JP2005294764A - 半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法およびその装置ならびにエッチング用回転治具 - Google Patents

半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法およびその装置ならびにエッチング用回転治具 Download PDF

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Abstract

【課題】 ウェーハ外周部の保護膜エッチング時にノッチを含むウェーハ外周部が損傷せず、ウェーハ外周部の全周でウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング技術を提供する。
【解決手段】 シリコンウェーハWの外周部の最外周縁と、エッチング回転治具12の環状溝12aの奥壁12bとを非接触状態で保持したまま、ウェーハ外周部のシリコン酸化膜Waをエッチングするので、ノッチ部nを含むウェーハ外周部が損傷しない。しかも、エッチング回転治具12に付着したエッチング液が過剰にウェーハ外周部のシリコン酸化膜Waに供給され難いので、シリコン酸化膜Waのウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れる。
【選択図】 図1

Description

この発明は半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法およびその装置ならびにエッチング用回転治具、詳しくは半導体ウェーハの外周部におけるウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が可能な半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング技術に関する。
通常、シリコンウェーハは、インゴットからスライシングしたのち、ラッピングを経て、ウェーハ外周部を面取り用砥石により面取りしている。また、ウェーハ外周部にノッチ部が存在する場合には、ノッチ面取り用砥石によりこのノッチ部を面取りしている。
ところで、シリコン酸化膜が形成されたシリコンウェーハの場合、面取りを施すと、ウェーハ外周部を被覆したシリコン酸化膜の外周部が、ノッチ部を含めて除去される。このとき、ウェーハ表裏両面を被覆するシリコン酸化膜も、面取り用砥石とノッチ面取り用砥石とにより機械的に除去されることになる。そのため、シリコン酸化膜の外周縁が粗れてしまい、パーティクルの発生、熱ひずみの発生の原因となっていた。
そこで、これを改善する従来手段として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。
従来法では、HF溶液のエッチング液が付着したエッチングローラを、ウェーハ外周部の面取り面に押し付け状態で転動させ、シリコン酸化膜の外周部をエッチングし、その外周縁の粗れを除去していた。
また、ウェーハ外周部に形成されたノッチ部におけるシリコン酸化膜のエッチングの場合には、まずノッチ部と略同じ形状の作用部を有するノッチエッチング片を用意する。次に、ノッチエッチング片にエッチング液を供給しながら、作用部をシリコンウェーハのノッチ部に差し込む。これにより、作用部を介してエッチング液がノッチ部に供給され、シリコン酸化膜のノッチ部分がエッチングされる。
特許第2952826号公報(第1頁、図1)
しかしながら、従来のシリコン酸化膜のエッチング方法では、ウェーハ外周部のシリコン酸化膜のエッチング時(以下、酸化膜エッチング時)、シリコンウェーハの面取り面にエッチングローラ(エッチング用回転冶具)が押し付けられていた。また、ノッチ部の酸化膜エッチング時には、ノッチ部にノッチエッチング片の作用部が押し付けられていた。このような押し付けを伴うエッチングにより、ノッチを含むウェーハ外周部が損傷し、エッチング液のウェーハ面取り面への付着量も安定せず、ウェーハ半径方向のエッチング幅が、ウェーハの全周にわたって不均一となっていた。また、回転治具を押しつけるため、溝深さが徐々に広くなり、結果として除去幅が広くなりすぎるという問題もあった。
そこで、発明者は、鋭意研究の結果、ウェーハ外周部の保護膜エッチング中、ウェーハ外周部の最外周縁とエッチング用の治具とを非接触状態に保持すれば、従来の保護膜エッチング時のように、ノッチを含むウェーハ外周部が損傷せず、しかもエッチング用の治具に付着したエッチング液が過剰にウェーハ外周部に供給され、ウェーハ半径方向のエッチング幅が不均一になり難いことを知見し、この発明を完成させた。
この発明は、ウェーハ外周部の保護膜エッチング時にノッチを含むウェーハ外周部が損傷せず、しかもウェーハ外周部の全周にわたって、ウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化を図ることができる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法およびその装置ならびにエッチング用回転治具を提供することを目的としている。
また、この発明は、半導体ウェーハの外周部の全域にわたって保護膜のウェーハ半径方向のエッチング幅を均一化することができる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法および半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置を提供することを目的としている。
さらに、この発明は、ノッチ部の全域にわたって、ノッチ部の外縁に直交する保護膜のエッチング幅を略均一にすることができる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置およびエッチング用回転治具を提供することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、外周部に保護膜を有する半導体ウェーハのその保護膜をエッチングする方法であって、略円柱体または略円筒体であるエッチング回転治具の外周面に形成された前記半導体ウェーハの厚さと溝幅が略等しい環状溝に、その環状溝の奥壁との間に常時空隙を有して上記半導体ウェーハの外周部を挿入し、この環状溝にエッチング液を供給しながら、上記エッチング回転治具をその軸線回りに回転させる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法である。
半導体ウェーハとしてはシリコンウェーハ、ガリウム砒素ウェーハなどがある。
保護膜としては、例えば半導体ウェーハがシリコンウェーハの場合、シリコン酸化膜となる。保護膜の厚さは、例えば1000Å〜10000Åである。
エッチングに使用されるエッチング液は、保護膜の素材に応じて適宜選択される。例えば、保護膜がシリコン酸化膜の場合、HF溶液となる。HF溶液中のHF濃度は25〜50重量%、エッチング時間は0.5〜2分間である。
エッチング液の環状溝への供給量は、例えば0.05〜1cc/分である。
エッチング回転治具は、略円柱体または略円筒体からなり、その軸線を中心にして回転するウェーハ外周部のエッチング用の治具である。エッチング回転治具によるウェーハ外周部のエッチング領域は、ウェーハ外周部の全周でもよい。また、ノッチ部またはオリエンテーションフラット部だけでもよい。
エッチング回転治具の素材は限定されない。ただし、エッチング液に対して耐薬品性を有していなければならない。エッチング回転治具の回転速度は、例えば10〜1000rpm、好ましくは30〜300rpmである。10rpm未満では除去に時間がかかる。また、1000rpmを超えると回転治具の摩耗が早くなる。
エッチング回転治具の軸線方向から視た環状溝の形状は、常時、半導体ウェーハの外周部と環状溝の奥壁とが非接触状態であるため、限定されない。例えば、円形状、三角形状または四角形状以上の多角形状でもよい。
エッチング回転治具の外周面に対する環状溝の形成本数は1本でもよい。また、複数枚の半導体ウェーハを同時に処理できるように、エッチング回転治具の軸線方向に互いに離間した2本以上の環状溝を形成してもよい。
環状溝の幅は、処理される半導体ウェーハの厚さに応じて適宜変更される。溝幅が半導体ウェーハの厚さに対して大きすぎると、環状溝に供給されたエッチング液が溢れて、ウェーハ外周部の全周にわたるウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れないおそれがある。
半導体ウェーハの厚さと環状溝の溝幅が略等しいとは、ウェーハの厚さと溝幅が同じか、それより若干溝幅の方が狭いことを意味する。従って、エッチング回転治具の素材として、半導体ウェーハと接触しても半導体ウェーハを損傷しない硬度を有する必要がある。例えば、発泡性合成樹脂製または多孔質性合成樹脂などである。
ウェーハの外周部の最外周縁と、環状溝の奥壁との間に形成される空隙の大きさは限定されない。例えば0.05〜5mm、好ましくは0.05〜1mmである。0.05mm未満では治具がウェーハ外周部と接触するおそれがあり、5mmを超えるとエッチング液が溜まり、エッチング液が溢れ出してくる。
請求項2に記載の発明は、前記エッチング回転治具は、前記半導体ウェーハの外周部形状に倣って移動しながら保護膜をエッチングする請求項1に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング方法である。
半導体ウェーハの外周部形状に倣い動かして保護膜をエッチングする場合には、半導体ウェーハの中心線の位置を固定し、回転中のエッチング回転治具をウェーハ外周部に沿って移動させてもよい。また、回転中のエッチング回転治具の軸線位置を固定し、半導体ウェーハをその中心線の回りに回転させてもよい。
請求項3に記載の発明は、溝幅が半導体ウェーハの厚さと略等しい環状溝を外周面に有する略円柱体または略円筒体からなるエッチング回転治具と、このエッチング回転治具をその軸線回りに回転させる回転手段と、半導体ウェーハの外周部の最外周縁と環状溝の奥壁との間に空隙を形成するように、この半導体ウェーハの外周部を環状溝内に挿入する手段と、前記環状溝にエッチング液を供給するエッチング液供給手段とを備えた半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置である。
エッチング回転治具の回転手段としては、例えば電動モータを採用することができる。半導体ウェーハの外周部の環状溝への挿入は、エッチング回転治具だけを移動させてもよい。また、半導体ウェーハだけを移動させてもよい。さらには、エッチング回転治具と半導体ウェーハとの両方を同時に移動させてもよい。
また、移動の手段は、常時、半導体ウェーハの外周部の最外周縁と環状溝の奥壁との間に空隙が形成されるように、適宜位置にストッパを設けてもよい。また、エッチング回転治具およびまたは半導体ウェーハの移動距離を適宜調整する移動距離調整装置を設けてもよい。
エッチング液供給手段は限定されない。例えば、0.01cc/shot以下のエッチング液を供給可能なディスペンサや電磁定量ポンプなどを採用することができる。
請求項4に記載の発明は、前記エッチング回転治具を半導体ウェーハの外周部に沿って動かして、この半導体ウェーハの外周部の保護膜をエッチングする倣い手段を有する請求項3に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置である。
倣い手段は、例えば半導体ウェーハを回転させる回転モータなどの回転駆動部、または、エッチング回転治具を半導体ウェーハの外周部形状に沿って移動させる治具旋回部で構成することができる。
請求項5に記載の発明は、前記エッチング回転治具は円柱形状を有し、該エッチング回転治具の環状溝の奥壁部分の半径が、前記半導体ウェーハの外周部に形成されたノッチ部のウェーハ半径方向の最大長さより短い請求項3または請求項4に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置である。
エッチング回転治具の環状溝の奥壁部分の半径は、ノッチ部のウェーハ半径方向の長さの50〜99%であり、50%未満ではエッチング回転治具の強度が保てない。
請求項6に記載の発明は、その軸線を中心に回転する略円柱体または略円筒体からなる治具本体と、この治具本体の外周面に、その溝幅が半導体ウェーハの厚さと略等しくなるように形成され、エッチング液が供給されるとともに、保護膜を有する半導体ウェーハの外周部が挿入される環状溝とを備え、半導体ウェーハの外周部がその最外周縁と前記環状溝の奥壁との間に空隙を形成するようこの環状溝に挿入され、環状溝に供給されたエッチング液により、半導体ウェーハの外周部の保護膜がエッチングされるエッチング用回転治具である。
治具本体の素材としては、各種の合成樹脂を採用することが望ましい。
請求項7に記載の発明は、前記治具本体が、発泡性合成樹脂製または多孔質性合成樹脂製である請求項6に記載のエッチング用回転治具である。
発泡性合成樹脂または多孔質性の種類は限定されない。例えばウレタンフォーム、発泡性ポリエチレン、具体的には高密度ポリエチレンや超高分子量ポリエチレンなどを採用することができる。発泡性合成樹脂の空孔径または多孔質性合成樹脂の空孔径は5〜50μm、好ましくは5〜15μmである。発泡性合成樹脂の空孔率または多孔質性合成樹脂の空孔径は30〜70%、好ましくは30〜50%である。空孔径及び空孔率は大きすぎると、エッチング処理液の保持(保水)性が悪くなり、小さすぎると液を供給できなくなる。
請求項8に記載の発明は、前記治具本体は円柱形状を有し、該治具本体の環状溝の奥壁部分の半径は、前記半導体ウェーハの外周部に形成されたノッチ部のウェーハ半径方向の最大長さより短い請求項6または請求項7に記載のエッチング用回転治具である。
請求項1に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法および請求項3に記載された保護膜エッチング装置ならびに請求項6に記載されたエッチング用回転治具によれば、半導体ウェーハの外周部の最外周縁と環状溝の奥壁とを非接触状態に保持し、この状態のままエッチング回転治具を回転させながら環状溝にエッチング液を供給し、半導体ウェーハの外周部の保護膜をエッチングする。これにより、ウェーハ外周部の最外周縁と環状溝の奥壁とが接触する従来の保護膜エッチング時のように、ノッチ部を含むウェーハ外周部が損傷しない。また、環状溝の奥壁が摩耗せず、治具を押しつけて除去する場合のように、除去幅が徐々に広くなっていく問題が無くなり、保護膜のウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れる。しかも、環状溝とウェーハの間隔を変更することにより、環状溝深さの異なる回転治具と交換することがなく、エッチング幅を変更することが可能となる。
特に、請求項2に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法および請求項4に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置によれば、回転中のエッチング回転治具を、半導体ウェーハの外周部形状に倣い動かして保護膜をエッチングする。これにより、半導体ウェーハの外周部の全域にわたって保護膜のウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が可能になる。
また、請求項5に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置および請求項8に記載されたエッチング用回転治具によれば、エッチング回転治具の環状溝の奥壁部分の半径が、半導体ウェーハの外周部に形成されたノッチ部のウェーハ半径方向の長さより短い。これにより、ノッチ部の内部空間におけるエッチング回転治具の自由度が大きくなる。その結果、ノッチ部の保護膜エッチング中、エッチング回転治具の外周部がノッチ部に接触するおそれが低減する。よって、ノッチ部の全域にわたって、ノッチ部の外縁に直交する保護膜のエッチング幅を略均一にすることができる。
請求項1に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法および請求項3に記載された保護膜エッチング装置ならびに請求項6に記載されたエッチング用回転治具によれば、ウェーハ外周部の最外周縁と環状溝の奥壁とを非接触状態にしたまま、ウェーハ外周部の保護膜をエッチングするので、ノッチ部を含むウェーハ外周部が損傷しない。また、環状溝の奥壁が摩耗せず、治具を押しつけて除去する場合のように、除去幅が除々に広くなっていく問題がなくなり、保護膜のウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れる。
特に、請求項2に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法および請求項4に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置によれば、エッチング回転治具をウェーハ外周部形状に倣い動かして保護膜をエッチングするので、ウェーハ外周部の全域にわたって保護膜のウェーハ半径方向のエッチング幅を均一化することができる。
また、請求項5に記載された半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置および請求項8に記載されたエッチング用回転治具によれば、エッチング回転治具の環状溝の奥壁部分の半径が、ノッチ部のウェーハ半径方向の長さより短いので、ノッチ部の全域にわたってノッチ部の外縁に直交する保護膜のエッチング幅を均一化することができる。
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1において、10はこの発明の一実施例に係る半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置(以下、保護膜エッチング装置)で、この保護膜エッチング装置10は、装置架台11と、溝幅がシリコンウェーハWの厚さと略等しい環状溝12aを外周面に有するエッチング回転治具12と、エッチング回転治具12の回転モータ(回転手段)13と、エッチング回転治具12とシリコンウェーハWとを相対的に移動し、常時、シリコンウェーハWの外周部の最外周縁と環状溝12aの奥壁12bとの間に空隙aを形成して(図2)、シリコンウェーハWの外周部を環状溝12aに配置するXYテーブル(移動手段、倣い手段)14と、環状溝12aにエッチング液を供給するディスペンサ(エッチング液供給手段)15とを備えている。シリコンウェーハWは、厚さ725μm、直径200mmで、シリコン酸化膜Waが形成されている。
装置架台11は、正面視してコの字形を有する部材で、その上面に回転モータ13が固着されている。装置架台11の上部には、貫通孔11aが形成されている。貫通孔11aを通して、回転モータ13の出力シャフト13aが下方に向かって突出している。出力シャフト13aの先端部には、ジョイント16を介して、長尺な回転シャフト17が着脱自在に連結されている。回転シャフト17の下端部は大径化され、この大径部分にエッチング液を貯留する上戸形状の貯液部18が形成されている。この貯液部18の形状は密閉型のスリップリングとしても良い。また、回転シャフト17の大径部分には、その軸線に沿って、エッチング回転治具12が着脱自在に挿着される治具挿着孔17aが形成されている。治具挿着孔17aの上端は、貯液部18の下部位置まで達している。この回転シャフト17の貯液部18の下部には、治具挿着孔17aの上端部と連通する液導出孔17bが形成されている。貯液部18には、微細な吐出管19を介して、ディスペンサ15から吐出されたエッチング液が供給される。ディスペンサ15には、供給量0.0001cc/shotのピエゾポンプが採用されている。エッチング液は50重量%、HF溶液である。回転シャフト17の大径部分の側壁には、1つのねじ孔17cが形成されている。ねじ孔17cには、エッチング回転治具12を側方から締結する固定ねじ20が螺合されている。
エッチング回転治具12は、軸線を中心に回転する円柱形状の治具本体21を有している。治具本体21としては、直径3mm、空孔径5μm、空孔率35%の高密度ポリエチレンが採用されている。治具本体21の下端部の外周面には、前記環状溝12aが形成されている。治具本体21の環状溝12aの奥壁12b部分の直径は1.8mm、環状溝12aの溝幅は、シリコンウェーハWの厚さより若干狭い700μm、環状溝12aの深さは0.6mmである。この深さは、ウェーハ外周部のシリコン酸化膜Waのエッチング時に、常時、環状溝12aに配置されたウェーハ外周部の最外周縁と、環状溝12aの奥壁12bとの間に空隙aが形成される長さである(図2)。また、エッチング回転治具12の環状溝12aの奥壁12b部分の半径は、シリコンウェーハWの外周部に形成されたノッチ部nのウェーハ半径方向の長さ0.9mmより若干短い。
エッチング回転治具12の直径と環状溝12aの奥部分の直径との関係は、シリコン酸化膜Waがエッチングされる膜除去幅の狙い値に応じて適宜変更される。
XYテーブル14の上部には、シリコンウェーハWを真空吸着する小径なウェーハ保持板22を回転するウェーハ回転モータ23が固着されている。
次に、一実施例に係る保護膜エッチング装置10を用いた半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法を説明する。
回転モータ13によりエッチング回転治具12を60rpmで回転させながら、ディスペンサ15より0.001cc/shotでエッチング液を貯液部18に間欠供給する。貯液部18のエッチング液は、液導出孔17bを介してエッチング回転治具12の上端部に供給される。エッチング回転治具12は吸水性が高い高密度ポリエチレンである。よって、エッチング液はそのまま徐々に下降し、環状溝12aが形成された下端部まで伝わる。こうして、エッチング液は環状溝12aの形成壁から、環状溝12aの内部空間に徐々に染み出す。
また、シリコンウェーハWはウェーハ保持板22に真空吸着され、ウェーハ回転モータ23により10rpmで回転される。その後、回転中のシリコンウェーハWは、XYテーブル14によりエッチング回転治具12に近接され、そのウェーハ外周部がエッチング回転治具12の環状溝12aに挿入される。このとき、ウェーハ外周部の最外周縁と環状溝12aの奥壁12bとの間には、常時、空隙aが形成され、シリコンウェーハWとエッチング回転治具12とが非接触状態で保持される(図3)。この状態のまま、シリコンウェーハWの外周部のシリコン酸化膜Waをエッチングする。ウェーハ全周のエッチング時間は70秒、このうちノッチ部nのエッチングに要する時間は10秒である。
また、酸化膜エッチング中、エッチング回転治具12およびシリコンウェーハWを回転させながら、XYテーブル14によりシリコンウェーハWのエッチング回転治具12に対する距離を調整する。これにより、エッチング回転治具12をシリコンウェーハWの外周部形状に倣い動かして酸化膜エッチングすることができる。その結果、シリコンウェーハWの外周部の全域にわたってシリコン酸化膜Waのウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が可能になる。
このように、ウェーハ外周部の最外周縁と環状溝12aの奥壁12bとを非接触状態にしたまま、ウェーハ外周部のシリコン酸化膜Waをエッチングするので、ノッチ部nを含むウェーハ外周部が損傷しない。また、環状溝12aの奥壁12bが摩耗しないため、溝深さが一定のままシリコン酸化膜Waのウェーハ半径方向のエッチング幅の均一化が図れる。
さらに、エッチング回転治具12の環状溝12aの奥壁12b部分の半径は、ノッチ部nのウェーハ半径方向の最大長さより短い。そのため、例えばエッチング回転治具12の環状溝12aの奥壁12b部分の半径を、ノッチ部nのウェーハ半径方向の最大長さより長くした場合に比べて(図4)、ノッチ部nの内部空間におけるエッチング回転治具12の自由度が大きくなる。これにより、エッチング回転治具12の外周部がノッチ部nに接触するおそれが低減する。よって、ノッチ部nの全域にわたって、ノッチ部nの外縁に直交するシリコン酸化膜Waのエッチング幅を略均一にすることができる。
この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置の一部断面図を含む正面図である。 この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置の要部拡大断面図である。 この発明の一実施例に係る半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法における保護膜エッチング後のノッチ部の拡大平面図である。 従来手段に係る半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法における保護膜エッチング後のノッチ部の拡大平面図である。
符号の説明
10 半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング装置、
12 エッチング回転治具、
12a 環状溝、
12b 奥壁、
13 回転モータ(回転手段)、
14 XYテーブル(移動手段、倣い手段)、
15 ディスペンサ(エッチング液供給手段)、
21 治具本体、
W シリコンウェーハ(半導体ウェーハ)、
Wa シリコン酸化膜(保護膜)、
a 空隙。

Claims (8)

  1. 外周部に保護膜を有する半導体ウェーハのその保護膜をエッチングする方法であって、
    略円柱体または略円筒体であるエッチング回転治具の外周面に形成された前記半導体ウェーハの厚さと溝幅が略等しい環状溝に、その環状溝の奥壁との間に常時空隙を有して上記半導体ウェーハの外周部を挿入し、
    この環状溝にエッチング液を供給しながら、上記エッチング回転治具をその軸線回りに回転させる半導体ウェーハの外周部の保護膜エッチング方法。
  2. 前記エッチング回転治具は、前記半導体ウェーハの外周部形状に倣って移動しながら保護膜をエッチングする請求項1に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング方法。
  3. 溝幅が半導体ウェーハの厚さと略等しい環状溝を外周面に有する略円柱体または略円筒体からなるエッチング回転治具と、
    このエッチング回転治具をその軸線回りに回転させる回転手段と、
    半導体ウェーハの外周部の最外周縁と環状溝の奥壁との間に空隙を形成するように、この半導体ウェーハの外周部を環状溝内に挿入する手段と、
    前記環状溝にエッチング液を供給するエッチング液供給手段とを備えた半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置。
  4. 前記エッチング回転治具を半導体ウェーハの外周部に沿って動かして、この半導体ウェーハの外周部の保護膜をエッチングする倣い手段を有する請求項3に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置。
  5. 前記エッチング回転治具の環状溝の奥壁部分の半径が、前記半導体ウェーハの外周部に形成されたノッチ部のウェーハ半径方向の最大長さより短い請求項3または請求項4に記載の半導体ウェーハ外周部の保護膜エッチング装置。
  6. その軸線を中心に回転する略円柱体または略円筒体からなる治具本体と、
    この治具本体の外周面に、その溝幅が半導体ウェーハの厚さと略等しくなるように形成され、エッチング液が供給されるとともに、保護膜を有する半導体ウェーハの外周部が挿入される環状溝とを備え、
    半導体ウェーハの外周部がその最外周縁と前記環状溝の奥壁との間に空隙を形成するようこの環状溝に挿入され、環状溝に供給されたエッチング液により、半導体ウェーハの外周部の保護膜がエッチングされるエッチング用回転治具。
  7. 前記治具本体が、発泡性合成樹脂製または多孔質性合成樹脂製である請求項6に記載のエッチング用回転治具。
  8. 前記治具本体の環状溝の奥壁部分の半径は、前記半導体ウェーハの外周部に形成されたノッチ部のウェーハ半径方向の最大長さより短い請求項6または請求項7に記載のエッチング用回転治具。
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