JP2005297286A - 液体収容体収納容器及び液体噴射装置 - Google Patents

液体収容体収納容器及び液体噴射装置 Download PDF

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淳 小林
Toshio Kumagai
利雄 熊谷
Takero Seino
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Abstract

【課題】 可撓性チューブの変位による座屈を回避可能にするとともに、その大型化を抑制した液体収容体収納容器及びその液体収容体収納容器を備える液体噴射装置を提供する。
【解決手段】 スライダー31に設けられる連結ポートとカートリッジホルダー17に固設される連結流路41との間に大気導入チューブ45を連接し、その大気導入チューブ45が第1曲折C1と第2曲折C2とを形成するように配設した。そして、スライダー31に装着されるカートリッジ18にインク供給針39が挿入されて、スライダー31が引抜位置に位置決め固定されるとき、第2曲折C2に位置する大気導入チューブ45に当接して、その引抜方向への移動を規制する係止片38を形成した。
【選択図】 図6

Description

本発明は、液体収容体収納容器及び液体噴射装置に関する。
ターゲットに対して液体を噴射させる液体噴射装置には、記録用紙に対して液体としてのインクを噴射させるインクジェット式プリンタ(以下単に、プリンタという。)が知られている。一般に、そのプリンタは、インクを噴射する噴射ノズルを備えた記録ヘッドと、その記録ヘッドを搭載して記録用紙に対して往復動するキャリッジと、その記録ヘッドにインクを供給する液体収容体としてのインクカートリッジ(以下単に、カートリッジという。)を備えている。そして、プリンタは、印刷画像データに基づいて生成された画像信号をその記録ヘッドに入力すると、記録ヘッドが記録用紙に対して往復動しながらインク滴を噴射して、画像データに即した印刷を記録用紙上に行う。
こうしたプリンタでは、インクの供給方式として、記録ヘッドと連通するカートリッジをプリンタ本体に配置固定する、所謂オフキャリッジ方式が知られている。このオフキャリッジ方式では、カートリッジをキャリッジに搭載させないことにより、キャリッジの往復動に対する円滑化、さらには、プリンタの小型化や薄型化といった利便性が図られている。このオフキャリッジ方式に使用されるカートリッジには、同カートリッジ内に大気を圧送して、その加圧により、同カートリッジ内に収容するインクを導出可能にするものが知られている。そのため、このオフキャリッジ方式では、カートリッジをプリンタ本体に着脱可能に支持して、且つ、カートリッジ内に加圧した大気を導入可能にするカートリッジホルダーが採用されている。
こうしたカートリッジホルダーには、従来より、カートリッジの着脱操作を簡便にする提案がなされている(例えば、特許文献1)。特許文献1では、カートリッジを着脱操作するときに開放されるカバー部材と、同カバー部材の内側に回動可能に支持される操作レバーとを備えるものが記載されている。そして、この操作レバーを回動させることによってカートリッジの着脱を可能にして、その着脱操作を容易にしている。
ところで、こうしたカートリッジホルダーには、カートリッジを着脱可能に移動するスライダーが設けられている。そのスライダーは、インクの供給流路であるインク供給針にカートリッジを差し込む位置(差込位置)と、そのインク供給針を同カートリッジから引き抜く位置(引抜位置)との間を往復動可能に設けられている。そのスライダーには、大気を圧送可能にする可撓性の大気導入チューブが接続され、カートリッジが装着されると、加圧された大気を同カートリッジ内に導入可能している。
これにより、カートリッジを装着したスライダーを差込位置に配置固定すると、導入された大気によりインクが記録ヘッドに供給されるようになっている。反対に、カートリッジを装着したスライダーを引抜位置に移動すると、カートリッジ内とインク供給針との連通が解除されて、記録ヘッドに対するインクの供給が停止するようになっている。
特開2002−200749号公報
しかしながら、上記するように差込位置と引抜位置との間を往復動するスライダーに大気導入チューブを設けると以下の問題を生じる。即ち、スライダーが差込位置から引抜位置に移動する、或いは引抜位置から差込位置に移動すると、その移動距離に相対する長さ
分だけ、大気導入チューブは移動方向に偏倚する。この偏倚に即した空間がカートリッジホルダー内に備えられていない場合、大気導入チューブは、カートリッジホルダー内で座屈して、カートリッジ内への大気の圧送を遮断する。その結果、カートリッジからのインクの供給が途絶え、プリンタの印刷不良を来たす問題がある。こうした問題は、大気導入チューブの偏倚に即した空間を確保することにより解消できると考えられるが、カートリッジホルダー内に新たに空間を付加するため、そのカートリッジホルダーの大型化、ひいてはプリンタ本体の大型化を招く虞がある。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、可撓性チューブの偏倚による座屈を回避可能にするとともに、その大型化を抑制した液体収容体収納容器及びその液体収容体収納容器を備える液体噴射装置を提供することにある。
本発明の液体収容体収納容器は、液体を収容する液体収容体を装着して前記液体収容体から前記液体を導出する導出流路を差し込む差込位置と前記液体収容体から前記導出流路を引抜く引抜位置との間を往復動するスライダーと、前記液体収容体に大気を圧送可能に前記スライダーに接続され、前記スライダーの往復動と連動して変位する可撓性チューブとを備えた液体収容体収納容器において、前記可撓性チューブは、前記スライダーが前記差込位置に移動するとき、前記導出流路を差し込む差込方向と前記導出流路を引抜く引抜方向とに偏倚可能に曲折して配置した。
本発明の液体収容体収納容器によれば、スライダーが差込方向に移動するとき、同スライダーと連動して変位する可撓性チューブが、差込方向と引抜方向の双方に偏倚するようになる。従って、スライダーの移動距離に相対する可撓性チューブの偏倚を、差込方向と引抜方向との双方に分配することができる。その結果、例えば、1箇所に偏倚する場合に比べ、その可撓性チューブの偏倚による占有空間を低減することができ、スライダーの往復動に起因した可撓性チューブの座屈をより確実に回避することができる。
この液体収容体収納容器は、前記可撓性チューブは、前記スライダーが前記差込位置に配置されるとき、前記差込方向から前記引抜方向に向かう第1曲折と、前記引抜方向から前記差込方向に向かう第2曲折とを備えた。
この液体収容体収納容器によれば、可撓性チューブは、差込方向から引抜方向に向かう第1曲折と、引抜方向から差込方向に向かう第2曲折とを備えるようになる。従って、スライダーの差込方向への移動による可撓性チューブの偏倚を、第1曲折と第2曲折とに分散させることができる。その結果、可撓性チューブの偏倚に起因した座屈を回避して、その液体収容体収納容器の大型化を抑制することができる。
この液体収容体収納容器は、前記スライダーが前記差込方向に沿って移動するとき、前記第2曲折に位置する可撓性チューブに当接して前記可撓性チューブの偏倚を規制する規制部材を備えた。
この液体収容体収納容器によれば、スライダーが差込方向に沿って移動するとき、規制部材が、第2曲折に位置する可撓性チューブに当接してその偏倚を規定するようになる。従って、第2曲折に位置する可撓性チューブの偏倚と第1曲折に位置する可撓性チューブの偏倚との割合を維持することができる。その結果、第1曲折及び第2曲折に生じる偏倚に即した空間を予め液体収容体収納容器に設けることができ、確実に可撓性チューブの座屈を回避できる。また、第1曲折及び第2曲折の可撓性チューブの偏倚に即した占有空間を規制部材の配置位置により最小にすることができ、液体収容体収納容器の大型化をより抑制することができる。
液体をターゲットに対して噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体を収容する液体収容体と、前記液体噴射ヘッドと前記液体収容体とを接続する液体流路と、前記液体収容体を収納する液体収容体収納容器とを備えた液体噴射装置において、前記液体収容体収納容器は、液体を収容する液体収容体を装着して前記液体収容体から前記液体を導出する導出流路を差し込む差込位置と前記液体収容体から前記導出流路を引抜く引抜位置との間を往復動するスライダーと、前記液体収容体に大気を圧送可能に前記スライダーに接続され、前記スライダーの往復動と連動して変位すると共に、前記スライダーが前記差込位置に移動するとき、前記導出流路を差し込む差込方向と前記導出流路を引抜く引抜方向とに偏倚可能に曲折して配置した可撓性チューブとを備えた。
本発明の液体噴射装置によれば、スライダーが差込方向に移動するとき、同スライダーと連動して変位する可撓性チューブが、差込方向と引抜方向の双方に偏倚するようになる。従って、スライダーの移動距離に相対する可撓性チューブの偏倚を、差込方向と引抜方向の双方に分配することができる。その結果、例えば、一方向に偏倚する場合に比べ、その可撓性チューブの占有空間を低減することができ、スライダーの往復動に起因した可撓性チューブの座屈をより確実に回避することができる。そのため、圧送大気の供給を不要に遮断する虞がなく、液体収容体の液体を確実に液体噴射ヘッドに供給することができる。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図10に従って説明する。
図1は液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ10(以下、単にプリンタ10という)を示す斜視図、図2はプリンタ10内部を示す要部斜視図である。
図1に示すように、プリンタ10には、本体ケース11が備えられている。本体ケース11は、略箱状に形成され、その内側には、相対向するように左右一対のフレーム12a,12bが配設されている。
図2に示すように、そのフレーム12a,12b間には、棒状のガイド軸13が架設されている。ガイド軸13には、キャリッジ14が長手方向に沿って移動可能に挿通支持されている。キャリッジ14は、タイミングベルト(図示略)を介してキャリッジモータ(図示略)に連結駆動されている。そして、キャリッジモータを回転駆動すると、その駆動力がタイミングベルトを介してキャリッジ14に伝達される。これにより、駆動力を受けるキャリッジ14が、ガイド軸13に沿う方向(主走査方向X)に沿って往復動する。
フレーム12a,12b間にあってキャリッジ14の下方には、ガイド軸13と平行にプラテン(図示略)が配設されている。プラテンは、ターゲットとしての記録用紙Pを支持する支持台であって、そのプラテンには、主走査方向Xと直行する方向(副走査方向Y)に記録用紙Pを給送する紙送り機構(図示略)が設けられている。
図2に示すように、キャリッジ14の下部にあって記録用紙Pと対向する位置には、液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド15が配設されている。記録ヘッド15には、液体としてのインクを噴射させる複数の噴射ノズル(図示略)が形成されている。その記録ヘッド15の上部にあってキャリッジ14内には、バルブユニット16が配設されている。バルブユニット16は、記録ヘッド15にインクを供給するものであって、導入されるインクの圧力を調整して記録ヘッド15にインクを供給するようになっている。本実施形態では、3体のバルブユニット16を備え、それぞれ2色のインクを圧力調整して6色のインク(ブラック、イエロー、マゼンタ、シアン、ライトマゼンタ、ライトシアン)を記録ヘッ
ド15に供給可能としている。
図1に示すように、フレーム12a,12b間にあってキャリッジ14の上側には、液体収容体収納容器としてのカートリッジホルダー17が配設されている。そのカートリッジホルダー17には、液体収容体としてのインクカートリッジ18(以下単に、カートリッジ18という。)が着脱可能に収容されている。本実施形態では、バルブユニット16が圧力調整可能とする6色のインクに相対した6体のカートリッジ18を備えている。
図3及び図4は、そのカートリッジ18の外観形状を示す斜視図であり、図5は、そのカートリッジ18の内部を示す断面図である。図3〜図5に示すように、カートリッジ18は、ケース19と液体収容部としてのインクパック20とを備えている。
ケース19は、合成樹脂により形成される略直方体形状の箱体であってその一側面の隅部には、図3に示すように、係止部21が形成されている。係止部21は、カートリッジ18がカートリッジホルダー17に収納されるとき、そのカートリッジ18の裏面側に配置され、カートリッジホルダー17の底面と相対対向するようになっている。図3及び図4に示すように、カートリッジ18の上面両端には、一対の位置決め凹部22a,22bが形成されている。そのカートリッジ18上面の中央には、その上面からカートリッジ18(ケース19)内部までを貫通するインク供給口23が形成されている。図4に示すように、カートリッジ18上面にあってそのインク供給口23と位置決め凹部22aとの間には、同じくその上面からカートリッジ18(ケース19)内部までを貫通する大気導入口24が形成されている。
このケース19の内側には、図5に示すように、インクパック20が収納されている。インクパック20は、1対の可撓性部材20a、20bの外周を溶着して袋状に形成され、その可撓性部材20a、20b間には、インクを収容可能とする空間が形成されている。そのインクパック20には、可撓性部材20a、20b間に収容されるインクを導出可能に封入するインク導出部25が設けられている。そのインク導出部25は、カートリッジ18の内側からケース19上面のインク供給口23に挿入されている。
カートリッジ18上面に設けられるインク供給口23は、液体流路としてのインク供給流路26(図1及ひ図2参照)を介してバルブユニット16に連通されている。インク供給流路26には、カートリッジ18の個数に相対する6本のインク流路(図示略)が形成され、同カートリッジ18のインク供給口23から導出されるインクをそれぞれ相対する3体のバルブユニット16に供給するようになっている。
カートリッジ18上面に設けられる大気導入口24は、加圧ポンプ27に連通されている。加圧ポンプ27は、図1に示すように、本体ケース11の奥側に配設され、その吸引した大気を圧送可能とするポンプである。
そして、加圧ポンプ27を稼動して、大気導入口24からカートリッジ18内に大気を圧送すると、インクパック20内が大気の加圧によって押し潰され、インクパック20に収容されるインクがインク供給口23を介してバルブユニット16へ供給される。バルブユニット16に供給されるインクは、それぞれ圧力調整され、記録ヘッド15に供給されてインク滴として噴射ノズルから噴射される。
従って、プリンタ10は、副走査方向Yに沿って記録用紙Pを給送すると共に、主走査方向Xに沿ってキャリッジ14を往復動させながら、印刷画像データに基づいて生成された画像信号により記録ヘッド15を駆動して記録用紙Pに向かってインク滴を噴射させる。こうして、給送される記録用紙P上に画像データに即した印刷を行う。
次に、上記カートリッジホルダー17について図6〜図10に従って詳細に説明する。
図6はカートリッジホルダー17の一部にカートリッジ18を装着した状態を示す平面図、図7は同カートリッジホルダー17の斜視図である。
図6に示すように、カートリッジホルダー17は、箱状に形成されたホルダーケース29にその外周を覆われている。そのホルダーケース29内にはカートリッジ18を収容可能とする6つの収納部30が設けられている。尚、図6における上方向(図1における副走査方向Y)をカートリッジ18の差し込む方向(差込方向L)とし、図6における下方向をカートリッジ18の引き抜く方向(引抜方向R)とする。
収納部30には、その収納部30の略全横幅に渡って配置される略直方体状のスライダー31が設けられている。そのスライダー31には、左右両端側にあって差込方向Lに沿って延びる断面U字状のレール32a,32bが設けられている。レール32a,32bは、カートリッジホルダー17(ホルダーケース29)の底面に固設されるガイド33a,33bにより、差込方向L(引抜方向R)に沿って往復動可能に支持されている。そして、レール32a,32bが差込方向L(引抜方向R)に沿って往復動すると、そのレール32a,32bに案内されて、スライダー31が差込方向L(引抜方向R)に沿って往復動する。
図8は同カートリッジホルダー17にカートリッジ18を装着しない状態を示す斜視図、図9は同カートリッジホルダー17(ホルダーケース29)の内部を示す斜視図である。
図8に示すように、スライダー31の引抜側の側面(当接面)左右両端部には、一対の位置決め突起34a,34bが設けられている。位置決め突起34a,34bは、スライダー31当接面とカートリッジ18の前記上面とが相対するとき、位置決め凹部22a,22bと相対向する位置に形成されている。その位置決め突起34a,34bより中央側には、そのスライダー31を差込方向Lに貫通する大気導入ポート35が形成されている。大気導入ポート35は、スライダー31当接面とカートリッジ18の上面とが相対するとき、大気導入口24と相対向する位置に形成されている。
そして、スライダー31当接面にカートリッジ18の上面を当接させてスライダー31にカートリッジ18を装着すると、位置決め突起34a,34bと位置決め凹部22a,22bとが嵌合して、カートリッジ18がスライダー31に位置決めされる。この際、大気導入ポート35が大気導入口24に接続されて、カートリッジ18内と大気導入ポート35とが連通する。
図8に示すように、スライダー31下面にあって大気導入ポート35より中央側には、スライダー31を差込方向Lに貫通する断面略四角形状の挿通孔36が形成されている。スライダー31よりも差込方向L側にあってその挿通孔36と相対する位置には、図8に示すように、支持台37が設けられている。支持台37は、図9に示すように、略直方体形状に形成されてホルダーケース29底面に固設されている。その支持台37の表面には、その全横幅にわたり鉛直方向に延びる規制部材としての係止片38が突設されている。
支持台37の引抜方向R側の側面には、図9に示すように、引抜方向Rに沿って延びる導出流路としてのインク供給針39が配設されている。インク供給針39は、インクを導出する流路であって、カートリッジ18が収納部30に収納されるとき、図6に示すように、挿通孔36を貫通してインク供給口23に挿通される長さに形成されている。
インク供給針39には、図9に示すように、差込方向Lに沿って延びる連結管40を介して連結流路41が接続されている。連結管40は、インク供給針39と連通してインクを導出する流路である。連結流路41は、図6において、ホルダーケース29上方の略全横幅にわたって配置され、カートリッジホルダー17外方に延設されている。その連結流路41には、6本のインク流路(図示略)が形成され、連結管40(インク供給針39)から導出されるインクをそれぞれ相対するインク供給流路26のインク流路に導入するようになっている。また、連結流路41には、1本の大気流路(図示略)が形成され、その大気流路は、カートリッジホルダー17外方で加圧ポンプ27に接続されている。
そして、カートリッジ18を装着したスライダー31を差込方向Lに沿って移動させると、支持台37に固定されるインク供給針39の先端が挿通孔36に挿通され、カートリッジ18上面に形成されるインク供給口23(インク導出部25)に挿入される。これにより、カートリッジ18から導出されるインクが、順にインク供給針39、連結管40、連結流路41、インク供給流路26を介してバルブユニット16に供給される。
スライダー31の差込方向L側にあって収納部30の右側上端には、図9に示すように、ガイド部43が固設されている。ガイド部43は、ホルダーケース29底面に対して鉛直方向に延びる左右一対の相対向するガイド板43a,43bと、これらガイド板43a,43b間に架設される架設板43cを備え、差込方向Lから見て断面H字状に形成されている。これらガイド板43a,43bの間にあって架設板43cとホルダーケース29底面との間の空間には、図8に示すように、スライダー31の差込方向L側の側面から差込方向Lに沿って延びる四角柱状のシャフト42が挿通されている。シャフト42は、ガイド板43a,43bによって、スライダー31の往復動と連動可能に支持されている。
そのシャフト42の外周にあってガイド部43下面とスライダー31の差込方向L側の側面との間には、コイルばねSPが挟入されている。このコイルばねSPは、その弾性力により常にスライダー31を引抜方向Rに沿って付勢している。この付勢により、カートリッジ18を収納しないスライダー31は、図8に示すように、常にその上下動における最下位置(差込位置)に配置固定される。尚、この最下位置では、図6に示すように、インク供給針39の先端が挿通孔36の途中に位置するようになっている。
スライダー31の差込方向L側の側面にあって挿通孔36の左側には、図8に示すように、大気導入ポート35と連通する可撓性チューブとしての大気導入チューブ45が接続されている。大気導入チューブ45は、可撓性樹脂からなるチューブであって、連結流路41に形成される大気流路と大気導入ポート35との間を、スライダー31の往復動と連通可能に曲折して配置されている。即ち、図8に示すように、スライダー31より差込方向Lに沿って配設される大気導入チューブ45には、係止片38側部近傍にて係止片38の差込方向L側の側面に向かう第1曲折C1と、係止片38の差込方向L側の側面近傍にてガイド部43に向かう第2曲折C2とが形成されている。その第1曲折C1及び第2曲折C2を備える大気導入チューブ45は、収納部30右側上端でガイド板43a,43b間に挟入固定され、連結流路41の大気流路に接続されている。
そして、スライダー31にカートリッジ18を装着して加圧ポンプ27を駆動すると、カートリッジ18内部に、大気導入ポート35、大気導入チューブ45及び連結流路41を介して大気が加圧導入される。
図9に示すように、インク供給針39の右側にあってホルダーケース29底面には、カートリッジ18の引抜方向Rにおける移動を解除可能に規制する固定手段46が設けられている。その固定手段46の先端には、突起46aが突設されている。この突起46aは、カートリッジ18を装着したスライダー31を差込方向Lに沿って移動させるとき、そ
のカートリッジ18裏面に形成される係止部21内に進入可能に配設されている。その係止部21内に進入する突起46aは、係止部21に設けられる係止溝(図示略)と係合するようになっている。その係止溝と係合状態にある突起46aは、カートリッジ18(係止部21)をさらに差込方向Lに沿って移動させることにより係止溝から外れ、その係合が解除されるようになっている。
そして、カートリッジ18を装着したスライダー31を、コイルばねSPの弾性力に抗して差込方向Lに沿って移動させると、突起46aが係止部21内に進入して係止部21
内に設けられる係止溝と係合する。これにより、カートリッジ18がホルダーケース29底面に位置決めされ、スライダー31の引抜方向Rへの移動が規制される。これにより、スライダー31は、図6及び図7に示すように、カートリッジ18のインク供給口23にインク供給針39を挿入して、そのインクの導出を可能にする位置(引抜位置)に位置決めされる。こうして位置決めされるスライダー31をさらに差込方向Lに沿って移動すると、突起46aと係合溝との係合が解除され、スライダー31は、コイルばねSPの弾性
力によって、カートリッジ18を装着した状態で差込位置に移動する。
次に、上記カートリッジホルダー17のカートリッジ18装着動作について図10(a),(b)に従って説明する。
図10(a)は、カートリッジ18を装着して差込位置に配置されるスライダー31を示す図、図10(b)は、カートリッジ18を装着して引抜位置に位置決めされるスライダー31を示す図である。
まず、図10(a)に示すように、差込位置に配置されるスライダー31にカートリッジ18を装着させる。これにより、カートリッジ18がスライダー31に対して位置決めされ、大気導入ポート35が大気導入口24に接続される。尚、インク供給針39の先端は、スライダー31に形成される挿通孔36の途中にあって、インク供給口23上方に配置されている。
この時、大気導入チューブ45の第1曲折C1及び第2曲折C2は、略90度に曲折され、その大気導入チューブ45の途中部分が係止片38の差込方向L側の側面に当接しないように配置されている。
ここで、スライダー31をコイルばねSPの弾性力に抗して差込方向Lに沿って移動させて差込位置に配置させる。すると、図10(b)に示すように、インク供給針39がインク供給口23内に挿通され、固定手段46の突起46aと係止部21の係合溝とが係合
して、カートリッジ18がホルダーケース29に対して位置決めされて収納される。そして、加圧ポンプ27を駆動すると、加圧された大気が、連結流路41、大気導入チューブ45及び大気導入ポート35を介してカートリッジ18内に導入される。これにより、カートリッジ18内に収容されるインクが、インク供給口23、インク供給針39、連結管40、連結流路41及びインク供給流路26を介して記録ヘッド15に供給される。
この時、大気導入チューブ45は、スライダー31の差込方向Lへの移動と連動して、差込方向Lに沿って移動する。この移動により、大気導入チューブ45は、差込位置と引抜位置との間の距離に相対する量だけ差込方向Lに沿って変位する。そして、第1曲折C1及び第2曲折C2に位置する大気導入チューブ45は、それぞれ半円弧状に湾曲して、その変位を吸収する。即ち、大気導入チューブ45は、その変位を、差込方向Lの一方向に偏倚することなく、第1曲折C1近傍の差込方向Lに沿った偏倚と第2曲折C2近傍の引抜方向Rに沿った偏倚とに分散させる。
この際、第2曲折C2に位置する大気導入チューブ45は、図10(b)に示すように
、その一部を係止片38の側面に当接させて、引抜方向Rへの移動を規制する。この規制より、第2曲折C2近傍に位置する大気導入チューブ45の偏倚が、スライダー31の往復動の度に変動することなく維持されるようになる。即ち、スライダー31の往復動の度に所定の長さ分だけ変位する大気導入チューブ45は、第1曲折C1近傍の偏倚と第2曲折C2近傍の偏倚との割合を維持するようになる。
従って、上記実施形態によれば以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態によれば、大気導入チューブ45に、第1曲折C1と第2曲折C2とを形成して、連結ポート44と連結流路41との間を連接するようにした。従って、スライダー31が引抜位置に移動されるとき、そのスライダー31と連動する大気導入チューブ45の変位を、一方向(差込方向L)に偏倚させることなく、第1曲折C1(差込方向L)と第2曲折C2(引抜方向R)とに分散して偏倚させることができる。その結果、大気導入チューブ45の偏倚に即したスペースを縮小することができ、カートリッジホルダー17の大型化を抑制することができる。また、大気導入チューブ45の偏倚する位置を分散することにより、その偏倚による座屈を回避することができる。
(2)本実施形態によれば、第2曲折C2に位置する大気導入チューブ45を係止片38上面に当接させるようにした。従って、第2曲折C2近傍の大気導入チューブ45の偏倚を規定することができ、これにより、第1曲折C1近傍と第2曲折C2近傍の大気導入チューブ45の偏倚の割合を維持することができる。その結果、第1曲折C1及び第2曲折C2における偏倚に即したスペースを予め知ることができる。そして、そのスペースが最小となる位置に係止片38を配置させることにより、カートリッジホルダー17の大型化をより抑制することができる。
尚、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、第1曲折C1と第2曲折C2とをそれぞれ1箇所設ける構成としたが、これを変更し、それぞれ複数個設ける構成にしてもよい。この際、第1曲折C1と第2曲折C2とは、同数設けられるものとする。
・上記実施形態では、係止片38を支持台37に形成したが、例えば、カートリッジホルダー17に形成してもよく、第2曲折C2に位置する大気導入チューブ45と当接して、第2曲折C2における偏倚を規制可能にあればどこに形成してもよい。
本発明を具体化したインクジェット式プリンタの斜視図。 同じく、インクジェット式プリンタの内部を示す斜視図。 同じく、インクカートリッジの外観を示す斜視図。 同じく、インクカートリッジの外観を示す斜視図。 同じく、インクカートリッジの内部を示す平断面図。 同じく、インクカートリッジを装着したカートリッジホルダーの平面図。 同じく、インクカートリッジを装着したカートリッジホルダーの斜視図。 同じく、カートリッジホルダーの斜視図。 同じく、カートリッジホルダーの内部を示す斜視図。 同じく、カートリッジホルダーの要部平面図であって、(a)カートリッジ収納前を示す図、(b)カートリッジ収納後を示す図。
符号の説明
10…液体噴射装置としてのインクジェット式プリンタ、14…キャリッジ、15…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、16…バルブユニット、17…液体収容体収納容器としてのカートリッジホルダー、18…液体収容体としてのインクカートリッジ、20…イン
クパック、20a,20b…可撓性部材、21…係止部、22a,22b…位置決め凹部、23…インク供給口、24…大気導入口、25…インク導出部、26…液体流路としてのインク供給流路、27…加圧ポンプ、29…ホルダーケース、30…収納部、31…スライダー、32a,32b…レール、33a,33b…ガイド、34a,34b…位置決め突起、35…大気導入ポート、36…挿通孔、37…支持台、38…規制部材としての係止片、39…導出流路としてのインク供給針、40…連結管、41…連結流路、42…シャフト、43…ガイド部、43a,43b…ガイド板、44…連結ポート、45…可撓性チューブとしての大気導入チューブ、46…固定手段、46a…突起、C1…第1曲折、C2…第2曲折、L…差込方向、R…引抜方向、P…記録用紙。

Claims (4)

  1. 液体を収容する液体収容体を装着して前記液体収容体から前記液体を導出するために導出流路を差し込む差込位置と前記液体収容体から前記導出流路を引抜く引抜位置との間を往復動するスライダーと、
    前記液体収容体に大気を圧送可能に前記スライダーに接続され、前記スライダーの往復動と連動して変位する可撓性チューブと
    を備えた液体収容体収納容器において、
    前記可撓性チューブは、前記スライダーが前記差込位置に移動するとき、前記導出流路を差し込む差込方向と前記導出流路を引抜く引抜方向とに偏倚可能に曲折して配置した
    ことを特徴とする液体収容体収納容器。
  2. 請求項1に記載の液体収容体回収装置において、
    前記可撓性チューブは、前記スライダーが前記差込位置に配置されるとき、前記差込方向から前記引抜方向に向かう第1曲折と、前記引抜方向から前記差込方向に向かう第2曲折とを備えた
    ことを特徴とする液体収容体収納容器。
  3. 請求項2に記載の液体収容体収納容器において、
    前記スライダーが前記差込方向に沿って移動するとき、前記第2曲折に位置する可撓性チューブに当接して前記可撓性チューブの偏倚を規制する規制部材を備えた
    ことを特徴とする液体収容体収納容器。
  4. 液体をターゲットに対して噴射する液体噴射ヘッドと、前記液体を収容する液体収容体と、前記液体噴射ヘッドと前記液体収容体とを接続する液体流路と、前記液体収容体を収納する液体収容体収納容器とを備えた液体噴射装置において、
    前記液体収容体収納容器は、
    液体を収容する液体収容体を装着して前記液体収容体から前記液体を導出する導出流路を差し込む差込位置と前記液体収容体から前記導出流路を引抜く引抜位置との間を往復動するスライダーと、
    前記液体収容体に大気を圧送可能に前記スライダーに接続され、前記スライダーの往復動と連動して変位すると共に、前記スライダーが前記差込位置に移動するとき、前記導出流路を差し込む差込方向と前記導出流路を引抜く引抜方向とに偏倚可能に曲折して配置した可撓性チューブとを備えた
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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