JP2005299986A - バーナユニット - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 前記バーナケース(1)は一枚の金属板で構成されており、前記前板部(102)又は後板部(103)と前記底板部(101)との境界に沿った領域には、前記金属板の曲げ強度の低減加工を施した折り目(S)(S)が形成されていること。
【選択図】 図4
Description
このものでは、厚み方向に重ね合わされた扁平バーナ(21)(21)群が、前半体(11)と後半体(12)に二分割されたバーナケース(1)内に収納される構成である。
前半体(11)は、多数の給気孔(13)(13)が形成された底板(111)の前辺から前下板(112)が屈曲起立していると共に、該前下板(112)の上辺から前方に屈曲した庇板(113)の前辺部からは前上板(114)が屈曲起立している。又、前記前上板(114)の上辺から後方へ屈曲されたバーナ保持板(115)には、後方へ開放する差込スリット(15)(15)が所定ピッチで形成されている。
扁平バーナ(21)の側面形状は略長方形を有していると共に、頂面には炎孔群が前後方向に直線状に整列している。
図7に示すように、先ず、各扁平バーナ(21)(21)の前端に開放するガス入り口(20)を前半体(11)の前下板(112)に開設されたバーリング孔(H)(H)の周縁の環状立上り部(H1)に外嵌させると共に、各扁平バーナ(21)(21)の前端縁をバーナ保持板(115)の差込スリット(15)(15)に各別に差し込み、これにより、全ての扁平バーナ(21)(21)を前半体(11)にセットする。
従って、上記従来のものでは、プレス抜きの作業回数が多いことや、前半体(11)と後半体(12)の結合作業の必要性から、バーナユニットの製作に必要な作業工程数が増加して作業効率が悪くなるという問題がある。
尚、扁平バーナ(21)のガス入り口(20)をバーナケース(1)側の前記環状立上り部(H1)に外嵌する構造でない形式のものでも、扁平バーナ(21)の前縁が複雑な凹凸形状を有している場合には、整形後のバーナケース(1)に扁平バーナ(21)(21)を装填できない場合がある。
『上辺に沿って炎孔が形成された扁平バーナ(21)(21)を厚み方向に並設したバーナ集合体が上方開放のバーナケース(1)に起立状態で装填されているバーナユニットであって、
前記バーナケース(1)は、矩形状の底板部と、前記底板部の左右両側辺から起立した左横板部及び右横板部と、前記底板部の前辺から起立し且つ前記扁平バーナ(21)(21)のガス入り口に臨むガス供給用開口が形成された前板部と、前記底板部の後辺から起立した後板部とを備えており、
前記前板部と後板部の夫々には、前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持するバーナ支持手段が設けられているバーナユニット』に於いて、前記バーナケース(1)を一枚の金属板で構成しても前記扁平バーナ(21)(21)の装填作業が円滑に行なえるようにし、これにより、前記バーナケース(1)が前半体(11)と後半体(12)との組み合わせから成る既述従来のものに比べて、製造工程数の減少を図って作業性の向上に貢献できるようにすることをその課題とする。
上記課題を解決する為の請求項1に係る発明の技術的手段は、
『前記バーナケース(1)は一枚の金属板で構成されており、
前記前板部又は後板部と前記底板部との境界に沿った領域には、前記金属板の曲げ強度の低減加工を施した折り目が形成されている』ことである。
上記技術的手段の作用をバーナユニットの製造作業を説明しながら記載する。
前板部又は後板部のうち、前記折り目を具備しない方の板部及び、左右の横板部を曲げ装置で屈曲起立させ、その後扁平バーナ(21)(21)を底板部上にセットする。
その後、折り目を具備する方の後板部又は前板部を、作業者の手で屈曲起立させると、該板部が前記折り目(金属板の曲げ強度の低減加工を施した部分)に沿って容易に折り曲げられ、これにより、バーナケース(1)内に扁平バーナ(21)(21)が装填されたバーナユニットが完成する。
請求項1に係る発明に於いて、前記折り目は前板部と底板部との境界に沿った領域に形成しても良いが、
『前記折り目は、前記後板部と底板部との境界に沿った領域に形成されており、
前記ガス供給用開口はバーリング孔であると共に、該バーリング孔の周縁の環状立上り部に対して前記扁平バーナ(21)のガス入り口が外嵌されている』ものとすることができる。
このものでは、扁平バーナ(21)(21)を底板部にセットする際には、屈曲起立させた前板部のバーリング孔周縁の環状立上り部に扁平バーナ(21)のガス入り口を外嵌させ、その後、後板部を折り目に沿って作業者の手で折り曲げる。
従って、バーリング孔が形成された前板部と底板部との境界に沿って折り目が形成されている場合、即ち、底板部に扁平バーナ(21)(21)をセットした後に最終的に前板部を手で折り曲げる場合には、該折り曲げ時に、複数のバーリング孔周縁の環状立上り部に複数の扁平バーナ(21)(21)のガス入り口を同時に外嵌させる必要があるため、前記環状立上り部とガス入り口の周縁が干渉し易く嵌入し難いが、上記技術的手段によれば、屈曲起立された前板部のバーリング孔周縁の環状立上り部に扁平バーナ(21)(21)のガス入り口を外嵌させ、その後に、外嵌作業の必要のない後板部を屈曲起立させるから、バーナユニットの組立て作業が容易に行なえる。
請求項3に係る発明は、請求項1の発明に係るバーナユニットの製造方法の発明である。
請求項3に係る発明の技術的手段は、
『請求項1に記載のバーナユニットを製造するバーナユニット製造方法に於いて、
前記バーナケース(1)の展開形状であって、前記底板部の外周に前板部,左横板部,後板部及び、右横板部が連設された平板状の金属製ブランクを用い、
前記前板部又は後板部のうちの前記折り目を具備しない前板部又は後板部及び、左横板部及び右横板部を曲げ装置で屈曲起立させる第1曲げ工程と、
前記第1曲げ工程の後に、前記底板部に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態で載置すると共に、前記屈曲起立させた前板部又は後板部の前記バーナ支持手段に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させるバーナセット工程と、
前記折り目を具備する後板部又は前板部を前記折り目に沿って屈曲起立させと共に、該後板部又は前板部に設けられたバーナ支持手段で前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させる第2曲げ工程とを実行する』ことである。
上記技術的手段によれば、先ず、前記底板部の外周に前板部,左横板部,後板部及び、右横板部が連設された平板状の金属製ブランクを準備する。
すると、前板部又は後板部の何れかと、左横板部及び右横板部が屈曲起立した半完成状態のバーナケース(1)が得られる。
次に、前記底板部に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態で載置すると共に、前記屈曲起立させた前板部又は後板部の前記バーナ支持手段に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させる(バーナセット工程)。
すると、扁平バーナ(21)(21)は、前板部又は後板部に設けられたバーナ支持手段で起立状態に支持されて底板部上にセットされる。
その後、折り目を具備する方の後板部又は前板部を、作業者の手で起立させると、該板部が前記折り目に沿って容易に折り曲げられる。又、このときには、前記後板部又は前板部に設けられたバーナ支持手段で前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させる。これにより、バーナケース(1)内に扁平バーナ(21)(21)が装填されたバーナユニットが完成する。
請求項1に係る発明では、前板部又は後板部と前記底板部との境界に沿った領域には、バーナカバー(1)を構成する金属板の曲げ強度の低減加工を施した折り目が形成されている。従って、底板部に扁平バーナ(21)(21)をセットした後の最終段階で、後板部又は前板部を折り目に沿って作業者の手で容易に起立させることができるから、バーナケース(1)を一枚の金属板で構成しても前記扁平バーナ(21)(21)の装填作業が円滑に行なえる。よって、前記バーナケース(1)が前半体(11)と後半体(12)の組み合わせから成る既述従来のものに比べて、製造工程数の減少を図ることができ、作業性が向上する。
請求項3に係る発明では、請求項1に係る発明のバーナユニットの製造方法の発明が提供できる。
[全体構成]
図4に示すように、本実施の形態に係るバーナユニットは、上辺に沿って直線状に炎孔(24)(24)が形成された扁平バーナ(21)(21)を厚み方向に並設したバーナ集合体を具備しており、該バーナ集合体が上方開放のバーナケース(1)に起立状態で装填されたものである。
[扁平バーナ(21)]
図3に示すように、扁平バーナ(21)は、ガス入り口(20)から炎孔(24)(24)に繋がるガス通路となるガス通路用窪部(26)がプレスで絞り加工された長方形の表裏2枚の金属板(27)(28)を重ね合わせたものであり、該金属板(27)(28)の上端の相互間には炎孔(24)(24)を形成する為の区画板(29)が介装されている。
扁平バーナ(21)の後縁部(210)と下縁部(211)は、表裏の金属板(27)(28)が密着状態に結合されていると共に、扁平バーナ(21)の前縁部(212)は、ガス入り口(20)部分を除いて密着状態に結合されている。従って、ガス入り口(20)から流入するガスは、金属板(27)(28)の対向面のガス通路用窪部(26)(26)で形成されるガス通路を経由して炎孔(24)(24)に流動する。
図3,4に示すように、前記バーナケース(1)は、矩形状の底板部(101)と、該底板部(101)の左右両側辺から起立した左横板部(104)及び右横板部(105)と、前記底板部(101)の前辺及び後辺から起立した前板部(102)及び後板部(103)とを備えており、後板部(103)と底板部(101)の境界には、既述発明特定事項たる折り目としての切り込み(S)(S)が左右方向に所定ピッチで形成されている。そして、この切り込み(S)(S)の形成によって、バーナケース(1)を構成する金属板の曲げ強度の低減が図られている。
更に、後板部(103)の上端からは、差込スリット(16)(16)を存して左右に並んだ上方保持片(160)(160)が前方に屈曲していると共に、その下方からは、差込スリット(17)(17)を存して左右に並んだ下方保持片(170)(170)が前方に屈曲している。そして、前記差込スリット(16)(16)(17)(17)に対して扁平バーナ(21)の後縁部(210)が前方から挿入されるようになっている。従って、本実施の形態では、差込スリット(16)(16)を存して左右に並んだ上方保持片(160)(160)及び、差込スリット(17)(17)を存して左右に並んだ下方保持片(170)(170)も、既述発明特定事項たるバーナ支持手段に対応する。
次に、上記バーナユニットの製造方法を説明する。
先ず、図示しない金属板材料から、図1に示す一枚の金属製ブランク(5)をプレス装置で打抜く。
このブランク(5)は、バーナケース(1)の展開形状を有しており、多数の給気孔(13)(13)を具備する底板部(101)と、該底板部(101)の左右の両側辺から水平方向に延長する左横板部(104)及び右横板部(105)と、底板部(101)の前後辺から水平方向に延長する前板部(102)及び後板部(103)とを具備している。
底板部(101)の後辺から水平方向に延長される前記後板部(103)には、左右に長いスリット部(30)が開設されており、該スリット部(30)に沿った領域には、既述差込スリット(17)(17)を存して左右に並んだ下方保持片(170)(170)が設けられている。又、後板部(103)の先端辺部には、差込スリット(16)(16)を存して左右に並んだ上方保持片(160)(160)が設けられていると共に、後板部(103)の両側辺近傍には、既述ビス孔(620)(620)に対応するネジ孔(a)(a)が形成されている。
又、後板部(103)と底板部(101)の境界には、切り込み(S)(S)が左右方向に所定ピッチで並んで形成されており、該切り込み(S)(S)の形成によって、前記金属板たるブランク(5)の曲げ強度を低減させ、これにより、後板部(103)を水平姿勢から起立姿勢に折り曲げ易くしている。
先ず、図2,3に示すように、前板部(102)と、左右横板部(104)(105)を基端部(底板部(101)との境界線)に沿って図示しない曲げ装置で屈曲起立させる(第1曲げ工程)。
即ち、図2に示すように、底板部(101)の両側辺部に連設された左右横板部(104)(105)を、第3折り曲げ片(62)(62)を折り曲げた後に屈曲起立させると共に、前板部(102)の両側辺部に連設された第2折り曲げ片(61)(61)を屈曲起立させる一方、その基端側の第1折り曲げ片(60)(60)を下方に折り曲げる。又、後板部(103)の先端辺部に設けられた上方保持片(160)(160)と、その基端側に設けられた下方保持片(170)(170)を屈曲起立させる。
又、上記バーナセット工程では、扁平バーナ(21)のガス入り口(20)を、前板部(102)に開設されたバーリング孔(H)の環状立上り部(H1)に外嵌させる。これにより、扁平バーナ(21)の一部たるガス入り口(20)が前記環状立上り部(H1)の位置で前板部(102)の下方に対して係合する。又、扁平バーナ(21)を底板部(101)に載置した状態では、該扁平バーナ(21)の前縁部(212)が前記庇部(102b)に載置状態になり、これにより、扁平バーナ(21)(21)の起立姿勢が一層安定する。
このものでは、底板部(101)と後板部(103)の境界に形成された折り目としての切り込み(S)(S)に沿って前記後板部(103)を折り曲げることによって、一枚の金属板から成るバーナケース(1)に扁平バーナ(21)(21)を装填することができるから、既述従来のように、ニ分割された前半体(11)と後半体(12)を結合する作業が不要となって、作業工程数が少なくなり、これにより、作業性の向上が図れると共に、部品点数が少なくてすみ、これにより、コストダウンに貢献することができる。又、ニ分割された前半体(11)と後半体(12)を結合する既述従来のものに比べ、必要部品数が少なくなることから、部品管理も容易になる。
1.上記実施の形態では、底板部(101)と後板部(103)の境界部に形成する折り目を、所定ピッチで配設された切り込み(S)(S)としたが、上記境界部に沿ってブランク(5)を押し潰して直線状の薄肉部を形成し、該薄肉部を折り目として採用してもよい。
2.上記実施の形態では、底板部(101)と後板部(103)の境界に沿って折り目を形成したが、底板部(101)と前板部(102)の境界に沿って折り目を形成することによって、前板部(102)を作業者の手で折り曲げるようにしても良い。
(21)・・・扁平バーナ
(101)・・・底板部
(102)・・・前板部
(103)・・・後板部
(104)・・・左横板部
(105)・・・右横板部
Claims (3)
- 上辺に沿って炎孔が形成された扁平バーナ(21)(21)を厚み方向に並設したバーナ集合体が上方開放のバーナケース(1)に起立状態で装填されているバーナユニットであって、
前記バーナケース(1)は、矩形状の底板部と、前記底板部の左右両側辺から起立した左横板部及び右横板部と、前記底板部の前辺から起立し且つ前記扁平バーナ(21)(21)のガス入り口に臨むガス供給用開口が形成された前板部と、前記底板部の後辺から起立した後板部とを備えており、
前記前板部と後板部の夫々には、前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持するバーナ支持手段が設けられているバーナユニットに於いて、
前記バーナケース(1)は一枚の金属板で構成されており、
前記前板部又は後板部と前記底板部との境界に沿った領域には、前記金属板の曲げ強度の低減加工を施した折り目が形成されている、バーナユニット。 - 請求項1に記載のバーナユニットに於いて、
前記折り目は、前記後板部と底板部との境界に沿った領域に形成されており、
前記ガス供給用開口はバーリング孔であると共に、該バーリング孔の周縁の環状立上り部に対して前記扁平バーナ(21)のガス入り口が外嵌されている、バーナユニット。 - 請求項1に記載のバーナユニットを製造するバーナユニット製造方法に於いて、
前記バーナケース(1)の展開形状であって、前記底板部の外周に前板部,左横板部,後板部及び、右横板部が連設された平板状の金属製ブランクを用い、
前記前板部又は後板部のうちの前記折り目を具備しない前板部又は後板部及び、左横板部及び右横板部を曲げ装置で屈曲起立させる第1曲げ工程と、
前記第1曲げ工程の後に、前記底板部に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態で載置すると共に、前記屈曲起立させた前板部又は後板部の前記バーナ支持手段に前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させるバーナセット工程と、
前記折り目を具備する後板部又は前板部を前記折り目に沿って屈曲起立させと共に、該後板部又は前板部に設けられたバーナ支持手段で前記扁平バーナ(21)(21)を起立状態に支持させる第2曲げ工程とを実行する、バーナユニットの製造方法。
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