JP2005297729A - 動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置 - Google Patents

動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置 Download PDF

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誠志 中村
Yukihiro Minesawa
幸弘 峯澤
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Abstract

【課題】 回転停止状態としたときに内燃機関からの動力をトルクを増幅して駆動軸に出力する際の回転ポイントを変更可能なものにすると共に内燃機関からの動力を直接駆動軸に出力できるようにする。
【解決手段】 クラッチC1をオンとすると共にクラッチC2をオフとして動力分配統合機構30を4要素タイプとして機能する接続状態とし、モータMG1とモータMG2とからの動力を自由な配分としてエンジン22からの動力をトルク変換して駆動軸65に出力したり、クラッチC1とクラッチC2とを共にオンとして動力分配統合機構30をエンジン22のクランクシャフト26と駆動軸65とモータMG1,MG2の回転軸とを一体の回転体として機能する接続状態とし、エンジン22からの動力を直接駆動軸65に出力したりする。適当に切り替えることにより、エネルギ効率を向上させることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置に関し、詳しくは、駆動軸に動力を出力する動力出力装置およびこれを搭載する自動車,内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続された駆動装置並びに駆動軸に動力を伝達する動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力出力装置としては、自動車に搭載され、プラネタリギヤのサンギヤにエンジンと第2モータ、リングギヤに第1モータ、キャリアに出力軸を各々接続したものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。なお、この接続関係は、第1モータ(リングギヤ)の回転を停止すれば、エンジンからの動力をトルクを増幅して出力軸に出力することができるものとなっている。そして、この装置では、効率のよい運転ポイントで運転されたエンジンからの動力をプラネタリギヤと二つのモータによりトルク変換して出力軸に出力することができる、とされている。
特開平7−135701(図1)
しかしながら、上述の動力出力装置では、プラネタリギヤのギヤ比が一定であることから、エンジンと出力軸と第1モータの回転数の関係が一義的に定まり、出力軸に出力すべき動力の範囲とエンジンの運転範囲とにより第1モータに必要とされる性能が定まり、第1モータとして用いる電動機に高性能なものが要求されてしまう。こうした高性能な電動機は体格が大きかったり、高価なものとなる。また、上述の動力出力装置では、エンジンからの動力は第1モータの駆動なしに出力軸に出力することができないから、出力軸に要求される動力をエンジンから効率よく出力できる場合であっても、エンジンからの動力を直接出力軸に出力することができない。さらに、上述の動力出力装置では、出力軸に高回転低トルクの動力が要求されたときには、プラネタリギヤの特性上、リングギヤを高回転で回転させなければならず、第1モータとして最大回転数の大きな電動機を使用しなければならない。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置は、回転停止状態としたときに内燃機関からの動力をトルクを増幅して駆動軸に出力する際の回転ポイントを変更可能なものにすることを目的の一つとする。また、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置は、内燃機関からの動力を直接駆動軸に出力できるようにすることを目的の一つとする。さらに、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置は、駆動軸の広範な運転範囲に対して性能の低い電動機を用いて対処することを目的の一つとする。加えて、本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置は、装置あるいは自動車全体のエネルギ効率を向上させることを目的の一つとする。
本発明の動力出力装置およびこれを搭載する自動車,駆動装置並びに動力伝達装置は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力出力装置は、
駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
内燃機関と、
前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、回転停止状態のときに前記内燃機関からの動力をトルクを増幅して前記駆動軸に出力することが可能な複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、前記内燃機関からの動力を直接前記駆動軸に伝達すると共に該駆動軸に電力の入出力を伴って動力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する動力増幅伝達切替手段と、
該動力増幅伝達切替手段と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、
を備えることを要旨とする。
本発明の動力出力装置では、回転停止状態のときに内燃機関からの動力をトルク増幅して駆動軸に出力する複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、内燃機関からの動力を直接駆動軸に伝達すると共に駆動軸に電力の入出力を伴って電力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力することができる。したがって、複数の回転ポイントから選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なって駆動軸に動力を出力することができるから、回転ポイントに入出力する動力における回転数やトルクを変更することができ、動力増幅伝達切替手段に組み込まれる電動機などの動力機器の性能をある程度の範囲内にすることができる。この結果、装置の小型化を図ることができると共に装置のエネルギ効率を向上させることができる。また、内燃機関からの動力を直接駆動軸に出力することができるから、装置のエネルギ効率を向上させることができる。これらのことに加えて、駆動軸に必要な動力に応じて動作を切り替えることにより、装置全体のエネルギ効率を更に向上させることができる。
こうした本発明の動力出力装置において、前記動力増幅伝達切替手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転軸と前記駆動軸に接続された第2の回転軸と該2軸の回転数に対して異なる回転数比で回転し前記複数の回転ポイントとして作用する複数の回転軸とからなる多軸を有し、該多軸のうち2軸の回転数に基づいて比例的に残余の軸を回転させる比例回転機構と前記多軸を一体の回転体として回転させる一体回転機構との切り替えが可能な回転機構を備える手段であるものとすることもできる。ここで、前記動力増幅伝達切替手段は、前記複数の回転軸の各々に接続された複数の電動機を備える手段であるものとすることもできる。
こうした動力増幅伝達切替手段が回転機構を備える態様の本発明の動力出力装置において、前記回転機構は、第1の遊星歯車と、該第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素に三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素が接続された第2の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれかの回転要素と該回転要素に接続されていない前記第2の遊星歯車の回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構とを有し、該第1接続解除機構により接続が解除された状態のときに前記第1の遊星歯車と前記第2の遊星歯車との接続により構成される四つの回転要素に接続された四つの回転軸を前記多軸とする機構であるものとすることもできる。この場合、動力増幅伝達切替手段は、第1接続解除機構による接続を解除した状態のときにトルク増幅動作として動作し、第1接続解除機構により接続した状態のときにトルク伝達動作として動作する。この態様の本発明の動力出力装置において、前記動力増幅伝達切替手段は、前記四つの回転軸のうち前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸のうち前記第1の回転軸と前記第2の回転軸とに対する回転数比が大きい方の回転軸に接続された第1電動機と、第2電動機と、前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸の他方の回転軸と前記第2電動機との接続および接続の解除を行なう第2接続解除機構と、を備える手段であるものとすることもできる。
本発明の動力出力装置において、前記動力増幅伝達切替手段は、共線図において順に並
ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有する第1の遊星歯車と、共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続された第2の遊星歯車と、該第2の遊星歯車の第4回転要素に接続された第1電動機と、前記第2の遊星歯車の第5回転要素に接続された第2電動機と、前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、前記第1の遊星歯車の第1回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、を備え、前記第1の遊星歯車の第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、前記第1の遊星歯車の第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる、手段であるものとすることができる。この場合、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続すると共に第2接続解除機構により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素との接続を解除することにより、第1の遊星歯車と第2の遊星歯車からなる機構を第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素と第4回転要素の四つの回転要素のいわゆる4要素タイプとして機能させて第1電動機と第2電動機とからの動力を自由な配分で出力することができるトルク増幅動作を実現し、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続すると共に第2接続解除機構により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続することにより、第1の遊星歯車と第2の遊星歯車とを一体の回転体として回転するものとしてトルク伝達動作を実現する。さらに、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素との接続を解除すると共に第2接続解除機構により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続することにより、第1電動機の回転を停止したときに内燃機関からの動力をトルクを減少して駆動軸に出力することができるよう動作することができる。この場合、駆動軸に高回転低トルクを出力する際には上述の4要素タイプとして機能させたときより第2電動機の回転数を小さくすることができるから、装置のエネルギ効率を向上させることができる。
本発明の動力出力装置において、前記動力増幅伝達切替手段は、共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有する第1の遊星歯車と、共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続されると共に前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第5回転要素とが接続された第2の遊星歯車と、電動機と、前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、前記第2の遊星歯車の第4回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、を備え、前記第1の遊星歯車の第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、前記第1の遊星歯車の第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる、手段であるものとすることもできる。この場合、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸とを接続すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸との接続を解除したり第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸との接続を解除すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸とを接続したりすることにより選択的に回転ポイントを変更するトルク増幅動作を実現し、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸とを接続すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸とを接続することによりトルク伝達動作を実現することができる。
本発明の動力出力装置は、操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、該設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記動力増幅伝達切替手段とを制御する制御手段と、を備えるものとすることもできる。こうすれば、操作者の操作に応じた動力を駆動軸に出力すること
ができる。この態様の本発明の動力出力装置において、前記制御手段は、前記複数の回転ポイントのうち回転数が小さくなる傾向の回転ポイントへの動力の入出力が多く行なわれるよう前記動力増幅伝達切替手段を制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、低回転高トルクの動力を入出力することにより高回転低トルクの動力を入出力する場合に比してエネルギ効率を向上させることができる。また、前記制御手段は、前記内燃機関の同一のパワーを出力可能な運転ポイントのうち効率がよくなる傾向の運転ポイントで該内燃機関を運転制御する手段であるものとすることもできる。こうすれば、装置全体のエネルギ効率を向上させることができる。
本発明の自動車は、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置、即ち、基本的には、駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、内燃機関と、前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、回転停止状態のときに前記内燃機関からの動力をトルクを増幅して前記駆動軸に出力することが可能な複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、前記内燃機関からの動力を直接前記駆動軸に伝達すると共に該駆動軸に電力の入出力を伴って動力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力可能な動力増幅伝達切替手段と、該動力増幅伝達切替手段と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、を備えることを要旨とする。
この本発明の自動車では、上述のいずれかの態様の本発明の動力出力装置を搭載するから、本発明の動力出力装置が奏する効果、例えば、複数の回転ポイントから選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なって駆動軸に動力を出力することができる効果や動力増幅伝達切替手段に組み込まれる電動機などの動力機器の性能をある程度の範囲内にすることができる効果、内燃機関からの動力を直接駆動軸に出力することによる装置のエネルギ効率を向上させることができる効果、駆動軸に必要な動力に応じて動作を切り替えることにより、装置全体のエネルギ効率を更に向上させることができる効果などと同様な効果を奏することができる。
本発明の駆動装置は、
内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続された駆動装置であって、
回転停止状態のときに前記内燃機関からの動力をトルクを増幅して前記駆動軸に出力することが可能な複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、前記内燃機関からの動力を直接前記駆動軸に伝達すると共に該駆動軸に電力の入出力を伴って動力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力することを特徴とする。
この本発明の駆動装置では、回転停止状態のときに内燃機関からの動力をトルク増幅して駆動軸に出力する複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、内燃機関からの動力を直接駆動軸に伝達すると共に駆動軸に電力の入出力を伴って電力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて内燃機関からの動力の少なくとも一部を駆動軸に出力することができる。したがって、複数の回転ポイントから選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なって駆動軸に動力を出力することができるから、回転ポイントに入出力する動力における回転数やトルクを変更することができ、動力増幅伝達切替手段に組み込まれる電動機などの動力機器の性能をある程度の範囲内にすることができる。この結果、装置の小型化を図ることができると共に装置のエネルギ効率を向上させることができる。また、内燃機関からの動力を直接駆動軸に出力することができるから、装置のエネルギ効率を向上させることができる。これらのことに加えて、駆動軸に必要な動力に応じて動作を切り替えることにより、装置全体のエネルギ効率を更に向上させることができる。
こうした本発明の駆動装置において、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転軸と前記駆動軸に接続された第2の回転軸と該2軸の回転数に対して異なる回転数比で回転し前記複数の回転ポイントとして作用する複数の回転軸とからなる多軸を有し、該多軸のうち2軸の回転数に基づいて比例的に残余の軸を回転させる比例回転機構と前記多軸を一体の回転体として回転させる一体回転機構との切り替えが可能な回転機構を備えるものとすることもできる。ここで、駆動装置は、前記複数の回転軸の各々に接続された複数の電動機を備える手段であるものとすることもできる。
こうした回転機構を備える態様の本発明の駆動装置において、前記回転機構は、第1の遊星歯車と、該第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素に三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素が接続された第2の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれかの回転要素と該回転要素に接続されていない前記第2の遊星歯車の回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構とを有し、該第1接続解除機構により接続が解除された状態のときに前記第1の遊星歯車と前記第2の遊星歯車との接続により構成される四つの回転要素に接続された四つの回転軸を前記多軸とする機構であるものとすることもできる。この場合、前記四つの回転軸のうち前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸のうち前記第1の回転軸と前記第2の回転軸とに対する回転数比が大きい方の回転軸に接続された第1電動機と、第2電動機と、前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸の他方の回転軸と前記第2電動機との接続および接続の解除を行なう第2接続解除機構と、を備えるものとすることもできる。
本発明の第1の動力伝達装置は、
内燃機関の出力軸と発電可能な第1電動機の回転軸と発電可能な第2電動機の回転軸と駆動軸とに接続され、該内燃機関と該第1電動機と該第2電動機とから出力された動力をトルク変換して該駆動軸に伝達する動力伝達装置であって、
共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有し、該第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、該第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる第1の遊星歯車と、
共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し、該第6回転要素に前記第1の遊星歯車の第2回転要素が接続され、該第4回転要素に前記第1電動機が接続され、前記第5回転要素に前記第2電動機が接続されてなる第2の遊星歯車と、
前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、
前記第1の遊星歯車の第1回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第1の動力伝達装置では、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続すると共に第2接続解除機構により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素との接続を解除することにより、第1の遊星歯車と第2の遊星歯車からなる機構を第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素と第4回転要素の四つの回転要素のいわゆる4要素タイプとして機能させて第1電動機と第2電動機とからの動力を自由な配分で出力することができ、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続すると共に第2接続解除機構により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続することにより、第1の遊星歯車と第2の遊星歯車とを一体の回転体として回転するものとすることができる。さらに、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素との接続を解除すると共に第2接続解除機構
により第1の遊星歯車の第1回転要素と第2の遊星歯車の第5回転要素とを接続することにより、第1電動機の回転を停止したときに内燃機関からの動力をトルクを減少して駆動軸に出力することができる。この場合、駆動軸に高回転低トルクを出力する際には上述の4要素タイプとして機能させたときより第2電動機の回転数を小さくすることができるから、装置のエネルギ効率を向上させることができる。
本発明の第2の動力伝達装置は、
内燃機関の出力軸と発電可能な電動機の回転軸と駆動軸とに接続され、該内燃機関と該電動機とから出力された動力をトルク変換して該駆動軸に伝達する動力伝達装置であって、
共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有し、該第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続されると共に該第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる第1の遊星歯車と、
共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し、前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続されると共に前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第5回転要素とが接続されてなる第2の遊星歯車と、
前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、
前記第2の遊星歯車の第4回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、
を備えることを要旨とする。
この本発明の第2の動力伝達装置では、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸とを接続すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸との接続を解除したり第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸との接続を解除すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸とを接続したりすることにより、電動機から入出力する動力の入出力ポイントを選択的に変更することができる。また、第1接続解除機構により第1の遊星歯車の第3回転要素と電動機の回転軸とを接続すると共に第2接続解除機構により第2の遊星歯車の第4回転要素と電動機の回転軸とを接続することにより、内燃機関の出力軸と電動機の回転軸と駆動軸とを一体の回転体として回転させることができる。このため、内燃機関からの動力を直接駆動軸に伝達することができると共に電動機からの動力をこれに付加することができる。
次に、本発明を実施するための最良の形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、図示するように、エンジン22と、エンジン22のクランクシャフト26にダンパ28を介して接続されると共に駆動輪69a、69bにデファレンシャルギヤ68を介して接続された駆動軸65に連結された動力分配統合機構30と、この動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG1と、同じく動力分配統合機構30に接続された発電可能なモータMG2と、動力出力装置全体をコントロールするハイブリッド用電子制御ユニット70とを備える。
エンジン22は、ガソリンまたは軽油などの炭化水素系の燃料により動力を出力する内燃機関であり、エンジン22の運転状態を検出する各種センサから信号を入力するエンジン用電子制御ユニット(以下、エンジンECUという)24により燃料噴射制御や点火制
御、吸入空気量調節制御などの運転制御を受けている。エンジンECU24は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によりエンジン22を運転制御すると共に必要に応じてエンジン22の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
動力分配統合機構30は、2つのプラネタリギヤP1,P2と2つのクラッチC1,C2とにより構成されている。第1プラネタリギヤP1のサンギヤ31にはエンジン22のクランクシャフト26が、ピニオンギヤ33を連結するキャリア34には駆動軸65が、それぞれ接続されている。第2プラネタリギヤP2のサンギヤ36にはモータMG2の回転軸が、リングギヤ37には駆動軸65(第1プラネタリギヤのキャリア34)が、ピニオンギヤ38を連結するキャリア39にはモータMG1の回転軸が、それぞれ接続されている。第1プラネタリギヤP1のリングギヤ32と第2プラネタリギヤP2のキャリア39(モータMG1の回転軸)はクラッチC1を介して接続されている。また、第1プラネタリギヤP1のサンギヤ31と第2プラネタリギヤP2のキャリア39(モータMG1の回転軸)はクラッチC2を介して接続されている。
こうして構成された動力分配統合機構30は、クラッチC1をオンすると共にクラッチC2をオフすることにより、第1プラネタリギヤP1のキャリア34と第2プラネタリギヤP2のリングギヤ37とに接続された駆動軸65と、第1プラネタリギヤP1のサンギヤ31に接続されたエンジン22のクランクシャフト26と、第1プラネタリギヤP1のリングギヤ32と第2プラネタリギヤP2のキャリア39に接続されたモータMG1の回転軸と、第2プラネタリギヤP2のサンギヤ36に接続されたモータMG2の回転軸と、の4軸を回転要素とするいわゆる4要素タイプの動力分配統合機構として機能させ、効率よく運転されたエンジン22からの動力をモータMG1とモータMG2と動力分配統合機構30とによりトルク変換して駆動軸65に出力する。この4要素タイプの動力分配統合機構として機能する際の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図2に示す。図中、左端のS2軸はモータMG2の回転数Nm2である第2プラネタリギヤP2のサンギヤ36の回転数を示し、R1,C2軸はモータMG1の回転数Nm1である第1プラネタリギヤP1のリングギヤ32および第2プラネタリギヤP2のキャリア39の回転数を示す。また、C1,R2軸は、駆動軸65の回転数Ndである第1プラネタリギヤP1のキャリア34および第2プラネタリギヤP2のリングギヤ37の回転数を示す。右端のS1は、エンジン22のクランクシャフト26の回転数Ne(以下、エンジン22の回転数Neという)である第1プラネタリギヤP1のサンギヤ31の回転数を示す。これらの共線図は、各要素(各軸)に作用するトルクを共線を梁に見立てたときにこの梁に作用する力と同一視することができるものである。したがって、各軸に作用するトルク或いは作用させるべきトルクを、同様の力が作用している梁の釣り合いを解くことにより計算することができる。なお、図中、ρ1は第1プラネタリギヤP1のギヤ比(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)であり、ρ2は第2プラネタリギヤP2のギヤ比(サンギヤ36の歯数/リングギヤ37の歯数)である。動力分配統合機構30は、この接続状態では、S2軸のモータMG2をその回転数Nm2が値0となるよう駆動制御すると共にモータMG1から何らのトルク出力が行なわれていないようモータMG1を駆動制御しているときを考えれば、エンジン22からの動力を共線図中の「MG2−駆動軸」に対する「MG2−エンジン」の比でトルクを増加して駆動軸65に出力することができる。また、R1,C2軸のモータMG1をその回転数Nm1が値0となるよう駆動制御すると共にモータMG2から何らのトルク出力が行なわれていないようモータMG2を駆動制御しているときを考えれば、エンジン22からの動力を共線図中の「MG1−駆動軸」に対する「MG1−エンジン」の比でトルクを増加して駆動軸65に出力することができる。このようにS2軸のモータMG2とR1,C2軸のモータMG1とのいずれを駆動するかによってエンジン22からの動力のトルク増幅率を変更することができる。しかも、モータMG1とモータMG2とから出力する動力は自由に変更することができるから、S
2軸のモータMG2とR1,C2軸のモータMG1とを切り替えて動力を出力するだけでなく、S2軸のモータMG2とR1,C2軸のモータMG1とから自由な配分の動力を出力することができる。
また、動力分配統合機構30は、クラッチC1およびクラッチC2を共にオンすることにより、エンジン22のクランクシャフト26と駆動軸65とモータMG1の回転軸とモータMG2の回転軸とを一体の回転体として回転させることができる。この場合の共線図の一例を図3に示す。このときには、エンジン22の動力を直接駆動軸65に出力することができると共にこれに加えてモータMG1やモータMG2から動力の入出力も行なうことができる。この接続状態では、エンジン22を効率よく運転できる運転領域で運転したときには、エンジン22から出力された動力が直接駆動軸65に出力されるから、装置全体のエネルギ効率がよい状態になっている。
さらに、動力分配統合機構30は、クラッチC1をオフすると共にクラッチC2をオンすることにより、第2プラネタリギヤP2のリングギヤ37に接続された駆動軸65と、第2プラネタリギヤP2のキャリア39に接続されたエンジン22のクランクシャフト26と、第2プラネタリギヤP2のサンギヤ36に接続されたモータMG2の回転軸と、の3軸を回転要素とするいわゆる3要素タイプの動力分配統合機構として機能させ、効率よく運転したエンジン22からの動力をモータMG1とモータMG2と動力分配統合機構30とによりトルク変換して駆動軸65に出力する。なお、この接続状態では、クラッチC1がオフされてリングギヤ32が開放されていることから、第1プラネタリギヤP1はフリーとなる。この3要素タイプの動力分配統合機構として機能する際の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図を図4に示す。図中、実線は動力分配統合機構30を3要素タイプとして機能させたときの共線図であり、一点鎖線は動力分配統合機構30を4要素タイプとして機能させたときの共線図である。なお、動力分配統合機構30を4要素タイプとして機能させたときには、図2に示すようにエンジン22のクランクシャフト26はS1軸に接続されることになる。この接続状態では、駆動軸65に比較的高回転低トルクの動力を出力するときにはエンジン22の回転数Neが小さくなることから、モータMG2の回転数Nm2も小さくなる。一方、動力分配統合機構30を4要素タイプとして機能させて同様に駆動軸65に比較的高回転低トルクの動力を出力するときには、図中一点鎖線で示すようにモータMG2の回転数Nm2は大きくなる。一般にモータは低回転高トルクで駆動する方が高回転低トルクで駆動するより効率がよい。また、モータを高回転で駆動する場合、モータの性能として回転数上限の高いことが要求される。実施例の動力分配統合機構30では、3要素タイプとして機能させる接続状態とすることにより、モータMG2を低回転で駆動することができるようにしているのである。したがって、この接続状態は、駆動軸65が高回転で回転しているときに有利なものとなる。
モータMG1およびモータMG2は、いずれも発電機として駆動することができると共に電動機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、インバータ51,52を介してバッテリ60と電力のやりとりを行なう。インバータ51,52とバッテリ60とを接続する電力ライン64は、各インバータ51,52が共用する正極母線および負極母線として構成されており、モータMG1,MG2のいずれかで発電される電力を他のモータで消費することができるようになっている。したがって、バッテリ60は、モータMG1,MG2のいずれかから生じた電力や不足する電力により充放電されることになる。なお、モータMG1,MG2により電力収支のバランスをとるものとすれば、バッテリ60は充放電されない。モータMG1,MG2は、いずれもモータ用電子制御ユニット(以下、モータECUという)50により駆動制御されている。モータECU50には、モータMG1,MG2を駆動制御するために必要な信号、例えばモータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ53,54からの信号や図示しない電流センサにより検出されるモータMG1,MG2に印加される相電流などが入力されてお
り、モータECU50からは、インバータ51,52へのスイッチング制御信号が出力されている。モータECU50は、ハイブリッド用電子制御ユニット70と通信しており、ハイブリッド用電子制御ユニット70からの制御信号によってモータMG1,MG2を駆動制御すると共に必要に応じてモータMG1,MG2の運転状態に関するデータをハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。
バッテリ60は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、バッテリECUという)62によって管理されている。バッテリECU62には、バッテリ60を管理するのに必要な信号、例えば、バッテリ60の端子間に設置された図示しない電圧センサからの端子間電圧,バッテリ60の出力端子に接続された電力ライン64に取り付けられた図示しない電流センサからの充放電電流,バッテリ60に取り付けられた図示しない温度センサからの電池温度などが入力されており、必要に応じてバッテリ60の状態に関するデータを通信によりハイブリッド用電子制御ユニット70に出力する。なお、バッテリECU62では、バッテリ60を管理するために電流センサにより検出された充放電電流の積算値に基づく残容量(SOC)やこの残容量(SOC)と電池温度とに基づく入出力制限Win,Woutなども演算または設定している。
ハイブリッド用電子制御ユニット70は、CPU72を中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPU72の他に処理プログラムを記憶するROM74と、データを一時的に記憶するRAM76と、図示しない入出力ポートおよび通信ポートとを備える。ハイブリッド用電子制御ユニット70には、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号,シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSP,アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Acc,ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP,車速センサ88からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されている。また、ハイブリッド用電子制御ユニット70からは、クラッチC1やクラッチC2への駆動信号が出力ポートを介して出力されている。なお、ハイブリッド用電子制御ユニット70は、前述したように、エンジンECU24やモータECU50,バッテリECU62と通信ポートを介して接続されており、エンジンECU24やモータECU50,バッテリECU62と各種制御信号やデータのやりとりを行なっている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20は、運転者によるアクセルペダル83の踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて駆動軸65に出力すべき駆動要求トルクT*を計算し、この駆動要求トルクT*に対応する要求動力が駆動軸65に出力されるように、エンジン22とモータMG1とモータMG2とが運転制御される。エンジン22とモータMG1とモータMG2の運転制御としては、要求動力に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にエンジン22から出力される動力のすべてが動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによってトルク変換されて駆動軸65に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御するトルク変換運転モードや要求動力とバッテリ60の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン22から出力されるようにエンジン22を運転制御すると共にバッテリ60の充放電を伴ってエンジン22から出力される動力の全部またはその一部が動力分配統合機構30とモータMG1とモータMG2とによるトルク変換を伴って要求動力が駆動軸65に出力されるようモータMG1およびモータMG2を駆動制御する充放電運転モード、エンジン22の運転を停止してモータMG1やモータMG2から要求動力に見合う動力を駆動軸65に出力するよう運転制御するモータ運転モードなどがある。なお、トルク変換運転モードと充放電運転モードはバッテリ60の充放電を行なうか否かの差があるだけで実質的な制御における差違はない。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図5は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば8msec毎)に繰り返し実行される。
駆動制御ルーチンが実行されると、ハイブリッド用電子制御ユニット70のCPU72は、まず、アクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや車速センサ88からの車速V,エンジン22の回転数Ne,モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2,バッテリ60を充放電するための要求充放電パワーPb*など制御に必要なデータを入力する処理を実行する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、図示しないクランクポジションセンサにより検出されたクランクシャフト26の回転位置に基づいて計算されたものをエンジンECU24から通信により入力するものとした。また、モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、回転位置検出センサ53,54により検出されるモータMG1,MG2の回転子の回転位置に基づいて計算されたものをモータECU50から通信により入力するものとした。さらに、バッテリ60を充放電するための要求充放電パワーPb*は、残容量(SOC)に基づいて設定されたものをバッテリECU62から通信により入力するものとした。
こうしてデータを入力すると、入力したアクセル開度Accと車速Vとに基づいて車両に要求されるトルクとして駆動軸65に出力すべき駆動要求トルクT*と車両に要求される車両要求パワーP*とを設定する(ステップS110)。駆動要求トルクT*は、実施例では、アクセル開度Accと車速Vと駆動要求トルクT*との関係を予め定めて駆動要求トルク設定用マップとしてROM74に記憶しておき、アクセル開度Accと車速Vとが与えられると記憶したマップから対応する駆動要求トルクT*を導出して設定するものとした。図6に駆動要求トルク設定用マップの一例を示す。車両要求パワーP*は、設定した駆動要求トルクT*に駆動軸65の回転数Ndを乗じたものとバッテリ60が要求する要求充放電パワーPb*とロスLossとの和として計算することができる。なお、駆動軸65の回転数Ndは、車速Vに換算係数kを乗じることによって求めることができる。
駆動要求トルクT*と車両要求パワーP*とを設定すると、設定した車両要求パワーP*に基づいてエンジン22から出力すべきエンジン要求パワーPe*を設定する(ステップS120)。エンジン要求パワーPe*の設定は、エンジン22の応答性がモータMG1,MG2などに比して遅いことから、いままでにこのルーチンが実行されて設定されたエンジン要求パワーPe*と今回設定された車両要求パワーP*とを用いて車両要求パワーP*がいずれエンジン要求パワーPe*として設定されるようなまし処理やレート処理を用いてエンジン要求パワーPe*を設定する。続いて、設定したエンジン要求パワーPe*に基づいてエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する(ステップS130)。この設定は、エンジン22を効率よく動作させる動作ラインとエンジン要求パワーPe*とに基づいて目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する。エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを設定する様子を図7に示す。図示するように、目標回転数Ne*と目標トルクTe*は、動作ラインとエンジン要求パワーPe*(Ne*×Te*)が一定の曲線との交点により求めることができる。
次に、車速Vを閾値Vref1や閾値Vref2と比較する(ステップS140)。ここで、閾値Vref1や閾値Vref2は、車両全体の効率をよくするクラッチC1,C2の接続状態を決定するために用いるものであり、閾値Vref1は比較的低速(例えば30km/hや40km/hなど)に設定されており、閾値Vref2は比較的高速(例えば、80km/hや90km/hなど)に設定されている。車速Vが閾値Vref1未
満の比較的低速のときには、低回転高トルクの動力を出力するのに有利なものとなるようクラッチC1をオンとすると共にクラッチC2をオフして(ステップS150)、動力分配統合機構30を図2の共線図に示す4要素タイプとして機能させる接続状態とする。このとき、モータMG1とモータMG2とからの動力の分配は前述したように自由に分配することができるから、モータMG1やモータMG2の効率がよくなるよう動力を分配し(ステップS160)、エンジン22を目標回転数Ne*と目標トルクTe*の運転ポイントで運転すると共に駆動軸65に駆動要求トルクT*が出力されるようモータMG1とモータMG2とのトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する(ステップS170)。
こうしてモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定すると、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信して(ステップS240)、駆動制御ルーチンを終了する。目標回転数Ne*と目標トルクTe*とを受信したエンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*とによって示される運転ポイントで運転されるようエンジン22における燃料噴射制御や点火制御などの制御を行なう。また、トルク指令Tm1*,Tm2*を受信したモータECU50は、トルク指令Tm1*でモータMG1が駆動されると共にトルク指令Tm2*でモータMG2が駆動されるようインバータ51,52のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。こうした制御により、効率よく運転されたエンジン22からの動力をモータMG1とモータMG2との自由な動力配分をもって駆動軸65に出力することができる。
一方、ステップS140で車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2未満の比較的中速であると判定されると、比較的中速で効率がよくなるようクラッチC1,C2を共にオンとして(ステップS180)、動力分配統合機構30を図3の共線図に示すようにエンジン22のクランクシャフト26とモータMG1の回転軸とモータMG2の回転軸と駆動軸65とが一体の回転体として回転する接続状態とし、エンジン22の目標回転数Ne*に駆動軸65の回転数Nd(k・V)を設定すると共にエンジン要求パワーPe*を設定した目標回転数Ne*で割って目標トルクTe*を設定し(ステップS190)、駆動軸65に駆動要求トルクT*が出力されるようモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定し(ステップS200)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信して(ステップS240)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*は、目標トルクTe*とを含めた和が駆動要求トルクT*となれば如何なる配分により設定してもよい。こうした制御により、効率よく運転しているエンジン22からの動力を直接駆動軸65に出力することができ、比較的中速時における車両のエネルギ効率を向上させることができる。
ステップS140で車速Vが閾値Vref2以上であると判定されると、クラッチC1をオフすると共にクラッチC2をオンとして(ステップS210)、動力分配統合機構30を図4の共線図に示す3要素タイプとして機能させる接続状態とし、エンジン22が目標回転数Ne*で回転するようモータMG2のトルク指令Tm2*を次式(1)により計算して設定すると共に(ステップS220)、駆動要求トルクT*が駆動軸65に出力されるようモータMG1のトルク指令Tm1*を式(2)により計算して設定し(ステップS230)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*についてはモータECU40に送信して(ステップS240)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、式(2)中の右辺第3項は、回転数Neで回転するエンジン22から出力されるトルクTeを演算するものであり、例えば、図7に例示した動作ラインを用いて
求めることができる。こうした制御により、車両が高速で走行しているときでもモータMG2を低回転数で駆動することができ、モータMG2を高回転で駆動させる場合に比してエネルギ効率を向上させることができる。
Tm2*=前回Tm2*+k1・(Ne*-Ne)+k2∫(Ne*-Ne)dt (1)
Tm1*=T*−Tm2*−f(Ne) (2)
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20によれば、走行状態に応じた接続状態に動力分配統合機構30を切り替えて走行することができる。この結果、車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。即ち、車速Vが閾値Vref1未満の比較的低速のときには、動力分配統合機構30を図2の共線図に示す4要素タイプとして機能する接続状態とすると共にモータMG1とモータMG2とからの動力を自由な配分としてモータMG1とモータMG2とを駆動するから、効率よく運転されたエンジン22からの動力を効率よく駆動軸65に出力することができる。また、車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2未満の比較的中速のときには、動力分配統合機構30を図3の共線図に示すようにエンジン22のクランクシャフト26とモータMG1の回転軸とモータMG2の回転軸と駆動軸65とが一体の回転体として回転する接続状態として駆動するから、効率よく運転されたエンジン22からの動力を直接駆動軸65に出力することができる。さらに、車速Vが閾値Vref2以上の比較的高速のときには、動力分配統合機構30を図4の共線図に示す3要素タイプとして機能する接続状態として駆動するから、効率よく運転されたエンジン22からの動力をモータMG2を低回転数で駆動させて駆動軸65に出力することができる。この結果、モータMG2を高速回転数で駆動するものに比してエネルギ効率を向上させることができる。
こうした実施例のハイブリッド自動車20では、動力分配統合機構30の上述した図2の共線図に示す4要素タイプとして機能する接続状態や図4の共線図に示す3要素タイプとして機能する接続状態では、エンジン22の運転を停止し、その回転数を値0とした状態でモータMG1とモータMG2とからの動力により駆動軸65に動力を出力して走行することもできる。
次に、本発明の第2の実施例としてのハイブリッド自動車120について説明する。図8は、本発明の第2実施例としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。図示するように、第2実施例のハイブリッド自動車120は、インバータ51,52により駆動する二つのモータMG1,MG2に代えてインバータ55により駆動する一つのモータMG3しか備えない点と動力分配統合機構130の構成が異なる点とを除いて、第1実施例のハイブリッド自動車20と同一の構成をしている。したがって、第2実施例のハイブリッド自動車120の構成のうち第1実施例のハイブリッド自動車20と同一の構成については同一の符号を付し、その説明は省略する。なお、モータMG3にはその回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ56が取り付けられていると共にインバータ55には図示しない電流センサが取り付けられており、回転位置検出センサ56により検出されるモータMG3の回転子の回転位置や電流センサにより検出されるモータMG3に印加される相電流は通信ラインによりモータECU50に入力されている。
第2実施例のハイブリッド自動車120が備える動力分配統合機構130は、2つのプラネタリギヤP3、P4と2つのクラッチC3,C4とにより構成されている。第3プラネタリギヤP3のサンギヤ131にはエンジン22のクランクシャフト26が、ピニオンギヤ133を連結するキャリア134には駆動軸65が、それぞれ接続されている。第4プラネタリギヤP4のリングギヤ137には駆動軸65(第3プラネタリギヤP3のキャリア134)が接続されている。第3プラネタリギヤP3のリングギヤ132は第4プラ
ネタリギヤP4のピニオンギヤ138を連結するキャリア139と接続していると共にクラッチC3を介してモータMG3の回転軸と接続している。また、第3プラネタリギヤP3のサンギヤ136はクラッチC4を介してモータMG3と接続している。
こうして構成された動力分配統合機構130は、クラッチC3をオンとすると共にクラッチC4をオフとすることにより、エンジン22からの動力をモータMG3で反力をとることによりその一部をトルク変換して駆動軸65に出力することができる。この接続状態における動力分配統合機構130の回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図9に示す。図中、R3,C4軸はモータMG3の回転数Nm3である第3プラネタリギヤP3のリングギヤ132および第4プラネタリギヤP4のキャリア139の回転数を示し、C3,R4軸は駆動軸65の回転数Ndである第3プラネタリギヤP3のキャリア134および第4プラネタリギヤP4のリングギヤ137の回転数を示し、S3軸はエンジン22の回転数Neである第3プラネタリギヤP3のサンギヤ131を示す。なお、左端のS4軸は第4プラネタリギヤP4のサンギヤ136の回転数を示すが、クラッチC4がオフしていることにより何も接続されていない状態となっている。なお、図中「ρ3」は第3プラネタリギヤP3のギヤ比(サンギヤ131の歯数/リングギヤ132の歯数)であり、「ρ4」は第4プラネタリギヤP4のギヤ比(サンギヤ136の歯数/リングギヤ137の歯数)である。動力分配統合機構30は、この接続状態では、クラッチC4がオフして第4プラネタリギヤP4がフリーとなっているから、第3プラネタリギヤP3により動力の分配や統合を行なう。即ち、動力分配統合機構30はエンジン22のクランクシャフト26が接続されたサンギヤ131と駆動軸65が接続されたキャリア134とモータMG3の回転軸が接続されたリングギヤ132とを3つの回転要素とする第3プラネタリギヤP3のみにより構成されたものと考えることができる。この接続状態では、R3,C4軸のモータMG3の回転数Nm3が値0のときを考えれば、エンジン22からの動力を共線図中の「MG3−駆動軸」に対する「MG3−エンジン」の比でトルクを増幅して駆動軸65に出力するものとなる。
また、動力分配統合機構130は、クラッチC3をオフとすると共にクラッチC4をオンとすることによっても、エンジン22からの動力をモータMG3で反力をとることによりその一部をトルク変換して駆動軸65に出力することができる。この接続状態における動力分配統合機構130の回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図10に示す。動力分配統合機構30は、この接続状態は、前述の接続状態におけるR3,C4軸のモータMG3を切り離してS4軸に取り付けたものとなる。回転要素としては、左からS4軸、R3,C4軸、C3,R4軸、S3軸の4つの軸を有し、いわゆる4要素タイプとして機能するが、R3,C4軸に何も取り付けられていないため、この軸に入出力される動力は値0として取り扱えばよいことになる。この接続状態では、S4軸のモータMG3の回転数Nm3が値0のときを考えれば、エンジン22からの動力を共線図中の「MG3−駆動軸」に対する「MG3−エンジン」の比でトルクを増幅して駆動軸65に出力するものとなる。図9と図10の共線図を比較すれば解るように、モータMG3をR3,C4軸に取り付けたときとS4軸に取り付けたときでは、駆動軸65やエンジン22の回転数に対するモータMG3の回転数の比が異なるだけで、同一の機能をもってモータMG3を駆動制御することができる。したがって、モータMG3をR3,C4軸に取り付けたりS4軸に取り付けたりすることにより、エンジン22からの動力のトルク増幅率を切り替えることができると言える。
クラッチC3をオンとすると共にクラッチC4をオフとしてモータMG3をR3,C4軸に取り付けた接続状態のときと、クラッチC3をオフとすると共にクラッチC4をオンとしてモータMG3をS4軸に取り付けたときとを比較すると、トルク増幅率は「MG3−駆動軸」が小さい方が大きくなるから、モータMG3をR3,C4軸に取り付けたときの方がモータMG3をS4軸に取り付けたときより大きくなる。このため、モータMG3
をR3,C4軸に取り付けた接続状態は駆動軸65に高トルクが必要な発進時などに有利なものとなる。一方、モータMG3に要求されるトルクは、ギヤ比が大きい方が小さくなるから、モータMG3をS4軸に取り付けた方がR3,C4軸に取り付けたときより小さくなる。このため、モータMG3をS4軸に取り付けた接続状態は通常時に有利なものとなる。
さらに、動力分配統合機構130は、クラッチC3とクラッチC4とを共にオンとすることにより、エンジン22のクランクシャフト26と駆動軸65とモータMG3の回転軸とを一体の回転体として回転させることができる。この接続状態における動力分配統合機構130の回転要素の回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を図11に示す。この場合、動力分配統合機構130では、エンジン22の動力を直接駆動軸65に出力することができると共にこれに加えてモータMG3から動力の入出力も行なうことができる。この接続状態では、エンジン22を効率よく運転できる運転領域で運転したときには、エンジン22から出力された動力が直接駆動軸65に出力されるから、装置全体のエネルギ効率がよい状態になっている。
次に、こうして構成された第2実施例のハイブリッド自動車120の動作について説明する。図12は、ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば8msec毎)に繰り返し実行される。この駆動制御ルーチンのステップS300〜S340までの処理とステップS440の処理は、図5に例示した駆動制御ルーチンのステップS100〜S140までの処理とステップS240の処理と同一である。したがって、以下、第1実施例のハイブリッド自動車20の動作と異なる点を中心に説明する。
制御に必要なデータを入力して駆動要求トルクT*や車両要求パワーP*を設定すると共にエンジン要求パワーPe*や目標回転数Ne*,目標トルクTe*を設定し(ステップS300〜S330)、車速Vを閾値Vref1や閾値Vref2と比較する(ステップS340)。車速Vが閾値Vref1未満の比較的低速のときには、低回転高トルクの動力を出力するのに有利なものとなるようクラッチC3をオンとすると共にクラッチC4をオフとして(ステップS350)、動力分配統合機構130を図9に示した共線図における接続状態とし、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*による運転ポイントで運転されると共に駆動軸65に駆動要求トルクT*が出力されるようモータMG3のトルク指令Tm3*を設定し(ステップS360)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG3のトルク指令Tm3*についてはモータECU40に送信して(ステップS440)、駆動制御ルーチンを終了する。ここで、モータMG3の制御は、エンジン22を目標運転ポイント(目標回転数Ne*,目標トルクTe*)で運転することを優先するものとすれば、エンジン22の回転数Neが目標回転数Ne*となるよう回転数制御すればよいことになるが、駆動軸65に駆動要求トルクT*を出力することを優先するものとすれば、エンジン22から現在出力されているトルクTeを考慮して駆動要求トルクT*との差分を計算して出力する制御となる。実施例の図12のステップS360では、駆動軸65に駆動要求トルクT*を出力することを優先するものとして記載した。なお、エンジン22を目標運転ポイントで運転することと駆動軸65に駆動要求トルクT*を出力することの双方を考慮してモータMG3のトルク指令Tm3*を設定するものとしてもよい。こうした制御により、比較的低速時に駆動軸65に高トルクが必要なときでも対処することができる。
ステップS340で車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2未満の比較的中速であると判定されたときには、比較的中速で効率がよくなるようクラッチC3とクラッチC4とを共にオンとして(ステップS380)、動力分配統合機構30を図11に示したエ
ンジン22のクランクシャフト26とモータMG3の回転軸と駆動軸65とが一体の回転体として回転する接続状態とし、エンジン22の目標回転数Ne*に駆動軸65の回転数Nd(k・V)を設定すると共にエンジン要求パワーPe*を設定した目標回転数Ne*で割って目標トルクTe*を設定し(ステップS390)、駆動軸65に駆動要求トルクT*が出力されるようモータMG3のトルク指令Tm3*を設定し(ステップS400)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG3のトルク指令Tm3*についてはモータECU40に送信して(ステップS440)、駆動制御ルーチンを終了する。こうした制御により、効率よく運転しているエンジン22からの動力を直接駆動軸65に出力することができ、比較的中速時における車両のエネルギ効率を向上させることができる。
また、ステップS340で車速Vが閾値Vref2以上の比較的高速であると判定されたときには、クラッチC3をオフとすると共にクラッチC4をオンとして(ステップS410)、動力分配統合機構130を図10に示した共線図における接続状態とし、エンジン22が目標回転数Ne*と目標トルクTe*による運転ポイントで運転されると共に駆動軸65に駆動要求トルクT*が出力されるようモータMG3のトルク指令Tm3*を設定し(ステップS420)、設定したエンジン22の目標回転数Ne*と目標トルクTe*についてはエンジンECU24に送信すると共にモータMG3のトルク指令Tm3*についてはモータECU40に送信して(ステップS440)、駆動制御ルーチンを終了する。モータMG3の制御については前述した。こうした制御により、比較的高速時における車両のエネルギ効率を向上させることができる。
以上説明した第2実施例のハイブリッド自動車120によれば、走行状態に応じた接続状態に動力分配統合機構130を切り替えて走行することができる。この結果、車両全体のエネルギ効率を向上させることができる。即ち、車速Vが閾値Vref1未満の比較的低速のときには、動力分配統合機構130を図9の共線図に示した接続状態として駆動するから、高トルクを駆動軸65に出力することができる。また、車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2未満の比較的中速のときには、動力分配統合機構130を図11の共線図に示した一体の回転体とする接続状態として駆動するから、効率よく運転されたエンジン22からの動力を直接駆動軸65に出力することができる。さらに、車速Vが閾値Vref2以上の比較的高速のときには、動力分配統合機構130を図10の共線図に示した接続状態として駆動するから、効率よく運転されたエンジン22からの動力をトルク変換して駆動軸65に出力することができる。
第2実施例のハイブリッド自動車120では、車速Vが閾値Vref1以上で閾値Vref2未満の比較的中速のときには、動力分配統合機構130を図11の共線図に示した一体の回転体とする接続状態として駆動するものとしたが、この車速の領域でも動力分配統合機構130を図10の共線図に示した接続状態として駆動するものとしてもよい。この場合、駆動軸65とエンジン22とモータMG3との回転数が略同一になるときにだけ動力分配統合機構130を図11の共線図の接続状態とするものとしてもよい。こうすれば、さらにエネルギ効率の向上を図ることができる。
第2実施例のハイブリッド自動車120では、クラッチC3をオンとすると共にクラッチC4をオフとした接続状態のときと、クラッチC3をオフとすると共にクラッチC4をオンとした接続状態のときには、駆動軸65に駆動要求トルクT*を出力することを優先するものとしてモータMG3のトルク指令Tm3*を計算して設定したが、これらの接続状態のときにエンジン22を目標運転ポイントで運転することを優先してモータMG3のトルク指令Tm3*を計算して設定するものとしてもよいし、エンジン22を目標運転ポイントで運転することと駆動軸65に駆動要求トルクT*を出力することの双方を考慮してモータMG3のトルク指令Tm3*を計算して設定するものとしてもよい。
上述の第1または第2の実施例のハイブリッド自動車20,120では、シングルピニオンのプラネタリギヤを用いて動力分配統合機構30,130を構成したが、ダブルピニオンのプラネタリギヤを用いて動力分配統合機構30,130を構成するものとしてもよい。
また、第1または第2に実施例のハイブリッド自動車20,120では、車速Vを閾値Vref1および閾値Vref2と比較し、車速Vを3段階に区分して動力分配統合機構30,130の接続状態を切り替えるものとしたが、車速Vを4段階以上に区分して動力分配統合機構30,130の接続状態を切り替えるものとしてもよい。また、ハイブリッド自動車20,120のエネルギ効率が高くなるように動力分配統合機構30,130の接続状態を切り替えればよいから、車速V以外のパラメータを用いて動力分配統合機構30,130の接続状態を切り替えるものとしてもよい。
さらに、第1または第2の実施例のハイブリッド自動車20,120では、プラネタリギヤを用いて動力分配統合機構30,130を構成したが、プラネタリギヤを用いずに動力分配統合機構30,130を構成してもよい。
第1または第2の実施例では、本発明をハイブリッド自動車20,120として説明したが、駆動軸65までの動力出力装置として適用してもよいし、エンジン22やバッテリ60を備えずに動力分配統合機構30,130とモータMG1やモータMG2,モータMG3とを備える駆動装置として適用してもよいし、エンジン22やモータMG1やモータMG2,モータMG3などを備えない動力伝達装置として適用してもよい。この場合、動力出力装置や駆動装置,動力伝達装置は、自動車以外の列車などの車両に搭載されるものとしてもよいし、船舶や航空機に搭載されるものとしてもよい。また、建設機械などに組み込まれるものとしても構わない。
以上、本発明を実施するための最良の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明の一実施例としての動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 クラッチC1がオンでクラッチC2がオフの状態の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 クラッチC1とクラッチC2とが共にオンの状態の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 クラッチCがオフでクラッチC2がオンの状態の動力分配統合機構30の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 ハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。 駆動要求トルク設定用マップの一例を示す説明図である。 エンジン22の動作ラインの一例と目標回転数Ne*および目標トルクTe*を設定する様子を示す説明図である。 第2実施例の動力出力装置を搭載するハイブリッド自動車120の構成の概略を示す構成図である。 クラッチC3がオンでクラッチC4がオフの状態の動力分配統合機構130の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 クラッチC3がオンでクラッチC4がオフの状態の動力分配統合機構130の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 クラッチC3とクラッチC4とが共にオンの状態の動力分配統合機構130の回転要素における回転数とトルクとの力学的な関係を示す共線図の一例を示す説明図である。 第2実施例のハイブリッド用電子制御ユニット70により実行される駆動制御ルーチンの一例を示すフローチャートである。
符号の説明
20,120 ハイブリッド自動車、22 エンジン、24 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、26 クランクシャフト、28 ダンパ、30,130 動力分配統合機構、31,36,131 サンギヤ、32,37,132,137 リングギヤ、33,38,133,138 ピニオンギヤ、34,39,134,139 キャリア、50 モータ用電子制御ユニット(モータECU)、51,52,55 インバータ、53,54,56 回転位置検出センサ、60 バッテリ、62 バッテリ用電子制御ユニット(バッテリECU)、64 電力ライン、65 駆動軸、68 デファレンシャルギヤ、69a,69b 駆動輪、70 ハイブリッド用電子制御ユニット、72 CPU、74 ROM、76 RAM、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、P1〜P4 プラネタリギヤ、MG1,MG2,MG3 モータ、C1〜C4 クラッチ。

Claims (18)

  1. 駆動軸に動力を出力する動力出力装置であって、
    内燃機関と、
    前記内燃機関の出力軸と前記駆動軸とに接続され、回転停止状態のときに前記内燃機関からの動力をトルクを増幅して前記駆動軸に出力することが可能な複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、前記内燃機関からの動力を直接前記駆動軸に伝達すると共に該駆動軸に電力の入出力を伴って動力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力する動力増幅伝達切替手段と、
    該動力増幅伝達切替手段と電力のやり取りを行なう蓄電手段と、
    を備える動力出力装置。
  2. 前記動力増幅伝達切替手段は、前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転軸と前記駆動軸に接続された第2の回転軸と該2軸の回転数に対して異なる回転数比で回転し前記複数の回転ポイントとして作用する複数の回転軸とからなる多軸を有し、該多軸のうち2軸の回転数に基づいて比例的に残余の軸を回転させる比例回転機構と前記多軸を一体の回転体として回転させる一体回転機構との切り替えが可能な回転機構を備える手段である請求項1記載の動力出力装置。
  3. 前記回転機構は、第1の遊星歯車と、該第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素に三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素が接続された第2の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれかの回転要素と該回転要素に接続されていない前記第2の遊星歯車の回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構とを有し、該第1接続解除機構により接続が解除された状態のときに前記第1の遊星歯車と前記第2の遊星歯車との接続により構成される四つの回転要素に接続された四つの回転軸を前記多軸とする機構である請求項2記載の動力出力装置。
  4. 前記動力増幅伝達切替手段は、前記複数の回転軸の各々に接続された複数の電動機を備える手段である請求項2または3記載の動力出力装置。
  5. 前記動力増幅伝達切替手段は、前記四つの回転軸のうち前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸のうち前記第1の回転軸と前記第2の回転軸とに対する回転数比が大きい方の回転軸に接続された第1電動機と、第2電動機と、前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸の他方の回転軸と前記第2電動機との接続および接続の解除を行なう第2接続解除機構と、を備える手段である請求項3記載の動力出力装置。
  6. 前記動力増幅伝達切替手段は、共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有する第1の遊星歯車と、共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続された第2の遊星歯車と、該第2の遊星歯車の第4回転要素に接続された第1電動機と、前記第2の遊星歯車の第5回転要素に接続された第2電動機と、前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、前記第1の遊星歯車の第1回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、を備え、前記第1の遊星歯車の第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、前記第1の遊星歯車の第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる、手段である請求項1記載の動力出力装置。
  7. 前記動力増幅伝達切替手段は、共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有する第1の遊星歯車と、共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5
    回転要素と第6回転要素とを有し前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続されると共に前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第5回転要素とが接続された第2の遊星歯車と、電動機と、前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、前記第2の遊星歯車の第4回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、を備え、前記第1の遊星歯車の第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、前記第1の遊星歯車の第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる、手段である請求項1記載の動力出力装置。
  8. 請求項1ないし7いずれか記載の動力出力装置であって
    操作者の操作に基づいて前記駆動軸に出力すべき要求動力を設定する要求動力設定手段と、
    該設定された要求動力に基づく動力が前記駆動軸に出力されるよう前記内燃機関と前記動力増幅伝達切替手段とを制御する制御手段と、
    を備える動力出力装置。
  9. 前記制御手段は、前記複数の回転ポイントのうち回転数が小さくなる傾向の回転ポイントへの動力の入出力が多く行なわれるよう前記動力増幅伝達切替手段を制御する手段である請求項8記載の動力出力装置。
  10. 前記制御手段は、前記内燃機関の同一のパワーを出力可能な運転ポイントのうち効率がよくなる傾向の運転ポイントで該内燃機関を運転制御する手段である請求項8または9記載の動力出力装置。
  11. 請求項1ないし10いずれか記載の動力出力装置を搭載し、前記駆動軸に車軸が連結されてなる自動車。
  12. 内燃機関の出力軸と駆動軸とに接続された駆動装置であって、
    回転停止状態のときに前記内燃機関からの動力をトルクを増幅して前記駆動軸に出力することが可能な複数の回転ポイントに電力の入出力を伴って選択的に又は自由な配分で動力の入出力を行なうトルク増幅動作と、前記内燃機関からの動力を直接前記駆動軸に伝達すると共に該駆動軸に電力の入出力を伴って動力を入出力するトルク伝達動作とを切り替えて前記内燃機関からの動力の少なくとも一部を前記駆動軸に出力することを特徴とする駆動装置。
  13. 前記内燃機関の出力軸に接続された第1の回転軸と前記駆動軸に接続された第2の回転軸と該2軸の回転数に対して異なる回転数比で回転し前記複数の回転ポイントとして作用する複数の回転軸とからなる多軸を有し、該多軸のうち2軸の回転数に基づいて比例的に残余の軸を回転させる比例回転機構と前記多軸を一体の回転体として回転させる一体回転機構との切り替えが可能な回転機構を備える請求項12記載の駆動装置。
  14. 前記回転機構は、第1の遊星歯車と、該第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素に三つの回転要素のうちのいずれか二つの回転要素が接続された第2の遊星歯車と、前記第1の遊星歯車の三つの回転要素のうちのいずれかの回転要素と該回転要素に接続されていない前記第2の遊星歯車の回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構とを有し、該第1接続解除機構により接続が解除された状態のときに前記第1の遊星歯車と前記第2の遊星歯車との接続により構成される四つの回転要素に接続された四つの回転軸を前記多軸とする機構である請求項13記載の駆動装置。
  15. 前記複数の回転軸の各々に接続された複数の電動機を備える手段である請求項13また
    は14記載の駆動装置。
  16. 請求項14記載の駆動装置であって、
    前記四つの回転軸のうち前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸のうち前記第1の回転軸と前記第2の回転軸とに対する回転数比が大きい方の回転軸に接続された第1電動機と、
    第2電動機と、
    前記回転ポイントとして作用する二つの回転軸の他方の回転軸と前記第2電動機との接続および接続の解除を行なう第2接続解除機構と、
    を備える駆動装置。
  17. 内燃機関の出力軸と発電可能な第1電動機の回転軸と発電可能な第2電動機の回転軸と駆動軸とに接続され、該内燃機関と該第1電動機と該第2電動機とから出力された動力をトルク変換して該駆動軸に伝達する動力伝達装置であって、
    共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有し、該第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続され、該第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる第1の遊星歯車と、
    共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し、該第6回転要素に前記第1の遊星歯車の第2回転要素が接続され、該第4回転要素に前記第1電動機が接続され、前記第5回転要素に前記第2電動機が接続されてなる第2の遊星歯車と、
    前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、
    前記第1の遊星歯車の第1回転要素と前記第2の遊星歯車の第5回転要素との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、
    を備える動力伝達装置。
  18. 内燃機関の出力軸と発電可能な電動機の回転軸と駆動軸とに接続され、該内燃機関と該電動機とから出力された動力をトルク変換して該駆動軸に伝達する動力伝達装置であって、
    共線図において順に並ぶ第1回転要素と第2回転要素と第3回転要素とを有し、該第1回転要素に前記内燃機関の出力軸が接続されると共に該第2回転要素に前記駆動軸が接続されてなる第1の遊星歯車と、
    共線図において順に並ぶ第4回転要素と第5回転要素と第6回転要素とを有し、前記第1の遊星歯車の第2回転要素と前記第6回転要素とが接続されると共に前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記第5回転要素とが接続されてなる第2の遊星歯車と、
    前記第1の遊星歯車の第3回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第1接続解除機構と、
    前記第2の遊星歯車の第4回転要素と前記電動機の回転軸との接続および接続の解除を行なう第2接続解除手段と、
    を備える動力伝達装置。
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