JP2005296878A - 電解イオン水生成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 電極へのスケールの付着を抑制した電解イオン水生成装置を提供する。
【解決手段】 陽極および陰極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜によって仕切られたカチオン濃縮室とアニオン濃縮室とを有し、かつ、カチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、アニオン濃縮室の外側に隔膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜はアニオン濃縮室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加し、陽極室内のカチオンおよび陰極室内のアニオンをそれぞれカチオン濃縮室内およびアニオン濃縮室内に移動させて、それぞれ濃縮する機構を持たせた電解イオン水生成装置を構成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電解イオン水生成装置に関し、さらに詳しくは、電極へのスケールの付着を抑制できるように改善した電解イオン水生成装置に関するものである。
電解イオン水生成装置は、密閉電解槽に水を供給し、その電解槽内の陽極と陰極との間に直流電圧を印加して、水を電気分解して正極の近傍に集まった酸性水と、負極の近傍に集まったアルカリ水をそれぞれ電極の近傍から取水できるように構成されている。そして、得られたアルカリ水は飲料水などに使用され、酸性水は美容や殺菌効果のある水として使用される。
しかしながら、上記構造の電解イオン水生成装置では、使用するにしたがって、電解能が低下するという問題があった。これは、電解槽に内蔵している電極の表面にカルシウムやマグネシウムなどに基づくスケール(異物)が吸着して析出し、そのスケールによって抵抗が増加して電極間に流れる電流が減少するからである。この電極表面に付着するスケールは、電極に反対の電圧を印加することによって除去できることから、この反対電圧の印加による洗浄方法に関して種々の提案がなされている。
例えば、アルカリ水を排水するアルカリ水排水モードと、酸性水を排水する酸性水排水モードとの時間差から、電極に逆電圧を印加する時間を演算し、例えば、アルカリ水排水モードの使用時間が、酸性水排水モードの使用時間よりも長いとき、酸性水を排水するモードで電極に直流電圧を印加して、電極を洗浄する方法が提案されている。
特開平8−19781号公報
しかしながら、上記方法では、電極洗浄中は装置が使用できなかったり、連続使用ではスケールが付着して効率が低下するため、長時間連続して装置を使用することができないという問題があった。
本発明は、上記のような従来の電解イオン水の生成に関する技術の問題点を解決し、電解イオン水の生成において電極へのスケールの付着を抑制し、電極へのスケールの付着に伴う電極洗浄の必要がない電解イオン水生成装置を提供することを目的とする。
本発明は、陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜によって仕切られたカチオン濃縮室とアニオン濃縮室とを有し、かつ、カチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、アニオン濃縮室の外側に隔膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜はアニオン濃縮室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンおよび陰極室内のアニオンをそれぞれカチオン濃縮室内およびアニオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮し、アニオンをアニオン濃縮室内に濃縮する機構を有する電解イオン水生成装置を構成することによって、前記課題を解決したものである。
また、本発明は、陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜と隔膜とで仕切られたカチオン濃縮室を有し、かつ、カチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、バイポーラ膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜は陰極室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンをカチオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮する機構を有する電解イオン水生成装置を構成することによって、前記課題を解決したものである。
本発明の電解イオン水生成装置では、イオンを電極表面ではなく中央のバイポーラ膜の表面に集めることにより、電極へのスケール付着を抑制することができる。
すなわち、本発明の電解イオン水生成装置では、電極間の中央にアニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜を設置し、陽極室のカチオンを隔膜とバイポーラ膜とで仕切られたカチオン濃縮室に移動させて、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮して系外に排出し、陰極室のアニオンを隔膜とバイポーラ膜とで仕切られたアニオン濃縮室に移動させてアニオンをアニオン濃縮室内に濃縮して系外に排出するので、電極表面へのスケールの付着を抑制することができる。
例えば、被処理水としてCaCl2 を溶解させた水を考えた場合、まず陽極室に導入された被処理水は電極間に印加された電圧により、Ca2+イオンが陽極室から隔膜を通ってカチオン濃縮室に移動して濃縮され、カチオン濃縮室からアルカリ水(アルカリ性の水)として排出される。これにより陽極室内の水はCl- イオンを多量に含む酸性となるが、続いて陰極室に導入されることによって電圧の力でCl- イオンがアニオン濃縮室に移動して濃縮され、アニオン濃縮室から酸性水として排出され、陰極室からはイオン濃度の低い純水が排出されることになる。この場合、陽極の表面ではCl- イオンの濃度が高くなるが、陰極の表面ではCa2+イオンの除去された水が導入されるため、陰極の表面へのカルシウムスケールの生成は大幅に低減されることになる。もし、マグネシウム(Mg)を含む被処理水を導入してカチオン濃縮室が高濃度のアルカリ性になった場合、一般にpH12以上でMg(OH)2 が析出するが、バイポーラ膜はカチオン濃縮室側がアニオン交換膜となるように配置されているので、アニオン交換膜とMg2+イオンとの電気的な反発により、スケールはバイポーラ膜の表面にこびりつくようなことはなく、通水によって簡単に除去することができる。
従って、本発明の電解イオン水生成装置によれば、電極表面へのスケールの生成が大幅に抑制され、長時間連続して電極洗浄をすることなく安定して電解イオン水を供給することが可能となる。
これに対して、従来の電解イオン水生成装置では、被処理水を電気分解することにより、陽極表面にアニオンを集め、陰極表面にカチオンを集め、それぞれの電極表面の水を採取することによって酸性およびアルカリ性の水を得るため、陰極表面のカルシウムやマグネシウム濃度が高くなり、その結果、陰極表面にスケールを生じることになる。
また、本発明の電解イオン水生成装置で、陰極室から得られるイオン濃度の低い水は、純水や軟水として飲料などに利用可能であることから、本発明は上記電解イオン水生成装置と同じ構成で純水または軟水生成装置とすることができる。
また、電解イオン水生成装置を次のように構成することによっても、電極へのスケール付着やそれに伴う電極洗浄の必要がない電解イオン水生成装置とすることができる。すなわち、陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜と隔膜とで仕切られたカチオン濃縮室を有し、かつカチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、バイポーラ膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜がカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜が陰極室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンをカチオン濃縮室内に移動させてカチオンを濃縮する機構を持たせて、電解イオン水生成装置を構成することによって、電極へのスケール付着やそれに伴う電極洗浄の必要がない電解イオン水生成装置とすることができ、また、この電解イオン水生成装置から得られるイオン濃度の低い水は軟水として利用できるので、上記電解イオン水生成装置と同じ構成で軟水生成装置とすることができる。
つぎに、本発明の電解イオン水生成装置について図面を用いて説明する。図1は本発明の電解イオン水生成装置の一実施形態を示す概略図であり、この図1に示す電解イオン水生成装置は、電気分解を行うための正極1と負極2とからなる一対の電極と、アニオン交換膜3aとカチオン交換膜3bとを貼り合わせたバイポーラ膜3によって仕切られたカチオン濃縮室6とアニオン濃縮室7とを有している。そして、上記バイポーラ膜3はアニオン交換膜3aがカチオン濃縮室6側に配置され、カチオン交換膜3bがアニオン濃縮室7側に配置されている。
また、カチオン濃縮室6の外側には隔膜4で仕切られた陽極室8が設けられ、この陽極室8の他方の面には陽極1が配置されている。つまり、陽極室8は隔膜4と陽極1とで仕切られている。また、アニオン濃縮室7の外側には隔膜5で仕切られた陰極室9が設けられ、この陰極室9の他方の面には陰極2が配置されている。つまり、陰極室9は隔膜5と陰極2とで仕切られている。なお、本発明においては、上記のように、カチオン濃縮室6の外側には隔膜4で仕切られた陽極室8が設けられとか、陽極室8は隔膜4と陽極1とで仕切られとか、アニオン濃縮室7の外側には隔膜5で仕切られた陰極室9が設けられとか、陰極室9は隔膜5と陰極2とで仕切られている、と表現しているが、隔膜4、陽極1、隔膜5、陰極2などは、それぞれ、それらの機能が発揮できるように配置されていればよく、陽極室8の全部が隔膜4と陽極1とで仕切られていることは要求されず、それらと他の部材とで仕切られていてもよいし、また、陰極室9の全部も隔膜5と陰極2とで仕切られていることは要求されず、それらと他の部材とで仕切られていてもよい。
上記隔膜4、5としては、不織布のような微細な孔が開いていてイオンと水の両方を透過させることができる膜が適しており、また、カチオン濃縮室6と陽極室8との間の隔膜4にはカチオン交換膜も適しており、アニオン濃縮室7と陰極室9との間の隔膜5にはアニオン交換膜も適している。
この図1に示す電解イオン水生成装置では、スケールの原因となるカチオンを陰極2の表面ではなく、カチオン濃縮室6に集めるため、被処理水はまず陽極室8に通水する必要があり、陽極室8に導入された後に連続して陰極室9に導入される。カチオン濃縮室6やアニオン濃縮室7は水で満たされている必要があり、それらのカチオン濃縮室6やアニオン濃縮室7では陽極室8や陰極室9から移動したカチオンやアニオンが濃縮され、それらのカチオン濃縮室6やアニオン濃縮室7に一定の間隔もしくは連続して通水することによって生成した電解イオン水を取水することができる。すなわち、カチオン濃縮室6からはアルカリ水を取水することができ、また、アニオン濃縮室7からは酸性水を取水することができる。そして、陰極室9から得られる水はイオン濃度が低く、一般にいう軟水として使用できる。そして、導入する被処理水としては得ようとする電解水のpHによっては塩水を導入しても構わない。
また、バイポーラ膜3によって水がOH- イオンとH+ イオンに電解され、それらのイオンがそれぞれカチオン濃縮室6とアニオン濃縮室7に供給されるため、カチオン濃縮室6ではNaOHやCa(OH)2 またはMg(OH)2 が生成され、アニオン濃縮室7ではガス発生を伴わないで酸を生成する。カチオン濃縮室6においては室内のpHが12以上になると一般にバイポーラ膜3の表面にMg(OH)2 などの析出が起こるが、バイポーラ膜3はカチオン濃縮室6側がアニオン交換膜3aとなるように配置されているため、析出したMg(OH)2 などのスケールはアニオン交換膜3aと電位的な反発によってバイポーラ膜3にこびりつくことなく、付着する程度なので通水による水洗によって簡単に除去することができる。
この本発明の図1に示す電解イオン水生成装置では、被処理水の通水順序として、陽極室8に通水した後、陽極室8を通過した被処理水を陰極室9に導入する必要があるが、それ以外の通水方法や順序については特に限定されない。
また、本発明の図2に示す電解イオン水生成装置では、アニオン濃縮室を持たず、カチオン濃縮室6しか持たない構成のため、被処理水の通水順序として被処理水を最初に陽極室8に導入するという以外に制限はなく、この図2に示す電解イオン水生成装置でも、電極表面へのスケールの発生を大幅に抑制して、長時間使用しても電極の洗浄が少なく電解イオン水(ただし、アルカリ水)を得ることができる。
つぎに、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。ただし、本発明はそれらの実施例のみに限定されるものではない。
実施例1
この実施例1では、図1に示す構成の電解イオン水生成装置を用いて、電解イオン水(アルカリ性水と酸性水)の生成を行った。上記電解イオン水生成装置では、陽極1には白金をコートしたチタン板を用い、陰極2にステンレス鋼板を使用し、カチオン濃縮室6、アニオン濃縮室7の幅(図1では水平方向の距離)をそれぞれ10mmにし、陽極室8と陰極室9の幅をそれぞれ7mmとして、電極間距離(陽極1と陰極2との間の距離)を合計34mmとした。また、電極面積は、陽極1、陰極2とも、180mm×100mmであった。バイポーラ膜3はトクヤマ社製のバイポーラBP−1E(商品名)を用い、隔膜4、5にはジャパンゴアテックス社製の親水性PTFE不織布を用いた。そして、上記バイポーラ膜3はアニオン交換膜3aがカチオン濃縮室6側を向き、カチオン交換膜3bがアニオン交換膜7側を向くように配置した。
また、この実施例1の電解イオン水生成装置では、被処理水を陽極室8を通過させた後に陰極室9を通過させるように被処理水用水路を設置し、それら陽極室8、陰極室9の被処理水の通過に伴って、カチオン濃縮室6からアルカリ水が得られるようにし、かつ、アニオン濃縮室7から酸性水が得られるようにした。そして、実施にあたっては、電極へのスケールの付着が抑制できることをより明確にするために、被処理水として塩化カルシウム(CaCl2 )を0.2質量%含む水を用意し、この被処理水をそれぞれ1.0L/minの流量で陽極室8とカチオン濃縮室6とアニオン濃縮室7に通水し、陽極室8を通過した被処理水がその後に陰極室9に導入されるようにして、電解イオン水の生成を行った。すなわち、被処理水を陽極室8とカチオン濃縮室6とアニオン濃縮室7に通水し、陽極1と陰極2との間に1.0Aの電流を通電し、この電解イオン水の生成処理を4時間連続して行い、カチオン濃縮室6からアルカリ水を取り出し、アニオン濃縮室7から酸性水を取り出した。この電解イオン水の生成処理を4時間行った後に、電極間の抵抗を測定したところ、処理開始時とほとんど変わっていなかった。すなわち、処理開始時の電極間の抵抗は70Ωであったが、4時間処理後の抵抗は72Ωであり、処理に伴う抵抗の増加はほとんどみられなかった。また、上記処理後、装置を分解し、装置内から陽極1と陰極2とを取り出し、それらの表面を観察したところ、陽極1の表面はもとより、陰極2の表面にもスケールの付着は認められなかった。
そして、被処理水の塩化カルシウムを0.2質量%含んだ水のpHは7.1であったが、上記処理によりカチオン濃縮室6から取り出したアルカリ水はpHが9.5であって、飲料水として使用が可能であり、また、アニオン濃縮室7から取り出された酸性水はpHが5.6であって、美容用のアストリンゼント水として使用が可能であった。
これに対して、従来の電解イオン水生成装置、すなわち、密閉電解槽内に陽極と陰極とを配置した電解イオン水生成装置に、上記実施例1と同様の被処理水を実施例1と同様に4時間処理したところ、処理後の電極間の抵抗は処理開始時の抵抗の約1.6倍に増加した。すなわち、この従来の電解イオン水生成装置では、処理開始時の抵抗は実施例1と同様に70Ωであったが、4時間処理後には抵抗が113Ωに増加していた。
また、上記従来の電解イオン水生成装置による処理後にその密閉電解槽から陽極と陰極とを取り出し、それらの表面を観察したところ、陽極の表面は変化がほとんど認められなかったが、陰極の表面には白いスケールが付着し、水洗しただけでは洗い流すことができなかった。
実施例2
この実施例2では、図2に示す構成の電解イオン水生成装置で電解イオン水(アルカリ水)の生成を行った。
この実施例2の電解イオン水生成装置では、陽極1には白金をコートーしたチタン板を用い、陰極2にはステンレス鋼板を用い、カチオン濃縮室6の幅を10mm、陽極室8と陰極室9の幅をそれぞれ7mmとして、電極間距離を合計24mmとなるように設置した。バイポーラ膜3にはトクヤマ社製のバイポーラBP−1E(商品名)を用い、隔膜4、5にはジャパンゴアテックス社製の親水性PTFE不織布を用いた。そして、上記バイポーラ膜3はアニオン交換膜3aがカチオン濃縮室を向き、カチオン交換膜3bが陰極室9側を向くように配置した。
また、この実施例2の電解イオン水生成装置でも、被処理水を陽極室8を通過させた後に陰極室9を通過させるように処理用水路を設置し、それらの陽極室8、陰極室9への被処理水の通過に伴ってカチオン濃縮室6から電解イオン水としてアルカリ水を取り出せるように設定した。
そして、実施にあたって、被処理水としては、実施例1の場合と同様に、塩化カルシウム(CaCl2 )を0.2質量%含む水を用い、カチオン濃縮室6に純水を注入し、この被処理水を2.0L/minの流量で陽極室8側から電解イオン水生成装置に注水し、陽極1と陰極2との間に1.0Aの電流を通電し、この電解イオン水の生成処理を4時間連続して行い、カチオン濃縮室6からアルカリ水を取り出した。この電解イオン水生成装置を4時間行った後に、電極間の抵抗を測定したところ、処理開始時の抵抗とほとんど変わらなかった。すなわち、処理開始時の電極間の抵抗は50Ωであったが、4時間処理後の抵抗も50Ωであり、処理に伴う抵抗の増加は認められなかった。また、上記処理後、電解イオン水生成装置から陽極1と陰極2を取り出し、それらの表面を観察したところ、陽極1の表面はもとより、陰極2の表面にもスケールの付着が認められなかった。
そして、カチオン濃縮室6から得られたアルカリ水はpHが9.8であって、飲料水として使用が可能であった。
実施例3
この実施例3では、図1に示す構成の電解イオン水生成装置を用いて、電解イオン水(強アルカリ水と強酸性水)の生成を行った。上記電解イオン水生成装置では、陽極1には白金をコートしたチタン板を用い、陰極2にはステンレス鋼板を使用し、カチオン濃縮室6、アニオン濃縮室7の幅(図1では水平方向の距離)をそれぞれ10mmにし、陽極室8と陰極室9の幅をそれぞれ7mmとして、電極間距離(陽極1と陰極2との間の距離)を合計34mmとした。また、電極面積は、陽極1、陰極2とも、180mm×100mmであった。バイポーラ膜3はトクヤマ製のバイポーラBP−1E(商品名)を用い、隔膜4、5にはジャパンゴアテックス社製の親水性PTFE不織布を用いた。そして、上記バイポーラ膜3はアニオン交換膜3aがカチオン濃縮室6側を向き、カチオン交換膜3bがアニオン濃縮室7側を向くように配置した。
また、この実施例3の電解イオン水生成装置では、被処理水を陽極室8を通過させた後に陰極室9を通過させるように被処理水用水路を設置し、それら陽極室8、陰極室9の被処理水の通過に伴って、カチオン濃縮室6から強アルカリ水が得られるようにし、かつ、アニオン濃縮室7から強酸性水が得られるようにした。そして、実施にあたっては、硬度45ppmの水道水を用意し、この水道水を被処理水として1.0L/minの流量で陽極室8に通水し、その陽極室8を通過した被処理水が陰極室9に導入されるようにして、電解イオン水の生成を行った。すなわち、陽極室8に被処理水としての硬度45ppmの水道水を通水し、その陽極室8を通過した被処理水が陰極室9に導入されるようにしつつ、カチオン濃縮室6とアニオン濃縮室7に硬度45ppmの水道水を注水して止水し、陽極1と陰極2の間に1.0Aの電流を通電し、この電解イオン水の生成処理を4時間連続して行い、その後、カチオン濃縮室6から強アルカリ水を取り出し、アニオン濃縮室7から強酸性水を取り出した。取り出された強アルカリ水のpHは12.8であり、強酸性水のpHは0.8であった。このように、水道水を原料に用いて強アルカリ水と強酸性水を生成することができた。
本発明の電解イオン水生成装置の一例を概略的に示す図である。 本発明の電解イオン水生成装置の他の一例を概略的に示す図である。
符号の説明
1 陽極
2 陰極
3 バイポーラ膜
3a アニオン交換膜
3b カチオン交換膜
4 隔膜
5 隔膜
6 カチオン濃縮室
7 アニオン濃縮室
8 陽極室
9 陰極室

Claims (4)

  1. 陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜によって仕切られたカチオン濃縮室とアニオン濃縮室とを有し、かつ、カチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、アニオン濃縮室の外側に隔膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜はアニオン濃縮室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンおよび陰極室内のアニオンをそれぞれカチオン濃縮室内およびアニオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮し、アニオンをアニオン濃縮室内に濃縮する機構を有することを特徴とする電解イオン水生成装置。
  2. 陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜と隔膜とで仕切られたカチオン濃縮室を有し、かつカチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、バイポーラ膜と陰極とで仕切られた陰極室を有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜は陰極室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンをカチオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮する機構を有することを特徴とする電解イオン水生成装置。
  3. 陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜によって仕切られたカチオン濃縮室とアニオン濃縮室とを有し、かつ、カチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、アニオン濃縮室の外側に隔膜と陰極とで仕切られた陰極室とを有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜はアニオン濃縮室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンおよび陰極室内のアニオンをそれぞれカチオン濃縮室内およびアニオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮し、アニオンをアニオン濃縮室内に濃縮する機構を有することを特徴とする純水または軟水生成装置。
  4. 陽極および陰極からなる一対の電極と、アニオン交換膜とカチオン交換膜とを貼り合わせたバイポーラ膜と隔膜とで仕切られたカチオン濃縮室を有し、かつカチオン濃縮室の外側に隔膜と陽極とで仕切られた陽極室と、バイポーラ膜と陰極とで仕切られた陰極室を有し、バイポーラ膜のアニオン交換膜はカチオン濃縮室側に配置され、バイポーラ膜のカチオン交換膜は陰極室側に配置されていて、前記陽極と陰極との間に電圧を印加することによって、陽極室内のカチオンをカチオン濃縮室内に移動させ、カチオンをカチオン濃縮室内に濃縮する機構を有することを特徴とする軟水生成装置。
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