JP2005295469A - 監視システム - Google Patents

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Abstract

【課題】所定領域を監視するシステムにおいて、侵入者を的確に検知し、無人監視状態であっても、的確なアングル制御やズーミング制御を行ない、侵入者の的確な映像の録画や、低い誤報率で警報を発することの可能な監視システムを提供する。
【解決手段】レーダ等の物体検出手段により所定領域内を移動する物体の位置、移動速度を検出し、その移動パターンから侵入物体であるか否かを判定し、侵入物体であると判定した場合には、侵入物体の行動状態に合わせて監視カメラ等の映像手段のズーミング、フォーカシング、アングルを総合的に制御して侵入物体および、その行動を的確に捉え、VTR等に記録する。それと同時に、前記映像手段の出力信号から侵入物体の画像認識処理を行ない、侵入物体の種類、例えば人であるか否かを判定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、監視システムに関し、特に、屋内あるいは屋外において、例えば不審人物等の存在を検知し、その行動を監視する監視システムに関する。
従来の監視システムとして、監視領域を撮像する監視カメラを設置して、その映像を直接表示装置に表示し、又はVTR等の映像記録装置に記録し、後にこれを再生して確認する監視カメラシステムがある(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−328560号公報
監視システムは防犯上有効な手段として用いられている。例えば、監視カメラ視野内に動きがあった場合に警報等を行う監視装置では、監視カメラによる背景画像をメモリに記憶してこれを基準とし、以降、監視カメラからの画像をこの背景画像と比較し、差が検出された場合に視野内に動きがあったとして作動するようにしたものがある。
しかし、従来の監視カメラシステムでは、監視領域内に侵入者があった場合でも、監視カメラの映像にはその人物が小さく撮像されていて、大部分が不要なデータの中から侵入者を抽出、特定することが困難となるおそれがあった。また、視野の明るさが変化した場合にこれを画像の変化であると誤認識したり、鳥や小動物、風に揺らぐ草木などを異常物体として認識したりするという問題があった。
本発明の目的は、上記の問題点を解決し、所定領域において侵入者を的確に検知することができる監視システムを提供することにある。
上記の目的を達成するために本願によって開示される発明のうち代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記のとおりである。
すなわち、本発明の監視システムは、レーダ等の物体検出手段により所定領域内を移動する物体の位置、移動速度を検出し、その移動パターンから侵入物体であるか否かを判定し、侵入物体であると判定した場合には、侵入物体の行動状態に合わせて監視カメラ等の映像手段のズーミング、フォーカシング、アングルを総合的に制御して侵入物体および、その行動を的確に捉え、VTR等に記録する。それと共に、映像手段の出力信号から侵入物体の画像認識処理を行ない、侵入物体の種類、例えば人であるか否かを判定することを特徴とする。
具体的には、本発明の監視システムは、所定領域へ向けて電波を放射して、物体からの反射波を受信し、該反射波に基づいて前記物体を検知する物体検出手段と、前記所定領域内の任意の方向の映像を取り込む映像手段とを具備することを特徴とする。
上記の構成において、前記物体検出手段により検知した物体を一定期間監視することにより、前記物体が前記所定領域内に侵入するか否かを判定し、判定した結果に基づいて前記映像手段を制御するようにすれば更に好適である。
また、上記構成において、前記物体検出手段により検知した目標物体の位置情報をもとに、前記映像手段を制御し、前記目標物体近辺の画像部分を拡大し、表示装置もしくは録画装置に記録するようにすれば更に好適である。
また、上記構成において、前記映像手段で取り込まれた映像の画像認識処理範囲を、前記物体検出手段により検知した目標物体近辺に限定するようにすれば更に好適である。
また、上記構成において、受信した前記反射波の強度に基づいて、前記物体が人体であるか否かを判定するようにすれば更に好適である。
ここで、前記物体検出手段は、ミリ波、準ミリ波、またはマイクロ波を放射するものであってもよいし、モノパルス方式により物体の方位角方向の位置を算出するものであってもよいし、また、屋外を監視するものであってもよい。
本発明によれば、無人監視状態であっても、的確なアングル制御やズーミング制御を行ない、侵入者の的確な映像の録画や、低い誤報率で警報を発することが可能な監視システムを提供できる。
監視領域内を移動する物体を検知し、不審な侵入者であるか否かを判定するという目的を、電波レーダの出力情報により監視カメラを制御することで実現した。
本発明の第1の実施例について説明する。図2は本発明である監視システムを構成する要素のうち、物体検出装置としての電波レーダ装置1と映像手段としての監視カメラ2の設置例を示す。ここでは監視システムの適用例として、戸建住宅の屋外監視を想定した。
図1は本発明の構成要素間の関わりを表すブロック図を示したものである。電波レーダ装置1は一台で90度以上の広角視野にわたって監視できる機能を果たすものであり、建物から所定の距離を一台あるいは複数台により一望できるような位置に配置される。ここで、電波を用いているので、雨、霧、雪などによる視界不良などが生じていても、的確に侵入物体を検知することができる。電波レーダとしては、例えば、24GHz帯レーダや76GHz帯レーダを用いる。
監視カメラ2は、ある的を絞った視野で画像拡大機能を備えて監視・検出をするものであり、雲台5によって垂直・水平方向に駆動制御される。
電波レーダ装置1により物体の監視領域内への侵入を検知すると、監視カメラ2は侵入物体付近の画像を拡大し、映像信号を処理するDSP等からなる画像認識処理部10により、動く部分の外形形状や色から、侵入物体を識別する。そして、人体であると判定された時には、識別した人体の頭部部分を上記の画像拡大手段でさらに拡大し出力するようにすることもできる。
次に、図3を用いて、監視システムに用いる電波レーダ装置1の構成について説明する。電波レーダ装置1は、送信系として、変調器16と、発振器17と、送信アンテナ18を備え、受信系として、受信アンテナ19と、ミキサ20と、アナログ回路部21と、A/Dコンバータ22と、FFT(高速フーリエ変換)処理部23とを備えている。
発振器17は、変調器16からの変調信号に基づく発信周波数で発振を行ない、発振された高周波信号が送信アンテナ18から照射波として検知エリアに向けて照射される。
次に、電波レーダ装置1におけるレーダの検知原理、すなわち目標物体の距離、移動速度情報検知の原理と出力情報を、2周波CW方式を採用した場合について説明する。
2周波CW方式レーダの場合、発振器17へ変調信号を入力し、図4に示すように、2つの周波数f1,f2を時間的に切替えながら送信する。送信アンテナ18から送信された電波は前方の物体で反射され、反射して返ってきた電波信号は、受信アンテナ19で受信され、ミキサ回路20で周波数変換される。このミキサ回路20には、発信器17からの信号も供給されており、この2つの信号のミキシングによって発生する低周波信号がアナログ回路21へ出力される。アナログ回路21で増幅され、出力された信号は、A/Dコンバータ22によってディジタル信号に変換され、FFT処理部23に送られる。
FFT処理部23で、高速フーリエ変換処理を施し、求められた周波数スペクトルは信号処理部4へ送られる。そこで振幅と位相の情報として計測し、周波数領域の中で信号ピークとして、移動するターゲットを抽出し、以下に説明する原理によって、物体の速度および位置を求める。
信号ピークの周波数は物体の移動によるドップラー周波数となっており、次式でその速度が算出される。
Figure 2005295469
抽出された上記ピーク信号に対し、2周波CW方式の原理に基づいて、送信周波数f1 と送信周波数f2 のそれぞれに対するピーク信号のパワースペクトルを計測し、2つのパワースペクトルの位相差φから距離(range)を次式で算出する。
Figure 2005295469
次に、方向の計測についてモノパルス方式を採用した場合について図5を用いて説明する。受信アンテナ19(a)と受信アンテナ19(b)で受信された電力の、和信号のパターン(Sumパターン)と差信号のパターン(Diffパターン)は図5のようなθ依存性を示す。よって、和信号(Psum)と差信号(Pdiff)を算出し、受信信号の電力の比率から方位角θを特定できる。
図6は電波レーダ装置1一台の設置形態を示している。図6(a)に示すように電波レーダ装置1は垂直方向に監視角度θ1の監視エリア24を確保している。また、図6(b)に示すように水平方向には監視角度θ2の監視エリア25を確保している。
目標物体追跡回路8は、前記信号処理回路4から入力されるデータに基づいて、検知エリア内への侵入者あるいは侵入物を検知するブロックであり、その処理フローを、図7を用いて説明する。
ステップ26では移動物体が存在するか否かの判断をおこない、存在すると判定した場合はステップ27へ進む。
ステップ27で、移動物体を一定期間監視し、位置・速度を算出し、目標物体の検知座標を位置づけ記憶する。また、目標物体は、移動しているため、時々刻々の目標物体の検知位置も記憶し、追跡・監視する。
ステップ28で移動物体が監視区域内に存在するか否かを判定する。監視区域内であると判定した場合は、ステップ29に進む。
ステップ29では移動物体が監視建物に近づいているか否かを判定する。近づいていると判定した場合はステップ30へ進む。
ステップ30では目標物体の移動速度が人間の出せる範囲内であるか否かを判定し、範囲内であった場合は、不審物体が建物に近づいていると判断する。
目標物体追跡回路8により不審物体が建物に近づいていると判定された場合、その物体を撮像するために監視カメラ2、雲台5における撮影仰角変更用モータ6と旋回用モータ7に所要の指令や信号を送り、その物体の存在する方向にカメラアングルが移動させられる。
この物体を撮影中心とするとともに、所要のズーミングをかけることによって、該物体が十分に識別可能な大きさにされる。また、対象物認識のためDSP等からなる画像認識処理部10を起動制御して、監視カメラ2からの出力映像信号の輝度変化等から画像の動き部分を検出する。画像認識処理部10で検出された動き部分から、画像上の物体の場所をさらに狭領域に限定し、侵入物体近辺のデータを新たな映像信号として拡大して読み出す。このように、移動物体に監視カメラをズームインし対象物を撮像するため、画像処理範囲を狭領域に絞り込むことが可能となり、画像処理による認識率が向上する。
このようにして識別された物体に関する画像情報は、必要に応じて映像記録部11に記録させておき、後での細かい検討のための資料にすることもできる。映像記録部11は、例えばVTR装置のように、関心のある移動物体の存在を示す画像信号を記録するものであり、撮像装置制御部9による制御の下に、監視カメラ2から伝送される画像信号の中で所要のものを記録するようにされる。
検知エリア内への人体の侵入は警報装置12や通報装置13に報知され、稼働させる。警報装置12は、監視カメラ2において検知対象としての人体の侵入が検知された場合に、警報音を発する装置である。警報装置13は警報音を生成する音声合成部、音声合成部で生成された警報音を増幅するアンプ部、およびアンプ部からの出力を音声に変換するスピーカ部などによって構成される。通報装置13は、画像認識処理部10において人体の侵入などが検知された場合に、当該セキュリティシステムを管理する管理者や警備者などにその旨を通報する装置である。通報装置13は、例えば無線や有線の通信装置などによって構成される。
映像手段としては必要な視野角を有する固定形カメラでもよい。この場合は画面内の不審物体近辺の領域を限定して画像認識処理を行うことにより、不審物体の種類を判別する。
電波レーダ1による距離、速度検知の方式はFM-CW方式やドップラー方式を採用しても同じ効果が得られることは言うまでもない。なお、これらの方式を採用した場合は、静止物体も検知可能となるため、不審物体が移動していなくとも、その存在を検知することができる。
電波レーダ1を筺体ごと回転させることにより、不審な物体の方位角を算出しても良い。
本発明である監視システムは監視カメラを使用する場所などであれば、ホームセキュリティ以外の用途にも使用することができる。
次に第2の実施例について説明する。一般的に、何らかの物体に対して電波が照射され、その物体が照射された電波を反射した場合、その物体の表面の材料や形状などによって、反射率が異なっている。
また電波レーダ1の受信波電力は電波の送受信点と反射物との距離の4乗に反比例して低減することが知られている。したがって、距離の異なる物体からの受信波電力を単純比較することはできないが、距離に応じた補正を加えることで、物体の反射率を算出することも可能になる。
目標物体追跡回路8に、侵入物を人体と判定するための基準となる判定値を格納しておき、入力されたデータと上記基準値を比較することにより、接近移動物体が人体であるか否かを判定することもできる。
以上により、カラスやネズミ等の小動物が監視エリアに偶然に入ってきた場合でも、電波レーダの出力情報から、不審な侵入物ではないと判断することができる。
電波レーダ装置1から送信される電波は、プラスチック、布、木材等の電波吸収率の低い材料に対しては、高い透過性を示すので、電波レーダ装置1を屋根付近に埋め込むと共に、送受信アンテナ18、19の前面に壁紙材や壁板材に似せた表面形状の部材を配置することにより、屋根付近の外から見えない箇所に設置することもできる。
この設置方法により電波レーダ1が設置されていることを侵入者に察知されずに監視することができる。
図8は、電波レーダ装置を360°カバーするように多面状に配置した場合の設置方法を示しており、電波レーダ装置1を4個用いた場合に、建物上部から見た監視エリア31を示している。図8の監視エリア31に物体が侵入した場合、電波レーダ装置1により、建物の位置に対する物体の相対速度と侵入場所を検出することができる。
本実施例によれば、レーダ装置を多面状に複数個配置することで、建物の周囲360°を検知エリアとしてカバーできる。
図9は、電波レーダ装置1を建物の側面に設置し、地面に平行に電波を照射する例を示している。
本実施例によれば、図10に示すように、建物の周囲の侵入禁止領域を全て監視エリアとしてカバーすることができる。
本発明の監視システムは、屋内あるいは屋外において、例えば不審人物等の存在を検知し、その行動を監視する防犯管理システムへの産業上の利用可能性を有する。
実施例1の監視システムの全体構成を示すブロック図。 実施例1の電波レーダと監視カメラを建物に設置して、所定領域を監視する方法の一例を表す図。 実施例1の電波レーダ装置の構成を示すブロック図。 実施例1の2周波CW方式の変調方式を示すブロック図。 実施例1のモノパルス方式の原理を示す図。 実施例1の建物の上部に電波レーダ1を配置した方法の一例を示す図。 実施例1の電波レーダ検出物体が不審な侵入物体であるか否かを算出する方法の一例を示した図。 実施例4の建物の上部に電波レーダ1を多面上に配置した方法の一例を示す図。 実施例5の建物の壁面に電波レーダを配置した方法の一例を示す図。 実施例5の建物の壁面に電波レーダを多面上に配置した方法の一例を示す図。
符号の説明
1 電波レーダ装置
2 監視カメラ
3 電波レーダ
4 信号処理回路
5 雲台
6 撮影仰角変更用モータ
7 旋回用モータ
8 目標物体追跡回路
9 撮像装置制御部
10 画像認識処理部
11 映像記憶部
12 警報装置
13 通報装置
14 撮影の対象となる人物
15 建物
16 変調器
17 発振器
18 送信アンテナ
19 受信アンテナ
20 ミキサ
21 アナログ回路
22 A/Dコンバータ
23 FFT処理部
24 電波照射領域
25 電波照射領域
31 実施例4による電波照射領域
32 実施例5による電波照射領域
33 実施例5による電波照射領域。

Claims (8)

  1. 所定領域へ向けて電波を放射して、物体からの反射波を受信し、該反射波に基づいて前記物体を検知する物体検出手段と、
    前記所定領域内の任意の方向の映像を取り込む映像手段と
    を具備することを特徴とする監視システム。
  2. 請求項1において、
    前記物体検出手段により検知した物体を一定期間監視することにより、前記物体が前記所定領域内に侵入するか否かを判定し、判定した結果に基づいて前記映像手段を制御することを特徴とする監視システム。
  3. 請求項1において、
    前記物体検出手段により検知した目標物体の位置情報をもとに、前記映像手段を制御し、前記目標物体近辺の画像部分を拡大し、表示装置もしくは録画装置に記録することを特徴とする監視システム。
  4. 請求項1において、
    前記映像手段で取り込まれた映像の画像認識処理範囲を、前記物体検出手段により検知した目標物体近辺に限定することを特徴とする監視システム。
  5. 請求項1において、
    受信した前記反射波の強度に基づいて、前記物体が人体であるか否かを判定することを特徴とする監視システム。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記物体検出手段は、ミリ波、準ミリ波、またはマイクロ波を放射することを特徴とする監視システム。
  7. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記物体検出手段は、モノパルス方式により物体の方位角方向の位置を算出することを特徴とする監視システム。
  8. 請求項1乃至5のいずれか1項において、
    前記物体検出手段は、屋外を監視することを特徴とする監視システム。
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