JP2005300294A - 道路形状検出装置および道路形状検出方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 複数のカメラを用いなくても、単独のカメラの画像のみに基づいて、道路の勾配や凹凸などの道路形状を検出できるようにする。
【解決手段】 単独の車載カメラが撮影した画像から走行区分線を抽出し、抽出した走行区分線における屈曲点の前後を直線A、Bとして表し、その直線A、Bの成す角度に基づいて、路面の勾配や凹凸などの形状を求める。これにより、複数のカメラを必要とする場合と比べ、設備の簡素化を図ることが可能となり、設備のコスト減に貢献することが可能となる。
【選択図】 図3
【解決手段】 単独の車載カメラが撮影した画像から走行区分線を抽出し、抽出した走行区分線における屈曲点の前後を直線A、Bとして表し、その直線A、Bの成す角度に基づいて、路面の勾配や凹凸などの形状を求める。これにより、複数のカメラを必要とする場合と比べ、設備の簡素化を図ることが可能となり、設備のコスト減に貢献することが可能となる。
【選択図】 図3
Description
本発明は、車両前方の道路の勾配や凹凸などの道路形状の検出することができる道路形状検出装置および道路形状検出方法に関するものである。
従来、車両進行方向に並列に配置された2台のカメラが撮影した画像に基づき、各カメラから白線などの走行区分線までの距離を計測し、それぞれの距離と、画像中のY座標、すなわち高さとして想定される距離とのギャップから前方道路の勾配などを求める方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−325026号公報
しかしながら、上記のような方法では、複数のカメラを用いなければ道路勾配を検出することができない。このため、複数のカメラが必要とされることによる設備の複雑化やコスト増という問題が生じる。
本発明は上記点に鑑みて、複数のカメラを用いなくても、単独のカメラの画像のみに基づいて、道路の勾配や凹凸などの道路形状を検出できる道路形状検出装置および道路形状検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、車両に搭載された車載カメラ(1a)と、車載カメラが撮影した画像のデータを受け取り、画像中における走行区分線を抽出すると共に、抽出した走行区分線における屈曲点を求め、この屈曲点前後における走行区分線の変化に基づいて車両の前方の道路形状を求める前方監視認識部(1b)とを備えていることを特徴としている。
このように、画像中における走行区分線を抽出し、その走行区分線の屈曲点を求め、屈曲点前後における走行区分線の変化に基づいて車両の前方の道路形状を求めることが可能となる。これにより、複数のカメラを用いなくても、単独のカメラの画像のみに基づいて、道路の勾配や凹凸などの道路形状を検出できる。
例えば、請求項2に示すように、屈曲点前後における走行区分線を直線で表し、その前後の2つの直線が成す角度から車両の前方の道路形状を求めることができる。このように、2つの直線が成す角度が道路勾配や凹凸に応じて変化することから、その角度に基づいて道路形状を検出することが可能となる。
具体的には、請求項3に示されるように、前方監視視認部は、屈曲点前を表す直線が画像における水平線に対して成す角度に対して、屈曲点後を表す直線が画像における水平線に対して成す角度の方が大きい場合に、道路が上り坂になっていることを検出する。これにより、上り坂の道路勾配が検出される。
また、請求項4に示されるように、前方監視視認部は、屈曲点前を表す直線が画像における水平線に対して成す角度に対して、屈曲点後を表す直線が画像における水平線に対して成す角度の方が小さい場合に、道路が下り坂になっていることを検出する。これにより、下り坂の道路勾配が検出される。
また、請求項5に示されるように、前方監視視認部は、屈曲点前を表す直線が画像における水平線に対して成す角度に対して、屈曲点後を表す直線が画像における水平線に対して成す角度の方が大きくなっており、かつ、走行区分線が屈曲点よりも遠方に位置する場所において、屈曲点よりも近傍に位置する部分と同一直線上に載っている場合に、道路の隆起を検出することもできる。
また、請求項6に示されるように、前方監視視認部は、屈曲点前を表す直線が画像における水平線に対して成す角度に対して、屈曲点後を表す直線が画像における水平線に対して成す角度の方が小さくなっており、かつ、走行区分線が屈曲点よりも遠方に位置する場所において、屈曲点よりも近傍に位置する部分と同一直線上に載っている場合に、道路の陥没を検出することもできる。
また、請求項7に示されるように、前方監視視認部は、屈曲点前を表す直線が画像における水平線に対して成す角度に対して、屈曲点後を表す直線が画像における水平線に対して成す角度が変化しており、かつ、走行区分線が屈曲点よりも遠方に位置する場所において、屈曲点よりも近傍に位置する部分と平行になっている場合に、道路の段差を検出することができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1ないし7のいずれか1つに記載の道路形状検出装置を車両制御装置に備えたものであり、道路形状検出装置によって検出された道路形状に基づいて、車両に備えられたアクチュエータを駆動することで、道路形状に応じた車両制御を行うことを特徴としている。このように、道路形状を求めることにより、その道路形状に応じた車両制御を行うことが可能となる。
請求項1ないし8に記載の発明では、道路形状検出装置として本発明を示したが、これらの発明は、必ずしも装置としてのみ具現化されるものではなく、道路形状検出方法としても具現化することが可能である。請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の発明を方法として示したものであるが、この請求項に示されるように、上記各請求項を道路形状検出方法として表すことも可能である。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の一実施形態を適用した道路勾配凹凸検出装置を備えた車両制御装置について説明する。図1は、車両制御装置のブロック図を示したものである。図1に示される車両制御装置は、道路勾配凹凸検出装置1によって道路勾配や凹凸が検出されたときに、それに応じた車両制御を実行するものである。以下、図1を参照して、車両制御装置の全体構成について説明する。
本発明の一実施形態を適用した道路勾配凹凸検出装置を備えた車両制御装置について説明する。図1は、車両制御装置のブロック図を示したものである。図1に示される車両制御装置は、道路勾配凹凸検出装置1によって道路勾配や凹凸が検出されたときに、それに応じた車両制御を実行するものである。以下、図1を参照して、車両制御装置の全体構成について説明する。
図1に示すように、車両制御装置は、道路勾配凹凸検出装置1に加え、車間制御部2、走行制御部3、追突回避制御部4、ライト制御部5などの各種制御装置を備えて構成されており、それぞれが車内LAN(CAN)6を通じて互いに接続されることで、道路勾配凹凸検出装置1からの検出出力が車間制御部2、走行制御部3、追突回避制御部4およびライト制御部5に入力されるようになっている。
道路勾配凹凸検出装置1は、車載カメラ1aと前方監視認識部1bとを有して構成され、車両の前方画像に基づいて道路勾配や凹凸を検出するものである。
車載カメラ1aは、例えば、車室内における運転席の上方や車両前方などに配置され、車両前方の画像を所定の撮影周期ごとに取り込むようになっている。この監視カメラによって取り込まれた画像データは、前方監視認識部1bに出力されるようになっている。
前方監視認識部1bは、車載カメラ1aによって取り込んだ車両前方の画像から道路に塗布された走行区分線(白線など)を抽出し、抽出した走行区分線に基づいて前方の道路の勾配や凹凸を検出するものである。ここでいう走行区分線の抽出は、例えば、走行区分線の画像上のエッジを検出し、ピンホールカメラモデルによるハフ変換および道路モデルによる道路形状の推定という手法(例えば、特開昭63−142478号公報や特開平8−261756号公報参照)を用いて行われる。この手法は、走行区分線位置を確定するために、前方画像を水平方向に走査して、アスファルトから走行区分線に移行したことよる輝度変化点を抽出し、その点列を道路モデルへの入力値として用いることで、カメラの映した画像と実際の道路形状における各位置との位置関係に基づいて道路形状を推定するものである。この手法については周知であるため、ここでは説明は省略する。
そして、前方監視認識部1bは、この道路形状を求めるときに抽出された走行区分線の輪郭を示す点列の並び具合から、前方の道路の勾配や凹凸を検出し、この道路の勾配や凹凸を示すデータを車内LAN6を介して各制御部に出力するようになっている。この前方の道路の勾配や凹凸の検出方法については後で詳細に説明する。
車間制御部2は、いわゆるオートクルーズコントロール(以下、ACCという)のように、高速道路走行時などにドライバがACC設定スイッチを押下したときに機能するもので、前方車両と自車両との間が所定間隔となるように、車間距離調整に用いられるアクチュエータ、例えばブレーキ、エンジンスロットル開度もしくはトランスミッションにおけるギア位置を制御するものである。この車間制御部2では、車内LAN6を通じて前方監視認識部1bから前方の道路の勾配や凹凸を示すデータが入力されると、そのデータに基づいて各アクチュエータを制御する。例えば、道路の勾配から前方の道路が上り坂であることが確認された場合には、エンジンスロットル開度を大きくするなどの制御が実行されるようになっている。また、車間距離を詰めるために加速状態が設定されていたとしても、車両前方の道路に段差等の凹凸が検出された場合には、加速させないようにエンジンスロットル開度を調整するなどの制御が実行されるようになっている。
走行制御部3は、車両走行に関するアクチュエータを駆動するものであり、例えばブレーキ、エンジン開度、トランスミッションのギア位置もしくはサスペンションのばね定数を制御することで、車両の走行状態安定化を図るものである。この走行制御部3では、車内LAN6を通じて前方監視認識部1bから前方の道路の勾配や凹凸を示すデータが入力されると、そのデータに基づいて各アクチュエータを制御する。例えば、道路の勾配から前方の道路が上り坂であることが確認された場合には、車両前輪と後輪それぞれのサスペンションのばね定数を変えたり、エンジンスロットル開度を大きくする準備をするなどの制御が実行されるようになっている。
衝突回避制御部は、車両が障害物などに衝突することを回避するため、もしくは、衝突したときにドライバなどに与える被害を最小限にとどめるために用いられるアクチュエータ、例えばブレーキやシートベルト固定装置などを制御するものである。この衝突回避制御部では、車内LAN6を通じて前方監視認識部1bから前方の道路の勾配や凹凸を示すデータが入力されると、そのデータに基づいて各アクチュエータを制御する。例えば、道路の凹凸が確認された場合には、ブレーキを作動させることで凹凸に備えると共に、シートベルト固定装置にてシートベルトが固定されるようにすることで、自車両が障害物などに衝突したときに備えるようにされる。
ライト制御部5は、車両に備えられるヘッドライトなどの光軸をヘッドライト調整機構を制御するものである。このライト制御部5では、車内LAN6を通じて前方監視認識部1bから前方の道路の勾配や凹凸を示すデータが入力されると、そのデータに基づいてヘッドライト調整機構を制御する。例えば、道路の勾配から前方の道路が下り坂であることが確認された場合には、光軸が下方を向けるという制御が実行される。
続いて、上記のように構成された車両制御装置における道路勾配凹凸検出装置1での前方の道路の勾配や凹凸の検出方法について、図2〜図7を参照して説明する。
図2において、(a)は、車載カメラ1aで撮影した車両前方の画像から走行区分線のみを抽出したときの様子を示した模式図、(b)は、車両幅方向をX軸、車両前方をZ軸としたときに、(a)の走行区分線をXZ平面上に投影したときの様子を示した図、(c)は、XZ平面上に投影された走行区分線を鳥瞰図表示した図である。
前方監視認識部1bにて、図2(a)に示されるように、車載カメラ1aで撮影した車両前方の画像中の走査線において、アスファルトから走行区分線に移行したことよる輝度変化点が抽出される。この抽出された各輝度変化点をXZ平面上に投影すると、図2(b)のように示されることになる。この図の例では、道路が車両前方において上り坂になっている場合の画像を示したものであり、車両前方の画像中において走行区分線に屈曲点が存在すれば、XZ平面上においても輝度変化点列に屈曲点が発生する。このように屈曲点が発生することを前提として、道路形状の検出を行う。
図3〜図7は、それぞれ、車両前方において道路が上り坂となっている場合、下り坂になっている場合、凹凸パターン1〜3が存在する場合を示している。図3〜図7において、(a)は、車載カメラ1aで撮影した車両前方の画像から走行区分線のみを抽出したときの様子を示した模式図、(b)は、(a)の走行区分線から想定される鳥瞰図、(c)は、(b)のような鳥瞰図が想定される場合の路面の形状を断面的に示した図である。
車両前方の道路に付されている走行区分線の幅が一定であると想定した場合、車両前方の道路が平坦であれば、車載カメラ1aで撮影した車両前方の画像中の走行区分線は画像水平線(すなわちX軸)に対して所定の角度傾斜した状態となる。
これに対し、車両前方において道路が上り坂となっている場合、図3(a)に示されるように、その上り坂となる箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が変化し、その角度は道路が平坦なときの角度よりも大きくなる。したがって、屈曲点前後における走行区分線を直線A、Bで示し、これら直線A、Bが成す角度θを求めることにより、上り坂の勾配を推定することが可能となる。この角度θと図3(c)に示される道路の勾配との関係は、車両前方の画像とその画像中に表される走行区分線との位置関係とによって決まることから、この位置関係を予め測定等によって求めておくことにより、道路の勾配を推定できる。
また、車両前方において道路が下り坂となっている場合、図4(a)に示されるように、その下り坂となる箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が変化し、その角度は道路が平坦なときの角度よりも小さくなる。したがって、この場合にも、屈曲点前後における走行区分線を直線A、Bで示し、これら直線A、Bが成す角度θを求めることにより、下り坂の勾配を推定することが可能となる。この角度θと図4(c)に示される道路の勾配との関係も、上り坂の場合と同様に、車両前方の画像とその画像中に表される走行区分線との位置関係によって決まることから、この位置関係を予め測定等によって求めておくことにより、道路の勾配を推定できる。
車両前方において道路が隆起しているような凹凸パターン1である場合、図5(a)に示されるように、隆起し始める箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が上り坂のように変化したのち、その角度が下り坂のように変化するか、あるいは一旦、走行区分線が不連続となる。その後、走行区分線における遠方線が再び近傍線と同一線上に載る。したがって、屈曲点前後における走行区分線を直線A、Bで示し、これら直線A、Bが成す角度θを求めることで道路に凹凸があることを求め、かつ、走行区分線の角度の変化あるいは走行区分線の不連続性、および、走行区分線における遠方線と近傍線の同一直線性から道路が隆起した状態となっていることを検出することが可能となる。
なお、このように車両前方において道路が隆起している場合に、走行区分線が単に折れ曲がった状態となるか、もしくは、不連続の状態となるかは、隆起の度合いと車載カメラ1aの取り付け位置との関係によって決まることから、それに応じて状態は変わる。
車両前方において道路が陥没しているような凹凸パターン2である場合、図6(a)に示されるように、陥没し始める箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が下り坂のように変化するかあるいは不連続となったのち、その後、その角度が上り坂のように変化する。また、道路の陥没はある程度の距離で終了することから、画像中において、陥没箇所を挟んで自車両の近傍と遠方とで、走行区分線は同一直線性を有する。つまり、走行区分線の遠方線と近傍線とが同一直線上に載る。したがって、屈曲点前後における走行区分線を直線A、Bで示し、これら直線A、Bが成す角度θを求めることあるいは走行区分線が不連続であることから道路に凹凸があることを求め、道路が下っていることを推定し、さらに、画像中における走行区分線の遠方線と近傍線とが同一直線上にあるか否かを近傍線だけでなく遠方線を直線で示すことで判定する。これにより、道路が陥没した状態となっていることを検出することが可能となる。
なお、このように車両前方において道路が陥没している場合に、走行区分線が単に折れ曲がった状態となるか、もしくは、不連続の状態となるかについても、隆起の場合と同様に、陥没の度合いと車載カメラ1aの取り付け位置との関係によって決まることから、それに応じて状態は変わる。
車両前方において道路に段差があるような凹凸パターン3である場合、図7(a)に示されるように、段差が始まる箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が上り坂もしくは下り坂のように変化したのち、次は段差が終わる箇所を屈曲点として、走行区分線が画像水平線に対して成す角度が変化して道路が水平な状態のときの角度と同等になる。したがって、屈曲点前後における走行区分線を直線A、Bで示し、これら直線A、Bが成す角度θを求めることで道路に凹凸があることを求め、さらに、走行区分線の近傍線と遠方線とが平行となるような場合には、道路に段差があることを検出することが可能となる。
なお、道路は必ずしも直線ばかりが続くわけでなく、湾曲しているような場合もある。このような場合の車両前方の画像は図8(a)のように表され、その鳥瞰図は図8(b)のように表されることになる。このような場合には、道路の湾曲に従って、走行区分線が湾曲してしまうことになるが、道路に勾配があったり、凹凸が発生していた場合には、道路が湾曲していたとしても、勾配が変化する箇所もしくは凹凸が発生している箇所において、走行区分線の曲率が変化し、屈曲点が存在することになる。このため、例えば、屈曲点前後の走行区分線を2次曲線などで近似し、各2次曲線に対して屈曲点で接線を引き、その接線の角度θを求めること等の手法により、上記と同様にして、道路形状を検出することが可能である。
以上説明したように、単独の車載カメラ1aが撮影した画像から走行区分線を抽出し、抽出した走行区分線における屈曲点の前後を直線A、Bとして表し、その直線A、Bの成す角度に基づいて、路面の勾配や凹凸などの形状を求めることが可能となる。したがって、複数のカメラを必要とする場合と比べ、設備の簡素化を図ることが可能となり、設備のコスト減に貢献することが可能となる。
そして、このように求められた道路形状に基づいて、上述した車間制御部2、走行制御部3、追突回避制御部4およびライト制御部5で様々な車両制御を実行することが可能となる。これにより、道路形状に応じた車間距離調整、車両走行の安定化、追突回避制御およびヘッドライトの光軸調整を行うことが可能となる。
なお、道路に付けられた走行区分線は、必ずしも連続的なライン状のものだけでなく断続的な破線状のものもある。仮に、車載カメラ1aが撮影した画像のうち一方の走行区分線がライン状のもので他方が破線状のものである場合には、ライン状の走行区分線に基づいて道路形状の検出を行うことが可能である。しかしながら、その両方の走行区分線が共に破線状のものであった場合には、一般的に知られている補間処理によって破線状の走行区分線をライン状に置き換えることにより、ライン状とした走行区分線に基づいて道路検出を行うことも可能である。
(他の実施形態)
上記実施形態において、車両のピッチング変動と道路形状との関係に基づいて、走行区分線と画像中のX軸との角度の関係を求め、それに応じて直線A、Bの成す角度θと道路形状の関係を調整することも可能である。
上記実施形態において、車両のピッチング変動と道路形状との関係に基づいて、走行区分線と画像中のX軸との角度の関係を求め、それに応じて直線A、Bの成す角度θと道路形状の関係を調整することも可能である。
図9(a)〜(c)は、車両が平坦な路面を走行している場合に、車両がピッチング変動したときの車載カメラ1aで撮影される画像中の走行区分線の変化を示したものである。図9(a)〜(c)の各図中、紙面左側はピンチング変動の様子を示した模式図、紙面左側がそのときに撮影された画像中の走行区分線を示している。
図9(b)に示されるように、車両がピッチング変動をしていない場合に撮影された画像中の走行区分線はX軸に対して所定の角度を成す。これに比べ、図9(a)に示されるように車両がノーズダイブしたようなピッチング変動をした場合には、走行区分線がX軸に対して成す角度がピッチング変動をしていない場合と比べて大きくなり、図9(c)に示されるように車両がアンダースコートしたようなピッチング変動をした場合には、走行区分線がX軸に対して成す角度がピッチング変動をしていない場合と比べて小さくなる。
したがって、車内LAN6を通じて、図1中に示した加速度センサからの入力信号を前方監視認識部1bに入力し、加速度から車両のピッチング変動を推定することで、ピッチング変動に基づく画像中の走行区分線の変化を求めることが可能となる。これにより、ピッチング変動に応じた道路形状の検出を行うことができる。
また、このようなピッチング変動に応じた道路形状の検出を行える場合、車両の直前から勾配が始まるような場合に撮影された画像中の走行区分線と、ピッチング変動に起因して変化した走行区分線とを区別することも可能となる。
図10は、車両の直線から勾配が始まるような場合に車載カメラ1aが撮影した画像中の走行区分線を示したものである。この図中、紙面左側は道路勾配の様子を示した図、紙面左側がそのときに撮影された画像中の走行区分線を示している。
この図に示されるように、車両の直前から勾配が始まるような場合には、道路の平坦部分が車載カメラ1aによって撮影されないため、道路の勾配部分のみが撮影されることになり得る。このような場合には、図9(a)に示される画像中の走行区分線と同じような形状になる。しかしながら、加速度からピッチング変動を推定することにより、その走行区分線がピッチング変動に起因して変化したものか、道路勾配に起因するものなのかを区別することができる。
1…道路形状検出装置、1a…車載カメラ、1b…前方監視認識部、
2…車間制御部、3…走行制御部、4…追突回避制御部、5…ライト制御部、
6…車内LAN、7…加速度センサ。
2…車間制御部、3…走行制御部、4…追突回避制御部、5…ライト制御部、
6…車内LAN、7…加速度センサ。
Claims (9)
- 車両に搭載された車載カメラ(1a)と、
前記車載カメラが撮影した画像のデータを受け取り、画像中における走行区分線を抽出すると共に、抽出した走行区分線における屈曲点を求め、この屈曲点前後における前記走行区分線の変化に基づいて前記車両の前方の道路形状を求める前方監視認識部(1b)とを備えていることを特徴とする道路形状検出装置。 - 前記前方監視認識部は、前記屈曲点前後における前記走行区分線を直線で表し、その前後の2つの直線が成す角度から前記車両の前方の道路形状を求めるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の道路形状検出装置。
- 前記前方監視視認部は、前記屈曲点前を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度に対して、前記屈曲点後を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度の方が大きい場合に、道路が上り坂になっていることを検出するようになっていることを特徴とする請求項2に記載の道路形状検出装置。
- 前記前方監視視認部は、前記屈曲点前を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度に対して、前記屈曲点後を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度の方が小さい場合に、道路が下り坂になっていることを検出するようになっていることを特徴とする請求項2または3に記載の道路形状検出装置。
- 前記前方監視視認部は、前記屈曲点前を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度に対して、前記屈曲点後を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度の方が大きくなっており、かつ、前記走行区分線が前記屈曲点よりも遠方に位置する場所において、前記屈曲点よりも近傍に位置する部分と同一直線上に載っている場合に、道路の隆起を検出するようになっていることを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1つに記載の道路形状検出装置。
- 前記前方監視視認部は、前記屈曲点前を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度に対して、前記屈曲点後を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度の方が小さくなっており、かつ、前記走行区分線が前記屈曲点よりも遠方に位置する場所において、前記屈曲点よりも近傍に位置する部分と同一直線上に載っている場合に、道路の陥没を検出するようになっていることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1つに記載の道路形状検出装置。
- 前記前方監視視認部は、前記屈曲点前を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度に対して、前記屈曲点後を表す直線が前記画像における水平線に対して成す角度が変化しており、かつ、前記走行区分線が前記屈曲点よりも遠方に位置する場所において、前記屈曲点よりも近傍に位置する部分と平行になっている場合に、道路の段差を検出するようになっていることを特徴とする請求項2ないし6のいずれか1つに記載の道路形状検出装置。
- 請求項1ないし7のいずれか1つに記載の道路形状検出装置を有してなる車両制御装置であって、
前記道路形状検出装置によって検出された道路形状に基づいて、前記車両に備えられたアクチュエータを駆動することで、前記道路形状に応じた車両制御を行うようになっていることを特徴とする車両制御装置。 - 車両に搭載された車載カメラ(1a)を用いて、前記車両の前方の画像を撮影するステップと、
前記車載カメラが撮影した画像のデータに基づいて、この画像中における走行区分線を抽出するステップと、
前記抽出した走行区分線における屈曲点を求めるステップと、
前記屈曲点前後における前記走行区分線の変化に基づいて前記車両の前方の道路形状を求めるステップと、を含んでいることを特徴とする道路形状検出方法。
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