる。このように、ビュアー用カートリッジ装着部は、それぞれのレンズの中心から水平方向に伸ばした直線上に、ビュアー用カートリッジに設けられたそれぞれの画像の中心と、拡散基盤と、透過光採光窓と、が略位置するように設ける事によって、レンズから画像を容易に見る事が可能になるだけで無く、画像の背後に光を提供する際に、障害物となるものを排除する事が可能になる。その結果、より光が当たった画像を容易に閲覧する事が可能になり、美しい立体画像を得る事が可能になる。また、レンズ固定部に設けるレンズは、2つ必要である。これは、右目と左目による錯視を利用して立体視を行うためであり、右目用のレンズと左目用のレンズが必要になることに起因する。なお、レンズ固定部をどのような形状にするかは、公知の形状を採用することが可能であり、例えば、平坦な基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定部にすることも可能であるし、双眼鏡のように、筒状の基盤を2つ用いて、レンズを一つずつ固定するようにしても良い。
以下、本願発明を図面に基づき詳細に説明する。
図1は、本願発明におけるビュアーの正面図である。なお、図1において、実線は、ビュアーを図1の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図1の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
図1において、1はビュアー、2はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、3は後基盤、4は上基盤、5は下基盤、6は右基盤、7は左基盤、8はビュアー用カートリッジ装着部、9はビュアー用カートリッジ、10は右目用レンズ、11は左目用レンズ、12はレンズ外側固定部、13は右目用レンズ10の中心、14は左目用レンズ11の中心、15は上山折線部、16はレンズ固定基盤2の中心、17は上支持基盤、18は右目用レンズ10の中心軸、19は右目用画像、20は右目用画像19の中心、21は左目用レンズ11の中心軸、22は左目用画像、23は左目用画像22の中心である。
図1において、1はビュアー、2はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、3は後基盤、4は上基盤、5は下基盤、6は右基盤、7は左基盤、8はビュアー用カートリッジ装着部、9はビュアー用カートリッジ、10は右目用レンズ、11は左目用レンズ、12はレンズ外側固定部、13は右目用レンズ10の中心、14は左目用レンズ11の中心、15は上山折線部、16はレンズ固定基盤2の中心、17は上支持基盤、18は右目用レンズ10の中心軸、19は右目用画像、20は右目用画像19の中心、21は左目用レンズ11の中心軸、22は左目用画像、23は左目用画像22の中心である。
図1において、ビュアー1は、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、左基盤7、及び、上基盤4に設けられたビュアー用カートリッジ装着部8に装着されたビュアー用カートリッジ9によって構成されている。レンズ固定部であるレンズ固定基盤2は、立体視する際に右目が位置する右目用レンズ10と、立体視する際に左目が位置する左目用レンズ11と、右目用レンズ10と左目用レンズ11を固定するレンズ外側固定部12を有する長方形をした基盤である。
ここで、レンズ外側固定部12とは、レンズの外周と貼着してレンズを固定する役割を果たすものである。本実施の形態のように、一枚の基盤に右目用レンズ10と左目用レンズ11を設け、レンズ固定部であるレンズ固定基盤2を形成する場合では、このように、レンズ外側固定部12に右目用レンズ10と左目用レンズ11を設けた後、右目用レンズ10と左目用レンズ11が設けられたレンズ外側固定部12を基盤に設けたほうが、立体視がより可能なレンズ固定基盤2を、コストを抑えて形成することが可能になる。
すなわち、立体視を実現するためには、右目が位置する右目用レンズ10の中心13と、左目が位置する左目用レンズ11の中心14が水平になるようにレンズ固定部を形成しなければならない。しかし、本実施の形態のようにレンズ固定部に一枚の基盤を採用し、この基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定基盤2を形成するようにした場合では、右目用レンズ10と左目用レンズ11を直接基盤に設けるようにすると、それぞれのレンズの中心が水平になるようにレンズ固定基盤2を形成しなければならなくなり、高度な技術を必要とするため、製造効率が下がるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまうという問題を有している。この問題は、基盤に紙を採用した場合に特に顕著に生じてしまう。すなわち、紙は歪みやすいため、右目用レンズ10と左目用レンズ11のそれぞれの中心が水平になるようにレンズ固定基盤2を形成することは、とても高度な技術を必要とするために製造効率が下がり、その結果、製造コストがあがってしまっていた。そこで、レンズの外周と貼着してレンズを固定するレンズ外側固定部12にレンズをそれぞれ固定し、レンズが固定されたレンズ外側固定部12を基盤に設けるようにしてレンズ固定基盤2を形成すれば、レンズ外側固定部12の材料費が必要になるが、レンズはレンズ外側固定部12によって右目用レンズ10の中心13と左目用レンズ11の中心14が略水平になるよう固定されるようになるため、高度な技術を必要とせずにレンズ固定基盤2を形成することが可能になり、製造効率を向上させることが可能になる。
更に、レンズ外側固定部12は、レンズを形成する際に、一緒に形成すれば、右目用レンズ10の中心13と左目用レンズ11の中心14をより水平にすることが可能であるため好ましい。ここで、一緒に形成するとは、右目用レンズ10と左目用レンズ11とレンズ外側固定部12を形成するそれぞれの金型を一体にし、一回の流し込みによってレンズ外側固定部12に、右目用レンズ10と左目用レンズ11が設けられるようにするということである。このようにすることによって、右目用レンズ10の中心13と左目用レンズ11の中心14をより水平にすることが可能である。更に、レンズ外側固定部12にレンズを固定するという工程を減らす事が可能になるため、レンズを触る回数を減らすことが可能になり、レンズに傷が付くことを防ぐことが可能になる。また、レンズ外側固定部12にレンズを設ける工程を減らすことが可能になるため、製造コストを抑える事が可能になる。なお、レンズ固定基板2を形成する方法は任意の方法を採用することが可能であり、右目用レンズ10と左目用レンズ11とレンズ外側固定部12の金型を一体にして、右目用レンズ10と左目用レンズ11を形成するのと一緒にレンズ外側固定部12を形成してしまうようにすることも可能であるし、例えば、右目用レンズ10と左目用レンズ11は、レンズ外側固定部12とは別に形成し、それぞれのレンズをレンズ外側固定部12の所定の位置に固定させた後、レンズが設けられたレンズ外側固定部12を、基板に設けてレンズ固定基板2を形成するようにしてもよい。更に、レンズ外側固定部12を使用しないで、例えば、レンズ固定基板2に直接、右目用レンズ10と左目用レンズ11を設けるようにすることも可能である。また、レンズを形成する際は公知の材料を採用して形成することが可能である。また、レンズ外側固定部12もレンズを固定することが可能であれば公知の材料を採用して形成することが可能である。
なお、本実施の形態では、レンズ固定部には、一枚の基盤に、右目用レンズ10と左目用レンズ11が設けられたレンズ外側固定部12を設けた、レンズ固定基盤2を採用したが、これに限定する必要はなく、少なくとも2つのレンズを固定する事が可能であり、上基盤4と連接可能であれば、レンズ固定部は任意の形状を採用する事が可能である。例えば、双眼鏡のように、2つの筒状の基盤を採用し、この筒状の中部でレンズを固定するようにすることも可能である。なお、2つの筒状の物を採用し、この筒状の中でレンズを固定するようにした場合は、上基盤4と連接するレンズ固定部の上部は少なくとも2つ存在するようになるため、上基盤4と連接する上山折線部15も少なくとも2つ存在するようになる。
また図1において、右目用レンズ10は、レンズ固定基盤2の2つの対角線の交点であるレンズ固定基盤2の中心16から水平右方向に略3.15cm離れた点に、右目用レンズ10の中心13が位置するように設けられており、その形状は、直径が2.8cmの円である。左目用レンズ11も同様に、レンズ固定基盤2の中心16から水平左方向に略3.15cm離れた点に、左目用レンズ11の中心14が位置するように設けられており、その形状は直径が2.8cmの円である。また、右目用レンズ10の中心13から左目用レンズ11の中心14までの距離は、本実施の形態では、人間の右目と左目の間隔の標準値である6.3cmになるようにしている。なお、右目用レンズ10の中心13から左目用レンズ11の中心14までの距離は、これに限定する必要は無く、ビュアー1を使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、本実施の形態では、右目用レンズ10と左目用レンズ11は、その直径が2.8cmの円であるがこれに限定する必要は無く任意の大きさにすることが可能である。しかし、あまりにもレンズを大きくすると、ビュアーの内部に余計な光が入ってしまう可能性が生じるため、レンズの大きさは、その直径が、2.5以上3.0以下である事が好ましい。また、それぞれのレンズの材料は公知のものを採用することが可能である。また、本実施の形態では、レンズの倍率は、右目用レンズ10と左目用レンズ11は共に5倍であるがこれに限定する必要はなく、より倍率の高いレンズや、より倍率の低いレンズを採用することも可能である。
後基盤3は、レンズ固定基盤2と略対向するように設けられており、レンズ固定基盤2と略同じ形状をしている。また、上基盤4は、レンズ固定基盤2の上辺と上山折線部15を介して連接し、かつ、後基盤3の上辺と後基盤上山折線部を介して連接しており、また、下基盤5は、レンズ固定基盤2の下辺とレンズ固定基盤下山折線部を介して連接し、かつ、後基盤3の下辺と後基盤下山折線部を介して連接している。また、右基盤6は、レンズ固定基盤2の右辺とレンズ固定基盤右山折線部を介して連接し、かつ、上基盤4の右辺と上基盤右山折線部を介して連接し、かつ、下基盤5の右辺と下基盤右山折線部を介して連接し、かつ後基盤3の右辺と後基盤右山折線部を介して連接しており、また、左基盤7は、レンズ固定基盤2の左辺とレンズ固定基盤左山折線部を介して連接し、かつ、上基盤4の左辺と上基盤左山折線部を介して連接し、かつ、下基盤5の左辺と下基盤左山折線部を介して連接し、かつ、後基盤3の左辺と後基盤左山折線部を介して連接している。本実施の形態では、レンズ固定基盤2と後基盤3の形状は略同じであり長方形をしている。また、上基盤4と下基盤5の形状は略同じであり長方形をしており、また、右基盤6と左基盤7の形状は略同じで長方形をしている。また、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7の縦方向の長さはそれぞれ略同じであり、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7の横方向の長さも略同じである。結局、本実施の形態では、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7によって略直方体のビュアー1を形成している。なお、ビュアー1の形状は、略直方体に限定する必要は無く、レンズ固定部2と上基盤4を有していれば、任意の形状を採用する事が可能であり、例えば、略立方体にすることも可能であるし、三角錐や四角錘等の錘状にすることも可能である。なお、立体視する際は、ビュアー1を高さ方向に挟持する用になる為、ビュアー1の高さはあまり高くないほうがよい。なお、ビュアー1の高さとは、下基盤5が下になるようにビュアーを置いた際の、垂直方向の長さである。つまり、立体視する際は、右基盤6と左基盤7を縦方向に挟持するようになるため、右基盤6と左基盤7の縦方向の長さは、横方向の長さよりも短い方が好ましく、更に具体的には、2cm以上、8cm以下である事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7は、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー1に光を集めることと、ビュアー1の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーは、透過物品用のビュアーであるため、ビュアーの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー1が構成されているため、ビュアー1の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー1の外部も黒いため、ビュアー1に光を集める事を可能にしている。なお、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー1の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー1の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、上基盤4には、本願発明のビュアー用カートリッジ9を装着する事が可能なビュアー用カートリッジ装着部8が形成され、このビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9が装着されてビュアー1を構成している。また、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9と略同じ形状である略直方体をした凹部であり、ビュアー用カートリッジ9を装着すると、装着されたビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17のみが表面に現れるようになる。また、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9を装着した際に、上基盤4とビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17が略同じ高さになるように形成されている。なおこれに限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9を装着する事が可能であれば、上基盤4に任意の形状で設ける事が可能である。しかし、ビュアー用カーリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際に、ビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17に形成された採光窓をビュアー用カートリッジ装着部8やビュアーの上基盤4等によって遮ってしまうと、光を画像に当てる事ができなくなり、ビュアーとしての機能を果たさなくなってしまうため、ビュアー用カートリッジ装着部8は、少なくともビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17に形成された採光窓を遮らないような形状にする事が必要であり、具体的には、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17以外の基盤を係止することによりビュアー用カートリッジ9を保持する構造にする必要がある。
また、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9を装着した際に、右目用レンズ10の中心13から水平方向に延ばした直線である右目用レンズ10の中心軸18上に、ビュアー用カートリッジ9に設けられた右目用画像19の中心20が略位置し、かつ、左目用レンズ11の中心14から水平方向に延ばした直線である左目用レンズ11の中心軸21上に、ビュアー用カートリッジ9に設けられた左目用画像22の中心23が略位置することが可能になるような位置に形成されている。このような位置にビュアー用カートリッジ装着部8を形成することによって、右目用レンズ10と左目用レンズ11からそれぞれの画像を容易に見る事が可能になる。
図2は、図1のビュアーにおいて、ビュアー用カートリッジ9を取り出した状態を示した正面図である。なお、図2において、実線は、ビュアーを図1の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図1の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
また、図2において、図1と同じ番号を付したものは同じものであるため、説明を割愛し、25は前内部基盤、26は右内部基盤、27は左内部基盤、28は後内部基盤、29は下内部基盤、30は前基盤、31は前内部基盤上山折線部、32はカートリッジ後基盤、33は後内部基盤上山折線部、34は右内部基盤上山折線部、35はカートリッジ右基盤、36はカートリッジ左基盤、37はカートリッジ下基盤、38は右目用採光窓、39は左目用採光窓、40は左内部基盤上山折線部、41は窓、42は閲覧用窓、45は右目用採光窓38の中心、46は左目用採光窓39の中心、47は右目用透過光採光窓、48は左目用透過光採光窓、49は右目用採光窓38の前辺から、前基盤30の上辺までの距離、50は左目用採光窓39の前辺から、前基盤30の上辺までの距離、51は右目用採光窓38の左辺、52は左目用採光窓39の右辺、53は右目用採光窓前山折線部、54は左目用採光窓前山折線部、55は右目用透過光採光窓47の中心、56は左目用透過光採光窓48の中心、57は右目用拡散基盤、58は左目用拡散基盤、59は右目用採光窓後山折線部、60は右目用透過光採光窓下谷折線部、61は左目用採光窓後山折線部、62は左目用透過光採光窓下谷折線部、63は右目用右支持基盤、64は右目用左支持基盤、65は左目用右支持基盤、66は左目用左支持基盤、67は右目用採光窓右山折線部、68は右目用拡散基盤右谷折線部、69は右目用採光窓左山折線部、70は右目用拡散基盤左谷折線部、71は左目用採光窓右山折線部、72は左目用拡散基盤右谷折線部、73は左目用採光窓左山折線部、74は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図2において、ビュアー用カートリッジ装着部8は上基盤4に設けられており、前内部基盤25と、右内部基盤26と、左内部基盤27と、後内部基盤28と、下内部基盤29によって形成されている。前内部基盤25は、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30と略同じ形状であり、上基盤4の上山折線部15から略3cm離れたところに位置する前内部基盤上山折線部31を介して連接しており、レンズ固定基盤2と略並行している。また、後内部基盤28は、ビュアー用カートリッジ9のカートリッジ後基盤32と略同じ形状であり、上基盤4と後内部基盤上山折線部33を介して連接し、前内部基盤25と略平行するように設けられている。右内部基盤26は、上基盤4と右内部基盤上山折線部34を介して連接し、かつ、前内部基盤25の右片と前内部基盤右谷折線部を介して連接し、かつ、後内部基盤28の右辺と後内部基盤右谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ9のカートリッジ右基盤35と略同じ形状をしている。また、左内部基盤27は、上基盤4と左内部基盤上山折線部40を介して連接し、かつ、前内部基盤25の左片と前内部基盤左谷折線部を介して連接し、かつ、後内部基盤28の左辺と後内部基盤左谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ9のカートリッジ左基盤36と略同じ形状をしている。また、下内部基盤29は、前内部基盤25の下辺、後内部基盤28の下辺、右内部基盤26下辺、及び、左内部基盤27の下辺と、それぞれ、前内部基盤下谷折線部、後内部基盤下谷折線部、右内部基盤下谷折線部、及び、左内部基盤下谷折線部を介して連接しており、ビュアー用カートリッジ9のカートリッジ下基盤37と略同じ形状をしている。結局、ビュアー用カートリッジ装着部8は、前内部基盤25と、右内部基盤26と、左内部基盤27と、後内部基盤28と、下内部基盤29によって、ビュアー用カートリッジ9と略同じ形状をした、直方体の凹部を形成しており、ビュアー用カートリッジ9を装着すると、装着されたビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17のみが表面に現れるようになる。
更に、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際は、カートリッジ下基盤37が下内部基盤29によって支えられ、かつ、前内部基盤25とビュアー用カートリッジ9の前基盤30が略間隙無く接し、かつ、右内部基盤26とカートリッジ右基盤35が略間隙無く接し、かつ、左内部基盤27とカートリッジ左基盤36が略間隙無く接し、かつ、後内部基盤28とカートリッジ後基盤32が隙間無く接して、ビュアー用カートリッジ9を固定する。よって、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際は、ビュアー用カートリッジ装着部8とビュアー用カートリッジ9との間に間隙は形成されない。しかし、このようにビュアー用カートリッジ装着部8を形成した場合でも、本実施の形態のように、右目用採光窓38と左目用採光窓39を互いに接しないように設ける事によって、右目用採光窓38と左目用採光窓39に指を入れ、右目用採光窓38の左辺と左目用採光窓39の右辺を挟持することによってビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8から外す事が可能になる。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部8はビュアー用カートリッジ9の上支持基盤17に設けられた採光窓を遮る事が無ければ任意の形状にする事が可能であるし、ビュアー用カートリッジ9の取り出し方も任意のやり方を採用する事が可能である。例えば、前内部基盤上山折線部31と後内部基盤上山折線部33とこれらの近傍の上基盤4に、ビュアー1を取り出す際に指を入れるための凹部を形成するようにしてもよいし、右内部基盤上山折線部34と左内部基盤上山折線部40とこれらの近傍の上基盤4にビュアー1を取り出す際に指を入れるための凹部を形成するようにしてもよいがこれに限定するわけではない。
また本実施の形態のビュアー用カートリッジ装着部8では、前内部基盤25に窓41が形成されており、レンズから画像を見る事が可能になっている。本実施の形態の窓41は、ビュアー用カートリッジ9の閲覧用窓42と略同じ形状であり、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際には、ビュアー用カートリッジ9が有する閲覧用窓42と、ビュアー用カートリッジ装着部8の前内部基盤25に形成された窓41とが略一致する位置に設けられている。なお、ビュアー用カートリッジ9を装着した際に、画像を閲覧する事が可能になるよう、少なくとも、右目用レンズ10の中心軸18と左目用レンズ11の中心軸21が前内部基盤25と交わる点周辺は、前内部基盤25が存在しないようにするために、少なくとも、右目用レンズ10の中心軸18と左目用レンズ11の中心軸21が前内部基盤25と交わる点周辺には窓41が位置するようにすれば、窓は、任意の形状を採用する事が可能であり、また、その個数も任意の数設ける事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9が有する画像を閲覧する事が可能になれば、窓41を有してなくてもよい。例えば、ビュアー用カートリッジ9に前内部基盤を設けなければ、窓41を形成しなくても、ビュアー用カートリッジ9が有する画像を閲覧する事が可能になる。なお、これに限定する必要は無く、ビュアー用カートリッジ装着部8は、ビュアー用カートリッジ9を固定し、かつ、ビュアー用カートリッジ9が有する画像を閲覧する事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能である。
また、前内部基盤25、後内部基盤28、右内部基盤26、左内部基盤27、及び、下内部基盤29は、上基盤4と同様にプラスチックの黒い基盤より形成されている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、例えば、ビュアー用カートリッジ装着部8を、上基盤4と異なる材料を使用して形成することも可能であり、ビュアー用カートリッジ装着部8にどのような材料を採用するのかは、ビュアー1の使用対象者やデザイン等によって任意に定める事が可能である。
また、上基盤4に設けられたビュアー用カートリッジ装着部8には、ビュアー用カートリッジ9が装着される。本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ9は、前基盤30、上支持基盤17、カートリッジ後基盤32、カートリッジ右基盤35、カートリッジ左基盤36、及び、カートリッジ下基盤37よりなり、略長方形の形状をしている。また、ビュアー用カートリッジ9の前基盤には、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、レンズから画像が閲覧可能になるよう、閲覧用窓42が設けられている。本実施の形態では、閲覧用窓42は、その長軸を前基盤の横方向の長さよりも若干短い長さ、短軸を前基盤30の縦方向の長さよりも若干短い長さとする楕円であるがこれに限定する必要は無く、閲覧用窓42は、閲覧用窓42から画像が見えるようであれば、任意の形状、大きさを採用する事が可能であるし、設ける数も1つに限定する必要は無い。例えば、画像と略同じ形状の閲覧用窓42を2つ前基盤30に設けることも可能であるし、また、ハート型や鍵の形をした閲覧用窓42を採用してもよい。このようにハート型や鍵の形をした閲覧用窓42を採用することによって、ビュアー用カートリッジ9の外観をより面白くする事が可能になり、興味を惹きつけるつける事が可能になる。また、例えば、前基盤40を透明な基盤にして、前基盤40全体を閲覧用窓42とすることも可能である。なおこれらに限定する必要は無く、閲覧用窓42の形状、大きさ、数は任意に決定する事が可能である。なお、閲覧用窓42をどのように設けても、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、レンズから画像が見えるようにする必要がある。また、例えば、画像に主部と客部が存在する場合は、レンズから見た際に、少なくとも画像の主部を見る事が可能になるように、閲覧用窓42を設ける事が好ましい。ここで、画像の主部とは、画像のうち最も立体視したいと感じる部分であり、客部とは画像のうち主部以外の部分をさす。例えば、人物と背景であれば、主部は人物であり、客部は背景である。なお、一般的に、立体視する際には、画像のうち、視線の延長上に位置する部分の方が、立体視を容易に行う事が可能になるため、画像の主部は視線の延長上に位置するように、具体的には、画像の中央部に位置する事が多い。よって、更に好ましくは、レンズから見た際に、少なくとも画像の中央部分を見る事が可能になるように、少なくとも、右目用レンズ10の中心軸18上と左目用レンズ11の中心軸21上の、それぞれの中心軸上に、閲覧用窓42が存在するように設ける事が好ましい。なお、閲覧用窓42から画像全体が見えるようにした方がより好ましいが、これに限定する必要は無く、閲覧用窓42からは画像の一部のみしか見えないようにしてもよい。
また、上支持基盤17には、採光窓である右目用採光窓38と左目用採光窓39が設けられている。本実施の形態では、右目用採光窓38は、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、右目用レンズ10の中心13から水平方向に引いた直線である右目用レンズ10の中心軸18と、右目用採光窓38の中心45から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。また、左目用採光窓39は、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、左目用レンズ11から水平方向に引いた直線である左目用レンズ11の中心軸21と、左目用採光窓39の中心46から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。このように右目用採光窓38と左目用採光窓39を設けることによって、十分な光を透過光採光窓に提供する事がより可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事がより可能になる。
また、右目用採光窓38と左目用採光窓39は略矩形の形をしており、互いの中心が一直線上に並ぶように設けられている。なお、これに限定する必要は無く、右目用採光窓38と左目用採光窓39は任意の形状を採用する事が可能であり、また、任意の位置に設ける事が可能である。例えば、星やハートのように公知の形状にすることも可能であるし、また例えば、上支持基盤17に顔等の絵柄を書き、その絵柄の一部を右目用採光窓38と左目用採光窓39とするようにしても良く、任意の形状を採用する事が可能である。なお、これらに限定するわけではない。ただし、右目用採光窓38の前基盤30側の辺である前辺からは、右目用透過光採光窓47が連接するため、右目用透過光採光窓47が設けやすくなるよう、右目用採光窓38の前辺が直線になるように右目用採光窓38を設ける事が好ましく、また左目用採光窓39の前基盤30側の辺である前辺からは、左目用透過光採光窓48が連接するため、左目用透過光採光窓48が設けやすくなるよう、左目用採光窓39の前辺が直線になるように左目用採光窓39を設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。また、あまりにも大きな右目用採光窓38と左目用採光窓39を、上支持基盤17に設けてしまうと、上支持基盤17の強度が弱くなってしまう事が考えられ、逆に、あまりにも小さい右目用採光窓38と左目用採光窓39を、上支持基盤17に設けてしまうと、立体視するために十分な光を右目用透過光採光窓47及び左目用透過光採光窓48に提供する事が困難になってしまう場合が考えられるため、右目用採光窓38及び左目用採光窓39の大きさは、少なくとも右目用画像19と左目用画像22の大きさと同じである事が好ましく、また、上支持基盤17の面積の2分の1よりも小さい面積である方が好ましい。なお、本実施の形態では、右目用採光窓38と左目用採光窓39の2つの採光窓を上支持基盤17に設けたが、これに限定する必要は無く、上支持基盤17に形成する採光窓は、1つであってもよい。なお、採光窓を1つだけにした場合も、採光窓の大きさは、少なくとも立体視する画像の2つ分の大きさよりも大きい方が好ましく、また、上支持基盤17の大きさよりも小さい方が好ましい。また、採光窓を1つだけ設ける際も、採光窓の任意の点から引いた2つ垂線が、2つのレンズのそれぞれの中心軸と略交わることが可能になる位置に設けた方が、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓38の中心45から左目用採光窓39の中心45までの距離は6.3cmである。なお、右目用採光窓38の中心45から左目用採光窓38の中心45までの距離に6.3cmという数字を採用したのは、6.3cmが人間の右目と左目の間隔の標準値であるからであるが、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、右目用採光窓38と左目用採光窓39の縦方向の長さと横方向の長さは同じであり、右目用画像19と左目用画像22の縦方向の長さと横方向の長さと略同じになるようにするために、縦方向の長さは23mmであり、横方向の長さは24mmであるが、これに限定する必要はなく、任意の形状、及び、大きさを採用する事が可能である。
また、本実施の形態では、右目用採光窓38は、右目用採光窓38の各辺のうち、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30側の辺である前辺から、前基盤30の上辺までの距離49が約2cmになるように上支持基盤17に設けられており、また、左目用採光窓39は、左目用採光窓39の各辺のうち、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30側の辺である前辺から前基盤30の上辺までの距離50が訳2cmになるように上支持基盤17に設けられている。これは、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着して立体視した際に、レンズから画像までの距離が、約5cmになるようにするためである。
つまり、本願発明では、右目用透過光採光窓47が右目用採光窓38の前基盤30側の辺である前辺と連接して設けられ、また、左目用透過光採光窓48が左目用採光窓39の前基盤30側の辺である前辺と連接して設けられる。更に、右目用画像19が、右目用レンズ10と右目用透過光採光窓47の間に位置するように設けられ、また、左目用画像22が、左目用レンズ11と左目用透過光採光窓48の間に位置するように設けられる。よって、右目用採光窓38と左目用採光窓39を、上支持基盤17のうち、前基盤30の上辺の近傍に設けてしまうと、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際に、レンズと画像の間に十分な距離を得る事ができないため、焦点が合わなくなり、立体視が困難になってしまう場合が考えられる。逆に、右目用採光窓38と左目用採光窓39を、上支持基盤17のうち、カートリッジ後基盤32の上辺の近傍に設けてしまうと、焦点を容易に合わせる事が可能な位置に画像を配置することが可能になるが、画像と透過光採光窓の間に距離ができてしまい、十分な透過光が画像の背後に当たらなくなってしまう場合が考えられる。一般的に、立体視が可能になるようなレンズと画像までの距離は、数1によって定まる長さと言われている。よって、本実施の形態では、5倍のレンズを採用しているため、レンズから画像までの距離を約5cmにすると、容易に焦点を合わせる事が可能になると同時に、透過光採光窓と画像が近接するようになるため、画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる。
なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用採光窓26は、右目用透過光採光窓37に光を提供する事ができれば上基盤4の任意の位置に設ける事が可能であり、また、左目用採光窓27は、左目用透過光採光窓38に光を提供する事ができれば上支持基盤17の任意の位置に設ける事が可能である。ただし、上述した理由により、右目用採光窓38と左目用採光窓39を設ける位置は、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を設けた際に、レンズと画像との間で、立体視可能な距離を得る事が可能であり、更に、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48によって画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる位置であることが好ましく、具体的には、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際に、右目用レンズ10の中心13から、右目用透過光採光窓47までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように右目用採光窓38を設ける事が好ましく、また、左目用レンズ11の中心14から、左目用透過光採光窓48までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように左目用採光窓39を設けることが好ましいがこれに限定するわけではない。
また、右目用採光窓38の前基盤30側の辺である前辺と、右目用採光窓前山折線部53を介して連接し、かつ、閲覧用窓42と略対向するように右目用透過光採光窓47が設けられている。また、左目用透過光採光窓48も同様に、左目用採光窓39の前基盤30側の辺である前辺と、左目用採光窓前山折線部54を介して連接し、かつ、閲覧用窓42と略対向するように左目用透過光採光窓48が設けられている。更に、右目用画像19が、右目用透過光採光窓47と略接するように、右目用透過光採光窓47と閲覧用窓42の間に設けられており、左目用画像22が、左目用透過光採光窓48と略接するように、左目用透過光採光窓48と閲覧用窓42の間に設けられている。また、本実施の形態では、右目用画像19の中心20と右目用透過光採光窓47の中心55は、右目用レンズ10の中心軸18上に位置するように設けられており、左目用画像22の中心23と左目用透過光採光窓48の中心56は、左目用レンズ11の中心軸21上に位置するように設けられている。このように、それぞれのレンズの中心軸上に、それぞれの透過光採光窓の中心とそれぞれの画像の中心が、それぞれ位置するように透過光採光窓と画像を設けることによって、少なくとも画像の中央部に透過光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事が可能になる。なお、これに限定する必要は無く、右目用透過光採光窓47、左目用透過光採光窓48、右目用画像19、及び、左目用画像22は、任意の位置に設ける事が可能である。しかし、右目用透過光採光窓47と右目用画像19が、同一直線上に位置するように設けたほうが右目用画像19の背後に光をより提供する事が可能になり、また、左目用透過光採光窓48と左目用画像22が、同一直線上に位置するように設けたほうが左目用画像22の背後に光をより提供する事が可能になるため好ましい。更には、右目用透過光採光窓47の中心55と右目用画像19の中心20が、右目用レンズ10の中心軸18上に位置するように設け、かつ、左目用透過光採光窓48の中心56と左目用画像22の中心23が、左目用レンズ11の中心軸21上に位置するように設けたほうが、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、ビュアー用カートリッジ装着部8にビュアー用カートリッジ9を装着した際に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の形状と大きさを、右目用画像19と左目用画像22と略同じ形状と大きさにするために、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48は、略矩形の形状で、その縦方向の長さは23mmであり、その横方向の長さは24mmである。このように、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の形状と大きさを、右目用画像19と左目用画像22と略同じ形状と大きさし、右目用画像19を右目用透過光採光窓47と略一致するように設け、また、左目用画像22を左目用透過光採光窓48と略一致するように設けることによって、画像の背後のみに透過光を提供することが可能になり、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際に、美しい立体画像を得る事が可能になる。
つまり、本願発明が対象とするビュアーは、透過物品用のビュアーである。よって、画像の背後以外の部分に光が当たってしまうと、美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう。よって、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48を、それぞれ右目用画像19と左目用画像22と略同じ大きさにし、右目用画像19を右目用透過光採光窓47と略一致するように設け、また、左目用画像22を左目用透過光採光窓48と略一致するように設けることによって、余計な光がビュアー1の内部に入る事を防ぐ事が可能になり、画像の背後のみに光を提供する事が可能になるため、より美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用画像19と左目用画像22と略同じ大きさとは、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の大きさが、右目用画像19と左目用画像22の大きさと同じ大きさが好ましいが、これに限定するわけではなく、右目用画像19と左目用画像22の大きさよりも0.5mm以上5mm以下大きくてもよいし、また、右目用画像19と左目用画像22の大きさよりも0.5mm以上5mm以下小さくてもよい。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の2つの透過光採光窓を設けたが、これに限定する必要は無く、透過光採光窓は、一つであってもよい。なお、透過光採光窓を1つだけにした場合も、透過光採光窓の大きさは、少なくとも立体視する2つの画像を合わせた大きさと略同じであることが好ましい。
ここで、右目用採光窓38の前辺とは、右目用採光窓38の各辺のうち、前基盤30側の辺であり、また、左目用採光窓39の前辺とは、左目用採光窓39の各辺のうち、前基盤30側の辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓38と左目用採光窓39は略矩形をしているため、右目用採光窓38の前基盤30側の辺と左目用採光窓39の前基盤30側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓38と左目用採光窓39が多角形の場合等では、右目用採光窓38の各辺のうち、前基盤30側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用透過光採光窓47と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓39の各辺のうち、前基盤30側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用透過光採光窓48と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用透過光採光窓47と連接する右目用採光窓38の前辺は、右目用採光窓38の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用透過光採光窓48と連接する左目用採光窓39の前辺は、左目用採光窓39の形状によって任意に定める事が可能である。
なお、本実施の形態では、ビュアー用カートリッジ9の各基盤は、レンズ固定基盤2、後基盤3、上基盤4、下基盤5、右基盤6、及び、左基盤7と同様の、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー用カートリッジ9に光を集めることと、及び、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアー用カートリッジは、透過物品用のビュアー用カートリッジであるため、ビュアー用カートリッジの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー用カートリッジ9が構成されているため、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー用カートリッジ9の外部も黒いため、ビュアー用カートリッジ9に光を集める事を可能にしている。なお、ビュアー用カートリッジ9の各基盤、すなわち、前基盤30、上支持基盤17、カートリッジ下基盤37、カートリッジ右基盤35、カートリッジ左基盤36、及び、カートリッジ後基盤32には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー用カートリッジ9の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいがこれに限定するわけではない。
また、右目用採光窓38と右目用透過光採光窓47をつなぐように、拡散基盤である右目用拡散基盤57が設けられ、また、左目用採光窓39と左目用透過光採光窓48をつなぐように、拡散基盤である左目用拡散基盤58が設けられている。右目用拡散基盤57は、右目用採光窓38のカートリッジ後基盤32側の辺である後辺と、右目用採光窓後山折線部59を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓47の各辺のうち、右目用採光窓前山折線部53と略対向する辺である下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部60を介して連接している。また、左目用拡散基盤58は、左目用採光窓39のカートリッジ後基盤32側の辺である後辺と、左目用採光窓後山折線部61を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓48の左目用採光窓前山折線部54と略対向する辺である下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部62を介して連接している。また、本実施の形態では、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58は、湾曲していない平面状であり、その横方向の長さが24mm、縦方向の長さが略33mmである長方形をしている。また、右目用拡散基盤57と右目用透過光採光窓47によって形成される角度は略45度であり、左目用拡散基盤58と左目用透過光採光窓48によって形成される角度は略45度である。よって、太陽や蛍光灯等の光源が、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の真上や、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58によって光を反射する事が可能になり、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48それぞれに光を届ける事が可能である。
なお、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58は、それぞれ右目用採光窓38と左目用採光窓39の形状と大きさ、及び、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の形状と大きさによって任意の大きさと形状にする事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、本実施の形態では、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58は、湾曲していない平面状であるが、これに限定する必要は無く、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58は、例えば、凹状や凸状に湾曲するようにしてもよい。更に、本実施の形態のように、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58という2つの拡散基盤を形成することに限定する必要はなく、例えば、採光窓と透過光採光窓が一つの場合は設ける拡散基盤は1つであってもよい。なお、採光窓と透過光採光窓が1つの場合でも、拡散基盤を右目用と左目用に分けて設けることも可能であり、採光窓と透過光採光窓と拡散基盤をどのように設けるかは、任意に設計する事が可能である。例えば、一つの採光窓に対して、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓を設け、右目用透過光採光窓と採光窓を連接するように右目用拡散基盤を設け、左目用透過光採光窓と採光窓を連接するように左目用拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように一つの拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように二つの拡散基盤を設けるようにしてもよい。なお、これらに限定するわけではなく、採光窓、透過光採光窓、及び、拡散基盤は、ビュアー用カートリッジ9の用途やデザイン等に応じて任意に設計する事が可能である。
ここで、右目用採光窓38の後辺とは、右目用採光窓38の各辺のうち、カートリッジ後基盤32側の辺であり、右目用採光窓38の前辺と略対向する辺である。また、左目用採光窓39の後辺とは、左目用採光窓39の各辺のうち、カートリッジ後基盤32側の辺であり、左目用採光窓39の前辺と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓38と左目用採光窓39は略矩形をしているため、右目用採光窓38と左目用採光窓39のカートリッジ後基盤32側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓38と左目用採光窓39が多角形の場合等では、右目用採光窓38の各辺のうち、カートリッジ後基盤32側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤57と連接する右目用採光窓38の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用採光窓39の各辺のうち、カートリッジ後基盤32側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤58と連接する左目用採光窓39の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤57と連接する右目用採光窓38の後辺は、右目用採光窓38の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤58と連接する左目用採光窓39の後辺は、左目用採光窓39の形状によって任意に定める事が可能である。なお、採光窓を一つにした場合も同様である。
また、右目用透過光採光窓47の下辺とは、右目用透過光採光窓47の各辺のうち、カートリッジ下基盤37側の辺であり、右目用採光窓前山折線部53と略対向する辺である。また、左目用透過光採光窓48の下辺とは、左目用透過光採光窓48の各辺のうち、カートリッジ下基盤側37の辺であり、左目用採光窓前山折線部54と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48は略矩形をしているため、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48のそれぞれの下辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48が多角形の場合等では、右目用透過光採光窓47の各辺のうち、カートリッジ下基盤37側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤57と連接する右目用透過光採光窓47の下辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用透過光採光窓採光窓48の各辺のうち、カートリッジ下基盤37側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤58と連接する左目用透過光採光窓48の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤57と連接する右目用透過光採光窓47の下辺は、右目用拡散基盤57の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤58と連接する左目用透過光採光窓48の下辺は、左目用拡散基盤58の形状によって任意に定める事が可能である。なお、透過光採光窓を一つにした場合も同様である。
また、本実施の形態では、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58は、プラスチックよりなる黒い基盤の右目用採光窓38と左目用採光窓39側の面に拡散シートを貼付することによって形成している。このように右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58を形成することによって、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58を容易に設ける事が可能になるため、製造コストを下げる事が可能である。更に、プラスチックよりなる黒い基盤を採用しているため、ビュアー用カートリッジ9の内部側の面を黒くする事が可能であり、その結果、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くする事が可能になるため、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着し、立体視した際に美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58を形成するプラスチックよりなる黒い基盤は、ビュアー用カートリッジ9を形成する他の基盤と同じものである。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58には、任意の材料よりなる基盤を採用する事が可能であり、例えば、紙や木等よりなる基盤であってもよいし、光の濃度を均等にする役割を果たす基盤を別途設けるようにして右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58を構成するようにしてもよい。また、拡散基盤の、ビュアー用カートリッジ9内部側の面を黒くすることに限定する必要はなく、任意の形態を採用する事が可能であるが、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くする事ができるよう、拡散基盤の面のうち、ビュアー用カートリッジ9側の面が暗色になるよう、基盤に暗色を採用したり、拡散基盤のビュアー用カートリッジ9内側の面に黒いシート等を設けて暗色層を形成したほうが、より美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。また、本実施の形態では、拡散シートは、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。
また、右目用拡散基盤57の左右には、右支持基盤である右目用右支持基盤63と、左支持基盤である右目用左支持基盤64がそれぞれ設けられ、右目用拡散基盤57と上支持基盤17との間にできる間隙を塞いでいる。また、左目用拡散基盤58の左右には、右支持基盤である左目用右支持基盤65と、左支持基盤である左目用左支持基盤66がそれぞれ設けられ、左目用拡散基盤58と上支持基盤17との間にできる間隙を塞いでいる。本実施の形態では、右目用右支持基盤63は、右目用拡散基盤57の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓38の右辺と、右目用採光窓右山折線部67を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤57の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部68を介して連接している。また、右目用左支持基盤64は、右目用拡散基盤57の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓38の左辺と、右目用採光窓左山折線部69を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤57の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部70を介して連接している。また、左目用右支持基盤65は、左目用拡散基盤58の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓39の右辺と、左目用採光窓右山折線部71を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤58の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部72を介して連接している。また、左目用左支持基盤66は、左目用拡散基盤58の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓39の左辺と、左目用採光窓左山折線部73を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤58の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部74を介して連接している。
ここで、右目用採光窓38の右辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、右目用採光窓38の右側の辺であり、また、右目用拡散基盤57の右辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、右目用拡散基盤57の右側の辺である。同様に、右目用採光窓38の左辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、右目用採光窓38の左側の辺であり、また、右目用拡散基盤57の左辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、右目用拡散基盤57の左側の辺である。また、左目用採光窓39の右辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、左目用採光窓39の右側の辺であり、また、左目用拡散基盤58の右辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、左目用拡散基盤58の右側の辺である。同様に、左目用採光窓39の左辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、左目用採光窓39の左側の辺であり、また、左目用拡散基盤58の左辺とは、ビュアー用カートリッジ9の前基盤30から見た際の、左目用拡散基盤57の左側の辺である。
また、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66は、ともに、湾曲していない平面状である。なお、本実施の形態のように、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66を、平面状に限定する必要はなく、例えば、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66を、それぞれ凹状、もしくは、凸状に湾曲することも可能である。しかし、例えば、右目用右支持基盤63と右目用左支持基盤64を凹状に湾曲させると、右目用採光窓右山折線部67の近傍、及び、右目用採光窓左山折線部69の近傍によって右目用透過光採光窓47に余計な影が形成される場合が考えられ、また、左目用右支持基盤65と左目用左支持基盤66を凹状に湾曲させると、左目用採光窓右山折線部71の近傍、及び、左目用採光窓左山折線部73の近傍によって左目用透過光採光窓48に余計な影が形成される場合が考えられる。また、例えば、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66を凸状に湾曲させると、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66によって、右目用拡散基盤57と左目用拡散基盤58が拡散した光が遮られて、右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48に、十分な光が提供されない場合も考えられる。よって、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66は、湾曲させずに、平面であることが好ましい。また、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66の形状は、右目用拡散基盤57と上支持基盤17との間に形成される間隙、及び、左目用拡散基盤58と上支持基盤17との間に形成される間隙を塞ぎ、ビュアー用カートリッジ9の内部に右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48以外の部分から光が入ることを防ぐ事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能であり、本実施の形態のように二等辺三角形に限定する必要はない。
また、本実施の形態では、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66は、ビュアー用カートリッジ9を構成する他の基盤と同じように、プラスチックよりなる黒い基盤によって形成されており、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66に当たった光の反射を防ぐとともに、ビュアー用カートリッジ9の内部を暗くすることを可能にしている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66は、任意の材料を採用して形成する事が可能である。また、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66の、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ9の内部側の面を黒くすることに限定する必要は無く、任意の色を採用する事が可能であるが、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ9の内部側の面を暗色にするために、採光窓側の面とビュアー用カートリッジ9の内部側の面に暗色層を形成したほうが、余計な光がビュアー用カートリッジ9内に入ることを防ぐ事が可能になり、かつ、ビュアー用カートリッジ9内を暗く保つ事が可能になり、立体視する際に美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。
また、透過物品であるフィルムがビュアー用カートリッジの内部に設けられている。本実施の形態では、フィルムは、シート状の端点と端点とを連接したロール状のフィルムであり、図示されていない駆動手段によって、時計回りに回転可能になっている。なお、図3は、図2のビュアー用カートリッジから取り出したフィルムのみの拡大図である。図3において図1と同じ番号を付したものは同じものであるため説明を割愛し、80はフィルム、81は画像の縦方向の長さ、82は画像の横方向の長さである。
図1及び、図2において、フィルム80には、一組の右目用画像19と左目用画像22が交互に4枚ずつ形成されており、図示しない駆動手段で回転することによって右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48の前に位置する画像を変更することが可能であり、合計で4種類の立体画像を得ることが可能である。また、フィルムは、右目用採光窓38、右目用透過光採光窓47、右目用拡散基盤57、右目用右支持基盤63、右目用左支持基盤64、左目用採光窓39、左目用透過光採光窓48、左目用拡散基盤58、左目用右支持基盤65、及び、左目用左支持基盤66がロール状のフィルム80の内周側に位置するように立てて設けられており、右目用画像38と左目用画像39のそれぞれの後ろ側の面が、それぞれ右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48に略接している。このように、フィルム80が有する画像が垂直方向に向くようにフィルム80を立てて設けることによって、画像の後ろに位置する右目用透過光採光窓47と左目用透過光採光窓48から画像の背後に光を当てることが可能になる。更に、右目用画像19の後ろ側の面全体が右目用透過光採光窓47に接し、また、左目用画像22の後ろ側の面の全体が左目用透過光採光窓48に接するように設けることによって、右目用画像19と左目用画像22の背後に十分な透過光を当てる事が可能になり、その結果、美しい立体画像を得る事が可能になる。
ここで、フィルム80の内周側とは、ロール状のフィルムの円周よりも円の中心側の領域である。また、フィルムをロール状にする際は、右目用透過光採光窓47の前に位置する右目用画像19と、左目用透過光採光窓48の前に位置する左目用画像22が、略平坦にする事が可能なように、フィルムを楕円にする事が好ましく、また、その長軸の長さを右目用画像の横方向の長さ81と左目用画像の横方向の長さ81を足し合わせた長さよりも長くする事が好ましいがこれに限定するわけではない。
さらに、本実施の形態では、右目用画像19は、右目用透過光採光窓47の前基盤側30の面の前に、右目用透過光採光窓47と右目用画像19がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、右目用レンズ10の中心軸18上にその中心が略位置するように設けられている。また、左目用画像22は、左目用透過光採光窓48の前基盤30側の面の前に、左目用透過光採光窓48と左目用画像22がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、左目用レンズ11の中心軸21上にその中心が略位置するように設けられている。よって、ビュアー用カートリッジ9をビュアー用カートリッジ装着部8に装着した際は、右目用レンズ10と左目用レンズ11から、容易に右目用画像19と左目用画像22を見ることができ、また、容易に立体画像を得ることが可能である。なお、これに限定する必要は無く、右目用画像19は前基盤30と右目用透過光採光窓47の間に位置し、少なくとも右目用レンズ10によって閲覧する事が可能であれば、任意の位置を採用することが可能である。また、左目用画像22も同様に、前基盤30と左目用透過光採光窓48の間に位置し、少なくとも左目用レンズ11によって閲覧する事が可能であれば任意の位置を採用することが可能である。
なお、本願発明のビュアー用カートリッジ9では、上支持基盤17に設けられた採光窓からビュアー用カートリッジ9の内部に光を取り入れるため、本実施の形態のようにシート状のフィルムの端点と端点とを繋げたロール状のフィルム80であっても採用することが可能になる。つまり、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤がロール状のフィルムの内側に位置するようにフィルムを配置させ、かつ、画像が垂直方向に向くようにフィルムを立てて設けることによって、レンズと透過光採光窓の間に位置するフィルムを1層にすることが可能になるため、レンズによって見る画像を1種類にする事が可能になり、立体視する事が可能になるのである。
なお、本願発明で使用可能な透過物品はロール状のフィルムだけでなく、例えば、マウントしたフィルムや、シート状のフィルムであっても使用可能である。また、マウントしたフィルムやシート状のフィルムを使用する場合であっても、レンズと透過光採光窓の間にフィルムが立体視する画像が位置するように、透過物品を配置する必要がある。例えば、図示しないが、マウントしたフィルムの差込口を前基盤30と右目用透過光採光窓47の間に、また、前基盤30と左目用透過光採光窓48の間に形成すれば、マウントしたフィルムを採用することが可能になる。また、本願発明のフィルム80は、35mmのフィルムであり、画像の縦方向の長さ81は23mmであり、画像の横方向の長さ82は24mmであるがこれに限定する必要はなく、公知のフィルムを採用する事が可能であり、また画像もフィルムに合わせて公知の大きさにする事が可能である。また、透過用物品にシート状やロール状のフィルムのように、少なくとも2種類の画像が連続する場合において、右目用画像19と左目用画像22の配置は、公知の配置の仕方を採用する事が可能であり、本実施の形態のように交互に限定する必要は無い。
図4は、図1のビュアー用カートリッジの、右目用レンズの中心軸での断面図である。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2及び、図3と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、85は拡散シートである。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2及び、図3と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、85は拡散シートである。
図4において、右目用拡散基盤57は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓38側の面に拡散シート85を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート85には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。なお、本願発明では、右目用拡散基盤57が設けられているため、上支持基盤17に設けられた右目用採光窓38から光が入ると、光は右目用拡散基盤57に当たる。そして、右目用拡散基盤57に当たった光が右目用透過光採光窓47へと入るようになる。また、右目用拡散基盤57に当たった光は、拡散シート85によってその濃度が一定になって反射されるため、結局、右目用拡散基盤57によって右目用透過光採光窓47に濃度が一定な光を提供することが可能になる。
図5は、別の実施の形態を示すビュアー用カートリッジにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2、図3、及び、図4と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、87は右目用拡散基盤、88は上支持基盤17と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度、89は右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤87よって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度、90は右目用採光窓38の後辺、91は右目用採光窓38の後辺90の近傍、92は右目用透過光採光窓47の下辺、93は右目用透過光採光窓47の下辺92の近傍である。
図5において、右目用拡散基盤87は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓38側の面に拡散シート85を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート85には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図5において、右目用拡散基盤87は凹状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凹状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。また、本実施の形態では、右目用採光窓38の後辺90において、上支持基盤17と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度88が、約120度になるように湾曲している。このように、右目用採光窓38の後辺90において、上支持基盤17と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度88を約120度にすることによって、右目用採光窓38の後辺90の近傍91において、右目用拡散基盤87が、右目用採光窓38の後辺90よりもカートリッジ後基盤32側に入り込まないようにすることが可能であるため、右目用採光窓38に光が差し込んだ際に、右目用採光窓38の後辺90の近傍91によって、右目用拡散基盤87や右目用透過光採光窓47に影を形成してしまうことを防ぐことが可能になるため好ましい。なお、右目用採光窓38の後辺90において、上支持基盤17と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度88を約120度に限定する必要はなく、任意の角度を採用することが可能であるが、好ましくは90度以上、さらに好ましくは、100以上160度以下にすれば、右目用採光窓38の後辺90の近傍91において、右目用拡散基盤87が右目用採光窓38の後辺90よりもカートリッジ後基盤32側に入り込まないようにすることが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓47の下辺82において、右目用透過光採光窓27と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度89は、約60度である。なお、これに限定する必要はなく、右目用透過光採光窓47の下辺92において、右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度89は任意の角度にすることが可能であるが、あまりにも急な角度にしてしまうと、右目用透過光採光窓47の下辺92の近傍93において、光が右目用透過光採光窓47に入らなくなってしまう場合が考えられるため、右目用透過光採光窓47の下辺92において、右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤87によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度89は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
図6は、別の実施の形態を示すビュアー用カートリッジにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図1、図2、図3、図4、及び、図5と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、95は右目用拡散基盤、96は上支持基盤17と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度、97は右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度、98は頂点、99は頂点から右目用透過光採光窓までの距離、100は下側右目用拡散基盤である。
図6において、右目用拡散基盤95は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓38側の面に拡散シート85を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート85には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図6において、右目用拡散基盤95は凸状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凸状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用採光窓38の後辺90において、上支持基盤17と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度96を約150度にし、また、右目用透過光採光窓47の下辺92において、右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度97を約30度にし、断面から見た際に、右目用拡散基盤95が右目用採光窓38よりも上に突出しないように、右目用拡散基盤95を緩やかに湾曲させている。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤95は自由に湾曲させる事が可能であり、また、右目用採光窓38の後辺90において、上支持基盤17と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側に形成される角度96、及び、右目用透過光採光窓47の下辺92において、右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度96は任意の値を採用する事が可能である。しかし、断面から見た際に、拡散基盤が採光窓から突出してしまうと、突出した部分によって透過光採光窓に入る光をさえぎってしまう場合が考えられ、また、拡散基盤が透過光採光用窓に入り込んでしまうと、入り込んでしまった拡散基盤によって十分な光を提供する事ができなくなってしまう場合が考えられるため、拡散基盤は、採光窓から突出しないように凸状に湾曲することが好ましく、また、透過光採光窓に入り込まないように湾曲することが好ましい。よって、上支持基盤17と右目用拡散基盤95によって、ビュアー用カートリッジ9内部側に形成される角度96は、約160度以下、さらには、約90度以上150度以下であることが好ましく、また、右目用透過光採光窓47と右目用拡散基盤95よって、ビュアー用カートリッジ9の内部側と対向する側に形成される角度97は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
また、頂点90は、平面状の右目用拡散基盤と比較したとき、最も突出した部分の点である。そして、本実施の形態では、右目用拡散基盤95は、頂点98から、右目用透過光採光窓47までの水平方向の距離99が5mm存在するように凸状に湾曲している。なおこれに限定する必要は無く、頂点98から、右目用透過光採光窓47までの水平方向の距離99は、少なくとも3mm、さらに好ましくは、少なくとも1cm存在するように凸状に湾曲することが好ましい。このように湾曲させることによって、拡散基盤が透過光採光窓に入り込まないように湾曲させることが可能になる。なお、頂点98よりもカートリッジ下基盤37側の右目用拡散基盤95である下側右目用拡散基盤100が、断面から見た際に、頂点98よりもカートリッジ後基盤32側に入り込まないようにしたほうが、右目用透過光採光窓47の下辺93の近傍93に影が形成されないため好ましい。
なお、図5、図6では、拡散基盤は、採光窓の後辺から透過光採光窓の下辺に向かう方向である長さ方向に緩やかに湾曲しているのみである。よって拡散基盤の長さ方向に垂直に交わる方向である幅方向の断面は、図示しないが、水平である。なおこれに限定する必要は無く、任意に曲げる事が可能である。例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凸状の球状に湾曲させることも可能であるし、また例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凹状の球状に湾曲させることも可能であるし、幅方向のみに緩やかに凹状もしくは凸状に湾曲させることも可能である。なお、これらに限定しない。
また、本願発明において、緩やかに湾曲とは、拡散基盤が1方向に曲がるということであり、例えば、拡散基盤の上半分が凹状に湾曲し、下半分が凸状に湾曲するというように、複数の方向に曲がるということではない。なお、拡散基盤に採用する材料によって、顕微鏡レベルで見れば、無数の凹凸が形成されているが、材料による凹凸は考慮しない。また、1方向であれば、任意に曲げることが可能である。
図7は、図1のビュアーを冊子体に添付した状態を示す正面図である。図7において、図1、図2、図3、図4、図5、及び、図6と同じ番号を付した物は同じものであるため説明を割愛し、101は冊子体、102は表表紙、103は裏表紙、104は背表紙、105は冊子体収納部、106は包装体であるビュアー収納箱である。
図7において、冊子体101は、表表紙102と背表紙104と裏表紙103とを連接してなる表紙の、表表紙102の裏側に形成された冊子体収納部105に収納されており、取り外し可能のものである。また、冊子体101は、表表紙102と略同じ大きさであり、表表紙102と裏表紙103も略同じ大きさである。ビュアー1は、下基盤5、右基盤6、左基盤7、レンズ固定基盤2、及び、後基盤3と接してビュアー1を被包する収納箱に収納されている。本実施の形態ではビュアー収納箱106は、表表紙102とほぼ同じ大きさであり、その底板が裏表紙103の裏側に貼付されている。よって、表紙を開けると、ビュアー1の上基盤4、及び、ビュアー用カートリッジ9が見えるようになっている。
図7において、冊子体101の用途は、ビュアー1によって見えた立体画像が何であるか学習するためのものであり、この冊子体101の使用者は3歳から5歳の幼児である。幼児は、表紙を開いて、ビュアー1を収納箱より取り出し、また、冊子体1を冊子体収納部105より取りだす。次に、ビュアー1で見た立体画像の名前や画像に関する事柄を、冊子体101に書かれている内容によって学習して行く。
なお、実施の形態では、ビュアー1は長方形の収納箱106に収納され、裏表紙103によって冊子体101に添付されているが、これに限定する必要はなく、任意のやり方を採用することが可能である。例えば、袋状の包装体を採用することも可能であるし、シート状の包装体で包むように収納するようにすることも可能である。また、本実施の形態では、収納箱は、段ボール紙によって形成されているが、これに限定する必要はなく、包装体には、任意のものを採用することができる。例えば、木やプラスチックなどを採用することも可能である。なお、袋状やシート状の包装体を採用する場合であれば、例えば、紙を採用することが可能であるのはもちろんのこと、ビニールやセロファンなどを採用することも可能である。また添付の仕方も、本実施の形態に限定する必要は無く、公知のやり方を採用して添付することが可能である。
また、本実施の形態では、冊子体101は、本実施の形態のように学習用のものに限定するわけではなく、たとえば、マウントされた透過物品やシート状の透過物品を収納するアルバムであってもよい。また、本実施の形態では、ビュアー1を添付しているが、これに限定する必要は無く、例えば、ビュアー用カートリッジのみを添付することも可能であり、また添付するビュアー用カートリッジやビュアーも任意に選ぶ事が可能である。
図8は、本願発明における別の実施の形態のビュアーの正面図である。なお、図8において、実線は、ビュアーを図8の角度から見た際に見える部分であり、点線部は、ビュアーを図8の角度から見た際に見えないが、存在する部分である。
図8において、100はビュアー、102はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、103は後基盤、104は上基盤、105は下基盤、106は右基盤、107は左基盤、108は右目用レンズ、109は左目用レンズ、110はレンズ外側固定部、111は右目用レンズ108の中心、112は左目用レンズ109の中心、113はレンズ固定基盤上山折線部、114は透過物品であるロール状のフィルム、115は後基盤上山折線部、116はレンズ固定基盤下山折線部、117は後基盤下山折線部、118はレンズ固定基盤右山折線部、119は上基盤右山折線部、120は下基盤右山折線部、121は後基盤右山折線部、122はレンズ固定基盤左山折線部、123は上基盤左山折線部、124は下基盤左山折線部、125は後基盤左山折線部、126は右目用採光窓、127は左目用採光窓、128は右目用レンズ108の中心軸、129は左目用レンズ109の中心軸、130は右目用採光窓126の中心、131は左目用採光窓127の中心、132は右目用採光窓126の前辺、133は左目用採光窓127の前辺、134はレンズ固定基盤102の上辺、135は右目用採光窓126の前辺132からレンズ固定基盤102の上辺134までの距離、136は左目用採光窓127の前辺133からレンズ固定基盤102の上辺134までの距離、137は右目用透過光採光窓、138は左目用透過光採光窓、139は右目用採光窓126の左辺、140は左目用採光窓127の右辺、141は右目用採光窓前山折線部、142は左目用採光窓前山折線部、143は右目用拡散基盤、144は左目用拡散基盤、145は右目用採光窓後山折線部、146は右目用透過光採光窓下谷折線部、147は左目用採光窓後山折線部、148は左目用透過光採光窓下谷折線部、149は右目用右支持基盤、150は右目用左支持基盤、151は左目用右支持基盤、152は左目用左支持基盤、153は右目用採光窓右山折線部、154は右目用拡散基盤右谷折線部、155は右目用採光窓左山折線部、156は右目用拡散基盤左谷折線部、157は左目用採光窓右山折線部、158は左目用拡散基盤右谷折線部、159は左目用採光窓左山折線部、160は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図8において、100はビュアー、102はレンズ固定部であるレンズ固定基盤、103は後基盤、104は上基盤、105は下基盤、106は右基盤、107は左基盤、108は右目用レンズ、109は左目用レンズ、110はレンズ外側固定部、111は右目用レンズ108の中心、112は左目用レンズ109の中心、113はレンズ固定基盤上山折線部、114は透過物品であるロール状のフィルム、115は後基盤上山折線部、116はレンズ固定基盤下山折線部、117は後基盤下山折線部、118はレンズ固定基盤右山折線部、119は上基盤右山折線部、120は下基盤右山折線部、121は後基盤右山折線部、122はレンズ固定基盤左山折線部、123は上基盤左山折線部、124は下基盤左山折線部、125は後基盤左山折線部、126は右目用採光窓、127は左目用採光窓、128は右目用レンズ108の中心軸、129は左目用レンズ109の中心軸、130は右目用採光窓126の中心、131は左目用採光窓127の中心、132は右目用採光窓126の前辺、133は左目用採光窓127の前辺、134はレンズ固定基盤102の上辺、135は右目用採光窓126の前辺132からレンズ固定基盤102の上辺134までの距離、136は左目用採光窓127の前辺133からレンズ固定基盤102の上辺134までの距離、137は右目用透過光採光窓、138は左目用透過光採光窓、139は右目用採光窓126の左辺、140は左目用採光窓127の右辺、141は右目用採光窓前山折線部、142は左目用採光窓前山折線部、143は右目用拡散基盤、144は左目用拡散基盤、145は右目用採光窓後山折線部、146は右目用透過光採光窓下谷折線部、147は左目用採光窓後山折線部、148は左目用透過光採光窓下谷折線部、149は右目用右支持基盤、150は右目用左支持基盤、151は左目用右支持基盤、152は左目用左支持基盤、153は右目用採光窓右山折線部、154は右目用拡散基盤右谷折線部、155は右目用採光窓左山折線部、156は右目用拡散基盤左谷折線部、157は左目用採光窓右山折線部、158は左目用拡散基盤右谷折線部、159は左目用採光窓左山折線部、160は左目用拡散基盤左谷折線部である。
図8において、ビュアー100は、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107によって構成されている。レンズ固定部であるレンズ固定基盤102は、立体視する際に右目が位置する右目用レンズ108と、立体視する際に左目が位置する左目用レンズ109と、右目用レンズ108と左目用レンズ109を固定するレンズ外側固定部110を有する長方形をした基盤である。
ここで、レンズ外側固定部110とは、レンズの外周と貼着してレンズを固定する役割を果たすものである。本実施の形態のように、一枚の基盤に右目用レンズ108と左目用レンズ109を設け、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102を形成する場合では、このように、レンズ外側固定部110に右目用レンズ108と左目用レンズ109を設けた後、右目用レンズ108と左目用レンズ109が設けられたレンズ外側固定部110を基盤に設けたほうが、確実に立体視が可能なレンズ固定基盤102を、コストを抑えて形成することが可能になる。
すなわち、立体視を実現するためには、右目が位置する右目用レンズ108の中心111と、左目が位置する左目用レンズ109の中心112が水平になるようにレンズ固定部を形成しなければならない。しかし、本実施の形態のようにレンズ固定部に一枚の基盤を採用し、この基盤に2つのレンズを設けてレンズ固定基盤102を形成するようにした場合では、右目用レンズ108と左目用レンズ109を直接基盤に設けるようにすると、それぞれのレンズの中心が水平になるようにレンズ固定基盤102を形成しなければならなくなり、高度な技術を必要とするため、製造効率が下がるだけでなく、製造コストを上げる要因になってしまうという問題を有している。この問題は、基盤に紙を採用した場合に特に顕著に生じてしまう。すなわち、紙は歪みやすいため、右目用レンズ108と左目用レンズ109のそれぞれの中心が水平になるようにレンズ固定基盤102を形成することは、とても高度な技術を必要とするために製造効率が下がり、その結果、製造コストがあがってしまっていた。そこで、レンズの外周と貼着してレンズを固定するレンズ外側固定部110にレンズをそれぞれ固定し、レンズが固定されたレンズ外側固定部110を基盤に設けるようにしてレンズ固定基盤102を形成すれば、レンズ外側固定部110の材料費が必要になるが、レンズはレンズ外側固定部110によって右目用レンズ108の中心111と左目用レンズ109の中心112が略水平になるよう固定されるようになるため、高度な技術を必要とせずにレンズ固定基盤102を形成することが可能になり、製造効率を向上させることが可能になる。
更に、レンズ外側固定部110は、レンズを形成する際に、一緒に形成すれば、右目用レンズ108の中心111と左目用レンズ109の中心112をより水平にすることが可能であるため好ましい。ここで、一緒に形成するとは、右目用レンズ108と左目用レンズ109とレンズ外側固定部110を形成するそれぞれの金型を一体にし、一回の流し込みによってレンズ外側固定部110に、右目用レンズ108と左目用レンズ109が設けられるようにするということである。このようにすることによって、右目用レンズ108の中心111と左目用レンズ109の中心112をより水平にすることが可能である。更に、レンズ外側固定部110にレンズを固定するという工程を減らす事が可能になるため、レンズを触る回数を減らすことが可能になり、レンズに傷が付くことを防ぐことが可能になる。また、レンズ外側固定部110にレンズを設ける工程を減らすことが可能になるため、製造コストを抑える事が可能になる。なお、レンズ固定基板2を形成する方法は任意の方法を採用することが可能であり、右目用レンズ108と左目用レンズ109とレンズ外側固定部110の金型を一体にして、右目用レンズ108と左目用レンズ109を形成するのと一緒にレンズ外側固定部110を形成してしまうようにすることも可能であるし、例えば、右目用レンズ108と左目用レンズ109は、レンズ外側固定部110とは別に形成し、それぞれのレンズをレンズ外側固定部110の所定の位置に固定させた後、レンズが設けられたレンズ外側固定部110を、基板に設けてレンズ固定基板2を形成するようにしてもよい。更に、レンズ外側固定部110を使用しないで、例えば、レンズ固定基板2に直接、右目用レンズ108と左目用レンズ109を設けるようにすることも可能である。また、レンズを形成する際は公知の材料を採用して形成することが可能である。また、レンズ外側固定部110もレンズを固定することが可能であれば公知の材料を採用して形成することが可能である。
なお、本実施の形態では、レンズ固定部には、一枚の基盤に、右目用レンズ108と左目用レンズ109が設けられたレンズ外側固定部110を設けた、レンズ固定基盤102を採用したが、これに限定する必要はなく、少なくとも2つのレンズを固定する事が可能であり、上基盤104と連接可能であれば、レンズ固定部は任意の形状を採用する事が可能である。例えば、双眼鏡のように、2つの筒状の基盤を採用し、この筒状の中部でレンズを固定するようにすることも可能である。なお、2つの筒状の物を採用し、この筒状の中でレンズを固定するようにした場合は、上基盤104と連接するレンズ固定部の上部は少なくとも2つ存在するようになるため、上基盤104と連接するレンズ固定部上山折線部であるレンズ固定基盤上山折線部113も少なくとも2つ存在するようになる。
また図8において、右目用レンズ108は、レンズ固定基盤102の2つの対角線の交点であるレンズ固定基盤中心から水平右方向に略3.15cm離れた点に、右目用レンズ108の中心111が位置するように設けられており、その形状は、直径が2.8cmの円である。左目用レンズ109も同様に、レンズ固定基盤102の中心から水平左方向に略3.15cm離れた点に、左目用レンズ109の中心112が位置するように設けられており、その形状は直径が2.8cmの円である。また、右目用レンズ108の中心111から左目用レンズ109の中心112までの距離は、本実施の形態では、人間の右目と左目の間隔の標準値である6.3cmになるようにしている。なお、右目用レンズ108の中心111から左目用レンズ109の中心112までの距離は、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、本実施の形態では、右目用レンズ108と左目用レンズ109は、その直径が2.8cmの円であるがこれに限定する必要は無く任意の大きさにすることが可能である。しかし、あまりにもレンズを大きくすると、ビュアー100の内部に余計な光が入ってしまう可能性が生じるため、レンズの大きさは、その直径が、2.5以上3.0以下である事が好ましい。また、それぞれのレンズの材料は公知のものを採用することが可能である。また、本実施の形態では、レンズの倍率は、右目用レンズ108と左目用レンズ109共に5倍であるがこれに限定する必要はなく、より倍率の高いレンズを採用することも可能である。
後基盤103は、レンズ固定基盤102と略対抗するように設けられており、レンズ固定基盤102と略同じ形状をしている。また、上基盤104は、レンズ固定基盤の上辺134とレンズ固定基盤上山折線部113を介して連接し、かつ、後基盤103の上辺と後基盤上山折線部115を介して連接しており、また、下基盤4は、レンズ固定基盤102の下辺とレンズ固定基盤下山折線部116を介して連接し、かつ、後基盤103の下辺と後基盤下山折線部117を介して連接している。また、右基盤106は、レンズ固定基盤102の右辺とレンズ固定基盤右山折線部118を介して連接し、かつ、上基盤104の右辺と上基盤右山折線部119を介して連接し、かつ、下基盤105の右辺と下基盤右山折線部120を介して連接し、かつ後基盤103の右辺と後基盤右山折線部121を介して連接しており、また、左基盤107は、レンズ固定基盤102の左辺とレンズ固定基盤左山折線部122を介して連接し、かつ、上基盤104の左辺と上基盤左山折線部123を介して連接し、かつ、下基盤105の左辺と下基盤左山折線部124を介して連接し、かつ、後基盤103の左辺と後基盤左山折線部125を介して連接している。本実施の形態では、レンズ固定基盤102と後基盤103の形状は略同じであり長方形をしている。また、上基盤104と下基盤105の形状は略同じであり長方形をしており、また、右基盤106と左基盤107の形状は略同じで長方形をしている。また、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107の縦方向の長さはそれぞれ略同じであり、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107の横方向の長さも略同じである。結局、本実施の形態では、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107によって略直方体のビュアー100を形成している。なお、ビュアー100の形状は、略直方体に限定する必要は無く、レンズ固定部と上基盤を有していれば、任意の形状を採用する事が可能であり、例えば、略立方体にすることも可能であるし、三角錐や四角錘等の錘状にすることも可能である。なお、立体視する際は、ビュアー100を高さ方向に挟持する用になる為、ビュアー100の高さはあまり高くないほうがよい。なお、ビュアー100の高さとは、下基盤105が下になるようにビュアーを置いた際の、垂直方向の長さである。つまり、立体視する際は、右基盤106と左基盤107を縦方向に挟持するようになるため、右基盤106と左基盤107の縦方向の長さは、横方向の長さよりも短い方が好ましく、更に具体的には、2cm以上、8cm以下である事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107は、プラスチックの黒い基盤よりなり、ビュアー100に光を集めることと、ビュアー100の内部を暗くすることを可能にしている。すなわち、本願発明のビュアーは、透過物品用のビュアーであるため、ビュアーの内部を暗くし、透過光のみが照射されるようにした方が、より美しい立体画像を得る事が可能になる。本実施の形態では、黒い基盤によってビュアー100が構成されているため、ビュアー100の内部を暗くする事が可能であり、その結果、より美しい立体画像を得ることを可能にしている。また、ビュアー100の外部も黒いため、ビュアー100に光を集める事を可能にしている。なお、レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107を、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。レンズ固定基盤102、後基盤103、上基盤104、下基盤105、右基盤106、及び、左基盤107には、任意の材料を採用する事が可能であり、プラスチックの基盤より形成することに限定する必要はなく、また、その色も黒いことに限定する必要はない。例えば、紙やアルミや木等を採用してもよい。また、その色も任意の色を採用する事が可能であるが、ビュアー100の内部を暗くした方が、美しい立体画像を得る事が可能になるため、各基盤の面のうち、ビュアー100の内部側になる面には暗色を採用したり、基盤の表面に暗色層を設ける事が好ましいが、これに限定するわけではない。
また、上基盤104には、採光窓である右目用採光窓126と左目用採光窓127が設けられている。本実施の形態では、右目用採光窓126は、右目用レンズ108の中心111から水平方向に引いた直線である右目用レンズ108の中心軸128と、右目用採光窓126の中心130から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。また、左目用採光窓127は、左目用レンズ8から水平方向に引いた直線である左目用レンズ8の中心軸29と、左目用採光窓127の中心131から垂直方向に引いた直線が略交わるような位置に設けられている。このように右目用採光窓126と左目用採光窓127を設けることによって、十分な光を右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138に提供する事がより可能になると同時に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事がより可能になる。
また、右目用採光窓126と左目用採光窓127は略矩形の形をしており、互いの中心が一直線上に並ぶように設けられている。なお、これに限定する必要は無く、右目用採光窓126と左目用採光窓127は任意の形状を採用する事が可能であり、また、任意の位置に設ける事が可能である。例えば、星やハートのように公知の形状にすることも可能であるし、また例えば、上支盤4に顔等の絵柄を書き、その絵柄の一部を右目用採光窓126と左目用採光窓127とするようにしても良く、任意の形状を採用する事が可能である。なお、これらに限定するわけではない。ただし、右目用採光窓126のレンズ固定基盤102側の辺である前辺132からは、右目用透過光採光窓137が連接するため、右目用透過光採光窓137が設けやすくなるよう、右目用採光窓126の前辺132が直線になるように右目用採光窓126を設ける事が好ましく、また左目用採光窓127のレンズ固定基盤102側の辺である前辺133からは、左目用透過光採光窓138が連接するため、左目用透過光採光窓138が設けやすくなるよう、左目用採光窓127の前辺132が直線になるように左目用採光窓127を設ける事が好ましいがこれに限定する必要は無い。また、あまりにも大きな右目用採光窓126と左目用採光窓127を、上基盤104に設けてしまうと、上基盤104の強度が弱くなってしまう事が考えられ、逆に、あまりにも小さい右目用採光窓126と左目用採光窓127を、上基盤104に設けてしまうと、立体視するために十分な光を右目用透過光採光窓137及び左目用透過光採光窓138に提供する事が困難になってしまう場合が考えられるため、右目用採光窓126及び左目用採光窓127の大きさは、少なくとも右目用画像と左目用画像の大きさと同じである事が好ましく、また、上基盤104の面積の2分の1よりも小さい面積である方が好ましい。なお、本実施の形態では、右目用採光窓126と左目用採光窓127の2つの採光窓を上基盤104に設けたが、これに限定する必要は無く、上基盤104に形成する採光窓は、1つであってもよい。なお、採光窓を1つだけにした場合も、採光窓の大きさは、少なくとも立体視する画像の2つ分の大きさよりも大きい方が好ましく、また、上基盤104の大きさよりも小さい方が好ましい。また、採光窓を1つだけ設ける際も、採光窓の任意の点から引いた2つ垂線が、2つのレンズのそれぞれの中心軸と略交わることが可能になる位置に設けた方が、それぞれの画像の背後により光を提供する事が可能になると同時に、体の向きが限定されること無く容易に立体視する事が可能になるためより好ましいが、これに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓126の中心130から左目用採光窓127の中心131までの距離は6.3cmである。なお、右目用採光窓126の中心130から左目用採光窓127の中心131までの距離に6.3cmという数字を採用したのは、6.3cmが人間の右目と左目の間隔の標準値であるからであるが、これに限定する必要は無く、ビュアーを使用する対象者に合わせて任意の数値にすることが可能である。また、右目用採光窓126と左目用採光窓127の縦方向の長さと横方向の長さは同じであり、右目用画像と左目用画像の縦方向の長さと横方向の長さと略同じになるようにするために、縦方向の長さは23mmであり、横方向の長さは24mmであるが、これに限定する必要はなく、任意の形状、及び、大きさを採用する事が可能である。
また、本実施の形態では、右目用採光窓126は、右目用採光窓27の各辺のうち、レンズ固定基盤102側の辺である前辺132から、レンズ固定基盤102の上辺134までの距離135が約5cmになるように設けられており、また、左目用採光窓127は、左目用採光窓127の各辺のうち、レンズ固定基盤102側の辺である前辺133からレンズ固定基盤102の上辺134までの距離136が訳5cmになるように設けられている。これは、立体視した際に、レンズから画像までの距離が、約5cmになるようにするためである。
つまり、本願発明では、右目用透過光採光窓137が右目用採光窓126のレンズ固定基盤102側の辺である前辺132と連接して設けられ、また、左目用透過光採光窓138が左目用採光窓127のレンズ固定基盤102側の辺である前辺133と連接して設けられる。更に、右目用画像が、右目用レンズ108と右目用透過光採光窓137の間に位置するように設けられ、また、左目用画像が、左目用レンズ109と左目用透過光採光窓138の間に位置するように設けられる。よって、右目用採光窓126と左目用採光窓127を、上基盤104のうち、レンズ固定基盤102の上辺134の近傍に設けてしまうと、立体視する際にレンズと画像の間に十分な距離を得る事ができないため、焦点が合わなくなり、立体視が困難になってしまう場合が考えられる。逆に、右目用採光窓126と左目用採光窓127を、上基盤104のうち、後基盤103の上辺の近傍に設けてしまうと、焦点を容易に合わせる事が可能な位置に画像を配置することが可能になるが、画像と透過光採光窓の間に距離ができてしまい、十分な透過光が画像の背後に当たらなくなってしまう場合が考えられる。一般的に、立体視が可能になるようなレンズと画像までの距離は、数1によって定まる長さと言われている。よって、本実施の形態では、5倍のレンズを採用しているため、レンズから画像までの距離を約5cmにすると、容易に焦点を合わせる事が可能になると同時に、透過光採光窓と画像が近接するようになるため、画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる。
なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用採光窓126は、右目用透過光採光窓137に光を提供する事ができれば上基盤104の任意の位置に設ける事が可能であり、また、左目用採光窓127は、左目用透過光採光窓138に光を提供する事ができれば上基盤104の任意の位置に設ける事が可能である。ただし、上述した理由により、右目用採光窓126と左目用採光窓127を設ける位置は、レンズと画像との間で、立体視可能な距離を得る事が可能であり、更に、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138によって画像の背後に十分な透過光を提供することが可能になる位置であることが好ましく、具体的には、右目用レンズ108の中心111から、右目用透過光採光窓137までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように右目用採光窓126を設ける事が好ましく、また、左目用レンズ109の中心112から、左目用透過光採光窓138までの水平方向の距離が、数1によって定まる長さと略同じ、もしくは、上述した数1で定まる長さに略0.3cm〜3cm加えた長さになるように左目用採光窓127を設けることが好ましいがこれに限定するわけではない。
また、本実施の形態では、右目用採光窓126と左目用採光窓127とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓126と左目用採光窓127との間には、境界となる辺である右目用採光窓126の左辺139と左目用採光窓127の右辺140が存在する。よって、指で右目用採光窓126の左辺139と左目用採光窓127の右辺140とを挟持することによって、ビュアー100を持ち上げる事が可能になる。例えば、人差し指で右目用採光窓126の左辺139を押さえ、また、親指で左目用採光窓127の右辺140を押さえることによって、ビュアー100を持ち上げる事が可能になり、その結果、ビュアー100に取り出し用の取手等を設けなくても、ビュアー100を取り出す事が可能になるためビュアー100の構造をより単純にする事が可能になる。
また、右目用採光窓126の前辺132と、右目用採光窓前山折線部141を介して連接し、かつ、右目用レンズ108と略対向するように右目用透過光採光窓137が設けられている。また、左目用透過光採光窓138も同様に、左目用採光窓26の前辺133と、左目用採光窓前山折線部142を介して連接し、かつ、左目用レンズ109と略対向するように左目用透過光採光窓138が設けられている。更に、右目用画像が、右目用透過光採光窓137と略接するように、右目用透過光採光窓137と右目用レンズ108の間に設けられており、左目用画像が、左目用透過光採光窓138と略接するように、左目用透過光採光窓138と左目用レンズ109の間に設けられている。また、本実施の形態では、右目用画像の中心と右目用透過光採光窓137の中心が、右目用レンズ108の中心軸128上に位置するように設けられており、また、左目用画像の中心と左目用透過光採光窓138の中心が、左目用レンズ109の中心軸129上に位置するように設けられている。このように、それぞれのレンズの中心軸上に、それぞれの透過光採光窓の中心とそれぞれの画像の中心が、それぞれ位置するように透過光採光窓と画像を設けることによって、少なくとも画像の中央部に透過光を提供する事が可能になると同時に、体の向きが限定されることなく、容易に立体視する事が可能になる。
なお、本願発明において、レンズの中心軸上に画像と透過光採光窓が位置するとは、レンズの中心軸上に、画像の中心と透過光採光窓の中心が位置するということに限定するわけでは無く、レンズの中心軸上に画像の任意の部分と透過光採光窓の任意の部分が位置すれば、全て該当する。しかし、好ましくは、レンズの中心軸上に画像の中心と、透過光採光窓の中心が位置するように、画像と透過光採光窓を設けたほうが、画像を容易に閲覧する事が可能になるだけでなく、より光を画像の背後に提供する事が可能になる為好ましい。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の形状と大きさを、右目用画像と左目用画像と略同じ形状と大きさにするために、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138は、略矩形の形状で、その縦方向の長さは23mmであり、その横方向の長さは24mmである。このように、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の形状と大きさを、右目用画像と左目用画像と略同じ形状と大きさし、右目用画像を右目用透過光採光窓137と略一致するように設け、また、左目用画像を左目用透過光採光窓138と略一致するように設けることによって、画像の背後のみに透過光を提供することが可能になり、立体視した際には美しい立体画像を得る事が可能になる。
つまり、本願発明が対象とするビュアーは、透過物品用のビュアーである。よって、画像の背後以外の部分に光が当たってしまうと、美しい立体画像を得る事ができなくなってしまう。よって、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138を、それぞれ右目用画像と左目用画像と略同じ大きさにし、右目用画像を右目用透過光採光窓137と略一致するように設け、また、左目用画像を左目用透過光採光窓138と略一致するように設けることによって、余計な光がビュアー100の内部に入る事を防ぐ事が可能になり、画像の背後のみに光を提供する事が可能になるため、より美しい立体画像を得る事が可能になる。ここで、右目用画像と左目用画像と略同じ大きさとは、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の大きさが、右目用画像と左目用画像の大きさと同じ大きさが好ましいが、これに限定するわけではなく、右目用画像と左目用画像の大きさよりも0.5mm以上5mm以下大きくてもよいし、また、右目用画像と左目用画像の大きさよりも0.5mm以上5mm以下小さくてもよい。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の2つの透過光採光窓を設けたが、これに限定する必要は無く、透過光採光窓は、一つであってもよい。なお、透過光採光窓を1つだけにした場合も、透過光採光窓の大きさは、少なくとも立体視する2つの画像を合わせた大きさと略同じであることが好ましい。
ここで、右目用採光窓126の前辺132とは、右目用採光窓126の各辺のうち、レンズ固定基盤102側の辺であり、また、左目用採光窓127の前辺133とは、左目用採光窓127の各辺のうち、レンズ固定基盤102側の辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓126と左目用採光窓127は略矩形をしているため、右目用採光窓126のレンズ固定基盤102側の辺と左目用採光窓127のレンズ固定基盤102側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓126と左目用採光窓127が多角形の場合等では、右目用採光窓126の各辺のうち、レンズ固定基盤102側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用透過光採光窓137と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓127の各辺のうち、レンズ固定基盤102側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用透過光採光窓138と連接する前辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用透過光採光窓137と連接する右目用採光窓126の前辺は、右目用採光窓126の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用透過光採光窓138と連接する左目用採光窓127の前辺は、左目用採光窓127の形状によって任意に定める事が可能である。
また、右目用採光窓126と右目用透過光採光窓137をつなぐように、拡散基盤である右目用拡散基盤143が設けられ、また、左目用採光窓127と左目用透過光採光窓138をつなぐように、拡散基盤である左目用拡散基盤144が設けられている。右目用拡散基盤143は、右目用採光窓126の後辺と、右目用採光窓後山折線部145を介して連接し、かつ、右目用透過光採光窓137の下辺と右目用透過光採光窓下谷折線部146を介して連接している。また、左目用拡散基盤144は、左目用採光窓127の後辺と、左目用採光窓後山折線部147を介して連接し、かつ、左目用透過光採光窓138の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部148を介して連接している。また、本実施の形態では、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144は、湾曲していない平面状であり、その横方向の長さが24mm、縦方向の長さが略33mmである長方形をしている。また、右目用拡散基盤143と右目用透過光採光窓137によって形成される角度は略45度であり、左目用拡散基盤144と左目用透過光採光窓138によって形成される角度は略45度である。よって、太陽や蛍光灯等の光源が、透過光採光窓である右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144の真上や、透過光採光窓である右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144の真上よりもレンズ側に位置している場合であっても、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144によって光を反射する事が可能になり、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138それぞれに光を届ける事が可能である。
なお、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144は、それぞれ右目用採光窓126と左目用採光窓127の形状と大きさ、及び、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の形状と大きさによって任意の大きさと形状にする事が可能であり、本実施の形態に限定するわけではない。更に、本実施の形態では、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144は、湾曲していない平面状であるが、これに限定する必要は無く、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144は、例えば、凹状や凸状に湾曲するようにしてもよい。更に、本実施の形態のように、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144という2つの拡散基盤を形成することに限定する必要はなく、例えば、採光窓と透過光採光窓が一つの場合は設ける拡散基盤は1つであってもよい。なお、採光窓と透過光採光窓が1つの場合でも、拡散基盤を右目用と左目用に分けて設けることも可能であり、採光窓と透過光採光窓と拡散基盤をどのように設けるかは、任意に設計する事が可能である。例えば、一つの採光窓に対して、右目用透過光採光窓と左目用透過光採光窓を設け、右目用透過光採光窓と採光窓を連接するように右目用拡散基盤を設け、左目用透過光採光窓と採光窓を連接するように左目用拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように一つの拡散基盤を設けるようにしてもよいし、また、例えば、一つの採光窓に対して、一つの透過光採光窓を設け、透過光採光窓と採光窓を連接するように二つの拡散基盤を設けるようにしてもよい。なお、これらに限定するわけではなく、採光窓、透過光採光窓、及び、拡散基盤は、ビュアー用カートリッジ9の用途やデザイン等に応じて任意に設計する事が可能である。
ここで、右目用採光窓126の後辺とは、右目用採光窓126の各辺のうち、後基盤103側の辺であり、右目用採光窓126の前辺132と略対向する辺である。また、左目用採光窓127の後辺とは、左目用採光窓127の各辺のうち、後基盤103側の辺であり、左目用採光窓127の前辺133と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用採光窓126と左目用採光窓127は略矩形をしているため、右目用採光窓126と左目用採光窓127の後基盤103側の辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用採光窓126と左目用採光窓127が多角形の場合等では、右目用採光窓126の各辺のうち、後基盤103側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤143と連接する右目用採光窓126の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、同様に、左目用採光窓127の各辺のうち、後基盤103側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤144と連接する左目用採光窓127の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤143と連接する右目用採光窓126の後辺は、右目用採光窓126の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤144と連接する左目用採光窓127の後辺は、左目用採光窓127の形状によって任意に定める事が可能である。なお、採光窓を一つにした場合も同様である。
また、右目用透過光採光窓137の下辺とは、右目用透過光採光窓137の各辺のうち、下基盤105側の辺であり、右目用採光窓前山折線部141と略対向する辺である。また、左目用透過光採光窓138の下辺とは、左目用透過光採光窓138の各辺のうち、下基盤側5の辺であり、左目用採光窓前山折線部142と略対向する辺である。なお、本実施の形態では、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138は略矩形をしているため、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138のそれぞれの下辺は一つであるが、これに限定する必要はなく、2つ以上存在してもよい。例えば、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138が多角形の場合等では、右目用透過光採光窓137の各辺のうち、下基盤105側に存在する辺が2つ以上存在するために、右目用拡散基盤143と連接する右目用透過光採光窓137の下辺が少なくとも2つ存在するということも考えられ、また、左目用透過光採光窓採光窓38の各辺のうち、下基盤105側に存在する辺が2つ以上存在するために、左目用拡散基盤144と連接する左目用透過光採光窓138の後辺が少なくとも2つ存在するということも考えられる。このように、右目用拡散基盤143と連接する右目用透過光採光窓137の下辺は、右目用拡散基盤143の形状によって任意に定める事が可能であり、同様に、左目用拡散基盤144と連接する左目用透過光採光窓138の下辺は、左目用拡散基盤144の形状によって任意に定める事が可能である。なお、透過光採光窓を一つにした場合も同様である。
また、本実施の形態では、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144は、プラスチックよりなる黒い基盤の右目用採光窓126と左目用採光窓側37の面に拡散シートを貼付することによって形成している。このように右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144を形成することによって、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144を容易に設ける事が可能になるため、製造コストを下げる事が可能である。更に、プラスチックよりなる黒い基盤を採用しているため、ビュアー100の内部側の面を黒くする事が可能であり、その結果、ビュアー100の内部を暗くする事が可能になるため、美しい立体画像を得る事が可能になる。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144には、任意の材料よりなる基盤を採用する事が可能であり、例えば、紙や木等よりなる基盤であってもよいし、光の濃度を均等にする役割を果たす基盤を別途設けるようにして右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144を構成するようにしてもよい。また、拡散基盤のビュアー100の内部側の面を黒くすることに限定する必要はなく、任意の形態を採用する事が可能であるが、ビュアー100の内部を暗くする事ができるよう、基盤に暗色を採用したり、拡散基盤のビュアー100の内側の面に、黒いシート等によって暗色層を形成したほうが、より美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。また、本実施の形態では、拡散シートは、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。
また、右目用拡散基盤143の左右には、右支持基盤である右目用右支持基盤149と、左支持基盤である右目用左支持基盤150が、それぞれ設けられ、右目用拡散基盤143と上基盤104との間にできる間隙を塞いでいる。また、左目用拡散基盤144の左右には、右支持基盤である左目用右支持基盤151と、左支持基盤である左目用左支持基盤152がそれぞれ設けられ、左目用拡散基盤144と上基盤104との間にできる間隙を塞いでいる。本実施の形態では、右目用右支持基盤149は、右目用拡散基盤143の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓126の右辺と、右目用採光窓右山折線部153を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤143の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部154を介して連接している。また、右目用左支持基盤150は、右目用拡散基盤143の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、右目用採光窓126の左辺と、右目用採光窓左山折線部155を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤143の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部156を介して連接している。また、左目用右支持基盤151は、左目用拡散基盤144の右辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓127の右辺と、左目用採光窓右山折線部157を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤144の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部158を介して連接している。また、左目用左支持基盤152は、左目用拡散基盤144の左辺を底辺とする二等辺三角形の形状をしており、左目用採光窓37の左辺と、左目用採光窓左山折線部159を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤144の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部160を介して連接している。
ここで、右目用採光窓126の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、右目用採光窓126の右側の辺であり、また、右目用拡散基盤143の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、右目用拡散基盤143の右側の辺である。同様に、右目用採光窓27の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、右目用採光窓126の左側の辺であり、また、右目用拡散基盤143の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、右目用拡散基盤143の左側の辺である。また、左目用採光窓26の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、左目用採光窓127の右側の辺であり、また、左目用拡散基盤144の右辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、左目用拡散基盤144の右側の辺である。同様に、左目用採光窓127の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、左目用採光窓127の左側の辺であり、また、左目用拡散基盤144の左辺とは、レンズ固定部であるレンズ固定基盤102から見た際の、左目用拡散基盤144の左側の辺である。
また、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152は、ともに、湾曲していない平面状である。なお、本実施の形態のように、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152を、平面状に限定する必要はなく、例えば、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152を、それぞれ凹状、もしくは、凸状に湾曲することも可能である。しかし、例えば、右目用右支持基盤149と右目用左支持基盤150を凹状に湾曲させると、右目用採光窓右山折線部153の近傍、及び、右目用採光窓左山折線部155の近傍によって右目用透過光採光窓137に余計な影が形成される場合が考えられ、また、左目用右支持基盤151と左目用左支持基盤152を凹状に湾曲させると、左目用採光窓右山折線部157の近傍、及び、左目用採光窓左山折線部159の近傍によって左目用透過光採光窓138に余計な影が形成される場合が考えられる。また、例えば、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152を凸状に湾曲させると、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152によって、右目用拡散基盤143と左目用拡散基盤144が拡散した光が遮られて、右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138に、十分な光が提供されない場合も考えられる。よって、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152は、湾曲させずに、平面であることが好ましい。また、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152の形状は、右目用拡散基盤143と上基盤104との間に形成される間隙、及び、左目用拡散基盤144と上基盤104との間に形成される間隙を塞ぎ、ビュアー100の内部に右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138以外の部分から光が入ることを防ぐ事が可能であれば、任意の形状を採用する事が可能であり、本実施の形態のように二等辺三角形に限定する必要はない。
また、本実施の形態では、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152は、プラスチックよりなる黒い基盤によって形成されており、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152に当たった光の反射を防ぐとともに、ビュアー100の内部を暗くすることを可能にしている。なお、本実施の形態に限定する必要は無く、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152は、任意の材料を採用して形成する事が可能である。また、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152の、採光窓側の面とビュアー100の内部側の面を黒くすることに限定する必要は無く、任意の色を採用する事が可能であるが、採光窓側の面とビュアー100の内部側の面を暗色にするために、採光窓側の面とビュアー100の内部側の面に暗色層を形成したほうが、余計な光がビュアー内に入ることを防ぐ事が可能になり、かつ、ビュアー内を暗く保つ事が可能になり、美しい立体画像を得る事が可能になるため好ましい。
結局、2つのレンズと、前記レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、前記上基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、前記2つのレンズの中心軸上に、前記2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、を有することを特徴とするビュアーでは、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアーを提供する事が可能になる。
つまり、上基盤に採光窓が設けられているため、上基盤に設けられた採光窓から、容易にビュアー内部へと光を取り入れる事が可能である。また、透過光採光窓が、採光窓の前片と、採光窓前山折線部を介して連接しており、また、拡散基盤が、採光窓の後片と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、透過光採光窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、採光窓から取り入れられた光は、拡散基盤に反射して、透過光採光窓へ差し込むようになる。そして、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像(以下、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像を、「画像」と称す。)は、2つのレンズと透過光採光窓の間に設けられている為、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を、画像の背後に当てることが可能になり、その結果、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。また、採光窓、拡散基盤、及び、透過光採光窓によって、画像の背後に当てる光を上基盤に設けられた採光窓から容易に取り入れることが可能であるため、ビュアー内部に照明用電球を設ける必要がなくなり、ビュアーを簡易な構造にする事が可能になるのである。
ここで、2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられる画像は、レンズから画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで2つのレンズと透過光採光窓との間に設けられる。より具体的には、透過光採光窓とレンズと略平行する向きであり、言い換えれば、上基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。
つまり、画像が透過光採光窓とレンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた採光窓から光をとり入れるため、画像の背後に、採光窓から透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。
また、右目用レンズと、左目用レンズと、前記右目用レンズ及び左目用レンズを固定するレンズ固定部と、前記レンズ固定部の上部とレンズ固定部上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、を有するビュアーにおいて、前記上基盤に設けられた右目用採光窓と、前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、前記右目用レンズの中心軸上に、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、前記左目用レンズの中心軸上に、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、を有することを特徴とする請求項1記載のビュアーでは、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能な、簡易な構造のビュアーを提供する事が可能になる。
つまり、上基盤に設けられた右目用採光窓、及び、左目用採光窓から、容易に光を取り入れる事が可能である。また、右目用採光窓の前片と、右目用採光窓前山折線部を介して右目用透過光採光窓が連接しており、また、左目用採光窓の前片と、左目用採光窓前山折線部を介して左目用透過光採光窓が連接している。更に、右目用拡散基盤が、右目用採光窓の後片と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接しており、また、左目用拡散基盤が、左目用採光窓の後片と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接している。よって、右目用採光窓から取り入れられた光は、右目用拡散基盤に反射して、右目用透過光採光窓へ差し込み、また、左目用採光窓から取り入れられた光は、左目用拡散基盤に反射して、左目用透過光採光窓へ差し込む。そして、被写体を表した右目用画像と、右目用画像が有する画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像は、それぞれ、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間、及び、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられている為、右目用透過光採光窓へと差し込んだ光を右目用画像の背後に、また、左目用透過光採光窓へと差し込んだ光を左目用画像の背後に当てることが可能になり、その結果、体の向きが限定されることなく立体視する事が可能になる。また、右目用採光窓、左目用採光窓、右目用拡散基盤、左目用拡散基盤、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓によって、右目用画像と左目用画像の背後に当てる光を、上基盤に設けられたそれぞれ右目用採光窓、及び、左目用採光窓から容易に取り入れることが可能であるため、ビュアー内部に照明用電球を設ける必要がなくなり、ビュアーを簡易な構造にする事が可能になる。
ここで、右目用レンズと右目用透過光採光窓との間に設けられる右目用画像と、左目用レンズと左目用透過光採光窓との間に設けられる左目用画像は、右目用レンズと左目用レンズからそれぞれの画像を見た際に画像を閲覧する事ができる向きで設けられる。より具体的には、透過光採光窓とレンズと略平行する向きであり、言い換えれば、上基盤に対して略垂直方向になるよう、立てた状態で設けられる。
つまり、右目用画像が右目用透過光採光窓と右目用レンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた右目用採光窓から光をとり入れるため、右目用画像の背後に、右目用採光窓から右目用透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのであり、同様に、左目用画像が左目用透過光採光窓と左目用レンズと略平行する向きで設けられ、更に、上基盤に設けられた左目用採光窓から光をとり入れるため、左目用画像の背後に、左目用採光窓から左目用透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるのである。なお、ロール状のフィルムを採用した場合では、ロール状のフィルムの内周側に右目用採光窓、左目用採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓が位置するように、フィルムを立てた状態で設けることで、閲覧用窓とそれぞれの透過光採光窓との間に位置するフィルムを1層にする事が可能になる。そして、上支持基盤に設けられた右目用採光窓と左目用採光窓から光をとり入れるため、1層になったフィルムが有する右目用画像と左目用画像の背後に、それぞれの採光窓からそれぞれの透過光採光窓へと差し込んだ光を提供する事が可能になるため、ロール状のフィルムを採用する事が可能になる。
更に、右目用採光窓と左目用採光窓とが、接しないように設けられているため、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、ビュアーを持ち上げる事が可能になる。なお、右目用採光窓に接しないように左目用採光窓と設けるとは、右目用採光窓と、左目用採光窓とが接して一つの採光窓にならないように設けるということであり、右目用採光窓と左目用採光窓との間に、少なくとも一辺の境界となる辺が存在するということである。このように、右目用採光窓と左目用採光窓とが重ならないように設けることによって、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することが可能になり、このように、右目用採光窓の左辺と左目用採光窓の右辺とを挟持することによって、ビュアーを持ち上げる事が可能になるため、例えば、ビュアーの外形と略同じ大きさの箱に包装体に収納した場合であっても、箱を壊すことなくビュアーを取り出す事が可能になる。
また、前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする上記ぞれぞれのビュアーでは、拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤が、緩やかに湾曲しているため、透過光採光窓、右目用透過光採光窓、及び、左目用透過光採光窓へより光を提供する事が可能になり、その結果、を画像の背後、右目用画像の背後、及び、左目用画像の背後により光を提供することが可能になる。また、これらのビュアーを冊子体に添付する事も可能である。
図9は、図8のビュアーから取り出したフィルムのみの拡大図である。
図9において図8と同じ番号を付したものは同じものであるため説明を割愛し、165は右目用画像、166は左目用画像、167は画像の縦方向の長さ、168は画像の横方向の長さである。
本実施の形態では、透過物品であるフィルム14がビュアー100の内部に設けられている。本実施の形態では、フィルム14は、シート状の端点と端点とを連接したロール状のフィルムであり、図示されていない駆動手段によって、時計回りに回転可能になっている。
図8及び、図9において、フィルム14には、一組の右目用画像165と左目用画像166が交互に4枚ずつ形成されており、図示しない駆動手段で回転することによって右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138の前に位置する画像を変更することが可能であり、合計で4種類の立体画像を得ることが可能である。また、フィルムは、右目用採光窓126、右目用透過光採光窓137、右目用拡散基盤143、右目用右支持基盤149、右目用左支持基盤150、左目用採光窓127、左目用透過光採光窓138、左目用拡散基盤144、左目用右支持基盤151、及び、左目用左支持基盤152がロール状のフィルム114の内周側に位置するように立てて設けられており、右目用画像165と左目用画像166のそれぞれの後ろ側の面が、それぞれ右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138に略接している。このように、フィルム14が有する画像が垂直方向に向くようにフィルム14を立てて設けることによって、画像の後ろに位置する右目用透過光採光窓137と左目用透過光採光窓138から画像の背後に光を当てることが可能になる。更に、右目用画像165の後ろ側の面全体が右目用透過光採光窓137に接し、また、左目用画像166の後ろ側の面の全体が左目用透過光採光窓43に接するように設けることによって、右目用画像165と左目用画像166の背後に十分な透過光を当てる事が可能になり、その結果、美しい立体画像を得る事が可能になる。
ここで、フィルム14の内周側とは、ロール状のフィルムの円周よりも円の中心側の領域である。また、フィルムをロール状にする際は、右目用透過光採光窓137の前に位置する右目用画像165と、左目用透過光採光窓138の前に位置する左目用画像166が、略平坦にする事が可能なように、フィルムを楕円にする事が好ましく、また、その長軸の長さを右目用画像の横方向の長さ168と左目用画像の横方向の長さ168を足し合わせた長さよりも長くする事が好ましいがこれに限定するわけではない。
さらに、本実施の形態では、右目用画像165は、右目用透過光採光窓137のレンズ固定基盤102側の面の前に、右目用透過光採光窓137と右目用画像165がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、右目用レンズ108の中心軸128上にその中心が略位置するように設けられている。また、左目用画像166は、左目用透過光採光窓138のレンズ固定基盤102側の面の前に、左目用透過光採光窓138と左目用画像166がほぼ一致するように設けられており、言い換えれば、左目用レンズ109の中心軸129上にその中心が略位置するように設けられている。よって、立体視する際は、右目用レンズ108と左目用レンズ109から、容易に右目用画像165と左目用画像166を見ることができ、また、容易に立体画像を得ることが可能である。なお、これに限定する必要は無く、右目用画像165は右目用レンズ108と右目用透過光採光窓137の間に位置し、少なくとも右目用レンズ108によって閲覧する事が可能であれば、任意の位置を採用することが可能である。また、左目用画像166も同様に、左目用レンズ109と左目用透過光採光窓138の間に位置し、少なくとも左目用レンズ109によって閲覧する事が可能であれば任意の位置を採用することが可能である。
なお、本願発明のビュアー100では、上基盤104に設けられた採光窓からビュアー100の内部に光を取り入れるため、本実施の形態のようにシート状のフィルムの端点と端点とを繋げたロール状のフィルム114であっても採用することが可能になる。つまり、少なくとも、採光窓、透過光採光窓、拡散基盤、右支持基盤、及び、左支持基盤がロール状のフィルムの内側に位置するようにフィルムを配置させ、かつ、画像が垂直方向に向くようにフィルムを立てて設けることによって、レンズと透過光採光窓の間に位置するフィルムを1層にすることが可能になるため、レンズによって見る画像を1種類にする事が可能になり、立体視する事が可能になるのである。
なお、本願発明で使用可能な透過物品はロール状のフィルムだけでなく、例えば、マウントしたフィルムや、シート状のフィルムであっても使用可能である。また、マウントしたフィルムやシート状のフィルムを使用する場合であっても、レンズと透過光採光窓の間にフィルムが立体視する画像が位置するように、透過物品を配置する必要がある。例えば、図示しないが、マウントしたフィルムの差込口を右目用レンズ108と右目用透過光採光窓137の間に、また、肥大目用レンズ9と左目用透過光採光窓138の間に形成すれば、マウントしたフィルムを採用することが可能になる。また、本願発明のフィルム14は、35mmのフィルムであり、画像の縦方向の長さ167は23mmであり、画像の横方向の長さ168は24mmであるがこれに限定する必要はなく、公知のフィルムを採用する事が可能であり、また画像もフィルムに合わせて公知の大きさにする事が可能である。また、透過用物品にシート状やロール状のフィルムのように、少なくとも2種類の画像が連続する場合において、右目用画像165と左目用画像166の配置は、公知の配置の仕方を採用する事が可能であり、本実施の形態のように交互に限定する必要は無い。
図10は、図8のビュアーの、右目用レンズの中心軸での断面図である。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図8、及び、図9と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、170は拡散シートである。
なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図8、及び、図9と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、170は拡散シートである。
図10において、右目用拡散基盤143は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓126側の面に拡散シート170を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート170には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。なお、本願発明では、このように右目用拡散基盤143が設けられているため、立体視する際は、上基盤104に設けられた右目用採光窓126から光が入ると、光は右目用拡散基盤143に当たる。そして、右目用拡散基盤143に当たった光が右目用透過光採光窓137へと入るようになる。また、右目用拡散基盤143に当たった光は、拡散シート170によってその濃度が一定になって反射されるため、結局、右目用拡散基盤143によって右目用透過光採光窓137に濃度が一定な光を提供することが可能になる。
図11は、別の実施の形態を示すビュアーにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図8、図9、及び、図10と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、171は右目用拡散基盤、172は上基盤104と右目用拡散基盤171によって、ビュアー100内部側に形成される角度、173は右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤171よって、ビュアー100の内部側と対抗する側に形成される角度、174は右目用採光窓126の後辺、175は右目用採光窓126の後辺174の近傍、176は右目用透過光採光窓137の下辺、177は右目用透過光採光窓137の下辺176の近傍である。
図11において、右目用拡散基盤171は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓126側の面に拡散シート170を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート170には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図11において、右目用拡散基盤171は凹状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凹状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。また、本実施の形態では、右目用採光窓126の後辺174において、上基盤104と右目用拡散基盤171によって、ビュアー100内部側に形成される角度172は、約120度である。本実施の形態のように、右目用採光窓126の後辺174において、上基盤104と右目用拡散基盤171によって、ビュアー100内部側に形成される角度172を約120度にすることによって、右目用採光窓126の後辺174の近傍175において、右目用拡散基盤171が、右目用採光窓126の後辺174よりも後基盤4側に入り込まないようにすることが可能であるため、右目用採光窓126に光が差し込んだ際、右目用採光窓126の後辺174の近傍175によって右目用拡散基盤171や右目用透過光採光窓137に影を形成してしまうことを防ぐことが可能になるため好ましい。なお、右目用採光窓126の後辺174において、上基盤104と右目用拡散基盤171によって、ビュアー100内部側に形成される角度172を約120度に限定する必要はなく、任意の角度を採用することが可能であるが、好ましくは90度以上、さらに好ましくは、100以上160度以下にすれば、右目用採光窓126の後辺174の近傍175において、右目用拡散基盤171が右目用採光窓126の後辺174よりも後基盤4側に入り込まないようにすることが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用透過光採光窓137の下辺176において、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤171よって、ビュアー100の内部側と対抗する側に形成される角度173は、約60度である。なお、これに限定する必要はなく、右目用透過光採光窓137の下辺176において、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤171よって、ビュアー100の内部側と対抗する側に形成される角度173は任意の角度にすることが可能であるが、あまりにも急な角度にしてしまうと、右目用透過光採光窓137の下辺176の近傍177において、光が右目用透過光採光窓137に入らなくなってしまう場合が考えられるため、右目用透過光採光窓137の下辺176において、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤171よって、ビュアー100の内部側と対抗する側に形成される角度173は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
図12は、別の実施の形態を示すビュアーにおける、右目用レンズの中心軸での断面図である。なお、左目用レンズの中心軸での断面図は、右目用レンズの中心軸での断面図と同じであるため割愛する。また、図8、図9、図10、及び、図11と同じ番号を付したものは同じものであるために説明を割愛し、180は右目用拡散基盤、181は上基盤104と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100内部側に形成される角度、182は右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側と対抗する側に形成される角度、183は頂点、184は頂点から右目用透過光採光窓までの距離、185は下側右目用拡散基盤である。
図12において、右目用拡散基盤180は、プラスチックよりなる黒い基盤の、右目用採光窓126側の面に拡散シート170を貼付することによって形成されている。本実施の形態では、拡散シート170には、PET基材のものを採用したがこれに限定する必要は無く、光の濃度を均等にする役割を果たすものであれば、いずれのものを採用することが可能である。また、図12において、右目用拡散基盤180は凸状に緩やかに湾曲している。本実施の形態のように拡散基盤を凸状に緩やかに湾曲させることによって、透過光採光窓により光を提供することが可能になる。
また、本実施の形態では、右目用採光窓126の後辺174において、上基盤104と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側に形成される角度80を約150度にし、また、右目用透過光採光窓137の下辺176において、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側と対向する側に形成される角度182を約30度にし、断面から見た際に、右目用拡散基盤180が右目用採光窓126よりも上に突出しないように、右目用拡散基盤180を緩やかに湾曲させている。なお、本実施の形態に限定する必要はなく、右目用拡散基盤180は自由に湾曲させる事が可能であり、また、右目用採光窓126の後辺174において、上基盤104と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側に形成される角度181、及び、右目用透過光採光窓137の下辺176において、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側と対向する側に形成される角度182は任意の値を採用する事が可能である。しかし、断面から見た際に、拡散基盤が採光窓から突出してしまうと、突出した部分によって透過光採光窓に入る光をさえぎってしまう場合が考えられ、また、拡散基盤が透過光採光用窓に入り込んでしまうと、入り込んでしまった拡散基盤によって十分な光を提供する事ができなくなってしまう場合が考えられるため、拡散基盤は、採光窓から突出しないように凸状に湾曲することが好ましく、また、透過光採光窓に入り込まないように湾曲することが好ましい。よって、上基盤104と右目用拡散基盤180によって、ビュアー100の内部側に形成される角度181は、約160度以下、さらには、約90度以上150度以下であることが好ましく、また、右目用透過光採光窓137と右目用拡散基盤180よって、ビュアー100の内部側と対向する側に形成される角度182は、約20度以上が好ましく、さらには、30度以上であることが好ましい。
また、頂点183は、平面状の右目用拡散基盤と比較したとき、最も突出した部分の点である。そして、本実施の形態では、右目用拡散基盤180は、頂点183から、右目用透過光採光窓137までの水平方向の距離184が5mm存在するように凸状に湾曲している。なおこれに限定する必要は無く、頂点183から、右目用透過光採光窓137までの水平方向の距離184は、少なくとも3mm、さらに好ましくは、少なくとも1cm存在するように凸状に湾曲することが好ましい。このように湾曲させることによって、拡散基盤が透過光採光窓に入り込まないように湾曲させることが可能になる。なお、頂点183よりも下基盤105側の右目用拡散基盤180である下側右目用拡散基盤185が、断面から見た際に、頂点183よりも後基盤103側に入り込まないようにしたほうが、右目用透過光採光窓137の下辺176の近傍177に影が形成されないため好ましい。
なお、図11、図12では、拡散基盤は、採光窓の後辺から透過光採光窓の下辺に向かう方向である長さ方向に緩やかに湾曲しているのみである。よって拡散基盤の長さ方向に垂直に交わる方向である幅方向の断面は、図示しないが、水平である。なおこれに限定する必要は無く、任意に曲げる事が可能である。例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凸状の球状に湾曲させることも可能であるし、また例えば、長さ方向と幅方向の両方に緩やかに湾曲させ、凹状の球状に湾曲させることも可能であるし、幅方向のみに緩やかに凹状もしくは凸状に湾曲させることも可能である。なお、これらに限定しない。
また、本願発明において、緩やかに湾曲とは、拡散基盤が1方向に曲がるということであり、例えば、拡散基盤の上半分が凹状に湾曲し、下半分が凸状に湾曲するというように、複数の方向に曲がるということではない。なお、拡散基盤に採用する材料によって、顕微鏡レベルで見れば、無数の凹凸が形成されているが、材料による凹凸は考慮しない。また、1方向であれば、任意に曲げることが可能である。
図13は、図8のビュアーを冊子体に添付した状態を示す正面図である。図13において、図8、図9、図10、図11、及び、図12と同じ番号を付した物は同じものであるため説明を割愛し、190は冊子体、191は表表紙、192は裏表紙、193は背表紙、194は冊子体収納部、195はビュアー収納箱である。
図13において、冊子体190は、表表紙191と背表紙193と裏表紙192とを連接してなる表紙の、表表紙191の裏側に形成された冊子体収納部194に収納されており、取り外し可能のものである。また、冊子体190は、表表紙191と略同じ大きさであり、表表紙191と裏表紙192も略同じ大きさである。ビュアー100は、下基盤105、右基盤106、左基盤107、レンズ固定基盤102、及び、後基盤103と接してビュアー100を被包する収納箱195に収納されている。本実施の形態では収納箱195は、表表紙191とほぼ同じ大きさであり、その底板が裏表紙192の裏側に貼付されている。よって、表紙を開けると、ビュアー100の上基盤104が見えるようになっている。また、収納箱の深さは、右基盤106、左基盤107、レンズ固定基盤102、及び、後基盤103の縦方向の長さよりも深く、かつ、収納箱195は、下基盤105、右基盤106、左基盤107、レンズ固定基盤102、及び、後基盤103と接してビュアー100を被包しているため、ビュアーを取り出す際に、収納箱195に切れ目を入れなければ、右基盤106、左基盤107、レンズ固定基盤102、及び、後基盤103を持つことはできない。しかし、本実施の形態のビュアー100では、右目用採光窓126と左目用採光窓127が設けられているため、右目用採光窓126と左目用採光窓127に指を入れ、右目用採光窓126の左辺139と左目用採光窓127の右辺140を挟持することによって、収納箱195を壊すことなくビュアー100を取り出すことが可能である。
図13において、冊子体190の用途は、ビュアー100によって見えた立体画像が何であるか学習するためのものであり、この冊子体190の使用者は3歳から5歳の幼児である。幼児は、表紙を開いて、ビュアー100を収納箱195より取り出し、また、冊子体190を冊子体収納部194より取りだす。次に、ビュアー100で見た立体画像の名前や画像に関する事柄を、冊子体190に書かれている内容によって学習して行く。
なお、実施の形態では、ビュアー100は長方形の収納箱195に収納し、裏表紙192によって冊子体190に添付されているが、これに限定する必要はなく、任意のやり方を採用することが可能である。例えば、袋状の包装体を採用することも可能であるし、シート状の包装体で包むように収納するようにすることも可能である。また、本実施の形態では、収納箱は、段ボール紙によって形成されているが、これに限定する必要はなく、包装体には、任意のものを採用することができる。例えば、木やプラスチックなどを採用することも可能である。なお、袋状やシート状の包装体を採用する場合であれば、例えば、紙を採用することが可能であるのはもちろんのこと、ビニールやセロファンなどを採用することも可能である。また添付の仕方も、本実施の形態に限定する必要は無く、公知のやり方を採用して添付することが可能である。
また、本実施の形態では、冊子体190は、本実施の形態のように学習用のものに限定するわけではなく、たとえば、マウントされた透過物品やシート状の透過物品を収納するアルバムであってもよい。
1…ビュアー、2…レンズ固定部であるレンズ固定基盤、3…後基盤、4…上基盤、5…下基盤、6…右基盤、7…左基盤、8…ビュアー用カートリッジ装着部、9…ビュアー用カートリッジ、10…右目用レンズ、11…左目用レンズ、12…レンズ外側固定部、13…右目用レンズ10の中心、14…左目用レンズ11の中心、15…上山折線部、16…レンズ固定基盤2の中心、17…上支持基盤、18…右目用レンズ10の中心軸、19…右目用画像、20…右目用画像19の中心、21…左目用レンズ11の中心軸、22…左目用画像、23…左目用画像22の中心、25…前内部基盤、26…右内部基盤、27…左内部基盤、28…後内部基盤、29…下内部基盤、30…前基盤、31…前内部基盤上山折線部、32…カートリッジ後基盤、33…後内部基盤上山折線部、34…右内部基盤上山折線部、35…カートリッジ右基盤、36…カートリッジ左基盤、37…カートリッジ下基盤、38…右目用採光窓、39…左目用採光窓、40…左内部基盤上山折線部、41…窓、42…閲覧用窓、45…右目用採光窓38の中心、46…左目用採光窓39の中心、47…右目用透過光採光窓、48…左目用透過光採光窓、49…右目用採光窓38の前辺から、前基盤30の上辺までの距離、50…左目用採光窓39の前辺から、前基盤30の上辺までの距離、51…右目用採光窓38の左辺、52…左目用採光窓39の右辺、53…右目用採光窓前山折線部、54…左目用採光窓前山折線部、55…右目用透過光採光窓47の中心、56…左目用透過光採光窓48の中心、57…右目用拡散基盤、58…左目用拡散基盤、59…右目用採光窓後山折線部、60…右目用透過光採光窓下谷折線部、61…左目用採光窓後山折線部、62…左目用透過光採光窓下谷折線部、63…右目用右支持基盤、64…右目用左支持基盤、65…左目用右支持基盤、66…左目用左支持基盤、67…右目用採光窓右山折線部、68…右目用拡散基盤右谷折線部、69…右目用採光窓左山折線部、70…右目用拡散基盤左谷折線部、71…左目用採光窓右山折線部、72…左目用拡散基盤右谷折線部、73…左目用採光窓左山折線部、74…左目用拡散基盤左谷折線部、75…拡散シート
Claims (5)
- 前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、
前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、
前記上支持基盤に設けられた少なくとも一つの採光窓と、
前記採光窓の前辺と、採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、少なくとも一つの透過光採光窓と、
前記採光窓の後辺と、採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記透過光採光用窓の下辺と、透過光採光窓下谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの拡散基盤と、
前記採光窓の右辺と、採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の右辺と拡散基盤右谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの右支持基盤と、
前記採光窓の左辺と、採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記拡散基盤の左辺と拡散基盤左谷折線部を介して連接する、少なくとも一つの左支持基盤と、
前記閲覧用窓と透過光採光窓との間に設けられ、同一被写体を異なる視点で表した少なくとも2つの画像と、
を有することを特徴とするビュアー用カートリッジ。 - 前基盤と、前記前基盤の上辺と、前基盤上山折線部を介して連接する上支持基盤と、を有するビュアー用カートリッジにおいて、
前記前基盤に設けられた少なくとも1つの閲覧用窓と、
前記上支持基盤に設けられた右目用採光窓と、
前記右目用採光窓の隣に、前記右目用採光窓に接しないように設けられた左目用採光窓と、
前記右目用採光窓の前辺と、右目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、右目用透過光採光窓と、
前記左目用採光窓の前辺と、左目用採光窓前山折線部を介して連接し、かつ、前記閲覧用窓と略対向するように設けられた、左目用透過光採光窓と、
前記右目用採光窓の後辺と、右目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用透過光採光窓の下辺と、右目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する右目用拡散基盤と、
前記左目用採光窓の後辺と、左目用採光窓後山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用透過光採光窓の下辺と、左目用透過光採光窓下谷折線部を介して連接する左目用拡散基盤と、
前記右目用採光窓の右辺と、右目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の右辺と右目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する右目用右支持基盤と、
前記右目用採光窓の左辺と、右目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記右目用拡散基盤の左辺と右目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する右目用左支持基盤と、
前記左目用採光窓の右辺と、左目用採光窓右山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の右辺と左目用拡散基盤右谷折線部を介して連接する左目用右支持基盤と、
前記左目用採光窓の左辺と、左目用採光窓左山折線部を介して連接し、かつ、前記左目用拡散基盤の左辺と左目用拡散基盤左谷折線部を介して連接する左目用左支持基盤と、
前記閲覧用窓と右目用透過光採光窓との間に設けられ、被写体を表した右目用画像と、
前記閲覧用窓と左目用透過光採光窓との間に設けられ、前記右目用画像と同一の被写体を異なる視点で表した左目用画像と、
を有することを特徴とするビュアー用カートリッジ。 - 前記拡散基盤、右目用拡散基盤、及び、左目用拡散基盤は、緩やかに湾曲していることを特徴とする請求項1記載又は請求項2記載のビュアー用カートリッジ。
- 少なくとも2つのレンズと、
前記レンズを固定するレンズ固定部と、
前記レンズ固定部の上部と上山折線部を介して連接する少なくとも一つの上基盤と、
請求項1乃至請求項5いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジと、
前記上基盤に設けられ、請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジを装着可能なカートリッジ装着部と、
を有することを特徴とする立体ビュアー。 - 前記請求項1乃至請求項3いずれか一つに記載のビュアー用カートリッジ、又は、請求項4記載のビュアーが添付されたことを特徴とする冊子体。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004114038A JP2005300726A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、冊子体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004114038A JP2005300726A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、冊子体 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005300726A true JP2005300726A (ja) | 2005-10-27 |
Family
ID=35332357
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004114038A Pending JP2005300726A (ja) | 2004-04-08 | 2004-04-08 | ビュアー用カートリッジ、ビュアー、及び、冊子体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005300726A (ja) |
-
2004
- 2004-04-08 JP JP2004114038A patent/JP2005300726A/ja active Pending
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