JP2005022936A - 燃料改質装置および燃料改質方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 水素の生成量が多く、改質効率の高い燃料改質装置および燃料改質方法を提供する。
【解決手段】 燃料改質装置1を、炭化水素系燃料と燃料用水蒸気とを含む改質燃料ガスが供給され、改質反応が行われる改質部4と、多孔質膜51を有し、改質部4を経た改質ガスから、改質反応により生成した生成ガスの少なくとも一部を多孔質膜51を透過させて分離する分離部5と、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスの残りを改質燃料ガスに混入し、循環させるガス循環手段6と、を備えて構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、炭化水素系燃料を水蒸気改質反応により改質して水素を生成する燃料改質装置および燃料改質方法に関する。
天然ガス、液化石油ガス(LPG)、ガソリン等の炭化水素系の燃料を改質することにより水素が生成されている。生成された水素は、燃料電池の燃料ガス等、種々の用途に使用される。水蒸気を用いた炭化水素系燃料の改質反応は、次式(1)、(2)で表される。
nm + nH2O ⇔ (n+m/2)H2 + nCO ・・・(1)
nm + 2nH2O ⇔ (2n+m/2)H2 + nCO2 ・・・(2)
式(1)、(2)の反応は、可逆反応である。よって、反応の平衡をずらすことで水素を生成する方向(上記各式における右方向)に反応を進めることができる。
例えば、反応温度を高くすることで、水素の生成方向に反応を進めることができる。しかし、この場合には、同時に一酸化炭素の生成量も増加する。一酸化炭素は、燃料電池の電極触媒を被毒する。そのため、得られた改質ガス中の一酸化炭素の濃度は、その改質ガスを燃料電池の燃料ガスとして用いる場合に、特に問題となる。また、高温で反応を行うと、エネルギーコストが高く、装置材料および改質触媒の耐熱性も問題となる。
一方、上記問題を解決すべく、例えば、生成した水素を、多孔質セラミックス膜を用いて選択的に分離・除去することで、平衡をずらしながら反応を進める改質方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平4−160003号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された方法では、分離した水素を同伴するスイープガスを使用していないため、水素の分離量は充分とはいえない。よって、反応平衡を大きくずらすことは難しい。また、多孔質セラミックス膜の孔径は、数nm〜数μm程度と大きいため、水素のみならず、改質燃料ガス中の水蒸気等も透過してしまう。よって、改質燃料ガスの損失が大きく、改質効率を向上することは困難である。
本発明は、このような実状を鑑みてなされたものであり、水素の生成量が多く、改質効率の高い燃料改質装置および燃料改質方法を提供することを課題とする。
(1)本発明の燃料改質装置は、炭化水素系燃料と燃料用水蒸気とを含む改質燃料ガスが供給され、改質反応が行われる改質部と、多孔質膜を有し、前記改質部を経た改質ガスから、前記改質反応により生成した生成ガスの少なくとも一部を該多孔質膜を透過させて分離する分離部と、前記多孔質膜を透過しなかった前記改質ガスの残りを前記改質燃料ガスに混入し、循環させるガス循環手段と、を備えることを特徴とする。
本発明の燃料改質装置では、改質部の出ガスである改質ガスは、多孔質膜を有する分離部に導入される。改質ガスは、分離部にて、多孔質膜を透過するガスと、透過しないガスとに分離される。通常、改質ガスには、改質反応により生成された生成ガスの他、炭化水素系燃料、燃料用水蒸気が含まれる。なお、本明細書では、上記式(1)、(2)で示した反応の他、逆シフト反応(CO2+H2→CO+H2O)や、メタン化反応(CO+3H2→CH4+H2O)等の副反応をも含めて「改質反応」と表現する。つまり、改質反応により生成した生成ガスには、水素(H2)、CO、CO2、CH4等が含まれる。
ここで、生成ガスを構成する水素等の分子径は、炭化水素系燃料の分子径よりも小さい。そのため、生成ガスの多くは、多孔質膜を優先的に透過する。多孔質膜を透過した生成ガスは、分離部から排出され、例えば、粗製水素燃料として、あるいは、水素精製された後に水素燃料として使用される。一方、分子径の比較的大きな炭化水素系燃料は、多孔質膜を透過し難い。多孔質膜を透過しなかったガスは、ガス循環手段により、再び改質燃料ガスに混入される。つまり、分離部において多孔質膜を透過しなかったガスは、循環され、改質燃料ガスの一部として再利用される。なお、多孔質膜を透過しないガスには、炭化水素系燃料、燃料用水蒸気、および生成ガスの残りが含まれる。
改質ガスの一部を循環して改質燃料ガスとして再利用することで、改質部に供給される改質燃料ガスの流量を大きくすることができる。その結果、改質燃料ガスの流速が大きくなるため、改質触媒とのガス交換が活発になり、反応が活性化する。また、周囲からの熱伝達も大きくなる。吸熱反応である水蒸気改質反応では、与えられる熱量が大きくなると、反応は活性化する。さらに、未反応の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気が循環されるため、それらと改質触媒との接触回数は多くなる。よって、供給する改質燃料ガスの量が従来と同じであっても、得られる水素量は多くなり、転化率は向上する。
このように、本発明の燃料改質装置では、効率よく多量の水素が得られる。そのため、燃料改質装置を小型化することができる。また、反応が活性化し水素の生成量が多いため、反応温度を低くすることができる。その結果、熱化学平衡論からCOの生成量は減少する。よって、分離部から排出された改質ガスのCO処理を行うCOシフト部や、CO選択酸化部をも小型化することが可能となる。また、COの生成量が少ないため、メタン化反応等の副反応は抑制され、CH4の生成、および生成した水素の消費は抑制される。さらに、反応温度を低くすることで、エネルギーコストを低減することができ、燃料改質装置の材料、改質触媒等の選択範囲が広くなる。
また、本発明の燃料改質装置では、改質ガスの一部を循環させるため、改質部の入口付近のガスには水素、CO、CO2、CH4等の生成ガスも多く含まれる。入口から水素が存在するために、炭化水素からの急激な水素の引抜き反応が抑制される。また、改質ガスを循環させない場合と比較して、改質燃料ガスが生成ガスで希釈されるため、炭化水素の単位体積当たりの分子数は減少する。その結果、改質触媒細孔内における炭素の析出は抑制される。よって、改質部内のガスにおける水素と炭素との原子比(H/C)は低下し難く、改質触媒の表面における炭素の析出は抑制される。したがって、供給する改質燃料ガスにおける水蒸気と炭素との比(S/C)を小さくする、つまり、燃料用水蒸気の量を少なくすることができる。これにより、炭化水素系燃料および燃料用水蒸気を蒸発させる蒸発部の小型化が可能となる。また、蒸発させるための加熱用燃料の量も低減することができ、結果的に、改質システム全体の熱効率の向上も可能となる。
本発明の燃料改質装置では、循環させる改質ガスの流量を調整することもできる。例えば、ガス循環手段として循環ポンプを用い、その循環ポンプの回転数を制御することで、循環させる改質ガスの流量を調整することができる。また、改質ガスの循環流路に絞り弁を設置し、その絞り弁の開度をサーボモータ等で制御することで、循環させる改質ガスの流量を調整することができる。ここで、循環させる改質ガスの流量を多くすると、水素生成量は増加する。また、循環させる改質ガスの流量を少なくすると、水素生成量が減少する。すなわち、循環させる改質ガスの流量を調整することで、負荷変動に極めてよく追従させることができる。そのため、本発明の燃料改質装置は、自動車搭載用として好適である。
(2)本発明の燃料改質装置は、さらに、改質部を加熱するための加熱部を備え、該加熱部は該改質部に隣接して配置される態様を採用することができる。上述したように、水蒸気改質反応は、吸熱反応であるため、反応時には熱を供給することが必要となる。本態様の燃料改質装置では、加熱部が改質部に隣接して配置されるため、改質部における改質燃料ガスが、加熱部からの熱伝達によって効率よく加熱される。
(3)本発明の燃料改質装置では、ガス循環手段は、圧力脈動を生じる循環ポンプである態様が望ましい。圧力脈動を伴って流れを発生させることで、改質部における改質触媒の表層細孔内でのガス交換がより活発化し、改質反応が促進される。よって、本態様では、得られる水素量がより多くなり、転化率もより向上する。また、本態様では、循環ポンプの回転数を制御することで、循環させる改質ガスの流量を容易に調整することができる。
(4)本発明の燃料改質装置では、分離部は、多孔質膜の透過面積を変化させることにより、透過するガスの流量を調整する透過ガス流量調整手段を備える態様が望ましい。分離部における多孔質膜の透過面積が変化すると、透過するガスの流量が変化する。よって、例えば、多孔質膜の透過面積を大きくし、透過するガスの流量を多くすると、透過せず循環するガスの流量は減少して、水素生成量は減少する。また、多孔質膜の透過面積を小さくし、透過するガスの流量を少なくすると、透過せず循環するガスの流量は増加して、水素生成量は増加する。このように、本態様では、透過ガス流量調整手段を備えることで、負荷変動に対する追従性をより向上させることができる。
(5)本発明の燃料改質方法は、炭化水素系燃料と燃料用水蒸気とを含む改質燃料ガスから、改質反応を行う改質工程と、前記改質工程を経た改質ガスから、前記改質反応により生成した生成ガスの少なくとも一部を多孔質膜を透過させて分離する分離工程と、前記多孔質膜を透過しなかった前記改質ガスの残りを、前記改質燃料ガスに混入し、循環させるガス循環工程と、を含むことを特徴とする。
本発明の燃料改質方法では、上記本発明の燃料改質装置にて説明したのと同様、分離工程にて、改質工程を経た改質ガスを多孔質膜により分離する。多孔質膜を透過しなかったガスは、ガス循環工程にて、再び改質燃料ガスに混入される。改質ガスの一部を循環して改質燃料ガスとして再利用することで、改質工程における改質燃料ガスの流量を大きくすることができる。その結果、改質燃料ガスの流速が大きくなるため、改質触媒とのガス交換が活発になり、また、周囲からの熱伝達も大きくなり、反応が活性化する。さらに、未反応の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気を循環するため、それらと改質触媒との接触回数は多くなる。よって、供給する改質燃料ガスの量が同じであっても、得られる水素量は多くなり、転化率は向上する。
本発明の燃料改質装置では、改質ガスの一部が再利用されるため、改質燃料ガスと改質触媒との反応が活性化される。よって、本発明の燃料改質装置によれば、効率よく多量の水素を得ることができる。また、改質反応の温度も低くすることが可能となる。また、本発明の燃料改質方法によれば、効率よく多量の水素が得られる。また、反応が活性化し水素の生成量が多いため、比較的低温での改質が可能となる。
以下に、本発明の燃料改質装置の実施形態を詳しく説明する。なお、本発明の燃料改質装置の実施形態を説明する中で、本発明の燃料改質方法についても説明する。
(1)第一実施形態
まず、本実施形態である燃料改質装置の構成を説明する。図1に、燃料改質装置の概略を示す。図1に示すように、燃料改質装置1は、蒸発部2と、蒸発側加熱部31と、改質側加熱部32と、改質部4と、分離部5と、循環ポンプ6とを備える。
改質部4は、蒸発部2の下流に配置される。改質部4には、改質触媒としてRh系触媒が担持される。分離部5は、改質部4の下流に配置される。分離部5は、改質ガス流路52と透過ガス流路53とを含む。改質ガス流路52と透過ガス流路53とは、多孔質膜51により仕切られている。多孔質膜51は、Whatman社製のアノディスク(商品名、孔径20nm、厚さ60μmのアルミニウムの陽極酸化膜)である。循環ポンプ6は、分離部5の下流に配置される。循環ポンプ6は、ダイアフラム式ガスコンプレッサー(最高吐出圧力約0.15MPa、最大吐出風量30l/min)である。循環ポンプ6と分離部5との間には、冷却器61が配置される。循環ポンプ6の下流には前述の改質部4が配置される。循環ポンプ6と改質部4との間には、ヒーター62が配置される。このように、燃料改質装置1では、改質部4→分離部5→冷却器61→循環ポンプ6→ヒーター62→改質部4という環状流路が形成される。
改質側加熱部32は、改質部4に隣接して配置される。改質側加熱部32には、酸化触媒としてPt系触媒が担持される。改質側加熱部32は、本発明の燃料改質装置を構成する加熱部に相当する。蒸発側加熱部31は、改質側加熱部32の下流に、蒸発部2に隣接して配置される。蒸発側加熱部31には、酸化触媒としてPt系触媒が担持される。
次に、本実施形態の燃料改質装置における改質機構を説明する。まず、改質側加熱部32に、加熱用ガスとして、水素と空気とが供給される。改質側加熱部32では、加熱用ガスが触媒燃焼し、燃焼により生じた熱は、改質側加熱部32と改質部4とを仕切る仕切壁を介して改質部4へ伝達する。改質側加熱部32からの出ガスは、蒸発側加熱部31の加熱用ガスとして、蒸発側加熱部31に供給される。蒸発側加熱部31では、改質側加熱部32と同様、加熱用ガスが触媒燃焼する。燃焼により生じた熱は、蒸発側加熱部31と蒸発部2とを仕切る仕切壁を介して蒸発部2へ伝達する。蒸発側加熱部31からの出ガスは系外へ排出される。
一方、蒸発部2には、炭化水素系燃料および水が供給される。蒸発部2では、蒸発側加熱部31から伝達される熱により、炭化水素系燃料および水が蒸発し、ガス状の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気となる。これらは、改質燃料ガスとして改質部4に供給される。なお、改質燃料ガスと上記加熱用ガスとは対向して流れる。
続いて、改質部4に、蒸発部2から所定の温度の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気が供給される。また、反応開始後は、循環ポンプ6により、改質反応後の改質ガスの一部も供給される。改質部4では、改質側加熱部32から伝達された熱を利用して改質反応が進行する。改質反応により、H2、CO、CO2、CH4等の生成ガスが生成する。改質部4からの出ガス(改質ガス)には、上記生成ガスの他、未反応の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気も含まれる。
改質ガスは、分離部5の改質ガス流路52に導入される。改質ガスのうち、生成ガスの多くは、多孔質膜51を優先的に透過する。多孔質膜51を透過した生成ガス等は、透過ガス流路53を流れ、系外へ排出される。一方、未反応の炭化水素系燃料等、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスは、改質ガス流路52から循環ポンプ6により吸引される。吸引された改質ガスは、冷却器61で一旦冷却される。その後、循環ポンプ6を介し、ヒーター62で所定の温度に加熱されて、改質部4へ供給される。
本実施形態によれば、以下に示す効果が得られる。すなわち、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスを循環し、改質燃料ガスとして再利用することで、改質部4に供給される改質燃料ガスの流量は大きくなる。その結果、改質燃料ガスの流速が大きくなり、改質触媒とのガス交換が活発化する。また、未反応の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気が循環されるため、それらと改質触媒とが接触し反応する機会が増加する。さらに、改質部4に隣接して改質側加熱部32が配置されるため、改質燃料ガスは、効率よく加熱される。したがって、本実施形態の燃料改質装置では、効率よく多量の水素を得ることができる。
本実施形態では、ダイアフラム式ガスコンプレッサーを循環ポンプ6として使用した。ダイアフラム式ガスコンプレッサーから吐出される改質ガスの流れは、圧力脈動を伴う。そのため、改質部4における改質触媒の表層細孔内でのガス交換がより活発化し、改質反応が促進される。また、循環ポンプ6の上流には冷却器61が、下流にはヒーター62がそれぞれ配置される。よって、循環ポンプ6の耐熱性を確保しつつ、改質ガスを所定の温度で改質部4へ供給できる。
また、本実施形態では、加熱用ガスと改質燃料ガスとを対向流とした。そのため、改質部4では、改質触媒の温度分布が均一化し易く、改質反応が全体で穏やかに進行し易い。その結果、改質触媒の劣化防止や構造材料の安価化が図れる。一方、加熱用の燃料である加熱用ガスは、主に改質側加熱部32で燃焼する。よって、蒸発側加熱部31では、未燃焼の加熱用ガスの燃焼が行われる。そのため、外部への未燃焼燃料の排出を極めて少なくできる。
(2)第二実施形態
第二実施形態と第一実施形態との相違点は、蒸発側加熱部31および改質側加熱部32への加熱用ガスの供給方法を変更した点、および、分離部5にスイープガスを流した点である。それ以外の構成は、第一実施形態と同じであるため、ここでは主として相違点を説明する。
まず、本実施形態の燃料改質装置の構成を説明する。図2に、本実施形態の燃料改質装置の概略を示す。図2において、図1と対応する部材は図1と同じ記号で示す。図2に示すように、燃料改質装置1は、蒸発部2と、蒸発側加熱部31と、改質側加熱部32と、改質部4と、分離部5と、循環ポンプ6とを備える。
第一実施形態と同様、蒸発側加熱部31は、蒸発部2に隣接して配置される。また、改質側加熱部32は、改質部4に隣接して配置される。蒸発側加熱部31および改質側加熱部32には、それぞれ別個に加熱用ガスの供給・排出経路が設けられる。
次に、本実施形態の燃料改質装置における改質機構を説明する。まず、蒸発側加熱部31および改質側加熱部32のそれぞれに、加熱用ガスとして、水素と空気とが供給される。蒸発側加熱部31および改質側加熱部32では、加熱用ガスが触媒燃焼する。燃焼により生じた熱は、それぞれ蒸発部2、改質部4へ伝達する。蒸発側加熱部31および改質側加熱部32からの出ガスは、それぞれ系外へ排出される。
一方、蒸発部2には、炭化水素系燃料および水が供給される。蒸発部2では、蒸発側加熱部31から伝達される熱により、炭化水素系燃料および水が蒸発し、ガス状の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気となる。これらは、改質燃料ガスとして改質部4に供給される。なお、改質燃料ガスと上記加熱用ガスとは並行に流れる。
改質部4には、蒸発部2から所定の温度の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気が供給される。また、反応開始後は、循環ポンプ6により、改質反応後の改質ガスの一部も供給される。改質部4では、改質側加熱部32から伝達された熱を利用して改質反応が進行する。改質反応により、H2、CO、CO2、CH4等の生成ガスが生成する。改質部4からの出ガス(改質ガス)には、上記生成ガスの他、未反応の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気も含まれる。
改質ガスは、分離部5の改質ガス流路52に導入される。また、分離部5の透過ガス流路53には、スイープガスとして窒素が供給される。改質ガスのうち、生成ガスの多くは、多孔質膜51を優先的に透過する。多孔質膜51を透過した生成ガス等は、透過ガス流路53へ移動する。透過ガス流路53に移動した生成ガス等は、スイープガスに同伴され、系外へ排出される。一方、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスは、改質ガス流路52を流れ、循環ポンプ6により吸引される。吸引された改質ガスは、冷却器61で一旦冷却される。その後、循環ポンプ6を介し、ヒーター62で所定の温度に加熱されて、改質部4へ供給される。
本実施形態によれば、上記第一実施形態にて説明した効果に加え、以下に示す効果が得られる。すなわち、本実施形態では、透過ガス流路53にスイープガスを流した。多孔質膜51を透過した生成ガス等は、スイープガスに同伴され系外へ抜き出される。よって、透過ガス流路53における生成ガスの分圧は低下し、生成ガスの透過がより促進される。
また、本実施形態では、加熱用ガスと改質燃料ガスとを並行流とした。改質部4の入口から加熱用ガスが燃焼し始めるため、改質部4の出口温度が高くなり易い。よって、熱化学平衡的にメタンの生成が抑制される。また、蒸発側加熱部31と改質側加熱部32とにおける加熱用ガスの供給・排出を別個にしたため、各々について温度や加熱熱量の制御が可能となる。例えば、負荷の上昇時には、まず、改質側加熱部32における加熱熱量を増加させ、改質部4の温度を上昇させた後、蒸発側加熱部31における加熱熱量を増加させ、蒸発部2での蒸発量を増やすことが可能となる。このように、改質部4と蒸発部2という熱容量の異なる二つの温度を、適宜変化させる場合には、本実施形態が好適である。
(3)第三実施形態
第三実施形態と第一実施形態との相違点は、多孔質膜51を透過するガスの流量を制御した点、および、改質燃料ガスとして再利用する改質ガスの一部を加熱用ガスとして利用した点である。それ以外の構成は、第一実施形態と同じであるため、ここでは主として相違点を説明する。
まず、本実施形態の燃料改質装置の構成を説明する。図3に、本実施形態の燃料改質装置の概略を示す。図3において、図1と対応する部材は図1と同じ記号で示す。図3に示すように、燃料改質装置1は、蒸発部2と、蒸発側加熱部31と、改質側加熱部32と、改質部4と、分離部5と、循環ポンプ6とを備える。
分離部5は、改質部4の下流に配置される。分離部5は、改質ガス流路52と透過ガス流路53とを含む。改質ガス流路52と透過ガス流路53とは、多孔質膜51により仕切られている。多孔質膜51は、上記同様の陽極酸化膜である。
多孔質膜51の改質ガス流路52側には、プレート71が配置される。プレート71の一端は、ラック72と接合される。ラック72は、ピニオン73と噛み合うよう配置される。ピニオン73の回転により、ラック72が左右に移動し、それに伴ってプレート71も左右に移動する。プレート71の位置により多孔質膜51が覆われる程度が変化する。つまり、プレート71の位置により、多孔質膜51の透過面積が変化し、透過するガスの流量が変化する。ピニオン73の回転は、制御部7により制御される。すなわち、制御部7によりプレート71の位置が調整される。ここで、プレート71、ラック72、ピニオン73、制御部7は、本発明の燃料改質装置を構成する透過ガス流量調整手段に含まれる。
改質ガス流路52と循環ポンプ6とを結ぶ配管は、途中で分岐され、改質側加熱部32へ接続される。改質側加熱部32に接続される配管には、絞り弁74が設置される。絞り弁74の開閉は、制御部7により制御される。
次に、本実施形態の燃料改質装置における改質機構を説明する。まず、改質側加熱部32に、加熱用ガスとして、炭化水素系燃料と空気とが供給される。なお、改質反応の進行に伴い、改質ガス流路52から排出された改質ガスの一部も、加熱用ガスとして供給される。供給される炭化水素系燃料、空気、改質ガスの一部の各量は、制御部7により制御される。改質側加熱部32で燃焼により生じた熱は、改質側加熱部32と改質部4とを仕切る仕切壁を介して改質部4へ伝達する。改質側加熱部32からの出ガスは、蒸発側加熱部31の加熱用ガスとして、蒸発側加熱部31に供給される。蒸発側加熱部31で燃焼により生じた熱は、蒸発側加熱部31と蒸発部2とを仕切る仕切壁を介して蒸発部2へ伝達する。蒸発側加熱部31からの出ガスは系外へ排出される。
一方、蒸発部2には、炭化水素系燃料および水が供給される。蒸発部2では、蒸発側加熱部31から伝達される熱により、炭化水素系燃料および水が蒸発し、ガス状の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気となる。これらは、改質燃料ガスとして改質部4に供給される。
改質部4には、蒸発部2から所定の温度の炭化水素系燃料および燃料用水蒸気が供給される。また、反応開始後は、循環ポンプ6により、改質反応後の改質ガスの一部も供給される。改質部4では、改質側加熱部32から伝達された熱を利用して改質反応が進行する。改質部4からの出ガス(改質ガス)は、分離部5の改質ガス流路52に導入される。
分離部5では、多孔質膜51が所定の透過面積となるよう、制御部7によりプレート71の位置が調整される。よって、多孔質膜51の透過面積に応じて、改質ガス中の生成ガス等が多孔質膜51を透過する。多孔質膜51を透過した生成ガス等は、透過ガス流路53を流れ、系外へ排出される。一方、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスは、改質ガス流路52を流れ、分離部5から排出される。排出された改質ガスの一部は、絞り弁74を介して改質側加熱部32へ供給される。すなわち、改質ガス流路52から排出された改質ガスの一部は、改質側加熱部32の加熱用ガスの一部として利用される。一方、改質ガス流路52から排出された改質ガスの残部は、循環ポンプ6により吸引される。そして、冷却器61で一旦冷却される。その後、循環ポンプ6を介し、ヒーター62で所定の温度に加熱されて、改質部4へ供給される。
本実施形態によれば、上記第一実施形態にて説明した効果に加え、以下に示す効果が得られる。すなわち、本実施形態では、多孔質膜51を透過しなかった改質ガスの一部を、加熱用ガスとして利用した。よって、改質反応を開始した後は、炭化水素系燃料が不要となり、コストを低減でき実用的である。また、本実施形態では、多孔質膜51を透過するガスの流量を制御した。これにより、透過せず再利用されるガスの流量の制御が可能となり、負荷変動に対する追従性をより向上させることができる。さらに、本実施形態では、ラック72とピニオン73とを利用したプレート71の移動により、多孔質膜51の透過面積を変化させた。すなわち、本実施形態によれば、簡便な構造で、容易に透過ガス流量を制御することができる。
(4)その他
以上、本発明の燃料改質装置の実施形態について説明した。しかしながら、本発明の燃料改質装置は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の燃料改質装置は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
例えば、上記実施形態では、いずれも蒸発部を備えて燃料改質装置を構成した。しかし、本発明の燃料改質装置では、蒸発部は必ずしも必要ではない。よって、蒸発部を備えない態様で実施することもできる。なお、その場合には、蒸発側加熱部も必要ない。
上記実施形態では、改質触媒をRh系触媒とし、酸化触媒をPt系触媒とした。しかし、各々の触媒は、上記種類に限定されるものではない。例えば、上記触媒の他、Ni系、Cu系、Pd系触媒等、改質反応および燃焼反応のそれぞれに適当な触媒を、適宜選択すればよい。また、改質燃料ガスと加熱用ガスとの流れ方向も、特に限定されるものではない。第一および第三実施形態のように対向流としてもよく、第二実施形態のように並行流としてもよい。また、両者を交差させて流してもよい。
上記実施形態では、多孔質膜として、アルミニウムの陽極酸化膜を使用した。しかし、多孔質膜の材質は、特に限定されるものではない。例えば、Fe、Ni、Ti等の金属、それら金属の酸化物、シリカ、ジルコニア、ゼオライト等からなる多孔板を用いることができる。また、多孔質膜の孔径も、特に限定されるものではない。生成ガスの透過速度、炭化水素系燃料の分子径等を考慮して、適宜決定すればよい。
また、第二実施形態では、透過ガス流路にスイープガスを流した。スイープガスは、必要に応じて適宜用いれば良く、窒素の他、水蒸気、CO2、CH4、あるいはこれらの混合ガス等が好適である。例えば、スイープガスとして水蒸気を用いた場合には、多孔質膜に対する燃料用水蒸気の透過を抑制することができるという利点がある。また、改質システム全体として余剰のCO2、CH4がある場合には、それらを用いると低コストになる。
上記実施形態では、ガス循環手段である循環ポンプとして、ダイアフラム式ガスコンプレッサーを使用した。しかし、循環ポンプの種類は、特に限定されるものではなく、往復動式、過流式等、種々のポンプを使用することができる。また、ガス循環手段は、負荷変動等の必要に応じて、循環させる改質ガスの流量を調整できる態様が望ましい。例えば、循環ポンプの回転数を制御することにより、循環させる改質ガスの流量を調整すればよい。また、循環させる改質ガスの流路に絞り弁を設置し、その絞り弁の開度をサーボモータ等で制御することにより、循環させる改質ガスの流量を調整すればよい。なお、上記実施形態では、循環ポンプの耐熱性を考慮して、循環ポンプの上流に冷却器を配置した。また、冷却された改質ガスを、再度所定の温度に加熱するため、循環ポンプの下流にヒーターを配置した。これらに代えて、冷却器とヒーターとが一体化した熱交換体を用いてもよい。この場合、両者を独立して温度制御することはできないが、特別な冷却、加熱装置が不要になる。なお、冷却器およびヒーターは、必ずしも必要ではない。循環ポンプ等、ガス循環手段の耐熱性等を考慮して、適宜設置すればよい。
第三実施形態では、プレートの移動により多孔質膜の透過面積を変化させ、多孔質膜を透過するガスの流量を調整した。多孔質膜の透過面積を変更するための手段は、特に限定されるものではない。例えば、多孔質膜を円形に成形し、扇型のプレートを、多孔質膜の一部を覆うように配置する。そして、その扇型のプレートを多孔質膜の周方向に回転させて透過面積を変化させてもよい。なお、これらプレートを移動させるための動力伝達には、マグネットカップリングを利用するとよい。マグネットカップリングを利用すると、回転軸シールが不要であるため、回転軸シール部を冷却する冷却装置等の付属装置が不要となる。よって、マグネットカップリングを利用することにより、動力伝達部を小型化でき、動力伝達部の耐久性も向上する。
上記第二実施形態で示した燃料改質装置を用い、種々の条件で改質反応を行った。また、比較のため、改質反応後の改質ガスを循環せずに改質反応を行った。いずれの改質反応においても、炭化水素系燃料には、イソオクタン(i C818)を用い、S/C=2(S/C;改質燃料ガスにおける燃料用水蒸気と炭素とのモル比)とした。また、加熱用ガスにおける空気過剰率(λ)は3とした。蒸発側加熱部による加熱は、改質部入口付近の配管の外壁温度が約350℃となるよう調整した。得られたガスの組成分析にはTCDによるガスクロマトグラフを用いた。ガスの流量は、湿式ガスメータで測定した。
また、改質性能は、水素出力、メタン出力、H2/CO、転化率で評価した。ここで、H2/COは、得られたガス中のH2とCOとの濃度比である。また、水素出力(%)、メタン出力(%)、転化率(%)は、それぞれ以下の(3)〜(5)式により算出した。なお、式(3)、(4)中、水素出力(kW)およびメタン出力(kW)は、得られたガスにおける各々の成分量と、それらの低位発熱量(LHV)とから算出した。また、イソオクタン出力(kW)は、供給したイソオクタン量とLHVとから算出した。
水素出力(%)=水素出力(kW)/イソオクタン出力(kW)×100・・・(3)
メタン出力(%)=メタン出力(kW)/イソオクタン出力(kW)×100・・・(4)
転化率(%)={CO+CO2+CH4}(mol/min)/{イソオクタン供給量×8}(mol/min)×100・・・(5)
以下、改質反応の結果について述べる。
(a)まず、供給するイソオクタンの出力を0.22kWとして改質反応を行った。加熱用ガスの供給量は一定とし(供給水素出力0.75kW)、改質側加熱部の温度が最高で約600℃となるよう調整した。空間速度(GHSV)は1000h-1とした。ここで、空間速度とは、単位時間および単位改質触媒体積当たりに供給される改質燃料ガスの体積流量であり、改質燃料ガスが改質部を1パスで通過した際の値である。図4に、改質ガスの循環の有無に対する改質反応の結果を示す。図4の左側には、改質ガスを循環させなかった場合(循環無し)の結果を、また、右側には、改質ガスを循環させた場合(循環有り)の結果を示す。
図4に示すように、改質ガスを循環させた場合には、循環させなかった場合と比較して、水素出力、メタン出力、転化率はすべて高くなった。特に、循環させた場合には、転化率は98%となった。これより、改質反応が活性化していることがわかる。転化率の向上に対して水素出力の伸びが小さいのは、メタン化反応(CO+3H2→CH4+H2O)により、水素が消費されたためと考えられる。このように、改質ガスの一部を循環させて改質反応を行うと、水素の生成量は増加し、転化率は向上することがわかった。
(b)次に、使用する改質触媒の体積を変えて改質反応を行った。上記(a)で示されたように、改質ガスを循環させた場合には、メタン化反応が進行し易い。メタン化反応を抑制するには、改質触媒内での改質燃料ガスの滞在時間を短くするとよい。よって、改質触媒の使用量を減らして改質反応を行った。具体的には、改質触媒の体積を83ml、14mlの二種類とした。この場合、空間速度は、それぞれ2000h-1、12000h-1となる。なお、供給するイソオクタンの出力は0.55kW、加熱用ガスの供給量は一定とした(供給水素出力0.42kW)。図5に、改質触媒体積の変化に対する改質反応の結果を示す。図5の左側には、改質ガスを循環させなかった場合(循環無し)の結果を、また、右側には、改質ガスを循環させた場合(循環有り)の結果を示す。
図5右側に示すように、改質ガスを循環させた場合には、メタン出力は、改質触媒体積が減少することで1/2以下に低下した。また、転化率は、2/3程度に低下したが、メタンの生成が抑制されたため、水素出力はほとんど変わらなかった。つまり、改質ガスを循環させた場合では、水素出力への改質触媒体積の減少の影響は少ない。これに対して、改質ガスを循環させなかった場合には、図5左側に示すように、メタン出力が大幅に低下したとともに、水素出力、転化率も大幅に低下した。つまり、改質ガスを循環させなかった場合には、改質触媒体積の減少に比例するように、水素出力等が低下した。以上の結果より、同じ体積の改質触媒を使用しても、改質ガスの一部を循環させて改質反応を行うことで、水素の生成量を増加させることができることがわかった。また、特に改質触媒体積が小さいほど、循環させた効果が顕著に現れることがわかった。
(c)次に、改質触媒の体積を14mlとし、改質反応時の圧力を変えて改質反応を行った。改質圧力は、0.13MPa、0.35MPaの二種類とした。なお、供給するイソオクタンの出力は0.55kW、加熱用ガスの供給量は一定とした(供給水素出力0.42kW)。図6に、改質圧力の変化に対する改質反応の結果を示す。図6の左側には、改質ガスを循環させなかった場合(循環無し)の結果を、また、右側には、改質ガスを循環させた場合(循環有り)の結果を示す。
図6に示すように、改質ガスを循環させた場合には、循環させなかった場合と比較して、いずれの改質圧力であっても、水素出力および転化率は大きくなった。また、改質ガスを循環させた場合には、改質圧力の変化による水素出力への影響はほとんどない。これより、改質ガスの一部を循環させて改質反応を行うことで、改質圧力によらず、水素の生成量を増加させることができることがわかった。
(d)次に、改質触媒の体積が14mlの場合において、供給するイソオクタン、加熱用ガスである水素の量を調整し、改質ガス循環の有無に関わらず、改質反応後に得られるガスの組成をほぼ同じにした(供給したイソオクタン出力:0.55kW、供給した加熱用ガス水素出力:0.38kW)。そして、水素出力およびメタン出力が、改質ガスの循環の有無によりどの程度違うのかを算出した。図7に、改質ガスの循環の有無による水素出力等の違いを示す。
図7の左側には、得られたガス中の水素、メタン、一酸化炭素の濃度を示す。これらの濃度は、改質ガスの循環の有無によらず同じである。図7の右側には、水素出力およびメタン出力を示す。水素出力およびメタン出力は、改質ガスを循環させた場合には、循環させなかった場合の約3倍になっている。つまり、得られるガスの組成は同じであるが、循環させることでガス流量は約3倍となっていることがわかる。このように、改質ガスを循環させることで、改質燃料ガスの流速が大きくなり、改質触媒との反応を活性化することができる。
第一実施形態の燃料改質装置の概略を示す。 第二実施形態の燃料改質装置の概略を示す。 第三実施形態の燃料改質装置の概略を示す。 改質ガスの循環の有無に対する改質反応の結果を示す。 改質触媒体積の変化に対する改質反応の結果を示す。 改質圧力の変化に対する改質反応の結果を示す。 改質ガスの循環の有無による水素出力等の違いを示す。
符号の説明
1:燃料改質装置
2:蒸発部
31:蒸発側加熱部 32:改質側加熱部(加熱部)
4:改質部
5:分離部
51:多孔質膜 52:改質ガス流路 53:透過ガス流路
6:循環ポンプ
61:冷却器 62:ヒーター
7:制御部
71:プレート 72:ラック 73:ピニオン 74:絞り弁

Claims (5)

  1. 炭化水素系燃料と燃料用水蒸気とを含む改質燃料ガスが供給され、改質反応が行われる改質部と、
    多孔質膜を有し、前記改質部を経た改質ガスから、前記改質反応により生成した生成ガスの少なくとも一部を該多孔質膜を透過させて分離する分離部と、
    前記多孔質膜を透過しなかった前記改質ガスの残りを前記改質燃料ガスに混入し、循環させるガス循環手段と、
    を備える燃料改質装置。
  2. さらに、前記改質部を加熱するための加熱部を備え、該加熱部は該改質部に隣接して配置される請求項1に記載の燃料改質装置。
  3. 前記ガス循環手段は、圧力脈動を生じる循環ポンプである請求項1に記載の燃料改質装置。
  4. 前記分離部は、前記多孔質膜の透過面積を変化させることにより、透過するガスの流量を調整する透過ガス流量調整手段を備える請求項1に記載の燃料改質装置。
  5. 炭化水素系燃料と燃料用水蒸気とを含む改質燃料ガスから、改質反応を行う改質工程と、
    前記改質工程を経た改質ガスから、前記改質反応により生成した生成ガスの少なくとも一部を多孔質膜を透過させて分離する分離工程と、
    前記多孔質膜を透過しなかった前記改質ガスの残りを、前記改質燃料ガスに混入し、循環させるガス循環工程と、
    を含む燃料改質方法。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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