JP2005298434A - B−5529物質及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】炎症性伝達物質産生抑制活性を有する新規な化合物を提供すること。
【解決手段】分子式C32H60N14O10等で示される化合物及び該化合物を土壌より分離した細菌シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属を培養して製造する方法並びに、該化合物を有効成分として含む医薬組成物、該物質を含有する炎症性疾患治療又は予防剤および抗炎症剤を提供する。又該化合物を炎症性伝達物質産生細胞に接触させて炎症性伝達物質の産生を抑制する方法を提供する。
【選択図】なし
【解決手段】分子式C32H60N14O10等で示される化合物及び該化合物を土壌より分離した細菌シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属を培養して製造する方法並びに、該化合物を有効成分として含む医薬組成物、該物質を含有する炎症性疾患治療又は予防剤および抗炎症剤を提供する。又該化合物を炎症性伝達物質産生細胞に接触させて炎症性伝達物質の産生を抑制する方法を提供する。
【選択図】なし
Description
本発明は、炎症性伝達物質産生抑制活性を有する新規化合物又はその塩、該化合物又はその塩を含むことからなる医薬組成物、該化合物又はその塩を有効成分として含有する炎症性疾患治療又は予防剤、該化合物又はその塩を有効成分として含有する抗菌剤、該化合物の生産菌、該化合物の生産菌を培養し、次いでその培養物から該化合物を回収する工程を含むことからなる該化合物の製造方法等に関する。
炎症反応は、マクロファージや白血球、免疫担当細胞をはじめとする種々の細胞が活性化されることによって惹起される生体応答の一種であり、当該反応には細胞から放出された炎症性伝達物質が介在している。炎症性伝達物質としては、主に、蛋白質性あるいはペプチド性因子であるサイトカイン又はケモカイン、プロスタグランジンなどの脂質因子、一酸化窒素など他の低分子性因子を挙げることができる。炎症性伝達を担うサイトカインとしては、各種インターロイキン類、インターフェロン、TGFβ、TNFα等を挙げることができる。炎症性伝達物質のバランスの破綻や産生の亢進は、各種炎症性疾患の発症や進展をもたらす(非特許文献1および2)。炎症性疾患には、敗血症およびそれに起因する疾患、炎症性心疾患、炎症性自己免疫疾患等が含まれ、炎症性伝達物質の産生を抑制する物質は、それら炎症性疾患の治療または予防に有効とされている。
炎症性疾患のうち、敗血症およびそれに起因する疾患は、致死率が高いこと、患者数が多いこと等の理由により、治療法の確立が急務である。敗血症は、感染菌体から遊離したリポ多糖(LPS)などのエンドトキシンが、マクロファージをはじめとする細胞へ作用することが引き金となって発症する疾患である。LPSは、細胞上のCD14抗原と結合することにより、当該細胞に刺激を伝達することが知られている。エンドトキシンの刺激を受けた細胞は、炎症性伝達物質を分泌し、それにより炎症反応が惹起される、次いで、組織障害、急激な血圧低下、汎発性血管内血液凝固症候群などを生じ、多臓器機能不全状態あるいはショック状態(敗血症性ショックと呼ばれる)に至る。このような敗血症およびそれに起因する疾患の治療には、炎症性伝達物質の産生を抑制する物質、特にエンドトキシン刺激による炎症性伝達物質の産生を抑制する物質が有効と期待されている。
炎症性疾患治療薬としては、現在、主に炎症性サイトカイン拮抗物質が使用されている。このうち、インフリキシマブ(infliximab)、アダリムマブ(adalimumab)等の抗TNFα抗体、エタネルセプト(etanercept)等の遊離型TNFα受容体II、アナキンラ(anakinra)等のIL−1受容体アンタゴニスト等は、クローン病、関節リューマチ等の治療を目的として臨床において使用されているものの(非特許文献3)、副作用、適用疾患の範囲、製剤、投与方法等の面から、炎症性疾患治療薬として十分満足できるものとは言い難い(非特許文献4乃至6)。
また、炎症性サイトカインの産生を抑制する物質としては、低分子化合物であるサリドマイドが知られている(非特許文献7及び8)。しかしながら、サリドマイドは、適用疾患が限定される上、副作用の懸念が大きい。
さらに、LPS刺激による炎症性伝達物質産生を抑制する物質としては、ポリミキシンBをはじめとするポリミキシン類・コリシン類等のペプチド性化合物を挙げることができる(非特許文献9乃至12)。しかしながら、これらの化合物は副作用の懸念があり(非特許文献13乃至15)、抗炎症性疾患治療薬としては未だ臨床において使用されていない。
また、敗血症ショックの治療には、活性型プロテインC(drotrecogin alfa)が臨床において使用されている。しかしながら、活性型プロテインCは、治療効果、適用可能な患者の範囲、副作用の懸念があり(非特許文献16および17)、敗血症およびそれに起因する疾患の治療薬として十分満足できるとは言い難い。
エンサイクロペディア・オブ・ライフ・サイエンシズ(Encyclopedia of Life Sciences)、第10巻、233−246頁、マクミラン・パブリッシャーズ・リミテッド(Macmillan Publishers Ltd.)、2002年刊行 コットラン(R. S. Cotran)ら、ロビンズ・パソロジック・ベイシス・オブ・ディジーズ(Robbins Pathologoc Basis of Disease)、第6版、50−88頁、ダブリュー・ビー・サウンダーズ・カンパニー(W. B. Saunders Company)、1999年刊行 ミクルス(T. R. Mikuls)及びウィーバー(A. L. Weaver)、カレント・リューマトロジカル・リポート(Curr. Rheumatol. Rep.)、5巻、270−277頁、2003年刊行 ブレスニハン(B. Bresnihan)及びカナン(G. Cunnane)、リューマティック・ディジーズ・クリニクス・オブ・ノース・アメリカ(Rheumatic Disease Clinics of North America)、29巻、185−202頁、2003年刊行 フィッツチャールズ(M.-A. Fitzcharles)ら、ザ・ジャーナル・オブ・リューマトロジー(The Journal of Rheumatology)、29巻、2525−2530頁、2002年刊行 ロング(R. Long)及びガーダム(M. Gardam)、カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル(Canadian Medical Association Journal)、168巻、1153−1156頁、2003年刊行 オサンドン(A. Ossandon)ら、クリニカル・アンド・エクスペリメンタル・リューマトロジー(Clin. Exp. Rheumatol.)、20巻、709−718頁、2002年刊行 マイヤーホーファー(C. Meierhofer)及びヴィーダーマン(C. J. Wiedermann)、カレント・オピニオン・イン・ドラッグ・ディスカバリー・アンド・ディベロプメント(Curr. Opin. Drug Discov. Devel.)、6巻、92−99頁、2003年刊行 リフキンド(D. Rifkind)、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー( J. Bacteriol.)、93巻、1463−64頁、1967年刊行 ジェイコブス(D. M. Jacobs)及びモリソン(D. C. Morrison)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J. Immunol.)、118巻、21−27頁、1977年刊行 バトラー(T. Butler)ら、インフェクション・アンド・イミュニティー(Infect. Immun.)、16巻、449−455頁、1977年刊行 フロム(A. H. From)ら、インフェクション・アンド・イミュニティー(Infect. Immun.)、23巻、660−664頁、1979年刊行 ヴィニコンベ(J. Vinnicombe) 及びステイミー(T. A. Stamey) 、インベスティゲイティブ・ウロロジー(Investigative Urology)、6巻、505−519頁、1969年刊行 ペダーセン(M. F. Pedersen)ら、インベスティゲイティブ・ウロロジー(InvestigativeUrology)、9巻、234−237頁、1971年刊行 シール(T. W. Seale)及びレンナート(O. M. Rennert)、アナルズ・オブ・クリニカル・アンド・ラボラトリー・サイエンス(Annals of Clinical and Laboratory Science)、12巻、1−10頁、1982年刊行 ウォン−ベリンガー(A. Wong-Beringer)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・ヘルス・システム・アンド・ファーマシー(Am. J. Health-Syst. Pharm.)、60巻、1345頁、2003年刊行 マッコイ(C. McCoy)及びマシューズ(S. J. Matthews)、クリニカル・セラピューティクス(Clinical Therapeutics)、25巻、396−421頁、2003年刊行
エンサイクロペディア・オブ・ライフ・サイエンシズ(Encyclopedia of Life Sciences)、第10巻、233−246頁、マクミラン・パブリッシャーズ・リミテッド(Macmillan Publishers Ltd.)、2002年刊行 コットラン(R. S. Cotran)ら、ロビンズ・パソロジック・ベイシス・オブ・ディジーズ(Robbins Pathologoc Basis of Disease)、第6版、50−88頁、ダブリュー・ビー・サウンダーズ・カンパニー(W. B. Saunders Company)、1999年刊行 ミクルス(T. R. Mikuls)及びウィーバー(A. L. Weaver)、カレント・リューマトロジカル・リポート(Curr. Rheumatol. Rep.)、5巻、270−277頁、2003年刊行 ブレスニハン(B. Bresnihan)及びカナン(G. Cunnane)、リューマティック・ディジーズ・クリニクス・オブ・ノース・アメリカ(Rheumatic Disease Clinics of North America)、29巻、185−202頁、2003年刊行 フィッツチャールズ(M.-A. Fitzcharles)ら、ザ・ジャーナル・オブ・リューマトロジー(The Journal of Rheumatology)、29巻、2525−2530頁、2002年刊行 ロング(R. Long)及びガーダム(M. Gardam)、カナディアン・メディカル・アソシエーション・ジャーナル(Canadian Medical Association Journal)、168巻、1153−1156頁、2003年刊行 オサンドン(A. Ossandon)ら、クリニカル・アンド・エクスペリメンタル・リューマトロジー(Clin. Exp. Rheumatol.)、20巻、709−718頁、2002年刊行 マイヤーホーファー(C. Meierhofer)及びヴィーダーマン(C. J. Wiedermann)、カレント・オピニオン・イン・ドラッグ・ディスカバリー・アンド・ディベロプメント(Curr. Opin. Drug Discov. Devel.)、6巻、92−99頁、2003年刊行 リフキンド(D. Rifkind)、ジャーナル・オブ・バクテリオロジー( J. Bacteriol.)、93巻、1463−64頁、1967年刊行 ジェイコブス(D. M. Jacobs)及びモリソン(D. C. Morrison)、ジャーナル・オブ・イムノロジー(J. Immunol.)、118巻、21−27頁、1977年刊行 バトラー(T. Butler)ら、インフェクション・アンド・イミュニティー(Infect. Immun.)、16巻、449−455頁、1977年刊行 フロム(A. H. From)ら、インフェクション・アンド・イミュニティー(Infect. Immun.)、23巻、660−664頁、1979年刊行 ヴィニコンベ(J. Vinnicombe) 及びステイミー(T. A. Stamey) 、インベスティゲイティブ・ウロロジー(Investigative Urology)、6巻、505−519頁、1969年刊行 ペダーセン(M. F. Pedersen)ら、インベスティゲイティブ・ウロロジー(InvestigativeUrology)、9巻、234−237頁、1971年刊行 シール(T. W. Seale)及びレンナート(O. M. Rennert)、アナルズ・オブ・クリニカル・アンド・ラボラトリー・サイエンス(Annals of Clinical and Laboratory Science)、12巻、1−10頁、1982年刊行 ウォン−ベリンガー(A. Wong-Beringer)ら、アメリカン・ジャーナル・オブ・ヘルス・システム・アンド・ファーマシー(Am. J. Health-Syst. Pharm.)、60巻、1345頁、2003年刊行 マッコイ(C. McCoy)及びマシューズ(S. J. Matthews)、クリニカル・セラピューティクス(Clinical Therapeutics)、25巻、396−421頁、2003年刊行
本発明者らは前述のような現状に鑑み、各種炎症性疾患および炎症の治療又は予防に有用な新規化合物を見出すべく、炎症性伝達物質産生抑制活性を有する化合物の探索研究を鋭意実施した。その結果、土壌より分離した細菌の培養物中に、炎症性伝達物質産生抑制活性を有する新規化合物を見出し、次いで該新規化合物を酸加水分解することにより同様の活性を有する誘導体を見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、該新規化合物、該化合物又はその塩を含むことからなる医薬組成物、該化合物又はその塩を有効成分として含有する炎症性疾患又は予防剤、該化合物又はその塩を有効成分として含有する抗炎症剤等を提供することをその目的とする。
本発明は、
(1)
下記一般式[1]
(1)
下記一般式[1]
[1D]
(7)
下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩、
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水に可溶;
3)分子式:C32H60N14O10(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:800(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3249、1656、1632、1600、1383、1349;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.88 (3H, d, J=6.0 Hz), 0.93 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.43-1.59(3H, m), 1.61-1.73 (2H, m), 1.78 (3H, d, J=6.5 Hz), 1.80-1.94 (2H, m), 2.18(2H, m), 3.02 (1H, dd, J=12.5, 10.0 Hz), 3.07-3.19 (5H, m), 3.24-3.32 (3H, m),3.59 (1H, dd, J=13.5, 4.0 Hz), 3.97 (1H, br. s), 4.11-4.20 (2H, m), 4.20-4.29(2H, m), 4.31 (1H, d, 5.0 Hz), 3.45 (2H, m), 4.38 (1H, d, J=8.5 Hz),6.56 (1H, q, J=7.0 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ (ppm)
重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.0 (q), 20.8 (q), 23.0 (q), 25.1 (t), 25.2 (d), 28.2 (t),29.0 (t), 36.9 (t), 38.5 (t), 40.8 (t), 42.3 (t), 42.6 (t), 43.1 (t), 53.2 (d),53.4 (d), 53.8 (d), 56.1 (d), 56.8 (d), 58.1(d), 67.4 (d), 67.4 (d), 69.5 (d),129.0 (s), 131.9 (d), 157.3 (s), 168.2 (s), 170.6 (s), 171.2 (s), 171.3 (s),173.7 (s), 174.5 (s), 174.8 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 3.2分、
(8)
下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩、
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C42H78N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:954(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3270、2927、1655、1532、1347、1077、532;
7)高速液体クロマトグラフィー;
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分
8)酸加水分解実験
3規定塩酸中で酸加水分解すると、(2)又は(7)に記載の化合物およびデカン酸が得られる、
(9)
下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩、
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C44H80N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:980(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3271、2927、1655、1531、1347、1075、531;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.85 (3H, t, J=6.5 Hz), 0.88 (3H, d, J=6.5 Hz), 0.93 (3H,d, J=6.0 Hz), 1.22-1.36 (8H, m), 1.50-1.63 (4H, m), 1.64-1.71 (2H, m), 1.77 (3H,d, 7.0 Hz), 1.74-1.83 (2H, m), 1.94-2.06 (3H, m), 2.07-2.18 (3H, m), 2.27 (1H,m), 2.42 (2H, m), 3.02-3.17 (5H, m), 3.20 (2H, m), 3.27-3.31(2H, m), 3.58 (1H, dd, J=13.5, 4.0 Hz), 4.21 (1H, m), 4.24-4.30 (3H, m), 4.36(1H, dd, J=10.5, 4.0 Hz), 4.39-4.40 (2H, m), 4.48 (1H, d, J=2.0 Hz), 5.42 (1H,m), 5.52 (1H, m), 6.60 (1H, q, J=7.0 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.2 (q), 14.0 (q), 20.9 (q), 22.6 (t), 22.9 (q), 25.0 (t),25.1 (d), 25.9 (t), 26.7 (t), 27.2 (t), 28.4 (t), 28.8 (t), 29.0 (t), 29.5 (t),31.6 (t), 35.5 (t), 37.1 (t), 39.4 (t), 40.8 (t), 42.4 (t), 42.7 (t), 43.2 (t),53.0 (d), 53.5 (d), 53.7 (d), 56.9 (d), 56.9 (d), 58.4(d), 67.4 (d), 67.5 (d),69.7 (d), 129.0 (s), 129.6 (d), 132.6 (d), 133.2 (d), 157.3 (s), 168.0 (s),170.7 (s), 171.4 (s), 172.7 (s), 173.5 (s), 174.6 (s), 175.0 (s), 178.4 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分、
(10)
下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩、
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C44H82N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:982(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3265、2926、1655、1632、1532、1347、1077、529;
7)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分
8)酸加水分解実験
3規定塩酸中で酸加水分解すると、(2)又は(7)に記載の化合物およびドデカン酸が得られる、
(11)
下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩、
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C46H84N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:1008(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3274、2927、1656、1532、1347、1109、536;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.84 (3H, t, J=6.5 Hz), 0.88 (3H, d, J=6.0 Hz), 0.93 (3H,d, J=6.0 Hz), 1.22-1.40 (12H, m), 1.53-1.67 (6H, m), 1.71-1.88 (2H, m), 1.76(3H, d, J=7.0 Hz), 1.94 (1H, m), 2.03 (4H, m), 2.14 (1H, m), 2.26 (1H, m), 2.40(2H, m), 3.02-3.30 (9H, m), 3.59 (1H, dd, J=14.0, 4.0 Hz), 4.19-4.37 (6H, m),4.39-4.44 (2H, m), 4.47 (1H, br. s), 5.46 (2H, m), 6.59 (1H, q, J=6.5 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.2 (q), 14.1(q), 21.0 (q), 22.7 (t), 22.9 (q), 25.1 (t), 25.1 (d), 25.7 (t), 27.0 (t), 27.2(t), 28.4 (t), 28.6 (t), 28.8 (t), 29.1 (t), 29.2 (t), 29.6 (t), 31.6 (t), 36.0(t), 37.1 (t), 39.5 (t), 40.9 (t), 42.3 (t), 42.7 (t), 43.2 (t), 52.9 (d), 53.6(d), 53.7 (d), 56.9 (d), 56.9 (d), 58.2 (d), 67.4 (d), 67.5 (d), 69.7 (d),129.0 (s), 131.0 (d), 131.8 (d), 133.2 (d), 157.3 (s), 168.0 (s), 170.6 (s),171.4 (s), 172.7 (s), 173.4 (s), 174.6 (s), 175.0 (s), 178.7 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長: 210nm
保持時間: 17.5分、
(12)
シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する(3)乃至(6)および(8)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物の生産菌を培養し、その培養物より(3)乃至(6)および(8)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物を回収することを特徴とする、(3)乃至(6)および(8)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物の製造方法、
(13)
シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する(3)乃至(6)および(8)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物の生産菌がシュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903(FERM BP−08612)であることを特徴とする、(12)に記載の製造方法、
(14)
シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903(FERM BP−08612)、
(15)
(1)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を含むことからなる医薬組成物、
(16)
(1)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含むことからなる炎症性疾患治療または予防剤、
(17)
炎症性疾患が、敗血症およびそれに起因する疾患 、炎症性自己免疫疾患、炎症性血管疾患、炎症性心血管疾患、アレルギー性疾患、腫瘍、糖尿病、炎症性肝臓疾患、炎症性腎臓疾患、炎症性消化器疾患、炎症性心疾患、炎症性循環器疾患、感染症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、急性呼吸疾患症候群(ARDS)、発熱、移植片対宿主病、重症筋無力症、変形性関節症、痛風および火傷からなる群より選択される一つ又は二つ以上である、(16)に記載の治療または予防剤、
(18)
炎症性疾患が、敗血症およびそれに起因する疾患である、(16)に記載の治療または予防剤、
(19)
(1)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する抗炎症剤、
(20)
(1)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する抗菌剤、および、
(21)
(1)乃至(11)のいずれか一つに記載の化合物若しくはその塩を炎症性伝達物質産生細胞と接触させる工程を含むことからなる、炎症性伝達物質産生細胞による炎症性伝達物質の産生を抑制する方法、
等に関する。
本発明の化合物又はその塩は、上記(1)乃至(11)に記載されている。本発明においては、該化合物又はその塩を「B−5529物質」と呼ぶ。また、本発明においては、B−5529物質のうち、上記(2)又は(7)に記載の化合物を化合物X、(3)又は(8)に記載の化合物を化合物A、(4)又は(9)に記載の化合物を化合物B、(5)又は(10)に記載の化合物を化合物C、(6)又は(11)に記載の化合物を化合物Dと呼ぶ。さらに、本発明においては、B−5529物質のうち、化合物A、化合物B、化合物Cおよび化合物Dを総称して特に「B−5529天然物群」と呼ぶことがある。
本発明のB−5529物質は、種々の異性体を有する。本発明においては、これらの異性体がすべて単一の式で表されているが、ラセミ化合物等それらの異性体ならびにそれらの異性体の混合物も全て本発明のB−5529物質に含まれる。立体特異的合成法、あるいは光学活性化合物を原料化合物とする合成法により、本発明のB−5529物質の各異性体を直接製造することができる。また、先ず各異性体の混合物を製造し、次いで該混合物より所望の各異性体を分離することができる。
本発明のB−5529物質はアミノ基を有し、当業者に周知の方法を用いて塩にすることができる。本発明のB−5529物質にはそのような塩も包含される。塩としては、医学的に使用され、薬理学的に許容されるものであれば特に限定はない。また、本発明のB−5529物質の塩が医薬以外の用途に用いられる場合、例えば中間体として使用される場合には、該用途に用いることのできるものであれば特に限定されない。そのような塩としては、例えば、臭化物塩、塩化物塩、塩酸塩、臭酸塩、ヨウ化物塩、硫酸塩、リン酸塩、ニリン酸塩のような無機塩;酢酸塩、クエン酸塩、マレイン酸塩、パモ酸塩、酒石酸塩のような有機酸塩;および、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、アスパラギン塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。好適には、薬理学的に許容される塩として好ましく使用されるもの、すなわち、塩酸塩およびパモ酸塩等を挙げることができる。
また、本発明のB−5529物質は溶剤和物になり得る。例えば、大気中での放置、再結晶などを経て、吸着水の付加、水和物化等が時に生じ得る。それらの溶剤和物も本発明に包含される。
さらに、本発明は、生体内において代謝されて本発明のB−5529物質に変換される化合物、いわゆるプロドラッグも全て包含する。
本発明のB−5529物質は、炎症性伝達物質産生抑制活性および抗菌活性を有しており、敗血症およびそれに起因する疾患など、各種炎症性疾患、炎症および感染症の予防または治療に有用である。
本発明の化合物A、化合物B、化合物Cおよび化合物D(B−5529天然物群)は、新潟県の佐渡で採集した海藻から分離されたシュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.) SANK 71903株(以下、単に「SANK 71903株」という。)の培養物中に見出された。
SANK 71903株について以下に記載する。
[1]形態学的性状
マリンアガー(Difco社製)培地で23℃、24時間培養後の観察では、細胞の直径は0.6〜1.0μm、長さ2.0〜6.0μmの桿菌で、鞭毛運動をする。胞子を形成せず、グラム染色性は陰性である。
[2]マリンアガー培地(Difco社製)上での生育状況
23℃で5日間培養したコロニーは、全縁、平滑であり、コロニーの色(財団法人日本色彩研究所、色の標準(1951年)を参照)は、うすオリーブである。水溶性の色素を産生しない。
[3]生理学的性状
(1) カタラーゼ :+
(2) オキシダーゼ :+
(3) 海水で調製した培地での生育 :+
(4) 蒸留水で調製した培地での生育:−
(5) O−F(オキシダティブ−ファーメンタティブ)テスト:D−グルコースを分解しない
(6) 硝酸塩の還元 :−
(7) 4℃での生育 :−
(8) 17℃での生育 :+
(9) 40℃での生育 :+
(10)45℃での生育 :−
(11)至適生育温度 :17℃〜37℃
(12)アミラーゼの産生 :+
(13)ゼラチナーゼの産生:+
(14)DNaseの産生 :+
(15)Tween80の分解 :+
(16)10%食塩含有培地での生育:+
(17)20%食塩含有培地での生育:−
(18)栄養要求性(バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)、1巻、344頁(1984年)記載の基本培地を用いた場合):なし
(19) 炭素化合物の利用性(バージーズ・マニュアル・オブ・システマティク・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)、1巻、344頁(1984年)記載の基本培地を用いた場合):
D グルコース :+
D ガラクトース :−
D キシロース :−
L アラビノース :−
麦芽糖 :+
ショ糖 :+
マンニトール :−
グリセロール :−
N−アセチルグルコサミン :+
L−アルギニン :+
グリシン :+
[4] 遺伝学的性状
(1)DNA中のG+C含量(モル%):42.6
(2)16S rDNAの解析:解読した塩基配列1460のうち29−1432をジーンバンク(GenBank)に登録されている細菌の各種の基準株のデータと比較し、サイトウおよびネイ(N. Saitou and M. Nei)、モレキュラー・バイオロジー・アンド・エボリューション(Molecular Biology and Evolution)4、406−425(1987年)の近隣結合法により系統解析したところ図1に示す結果を得、系統的にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属した。
[1]形態学的性状
マリンアガー(Difco社製)培地で23℃、24時間培養後の観察では、細胞の直径は0.6〜1.0μm、長さ2.0〜6.0μmの桿菌で、鞭毛運動をする。胞子を形成せず、グラム染色性は陰性である。
[2]マリンアガー培地(Difco社製)上での生育状況
23℃で5日間培養したコロニーは、全縁、平滑であり、コロニーの色(財団法人日本色彩研究所、色の標準(1951年)を参照)は、うすオリーブである。水溶性の色素を産生しない。
[3]生理学的性状
(1) カタラーゼ :+
(2) オキシダーゼ :+
(3) 海水で調製した培地での生育 :+
(4) 蒸留水で調製した培地での生育:−
(5) O−F(オキシダティブ−ファーメンタティブ)テスト:D−グルコースを分解しない
(6) 硝酸塩の還元 :−
(7) 4℃での生育 :−
(8) 17℃での生育 :+
(9) 40℃での生育 :+
(10)45℃での生育 :−
(11)至適生育温度 :17℃〜37℃
(12)アミラーゼの産生 :+
(13)ゼラチナーゼの産生:+
(14)DNaseの産生 :+
(15)Tween80の分解 :+
(16)10%食塩含有培地での生育:+
(17)20%食塩含有培地での生育:−
(18)栄養要求性(バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)、1巻、344頁(1984年)記載の基本培地を用いた場合):なし
(19) 炭素化合物の利用性(バージーズ・マニュアル・オブ・システマティク・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)、1巻、344頁(1984年)記載の基本培地を用いた場合):
D グルコース :+
D ガラクトース :−
D キシロース :−
L アラビノース :−
麦芽糖 :+
ショ糖 :+
マンニトール :−
グリセロール :−
N−アセチルグルコサミン :+
L−アルギニン :+
グリシン :+
[4] 遺伝学的性状
(1)DNA中のG+C含量(モル%):42.6
(2)16S rDNAの解析:解読した塩基配列1460のうち29−1432をジーンバンク(GenBank)に登録されている細菌の各種の基準株のデータと比較し、サイトウおよびネイ(N. Saitou and M. Nei)、モレキュラー・バイオロジー・アンド・エボリューション(Molecular Biology and Evolution)4、406−425(1987年)の近隣結合法により系統解析したところ図1に示す結果を得、系統的にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属した。
以上の菌学的性状を有するSANK 71903株の同定を、バージーズ・マニュアル・オブ・システマティック・バクテリオロジー(Bergey's Manual of Systematic Bacteriology)、1巻(1984年)やインターナショナル・ジャーナル・オブ・システマティック・エンド・エヴォリューショナリー・マイクロバイオロジー(International Journal of Systematic and Evolutionary Microbiology)等に掲載されている最新の情報を基に行った。SANK 71903株は、16S rDNAの塩基配列の解析結果からはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属であり、本菌株の形態学性状、酸素に対する挙動や海水要求性はシュードアルテロモナス属の定義を満たしていた。従って、SANK 71903株はシュードアルテロモナス属である。一方、これまでに報告されているシュードアルテロモナス属細菌の中には、SANK 71903の性状と同じ性状を有する種は存在しない。それ故に、本発明者らはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属の新種シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903と同定した。
本菌株は、「シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903」として、2004年2月6日付けで、日本国茨城県つくば市東1−1−1中央第6に所在する独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに国際寄託され、寄託番号FERM BP−08612を付与された。
周知の通り、細菌類は自然界において、又は人工的な操作(例えば、紫外線照射、放射線照射、化学薬品処理等)により、変異を起こしやすく、本発明のSANK 71903株もそのような変異を起こすことがある。本発明において、SANK 71903株はその変異株も全て包含する。
また、これらの変異株の中には、遺伝的方法、たとえば組み換え、形質導入、形質転換等によりえられたものも包含される。即ち、本発明のB−5529天然物群を生産するSANK 71903株、それらの変異株およびそれらと明確に区別されない菌株は、全て本発明のSANK 71903株に包含される。
本発明のB−5529天然物群は、当該天然物の生産菌を、通常微生物による発酵生産に使用されるような、微生物が同化できる炭素源、窒素源および無機塩を含有する培地を用いて生産菌を培養し、次いでその培養物からB−5529天然物群を回収することにより、製造することができる。該製造方法、ならびに、B−5529天然物群生産菌も本発明に包含される。
[A]B−5529天然物群生産菌
本発明のB−5529天然物群生産菌としては、該天然物群を生産する微生物であれば特に限定されるものではないが、好適には該天然物群を生産する細菌であり、より好適にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する、該天然物群を生産する細菌であり、より一層好適にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属し且つ前記[1]乃至[4]の特性を有する、該天然物群を生産する細菌であり、最適にはSANK 71903株である。
[B]B−5529天然物群生産菌の培養
B−5529天然物群生産菌の培養に使用される培地について以下に記載する。
本発明のB−5529天然物群は、当該天然物の生産菌を、通常微生物による発酵生産に使用されるような、微生物が同化できる炭素源、窒素源および無機塩を含有する培地を用いて生産菌を培養し、次いでその培養物からB−5529天然物群を回収することにより、製造することができる。該製造方法、ならびに、B−5529天然物群生産菌も本発明に包含される。
[A]B−5529天然物群生産菌
本発明のB−5529天然物群生産菌としては、該天然物群を生産する微生物であれば特に限定されるものではないが、好適には該天然物群を生産する細菌であり、より好適にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する、該天然物群を生産する細菌であり、より一層好適にはシュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属し且つ前記[1]乃至[4]の特性を有する、該天然物群を生産する細菌であり、最適にはSANK 71903株である。
[B]B−5529天然物群生産菌の培養
B−5529天然物群生産菌の培養に使用される培地について以下に記載する。
炭素源としては、グルコース、フルクトース、マルトース、シュークロース、マンニルトース、グリセリン、デキストリン、オート麦、ライ麦、トウモロコシデンプン、ジャガイモ、トウモロコシ粉、大豆粉、綿実油、糖蜜、クエン酸、酒石酸等を単独で用いるか、あるいは2つ以上を併用することができる。炭素源の含有量は、通常、培地量の1〜10重量%で変量する。
窒素源としては、蛋白質もしくはその加水分解物を含有する物質、無機塩等を用いることができる。そのような窒素源としては、大豆粉、フスマ、落花生粉、綿実油、カゼイン加水分解物、ファーマミン、魚粉、コーンスチープリカー、ペプトン、肉エキス、イースト、イーストエキス、マルトエキス、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム、硫酸アンモニウム等を例示することができる、それらは単独で用いるか、あるいは2つ以上を併用することができる。窒素源の含有量は、通常、培地量の0.1〜10重量%の範囲で変量する。
栄養無機塩としては、イオンを得ることができる通常の塩類、金属等を用いることができる。塩類としては、ナトリウム、アンモニウム、カルシウム、フォスフェート、サルフェート、クロライド、カーボネート等を例示することができる。金属としては、カリウム、カルシウム、コバルト、マンガン、鉄、マグネシウム等の金属を例示することができる。
B−5529天然物群生産菌を液体培養するに際しては、シリコン油、植物油、界面活性剤等を消泡剤として使用することができる。B−5529天然物群を製造する目的でSANK 71903株を培養する際の培地のpHは、通常、4.0〜9.0の範囲で変化させ得る。
SANK 71903株の培養温度は、通常15〜40℃、好適には17〜37℃、より好適には17〜30℃に設定する。B−5529天然物群を製造するためのSANK 71903株の培養には、20〜28℃が好適である。当該化合物製造のための培養は、通常、固体培養法、振とう培養法、通気攪拌培養法等により好気的条件下で行う。
SANK 71903株を比較的小さな規模で培養する場合、例えば、23℃にて数日間培養することができる。当該小規模培養は、通常三角フラスコを用い、1つ又は2つ以上の段階からなる種培養より開始し、インキュベーター中で、数日間あるいは充分に生長するまでの間、振とうして行う。得られた種培養物の一部または全部を、次段階の種培地または本培養培地に接種する。本培養培地を含むフラスコを、インキュベーター中で、数日間振とうすることにより、得られた本培養培地(培養物)中に所望のB−5529天然物群を得ることができる。
一方、SANK 71903株を比較的大きな規模で培養する場合、攪拌機、通気装置、保温装置等をつけた適当なタンクを用いることが好ましい。該装置を用いることにより、培地を予め該タンクの中で作製することができる。例えば、本培養培地を121℃にて加熱滅菌し、冷却する。次いで、種培養物を接種し、23℃にて通気攪拌しつつ本培養を行う。このような培養方法は、所望のB−5529天然物群を大量に製造するのに適している。
本発明のB−5529天然物群生産菌を培養して該天然物を製造する場合、該培養物中のB−5529天然物群の生産量は、後述する高速液体クロマトグラフィー(HPLC)、生物活性試験等により、経時的に追跡することができる。HPLC分析又は生物活性試験にて追跡する場合、予め、培養物をアセトン等の親水性溶媒で抽出し、該親水性溶媒を留去した後、n−ブタノール等の水と混和しない溶媒で抽出する。次いで、該水と混和しない溶媒を留去した後、適当な溶媒に再溶解したものを分析又は試験に供することが好ましい。生物活性試験としては、細胞によるTNFα産生阻害試験、抗炎症試験、抗菌試験等を挙げることができる。
[C]抽出精製
培養終了後、珪藻土等を助剤とするろ過操作又は遠心分離操作により、培養物を可溶性画分(培養上清)および不溶性画分(菌体)に分別し、次いで得られた各画分中に存在するB−5529天然物群を、その物理化学的性状を利用して抽出精製することができる。
[C]抽出精製
培養終了後、珪藻土等を助剤とするろ過操作又は遠心分離操作により、培養物を可溶性画分(培養上清)および不溶性画分(菌体)に分別し、次いで得られた各画分中に存在するB−5529天然物群を、その物理化学的性状を利用して抽出精製することができる。
例えば、培養上清を、n−ブタノール、酢酸エチルなど水と混和しない有機溶媒の1つ又は2つ以上の混合物を用いて抽出することにより、該抽出物より、B−5529天然物群を精製することができる。
得られた抽出物を、各種吸着用樹脂を用いたクロマトグラフィーに供することができる。吸着剤としては、活性炭、アンバーライトXAD−2、XAD−4(以上ローム・アンド・ハース社製)、ダイヤイオンHP−10、HP−20、HP−50、CHP20P(以上三菱化学(株)社製)等を挙げることができる。前記の抽出物をこれらの吸着剤と接触させてB−5529天然物群を吸着せしめた後、メタノール水、アセトン水等の含水溶媒を用いて所望のB−5529天然物群を溶出することができる。反対に、前記の抽出物をこれらの吸着剤と接触させて不純物を吸着せしめ、所望のB−5529天然物群を素通り画分中に回収することもできる。
得られたB−5529天然物群含有画分を、イオン交換クロマトグラフィーに供することができる。イオン交換樹脂としては、ダウエックス 50Wx4、ダウエックス1x2、ダウエックス SBR−P(以上、ダウ・ケミカル社製)等を挙げることができる。B−5529天然物群含有画分をイオン交換樹脂と接触させてB−5529天然物群を吸着せしめた後、塩酸、アンモニア等の溶媒を用いて所望のB−5529天然物群を溶出することができる。反対に、前記の抽出物をこれらのイオン交換樹脂と接触させて不純物を吸着せしめ、所望のB−5529天然物群を素通り画分中に回収することもできる。
得られたB−5529天然物群含有画分を、さらに、シリカゲル、マグネシウム−シリカゲル系のフロリジル等の担体を用いた吸着カラム・クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィー、TSKゲルトヨパールHW−40F(登録商標、トーソー(株)社製)、セファデックスLH−20(登録商標、アマシャムバイオサイエンス社製)等を用いた分配カラムクロマトグラフィー、コスモシール140C18(登録商標、ナカライテスク社製)等を用いた逆相カラムクロマトグラフィー、順相もしくは逆相カラムを用いたHPLC等により精製し、所望のB−5529天然物群を単離することができる。
一方、本発明の化合物Xは、B−5529天然物群を酸加水分解することにより得ることができる。B−5529天然物群の酸加水分解に用いる酸としては、塩酸、硫酸、硝酸等を例示することができ、好適な酸は塩酸である。酸加水分解に用いる酸の濃度は、酸の種類等に依存するが、通常0.1乃至10規定であり、好適には1乃至 6 規定である。酸加水分解を行う際の加熱温度は、通常0乃至110 ℃であり、好適には20乃至50℃である。酸加水分解を行う際の時間は、酸の種類および濃度、ならびに加熱温度等に依存するが、通常10分乃至7日間であり、好適には1乃至3日間である。酸加水分解反応を行った後、反応物を逆相カラム、HP−20カラム等を用いた分画操作に供することにより、所望の化合物Xを単離することができる。
本発明のB−5529物質を精製する際の、各精製工程における該物質の挙動は、例えば、次の条件によるHPLCにより追跡することができる。
[I]化合物Xを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY
C18(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210 nm
保持時間 : 3.2分
[II]化合物Aを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分
[III]化合物Bを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分
[IV]化合物Cを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分
[V]化合物Dを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210 nm
保持時間 : 17.5分
本発明のB−5529物質は、炎症性伝達物質産生抑制活性を有し、炎症性疾患および炎症の治療または予防に有用である。本発明は、B−5529物質を含むことからなる医薬組成物、並びに、該物質を有効成分として含有する炎症性疾患治療又は予防剤および抗炎症剤を提供する。
[I]化合物Xを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY
C18(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210 nm
保持時間 : 3.2分
[II]化合物Aを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分
[III]化合物Bを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分
[IV]化合物Cを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分
[V]化合物Dを検出するためのHPLCの条件
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210 nm
保持時間 : 17.5分
本発明のB−5529物質は、炎症性伝達物質産生抑制活性を有し、炎症性疾患および炎症の治療または予防に有用である。本発明は、B−5529物質を含むことからなる医薬組成物、並びに、該物質を有効成分として含有する炎症性疾患治療又は予防剤および抗炎症剤を提供する。
本発明において、「炎症性疾患」とは、その経過において持続性または一過性に炎症を呈し、且つその炎症を軽減することにより症状が改善され得る疾患を意味する。炎症性疾患としては、敗血症およびそれに起因する疾患、炎症性自己免疫疾患、アレルギー性疾患、炎症性骨関節疾患、腫瘍、糖尿病、炎症性肝臓疾患、炎症性腎臓疾患、炎症性消化器疾患、炎症性心疾患、炎症性循環器疾患、感染症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、急性呼吸疾患症候群(ARDS)、発熱、移植片対宿主病、重症筋無力症、変形性関節症、痛風、火傷等を例示することができる。
敗血症およびそれに起因する疾患としては、敗血症、敗血症ショック、エンドトキシンショック、エキソトキシンショック、高血圧、低血圧、汎発性血管内血液凝固症候群(DIC)に代表されるショック性血管塞栓、これらの病態に伴う臓器不全、多臓器不全(MOF)等を例示することができる。
炎症性自己免疫疾患としては、全身性エリテマトーデス、橋本病、シェーグレン症候群、悪性貧血、アジソン氏病、強皮症、グッドパスチャー症候群、関節リウマチ、クローン病、潰瘍性大腸炎、自己免疫性溶血性貧血、自然不妊、多発性硬化症、バセドー病、突発性血小板減少性紫斑病、自己免疫性肝炎、自己免疫性膵炎、インスリン依存性糖尿病等を例示することができる。
アレルギー性疾患としては、アトピー、喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎等を例示することができる。
炎症性骨関節疾患としては、関節リウマチ、変形性関節炎、結晶誘発性関節炎等を例示することができる。
腫瘍としては、癌、癌転移、白血病、骨髄腫、リンパ腫等を例示することができる。
糖尿病としては、インスリン依存性糖尿病、インシュリン非依存性糖尿病、糖尿病性合併症等を例示することができる。
炎症性肝臓疾患としては、劇症肝炎、慢性肝炎、ウイルス性肝炎およびアルコール性肝炎に代表される肝炎、肝硬変、肝不全等を例示することができる。
炎症性腎臓疾患としては、腎炎、糸球体腎炎、腎不全等を例示することができる。
炎症性消化器疾患としては、胃炎、消化性潰瘍、膵炎、クローン病、潰瘍性大腸炎等を例示することができる。
炎症性心疾患としては、心血管塞栓性疾患、心筋梗塞および心筋梗塞後遺症に代表される炎症性心血管疾患、心不全、心弁膜症、心筋症等を例示することができる。
炎症性循環器疾患としては、低血圧、血管塞栓性疾患、動脈硬化症、再生不良性貧血、虚血再潅流障害、虚血性脳障害ショック性血管塞栓、汎発性血管内血液凝固症候群(DIC)に代表されるショック性血管塞栓等を例示することができる。
本発明は、B−5529物質を有効成分として含有する抗炎症剤を提供する。
本発明のB−5529物質は抗菌活性を有し、感染症の治療または予防に有用である。本発明は、B−5529物質を有効成分として含有する抗菌剤を提供する。
感染症としては、細菌感染症、ウイルス感染症、真菌感染症等を挙げることができ、細菌感染症としては、ヘリコバクター・ピロリ感染症、侵襲性ブドウ状球菌感染症、急性バクテリア髄膜炎、結核等を、ウイルス感染症の原因となるウイルスとしては、ヒト免疫不全ウイルス、インフルエンザウイルス、単純ヘルペスウイルス、水痘ウイルス、パピローマウイルス、脳炎ウイルス等を、真菌感染症としては、カンジダ症、真菌症等をそれぞれ例示することができる。
本発明のB−5529物質は、エンドトキシン刺激による炎症性サイトカイン産生を抑制する活性ならびに抗菌活性を併せ持つことから、上記の炎症性疾患のうち、特に、敗血症およびそれに起因する疾患の治療又は予防に好適である。
本発明のB−5529物質は、医薬としてヒト又はヒト以外の動物に投与されるに際し、種々の形態をとり得る。その投与形態は、製剤、年齢、性別、疾患等に依存する。例えば、錠剤、丸剤、散剤、顆粒剤、シロップ剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤等は経口投与される。注射剤等は静脈内投与、筋肉内投与、皮内投与、皮下投与又は腹腔内投与される。坐剤は直腸内投与される。軟膏等は外用剤として使用される。
B−5529物質を有効成分として含有する医薬製剤は、常法に従い、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、溶解剤、矯味矯臭剤、コーティング剤等、医薬製剤分野において通常使用し得る公知の補助剤を用いて製造することができる。
錠剤の形態に成形するに際しては、担体として当該分野で公知のものを広く使用することができ、例えば、乳糖、白糖、塩化ナトリウム、ブドウ糖、尿素、澱粉、炭酸カルシウム、カオリン、結晶セルロース、珪酸等の賦形剤、水、エタノール、プロパノール、単シロップ、ブドウ糖液、澱粉液、ゼラチン溶液、カルボキシメチルセルロース、セラック、メチルセルロース、リン酸カリウム、ポリビニルピロリドン等の結合剤、乾燥澱粉、アルギン酸ナトリウム、カンテン末、ラミナラン末、炭酸水素ナトリウム、炭酸カルシウム、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ラウリル硫酸ナトリウム、ステアリン酸モノグリセリド、澱粉、乳糖等の崩壊剤、白糖、ステアリン、カカオバター、水素添加油等の崩壊抑制剤、第四級アンモニウム塩基、ラウリル硫酸ナトリウム等の吸収促進剤、グリセリン、澱粉等の保湿剤、澱粉、乳糖、カオリン、ベントナイト、コロイド状珪酸等の吸着剤、精製タルク、ステアリン酸塩、硼酸末、ポリエチレングリコール等の滑沢剤等を挙げることができる。錠剤は、必要に応じ、通常の剤皮を施した錠剤、例えば、糖衣錠、ゼラチン被包錠、腸溶被錠、フィルムコーティング錠あるいは二重錠、多重錠とすることができる。
丸剤の形態に成形するに際しては、担体として当該分野で公知のものを広く使用することができ、例えば、ブドウ糖、乳糖、澱粉、カカオ脂、硬化植物油、カオリン、タルク等の賦形剤、アラビアゴム末、トラガント末、ゼラチン、エタノール等の結合剤、ラミナラン、カンテン等の崩壊剤を挙げることができる。
注射剤として調製される場合、液剤及び懸濁剤は殺菌され、且つ血液と等張であることが好ましく、これら液剤、乳剤および懸濁剤の形態に形成するに際しては、希釈剤として当該分野において公知のものを広く使用することができ、例えば、水、エチルアルコール、プロピレングリコール、エポキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシ化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等を挙げることができる。等張を維持するために充分な量の食塩、ブドウ糖又はグリセリンを含有せしめてもよい。溶解補助剤、緩衝剤、無痛化剤糖、着色剤、保存剤、香料、風味剤、甘味剤、他の薬剤等を含有せしめてもよい。
なお、注射剤を静脈内投与する場合、単独で、ブドウ糖、アミノ酸等の通常の補液と混合して、又は、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類等とのエマルジョンとして投与される。
坐剤の形態に成形するに際しては、担体として当該分野で公知のものを広く使用することができ、例えばポリエチレングリコール、カカオ脂、高級アルコール、高級アルコールのエステル類、ゼラチン、半合成グリセライド等を挙げることができる。
軟膏等の外用剤の形態に成形するに際しては、賦型剤として、疎水性基剤(油脂性軟膏基剤)、吸水基剤、親水性基剤(クリーム)ならびに水溶性基剤(非グリース製軟膏基剤)のいずれか一つに属する、当該分野で公知のものを広く使用することができる。本発明の外用剤は、アトピー性皮膚炎や火傷の治療に好適に使用される。
上述の医薬製剤に含有せしめるB−5529物質の量は、特に限定されないが、上限は30乃至70重量%、下限は1重量%であり、好適な範囲は1乃至30重量%である。
B−5529物質の投与量は、症状、年齢、体重、投与方法、剤形等に依存するが、通常成人に対して1日当たり投与するB−5529物質の量は、上限が100乃至1000mg、下限が1乃至10mgであり、好適な範囲は10乃至100mgである。
B−5529物質の投与回数は、数日に1回、1日1回、又は1日複数回である。
本発明は、薬理上有効な量のB−5529物質を投与することからなる炎症性疾患、炎症若しくは感染症の治療又は予防方法、それら疾患の治療又は予防剤を調製するためのB−5529物質の使用をも提供する。
次に、実施例、試験例、製剤例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はそれらに限定されるものではない。
実施例1.B−5529天然物群生産菌の培養
[種培養]
500mL容三角フラスコ9本へ、可溶性デンプン 2%、マリンブロス 2216(ディフコ社製)3.74%を含む培地80mlをそれぞれ分注し、121℃にて15分間加熱滅菌した後、23℃まで冷却した。次いで、シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903株のスラントへ、0.85%食塩水 9.5mlを添加してホモジナイズしたもの1mlを前記三角フラスコそれぞれへ接種し、回転振盪培養機を用い、210rpm、23℃にて22時間培養し、種培養液とした。
[本培養]
シュークロース 2%、マリンブロス 2216 3.74%を含む培地15Lを、30L容ジャー・ファーメンター中にて調製し、121℃にて15分間加熱滅菌した後、23℃まで冷却した。種培養液150mlをジャー・ファーメンターへ接種し、毎分7.5Lの空気を通気することにより溶存酸素量5.0ppmを保持させるべく、回転数を100乃至230rpmの範囲内で調整しつつ、23℃にて43時間通気攪拌培養した。
実施例2.B−5529天然物群の単離(その1):化合物Aの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化学(株)製、ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Aを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Aを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
実施例1.B−5529天然物群生産菌の培養
[種培養]
500mL容三角フラスコ9本へ、可溶性デンプン 2%、マリンブロス 2216(ディフコ社製)3.74%を含む培地80mlをそれぞれ分注し、121℃にて15分間加熱滅菌した後、23℃まで冷却した。次いで、シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903株のスラントへ、0.85%食塩水 9.5mlを添加してホモジナイズしたもの1mlを前記三角フラスコそれぞれへ接種し、回転振盪培養機を用い、210rpm、23℃にて22時間培養し、種培養液とした。
[本培養]
シュークロース 2%、マリンブロス 2216 3.74%を含む培地15Lを、30L容ジャー・ファーメンター中にて調製し、121℃にて15分間加熱滅菌した後、23℃まで冷却した。種培養液150mlをジャー・ファーメンターへ接種し、毎分7.5Lの空気を通気することにより溶存酸素量5.0ppmを保持させるべく、回転数を100乃至230rpmの範囲内で調整しつつ、23℃にて43時間通気攪拌培養した。
実施例2.B−5529天然物群の単離(その1):化合物Aの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化学(株)製、ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Aを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Aを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
次いで、コスモシルカラム・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記上清1.25Lにアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9 1.25Lを加え、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9で平衡化したコスモシルカラム(Cosmosil 140C18−OPN、容積2.2L)に付した。該カラムを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9(20L)、同=3:17(9L)で順に洗浄した後、同=1:4(16L)、同=1:3(5L)、同=3:7(10L)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を1Lずつ31個の画分として回収した。
化合物Aを含む溶出画分No.13乃至No.18を合併し(6L)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpH6.0に調整した。これを、HP−20カラム(容積100ml)へ付し、水(500ml)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(300ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Aを含む部分精製画分を310mg得た。
次いで、再度コスモシルカラム(容積80ml)・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記の部分精製画分310mgを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9 100mlに溶解した。これを、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9で平衡化したコスモシルカラムに付し、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9(800ml)、同=3:17(500ml)、同=1:4(1.14L)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を20mlずつ122個の画分として回収した。
化合物Aを含む溶出画分No.97乃至No.122を合併し(520ml)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpHを6.5に調整した。これを、再度HP−20カラム(70ml)へ付し、水(250ml)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(150ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Aを無色粉末として212mg単離した。
単離された化合物Aを下記条件のHPLCにて分析した:
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分。
実施例3.B−5529天然物群の単離(その2):化合物Bの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Bを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Bを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分。
実施例3.B−5529天然物群の単離(その2):化合物Bの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Bを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Bを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
次いで、コスモシルカラム・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記上清1.25Lにアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9 1.25Lを加え、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9で平衡化したコスモシルカラム(Cosmosil 140C18−OPN、容積2.2L)に付した。該カラムを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9(20L)、同=3:17(9L)で順に洗浄した後、同=1:4(16L)、同=1:3(5L)、同=3:7(10L)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を1Lずつ31個の画分として回収した。
化合物Bを含む溶出画分No.22乃至No.24を合併し(3L)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpHを6.0に調整した。これを、HP−20カラム(容積200ml)へ付し、水(1L)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(600ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Bを無色粉末として960mg単離した。
単離された化合物Bを下記条件のHPLCにて分析した:
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分。
実施例4.B−5529天然物群の単離(その3):化合物Cの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Cを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Cを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分。
実施例4.B−5529天然物群の単離(その3):化合物Cの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Cを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Cを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
次いで、コスモシルカラム・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記上清1.25Lにアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9 1.25Lを加え、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9で平衡化したコスモシルカラム(Cosmosil 140C18−OPN、容積2.2L)に付した。該カラムを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9(20L)、同=3:17(9L)で順に洗浄した後、同=1:4(16L)、同=1:3(5L)、同=3:7(10L)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を1Lずつ31個の画分として回収した。
化合物Cを含む溶出画分No.25乃至No.26を合併し(2L)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpH6.0に調整した。これを、HP−20カラム(容積150ml)へ付し、水(750ml)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(450ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Cを含む部分精製画分を650mg得た。
次いで、再度コスモシルカラム(容積100ml)・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記の部分精製画分650mgを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:4 80mlに溶解した。これを、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:4で平衡化したコスモシルカラムに付し、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:4(400ml)、同=1:3(420ml)、同=3:7(980ml)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を20mlずつ90個の画分として回収した。
化合物Cを含む溶出画分No.46乃至No.65を合併し(400ml)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpHを6.0に調整した。これを、再度HP−20カラム(80ml)へ付し、水(250ml)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(300ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Cを無色粉末として430mg単離した。
単離された化合物Cを下記条件のHPLCにて分析した:
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分。
実施例5.B−5529天然物群の単離(その4):化合物Dの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Dを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Dを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分。
実施例5.B−5529天然物群の単離(その4):化合物Dの単離
実施例1で得られた培養液60Lを遠心分離し上清と菌体に分けた。得られた菌体1.35kgにアセトン5Lを加えて抽出した後、これを遠心分離してアセトン抽出液を得た。このアセトン抽出液を減圧下濃縮してアセトンを留去し、菌体抽出液を得た。この菌体抽出液と上清58Lを合併し、pH8.0に調整後、容積7.2LのHP−20カラム(三菱化成 ダイアイオンHP−20)に付した。該カラムを、水(21L)、60%アセトン水(21L)で順に洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(26L)で溶出し、溶出画分No.1乃至No.3(各3L)、No.4およびNo.5(各2.5L)、No.6(7L)ならびに、No.7(5L)を回収した。化合物Dを含むフラクションNo.3乃至No.5を合併し(計8L)、減圧下濃縮したのち凍結乾燥し、化合物Dを含む褐色粉末8.5gを得た。この褐色粉末8.5gを水1Lに懸濁し、塩酸でpH5に調整した後、4000rpm、20分遠心し、沈殿を除いた。次に上清を苛性ソーダでpH7.2に調整した後、同様に遠心して沈殿を除き、上清1.25Lを得た。
次いで、コスモシルカラム・クロマトグラフィーを行った。すなわち、前記上清1.25Lにアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9 1.25Lを加え、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9で平衡化したコスモシルカラム(Cosmosil 140C18−OPN、容積2.2L)に付した。該カラムを、アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=1:9(20L)、同=3:17(9L)で順に洗浄した後、同=1:4(16L)、同=1:3(5L)、同=3:7(10L)を用いて吸着画分を段階的に溶出させ、溶出液を1Lずつ31個の画分として回収した。
化合物Dを含む溶出画分No.29乃至No.31を合併し(3L)、減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpH6.0に調整した。これを、HP−20カラム(容積300ml)へ付し、水(1.5L)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(900ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Dを無色粉末として910mg単離した。
単離された化合物Dを下記条件のHPLCにて分析した:
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 17.5分。
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 17.5分。
実施例6.化合物Xの調製
実施例2で得られた化合物A 10mgを3規定塩酸4mlに溶解し、37℃で30時間攪拌した。反応終了後、反応溶液を減圧下で濃縮し、乾固物を得た。
次いで、HPLC分画に供した。すなわち、前記乾固物を水に溶解し、予めアセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)−0.425%リン酸(w/v)水=0.9:99.1で平衡化したHPLCカラム(Senshu Pak PEGASIL ODS φ20×150mm:センシュー科学社製)に注入後、同溶媒で流速8ml/分で溶出した。溶出液を検出波長210nmでモニターし、保持時間10.8分から12.3分までに溶出された画分を分取した(計12ml)。
得られた溶出画分を減圧下で濃縮することによりアセトニトリルを留去した後、10%苛性ソーダ水でpHを6.5に調整した。これをHP−20カラム(容積5ml)へ付し、水(25ml)で洗浄した後、60%アセトン水−0.1%ギ酸(15ml)で溶出した。得られた溶出液を減圧下で濃縮したのち凍結乾燥することにより、化合物Xを無色粉末として4.7mg単離した。
単離された化合物Xを下記条件のHPLCにて分析した:
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 3.2分。
実施例7.化合物A由来の脂肪酸の分析
実施例2で得られた化合物A 1.5mgを、5%塩酸−メタノール400μlへ溶解し、100℃にて18時間加熱した。この反応溶液を減圧下で濃縮乾固し、下記条件のガスクロマトグラフィ−で分析した結果、デカン酸と同定した。:
分離カラム : DB−5(φ0.25mm×15m、膜厚0.25μm、
アジレント社製)
注入口温度 : 300℃
カラム温度 : サンプル注入後1分まで60℃にて保温した後、毎分30℃の割合で70℃まで昇温させ、サンプル注入後6分まで70℃にて保温した。次いでサンプル注入後36分まで、毎分6℃の割合で250℃まで昇温させ、サンプル注入後38.5分まで、毎分20℃の割合で300度まで昇温させた。
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 3.2分。
実施例7.化合物A由来の脂肪酸の分析
実施例2で得られた化合物A 1.5mgを、5%塩酸−メタノール400μlへ溶解し、100℃にて18時間加熱した。この反応溶液を減圧下で濃縮乾固し、下記条件のガスクロマトグラフィ−で分析した結果、デカン酸と同定した。:
分離カラム : DB−5(φ0.25mm×15m、膜厚0.25μm、
アジレント社製)
注入口温度 : 300℃
カラム温度 : サンプル注入後1分まで60℃にて保温した後、毎分30℃の割合で70℃まで昇温させ、サンプル注入後6分まで70℃にて保温した。次いでサンプル注入後36分まで、毎分6℃の割合で250℃まで昇温させ、サンプル注入後38.5分まで、毎分20℃の割合で300度まで昇温させた。
ガス流量 : ヘリウムガス 1ml/分
スプリット比: 10:1
保持時間 : 12.8分。
スプリット比: 10:1
保持時間 : 12.8分。
実施例8.化合物C由来の脂肪酸の分析
実施例4で得られた化合物C 1.5mgを、5%塩酸−メタノール400μlへ溶解し、105℃にて20時間加熱した。この反応溶液を減圧下で濃縮乾固し、下記条件のガスクロマトグラフィ−で分析した結果、ドデカン酸と同定した。:
分離カラム : DB−5(φ0.25mm×15m、膜厚0.25μm、
アジレント社製)
注入口温度 : 300℃
カラム温度 : サンプル注入後1分まで60℃にて保温した後、毎分30℃の割合で70℃まで昇温させ、サンプル注入後6分まで70℃にて保温した。次いでサンプル注入後36分まで、毎分6℃の割合で250℃まで昇温させ、サンプル注入後38.5分まで、毎分20℃の割合で300度まで昇温させた。
ガス流量 : ヘリウムガス 1ml/分
スプリット比: 10:1
保持時間 : 17.3分
試験例1.エンドトキシン刺激による細胞のTNFα産生に対するB−5529物質の効果
ヒト単球系細胞株U937をエンドトキシン刺激した際のTNFα産生に対する実施例化合物の抑制率を測定した。すなわち、非働化新生仔牛血清を10%(容積%)含むRPMI1640培地に、12−O−テトラデカノイルホルボール13−アセテートを終濃度30ng/mlとなるよう添加した。該培地にU937細胞を懸濁し、96穴培養プレート(コーニング)へ、1穴あたりの細胞数/容量が2×104個/0.1mlとなるように播き、37℃にて、5%CO2、湿度100%の炭酸ガスインキュベーター中で3日培養した。培養終了後、培養上清を除去した。各穴へ、LPS(E.coli 055:B5、シグマ)を、終濃度30ng/mlとなるよう添加し、併せて種々の濃度の被検化合物A、化合物B、化合物C、化合物D又は化合物Xを添加した。培養プレートを再び炭酸ガスインキュベーター中にて4.5時間培養した後、培養上清を回収した。96半穴ブラックプレート(コーニング)ならびにシス バイオ インターナショナル社製のHTRF定量キットを用い、培養上清中のTNFα濃度をディスカバリー(パッカード社)にて時間分解蛍光として測定した。LPS非存在下の測定値(P)、被検化合物非存在下の測定値(Q)および被検化合物存在下の測定値(R)より、下記の計算式[I]を用いてTNFα産生抑制率を求め、該抑制率50%に相当する被検化合物濃度をIC50として表1にまとめた。
TNFα産生抑制率(%)={1−(R−P)/(Q−P)}×100 [I]
[表1]TNFα産生に対する効果(1)
―――――――――――――――――――――――――
化合物 IC50(μM)
―――――――――――――――――――――――――
化合物A 2
化合物B 4
化合物C 3
化合物D 1
化合物X 125
―――――――――――――――――――――――――
試験例2.エンドトキシン刺激による血中TNFα濃度上昇に対するB−5529物質の効果
雄性C3H/HeNマウスをエンドトキシン刺激した際の血中TNFα濃度上昇に対するB−5529物質の効果を検討した。エンドトキシン刺激による血中TNFα濃度上昇の惹起は、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、第128巻、5−12頁(1999年)に記載のEndoらの方法を一部修正して行った。すなわち、C3H/HeNマウス(7週齢、日本エスエルシー株式会社)1群5匹へ、1mg/体重kgの化合物A、化合物B、化合物C又は化合物Dを10ml/kgの割合で尾静脈より静脈内投与した。対照群には生理食塩液を10ml/kgの割合で尾静脈より静脈内投与した。該投与から5分が経過した時点で、LPS(50μg/kg、E.coli 0111:B4、シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社)およびガラクトサミン(1g/kg、シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社)の混合溶液を10ml/体重kgの割合で尾静脈より静脈内投与し、血漿TNFα濃度上昇を惹起した。LPS投与から1時間が経過した時点で、抗凝固剤であるヘパリン(10,000単位/ml)を用いて採血し、遠心分離操作(10,000g、5分間、4℃)により血漿を分離した。TNFα定量キット(バイオソース インターナショナル社)を用い、該キットに添付された測定手順書に従って血漿中のTNFα濃度を測定した。被検化合物投与群の測定値(M)および対照の被検化合物非投与群の測定値(N)より、下記の計算式[II]を用いて血中TNFα濃度上昇抑制率を求め、結果を表2にまとめた。
血中TNFα濃度上昇抑制率(%)=(1−M/N)×100 [II]
[表2]TNFα産生に対する効果(2)
―――――――――――――――――――
化合物 抑制率
―――――――――――――――――――
化合物A 68%
化合物B 78%
化合物C 80%
化合物D 80%
―――――――――――――――――――
試験例3.B−5529物質の抗菌活性
寒天平板希釈法により、各種細菌の増殖に対するB−5529物質の効果を検討した。すなわち、被検化合物A、化合物B、化合物C、化合物D又は化合物Xを含む普通寒天培地(栄研)へ各種細菌を接種した後、37℃にて18〜20時間培養した。次いで、最小発育阻止濃度(MIC)を判定し、結果を表3にまとめた。
[表3]抗菌活性
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
被検菌 MIC(μg/ml)
―――――――――――――――――――――――――――――――
化合物A 化合物B 化合物C 化合物D 化合物X
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
スタフィロコッカス・アウレウス
(209PJC−1) 25 6.25 6.25 6.25 >100
バチルス・ズブチリス
(ATCC6633) 25 6.25 6.25 6.25 >100
エシェリシア・コリ
(NIHJ JC−2) <1.56 <1.56 <1.56 <1.56 25
シゲラ・フレキシネリ
(IID 642) <1.56 <1.56 <1.56 <1.56 25
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
製剤例1.経口用カプセル剤
化合物A 30mg
乳糖 170mg
トウモロコシ澱粉 150mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
―――――――――――――――――――――――
合計 352mg
上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通した後、この粉末をゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
スプリット比: 10:1
保持時間 : 17.3分
試験例1.エンドトキシン刺激による細胞のTNFα産生に対するB−5529物質の効果
ヒト単球系細胞株U937をエンドトキシン刺激した際のTNFα産生に対する実施例化合物の抑制率を測定した。すなわち、非働化新生仔牛血清を10%(容積%)含むRPMI1640培地に、12−O−テトラデカノイルホルボール13−アセテートを終濃度30ng/mlとなるよう添加した。該培地にU937細胞を懸濁し、96穴培養プレート(コーニング)へ、1穴あたりの細胞数/容量が2×104個/0.1mlとなるように播き、37℃にて、5%CO2、湿度100%の炭酸ガスインキュベーター中で3日培養した。培養終了後、培養上清を除去した。各穴へ、LPS(E.coli 055:B5、シグマ)を、終濃度30ng/mlとなるよう添加し、併せて種々の濃度の被検化合物A、化合物B、化合物C、化合物D又は化合物Xを添加した。培養プレートを再び炭酸ガスインキュベーター中にて4.5時間培養した後、培養上清を回収した。96半穴ブラックプレート(コーニング)ならびにシス バイオ インターナショナル社製のHTRF定量キットを用い、培養上清中のTNFα濃度をディスカバリー(パッカード社)にて時間分解蛍光として測定した。LPS非存在下の測定値(P)、被検化合物非存在下の測定値(Q)および被検化合物存在下の測定値(R)より、下記の計算式[I]を用いてTNFα産生抑制率を求め、該抑制率50%に相当する被検化合物濃度をIC50として表1にまとめた。
TNFα産生抑制率(%)={1−(R−P)/(Q−P)}×100 [I]
[表1]TNFα産生に対する効果(1)
―――――――――――――――――――――――――
化合物 IC50(μM)
―――――――――――――――――――――――――
化合物A 2
化合物B 4
化合物C 3
化合物D 1
化合物X 125
―――――――――――――――――――――――――
試験例2.エンドトキシン刺激による血中TNFα濃度上昇に対するB−5529物質の効果
雄性C3H/HeNマウスをエンドトキシン刺激した際の血中TNFα濃度上昇に対するB−5529物質の効果を検討した。エンドトキシン刺激による血中TNFα濃度上昇の惹起は、ブリティッシュ・ジャーナル・オブ・ファーマコロジー(British Journal of Pharmacology)、第128巻、5−12頁(1999年)に記載のEndoらの方法を一部修正して行った。すなわち、C3H/HeNマウス(7週齢、日本エスエルシー株式会社)1群5匹へ、1mg/体重kgの化合物A、化合物B、化合物C又は化合物Dを10ml/kgの割合で尾静脈より静脈内投与した。対照群には生理食塩液を10ml/kgの割合で尾静脈より静脈内投与した。該投与から5分が経過した時点で、LPS(50μg/kg、E.coli 0111:B4、シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社)およびガラクトサミン(1g/kg、シグマ アルドリッチ ジャパン株式会社)の混合溶液を10ml/体重kgの割合で尾静脈より静脈内投与し、血漿TNFα濃度上昇を惹起した。LPS投与から1時間が経過した時点で、抗凝固剤であるヘパリン(10,000単位/ml)を用いて採血し、遠心分離操作(10,000g、5分間、4℃)により血漿を分離した。TNFα定量キット(バイオソース インターナショナル社)を用い、該キットに添付された測定手順書に従って血漿中のTNFα濃度を測定した。被検化合物投与群の測定値(M)および対照の被検化合物非投与群の測定値(N)より、下記の計算式[II]を用いて血中TNFα濃度上昇抑制率を求め、結果を表2にまとめた。
血中TNFα濃度上昇抑制率(%)=(1−M/N)×100 [II]
[表2]TNFα産生に対する効果(2)
―――――――――――――――――――
化合物 抑制率
―――――――――――――――――――
化合物A 68%
化合物B 78%
化合物C 80%
化合物D 80%
―――――――――――――――――――
試験例3.B−5529物質の抗菌活性
寒天平板希釈法により、各種細菌の増殖に対するB−5529物質の効果を検討した。すなわち、被検化合物A、化合物B、化合物C、化合物D又は化合物Xを含む普通寒天培地(栄研)へ各種細菌を接種した後、37℃にて18〜20時間培養した。次いで、最小発育阻止濃度(MIC)を判定し、結果を表3にまとめた。
[表3]抗菌活性
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被検菌 MIC(μg/ml)
―――――――――――――――――――――――――――――――
化合物A 化合物B 化合物C 化合物D 化合物X
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スタフィロコッカス・アウレウス
(209PJC−1) 25 6.25 6.25 6.25 >100
バチルス・ズブチリス
(ATCC6633) 25 6.25 6.25 6.25 >100
エシェリシア・コリ
(NIHJ JC−2) <1.56 <1.56 <1.56 <1.56 25
シゲラ・フレキシネリ
(IID 642) <1.56 <1.56 <1.56 <1.56 25
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製剤例1.経口用カプセル剤
化合物A 30mg
乳糖 170mg
トウモロコシ澱粉 150mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
―――――――――――――――――――――――
合計 352mg
上記処方の粉末を混合し、30メッシュのふるいを通した後、この粉末をゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
本発明の提供するB−5529物質は、優れた炎症性伝達物質産生抑制活性ならびに抗菌活性を有し、敗血症およびそれに起因する疾患など、各種炎症性疾患、炎症および感染症の治療または予防に有用である。
Claims (21)
- Rが水素原子である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- Rが置換基[A]である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- Rが置換基[B]である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- Rが置換基[C]である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- Rが置換基[D]である、請求項1に記載の化合物又はその塩。
- 下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩。
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水に可溶;
3)分子式:C32H60N14O10(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:800(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3249、1656、1632、1600、1383、1349;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.88 (3H, d, J=6.0 Hz), 0.93 (3H, d, J=6.0 Hz), 1.43-1.59(3H, m), 1.61-1.73 (2H, m), 1.78 (3H, d, J=6.5 Hz), 1.80-1.94 (2H, m), 2.18(2H, m), 3.02 (1H, dd, J=12.5, 10.0 Hz), 3.07-3.19 (5H, m), 3.24-3.32 (3H, m),3.59 (1H, dd, J=13.5, 4.0 Hz), 3.97 (1H, br. s), 4.11-4.20 (2H, m), 4.20-4.29(2H, m), 4.31 (1H, d, 5.0 Hz), 3.45 (2H, m), 4.38 (1H, d, J=8.5 Hz),6.56 (1H, q, J=7.0 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ (ppm)
重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.0 (q), 20.8 (q), 23.0 (q), 25.1 (t), 25.2 (d), 28.2 (t),29.0 (t), 36.9 (t), 38.5 (t), 40.8 (t), 42.3 (t), 42.6 (t), 43.1 (t), 53.2 (d),53.4 (d), 53.8 (d), 56.1 (d), 56.8 (d), 58.1(d), 67.4 (d), 67.4 (d), 69.5 (d),129.0 (s), 131.9 (d), 157.3 (s), 168.2 (s), 170.6 (s), 171.2 (s), 171.3 (s),173.7 (s), 174.5 (s), 174.8 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=1:99
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 3.2分。 - 下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩。
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C42H78N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:954(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3270、2927、1655、1532、1347、1077、532;
7)高速液体クロマトグラフィー;
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 2.8分
8)酸加水分解実験
3規定塩酸中で酸加水分解すると、請求項2又は7に記載の化合物およびデカン酸が得られる。 - 下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩。
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C44H80N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:980(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3271、2927、1655、1531、1347、1075、531;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.85 (3H, t, J=6.5 Hz), 0.88 (3H, d, J=6.5 Hz), 0.93 (3H,d, J=6.0 Hz), 1.22-1.36 (8H, m), 1.50-1.63 (4H, m), 1.64-1.71 (2H, m), 1.77 (3H,d, 7.0 Hz), 1.74-1.83 (2H, m), 1.94-2.06 (3H, m), 2.07-2.18 (3H, m), 2.27 (1H,m), 2.42 (2H, m), 3.02-3.17 (5H, m), 3.20 (2H, m), 3.27-3.31(2H, m), 3.58 (1H, dd, J=13.5, 4.0 Hz), 4.21 (1H, m), 4.24-4.30 (3H, m), 4.36(1H, dd, J=10.5, 4.0 Hz), 4.39-4.40 (2H, m), 4.48 (1H, d, J=2.0 Hz), 5.42 (1H,m), 5.52 (1H, m), 6.60 (1H, q, J=7.0 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.2 (q), 14.0 (q), 20.9 (q), 22.6 (t), 22.9 (q), 25.0 (t),25.1 (d), 25.9 (t), 26.7 (t), 27.2 (t), 28.4 (t), 28.8 (t), 29.0 (t), 29.5 (t),31.6 (t), 35.5 (t), 37.1 (t), 39.4 (t), 40.8 (t), 42.4 (t), 42.7 (t), 43.2 (t),53.0 (d), 53.5 (d), 53.7 (d), 56.9 (d), 56.9 (d), 58.4(d), 67.4 (d), 67.5 (d),69.7 (d), 129.0 (s), 129.6 (d), 132.6 (d), 133.2 (d), 157.3 (s), 168.0 (s),170.7 (s), 171.4 (s), 172.7 (s), 173.5 (s), 174.6 (s), 175.0 (s), 178.4 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 5.0分。 - 下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩。
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C44H82N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:982(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3265、2926、1655、1632、1532、1347、1077、529;
7)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長 : 210nm
保持時間 : 9.4分
8)酸加水分解実験
3規定塩酸中で酸加水分解すると、請求項2又は7に記載の化合物およびドデカン酸が得られる。 - 下記の物理化学的性状を有する化合物又はその塩。
1)性質:塩基性、無色粉末;
2)溶解性:DMSO、水、メタノールに可溶;
3)分子式:C46H84N14O11(ESI−TOFMSスペクトルにより決定);
4)分子量:1008(ESI−MSスペクトルにより決定);
5)紫外線吸収スペクトル:λmax nm(ε)
水溶液中で測定した紫外線吸収スペクトルは、末端吸収である;
6)赤外線吸収スペクトル(KBr):νmax cm−1
KBrディスク法で測定した赤外線吸収スペクトルは、次の通りである:
3274、2927、1656、1532、1347、1109、536;
7)1H−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(500MHz)は、次の通りである。(HODのシグナルを4.80ppmとした。)
0.84 (3H, t, J=6.5 Hz), 0.88 (3H, d, J=6.0 Hz), 0.93 (3H,d, J=6.0 Hz), 1.22-1.40 (12H, m), 1.53-1.67 (6H, m), 1.71-1.88 (2H, m), 1.76(3H, d, J=7.0 Hz), 1.94 (1H, m), 2.03 (4H, m), 2.14 (1H, m), 2.26 (1H, m), 2.40(2H, m), 3.02-3.30 (9H, m), 3.59 (1H, dd, J=14.0, 4.0 Hz), 4.19-4.37 (6H, m),4.39-4.44 (2H, m), 4.47 (1H, br. s), 5.46 (2H, m), 6.59 (1H, q, J=6.5 Hz)
8)13C−核磁気共鳴スペクトル; δ(ppm)
0.04規定重塩酸−重水溶液中で測定した核磁気共鳴スペクトル(125MHz)は、次の通りである。(ジオキサンのシグナルを67.2ppmとした。)
13.2 (q), 14.1(q), 21.0 (q), 22.7 (t), 22.9 (q), 25.1 (t), 25.1 (d), 25.7 (t), 27.0 (t), 27.2(t), 28.4 (t), 28.6 (t), 28.8 (t), 29.1 (t), 29.2 (t), 29.6 (t), 31.6 (t), 36.0(t), 37.1 (t), 39.5 (t), 40.9 (t), 42.3 (t), 42.7 (t), 43.2 (t), 52.9 (d), 53.6(d), 53.7 (d), 56.9 (d), 56.9 (d), 58.2 (d), 67.4 (d), 67.5 (d), 69.7 (d),129.0 (s), 131.0 (d), 131.8 (d), 133.2 (d), 157.3 (s), 168.0 (s), 170.6 (s),171.4 (s), 172.7 (s), 173.4 (s), 174.6 (s), 175.0 (s), 178.7 (s)
9)高速液体クロマトグラフィー
分離カラム: Waters SYMMETRY C18
(φ4.6×150mm:Waters社製)
移動相 : アセトニトリル:0.07%硫酸ナトリウム(w/v)
−0.425%リン酸(w/v)水=3:7
流 速 : 1.0ml/分
検出波長: 210nm
保持時間: 17.5分。 - シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する請求項3乃至6および請求項8乃至11のいずれか一つに記載の化合物の生産菌を培養し、その培養物より請求項3乃至6および請求項8乃至11のいずれか一つに記載の化合物を回収することを特徴とする、請求項3乃至6および請求項8乃至11のいずれか一つに記載の化合物の製造方法。
- シュードアルテロモナス(Pseudoalteromonas)属に属する請求項3乃至6および請求項8乃至11のいずれか一つに記載の化合物の生産菌がシュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903(FERM BP−08612)であることを特徴とする、請求項12に記載の製造方法。
- シュードアルテロモナス・エスピー(Pseudoalteromonas sp.)SANK 71903(FERM BP−08612)。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を含むことからなる医薬組成物。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含むことからなる炎症性疾患治療または予防剤。
- 炎症性疾患が、敗血症およびそれに起因する疾患 、炎症性自己免疫疾患、炎症性血管疾患、炎症性心血管疾患、アレルギー性疾患、腫瘍、糖尿病、炎症性肝臓疾患、炎症性腎臓疾患、炎症性消化器疾患、炎症性心疾患、炎症性循環器疾患、感染症、全身性炎症反応症候群(SIRS)、急性呼吸疾患症候群(ARDS)、発熱、移植片対宿主病、重症筋無力症、変形性関節症、痛風および火傷からなる群より選択される一つ又は二つ以上である、請求項16に記載の治療または予防剤。
- 炎症性疾患が、敗血症およびそれに起因する疾患である、請求項16に記載の治療または予防剤。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する抗炎症剤。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の化合物又はその塩を有効成分として含有する抗菌剤。
- 請求項1乃至11のいずれか一つに記載の化合物若しくはその塩を炎症性伝達物質産生細胞と接触させる工程を含むことからなる、炎症性伝達物質産生細胞による炎症性伝達物質の産生を抑制する方法。
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|---|---|---|---|
| JP2004119873A JP2005298434A (ja) | 2004-04-15 | 2004-04-15 | B−5529物質及びその製造方法 |
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|---|---|---|---|
| JP2004119873A JP2005298434A (ja) | 2004-04-15 | 2004-04-15 | B−5529物質及びその製造方法 |
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|---|---|
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Cited By (1)
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|---|---|---|---|---|
| CN105473704A (zh) * | 2013-05-24 | 2016-04-06 | 国家科学研究中心 | 来自假交替单胞菌属的分离细菌的应用、环脂肽及其应用 |
-
2004
- 2004-04-15 JP JP2004119873A patent/JP2005298434A/ja active Pending
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| CN105473704A (zh) * | 2013-05-24 | 2016-04-06 | 国家科学研究中心 | 来自假交替单胞菌属的分离细菌的应用、环脂肽及其应用 |
| US20160193284A1 (en) * | 2013-05-24 | 2016-07-07 | Centre National De La Recherche Scientifique (C.N. R.S) | Use of a bacterium isolated from the genus pseudoalteromonas, cyclolipopeptides and uses thereof |
| US9956262B2 (en) * | 2013-05-24 | 2018-05-01 | Centre National De La Recherche Scientifique (C.N.R.S.) | Use of a bacterium isolated from the genus Pseudoalteromonas, cyclolipopeptides and uses thereof |
| CN105473704B (zh) * | 2013-05-24 | 2019-09-10 | 国家科学研究中心 | 来自假交替单胞菌属的分离细菌的应用、环脂肽及其应用 |
| US10772930B2 (en) | 2013-05-24 | 2020-09-15 | Centre National De La Recherche Scientifique (C.N.R.S.) | Use of a bacterium isolated from the genus Pseudoalteromonas, cyclolipopeptides and uses thereof |
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