JP2005298781A - フレキシブルプリント配線板用接着剤組成物および接着フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明は、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体へ仮付けが容易で、かつ鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性をもつフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物および接着フィルムを提供することを目的とする。
【解決手段】
アクリルゴム(A)、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)と1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物(b2)およびアルコキシシラン部分縮合物(b3)を脱アルコール反応させたシラン変性エポキシ樹脂(B)、フェノール樹脂(C)、無機充填剤(D)、硬化剤(E)を必須成分とし、且つ無機充填剤(D)の配合量が(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部に対して、5〜50重量部の範囲であり、且つ、シラン変性エポキシ樹脂(B)の有効成分が、(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部中、2〜50重量部の範囲であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物、および該接着剤組成物を用いたフレキシブルプリント配線板用接着フィルム。
【選択図】 なし

Description

本発明は、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体への仮付けが容易で、かつ貼り合わせ工程においてエアーかみ等の歩留まりの低下がなく、鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性をもつフレキシブルプリント配線板(以下FPC)用接着剤組成物および接着フィルムに関する。
FPCは、リジッド基板と比較し、機械的強度がないため、他のFPCやリジッド基板と接続する際に、ポリイミドやガラスエポキシなどを補強材として用いて補強する。これらの補強材とFPCを接着するために接着フィルムが使用されている。補強材の貼り合わせ方法は、10〜40℃の低温で、接着フィルムを用いて補強材とFPCとを仮付けし、プレス装置まで搬送され、プレス工程に入る。プレス工程後、接着フィルムを硬化させ、補強材とFPCを接着する。そのため、接着フィルムは、被着体である補強材やFPCへの仮付け性が必要となっている。
近年のFPCは、携帯電話、デジタルビデオカメラなどデジタル民生機器の需要の高まりから、生産量が急激に増加している。このため、生産性を向上できるように、常温で仮付けが可能で、かつ貼り合わせ工程におけるエアーかみ等による歩留まりの低下のない接着フィルムが要求されている。
さらに、近年のFPCは、環境負荷を低減するため、鉛フリーはんだを用いるようになり、はんだの融着工程であるリフロー炉の設定温度が高くなったため、従来の接着フィルムの耐熱性では、対応できず、フクレ、ハガレなどが発生しやすくなっている。
これまで、FPC用接着剤としてはアクリロニトリルブタジエンゴム系、ポリイミド系、エポキシ樹脂系およびアクリルゴム系等が使用されている。しかしながら、アクリロニトリルブタジエンゴム系接着剤では熱劣化により、電気抵抗、はく離接着強さ等の特性の低下が起こりやすいという欠点を有している。
ポリイミド系では、接着剤に使用される有機溶媒が、N−メチルピロリドンのような高沸点溶剤であることから、残留溶剤として高沸点溶剤が大量に残りやすく、リフローはんだ耐熱性が低下しやすいという欠点を有している。エポキシ樹脂系接着剤は可とう性に劣り、また、はく離接着強さも低い。
低沸点の汎用溶剤に溶解可能なアクリルゴム系接着剤が、耐熱劣化性、乾燥性、可とう性、はく離接着強さに優れているが、イソシアネートや、メラミン等の架橋剤で硬化させただけでは、エポキシ系、ポリイミド系に比べ架橋密度が低く、電気抵抗が十分に得られず、電気的信頼性に劣るという欠点を有している。この為、アクリルゴムにエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂をブレンドして、これら特性を向上する手法が取られているが、リフローはんだ耐熱性に劣るなどの問題がある。
この対策として、低分子量のアクリルゴムやCTBNを必須成分として用いることで、Bステージでの流動性がよくなり、より低い温度での仮付けは可能となるが、熱可塑性樹脂であるため、リフローはんだ耐熱性に劣るといった問題が生じやすくなる。
また、アクリルゴム、エポキシ当量180〜400g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂と1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物、およびアルコキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させたシラン変性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化剤を必須成分としたものや(例えば、特許文献1)、または、アクリルゴム、ビスフェノールA型エポキシ樹脂と1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物、およびアルコキシシラン部分縮合物を脱アルコール反応させたシラン変性エポキシ樹脂、エポキシ当量180〜400g/eqのビスフェノールA型エポキシ樹脂、フェノール樹脂、硬化剤を必須成分とすること(例えば、特許文献2)で、リフローはんだ耐熱性は向上するが、タックが高くなるため、被着体との仮付け時にエアーが入りやすくなり、リフローはんだの際にエアーによるふくれが生じ、歩留まりの低下を招く。さらに、タックが高いため、加圧なしでも自重で容易に密着してしまうため、貼り直し等も困難となるといった問題があり、改善が強く望まれていた。
特開平7−305043 特願2002−341512
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体への仮付けが容易で、かつ貼り合わせ工程においてエアーかみ等による歩留まりの低下がなく、鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性をもつFPC用接着剤組成物および接着フィルムを提供することである。
これら問題を、解決する為に鋭意研究を重ねた結果、カルボキシル基含有アクリルゴム、特定のシラン変性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、特定量の無機充填剤、硬化剤を必須成分として用いることで、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体への仮付けが容易で、かつ鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性を有することを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明とは、アクリルゴム(A)、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)と1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物(b2)およびアルコキシシラン部分縮合物(b3)を脱アルコール反応させたシラン変性エポキシ樹脂(B)、フェノール樹脂(C)、無機充填剤(D)、硬化剤(E)を必須成分とし、且つ無機充填剤(D)の配合量が(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部に対して、5〜50重量部の範囲であり、且つ、シラン変性エポキシ樹脂(B)の有効成分が、(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部中、2〜50重量部の範囲であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物、および該接着剤組成物を用いたフレキシブルプリント配線板用接着フィルムに関する。
本発明によれば、アクリルゴム、特定のシラン変性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、特定量の無機充填剤、硬化剤を必須成分として用いることで、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体への仮付けが容易で、かつ貼り合わせ工程においてエアーかみ等による歩留まりの低下がなく、鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性をもつFPC用接着剤組成物および接着フィルムを提供することができる。
以下、本発明の実施の形態を具体的に説明する。
本発明に使用されるアクリルゴム(A)とはアクリル酸アルキルエステル(メタアクリル酸エステルも含む、以下同様)を主成分とし、ビニル単量体と必要に応じてアクリロニトリル、スチレン等を含む共重合体である。アクリル酸アルキルエステルとしては、例えば、アクリル酸エチル(メタクリル酸エチルも含む、以下同様)、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸オクチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ウンデシル、アクリル酸ラウリル、等の単量体および、アクリル酸2−ヒドロキシエチル、アクリル酸2ヒドロキシルプロピル、アリルアルコール等の水酸基を有する単量体が挙げられる。これらの中から、1種類または2種類以上を選択して使用できる。ビニル単量体としては例えば、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸があげられるが、これらに限定されるものではない。
アクリルゴムの重合方法としては、特に限定はされないが、一般的な懸濁重合法などを用いることができ、例えば、PVA等の分散剤、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、ラウリルパーオキサイド(LPO)等の重合開始剤を水媒体中分散させた液体に、上記アクリルモノマーの2種類以上の混合物を滴下し、重合させる。重合物は、精製水で水洗して、不純物の除去を行い、水洗後加熱乾燥し、残留モノマー、水分の除去を行う。重合物の数平均分子量としては50,000〜500,000程度が好ましい。
上記のエポキシ樹脂(b1)は、エポキシ当量180〜400g/eqの範囲内で目的に応じ、適宣に選択して使用できる。180g/eqより小さいと、反応生成物であるシラン変性エポキシ樹脂中に残存するアルコキシシラン部分縮合物(b3)の量が増えたり、Bステージでの接着フィルムが脆くなる傾向がある。エポキシ当量が400g/eqより大きいと、脱アルコール反応途中で高粘度化する傾向があるため、流動性が得られなくなり、接着フィルムのタックが減少し、低温での仮付けが困難になる傾向がある。
1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物(b2)(以下、エポキシ化合物(b2))の使用量は特に限定されず、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)中の水酸基を持たない分子の含有量に応じて適宜に決定すればよい。
エポキシ化合物(b2)としては、1分子中に水酸基を1つもつエポキシ化合物であれば、エポキシ基の数は特に限定されない。また、エポキシ化合物(b2)としては、分子量が小さいもの程、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)やアルコキシシラン部分縮合物(b3)に対する相溶性がよく、耐熱性付与効果が高いことから、炭素数が15以下のものが好適である。その具体例としては、エピクロロヒドリンと水、2価アルコールまたはフェノール類とを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するモノグリシジルエーテル類、エピクロロヒドリンとグリセリンやペンタエリスリトールなどの3価以上の多価アルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するポリグリシジルエーテル類、エピクロロヒドリンとアミノモノアルコールとを反応させて得られる分子末端に1つの水酸基を有するエポキシ化合物、分子中に1つの水酸基を有する脂環式炭化水素モノエポキシド(例えば、エポキシ化テトラヒドロベンジルアルコール)などが例示できる。これらのエポキシ化合物の中でも、グリシドールが耐熱性付与効果の点で最も優れており、またアルコキシシラン部分縮合物(b3)との反応性も高いため、好適である。
アルコキシシラン部分縮合物(b3)としては、酸または塩基触媒の存在下、アルコキシシラン化合物および水を加え、部分的に加水分解、縮合したものを用いることができる。
アルコキシシラン部分縮合物(b3)の構成原料である上記アルコキシシラン化合物の具体例としては、一般的にゾル−ゲル法に用いられているものを使用でき、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラプロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラブトキシシラン等のテトラアルコキシシラン類、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、n−プロピルトリメトキシシラン、n−プロピルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソプロピルトリエトキシシラン等のアルキルトリアルコキシシラン類、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン等のアリールトリアルコキシシラン類、またはこれらの縮合物等があげられる。
アルコキシシラン部分縮合物(b3)としては、当該構成原料であるアルコキシシラン化合物のうちのメトキシシラン類から得られるものが、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)やエポキシ化合物(b2)との反応性に富むため好ましく、特に汎用性を考慮するとテトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシランが更に好ましい。
本発明に使用されるシラン変性エポキシ樹脂(B)は、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)とエポキシ化合物(b2)およびアルコキシシラン部分縮合物(b3)を脱アルコール反応させることにより得られる。エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)およびエポキシ化合物(b2)と、アルコキシシラン部分縮合物(b3)との使用重量比は、シラン変性エポキシ樹脂(B)中にアルコキシ基が実質的に残存するような割合であれば、特に制限されない。
こうして得られたシラン変性エポキシ樹脂(B)は、アルコキシシラン部分縮合物(b3)のアルコキシ基が、エポキシ樹脂残基やグリシジル残基で置換されたものを主成分とするが、当該樹脂中には未反応のエポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)、エポキシ化合物(b2)、アルコキシシラン部分縮合物(b3)が含有されていてもよい。このようなシラン変性エポキシ樹脂としては、コンポセランE201(荒川化学工業製、エポキシ当量285g/eq、有効成分91%)があり、好適に用いることができる。
シラン変性エポキシ樹脂(B)の配合量は、(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部中、2〜50重量部の範囲である。2重量部より少ないと、タックが低下することから、低温でのラミネートが困難となり好ましくない。一方、50重量部より多いと、接着剤組成物の粘度が高くなり、フィルム状にすることが困難となる。
また、シラン変性エポキシ樹脂(B)のゾル−ゲル反応を速やかに反応させるために促進剤として、金属の酸化物、有機酸塩、ハロゲン化物などを使用することも可能だが、極少量の金属イオンが耐マイグレーション性などの電気的信頼性を低下させ、配線板用の絶縁材料としては致命的な欠陥となる恐れがあることから、できる限り使用しないことが好ましい。
本発明には、シラン変性エポキシ樹脂(B)の他にこれ以外のその他のエポキシ樹脂(F)を併用して用いることができる。ここでその他のエポキシ樹脂(F)とは、分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールFノポラック型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、グリシジルエステル型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、二官能フェノール類のジグリシジルエーテル化物、二官能アルコール類のジグリシジルエーテル化物、およびそれらのハロゲン化物、水素添加物等が使用できる。これらの化合物は、単独もしくは2種類以上併用して使用することができる。
本発明のフェノール樹脂(C)とは、フェノール樹脂の分子量、軟化点、水酸基等量などは特に制限されるものではない。フェノール樹脂は、フェノールに対してホルムアルデヒドを過剰に加えアルカリ触媒で反応させたものである。該レゾール型のフェノール樹脂は、加熱するか、または酸を加えると常温でも反応が進行し自己縮合する。また、本発明においてはフェノール樹脂の自己縮合だけでなく、アクリルゴム(A)に対しても反応性を持つこから、リフローはんだ耐熱性や体積抵抗が向上する。
本発明の無機充填剤(D)としては、本質的に電気絶縁性のものであれば使用することができ、例えば、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物、酸化アルミニウム、酸化カルシウム等の金属酸化物、その他、シリカ、マイカ、タルク、クレー等が挙げられる。本発明においては、無機充填剤として、特に水酸化アルミニウムを使用することが好ましい。水酸化アルミニウムは、イオン性不純物が少なく、低コストであることから、FPCを含め、電子材料用途として汎用されていることから好適である。これらは、単独あるいは必要に応じて2種以上併用して用いることができる。これらの無機充填剤の配合量は、(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部に対して5〜50重量部の範囲である。5重量部より少ないと、貼り合わせ工程においてエアーかみ等が生じ、十分な作業性が得られず、また、50重量部より多いと、常態はく離接着強さが低下する等の問題を生じる。
本発明の硬化剤(E)とはシラン変性エポキシ樹脂(B)および必要に応じ用いられるその他のエポキシ樹脂(F)の硬化剤または硬化触媒である。例えば、芳香族ポリアミン、三フッ化ホウ素トリエチルアミン錯体等の三フッ化ホウ素のアミン錯体、2−アルキル−4−メチルイミダゾール、2−フェニル−4−アルキルイミダゾール等のイミダゾール誘導体、無水フタル酸、無水トリメリット酸等の有機酸、ジシアンジアミド、トリフェニルフォスフィン、ジアザビシクロウンデセン、ヒドラジン等公知のものが使用できる。なお、これら硬化剤、硬化触媒は単独で用いてもよいし、必要に応じて2種類以上を併用してもよい。
これらの成分はメチルエチルケトン、トルエン、メタノール、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド等の有機溶剤に溶解または分散して使用される。
充填剤を添加した接着剤溶液を使用して、接着フィルムを作成する場合は、充填剤の2次凝集物が散在すると、接着フィルムの表面に凹凸が発生し、外観を損ねることがある。そのため、接着剤溶液の粘度を高めて混合したり、攪拌速度を高める等して、2次凝集物を低減することが好ましい。
接着フィルムは接着剤溶液を離型紙上に直接コーティングし、有機溶剤を乾燥することで得られる。コーティング方法としては、特に限定されないが、コンマコーター、リバースロールコーター等が挙げられる。
本発明に用いられる離型紙としては、特に限定されるものではないが、例えば、上質紙、クラフト紙、グラシン紙などの紙の両面に、クレー、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの目止剤の塗布層を設けたもの、さらにその各塗布層の上にシリコーン系、フッ素系、アルキド系の離型剤が塗布されたもの、および、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−α−オレフィン共重合体、プロピレン−α−オレフィン共重合体等の各種オレフィンフィルム単独、およびポリエチレンテレフタレート等のフィルム上に上記離型剤を塗布したものが挙げられるが、電子材料用途として汎用的に使用されており、また、価格等の面から、上質紙の片面もしくは両面にポリエチレンン目止処理し、その上にシリコーン系離型剤を用いたものや、ポリエチレンテレフタレート上にシリコーン系離型剤を用いたものが好ましい。
次に本発明の実施例および比較例を説明する。
(評価方法)
(1)ラミネート時のエアーかみ
25μmポリイミドフィルムKapton100H(デュポン社製)とセパレータのついた接着フィルムの接着フィルム面を40℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せる。エアーかみがなく、ラミネートできたかを目視にて確認する。
(2)仮付け性
25μmポリイミドフィルムKapton100Hとセパレータのついた接着フィルムの接着フィルム面を40℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せる。25μmポリイミドフィルムKapton100H面を上にし、接着フィルム面を下にした際、接着フィルムが落下せず、仮付けできたかを確認する。
(3)常態はく離接着強さ
25μmポリイミドフィルムKapton100Hとセパレータのついた接着フィルムの接着フィルム面を、40℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せた後、上記のセパレータをはがした接着フィルム面に25μmポリイミドフィルムKapton100Hを40℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せた。その後、150℃2時間後、硬化した試験片をJIS K 6854−3に準拠し、T形はく離接着強さを測定した。はく離温度は23℃、はく離速度は10mm/分とした。
(4)リフローはんだ耐熱
35μm圧延銅箔とセパレータのついた接着フィルムの接着フィルム面を25℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せた後、上記のセパレータをはがした接着フィルム面に35μm圧延銅箔を40℃のラミネートロール(線圧5kg/cm ラミネート速度1m/分)にて貼り合せた。その後、150℃2時間後、硬化した試験片をJIS C 6481に準拠し、加湿条件(温度40℃、湿度80%)に12時間放置した後、リフローはんだ付け装置(日本パルス研究所製 RF430)を用いて、サンプル表面最高温度260℃となるように、試験片を加熱し、接着剤層のフクレの有無を観測した。
(実施例1)
(1)接着剤溶液の調整
アクリルゴムWS023DR(帝国化学産業製)55重量部に対し、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のYDCN703(東都化成製)を1重量部、レゾール型フェノール樹脂のヒタノール2181(日立化成工業製)4重量部を固形分25%となるようにメチルエチルケトンに溶解、分散し、さらに、シラン変性エポキシ樹脂としてコンポセランE201(荒川化学工業製 エポキシ当量285g/eq)40重量部を混合し、20分間室温にて撹拌した。さらに上記混合液の有効成分100重量部に対し、エポキシ樹脂硬化剤としてジシアンジアミドを3重量部、充填剤として水酸化アルミニウムのハイジライトH−42M(昭和電工製)10重量部を混合し、さらにこの溶液をボールミルを用いて、無機充填剤を十分に分散して接着剤溶液とした。
(2)接着フィルムの作成
75μm厚のポリエチレンテレフタレートの上にシリコーン系離型剤を塗布したセパレータ(以下、セパレータ)に乾燥後の接着剤厚みが12.5μmになるように接着剤溶液を塗付し、熱風乾燥機中で90℃3分乾燥して接着フィルムとした。
(実施例2)
実施例1において、WS023DRを50重量部、YDCN703を、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂のESCN220S(住友化学製)1重量部、ヒタノール2181を、レゾール型フェノール樹脂のヒタノール2400(日立化成工業製)5重量部、シラン変性エポキシ樹脂としてコンポセランE201を45重量部、ジシアンジアミドを、イミダゾール2PZCNS(四国化成製)1重量部、ハイジライトH−42Mを50重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例3)
実施例1において、WS023DRを70重量部、YDCN703を0重量部、ヒタノール2181を20重量部、コンポセランE201を10重量部、ジシアンジアミドを、イミダゾール2P4MZ(四国化成製)1重量部、ハイジライトH−42Mを5重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例4)
実施例1において、YDCN703を5重量部、ヒタノール2181を10重量部、コンポセランE201を30重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
(実施例5)
実施例1において、WS023DRを80重量部、YDCN703を0重量部、ヒタノール2181を15重量部、コンポセランE201を5重量部、ハイジライトH−42Mを酸化珪素のアエロジル200(日本アエロジル社製)10重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
以上、実施例1〜実施例5の結果を表1に一覧にして示した。
Figure 2005298781
表中の部数は溶剤を除いた有効成分の重量部比
(比較例1)
実施例1において、WS023DRを25重量部、YDCN703を0重量部、ヒタノール2181を、ヒタノール2400を5重量部、コンポセランE201を70重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例2)
実施例1において、WS023DRを60重量部、YDCN703を0重量部、ヒタノール2181を、ヒタノール2400を20重量部、コンポセランE201を20重量部、ハイジライトH−42Mを0重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例3)
実施例1において、WS023DRを60重量部、YDCN703を20重量部、ヒタノール2181を20重量部、コンポセランE201を0重量部、とした以外は、実施例1と同様に行った。
(比較例4)
実施例1において、WS023DRを60重量部、YDCN703を0重量部、ヒタノール2181を、ヒタノール2400を20重量部、コンポセランE201を20重量部、ハイジライトH−42Mを70重量部とした以外は、実施例1と同様に行った。
以上、比較例1〜比較例4の結果を表2に一覧にして示した。
Figure 2005298781
表中の部数は溶剤を除いた有効成分の重量部比
比較例1は、フィルム化できず測定不可
比較例2は、ラミネート時にエアーかみが発生した
比較例3は、常態はく離接着強さが低く、リフローはんだ耐熱性でふくれが発生した
比較例4は、40℃でのラミネートができず測定不可
本発明によれば、アクリルゴム、特定のシラン変性エポキシ樹脂、フェノール樹脂、特定量の無機充填剤、硬化剤を必須成分として用いることで、10〜40℃の低温でタックがあり、被着体へ仮付けが容易で、かつ貼り合わせ工程においてエアーかみ等の歩留まりの低下がなく、鉛フリーはんだの融着工程であるリフロー炉内の高温処理に対応できる耐熱性をもつFPC用接着剤組成物および接着フィルムを提供することができる。

Claims (1)

  1. アクリルゴム(A)、エポキシ当量180〜400g/eqのエポキシ樹脂(b1)と1分子中に1つの水酸基をもつエポキシ化合物(b2)およびアルコキシシラン部分縮合物(b3)を脱アルコール反応させたシラン変性エポキシ樹脂(B)、フェノール樹脂(C)、無機充填剤(D)、硬化剤(E)を必須成分とし、且つ無機充填剤(D)の配合量が(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部に対して、5〜50重量部の範囲であり、且つ、シラン変性エポキシ樹脂(B)の有効成分が、(A)+(B)+(C)の有効成分の合計100重量部中、2〜50重量部の範囲であることを特徴とするフレキシブルプリント配線板用接着剤組成物、および該接着剤組成物を用いたフレキシブルプリント配線板用接着フィルム。
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