JP2005294988A - 撮像装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 携帯機器に実装した撮像装置は、虹彩絞りの組込みが困難であり、光量の連続調節が難しい。
【解決手段】 絞り4aと光学系4bとを通じて2次元被写体を撮像素子5により撮像する装置において、濃度が変化するNDフィルタ45を設ける。そして、NDフィルタの濃度変化に起因するシェーディングを補正するためのデータをメモリに持ち、該データを用いてシェーディングを補正する。また、NDフィルタに設けた非減光領域48を用いた撮影時と傾斜濃度領域47を用いた撮影時とで異なるシェーディング補正データを用いる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、デジタル撮像装置およびこれを内蔵した、携帯電話機等の通信機能付き電子機器に関する。
近年、小型カメラを搭載し、デジタルカメラとしても使用可能な携帯電話や無線通信カードを用いて通信が可能なPDA等の携帯電子機器が多用されている。このような携帯電子機器では、機器本体の小型化の要望に伴って、搭載されるカメラにも小型・薄型で軽量なものが望まれる。
図5(a),(b)には、従来のカメラ付き携帯電話機の構成を示している。また、図6には、該携帯電話機に搭載されたカメラユニットの概略構成を示している。
携帯電話機には、図5(a)に示すように、撮影レンズ104が携帯電話機の背面側に向くようにカメラユニット102が配置される。このカメラユニット102は、図6に示すように、携帯電話機本体(筐体)の背面に形成された固定絞り部103に対応して配置され、被写体側から順に、固定絞り部103の開口を覆う透明なレンズカバー106と、撮影レンズ104と、固体撮像素子105とにより構成されている。
一方、携帯電話機の表面には、図5(b)に示すように、表示部107、シャッタボタン108、カメラモードと電話モードとを切り換えるためのモード切換えボタン109およびテンキー等を含む操作キー部110が配置されている。
このような携帯電話機に用いられるカメラユニットは、その配置スペースの制約からきわめて小型のユニットであることが必須であり、撮像素子も1/2インチ程度のものから、1/3インチや1/6インチ程度にますます小型化されている。
こうした撮像素子の小型化に伴い、撮影レンズのイメージサイズの縮小化が求められるとともに、撮像素子の高画素化および撮影画像の高画質化のために、画素寸法のさらなる小型化が図られている。このため、要求される解像度の空間周波数が高くなり、可視光波長に対するレンズ開口径や絞り口径がより小さくなるため、光の回折による影響を大きく受けるようになる。そしてこのような絞り口径を、いわゆる虹彩絞りやギロチン式絞りで形成することが、画質維持の観点からきわめて困難となる。そこで、NDフィルタを用いて、回折による影響を抑制しつつ光量を制御することが考えられる。
ここで、特許文献1には、携帯電話のカメラユニットに対してNDフィルタを適用した例が開示されている。
特開2002−271665号公報(段落0014〜0017,0026〜0029、図1,5) 特許第2684454号公報(請求項4、4頁右欄10〜13行) 特許第3227191号公報(段落0018〜0019、図2,3)
しかしながら、特許文献1にて開示された携帯電話機では、単一の濃度を有するNDフィルタしか備えていないので、被写体の明るさに応じた適切な減光度合いを選択することができず、画質の向上に十分でないという問題がある。
ところで、NDフィルタには、その濃度が傾斜状又は連続的に変化する傾斜濃度タイプのものがある。特許文献2には、このような傾斜濃度タイプのNDフィルタを1次元像の露光を行う光学系に適用した露光装置が、特許文献3には、1次元像を読み取るための光学系に濃度変化タイプのNDフィルタを適用した画像読取装置がそれぞれ開示されている。
そして、これら特許文献2,3にて開示の光学系では、一次元像を形成する各光線の傾斜濃度NDフィルタでの通過位置に応じた濃度の差の影響による明るさむら(光量むら)を少なくするために、1次元像の長手方向とNDフィルタの濃度傾斜方向とを直交させたり、光学系における全光線の通過位置近傍である絞り位置にNDフィルタを配置したりしている。
しかしながら、2次元像を撮像するカメラユニットにおいては、これら特許文献2,3にて開示された傾斜濃度NDフィルタの配置方法によって2次元撮影画像の明るさむらを除去することはできない。また、携帯電話機用のカメラユニットは、図6に示すように、撮影レンズを保持する保持部材に一体的に絞り開口部が形成される場合が多いので、絞り位置(最も小径の開口位置)にNDフィルタを配置することもできない。
そこで本発明は、特に、携帯電話機等の小型機器に搭載される撮像装置において、傾斜濃度NDフィルタの使用により撮影画面内に生じる明るさむらを有効に抑えることができるようにすることを目的としている。
上記の目的を達成するために、1つの観点としての本発明の撮像装置は、光束を結像させる光学系と、該光束により形成された2次元被写体像を受けて、これを光電変換する撮像素子と、所定方向に移動が可能であり、該所定方向に濃度が連続的に変化するNDフィルタとを有する。そして、撮像素子の出力から得られた画像データに対して、NDフィルタの濃度変化に起因した明るさ変化を補正するための処理を行う処理手段を有する。
本発明によれば、傾斜濃度NDフィルタを用いて、撮像素子に入射する光量を細かく調節することができるとともに、該NDフィルタの濃度変化により発生する明るさ変化が補正された良好な画像を得ることができる。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1Aには、本発明の実施例である携帯電話機の背面を示している。なお、前面は、図5(a)に示した従来の携帯電話機と同様に、表示部、シャッタボタンおよび操作キー部等を有する。また、図1Bには、後述するフィルタターレット45およびその周辺の構成を示す。さらに、図2には、携帯電話機におけるカメラユニット2の周辺の断面を示している。
図1Aにおいて、1は携帯電話機の本体、2は該本体1を筐体とするカメラユニットである。1aは本体1に形成されたレンズ窓(開口部)、45はそのほとんどの部分が本体1内に収容され、本体1の背面に固定された軸45aを中心として回転可能なフィルタターレットである。なお、フィルタターレット45の外周の一部は本体1から外部に露出しており、ユーザーはこの露出部分を指で操作することによりフィルタターレット45を手動で回転操作することができる。
41は本体1に内蔵され、フィルタターレット45を回転駆動するステッピングモータである。モータ41の出力ギヤ42は、フィルタターレット45の外周に形成されたギヤ部46に噛み合っている。このため、モータ41が回転動作することで、フィルタターレット45を回転駆動することができる。なお、本実施例では、操作キー部に設けられた特定キーを操作することで、モータ41を動作させ、フィルタターレット45を回転させる電動マニュアル操作が可能である。
フィルタターレット45は、図1Bおよび図1Cに示すように、周方向(回転方向)に濃度が略一定変化率で、すなわち傾斜状ないし線形状に連続的に変化し、減光作用を有する傾斜ND領域47と、該傾斜ND領域47の周方向両端間に設けられ、ほぼ無色透明で実質的な減光作用を有さない(傾斜ND領域47の最低濃度部分よりも高い透過率を有する)非ND領域としての全透過領域48とを有する。
43は該フィルタターレット45の回転位置が、カメラユニット2の撮影光路に全透過領域48が配置される位置(以下、全透過位置という)であるか傾斜ND領域47が配置される位置(以下、ND位置という)であるかを検出するためのフィルタ検出スイッチである。フィルタターレット45の外周の一部には、凹形状部44が形成されており、フィルタターレット45がND位置にあるときは、フィルタ検出スイッチ43がフィルタターレット45の外周によって押されることでその状態に応じた信号を出力し、フィルタターレット45が全透過位置にあるときは、フィルタ検出スイッチ43が該凹形状部44内に突出する(フィルタターレット45の外周による押圧が解除される)ことでその状態に応じた信号を出力する。
図2において、6はレンズ窓1aを覆うように本体1に取り付けられ、両面に反射防止コートが施されたほぼ無色透明なレンズカバーである。
4はカメラユニット2を構成するレンズ保持部材である。レンズ保持部材4におけるレンズ窓側、すなわち被写体側(以下、前側ともいう)の端部には、入射光束を絞るための所定の開口径を有する固定絞り部4aが形成されている。レンズ保持部材4は、高分子材料からなり、固定絞り部4aよりも像面側(以下、後側ともいう)に撮影レンズ4bを内包保持している。
なお、図2には、撮影レンズ4bが1つのみ記載されているが、複数枚の撮影レンズにより撮影光学系を構成してもよい。また、本実施例では、撮影光学系が、その焦点距離が固定である単焦点光学系として説明するが、撮影レンズ4bを光軸方向に移動させて焦点距離を変更できるズーム光学系としてもよい。但し、電子的トリミング、すなわちいわゆる電子ズームにより、画像データ上での画角を変更できるようにしてもよい。
11は赤外カットフィルタであり、レンズ保持部材4の後部に固定されている。
5は2次元方向に画素が配列された、CCDセンサやCMOSセンサ等の固体撮像素子であり、5aは該撮像素子5の受光面(撮像面)である。レンズ保持部材4と撮像素子5とは、接着剤15によって、撮影レンズ4bの光軸と撮像素子5の受光面5aの中心とが一致し、かつ撮影レンズ4bのバックフォーカスと受光面5aの位置とが合うように固着され、全体としてカメラユニット2を構成している。接着剤15は、封止材としての機能も有し、レンズ面や撮像素子5の受光面(実際には撮像素子5のパッケージを構成するカバーガラス)にゴミ等が付着するのを防止している。
カメラユニット2を構成する撮像素子5は、その裏面側において、携帯電話機内の電気回路基板12上に実装されている。
こうして構成されたカメラユニット2において、レンズカバー6およびレンズ窓1aから入射した被写体からの光束は、フィルタターレット45を透過して固定絞り部4aを通過し、撮影レンズ4bによって撮像素子5の受光面5a上に結像する。
ここで、本実施例において用いられる撮像素子5は、100万以上の画素数を有する。そして、該携帯電話機(カメラユニット2)は、低解像度であるが高いフレームレイトでの撮像を可能とする動画撮影モードと、高解像の静止画撮影を可能とする静止画撮影モードとで動作可能である。
12は撮像素子5を保持する電気回路基板であり、この基板12上には、撮像素子5の制御、撮影された画像データの各種処理、さらにはモータ41の制御等を行う制御処理回路12aや、携帯電話としての通話および文字・画像データ等の通信を行う通信回路12b等が搭載されている。
制御処理回路12aは、撮像された画像データに基いて撮像素子5からの出力のアンプゲインや電子シャッタ速度を制御するいわゆるフィードバック自動露出時において、フィルタターレット45の電動マニュアル操作を受け付ける。また、ゲインおよび電子シャッタをロックすることで、フィルタターレット45の回動量に応じたアナログ的な(実際にはステッピングモータ41の回転分解能に応じた微小段階的であるが、実用上は連続的とみなせる)露出補正が行える。
また、フィルタターレット45の手動操作時における露出処理は、カメラユニット2の仕様により適宜設定可能であり、カスタム機能としてユーザー選択を可能としてもよく、カメラモードの選択時に電動駆動で強制的に全透過位置に復帰(イニシャライズ動作)させ、その後、AE動作を開始するモードを選択可能としてもよい。
本実施例では、手動操作によるフィルタターレット45の回転位置選択時には、フィルタ検出スイッチ43により全透過位置か否かを判別し、該判別結果を撮像した画像データの処理に反映する構成としている。また、カメラモードから非カメラモード(電話モード)に切り換えられたときには、ステッピングモータ41を介してフィルタターレット45を全透過位置に復帰させるようにしている。
また、本実施例では、自動および手動で選択可能な露出パラメータとして、アンプゲイン、電子シャッタ速度およびND状態(フィルタターレット45の回転位置)という3要素が設けられており、これらパラメータに応じた露出制御をソフトウェア制御下で行っている。このため、一般のフイルムカメラ等でよく行われるプログラムAEや、1つのパラメータを優先するAE(例えば、シャッタ優先AEや、NDフィルタを可変絞りとみなした擬似絞り優先AEなど)や、さらにはフイルムカメラでは不可能な2つのパラメータをマニュアル選択し、残りのパラメータをフィードバック制御又は演算制御する2パラメータ優先AE(例えば、ゲイン+シャッタ同時優先AE)を任意に使用できる。
また、ステッピングモータ41の出力ギア42には、手動操作によるギアの損傷、歯飛びを防ぐため、不図示のスリップフリクション機構が設けられている。フィルタターレット45のモータ駆動に必要なトルクを超える手動操作力が入力された場合には、スリップフリクション機構で摩擦滑りを生じ、適度な操作負荷を与える。また、非操作時には、スリップフリクション機構の摩擦保持力によって、フィルタターレット45が不用意に回転しないようにその位置が保持される。
ここで、フィルタターレット45についてさらに詳しく説明する。フィルタターレット45における傾斜ND領域47は、フィルタターレット45の半径方向において、カメラユニット2の光学的な撮影画角に対して余裕を持ったサイズ(幅)を有する。また、全透過領域48も、カメラユニット2の光学的な撮影画角に対して余裕を持ったサイズ(径)を有する。
傾斜ND領域47は、フィルタターレット45の周方向約300度の範囲に形成されている。そして、フィルタターレット45は、傾斜ND領域47の高濃度側の端部分と、該傾斜ND領域47の低濃度側の端部分に隣接して設けられた全透過領域48との間の使用範囲を超えて回転しないように、不図示の機械的ストッパによってその回転範囲が制限されている。
全透過領域48は、フィルタターレット45のベースとなる無色透明基板において、傾斜ND領域47のような減光のための色素混入やコーティングなどが施されていない領域である。
また、傾斜ND領域47は、全透過領域48に対して余裕回転角を経た位置から始まる、減光のための色素混入やコーティングなどが施された領域であり、全透過領域48側から周方向に徐々に濃度が上昇して可視光透過率が減じる。傾斜ND領域47の濃度変化率は、回転角度をパラメータとして設定されている。また、傾斜ND領域47におけるフィルタターレット45の半径方向の濃度は、略均一である。
濃度変化率を1次若しくは2次比例とすることで、傾斜ND領域47における任意の使用位置(回転位置)にて、所定の撮影画角に対応した入射光線の通過範囲における最低濃度と最高濃度との比が一定となっている。具体的には、入射光線の通過範囲における最高濃度は最低濃度の2〜6倍の間に設定するとよい。
ここで、アンプゲインおよび電子シャッタ速度の設定可能範囲を限定若しくは固定し、高輝度での使用を優先する用途では、濃度変化率を、線形的ではなく多次関数的として、使用位置の変位量あたりの濃度変化幅を広げ、高輝度側の撮影可能輝度範囲を広げるようにしてもよい。この場合、後述するように、撮影画像データのシェーディング補正との組合せで階調性が減じる場合があるので、該カメラユニットが搭載される機器の目的や動作モードに応じて選択できるようにするとよい。
図3Aには、本実施例の携帯電話機におけるカメラユニット2に関わる電気回路構成を示している。なお、この図において、図1A,図1Bおよび図2で説明した構成要素には、これらの図中の符号と同符号を付している。
図3Aにおいて、201は出力増幅回路であり、撮像素子5からの出力を増幅する。この出力増幅回路201におけるアンプゲインは、後述する制御処理回路203により制御される。
202はアナログ/デジタル変換回路であり、出力増幅回路201で増幅された各画素のアナログ出力をデジタル多値信号に変換し、制御処理回路203(図2中の12aに相当する)に渡す。
制御処理回路203(12a)は、CPU等により構成され、ROM、RAMを内蔵し、ソフトウェアに従って、撮像素子5の駆動制御(電子シャッタを含む電荷蓄積の制御や出力転送制御等)や各種画像処理やステッピングモータ41の駆動制御を行うコントローラとしての機能を有する。
204は制御処理回路203からの信号に応じて撮像素子5を駆動する撮像素子ドライバであり、205は制御処理回路203からの信号に応じてステッピングモータ41を駆動するモータドライバである。
206はNDモード用シェーディング補正データ(ShadingDATA-0 )を記憶する外部メモリ、207は非NDモード用シェーディング補正データ(ShadingDATA-1)を記憶する外部メモリであり、制御処理回路203からの要求に応じて該データを渡す。208は記憶部であり、制御処理回路203で画像処理された撮影画像データを記憶保持する。また、記憶部208は、撮影画像データを不図示の記録媒体(半導体メモリ等)に記録する処理も行う。
また、制御処理回路203には、図5(b)に示した表示部107相当する液晶パネルや自発光表示素子等からなる表示部7が接続されている。
8はシャッタスイッチであり、図5(b)に示したシャッタボタン108に相当するシャッタボタンの押下げ操作に応じて、カメラモードにおける撮影トリガ信号を制御処理回路203に入力する。9はモード切換えスイッチであり、図5(b)に示したモード切換えボタン109に相当するモード切換えボタンの押下げ操作に応じて、電話モードからカメラモードへの切り換えを指示するモード切換え信号を制御処理回路203に入力する。なお、制御処理回路203には、前述したフィルタ検出スイッチ43からの信号も入力される。
次に、図4のフローチャートを用いて、本実施例における制御処理回路203の動作を説明する。
まず、ステップ(図ではsと略す)101では、電話モードでの割込み監視によってカメラモード判別ルーチンをスタートする。ステップ102では、モード切換えスイッチ9の状態(モード切換え信号が入力されたか否か)を判定し、モード切換え信号が入力された場合はステップ103へ、その他は電話モードでの処理に復帰する。
ステップ103では、制御処理回路203は、カメラモードに関わる一次記憶情報の消去、ハードウェアの初期化、1回目の露出演算用のダミー画像データの読込み等を行う
次に、ステップ104では、フィルタ検出スイッチ43の状態(フィルタターレット45が全透過位置かND位置か)を判別し、ND位置にある場合はステップ105へ、その他はステップ106に進む。
ステップ105では、外部メモリ206からNDモード用シェーディング補正データを読み込む。また、ステップ106では、外部メモリ207から非NDモード用シェーディング補正データを読み込む。ステップ105および106からはステップ107に進む。
ステップ107では、フィルタ検出スイッチ43の状態、AEモードの選択情報等に基づいて露出パラメータ(アンプゲインや電子シャッタ速度)を決定する。
次に、ステップ108では、動画撮影モードで、撮像素子5の出力から動画像データを生成する。そして、ステップ109では、生成した動画像データを表示部207に表示する。
次に、ステップ110では、シャッタスイッチ8の状態(撮影トリガ信号が入力されたか否か)を判定し、撮影トリガ信号が入力された場合はステップ111へ、その他の場合はステップ104へ進む。
ステップ111では、静止画撮影モードで、撮像素子5の出力から静止画像データを生成する。
次に、ステップ112では、生成した静止画像データ(デジタル多値信号)に対して、先に読み込んだシェーディング補正データ(NDモードの場合はNDモード用シェーディング補正データ、非NDモードの場合は非NDモード用シェーディング補正データ)を用いてレベル補正を行い、さらにガンマ、色相、明度、サチュレーション、コントラスト等の補正処理を行う。
次に、ステップ113では、画像処理された静止画像データを記憶部208に一時記憶する。
そして、ステップ114では、一時記憶した静止画像データを表示部7に表示し、所定時間後、表示部7に保存確認ダイアログを表示して、操作キー部に設けられた保存キーと破棄キーからの信号入力を受け付ける。
ステップ115では、保存キーからの信号が入力された場合はステップ117へ、破棄キーからの信号が入力された場合はステップ116に進む。
ステップ116では、一時記憶した静止画像データを消去し、ステップ104へ戻る。また、ステップ117では、一時記憶した静止画像データを読み出して圧縮処理し、記憶媒体に記憶させる。
ステップ118では、1回の静止画撮影動作を終了し、ステップ101へ戻る。なお、本実施例では、1回の撮影動作ごとにカメラモードから電話モードに切り換わるソフトウェア構成としている。
ここで、上記ステップ105で読み出されるNDモード用シェーディング補正データについて説明する。
この補正データは、被写体からの入射光線束が傾斜ND領域47における濃度傾斜を有する部分を透過し、さらに撮影レンズ4bを通過することによって該光線束に実際に像面(撮像素子5の受光面5a)で生じる強度差(強度分布)を予め測定し、像面で最終的に生じるシェーディング量を算出し、最適化して得た補正値(例えば、ゲイン補正値)の、フィルタターレット45の回転位置に応じたマップデータである。
より具体的には、この補正データは、図3B(a)に示すような、傾斜ND領域47における濃度傾斜に起因するシェーディング情報に対応する補正値(第1の補正データ成分)と、図3B(b)に示すような撮影レンズ4bの固有シェーディング情報(ビネッティングやコサイン4乗則に基づく周辺減光情報)や、撮像素子5の各画素に設けられたマイクロレンズに対して像高に応じて斜入射する光に対する感度変化若しくは撮像素子5の構造そのものに起因する感度変化等の補償値に対応する補正値(第2の補正データ成分)とを含むように作成される総合補正値データ(明るさ補正データ:図3B(c)参照)である。このような総合補正値は、例えば、均一輝度面を試験撮影した実験結果から容易に決定できる。また、ホワイトバランス補正のためのデータも、白光源を用いた実験結果から、上記総合補正値の中に含ませて決定することができる。
なお、第2の補正データとしてはこれらに限らず、撮像素子5における光量むら(画像データの明るさむら)を生じさせる要因に関わるものであればよい。
上記ステップ105においては、該NDモード用シェーディング補正データのうち、その時点で検出したフィルタターレット45(傾斜ND領域47)の回転位置に応じたデータが読み出されることになる。フィルタターレット45の位置は、所定の基準位置(例えば、全透過位置)からステッピングモータ41に与えられた駆動パルス信号をカウントすることにより得ることができる。
一方、上記ステップ106で読み込まれる非NDモード用シェーディング補正データは、上記総合補正値から傾斜ND領域47における濃度傾斜に起因するシェーディング情報に相当する補正値を除いた補正値データである。
以上説明した本実施例によれば、以下の作用効果を得ることができる。
・NDフィルタによる減光量を連続可変的に調節することができるので、様々な輝度の被写体に対して回折による影響を抑え、かつ適切な明るさの画像を撮像することができる。すなわち、撮像素子の受光面の小型化と画素の高密度化に起因して起り易くなる、結像光学系の絞り機構での回折による画質低下を防止できる。しかも、NDフィルタの濃度勾配に起因した明るさむらが補正されるので、明るさむらの少ない良好な撮影画像を得ることができる。
・NDフィルタが、絞り位置から外れた位置に配置されているため、絞り位置に配置した場合に比べて、NDフィルタにおける光線束の通過領域を広くすることができる。その結果、NDフィルタにおける径方向(移動方向に直交する方向)の濃度分布のばらつき許容値を拡大することができる。これにより、明るさ補正をNDフィルタの濃度変化方向(移動方向)に関してのみ行えば済むようになり、補正処理の容易化が図れる。また、NDフィルタの量産性を向上させることもできる。
・NDフィルタの濃度変化が略一定である場合は、該濃度勾配による明るさ勾配を補正するための補正データが比較的単純なデータで良く、その結果、補正データの量も少なくて済む。このため、画像処理での補正が容易となり、アルゴリズムの単純化、補正を含む画像処理のための必要物理メモリ量の減少、演算処理負荷の低減による処理クロックの低減、それによる消費電力の低減を図ることができる。
・小型撮像装置での機械式絞りの代替手段としてNDフィルタを用いるため、高輝度被写体に対するシャッタ秒時の選択自由度が増す。
・高輝度被写体に対する光量調節が可能であるため、口径の大きい明るいレンズを使用することが容易となり、高輝度限界に合せた暗いFno.のレンズ採用に限定されなくなる。さらに、暗いレンズの採用によって低輝度被写体に対する利得を上げて対応する領域を広げ、撮像結果にノイズが増える、といった画質上の問題も減じることができる。
・アナログ的な光量調節ができるので、シャッタ秒時、アンプゲインがデジタル式(段階的な)選択であっても、NDフィルタの位置制御によってきめ細かい露光値選択が可能となる。
また、傾斜濃度NDフィルタの駆動にモータを用いたので、撮像素子の出力に基づいて該撮像素子のフィードバック制御を行ったり、NDフィルタの回転位置情報を得ることでオープン制御を行ったりするなど、公知の自動制御手法の適用が容易となる。
・低価格、省スペース、省電力および低コスト化に有利な簡便な構成の撮像装置(カメラユニット)を構成できるので、この撮像装置を搭載した携帯電話機の商品価値が高まる。
なお、本実施例では、固定絞りよりも被写体側に濃度傾斜NDフィルタを配置したが、本発明はこれに限られない。例えば、撮影光学系(撮影レンズ)の最終面と撮像素子の受光面との間の空間に傾斜濃度NDフィルタを配置してもよい。この場合、NDフィルタを矩形とし、その長手方向(移動方向)に傾斜濃度を設けたものとし、濃度変化率は移動距離をパラメータとして設定し、かつ移動方向に対して直交する方向には濃度変化無しとする。そして、レンズ保持部材に貫通穴を形成し、該NDフィルタを進退移動させる。
また、この矩形NDフィルタをモータにより駆動する場合には、側面にラックギヤを設け、このラックギヤにモータの出力ギヤ(ピニオンギヤ)を噛み合わせるようにすればよい。
また、上記実施例では、固定焦点の光学系を用いた撮像装置について説明したが、フォーカス、ズーム、フィルタ付加およびコンバージョンレンズ追加等による光学系の状態が変更できる場合は、その状態によって撮像素子(画像データ)上でのシェーディング状態が異なることが多く、一律の補正値では対応しきれないことが予想される。
この場合、該光学系の状態を必要な有限数の状態に分け、該有限数に対応する補正マップデータを予めメモリに記憶させておく。そして、光学系がどの状態にあるかを検出し、検出状態に応じた補正マップデータを用いて上述したようにシェーディング補正を行う。
光学系の状態は、公知のアブソリュート型位置検出器、インクリメンタルエンコーダ、マイクロスイッチ等を使用してレンズ位置やフィルタ付加等を検出することにより判断できる。
また、撮像装置(又は携帯電話機)に装着可能なアダプタ類がある場合において、予備の書換え可能メモリと、予備の状態検知用のマイクロスイッチと、それに対応したアダプタ側の機械的識別部位を設ければ、該予備として設けたbit数とメモリに応じたアダプタを光学系に追加し、該光学系の状態を変更できる。そして、この場合でも、上記実施例にて説明したシェーディング補正の概念を適用することができる。
また、本実施例では、携帯電話機について説明したが、本発明は、携帯電話以外の通信手段を有する情報端末やカメラ等の電子機器に搭載される撮像装置にも適用することができる。
本発明の実施例であるカメラ付き携帯電話機の背面図。 実施例の携帯電話機のNDフィルタ周辺の構造を示す拡大図。 実施例のNDフィルタの濃度変化の様子を示す概略図。 実施例の携帯電話機におけるカメラユニット周辺の断面図。 実施例の携帯電話機におけるカメラユニットに関わる電気回路を示すブロック図。 実施例におけるシェーディング補正データを示す概略図。 実施例のカメラモードにおける動作を説明するフローチャート。 (a),(b)は従来のカメラ付き携帯電話機の背面図および正面図。 従来のカメラ付携帯電話機に搭載されたカメラユニットの構成を示す模式図。
符号の説明
1,101 携帯電話機本体(筐体)
2,102 カメラユニット
3 レンズ窓
4 レンズ保持部材
4a,103 固定絞り部
4b 撮影レンズ
5,105 撮像素子
6,106 レンズカバー
7,107 表示部
8,108 シャッタスイッチ
9,109 モード切換えスイッチ
12a,203 制御処理回路
12b 通信回路
41 モータ
43 フィルタ検出スイッチ
45 傾斜濃度NDフィルタ
47 傾斜ND領域
48 全透過領域
110 操作キー部

Claims (13)

  1. 光束を結像させる光学系と、
    該光束により形成された2次元被写体像を受けて、これを光電変換する撮像素子と、
    所定方向に移動が可能であり、該所定方向に濃度が連続的に変化するNDフィルタと、
    前記撮像素子の出力から得られた画像データに対して、前記NDフィルタの濃度変化に起因した明るさ変化を補正するための処理を行う処理手段とを有することを特徴とする撮像装置。
  2. 前記明るさ変化を補正するための第1の補正データ成分と、前記光学系で発生する光量落ち、撮影光軸からの像高に応じた前記撮像素子への光束入射角度および前記撮像素子の構造のうち少なくとも1つに起因した前記画像データ上での明るさの不均一さを補正するための第2の補正データ成分とを含む明るさ補正データを記憶するメモリを有し、
    前記処理手段は、前記画像データに対して前記明るさ補正データを用いた処理を行うことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記撮像素子からの出力をデジタル多値信号に変換するA/D変換手段を有し、
    前記処理手段は、前記デジタル多値信号に対して前記処理を行うことを特徴とする請求項1又は2に記載の撮像装置。
  4. 前記NDフィルタは、前記所定方向に略一定の変化率で濃度が変化することを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の撮像装置。
  5. 前記NDフィルタのうち撮影光路内に配置された領域での平均最高濃度が、平均最低濃度の2倍から6倍であることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の撮像装置。
  6. 前記NDフィルタの濃度は、前記所定方向に直交する方向において略均一であることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の撮像装置。
  7. 前記光束を制限する絞りを有することを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の撮像装置。
  8. 前記NDフィルタは、前記絞りよりも被写体側の領域に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記絞りよりも撮像素子側に前記光学系が配置されており、
    前記NDフィルタは、前記光学系と前記撮像素子との間の領域に配置されていることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  10. 前記NDフィルタは、前記所定方向に回転可能であることを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の撮像装置。
  11. 前記NDフィルタは、前記濃度が変化する第1の領域と該第1の領域の最低濃度部分よりも高い透過率を有する第2の領域とを有し、
    前記第2の領域が撮影光路内に配置された状態か否かを検出する検出手段を有し、
    前記処理手段は、該検出手段による検出結果に応じて、異なる前記明るさ補正データを用いて処理を行うことを特徴とする請求項1から10のいずれか1つに記載の撮像装置。
  12. 前記光学系の状態を変更可能であり、
    前記処理手段は、前記光学系の状態を検出し、該検出結果に応じた前記処理を行うことを特徴とする請求項1から11のいずれか1つに記載の撮像装置。
  13. 請求項1から12のうちいずれか1つに記載の撮像装置と、
    通信を行う通信手段とを有することを特徴とする電子機器。
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