JP2005298265A - 水素生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素生成装置に関し、小型化及び単純化を可能にし、且つ、熱エネルギーのロスを抑えることを可能にする、
【解決手段】 複数の反応器1,11のうち特定の反応器1に燃焼用ガスを供給し、その燃焼反応による熱を利用して触媒2を加熱する。そして、加熱後の反応器1に有機ハイドライドを含む燃料を供給する。供給された燃料は触媒2上で脱水素反応を起こし水素が生成される。この脱水素反応によって得られる生成物(水素、或いは燃料の脱水素化物)を燃焼用ガスに使用して別の反応器11に供給し、次は別の反応器11を加熱する。このように燃焼用ガスの供給先、及び燃料の供給先を複数の反応器1,11の中で順次切り替えながら複数の反応器1,11で順次水素を生成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、燃料電池等の水素利用装置への水素の供給源として用いて好適な水素生成装置に関する。
従来、燃料電池や水素エンジンへの水素の供給源として、メチルシクロヘキサン等の有機ハイドライドを含む燃料を改質して水素を生成する水素生成装置が用いられている。燃料の改質方法としては、例えば特許文献1に記載された従来技術のように、触媒を用いて燃料を脱水素反応させる方法が知られている。この脱水素反応は吸熱反応であるため、反応を促進して水素を効率的に得るためには触媒をある一定の温度まで加熱する必要がある。特許文献1では、触媒を加熱する方法としてヒータによる加熱、燃料電池等の水素利用装置の排熱による加熱、余剰水素や燃料を燃焼させることによる加熱等が提案されている。また、上記従来技術では、触媒を二層構造として一方の側の触媒には燃料を供給し、他方の側の触媒には燃料の揮発成分が気化した炭化水素ガスを供給して、炭化水素ガスの酸化反応に伴う熱を利用して燃料を脱水素反応させることも提案されている。
特開2002−255503号公報 特開2003−343360号公報
しかしながら、水素生成装置を燃料電池車や水素エンジン車等の自動車に搭載することを考慮した場合、上記従来技術にかかる何れの加熱方法にも何等かの課題が有る。例えば加熱手段としてヒータを用いる場合には、反応器内にヒータの設置スペースを確保する必要があるため反応器が大型化することになる。排熱を利用する場合は、水素利用装置から触媒に排熱を効率的に伝熱する必要から水素利用装置に対する反応器の配置に制約が生じてしまう。また、余剰水素や燃料を燃焼させて加熱する場合、一般的には反応器の外部で燃焼させることになるため、触媒は反応器の外部から加熱されることになって熱エネルギーのロスが生じる。熱エネルギーのロスを低減するためには、反応器に複雑な伝熱構造を設けざるを得ない。また、反応器内で酸化反応と脱水素反応を同時に進行させる方法では、触媒の二層構造によって反応器が大型化することになる。自動車への搭載性を考慮すると水素生成装置の小型化、簡素化は重要である。また、始動性や燃費を考慮する触媒を加熱する際の熱エネルギーのロスは可能な限り抑えたい。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、小型化及び単純化が可能であり、且つ、熱エネルギーのロスを抑えることを可能にした水素生成装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、上記の目的を達成するため、有機ハイドライドを含む燃料を加熱された触媒上で脱水素反応させて水素を生成する水素生成装置において、
前記触媒を配置された複数の反応器と、
前記複数の反応器のうち特定の反応器に前記燃料を供給する第1の供給手段と、
前記複数の反応器のうち特定の反応器に前記触媒上で燃焼反応を起こす燃焼用ガスを供給する第2の供給手段と、
前記燃焼用ガスの燃焼反応によって前記触媒を加熱された後の前記反応器に前記燃料が供給されるよう、前記第1の供給手段による前記燃料の供給先を前記複数の反応器の中で順次切り替える第1の切替手段と、
前記燃料の脱水素反応によって水素が生成された後の前記反応器に前記燃焼用ガスが供給されるよう、前記第2の供給手段による前記燃焼用ガスの供給先を前記複数の反応器の中で順次切り替える第2の切替手段とを備え、且つ、
前記第2の供給手段は、前記反応器内での前記燃料の脱水素反応により得られる生成物を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴としている。
第2の発明は、第1の発明において、前記第2の供給手段は、前記燃料の脱水素反応により生成された水素の一部を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴としている。
第3の発明は、第1の発明において、前記第2の供給手段は、前記燃料が脱水素化された脱水素化物を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴としている。
第4の発明は、第3の発明において、前記第1の供給手段による前記燃料の供給後に前記反応器から排出されるオフガスの通路に配置されて前記オフガス中に含まれる前記脱水素化物を吸着する吸着剤と、
前記吸着剤にパージ用空気を供給して前記吸着剤から前記脱水素化物を放出させるパージ手段とをさらに備え、且つ、
前記第2の供給手段は、前記吸着剤から放出された前記脱水素化物を含む前記パージ用空気を前記燃焼用ガスとして使用するように構成されていることを特徴としている。
第1の発明によれば、反応器内での燃焼用ガスの燃焼反応によって触媒が加熱されるので、反応器の外部から加熱する場合に比較して熱エネルギーのロスは抑えられ、触媒を効率的に暖機することができる。しかも、触媒の加熱に触媒上での燃焼用ガスの燃焼反応による熱が用いられることで、触媒の加熱のための複雑な構造は不要となり、反応器の構造の単純化と小型化が可能になる。また、同一の触媒上で燃焼反応を生じさせた後に脱水素反応を生じさせるため、一つの反応器では連続して水素を生成することはできないものの、燃焼用ガスの供給先、及び燃料の供給先が複数の反応器の中で順次切り替えられることで、複数の反応器で順次水素を生成することができ、装置全体としては連続生成に近づけることができる、また、燃料の脱水素反応による生成物が燃焼用ガスに用いられることで、系外から燃焼用ガスを供給する場合に比較して配管構造を単純化することができるという利点もある。
第2の発明によれば、気体である水素はそのまま燃焼用ガスに使用することができるので、装置の構成を簡単にすることができる。
第3の発明によれば、副産物である脱水素化物を用いることで熱エネルギーを有効に利用することができる。
第4の発明によれば、吸着剤によりオフガス中に含まれる脱水素化物を吸着することで純粋な水素を得ることができるとともに、パージ用空気の吸着剤への供給によって吸着剤からの脱水素化物のパージと燃焼用ガスの製造とを同時に行うことができる。
実施の形態1.
以下、図1乃至図3を参照して、本発明の実施の形態1について説明する。
図1は本発明の実施の形態1としての水素生成装置の概略構成図である。この図に示すように、本実施の形態では水素生成装置は2つの触媒反応器1,11を有している。各触媒反応器1,11内には触媒2,12が配置されている。触媒2,12としては、少なくとも後述する脱水素反応と燃焼反応とを生じさせるものであればよい。例えば白金触媒を用いてもよい。各触媒2,12にはその内部の温度を検出するための温度センサ8,18が取り付けられている。
各触媒反応器1,11の入口側には噴射装置3,13が取り付けられている。各噴射装置3,13は入口側三方弁4,14を介して燃焼用ガス供給源23と燃料供給源24とに接続されている。入口側三方弁4,14はそれぞれ1つの流出ポートと2つの流入ポートを有しており、ソレノイド5,15によって流入ポートを切り替えることができるようになっている。各噴射装置3,13はそれぞれ対応する入口側三方弁4,14の流出ポートに接続され、燃焼用ガス供給源23は各入口側三方弁4,14の一方の流入ポートに接続され、燃料供給源24は各入口側三方弁4,14の他方の流入ポートに接続されている。ソレノイド5,15を制御して入口側三方弁4,14の流入ポートを切り替えることで、噴射装置3,13には燃焼用ガス供給源23からの燃焼用ガスと燃料供給源24からの燃料のうち何れか一方が選択的に供給される。
本実施の形態では、燃焼用ガスとして水素と空気の混合気が用いられる。燃料ガス供給源23は混合気(或いは水素)のバッファタンクとして構成されている。この燃焼用ガスが噴射装置3,13から触媒反応器1,11内に噴射されると、触媒2,12上では下記の化学式(1)に示すような燃焼反応が起きる。
2 + 1/2O2 → H2O + Q1kJ ・・・(1)
この反応は発熱反応であるので、触媒2,12上で(1)式の燃焼反応が起きることにより触媒2,12は加熱され昇温される。燃焼反応により生成された水蒸気は未反応の燃焼用ガスとともに排気ガスとして触媒反応器1,11から排出される。
水素を生成するための燃料としては有機ハイドライドを含む燃料が用いられる。本実施の形態では、燃料としてメチルシクロヘキサン(C714)が用いられている。燃料供給源24は燃料のバッファタンクとして構成されている。この燃料が噴射装置3,13から触媒反応器1,11内に噴射されると、触媒2,12上では下記の化学式(2)に示すような脱水素反応が起きる。
714 → C78 + 3H2 − Q2kJ ・・・(2)
ただし、この反応は吸熱反応であるので、触媒2,12上で上記脱水素反応が進行するためには、触媒2,12がある一定の反応温度まで加熱されている必要がある。脱水素反応が起きることにより触媒2,12は熱を奪われてその温度は低下する。脱水素反応による生成物である水素とトルエン(C78:メチルシクロヘキサンの脱水素化物)は未反応の燃料とともに触媒反応器1,11から排出される。
各触媒反応器1,11の出口は出口側三方弁6,16を介して排気ガス通路91と水素通路92とに接続されている。出口側三方弁6,16はそれぞれ1つの流入ポートと2つの流出ポートを有しており、ソレノイド7,17によって流出ポートを切り替えることができるようになっている。各触媒反応器1,11の出口はそれぞれ対応する出口側三方弁6,16の流入ポートに接続され、排気ガス通路91は各出口側三方弁6,16の一方の流出ポートに接続され、水素通路92は各出口側三方弁6,16の他方の流出ポートに接続されている。ソレノイド7,17を制御して出口側三方弁6,16の流出ポートを切り替えることで、触媒反応器1,11からのオフガスは排気ガス通路91と水素通路92のうち何れか一方に選択的に排出される。
出口側三方弁6,16と水素通路92とを接続するガス通路には、気液分離器21が設置されている。この気液分離器21を通ることで、触媒反応器1,11からのオフガスに含まれる液滴や露点温度の低い成分はガス成分から分離されて気液分離器21の貯留槽に回収される。本実施の形態では、後述するように、出口側三方弁6,16の流出ポートが水素通路92側に切り替えられているときには、触媒反応器1,11からは燃料噴射後のオフガスが排出される。このため、気液分離器21ではそのオフガス中に含まれる脱水素化物(トルエン)が回収され、水素純度を高められたオフガスが水素通路92に排出される。回収された脱水素化物は、この水素生成装置が適用される水素利用装置が水素を助燃燃料とするガソリンエンジンであれば、その燃料として使用することができる。気液分離器21の下流側には流量計22が設置されており、水素通路92に排出される水素の流量、言い換えれば、触媒反応器1,11で生成された水素の流量を計測できるようになっている。
排気ガス通路91に排出された排気ガスは、燃焼処理や触媒によって無害化された後に大気へ放出される。一方、水素通路92に排出された水素は、水素利用装置(燃料電池、水素エンジン、水素を助燃燃料として用いるガソリンエンジン等)へ供給され、水素利用装置の燃料として使用される。ただし、本実施の形態では、生成された水素のうちその一部は水素通路92から燃料ガス供給源23に送られ、触媒2,12を加熱するための燃焼用ガスに使用される。
水素生成装置はその制御装置としてECU(Electronic Control Unit)100を備えている。ECU100の入力側には各温度センサ8,18と流量計22が接続され、その出力側には各三方弁4,14,6,16のソレノイド5,15,7,17と各噴射装置3,13が接続されている。ECU100は、予め定められた制御プログラムに従って各三方弁4,14,6,16のポートの切り替えを制御するとともに、各噴射装置3,13の噴射を制御している。以下、図2A,図2B及び図3を用いて、ECU100による三方弁4,14,6,16のポートの切り替え制御と噴射装置3,13の制御について説明する。なお、以下に説明するECU100の制御により、第1の発明の「第1の供給手段」、「第2の供給手段」、「第1の切替手段」、及び「第2の切替手段」が実現される。
図2A及び図2Bの概略図は、ECU100による三方弁4,14,6,16のポートの切り替え制御の内容を各機器間のガスフローによって表したものである。図中、入口側三方弁4,14の各流入ポート、出口側三方弁6,16の各流出ポートを示す三角形のうち、黒く塗りつぶされているものはそのポートは閉じていることを意味し、半分を黒く塗られているものはそのポートは開いていることを意味している。
先ず、図2Aについて説明すると、これは三方弁4,14,6,16のポートの切り替えによって実現されるガスフローの第1のパターンを示している。この第1パターンでは、第1の触媒反応器1に接続される入口側三方弁4の流入ポートは燃焼用ガス供給源23側に、第2の触媒反応器11に接続される入口側三方弁14の流入ポートは燃料供給源24側に切り替えられる。また、第1の触媒反応器1に接続される出口側三方弁6の流出ポートは排気ガス通路91側に、第2の触媒反応器11に接続される出口側三方弁16の流出ポートは水素通路92側に切り替えられる。このようなポート切り替えによって、第1の触媒反応器1では噴射装置3から燃焼用ガスが噴射され、触媒2上での燃焼用ガスの燃焼反応によって触媒2が加熱される。燃焼反応後のオフガスは排気ガス通路91に排出される。一方、第2の触媒反応器11では噴射装置13から燃料が噴射される。このとき、触媒12がある一定の反応温度まで昇温されていれば、触媒12上で燃料の脱水素反応が起こって水素が生成される。脱水素反応後のオフガスは気液分離器21において燃料の脱水素化物を分離され、水素純度を高められて水素通路92に排出される。そして、水素通路92に排出された水素の一部が燃焼用ガス供給源23に供給され、燃焼用ガスに使用される。
図2Bは三方弁4,14,6,16のポートの切り替えによって実現されるガスフローの第2のパターンを示している。この第2パターンでは、第1の触媒反応器1に接続される入口側三方弁4の流入ポートは燃料供給源24側に、第2の触媒反応器11に接続される入口側三方弁14の流入ポートは燃焼用ガス供給源23側に切り替えられる。これにより第1の触媒反応器1では噴射装置3から燃料が噴射され、このとき、触媒2がある一定の反応温度まで昇温されていれば、触媒2上で燃料の脱水素反応が起こって水素が生成される。一方、第2の触媒反応器11では噴射装置13から燃焼用ガスが噴射され、触媒12上での燃焼用ガスの燃焼反応によって触媒12が加熱される。また、この第2パターンでは、第1の触媒反応器1に接続される出口側三方弁6の流出ポートは水素通路92側に、第2の触媒反応器11に接続される出口側三方弁16の流出ポートは排気ガス通路91側に切り替えられる。これにより、第1の触媒反応器1からのオフガスは気液分離器21において脱水素化物を分離された後、水素通路92に排出され、その一部は燃焼用ガス供給源23に供給される。第2の触媒反応器11からのオフガスは排気ガス通路91に排出される。
ECU100は、上記の第1パターン、第2パターンが周期的に実現されるように三方弁4,14,6,16のポートの切り替え制御を実行する。これにより、各触媒反応器1,11内には燃焼用ガスと燃料が交互に供給されるようになる。図3のグラフは、ECU100による入口側三方弁4,14の流入ポートの切り替え制御と噴射装置3,13の制御の内容を、第1の触媒反応器1における触媒2の温度、燃焼用ガスの供給流量、及び水素の生成流量の各変化によって表したものである。ここでは、入口側三方弁4の流入ポートは一定の時間間隔で切り替えられている。先ず、流入ポートが燃焼用ガス供給源23側に切り替えられて噴射装置3から燃焼用ガスが噴射されると、触媒2の温度は次第に上昇していく。これは、触媒2上で燃焼用ガスの燃焼反応が起きていることを示している。噴射装置3は所定の期間、燃焼用ガスを噴射するよう制御され、燃焼用ガスの噴射期間の終了後、入口側三方弁4の流入ポートが切り替えられる。燃焼用ガスの噴射期間は、触媒2の温度が燃料の脱水素反応の反応温度まで昇温するのに十分な時間に設定されている。
流入ポートの切り替えと同時に噴射装置3からは燃料が噴射される。流入ポートの切り替え後の急激な触媒温度の低下は、触媒2上で吸熱反応である燃料の脱水素反応が起きていることを示している。脱水素反応が進行するためには触媒2の温度は十分に高い必要があるが、反応開始後の触媒2の温度低下は急激であるので、噴射装置3は流入ポートの切り替え後、短期間にパルス的に燃料を噴射するよう制御される。燃料の噴射による水素の生成に伴い低下した触媒温度は、流入ポートが再び切り替えられて噴射装置3から燃焼用ガスが噴射されることで、再び脱水素反応が進行するのに十分な温度まで上昇していく。
上記のように入口側三方弁4及び噴射装置3が制御されることで、第1の触媒反応器1内では燃焼反応による触媒2の加熱と、その加熱された触媒2上での燃料の脱水素反応による水素の生成とが周期的に行われる。これにより第1の触媒反応器1からは間欠的に水素が取り出されることになる。また、上記と同様の制御が第2の触媒反応器11側の入口側三方弁14及び噴射装置13にも適用されることで、第2の触媒反応器11内でも燃焼反応による触媒12の加熱と、その加熱された触媒12上での燃料の脱水素反応による水素の生成とが周期的に行われる。ただし、第1の触媒反応器1側と第2の触媒反応器11側とでは燃焼用ガスの供給移タイミング、及び燃料の供給タイミングが半周期ずれており、第1の触媒反応器1内で触媒2が加熱されているとき、第2の触媒反応器11内では水素が生成され、第1の触媒反応器1内で水素が生成されているとき、第2の触媒反応器11内では触媒12が加熱されている。これにより、水素生成装置全体では、2つの触媒反応器1,11から交互に水素が取り出されることになる。
本実施の形態にかかる水素生成装置によれば、触媒反応器1,11内での燃焼用ガスの燃焼反応によって触媒2,12が加熱されるので、触媒反応器1,11の外部から加熱する場合に比較して熱エネルギーのロスは抑えられ、触媒2,12を効率的に加熱(暖機)することができる。しかも、触媒2,12上で燃焼用ガスを燃焼反応させることで触媒2,12の加熱のための複雑な構造は不要となり、触媒反応器1,11の構造の単純化と小型化が可能になるという利点もある。
また、本実施の形態にかかる水素生成装置では、同一の触媒上で燃焼反応を生じさせた後に脱水素反応を生じさせるため、一つの触媒反応器で連続して水素を生成することはできないものの、二つの触媒反応器1,11で交互に水素が生成されるので、装置全体としては連続生成に近づけることができる。また、燃料の脱水素反応により生成された水素を燃焼用ガスに使用することで、系外から燃焼用ガスを供給する場合に比較して配管構造を単純化することができるという利点もある。
なお、上記実施の形態において各三方弁4,14,6,16のポートの切り替えタイミングにはずれがあってもよい。図2A、図2Bに示す2つのガスフローのパターンが周期的に実現されるのであれば、必ずしも上記2つのパターン間でデジタル的にガスフローが切り替わるよう同一タイミングで各三方弁4,14,6,16のポートを切り替える必要は無い。例えば、触媒反応器1,11内でのガスの輸送遅れを考慮し、出口側三方弁6,16の切替タイミングを入口側三方弁4,14の切替タイミングよりも遅らせてもよい。また、2つの入口側三方弁4,14の間、或いは、2つの出口側三方弁6,16の間でも切り替えタイミングにずれがあってもよい。
また、上記実施の形態では燃料供給源24側から燃焼用ガス供給源23側へ、燃焼用ガス供給源23側から燃料供給源24側へ同一の時間間隔で入口側三方弁4,14の流入ポートを切り替えているが、切り替え方向に応じて切替時間を異ならせてもよい。つまり、触媒の加熱に必要な時間に比較して水素を生成可能な時間は短いので、流入ポートを燃焼用ガス供給源23側に切り替えている時間を長く、燃料供給源24側に切り替えている時間を短くするようにしてもよい。
また、入口側三方弁4,14の燃焼用ガス供給源23側から燃料供給源24側への流入ポートの切り替えは、温度センサ8,18により検出される触媒2,12の温度に基づいて行ってもよい。例えば、触媒2,12の温度が所定温度に達したら流入ポートを切り替えるようにする。これによれば、触媒2,12の温度を脱水素反応の反応温度まで確実に上昇させ、且つ、反応温度への昇温後は速やかに燃料を噴射することが可能となり、より効率的に水素を生成することができる。逆に、入口側三方弁4,14の燃料供給源24側から燃焼用ガス供給源23側への流入ポートの切り替えは、流量計22により計測される水素の流量に基づいて行ってもよい。例えば、水素流量が所定流量以下まで低下したら流入ポートを切り替えるようにする。これによれば、次回の水素生成のための触媒2,12の加熱を速やかに開始することができる。
なお、上記実施の形態ではバッファタンクである燃焼用ガス供給源23を備えているので、未だ水素が生成されていない水素生成装置の始動時でも燃焼用ガスを供給することができる。しかし、バッファタンクを備えていない場合、或いは、バッファタンクの容量が小さい場合には水素を始動時の燃焼用ガスとして使用できない。この場合は、気液分離器21内に蓄えられている脱水素化物(トルエン)を燃焼用ガスとして使用する。水素利用装置が燃料電池の場合には、回収された脱水素化物の燃料電池での用途は他に無いため、このように脱水素化物を始動時の燃焼用ガスとして使用することで熱エネルギーの有効利用が可能になる。
実施の形態2.
以下、図4、図5A及び図5Bを参照して、本発明の実施の形態2について説明する。
図4は本発明の実施の形態2としての水素生成装置の概略構成図である。本実施の形態は、実施の形態1とは触媒2,12の加熱に利用する燃焼用ガスを異にしている。本実施の形態でも有機ハイドライドを含む燃料の脱水素反応により得られた生成物が燃焼用ガスとして用いられるが、実施の形態1では目的物である水素が使用されているのに対し、本実施の形態では副産物である燃料の脱水素化物が使用される。このような燃焼用ガスの違いによって、本実施の形態にかかる水素生成装置と実施の形態1にかかる水素生成装置とは次のような構造上の相違が有る。以下、実施の形態1にかかる水素生成装置との相違点を中心にして本実施の形態にかかる水素生成装置の構成について説明する。なお、図中、実施の形態1にかかる水素生成装置と対応する部分には同一の符号を付している。
図4に示すように、本実施の形態にかかる水素生成装置も2つの触媒反応器1,11を有している。各触媒反応器1,11内には触媒2,12が配置され、各触媒反応器1,11の入口側には噴射装置3,13が取り付けられている。各噴射装置3,13は、実施の形態1と同様、入口側三方弁4,14を介して燃焼用ガス供給源25と燃料供給源24とに接続されている。ただし、実施の形態1にかかる燃焼用ガス供給源23からは水素と空気の混合気が燃焼用ガスとして供給されるのに対し、本実施の形態にかかる燃焼用ガス供給源25からは燃料の脱水素化物と空気の混合気が燃焼用ガスとして供給される。入口側三方弁4,14の流入ポートの切り替えにより、噴射装置3,13には上記組成の燃焼用ガスと燃料供給源24からの燃料のうち何れか一方が選択的に供給される。
本実施の形態でも実施の形態1と同様に有機ハイドライドを含む燃料としてメチルシクロヘキサン(C714)が用いられている。このため、燃焼用ガスに使用される脱水素化物はメチルシクロヘキサンの脱水素化物であるトルエン(C78)となる。このトルエンを含む燃焼用ガスが噴射装置3,13から触媒反応器1,11内に噴射されると、触媒2,12上では下記の化学式(3)に示すような燃焼反応が起きる。
78 + 9O2 → 7CO2 +4H2O + Q3kJ ・・・(3)
この反応は発熱反応であるので、触媒2,12上で(3)式の燃焼反応が起きることにより触媒2,12は加熱され昇温される。燃焼反応により生成された二酸化炭素や水蒸気は未反応の燃焼用ガスとともに排気ガスとして触媒反応器1,11から排出される。
一方、燃料供給源24からの燃料が噴射装置3,13から触媒反応器1,11内に噴射されたときには、触媒2,12が加熱されていることを条件に上記化学式(2)に示すような脱水素反応が起きる。この脱水素反応によって目的物である水素の他、燃料の脱水素化物(トルエン)が生成されるが、本実施の形態ではこの副産物である脱水素化物を後述する手段によってオフガス中から回収して燃焼用ガスに使用する。
各触媒反応器1,11の出口には出口側三方弁6,16の流入ポートが接続されている。実施の形態1と同様に、各出口側三方弁6,16の一方の流出ポートは排気ガス通路91に接続され、他方の流出ポートは気液分離器21に接続されている。気液分離器21ではそのオフガス中に含まれる脱水素化物が回収されるが、その全部を回収することはできず一部の脱水素化物は水素とともにそのまま気液分離器21を通過してしまう。脱水素化物はエンジンの燃料として使用できるので、この水素生成装置が適用される水素利用装置が水素エンジンや水素を助燃燃料とするガソリンエンジンであれば、脱水素化物が含まれた水素をそのまま供給してもよい。しかし、水素利用装置が燃料電池の場合には、より純度の高い水素を供給できるようにすることが望ましい。そこで、本実施の形態では、より純度の高い水素を得られるように以下のような構成を採っている。
本実施の形態では、気液分離器21の下流側に2つの吸着器33,43が並列に配置されている。気液分離器21と吸着器33,43とは三方弁41を介して接続され、ソレノイド42によって三方弁41の流出ポートを切り替えることで気液分離器21を通過したオフガスを何れか一方の吸着器33,43に選択的に供給できるようになっている。吸着器33,43は内部に活性炭が充填されており、オフガスに含まれる脱水素化物を吸着して捕集することができる。オフガスを吸着器33,43に通すことで、気液分離器21において回収しきれなかった脱水素化物も回収することができ、より純度の高い水素が得られるようになる。
なお、吸着器33,43の活性炭には脱水素化物を吸着可能な容量がある。脱水素化物の吸着量がこの容量に達すると吸着器33,43はそれ以上の脱水素化物を捕集できなくなり、吸着器33,43を通過するオフガスにおける水素の純度は低下してしまう。活性炭の吸着性能を回復するためには、吸着されている脱水素化物を活性炭からパージする必要があるが、これは高温の空気を活性炭に供給することで実現することができる。本実施の形態では、各吸着器33,43は共通の三方弁(ソレノイドバルブ)31を介してパージ用空気供給源94に接続されている。パージ用空気供給源94は、例えば大気中の空気を吸い込んで圧送するコンプレッサである。パージ用空気供給源94と三方弁31とを結ぶガス通路には、触媒反応器1,11から排出される排気ガスとの間で熱交換を行う熱交換器27が設けられている。熱交換器27を通過して加熱されたパージ用空気は、ソレノイド32によって三方弁31の流出ポートを切り替えることで何れか一方の吸着器33,43に選択的に供給される。
各吸着器33,43の出口は三方弁34,44を介して水素通路92と燃料ガス供給源25とに接続されている。三方弁34,44はそれぞれ1つの流入ポートと2つの流出ポートを有しており、ソレノイド35,45によって流出ポートを切り替えることができるようになっている。各吸着器33,43の出口はそれぞれ対応する三方弁34,44の流入ポートに接続され、水素通路92は各三方弁34,44の一方の流出ポートに接続され、燃料ガス供給源25は各三方弁34,44の他方の流出ポートに接続されている。ソレノイド35,45を制御して三方弁34,44の流出ポートを切り替えることで、吸着器33,43からのオフガスは水素通路92と燃料ガス供給源25のうち何れか一方に選択的に排出される。三方弁34,44から水素通路92に繋がるガス通路には、流量計22が設置されている。
吸着器33,43の上下流に設けられた各三方弁31,41,34,44のポートの切り替えは、触媒反応器1,11の上下流に設けられた各三方弁4,14,6,16のポートの切り替えと同じく、ECU100によって制御される。以下、図5A及び図5Bを用いて、ECU100による三方弁31,41,34,4のポートの切り替え制御について説明する。
図5A及び図5Bの概略図は、ECU100による三方弁31,41,34,44のポートの切り替え制御の内容を各機器間のガスフローによって表したものである。なお、各図には、三方弁4,14,6,16のポートの切り替えによって実現される各機器間ガスフローも併せて示されている。ただし、三方弁4,14,6,16のポートの切り替え制御の内容は実施の形態1と同様であるので、その説明は省略する。
先ず、図5Aについて説明すると、これは三方弁31,41,34,44のポートの切り替えによって実現されるガスフロー(吸着器33,43の前後のガスフロー)の第1のパターンを示している。この第1パターンでは、気液分離器21に接続される三方弁41の流出ポートは第2の吸着器43側に切り替えられ、第2の吸着器43の出口に設けられた三方弁44の流出ポートは水素通路92側に切り替えられる。一方、パージ用空気供給源94に接続される三方弁31の流出ポートは第1の吸着器33側に切り替えられ、第1の吸着器33の出口に設けられた三方弁34の流出ポートは燃焼用ガス供給源25側に切り替えられる。このようなポート切り替えによって、気液分離器21を通過したオフガスは第2の吸着器43において脱水素化物を分離され、水素純度をさらに高められて水素通路92に排出される。一方、第1の吸着器33側では、加熱されたパージ用空気の供給によって活性炭に吸着されている脱水素化物がパージされ、活性炭の吸着性能が回復される。第1の吸着器33からパージされた脱水素化物はパージ用空気とともに燃焼用ガス供給源25に供給され、そのまま燃焼用ガスとして使用される。
図5Bは三方弁31,41,34,44のポートの切り替えによって実現されるガスフロー(吸着器33,43の前後のガスフロー)の第2のパターンを示している。この第2パターンでは、気液分離器21に接続される三方弁41の流出ポートは第1の吸着器33側に切り替えられ、第1の吸着器33の出口に設けられた三方弁34の流出ポートは水素通路92側に切り替えられる。これにより気液分離器21を通過したオフガスは第1の吸着器33において脱水素化物を分離された上、水素通路92に排出される。また、この第2パターンでは、パージ用空気供給源94に接続される三方弁31の流出ポートは第2の吸着器43側に切り替えられ、第2の吸着器43の出口に設けられた三方弁44の流出ポートは燃焼用ガス供給源25側に切り替えられる。これにより、第2の吸着器43内に蓄積されていた脱水素化物はパージ用空気によってパージされ、活性炭の吸着性能が回復されるとともに、パージされた脱水素化物を含むパージ用空気はそのまま燃焼用ガスとして使用される。
ECU100は、上記の第1パターン、第2パターンが交互に実現されるように各三方弁31,41,34,44のポート切り替えを同一タイミングで実行する。これにより、各吸着器33,43では脱水素化物の吸着とパージとが交互に繰り返され、吸着器33,43の活性炭は劣化することなくその吸着性能を維持される。
本実施の形態にかかる水素生成装置によれば、副産物である脱水素化物を燃焼用ガスに用いることで熱エネルギーをより有効に利用することができる。特に、水素利用装置が燃料電池の場合には、回収された脱水素化物の燃料電池での用途は他に無いため、脱水素化物を燃焼用ガスに用いることで、システム全体で消費される熱エネルギーは大きく低減することができる。また、吸着器33,43のパージに用いたパージ用空気をそのまま燃焼用ガスとして用いることができるので、燃焼用ガスの製造にかかるエネルギーや装置も省略することができるという利点もある。
なお、上記実施の形態において、三方弁31,41,34,44のポートの切り替え周期と、三方弁4,14,6,16のポートの切り替え周期とは異なっていてもよい。図5A及び図5Bに示す全体のガスフローはあくまでも一例である。例えば、複数回の三方弁4,14,6,16の切り替えに対して1回、三方弁31,41,34,44を切り替えるようにしてもよい。また、一定周期で切り替えるのではなく、流量計22により検出されるオフガスの流量に基づいて三方弁31,41,34,44を切り替えても良い。脱水素化物の吸着量はオフガスの流入量に比例すると考えられるので、前回の切り替えからのオフガスの総流量を算出し、その値が所定値に達したら今回の切り替えを実行する。
実施の形態3.
以下、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明する。
実施の形態1にかかる水素生成装置には2つの触媒反応器が備えられているが、本発明の水素生成装置に関して触媒反応器の設置個数には限定はない。図6は本発明の実施の形態3としての水素生成装置の概略構成図である。図中、実施の形態1と共通する部分については同一の符号を付している。
本実施の形態にかかる水素生成装置は、4つの触媒反応器1,11,51,61を有している。各触媒反応器1,11,51,61内には触媒2,12,52,62が配置され、各触媒反応器1,11,51,61の入口側には噴射装置3,13,53,63が取り付けられている。各噴射装置3,13,53,63は、実施の形態1と同様、それぞれ入口側三方弁4,14,54,64を介して燃焼用ガス供給源23と燃料供給源24とに接続されている。ソレノイド5,15,55,65を制御して入口側三方弁4,14,54,64の流入ポートを切り替えることで、噴射装置3,13,53,63には燃焼用ガスと燃料のうち何れか一方が選択的に供給される。
各触媒反応器1,11,51,61の出口には出口側三方弁6,16,56,66の流入ポートが接続されている。各出口側三方弁6,16,56,66の一方の流出ポートは排気ガス通路91に接続され、他方の流出ポートは気液分離器21を介して水素通路92に接続されている。ソレノイド7,17,57,67を制御して出口側三方弁6,16,56,66の流出ポートを切り替えることで、触媒反応器1,11,51,61からのオフガスは排気ガス通路91と水素通路92のうち何れか一方に選択的に排出される。
全ての入口側三方弁4,14,54,64、出口側三方弁6,16,56,66、及び噴射装置3,13,53,63は、水素生成装置の制御装置であるECU100によって予め定められた制御プログラムに従って制御される。この場合、2つの触媒反応器を一つのグループとし(例えば、触媒反応器1,51を第1グループとし、触媒反応器11,61を第2グループとする)、実施の形態1と同様に、各グループに対して燃焼用ガスと燃料を交互に供給されるよう各三方弁4,14,54,64,6,16,56,66や噴射装置3,13,53,63を制御してもよい。これによれば、実施の形態1にかかる制御プログラムを略そのまま流用することができる。
また、各触媒反応器1,11,51,61における燃焼用ガスの供給タイミング及び燃料の供給タイミングを1/4周期ずつずらし、各触媒反応器1,11,51,61に対して順に燃焼用ガスが供給され、燃料が供給されるよう各三方弁4,14,54,64,6,16,56,66や噴射装置3,13,53,63を制御してもよい。これによれば、4つの触媒反応器1,11,51,61で順次水素が生成されるので、装置全体としては水素の生成をより連続に近づけることができる。
なお、上記実施の形態は、触媒反応器を多数設置する構成を実施の形態1にかかる構成に適用したものに相当しているが、実施の形態2にかかる構成において触媒反応器を多数設置することも可能である。また、上記実施の形態では、触媒反応器を4つ設置しているが3つでもよく、5つ以上でもよい。触媒反応器の設置個数は、必要とされる水素生成量と1つの触媒反応器で可能な水素生成量との関係で決めればよい。
実施の形態4.
以下、図7を参照して、本発明の実施の形態4について説明する。
実施の形態1にかかる水素生成装置では、触媒反応器1,11への燃料用ガスの供給と燃料の供給とを入口側三方弁4,14によって切り替えているが、三方弁以外の他の手段によってもこの切り替えは可能である。図7は本発明の実施の形態4としての水素生成装置の概略構成図である。図中、実施の形態1と共通する部分については同一の符号を付している。
本実施の形態にかかる水素生成装置では、各触媒反応器1,11の入口側に2つずつ噴射装置3A,3B,13A,13Bが取り付けられている。各触媒反応器1,11の一方の噴射装置3A,13Aは燃料供給源24に接続され、他方の噴射装置3B,13Bは燃焼用ガス供給源23に接続されている。つまり、本実施の形態では、実施の形態1のように噴射装置3,13を燃料用ガスと燃料とで共用するのではなく、燃料専用の噴射装置3A,13Aと燃料用ガス専用の噴射装置3B,13Bとが設けられている。触媒反応器1,11に燃料を供給する場合には燃料専用噴射装置3A,13Aのみが駆動され、燃焼用ガスを供給する場合には燃焼用ガス専用噴射装置3B,13Bのみが駆動される。ECU100は、2つの燃焼用ガス専用噴射装置3B,13Bを交互に駆動し、また、2つの燃料専用噴射装置3A,13Aを交互に駆動することで、2つの触媒反応器1,11に燃焼用ガスと燃料を交互に供給するようになっている。
なお、上記実施の形態は、入口側三方弁の代わりに2つの専用噴射装置を設ける構成を実施の形態1にかかる構成に適用したものに相当しているが、実施の形態2、或いは実施の形態3にかかる構成において入口側三方弁の代わりに2つの専用噴射装置を設けることも可能である。
実施の形態5.
以下、図8を参照して、本発明の実施の形態5について説明する。
実施の形態2にかかる水素生成装置には2つの吸着器が備えられているが、本発明の水素生成装置に関して吸着器の設置個数には限定はない。図8は本発明の実施の形態5としての水素生成装置の概略構成図である。図中、実施の形態2と共通する部分については同一の符号を付している。
本実施の形態にかかる水素生成装置は、4つの吸着器33,43,73,83を有している。このうち、第1、第2の吸着器33,43が第1のグループを構成し、第3、第4の吸着器73,83が第2のグループを構成している。第3、第4の吸着器73,83は、第1、第2の吸着器33,43と同様、共通の三方弁81を介して気液分離器21に接続され、共通の三方弁71を介してパージ用空気供給源94に接続されている。また、各吸着器73,83の出口はそれぞれ三方弁74,84を介して水素通路92と燃料ガス供給源25とに接続されている。ECU100は、図5A及び図5Bに示すようなガスフローのパターンが第3、第4の吸着器73,83においても実現されるよう、各三方弁71,81,74,84のソレノイド72,82,75,85を制御する。
なお、上記実施の形態では、吸着器を4つ設置しているが、少なくとも2個以上であればその個数には限定はない。吸着器の設置個数はその吸着能力に応じて決定すればよい。
その他.
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、次のように変形して実施してもよい。
実施の形態2では、吸着器33,43によって気液分離器21で回収しきれなかった脱水素化燃料を捕集しているが、水素利用装置がエンジンの場合には、実施の形態1と同様、気液分離器21を通過しただけのオフガスをそのまま水素利用装置に供給してもよい。その場合、気液分離器21を燃焼用ガス供給源23に接続して気液分離器21に回収された脱水素化物を燃焼用ガスに使用すればよい。
本発明の実施の形態1としての水素生成装置の概略構成図である。 各三方弁のポートの切り替えにより実現されるガスフローの一パターンを示す図である。 各三方弁のポートの切り替えにより実現されるガスフローの別のパターンを示す図である。 触媒の温度と燃焼用ガスの供給流量と水素の生成流量との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2しての水素生成装置の概略構成図である。 各三方弁のポートの切り替えにより実現されるガスフローの一パターンを示す図である。 各三方弁のポートの切り替えにより実現されるガスフローの別のパターンを示す図である。 本発明の実施の形態3しての水素生成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態4しての水素生成装置の概略構成図である。 本発明の実施の形態5しての水素生成装置の概略構成図である。
符号の説明
1,11,51,61 触媒反応器
2,12,52,62 触媒
3,13,53,63 噴射装置
4,6,14,16,31,34,41,44,54,56,64,66,71,74,81,84 三方弁
21 気液分離器
27 熱交換器
33,43,73,83 吸着器
100 ECU

Claims (4)

  1. 有機ハイドライドを含む燃料を加熱された触媒上で脱水素反応させて水素を生成する水素生成装置において、
    前記触媒を配置された複数の反応器と、
    前記複数の反応器のうち特定の反応器に前記燃料を供給する第1の供給手段と、
    前記複数の反応器のうち特定の反応器に前記触媒上で燃焼反応を起こす燃焼用ガスを供給する第2の供給手段と、
    前記燃焼用ガスの燃焼反応によって前記触媒を加熱された後の前記反応器に前記燃料が供給されるよう、前記第1の供給手段による前記燃料の供給先を前記複数の反応器の中で順次切り替える第1の切替手段と、
    前記燃料の脱水素反応によって水素が生成された後の前記反応器に前記燃焼用ガスが供給されるよう、前記第2の供給手段による前記燃焼用ガスの供給先を前記複数の反応器の中で順次切り替える第2の切替手段とを備え、且つ、
    前記第2の供給手段は、前記反応器内での前記燃料の脱水素反応により得られる生成物を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴とする水素生成装置。
  2. 前記第2の供給手段は、前記燃料の脱水素反応により生成された水素の一部を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  3. 前記第2の供給手段は、前記燃料が脱水素化された脱水素化物を前記燃焼用ガスに使用するように構成されていることを特徴とする請求項1記載の水素生成装置。
  4. 前記第1の供給手段による前記燃料の供給後に前記反応器から排出されるオフガスの通路に配置されて前記オフガス中に含まれる前記脱水素化物を吸着する吸着剤と、
    前記吸着剤にパージ用空気を供給して前記吸着剤から前記脱水素化物を放出させるパージ手段とをさらに備え、且つ、
    前記第2の供給手段は、前記吸着剤から放出された前記脱水素化物を含む前記パージ用空気を前記燃焼用ガスとして使用するように構成されていることを特徴とする請求項3記載の水素生成装置。
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