JP2005296640A - 超音波口内洗浄器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ヒト上歯と下歯との間に咥え易いように三角形状に形成された被咥え部3を有し、該被咥え部3には、超音波振動可能な発振素子9が設けられている超音波口内洗浄器1である。
そして、被咥え部3は、上歯と下歯との間に挟まれる馬蹄形状の歯当接部3Aと該歯当接部を連結する舌当接部3Bとを有するものであり、該歯当接部には上面及び下面に超音波振動可能な発振素子9が設けられている。
【選択図】 図2
Description
いわゆる手が不自由な人、寝たきり老人、病床にある患者等(これらを被介護人とうもいう)が、歯ブラシを用いて普通に洗浄できない場合でも、口内を容易に洗浄することができる超音波口内洗浄器に関する。
このような振動歯ブラシは、歯の表面にブラシを押し付けてその振動により歯垢等を除去するものであり、ブラシの届かない部分には効果がない。
このようなことから、唾液を介してキャビテーションを発生させ、そのエネルギーにより歯垢等を除去する原理を利用した歯ブラシが開発されている(例えば、特許文献1参照)。
このような歯ブラシは超音波歯ブラシといわれており、ブラシが、直接、接触しない部分においても歯垢等を除去できる点で有用なものである。
そして、グリップ部を本人が握ってブラシ部を口内に入れて歯を磨く作業を行う。
健常者にとって、このようなグリップ部を握ることは極めて容易であるが、手の不自由な人にとっては握ることが困難である。
このような手の不自由な人、すなわち被介護人に対しては、介護人が超音波歯ブラシを被介護人の口の中に挿入し歯磨きを手助けする必要がある。
そのために、被介護人と介護人の二人がかりで歯磨き作業を行わなければならず、負担が大きく不便であった。
当然、手の不自由な被介護人にとっても、決して心地の良いものではない。
また、このように被咥え部を上下の歯で噛んで保持するだけで超音波洗浄器を口内に簡単にセットできるので、介護人の助けを必要とせず自らが口内洗浄を行うことができる。
前記被咥え部の後方には、低振動を付与するための低振動付与部が延設されていることから振動を感知でき十分な使用感を得ることができる。
低振動付与部に鍔体が設けられていることで、使用時(すなわち被咥え部を口内に入れた状態で超音波を与えて口内を洗浄する時)、被咥え部の方から唾液が伝わってくることがなく、また口内への挿入距離を規定できる。
また、相互に反対の電極である発振素子と電極部材とを有することにより、イオン効果も発揮されるためにより歯垢等の除去に効果的である。
図1は、本発明の一実施形態に係る超音波口内洗浄器とヒトとの関係を示している。
また図2は、超音波洗浄器全体を示す概略図である。
また図3は、被咥え部と低振動付与部を拡大して示し、それぞれ(A)は平面図、(B)は正面図、及び(C)は側面図である。
また図4は内部構造を説明する断面図であり、それぞれ図3のA−A、B−B、C−Cの断面を示し、(A)は平面断面図、(B)は正面断面図、及び(C)は側面断面図である。
また図5は、コントローラを拡大して示す説明図である。
具体的には、被咥え部3は前方が広く後方が狭い三角形状に形成されており、該被咥え部3には、超音波振動可能な発振素子9が設けられている。
発振素子9は発振板9aを備えており、該発振板9aは発振素子9の表側に貼り付けられるように設けられている。
且つ被咥え部3には該発振板9aを外部に露出させるための切欠部11が形成されている。
三角形状に形成された被咥え部3は、上歯と下歯との間に挟まれる馬蹄形状の歯当接部3Aと該歯当接部3Aの間を連結する板状の舌当接部3Bとを備えている。
そして舌当接部3Bは上側に湾曲しており、使用時、この湾曲により形成された下側の空間Sに余裕を持って舌を収納することができる。
この場合、発振素子9は、虫歯になり易い奥歯を集中的に洗浄するための観点から、上下の奥歯に噛まれる位置に設けられていることがより好ましい。
従って、被咥え部3を口内に挿入した使用状態では、歯当接部3Aが人の歯並びに沿って当接され、また舌当接部3Bは舌に沿って当接される。
この場合、歯当接部3Aが上下の歯に挟まれた状態となり、また舌当接部3Bの下側に形成された空間Sに舌が収納された状態となる。
そのために、被介護人が被咥え部3を噛むことで被咥え部3は安定した状態に保持され外れることがない。
また、発振素子9が、上下の歯と舌に対応するように位置することから、使用時、的確な洗浄効果が得られる。
この低振動付与部には、バイブモータ13が設けられている。
因みに、このバイブモータ13の回動軸には、偏心運動する錘が取り付けられ、この錘の回転により、それに応じた振動が発生する。
そのため超音波口内洗浄器の使用時、被介護人は振動を感じることができ、的確な使用感(すなわち、被介護人が口内を洗浄中であることを認識すること)を得ることができる。
より具体的には、低振動付与部4の後部にケーブル5が接続されており、このケーブル5を介してコントローラに連結されている。
コントローラ6は、使い易いように、いわゆるマウス形状をしており、例えば、家庭用の電源に接続して使用が可能である。
また、このように唇が括れ部15に収まることで被咥え部3と外部とを隔離することができ、使用時に生じる唾液等が外部に漏れ出ない。
低振動付与部4には被咥え部3に近い位置に、輪環状の鍔体12が設けられている。
鍔体12が存在すると、被咥え部3を咥える際に、不用意に低振動付与部4まで咥えてしまうのを防ぐことができ、歯の折損等が防止される。
更に、洗浄中に唾液等が低振動付与部側に伝わってくるのを防止できる利点もある。
なお鍔体12は、低振動付与部4に一体化することも可能であるが、圧入取付けにより取り外し可能とすることもできる。
電極部材7としては、ネックレス状の導電性鎖(例えば、金属製鎖等)が使用され、使用時、被介護人の首に接触させておくとよい(図1参照)。
ここで、被咥え部の発振素子側がマイナス極に、また電極部材側がプラス極に設定されており、咥え部3と電極部材7とは相互に反対の極となっている。
電圧の発生によって、ヒト2の口内に溜まった唾液に対してマイナスイオンを発生させいわゆるイオン効果が得られる。
因みに、マイナスイオンが発生すると、マイナスイオンがカルシウムイオンと結びつき、イオン化していないカルシウムに変化し、歯垢の原因となるカルシウムイオンを減少させる。
そのため、上下の歯で被咥え部3を噛んだ場合に、歯当たりが良く歯肉への負担も少ない。
更に歯がシリコンゴムに食込んで確実に歯を受け止め、しかも洗浄の途中で被咥え部3がずれたり抜け出したりするのを防止する。
また、この弾性部材には、図示しない多数の小突起を形成することで、噛み力が弱い被介護人にとって、歯への固定がより確実となり、外れ防止効果発揮出来る。
マウス形状をしたコントローラ6の上面側には、被咥え部3の発振素子9を超音波振動させたり、バイブモータ13を駆動させたりするONボタン6aと、この振動や駆動を止めるためのOFFボタン6bとが設けられている。
また、コントローラ6は、ONボタン6aを押すとOFFボタン6bを押さなくても自動的に、例えば、3分後に発振素子9やバイブモータ13への電流の供給が終了するように、タイマーとしての設計もされている。
なお、このようにタイマーを機能させる場合はOFFボタン6bを省くことも、当然、可能である。
コントローラ6には、全体を制御する回路制御部16と、超音波信号を発生する超音波発信機17と、超音波発信時間を制御するタイマー部18と、イオン発生用の電流を制御するイオン電流制御部19と、が内蔵されている。
この回路制御部16、超音波発信機17、タイマー部18、及びイオン電流制御部19は電気回路基板に搭載される。
超音波振動の制御は、超音波発信機17からの超音波電圧信号を圧電素子である発振素子9に入力することにより行われる。
なお、電極部材7としては、前述したように、首等に掛けて肌に接するようにするネックレス状の導電性鎖を使用する。
また、回路制御部16はバイブモータ13を制御する役割も果たしている。
これらの制御部の設計は公知の手段で実施可能である。
そのため、手が不自由な被介護人でも、介護人が一度口内に挿入しセットすれば、後は介護人の手助けが全く不要となり極めて便利である。
唾液を介してキャビテーションを発生させ、そのエネルギーにより歯の歯垢を洗浄できる上、更に舌の舌苔等をも洗浄でき、極めて効率的な口内洗浄が可能である。
また、イオン効果による洗浄力も合わせて得ることができという利点がある。
使用中、低い振動が付与されるために振動を感知でき、十分な使用感を得ることができる。
また鍔体12により被咥え部3の方から唾液が伝わってくることが阻止される。
例えば、被咥え部3に設けられた発振素子9の大きさは実施の形態に示したものに限るものではなく、またその数においても、実施の形態より多くすることも当然可能である。
低振動付与部の形状も、バイブモータ13が配設できるものであれば適宜変更可能である。
また、被咥え部3に設けられた発振板9aをマイナス電極とし、電極部材7をプラス電極とした例について説明したが、この極性は反対であっても当然よい。
2 ヒト
3 被咥え部
3A 歯当接部
3B 舌当接部
4 低振動付与部
5 ケーブル
6 コントローラ
6a ONボタン
6b OFFボタン
7 電極部材
9 発振素子
9a 発振板
10 弾性部材(シリコンゴム)
10a 小突起
11 切欠部
12 鍔体
13 バイブモータ
14 コネクタ部
15 括れ部
16 回路制御部
17 超音波発信機
18 タイマー部
19 イオン電流制御部
S 空間
Claims (12)
- ヒトが上歯と下歯との間に咥え易いように三角形状に形成された被咥え部を有し、
該被咥え部には、超音波振動可能な発振素子が設けられていることを特徴とする超音波口内洗浄器。 - 被咥え部は、上歯と下歯との間に挟まれる馬蹄形状の歯当接部と該歯当接部を連結する舌当接部とを有するものであり、該歯当接部には上面及び下面に超音波振動可能な発振素子が設けられていることを特徴とする請求項1記載の超音波口内洗浄器。
- 更に舌当接部にも下面に超音波振動可能な発振素子が設けられていることを特徴とする請求項2記載の超音波口内洗浄器。
- 被咥え部は、ヒトが上歯と下歯との間に咥えた場合に、舌を下側の空間に収納できるように湾曲していることを特徴とする請求項2記載の超音波口内洗浄器。
- 前記被咥え部には、低振動を付与するための低振動付与部が設けられ使用感を得ることができるものであることを特徴とする請求項2に記載の超音波口内洗浄器。
- 低振動付与部には鍔体が設けられていることを特徴とする請求項5に記載の超音波口内洗浄器。
- 前記被咥え部及び低振動付与部の外面は弾性部材で被覆されていることを特徴とする請求項5に記載の超音波口内洗浄器。
- 前記弾性部材には、多数の小突起が形成されていることを特徴とする請求項7に記載の超音波口内洗浄器。
- 前記発振素子の発振素子等の制御を行うための制御部を有するコントローラが、ケーブルを介して接続されていることを特徴とする請求項2に記載の超音波口内洗浄器。
- 前記制御部には、電極部材が接続され、
該制御部と接続された発振素子と電極部材とは、相互に反対の極になるようにされ、
被咥え部を口内に入れた状態で、電極部材を人体と接触させることにより、口内の唾液にイオンを発生させることを特徴とする請求項9に記載の超音波口内洗浄器。 - 前記発振素子はその裏側に発振板を備えており、該発振板を外部に露出させるための切欠部が被咥え部に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の超音波口内洗浄器。
- 前記電極部材は、ネックレス状の導電性鎖で形成されていることを特徴とする請求項9に記載の超音波口内洗浄器。
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