JP2005298240A - 廃液からのイリジウム化合物の回収方法 - Google Patents

廃液からのイリジウム化合物の回収方法 Download PDF

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Abstract

【解決課題】 イリジウムを含有する廃液からイリジウム化合物を高い収率で回収する方法を提供すること。
【解決手段】 本発明は、イリジウムのハロゲン錯体を含む廃液にアルカリ水酸化物を添加し、該ハロゲン錯体をイリジウム水酸化物として回収するイリジウム化合物の回収方法である。そして、この方法により回収したイリジウム水酸化物を水に縣濁させた後、塩化水素、臭化水素等のハロゲン化水素酸を添加し、更にアルカリ金属のハロゲン化合物を添加することによりイリジウムのアルカリ金属錯体とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、例えば、使用済みメッキ液などのイリジウム塩を含む廃液から再利用可能な状態でイリジウム化合物を回収するための廃液処理技術に関する。
イリジウムは高硬度、高耐熱性、高耐食性を有することから各種無機材料融解用のるつぼや防食材料等に広く利用されている。特に、近年では電気的特性にも優れていることから電極材料としての利用が期待されている。
このイリジウムは、純金属の状態では酸にも王水にもほとんど作用されないので、イリジウム化合物をもとに各種用途に用いられることが多い。特に、ヘキサクロロイリジウム酸塩(NaIrCl)ヘキサブロモイリジウム酸塩(NaIrBr)などのハロゲン錯体は、イリジウム電極を製造する際のメッキ液の原料として利用されている他、種々のイリジウム化合物を製造するための出発材料として利用されている。
ところで、イリジウムを含むいわゆる貴金属は一般に希少性が高いことから、無駄のない有効な利用・消費が望まれる。従って、貴金属を含む廃液、例えば使用後のメッキ液、水洗水などについてもこれを処理して貴金属を回収することが必要となる。貴金属を含む廃液から貴金属を回収するためには、イオン交換樹脂法、還元法、溶媒抽出法などが一般に確立されたおり、例えば、白金を含む廃液においては、これらの方法により92〜97%の収率で白金を回収することができることが知られている。
しかしながら、イリジウムの場合、上述の各回収法をもっても廃水から回収することは困難であり、20〜30%程度の回収率でしか回収することができない。したがって、製品コスト低減などの観点から高い回収率でのイリジウム回収方法の確立が求められている(スクラップからのイリジウムの回収技術に関する先行技術として特許文献1がある。)。
特開2001−64734号公報
本発明は、以上のような背景の下になされたものであり、イリジウムを含有する廃液からイリジウム化合物を高い収率で回収する方法を提供せんとするものである。
本発明は、イリジウムのハロゲン錯体を含む廃液にアルカリ水酸化物を添加してイリジウム水酸化物を得ることにより、廃液中のイリジウムを化合物の形態で回収するものである。本発明によれば、廃液中に存在するイリジウムをアルカリ水酸化物により選択的に析出させることができるので、高い収率でイリジウムを回収することができる。尚、廃液中のイリジウムは3価又は4価のイリジウムが単独又は混合状態で存在していることが予測されるが、3価のイリジウムはアルカリ水酸化物との反応により生成する水酸化物(Ir・xHO)は空気との接触により4価の水酸化物(Ir(OH))へと変化するため、本発明で回収されるイリジウム水酸化物は3価、4価の混合状態の廃液であっても4価のイリジウム水酸化物である。
ここで、本発明において廃液に添加するアルカリ水酸化物としては、水酸化ナトリウムや水酸化カリウムなど、あらゆるアルカリ金属の水酸化物を使用することができる。そして、その添加量は、廃液へのアルカリ水酸化物の添加に伴うpHの変化を基準とし、pHが7〜10の範囲となるように添加するのが好ましい。pH7以下となるような添加量ではイリジウム水酸化物の析出が不十分で回収率が低くなるからあり、pH10以上となる添加量では析出したイリジウム水酸化物が再溶解するためイリジウムの回収が困難となるからである。
本発明によれば、イリジウムを含む廃液からイリジウムを水酸化物の形態で極めて高い収率で回収することが可能となる。ここで、回収されたイリジウム化合物は、水酸化物は各種イリジウム化合物の原料として使用することができる。
特に、本発明により回収される水酸化物の水溶液に、ハロゲン化水素酸を添加し、更にアルカリ金属のハロゲン化合物を添加することによりイリジウムメッキ液の原料となるハロゲン錯体を回収することができる。ここで、添加するハロゲン化水素酸とアルカリ金属のハロゲン化合物とは、回収目的とするイリジウム塩のハロゲンの種類により異なる。即ち、ヘキサクロロイリジウム酸塩を回収する場合は、ハロゲン化水素酸として塩化水素であり、アルカリ金属のハロゲン化合物は塩化ナトリウム、塩化カリウムなどの塩化物とするものであり、一方、ヘキサブロモイリジウム酸塩を回収する場合は、ハロゲン化水素酸は臭化水素であり、アルカリ金属のハロゲン化合物は臭化ナトリウム、臭化カリウムなどの臭化物とするものである。
そして、この際イリジウム水酸化物からハロゲン錯体とするために添加するハロゲン化水素酸の添加量は、イリジウム換算で10gのイリジウム水酸化物に対し10〜100gとする。また、更にハロゲン錯体のアルカリ金属化合物とするために添加するアルカリ金属化合物は、イリジウム換算で10gのイリジウム水酸化物に対し10〜400gとする。
上記説明した廃液から回収されるイリジウム水酸化物からイリジウム錯体のアルカリ金属化合物を回収までの反応工程は、塩化物の回収を例に取ると以下のような反応式により示される。
Figure 2005298240
本発明によれば、廃液から回収されるイリジウム水酸化物を高純度のイリジウムハロゲン錯体とすることができ、これをメッキ液原料とした場合、良好な特性を有するイリジウム皮膜を製造することができる。
本発明によれば、従来困難であった廃液からのイリジウム回収を高収率で行うことができる。そして、本発明の方法により得られたイリジウム化合物は、その純度も高く、メッキ液の原料又はイリジウム金属の製造などに好適である。
以下に本発明の好適と思われる実施例を示す。
本実施形態では、処理廃液として、メッキが生じなくなった使用済みイリジウムメッキ液(ヘキサクロロイリジウム酸塩と飽和モノカルボン酸との混合溶液)を用いた。まず、使用済みメッキ液1リットル(イリジウム含有量:7g)に10%水酸化ナトリウムを溶液のpHが10になるまで60g添加した。このとき、水酸化ナトリウム添加後の溶液には濃紺色の沈殿物が生じた。この沈殿物をろ過・洗浄することで9.4gの水酸化イリジウムを得た。
そして、イリジウム水酸化物を純水に縣濁させて、臭化水素酸25mLを添加して600mLとしたものを90℃に加熱してイリジウム水酸化物を溶解させて水溶液とした。この、水溶液に臭化ナトリウム水溶液200ml(臭化ナトリウム:15g)を添加し、80℃に過熱しながら1時間攪拌した。その後この溶液を、ロータリーエバポレータで減圧濃縮し、ヘキサブロモイリジウム酸塩の結晶を採取した。
採取したヘキサブロモイリジウム酸塩の重量は26.7gであった。そして、回収前の廃液のイリジウム量との対比から99%の回収率が達成されたことわかった。
次に、回収したイリジウム化合物(ヘキサブロモイリジウム酸塩)を原料としてメッキ液を建浴し、本発明で回収したイリジウム化合物のメッキ液原料としての適正について検討した。メッキ液は、採取したヘキサブロモイリジウム酸塩26.7gを純水140mlに80℃で溶解させて、これに市販のイリジウムメッキ液(日本エレクトロプレーティングエンジニヤーズ(株)製)350mlと混合して全量を700mlとした。
このメッキ液中でチタン板を基板とし、pHを4.5、温度85℃、電流密度1.5A/dmの条件下でメッキを行った。このときの析出効率は99.8%であった。また、皮膜の性状も良好であった。

Claims (4)

  1. イリジウムのハロゲン錯体を含む廃液にアルカリ水酸化物を添加し、該ハロゲン錯体をイリジウム水酸化物として回収するイリジウム化合物の回収方法。
  2. 請求項1記載の方法により回収したイリジウム水酸化物を水に縣濁させた後、ハロゲン化水素酸を添加し、更にアルカリ金属のハロゲン化合物を添加することによりイリジウムのアルカリ金属錯体とするイリジウム化合物の回収方法。
  3. ハロゲン化水素酸が塩化水素であり、アルカリ金属のハロゲン化合物は塩化物である請求項2記載のイリジウム化合物の回収方法。
  4. ハロゲン化水素酸が臭化水素であり、アルカリ金属のハロゲン化合物は臭化物である請求項2記載のイリジウム化合物の回収方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN114074959A (zh) * 2020-08-21 2022-02-22 中国石油化工股份有限公司 一种含铱溶液、氢氧化铱的制备方法及氢氧化铱的应用
CN115536081A (zh) * 2022-11-04 2022-12-30 郴州高鑫材料有限公司 一种多元铂族金属物料制备氯铱酸的方法

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