JP2005297205A - 成形品製造方法およびそれに用いる転写シート - Google Patents

成形品製造方法およびそれに用いる転写シート Download PDF

Info

Publication number
JP2005297205A
JP2005297205A JP2004112066A JP2004112066A JP2005297205A JP 2005297205 A JP2005297205 A JP 2005297205A JP 2004112066 A JP2004112066 A JP 2004112066A JP 2004112066 A JP2004112066 A JP 2004112066A JP 2005297205 A JP2005297205 A JP 2005297205A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
transfer sheet
protective layer
resin
adhesive layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004112066A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4264484B2 (ja
Inventor
Kyoichi Suzuki
教一 鈴木
Masamichi Yamano
正通 山野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujicopian Co Ltd
Original Assignee
Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Fujicopian Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd, Fujicopian Co Ltd filed Critical Fuji Kagakushi Kogyo Co Ltd
Priority to JP2004112066A priority Critical patent/JP4264484B2/ja
Publication of JP2005297205A publication Critical patent/JP2005297205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4264484B2 publication Critical patent/JP4264484B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Decoration By Transfer Pictures (AREA)
  • Adhesive Tapes (AREA)
  • Adhesives Or Adhesive Processes (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

【課題】油性インクジェット方式で記録可能な転写シートを使用して真空成形により意匠性、耐水性、耐擦傷性に優れた成形品を製造する方法およびそれに使用される転写シートを提供する。
【解決手段】基材シート上に少なくとも保護層と受像接着層が順次積層された転写シートの受像接着層表面に、油性インクジェット方式で画像情報に応じてインクを吐出し画像を形成する工程と、前記画像形成された転写シートを加熱、加圧して前記受像接着層を樹脂板に熱転写して化粧材を作成する工程と、前記化粧材を真空成形して成形品を作成する工程と、前記成型品に電離放射線を照射して前記保護層を硬化する工程とからなることを特徴とする成形品製造方法。
【選択図】 図1

Description

本発明は、油性インクジェット方式で記録可能な転写シートを使用して、真空成形により成形品を製造する方法およびそれに使用される転写シートに関する。
意匠性に優れた樹脂成形品を得る方法として、あらかじめ印刷が施された樹脂板を真空成形する方法が知られている。(例えば特許文献1)それらの印刷層を形成する方法としては通常のグラビヤ印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、インクジェット印刷等公知の印刷技術が使用可能であり、中でもインクジェット印刷は出力方式の簡便さ、印字品質、小ロットで印刷する場合は低コストである等の特徴がある。
しかし、真空成形前の樹脂板に直接インクジェットで印刷する場合、樹脂板表面にインクジェット受像層を塗工する必要がありコスト面で好ましいものではなかった。また、この方法では最終的に得られる成形品の表面が印刷面となるため表面の耐擦傷性が劣り、さらに印刷方式が水性インクを使用したインクジェット方式の場合、得られた成形品表面は耐水性に劣るものであった。
なお、基材シートに水性インクジェット方式で記録可能な受像層が設けられ、記録した受像層表面が粘着性を有する化粧シートも提案されており、そのような化粧シートを樹脂板にラミネートした化粧材を真空成形すれば最終的に得られる成形品の印刷部分は基材シートに保護される形となり耐擦傷性に優れた成形品が得られる。(例えば特許文献2)
しかしこの方法で作成した化粧材はインクジェットインキに含有される揮発性溶媒が通気性のない樹脂板と基材シート間に挟まれた構成となるため、真空成形時の加熱により受像層中に残留したインクジェットインク成分である水分または揮発性の有機溶剤成分が樹脂板と基材シート界面で発泡する不具合を生じることがあり、真空成形用途に使用する場合は好ましい製造方法ではなかった。さらに、水性インクを使用したインクジェット方式を用いた場合では、最終成形物の樹脂板と化粧シート界面のエッジ部分から水分が浸透することでシートが剥がれ落ちる場合があり耐水性が十分ではなかった。
特公昭56−24568号公報 特開2002−241714号公報
上記問題点に鑑み、本発明の目的は油性インクジェット方式で記録可能な転写シートを使用して、真空成形により意匠性、耐水性、耐擦傷性に優れた成形品を製造する方法およびそれに使用される転写シートを提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明は、基材シート上に少なくとも保護層と受像接着層が順次積層された転写シートの受像接着層表面に、油性インクジェット方式で画像情報に応じてインクを吐出し画像を形成する工程と、前記画像形成された転写シートを加熱、加圧して前記受像接着層を樹脂板に熱転写して化粧材を作成する工程と、前記化粧材を真空成形して成形品を作成する工程と、前記成型品に電離放射線を照射して前記保護層を硬化する工程とからなることを特徴とする成形品製造方法とした。
また、本発明は前記成形品製造方法で用いる転写シートであって、基材シート上に少なくとも保護層と受像接着層が剥離可能に順次積層され、前記受像接着層が油性インクジェット方式で印刷可能でありかつ樹脂板に熱接着可能であるとともに、前記保護層が電離放射線照射で硬化可能な樹脂を主成分としてなることを特徴とする転写シートとした。
また、前記受像接着層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を主成分としてなり、かつ前記電離放射線照射で硬化可能な樹脂が、アクリル−シリカハイブリッド樹脂である構成としてもよい。さらに前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂として、シリカ成分が15重量%以上60重量%以下であるものを用いてもよいし、前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂として、硬化前において30℃以上のガラス転移点を有するものを用いてもよい。
本発明の製造方法および転写シートを使用すれば、小ロット生産対応が可能で印画品質に優れ、耐水性、耐擦傷性に優れた成形品が得られる。
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明で使用される基材シートは保護層および受像接着層を剥離可能に支持し、樹脂板に受像接着層を転写した後には剥離される樹脂シートのことである。基材シートには各種樹脂シートが使用可能であり、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、エチレンプロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエチレンテレフタレート、アクリル、塩化ビニル、ポリカーボネート、ポリアミド等が使用可能である。特に好ましくはポリエチレンテレフタレートを主成分とする基材シートであって、シート物性改善の目的で添加剤を含有してもよい。また、基材シートの厚みは、加工性やインクジェット印刷適正面で20μm以上が望ましく、受像接着層を転写した後は剥離除去される廃材であることから、200μm以下が望ましいがこれに限定されるものではない。また、基材シートには必要に応じ適宜公知の離型処理や帯電防止処理等を施してもよい。
本発明の転写シートは、基材シート上の少なくとも一部に保護層が設けられている。前記保護層は少なくとも1層からなり、電離放射線照射により硬化して高い耐擦傷性を示すものである。上記耐擦傷性を得るためには、保護層転写フィルムの製造時に保護層をコーティングした後すぐに電離放射線を照射してもよいし、透明基材を使用して保護層転写フィルムの裏面から電離放射線を照射してもよいし、樹脂板への転写後に照射してもよい。いずれの時期に電離放射線を照射しても保護層は硬化して所望の耐擦傷性を得ることができるが、次の理由から樹脂板への転写後に照射することが最も好ましい。すなわち、転写前に保護層を硬化させると、樹脂板への転写時に、保護層の感熱性が低下して基材シートからの剥離が不十分となったり、あるいは真空成形工程の段階で保護層に十分な熱可塑性がなく、転写された保護層を真空成形により延伸することが困難になるからである。
保護層を構成する樹脂としては、電離放射線により硬化可能なアクリル−シリカハイブリッド樹脂が挙げられる。前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂は、そのシリカ成分が15重量%以上60重量%以下であることが好ましく、さらに好ましくは20重量%以上30重量%以下であることが好ましい。上記範囲以外では膜強度が低下し、保護層としての機能が劣化することがある。また、前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂は硬化前のガラス転移点が30℃以上であることが好ましい。30℃未満では保護層表面にタックがあり転写シートを作成する上で好ましくなく、さらに受像接着層を積層することが困難となるからである。さらに保護層の強靱性等を向上させる目的でアクリロイル基やメタクリロイル基を有する、ポリエステルアクリレート、ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリレート、シリコーンアクリレート等の各種アクリレート系オリゴマーやプレポリマー、或いはポリエン−チオール系樹脂等にスチレン等の単官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート等の多官能モノマーを添加してもよい。ただしこれらのアクリレートのほとんどは、硬化前の性状が液体であったり、粘性物質であるので、保護層にタックを生じさせない範囲での添加に限られる。
また上記電離放射線硬化樹脂以外にも熱可塑性樹脂を添加することができる。該熱可塑性樹脂としては、例えばアクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ブチラール系樹脂、ゼラチン、セルロース系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂等が挙げられる。その他の添加剤として、紫外線吸収剤、着色顔料、白色顔料、体質顔料、充填剤、帯電防止剤、酸化防止剤、蛍光増白剤、染料等も適宜必要に応じて使用することができる。保護層の厚みは0.1〜10μmが好ましく、さらに好ましくは0.5〜5μmである。上記範囲未満では保護層の耐擦傷性能が低く、上記範囲を超えるとコスト高となるからである。
また、上記電離放射線硬化樹脂の光開始剤としては、一般的な光開始剤であるアセトフェノン系光開始剤以外にも2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントンなどのチオキサントン系や、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニルーフォスフィンオキサイドなどのリン系や、4,4−ビスジエチルアミノベンゾフェノンのようなミヒラーケトン類、ベンジル等も使用可能であるがこれに限定されるものではない。光開始剤の添加量としては、電離放射線硬化樹脂に対して0.1〜10重量%程度が好ましく、2〜5重量%であればさらに好ましい。
また、以下に挙げる増感剤を使用するのも好ましい。例えば脂肪族アミン、芳香族基を含むアミン、ピペリジンのような窒素複素環化合物などのアミン系化合物、アリル系、O−トリルチオ尿素などの尿素系化合物、ナトリウムジエチルジチオホスフェート、芳香族スルフィン酸の可溶性塩などのイオウ化合物、N,N−ジ置換−P−アミノベンゾニトリル系化合物のようなニトリル系化合物、トリ−n−ブチルホスフィン、ナトリウムジエチルホスフェートなどのリン化合物、ミヒラーケトン、N−ニトロソヒドロキシルアミン誘導体、オキサゾリン化合物などのその他の窒素化合物、四塩化炭素、ヘキサクロロエタンなどの塩素化合物が挙げられる。増感剤の添加量としては、電離放射線硬化樹脂に対して0.1〜10重量%程度が好ましく、2〜5重量%であればさらに好ましい。
保護層が基材から剥離しにくい場合には、基材シートと保護層との間に離型層を形成することができる。離型層は、例えば、ワックス類、シリコーンワックス、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、セルロース誘導体樹脂、ウレタン系樹脂、酢酸系ビニル樹脂、アクリルビニルエーテル系樹脂、無水マレイン酸樹脂、及びこれらの樹脂群を少なくとも1種以上含有する塗布液を、従来公知のグラビアコート、グラビアリバースコート等の方法で塗布、乾燥することにより形成することができる。 離型層は熱転写時に被転写体に移行するもの、あるいは基材シート側に残るもの、あるいは凝集破壊するもの等を適宜選択することができるが、離型層が非転写性であり熱転写により離型層が基材シート側に残存し離型層と転写保護層との界面が熱転写された後の保護層表面になるようにすることが表面光沢性、保護層の転写安定性等の点で優れているために好ましい。離型層の形成方法は従来公知の塗工方法で形成でき、その塗工量は乾燥状態の膜厚が0.5〜5.0μm程度で十分である。又、転写後に艶消しの保護層が望ましい場合には、離型層中に各種の粒子を包含させるか、あるいは離型層の保護層側の表面をマット処理することにより表面をマット状にすることもできる。なお、基材シートと保護層との剥離性が良好であれば上記の離型層を設けることなく、保護層が熱転写により基材シートから直接剥離することができる。
受像接着層は転写シートの保護層上に設けられる層であり、油性インクジェット方式で印刷可能でありかつ樹脂板に対し熱接着性を有することを特徴とする。ここで、受像接着層の成分としては塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を20〜100重量%含有することが望ましい。受像接着層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を主成分とすることでABS、アクリル等各種熱可塑性樹脂材料に対し良好な接着性を得ることができ、さらに、油性インクを用いたインクジェット方式で印刷可能であることから印字品質、小ロットで印刷する場合は低コストである等の特徴を生かした転写シートを作成することができる。
また、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を20〜100重量%含有する受像接着層は熱成形性が良好であり、受像接着層を樹脂板表面に転写して得られる化粧材を真空成形した場合は受像接着層に亀裂、割れが生じることがなく優れた成形性を示すものである。また、受像接着層は室温環境下では実質的に接着性を発現しないものとする必要がある。インクジェット印刷工程で転写シートを取扱う際、室温環境下で転写シート表面に粘着性があると転写シート表面と接触する搬送ロール等に粘着することで搬送不良等の不具合を引き起こすからである。
受像接着層に使用する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体は、転写層が室温環境下では実質的に粘着性を発現しない状態となるよう、ガラス転移点いわゆるTgが40℃以上のものを使用することが望ましいがこれに限定されるものではない。受像接着層に使用する塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体の塩化ビニル−酢酸ビニルのポリマー組成比率は塩化ビニル:酢酸ビニルが50:50〜96:4の範囲であることが望ましい。上記比率よりも塩化ビニルの組成比率が高いと接着性が劣り、上記比率よりも塩化ビニルの組成比率が低いと、油性インクを用いたインクジェット方式での記録適性が劣るからである。
受像接着層には前記塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体以外に各種樹脂材料、微粒子、紫外線防止剤、帯電防止剤、滑剤等を添加することが可能である。添加可能な樹脂としては具体的には、アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリアミド樹脂等が使用可能であるがこれに限定されるものではない。また添加可能な添加剤としては例えばシリカ、アルミナ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、ゼオライト、雲母、カーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イミダゾロン顔料、ジオキサジン顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、魚鱗粉、パール顔料、蛍光顔料、夜光顔料、またはこれらから選ばれる2種以上の混合物等を使用することができる。
受像接着層の厚みは特に限定はないが、樹脂板との接着性を確保するため2μm以上とすることが望ましく、生産性を考慮し100μm以下とすることが望ましい。
本発明に使用される樹脂板は、真空成形法において成形可能な熱可塑性樹脂からなる樹脂板が使用可能であり、前記基材シートの材料で挙げたような各種樹脂材料からなる樹脂板が使用可能である。樹脂板の厚みは50〜5000μm程度が使用できるが特に限定されるものではない。また、樹脂板も基材シートと同様、公知の易接着処理や帯電防止処理等を行ってもよい。
保護層と受像接着層の間にはグラビア印刷、活版印刷、オフセット印刷、シルクスクリーン印刷、転写印刷、手描き法等公知の印刷方法により全面ないし所望の部分に印刷層を形成しても良い。印刷で形成する柄は木目、石目、布目、砂目、文字、記号等特に限定されるものではない。なお、印刷層のインキはバインダー等からなるビヒクル、着色剤、添加剤を主成分とし、バインダー樹脂にはエチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、塩素化ポリプロピレン、エポキシ樹脂、セルロース、ウレタン樹脂等が使用可能である。また、着色剤には公知の顔料、染料が使用可能であり、例えばカーボンブラック、チタン白、亜鉛華、弁柄、紺青、カドミウムレッド、アゾ顔料、レーキ顔料、アントラキノン顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、イミダゾロン顔料、ジオキサジン顔料、金粉、銀粉、銅粉、アルミニウム粉、魚鱗粉、パール顔料、蛍光顔料、夜光顔料、またはこれらから選ばれる2種以上の混合物を使用することができる。
図1は、本発明の転写シートの形態を示す模式断面図であり、転写シート1は、基材シート2の上に保護層3および受像接着層4を剥離可能に順次積層したものである。
図2は、本発明の化粧材の形態を示す模式断面図であり、化粧材6は保護層3および画像形成された受像接着層4を樹脂板5に熱転写したものである。
図3は、本発明の化粧材6を固定枠9により固定した後、真空成形装置の金型10の表面に対向するようにセットした状態を示す模式断面図である。化粧材6の上部にはヒーター7が設置されている。
図4は、図3において真空成形装置によって化粧材6を真空成形した状態を示す模式断面図であり、ヒーター7で化粧材6を加熱軟化させた後、真空吸気孔8により減圧し、化粧材6を金型10の表面に沿って成形したものである。
以下、実施例及び比較例により本発明を詳細に記述する。
裏面に耐熱滑性処理された25μmのPETフィルムの表面に保護層用塗工液1を乾燥塗布量が5μmとなるようバーコーターにて塗工した。続いて、保護層の上に受像接着層用塗工液1を乾燥膜厚が10μmとなるようにバーコーターにて塗工して転写シート1を得た。次いで得られた転写シートの受像接着層表面に油性インクを用いたインクジェット方式で絵柄を形成し、絵柄が形成された転写シート1を作成した。さらに、得られた転写シート1の受像接着層表面をポリメチルメタクリレート製で厚さ4mmの樹脂板表面に対向させ、130℃に加熱された2本のゴムロールで圧接することで保護層および受像接着層を転写して化粧材1を作成した。
(保護層用塗工液1)
UV硬化性アクリルシリカハイブリッド樹脂 70部(固形分30%、シリカ成分23%、Tg45℃、Mw2万)
光開始剤 1.0部(商品名;イルガキュア819、チバスペシャリティケミカル製)
メチルエチルケトン 30部
(受像接着層用塗工液1)
塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体 20部(商品名:VAGH、ユニオンカーバイド製)
メチルエチルケトン 80部
実施例1において保護層塗工液として保護層用塗工液2を使用した以外は、実施例1と同様の方法で保護層および受像接着層が転写された化粧材2を作成した。
(保護層用塗工液2)
UV硬化性アクリルシリカハイブリッド樹脂 70部(固形分30%、シリカ成分20%、Tg55℃、Mw2.5万)
光開始剤 1.0部(商品名;カヤキュアCTX、日本化薬製)
メチルエチルケトン 30部
[比較例1]厚さ75μmのアクリル樹脂製基材シートに、アクリル酸エステル樹脂15重量部を水85重量部に溶解させた塗液をメイヤーバーコーターにて乾燥時で10μmとなるように塗布、乾燥することで化粧シートを作成した。次いで得られた化粧シート表面に水性インクジェット方式で絵柄を形成したのち、得られた化粧シートの受像表面をポリメチルメタクリレート製で厚さ4mmの樹脂板表面に対向させ、2本のゴムロールを用いて化粧シートをラミネートして化粧材3を作成した。
[比較例2]厚さ75μmのアクリル樹脂製基材シートに塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体20重量部をメチルエチルケトン80重量部に溶解した塗液を、メイヤーバーコーターにて乾燥時で10μmとなるように塗布、乾燥することで受像接着層を積層した化粧シートを作成した。次いで得られた化粧シート表面に油性インクジェット方式で絵柄を形成したのち、得られた化粧シートの受像表面をポリメチルメタクリレート製で厚さ4mmの樹脂板表面に対向させ、2本のゴムロールを用いて化粧シートをラミネートして化粧材4を作成した。
[比較例3]実施例1において、保護層は設けずに受像接着層塗工液1のみを塗工乾燥して転写シート3を作成した以外は、実施例1と同様の方法で受像接着層が転写された化粧材5を作成した。
(インクジェット記録適性)油性インクジェットプリンター(商品名:JV−3/ミマキエンジニアリング(株)製)で受像接着層表面に印画した時の記録適性を評価した。ただし、比較例1は水性インクジェットプリンター(商品名:PX−7000/エプソン製)で印画した時の記録適性を評価した。
○:鮮明で高画質であった。
△:若干インクが滲むが実用上問題ない画質が得られた。
×:鮮明な画質が得られなかった。
(真空成形性)真空成形装置にて成形した時の成形適性を評価した。
○:問題なく真空成形可能。
△:成形時の加熱により気泡が発生する場合がある。
×:気泡が多数発生し、実用性がない。
(耐水性)成形物を水中に24時間浸した後、絵柄の劣化を評価した。
○:画質は変化無し。
×:完全に絵柄が剥離した。
(耐擦傷性)真空成形した化粧板表面を250g/cm2の荷重をかけたスチールウール(ボンスター#0000)で10回擦り評価した。なお、実施例1および2については、真空成形装置で成形した化粧材表面に、コンベア式UV照射装置(GS製CS30)にて200mj/cmの積算光量のUV光を照射して保護層を硬化したものを評価した。
○:変化無し。
×:キズ大。
以上の評価結果は下記表1の通りである。
Figure 2005297205
本発明の転写シート1の形態を示す模式断面図である。 本発明の化粧材6の形態を示す模式断面図である。 本発明の化粧材6を固定枠9により固定した後、真空成形装置の金型10の表面に対向するようにセットした状態を示す模式断面図である。 図3においてヒーター7で化粧材6を加熱軟化させた後、真空吸気孔8により減圧し、化粧材6を金型10の表面に沿って成形した状態を示す模式断面図である。
符号の説明
1・・・転写シート
2・・・基材シート
3・・・保護層
4・・・受像接着層
5・・・樹脂板
6・・・化粧材
7・・・ヒーター
8・・・真空吸気孔
9・・・固定枠
10・・金型

Claims (5)

  1. 基材シート上に少なくとも保護層と受像接着層が順次積層された転写シートの受像接着層表面に、油性インクジェット方式で画像情報に応じてインクを吐出し画像を形成する工程と、前記画像形成された転写シートを加熱、加圧して前記受像接着層を樹脂板に熱転写して化粧材を作成する工程と、前記化粧材を真空成形して成形品を作成する工程と、前記成型品に電離放射線を照射して前記保護層を硬化する工程とからなることを特徴とする成形品製造方法。
  2. 請求項1記載の成形品製造方法に用いるための転写シートであって、基材シート上に少なくとも保護層と受像接着層が剥離可能に順次積層され、前記受像接着層が油性インクジェット方式で印刷可能でありかつ樹脂板に熱接着可能であるとともに、前記保護層が電離放射線照射で硬化可能な樹脂を主成分としてなることを特徴とする転写シート。
  3. 前記受像接着層が塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を主成分としてなり、かつ前記電離放射線照射で硬化可能な樹脂が、アクリル−シリカハイブリッド樹脂であることを特徴とする請求項2記載の転写シート。
  4. 前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂のシリカ成分が15重量%以上60重量%以下であることを特徴とする請求項3記載の転写シート。
  5. 前記アクリル−シリカハイブリッド樹脂が、硬化前において30℃以上のガラス転移点を有することを特徴とする請求項3または4記載の転写シート。
JP2004112066A 2004-04-06 2004-04-06 成形品製造方法 Expired - Fee Related JP4264484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004112066A JP4264484B2 (ja) 2004-04-06 2004-04-06 成形品製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004112066A JP4264484B2 (ja) 2004-04-06 2004-04-06 成形品製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005297205A true JP2005297205A (ja) 2005-10-27
JP4264484B2 JP4264484B2 (ja) 2009-05-20

Family

ID=35329354

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004112066A Expired - Fee Related JP4264484B2 (ja) 2004-04-06 2004-04-06 成形品製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4264484B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063995A1 (ja) * 2005-12-02 2007-06-07 Mitsubishi Plastics, Inc. 記録材料および印刷物の製造方法
JP2010509439A (ja) * 2006-11-07 2010-03-25 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン アクリルホットメルト接着剤
WO2018061741A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 富士フイルム株式会社 転写フィルムおよび画像形成方法
JP2019202523A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録方法及び基材とインクのセット

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007063995A1 (ja) * 2005-12-02 2007-06-07 Mitsubishi Plastics, Inc. 記録材料および印刷物の製造方法
JPWO2007063995A1 (ja) * 2005-12-02 2009-05-07 三菱樹脂株式会社 記録材料および印刷物の製造方法
CN101316717B (zh) * 2005-12-02 2011-03-30 三菱树脂株式会社 记录材料以及印刷品的制造方法
JP2010509439A (ja) * 2006-11-07 2010-03-25 ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン アクリルホットメルト接着剤
KR101396749B1 (ko) 2006-11-07 2014-05-21 헨켈 아게 운트 코. 카게아아 아크릴 핫멜트 접착제
WO2018061741A1 (ja) * 2016-09-28 2018-04-05 富士フイルム株式会社 転写フィルムおよび画像形成方法
CN109789720A (zh) * 2016-09-28 2019-05-21 富士胶片株式会社 转印薄膜及图像形成方法
JPWO2018061741A1 (ja) * 2016-09-28 2019-08-15 富士フイルム株式会社 転写フィルムおよび画像形成方法
JP2019202523A (ja) * 2018-05-25 2019-11-28 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録方法及び基材とインクのセット
JP7095406B2 (ja) 2018-05-25 2022-07-05 コニカミノルタ株式会社 インクジェット記録方法及び基材とインクのセット

Also Published As

Publication number Publication date
JP4264484B2 (ja) 2009-05-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR940011816B1 (ko) 건식전사그래픽제품및그제조방법
CN101348047B (zh) 一种含紫外光固化型胶粘剂转移印刷膜的转印方法
US7413783B2 (en) Intermediate transfer sheet
US20190143641A1 (en) Thermal transfer sheet
JP6186226B2 (ja) 加飾フィルム、加飾成形品及び加飾成形品の製造方法
JP2006305759A (ja) 油性インクジェット印刷用受像シート
JP4264484B2 (ja) 成形品製造方法
JP2012011712A (ja) 干渉模様防止転写箔、及びその製造方法、並びに転写体
JP2011083912A (ja) ハードコート層転写シート
JP4192242B2 (ja) 保護層転写シート
US20070126833A1 (en) Digital printing using ultraviolet inks
JP2006341416A (ja) 化粧板の製造方法および接着層転写シート
JP5092090B2 (ja) 水転写シート及び水転写剥離シート
JP5312289B2 (ja) ハードコート層転写シート
KR20090053662A (ko) 판박 코팅 피막층 필름 및 감압 점착 판박 데칼, 그리고 그제조 방법
US20080299324A1 (en) Modified printable surfaces
JPH04142988A (ja) 熱転写カバーフイルム
JP3801599B2 (ja) 成形品製造方法およびそれに用いる転写シート
JP2005219448A (ja) 熱転写リボン
JP4277650B2 (ja) 水圧転写用フィルムおよび水圧転写体
JP4311554B2 (ja) 成型物用中間転写シート及び成型物用中間転写シートの使用方法
JP4352150B2 (ja) 保護層形成方法
JP2005205659A (ja) 水圧転写用フィルムの製造方法、水圧転写用フィルムおよび水圧転写体
JP2000025370A (ja) カード
JP4324913B2 (ja) 熱転写画像記録用の中間転写シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070403

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080806

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080818

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080829

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081126

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081203

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20081224

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090107

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120227

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130227

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140227

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees