JP2005294368A - インダクタ及びフィルタ素子 - Google Patents

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尚宏 濱村
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Abstract

【課題】 ノイズに含まれるコモンモード成分とノーマルモード成分とをともに低減するとともに、ノーマルモード成分に対する減衰特性を調整可能なフィルタ素子及びインダクタを提供する。
【解決手段】 フィルタ素子1は、インダクタ2及び容量素子21を備える。インダクタ2は、第1の磁心3と、第1の磁心3に対して中心軸線方向に並んで配置され、回転可能に設けられた第2の磁心5とを備える。第1の磁心3には、第1の巻線11及び第2の巻線13が、コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ周方向に磁界を発生させる巻方向で巻かれている。また、第2の磁心5には、第3の巻線15及び第4の巻線17が、第1の巻線11及び第2の巻線13と同様の巻方向で巻かれている。第1の巻線11及び第3の巻線15が互いに接続され、第2の巻線13及び第4の巻線17が互いに接続される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、インダクタ及びフィルタ素子に関するものである。
一般的に、電子機器等において電源や信号等に畳重されるノイズには、ノーマルモード(もしくはディファレンシャルモード)と呼ばれる成分と、コモンモードと呼ばれる成分とがある。通常、ノーマルモードコイルやコモンモードコイルといったそれぞれのノイズ成分に応じたフィルタ素子を回路に組み込むことによって、これらのノイズ成分を低減することができる。
また、電子機器等において電源や信号等に畳重されるノイズの周波数帯域は、発生源によって様々である。また、電源機器において生じるノイズの周波数帯域も、電源機器の種類や部品配置などの構成によって様々である。従来より、これらのノイズを低減するために、様々な周波数帯域に応じたフィルタ素子が提供されている。
なお、本発明に関連する技術としては、特許文献1に開示された結合トランスがある。
特開2003−257742
しかしながら、コモンモード成分及びノーマルモード成分に応じたフィルタ素子を用意し、且つ、様々な周波数帯域のノイズに応じたフィルタ素子を用意すると、フィルタ素子の種類が多くなってしまう。従って、コモンモード成分とノーマルモード成分とをともに低減できるフィルタ素子や、様々な周波数帯域のノイズに応じて減衰特性を調整可能なフィルタ素子が望まれている。
本発明は、上記した問題点を鑑みてなされたものであり、ノイズに含まれるコモンモード成分及びノーマルモード成分を低減するとともに、ノーマルモード成分に対する減衰特性を調整可能なインダクタ及びフィルタ素子を提供することを目的とする。
上記した課題を解決するために、本発明によるインダクタは、容量素子と接続されることによりノイズフィルタを構成するインダクタであって、閉磁路を構成する第1の磁心と、コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ周方向に磁界を発生させる巻方向で第1の磁心に巻かれた第1及び第2の巻線と、第1の磁心に対して該第1の磁心の中心軸線方向に並んで配置され、第1の磁心の周方向に回転可能に設けられた第2の磁心と、コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ方向に磁界を発生させる巻方向で第2の磁心に巻かれた第3及び第4の巻線とを備え、第1の巻線の一端及び第2の巻線の一端が、それぞれ第3の巻線の一端及び第4の巻線の一端と電気的に接続されており、第1及び第3の巻線の一端と、第2及び第4の巻線の一端との間に容量素子が接続されることを特徴とする。
また、本発明によるフィルタ素子は、閉磁路を構成する第1の磁心と、コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ周方向に磁界を発生させる巻方向で第1の磁心に巻かれた第1及び第2の巻線と、第1の磁心に対して該第1の磁心の中心軸線方向に並んで配置され、第1の磁心の周方向に回転可能に設けられた第2の磁心と、コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ方向に磁界を発生させる巻方向で第2の磁心に巻かれた第3及び第4の巻線とを備え、第1の巻線の一端及び第2の巻線の一端が、それぞれ第3の巻線の一端及び第4の巻線の一端と電気的に接続されており、第1及び第3の巻線の一端と、第2及び第4の巻線の一端との間に接続された容量素子をさらに備えることを特徴とする。
上記したインダクタまたはフィルタ素子では、第1及び第3の巻線と第2及び第4の巻線との間にコモンモードのノイズ電流が流れると、第1及び第2の巻線が第1の磁心に同じ周方向の磁界を発生させ、第3及び第4の巻線が第2の磁心に同じ周方向の磁界を発生させる。従って、これら第1及び第2の磁心に生じた磁界によって、コモンモードのノイズ成分が低減される。
また、上記したインダクタまたはフィルタ素子では、第1及び第3の巻線と第2及び第4の巻線との間にノーマルモードのノイズ電流が流れると、第1の磁心において第1の巻線による磁界と第2の巻線による磁界とが互いに反発し、第2の磁心において第3の巻線による磁界と第4の巻線による磁界とが互いに反発することにより、第1〜第4の巻線による磁界が第1及び第2の磁心から外へ放出される。そして、第1の巻線による磁界は、第3及び第4の巻線のそれぞれによる磁界と結合する。同様に、第2〜第4の巻線による磁界も、他の巻線による磁界と結合する。その結果、第1及び第3の巻線と第2及び第4の巻線との間に流れるノーマルモードのノイズ電流が低減されることとなる。
さらに、上記したインダクタまたはフィルタ素子では、第2の磁心が、第1の磁心に対して回転可能に設けられている。これにより、第1の磁心と第2の磁心との相対角度(すなわち、第1及び第2の巻線と第3及び第4の巻線との相対位置)を変化させ、第1〜第4の巻線による磁界の相互結合関係(相互インダクタンス)を変化させることができる。そして、第1〜第4の巻線の相互インダクタンスが変化すると、容量素子と第1〜第4の巻線とによって構成されるLCフィルタにおける共振周波数が変化することとなる。従って、上記したインダクタまたはフィルタ素子によれば、低減されるノーマルモードノイズの周波数帯域を、第2の磁心を回転させることにより調整することができる。
以上より、本発明に係るインダクタまたはフィルタ素子によれば、ノイズに含まれるコモンモード成分及びノーマルモード成分を低減するとともに、ノーマルモード成分に対する減衰特性を調整することができる。
また、インダクタは、第1及び第2の磁心の外側面に沿って設けられた第3の磁心をさらに備えることを特徴としてもよい。このインダクタでは、第1〜第4の巻線のそれぞれによる磁界が互いに結合する際に、第3の磁心を通る磁界を形成する。従って、このインダクタによれば、第1〜第4の巻線のそれぞれにおいて相互に結合する磁界の磁束密度を高め、相互インダクタンスをより大きくすることにより、ノーマルモードノイズをさらに低減することができる。
また、インダクタは、第3の磁心が、第1の磁心の外側面に沿った第1の部分、及び第2の磁心の外側面に沿った第2の部分を有し、第1の部分と第1の磁心とが互いに固定され、第2の部分と第2の磁心とが互いに固定され、第1の部分と第2の部分とが、互いに周方向に摺動可能に設けられていることを特徴としてもよい。これによって、第1〜第4の巻線のそれぞれにおいて相互に結合する磁界の磁束密度を高めるとともに、第2の磁心が第1の磁心の周方向に回転可能な構成を好適に実現できる。
本発明によるインダクタまたはフィルタ素子によれば、ノイズに含まれるコモンモード成分とノーマルモード成分とをともに低減するとともに、ノーマルモード成分に対する減衰特性を調整することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明によるフィルタ素子及びインダクタの実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1(a)及び図1(b)は、本発明によるフィルタ素子の第1実施形態の構成を示す図である。図1(a)は、本実施形態のフィルタ素子が備えるインダクタ2の構成を示す切欠平面図である。また、図1(b)は、図1(a)に示したI−I断面における、フィルタ素子1の断面図である。図1(a)及び図1(b)を参照すると、フィルタ素子1は、インダクタ2、基板19、及び容量素子21を備えている。また、インダクタ2は、第1の磁心3、第2の磁心5、第3の磁心7、蓋体9、第1の巻線11、第2の巻線13、第3の巻線15、及び第4の巻線17を備えている。
第1の磁心3及び第2の磁心5は、円環状(円筒状を含む)といった形状を呈している。第1の磁心3及び第2の磁心5は、例えばフェライトといった磁性材料からなり、それぞれの内部に閉磁路を構成する。第2の磁心5は、第1の磁心3に対して第1の磁心3の中心軸方向に並んで配置されている。本実施形態では、円環状の第1の磁心3の内側面3a及び外側面3bの中心軸線と、同じく円環状の第2の磁心5の内側面5a及び外側面5bの中心軸線とが互いに一致するように、第1の磁心3と第2の磁心5とが該中心軸線方向に並んで配置されている。また、第1の磁心3と第2の磁心5との間には、樹脂製の隔離板24が設けられている。
第3の磁心7は、内側面7c及び外側面7dを有する円筒状を呈している。第3の磁心7は、内側面7cが第1の磁心3の外側面3b及び第2の磁心5の外側面5bに沿うように、第1の磁心3及び第2の磁心5の外側に配置されている。また、第3の磁心7は、第1の磁心3及び第2の磁心5との間に隙間をあけて配置されている。第3の磁心7は、第1の磁心3及び第2の磁心5と同様に、例えばフェライトといった磁性材料からなり、内部に閉磁路を構成する。
また、第3の磁心7は、第1の部分7a及び第2の部分7bを含んで構成されている。第1の部分7aは、第3の磁心7における第1の磁心3の外側面3bに沿った部分であり、第2の部分7bは、第3の磁心7における第2の磁心5の外側面5bに沿った部分である。第1の部分7a及び第2の部分7bは、互いに接する部位に嵌め合い構造を有しており、第2の磁心5が第1の磁心3に対して周方向に摺動して回転可能となっている。また、第1の磁心3が第1の部分7aに固定されるとともに、第2の磁心5が第2の部分7bに固定されており、第2の部分7bが第1の部分7aに対して回転することにより、第2の磁心5が第1の磁心3に対して周方向に回転する。
第1の巻線11及び第2の巻線13は、導電性のワイヤを含んでおり、それぞれ第1の磁心3の異なる部分に互いに間隔をあけて巻かれている。第1の巻線11及び第2の巻線13は、これらの巻線に流れるコモンモードのノイズ電流によって、同じ周方向に磁界を発生させる巻方向でもって第1の磁心3に巻かれている。換言すれば、第1の巻線11及び第2の巻線13は、第1の磁心3を一定の周方向から見たときに、第1の巻線11に流れる信号電流(または電源電流)の向きと、第2の巻線13に流れる帰還電流の向きとが互いに逆になるように、第1の磁心3に巻かれている。
第3の巻線15及び第4の巻線17は、導電性のワイヤを含んでおり、それぞれ第2の磁心5の異なる部分に互いに間隔をあけて巻かれている。第3の巻線15及び第4の巻線17は、これらの巻線に流れるコモンモードのノイズ電流によって、同じ周方向に磁界を発生させる巻方向でもって第2の磁心5に巻かれている。換言すれば、第3の巻線15及び第4の巻線17は、第2の磁心5を一定の周方向から見たときに、第3の巻線15に流れる信号電流(または電源電流)の向きと、第4の巻線17に流れる帰還電流の向きとが互いに逆になるように、第2の磁心5に巻かれている。
蓋体9は、第1の磁心3、第2の磁心5、第3の磁心7、第1の巻線11、第2の巻線13、第3の巻線15、及び第4の巻線17を覆うための部材である。本実施形態では、蓋体9は例えば樹脂からなり、第1の部分9a及び第2の部分9bを含んで構成されている。第1の部分9aは、第3の磁心7の第1の部分7aの外側面7dを覆っており、第2の部分9bは、第3の磁心7の第2の部分7bの外側面7dを覆っている。また、第2の部分9bは、第1の部分9aに接する側とは反対側の端部が円板状の部分によって閉じており、該円板状の部分によって第2の磁心5、第3の巻線15、及び第4の巻線17を覆っている。また、第2の部分9bの第1の部分9aと接する側の端部は第1の部分9aに係合しており、第2の部分9bは第1の部分9aに対して周方向に回転可能となっている。第2の部分9bは、第3の磁心7の第2の部分7bに固定されており、第3の磁心7の第2の部分7b及び第2の磁心5とともに回転する。また、蓋体9の第1の部分9aにおける、第2の部分9bと接する側とは反対側の端部は、後述する基板19に設けられた孔に係合している。
基板19は、インダクタ2の外径よりも大きな径の円盤状であり、主面19a及び裏面19bを有する。基板19は、インダクタ2及び容量素子21を主面19a上に支持している。具体的には、第1の巻線11の一端11a及び他端11bが、基板19の主面19aから裏面19bへ貫通するとともに基板19に固定されている。また、図示しないが、第2の巻線13の一端及び他端も第1の巻線11と同様にして基板19に固定されている。そして、第1の巻線11及び第2の巻線13が基板19の主面19a上に載置されることにより、第1の巻線11及び第2の巻線13を巻かれた第1の磁心3が主面19a上に支持される。また、第3の磁心7は、基板19の主面19a上に載置される。
また、基板19の裏面19b上には第1の配線23aが設けられている。第1の配線23aは、第1の巻線11の一端11aと第3の巻線15の一端15aとを互いに電気的に接続するためのパターン配線である。また、基板19の裏面19b上にはさらに別の第2の配線(図示せず)が設けられており、この第2の配線によって第2の巻線13の一端と第4の巻線17の一端とが互いに電気的に接続される。
容量素子21は、インダクタ2に接続されることによりノイズフィルタを構成する。容量素子21の一方の端子は、基板19の裏面19b上において第1の配線23aに電気的に接続される。また、容量素子21の他方の端子は、基板19の裏面19b上において第2の配線と接続される。
次に、上記構成を備えるフィルタ素子1の動作について、図2〜図5を参照しながら説明する。図2(a)は、インダクタ2の第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードのノイズ電流が流れたときの、第2の磁心5と第3の磁心7の第2の部分7bとに発生する磁界を示す図である。また、図2(b)は、インダクタ2の第1の巻線11及び第2の巻線13にコモンモードのノイズ電流が流れたときの、第1の磁心3と第3の磁心7の第1の部分7aとに発生する磁界を示す図である。
図2(a)に示すように、第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードのノイズ電流が流れると、第3の巻線15によって第2の磁心5内部に磁界Φ5が生じるとともに、第4の巻線17によって第2の磁心5内部に磁界Φ5と同じ周方向の磁界Φ6が生じる。磁界Φ5及びΦ6は、第2の磁心5が構成する閉磁路に沿って、閉じた磁界を形成する。第2の磁心5内部に生じるこれらの磁界Φ5及び磁界Φ6によって、第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードノイズに対するインピーダンスが発生し、第3の巻線15及び第4の巻線17を流れるコモンモードのノイズ成分が低減される。
また、第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードのノイズ電流が流れると、第3の巻線15によって第3の磁心7の第2の部分7b内部に磁界Φ7が生じるとともに、第4の巻線17によって第2の部分7b内部に磁界Φ7と同じ周方向の磁界Φ8が生じる。磁界Φ7及びΦ8は、第3の磁心7の第2の部分7bが構成する閉磁路に沿って、閉じた磁界を形成する。なお、磁界Φ7及び磁界Φ8の磁束密度は、それぞれ磁界Φ5及び磁界Φ6の磁束密度よりも小さい。第3の磁心7の第2の部分7b内部に生じるこれらの磁界Φ7及び磁界Φ8によって、第3の巻線15及び第4の巻線17に生じるコモンモードノイズに対するインピーダンスがさらに強まり、第3の巻線15及び第4の巻線17を流れるコモンモードのノイズ成分がさらに低減される。
第3の巻線15及び第4の巻線17はそれぞれ第1の巻線11及び第2の巻線13と接続されているので、第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードのノイズ電流が流れると同時に、第1の巻線11及び第2の巻線13にもコモンモードのノイズ電流が流れる。図2(b)に示すように、第1の巻線11及び第2の巻線13にコモンモードのノイズ電流が流れると、上述した第3の巻線15及び第4の巻線17における作用と同様に、第1の磁心3内部に互いに同じ向きの磁界Φ1及びΦ2が発生する。磁界Φ1及び磁界Φ2が生じることによって、第1の巻線11及び第2の巻線13を流れるコモンモードのノイズ成分が低減される。また、第3の磁心7の第1の部分7a内部に、互いに同じ向きの磁界Φ3及びΦ4が発生する。磁界Φ3及び磁界Φ4が生じることによって、第1の巻線11及び第2の巻線13を流れるコモンモードのノイズ成分がさらに低減される。
他方、図3に示すように、第3の巻線15及び第4の巻線17にノーマルモードのノイズ電流が流れると、第3の巻線15によって第2の磁心5内部に磁界Φ15が生じるとともに、第4の巻線17によって第2の磁心5内部に磁界Φ15とは逆向きの磁界Φ16が生じる。磁界Φ15及び磁界Φ16は、第2の磁心5における第3の巻線15と第4の巻線17との隙間の部分で互いに衝突し、反発する。そして、磁界Φ15及び磁界Φ16は、第2の磁心5の外部へと流れる。
また、第3の巻線15及び第4の巻線17にノーマルモードのノイズ電流が流れると同時に、第1の巻線11及び第2の巻線13にもノーマルモードのノイズ電流が流れる。第1の巻線11及び第2の巻線13にノーマルモードのノイズ電流が流れると、第1の巻線11によって第1の磁心3内部に磁界Φ11が生じるとともに、第2の巻線13によって第1の磁心3内部に磁界Φ11とは逆向きの磁界Φ12が生じる。磁界Φ11及び磁界Φ12は、第1の磁心3における第1の巻線11と第2の巻線13との隙間の部分で互いに衝突し、反発する。そして、磁界Φ11及び磁界Φ12は、第1の磁心3の外部へと流れる。
第1の磁心3の外部へ流れる磁界Φ11は、第2の磁心5の外部へ流れる磁界Φ15及びΦ16と結合する。同様に、磁界Φ12も磁界Φ15及びΦ16と結合する。こうして、磁界Φ11と磁界Φ15及び磁界Φ16のそれぞれとが結合して第1及び第2の結合磁界が形成され、磁界Φ12と磁界Φ15及び磁界Φ16のそれぞれとが結合して第3及び第4の結合磁界が形成される。なお、このとき、第1の磁心3及び第2の磁心5の外側面3b及び5bに沿って第3の磁心7が設けられているので、これらの磁界は、第3の磁心7を通って好適に結合することができる。
ここで、図4(a)〜図4(d)は、第2の磁心5を第1の磁心3に対して回転させたとき(すなわち、第1の巻線11及び第2の巻線13と、第3の巻線15及び第4の巻線17との相対位置を変化させたとき)の、第1〜第4の結合磁界C1〜C4の様子を示す模式図である。図4(a)は、第1の巻線11と第3の巻線15との距離が最も接近し、第2の巻線13と第4の巻線17との距離が最も接近したときの、第1〜第4の結合磁界C1〜C4の様子を示す模式図である。なお、以降の説明において、第2の磁心5の回転角に言及する場合、第1の巻線11及び第2の巻線13と第3の巻線15及び第4の巻線17とが図4(a)に示すような位置関係にある状態を回転角の基準(0°)とする。
図4(a)を参照すると、第1の巻線11と第3の巻線15との距離、及び第2の巻線13と第4の巻線17との距離が、第1の巻線11と第4の巻線17との距離、及び第2の巻線13と第3の巻線15との距離よりも短くなっている。このような状態では、第1の結合磁界C1及び第4の結合磁界C4の磁束密度が、第2の結合磁界C2及び第3の結合磁界C3の磁束密度よりも大きくなる。すなわち、第1の巻線11と第3の巻線15との間の相互インダクタンス、及び第2の巻線13と第4の巻線17との間の相互インダクタンスが、第1の巻線11と第4の巻線17との間の相互インダクタンス、及び第2の巻線13と第3の巻線15との間の相互インダクタンスよりも大きくなる。
また、図4(b)〜図4(d)は、第1の磁心3に対する第2の磁心5の回転角をそれぞれ90°、180°、及び270°としたときの、第1〜第4の結合磁界C1〜C4の様子を示す模式図である。図4(b)及び図4(d)を参照すると、第2の磁心5の回転角が90°または270°のときには、第1の巻線11と第3の巻線15との距離、第2の巻線13と第4の巻線17との距離、第1の巻線11と第4の巻線17との距離、及び第2の巻線13と第3の巻線15との距離が、ほぼ等しくなる。従って、第1〜第4の結合磁界C1〜C4の磁束密度は互いにほぼ等しくなり、発生する相互インダクタンスも等しくなる。
また、図4(c)を参照すると、第2の磁心5の回転角が180°のときには、第1の巻線11と第3の巻線15との距離、及び第2の巻線13と第4の巻線17との距離が、第1の巻線11と第4の巻線17との距離、及び第2の巻線13と第3の巻線15との距離よりも長くなっている。このような状態では、第2の結合磁界C2及び第3の結合磁界C3の磁束密度が、第1の結合磁界C1及び第4の結合磁界C4の磁束密度よりも大きくなる。すなわち、第1の巻線11と第4の巻線17との間の相互インダクタンス、及び第2の巻線13と第3の巻線15との間の相互インダクタンスが、第1の巻線11と第3の巻線15との間の相互インダクタンス、及び第2の巻線13と第4の巻線17との間の相互インダクタンスよりも大きくなる。
ここで、図5は、フィルタ素子1の等価回路を示す回路図である。この等価回路においては、上述したフィルタ素子1の構成を反映して、第1の巻線11と第3の巻線15とが互いに直列に接続されており、第2の巻線13と第4の巻線17とが互いに直列に接続されている。そして、第1の巻線11と第3の巻線15との結合部分と、第2の巻線13と第4の巻線17との結合部分との間に、容量素子21が接続されている。この構成により、ノーマルモードのノイズ電流inを低減するためのLCフィルタが実現される。
更に、本実施形態のフィルタ素子1では、第1〜第4の結合磁界C1〜C4によって、等価回路において容量素子21と直列にインダクタンス成分25が発生する。そして、このインダクタンス成分25の大きさによって、減衰されるノーマルモードノイズの周波数帯域が定まる。このとき、最も減衰される周波数は、次のように求められる。すなわち、第2の磁心5の回転角が0°のとき、図4(a)に示した第1の結合磁界C1及び第4の結合磁界C4のように巻線間の距離が最短となるときの該巻線間に生じる相互インダクタンスをM1、第2の結合磁界C2及び第3の結合磁界C3のように巻線間の距離が最長となるときの該巻線間に生じる相互インダクタンスをM2、容量素子21の静電容量をCとすると、最も減衰される周波数fは、次式(1)
Figure 2005294368
によって表される。なお、M1>M2なので、式(1)における右辺は値を有し、ノーマルモードノイズに対する減衰ポイントが存在することとなる。
また、第2の磁心5の回転角が180°のとき(図4(c)参照)、巻線間の距離が最短となるときの該巻線間に生じる相互インダクタンスをM1、巻線間の距離が最長となるときの該巻線間に生じる相互インダクタンスをM2、容量素子21の静電容量をCとすると、最も減衰される周波数fは、次式(2)
Figure 2005294368

によって表される。M1>M2なので、式(2)における右辺は値を有さず、この回転角ではノーマルモードノイズに対する減衰ポイントが存在しないこととなる。
このように、第2の磁心5を第1の磁心3に対して回転させることによって、図5に示した等価回路の共振周波数が変化し、ノーマルモードノイズに対する減衰特性が変化する。
再び図3を参照する。第3の巻線15及び第4の巻線17にノーマルモードのノイズ電流が流れると、第3の磁心7(第2の部分7b)の第3の巻線15に沿った部分に第3の巻線15による磁界Φ17が生じ、第3の磁心7(第2の部分7b)の第4の巻線17に沿った部分に第4の巻線17による磁界Φ18が生じる。なお、磁界Φ17及び磁界Φ18の磁束密度は、それぞれ磁界Φ15及び磁界Φ16の磁束密度よりも小さい。第3の磁心7内部に生じるこれらの磁界Φ17及び磁界Φ18によって、第3の巻線15及び第4の巻線17に生じるノーマルモードノイズに対するインピーダンスがさらに強まり、第3の巻線15及び第4の巻線17を流れるノーマルモードのノイズ成分がさらに低減される。同様に、第1の巻線11及び第2の巻線13においても、ノーマルモードのノイズ電流によって第3の磁心7(第1の部分7a)内部に磁束Φ13及びΦ14が生じ、この磁束Φ13及びΦ14によって第1の巻線11及び第2の巻線13を流れるノーマルモードのノイズ成分がさらに低減される。
以上に説明した本実施形態によるフィルタ素子1及びインダクタ2は、次の効果を有する。すなわち、本実施形態のフィルタ素子1またはインダクタ2によれば、第1の巻線11及び第2の巻線13、並びに第3の巻線15及び第4の巻線17にコモンモードのノイズ電流が流れると、図2(a)及び図2(b)に示した磁界Φ1〜Φ8が発生し、コモンモードのノイズ成分を効果的に低減することができる。また、第1の巻線11及び第2の巻線13、並びに第3の巻線15及び第4の巻線17にノーマルモードのノイズ電流が流れると、図3に示した磁界Φ11、Φ12、Φ15、及びΦ16が互いに結合し、ノーマルモードのノイズ成分を効果的に低減することができる。
さらに、本実施形態のフィルタ素子1またはインダクタ2によれば、第2の磁心5を第1の磁心3に対して回転させることにより、磁界Φ11、Φ12、Φ15、及びΦ16による相互の結合磁界の大きさを変化させて、ノーマルモードノイズに対する減衰特性を調整することができる。
また、本実施形態のように、インダクタ2は、第1の磁心3及び第2の磁心5の外側面3b及び5bに沿って設けられた第3の磁心7を備えることが好ましい。磁界Φ11、Φ12、Φ15、及びΦ16が互いに結合する際に、これらの磁界が第3の磁心7を通ることにより、第1〜第4の結合磁界C1〜C4の磁束密度を高め、ノーマルモードノイズをさらに低減することができる。また、上述したように、第1の巻線11及び第2の巻線13、並びに第3の巻線15及び第4の巻線17にノーマルモードのノイズ電流が流れる際に第3の磁心7に生じる磁界Φ13、Φ14、Φ17、及びΦ18(図3参照)によって、ノーマルモードノイズをさらに低減することができる。
また、本実施形態のように、インダクタ2は、第3の磁心7が、第1の磁心3の外側面3bに沿った第1の部分7a、及び第2の磁心5の外側面5bに沿った第2の部分7bを有し、第1の部分7aと第1の磁心3とが互いに固定され、第2の部分7bと第2の磁心5とが互いに固定され、第1の部分7aと第2の部分7bとが、互いに周方向に摺動可能に設けられていることが好ましい。これによって、第1〜第4の結合磁界C1〜C2の磁束密度を高めるとともに、第2の磁心5が第1の磁心3の周方向に回転可能な構成を好適に実現できる。
(第2の実施の形態)
図6は、本発明によるフィルタ素子及びインダクタの第2実施形態の構成を示す側面断面図である。本実施形態によるフィルタ素子1a及びインダクタ2aが上記第1実施形態のフィルタ素子1と異なる点は、第2の磁心5を第1の磁心3に対して回転させるための機構が異なる点である。
本実施形態のインダクタ2aは、第1実施形態の第3の磁心7及び蓋体9に換えて、第3の磁心33及び蓋体31を備えている。また、インダクタ2aは、第2の磁心5を保持するための保持部材35を備えている。第3の磁心33は、内側面33aが第1の磁心3の外側面3b及び第2の磁心5の外側面5bに沿うような形状で一体に形成されている。蓋体31は、第1の磁心3、第2の磁心5、及び第3の磁心33を覆うように一体に形成されている。第3の磁心33及び蓋体31は、基板19を介して第1の磁心3と固定されている。
また、保持部材35は、第2の磁心5の中心軸線上に位置する軸部35aと、軸部35aに第2の磁心5を固定するために第2の磁心5を保持する磁心保持部35bとを含んで構成されている。軸部35aは、蓋体9を貫通しており、該軸部35aをフィルタ素子1aの外部から回転させるしくみになっている。そして、軸部35aを回転させることにより、磁心保持部35bに保持された第2の磁心5が回転する。
本実施形態のフィルタ素子1a(インダクタ2a)のように、第1の磁心に対して第2の磁心を回転可能に設けるための機構としては、第1の実施形態の機構に限らず様々な機構を適用することができる。
(第3の実施の形態)
図7は、本発明によるフィルタ素子及びインダクタの第3実施形態の構成を示す側面断面図である。なお、図7においては、回転機構や基板等の図示を省略し、フィルタ素子1bの基本構成のみを示している。図7を参照すると、本実施形態によるフィルタ素子1bが上記第1実施形態のフィルタ素子1と異なる点は、第2の磁心の形状が異なる点である。
本実施形態のフィルタ素子1bは、インダクタ2b及び容量素子21を備えている。インダクタ2bは、第1の磁心3、第1の巻線11、第2の巻線13、第2の磁心47、第3の巻線49、及び第4の巻線51を備えている。これらの構成要素のうち、第1の磁心3、第1の巻線11、第2の巻線13、及び容量素子21の構成については、第1実施形態の構成と同様なので説明を省略する。
第2の磁心47は、板状を呈しており、その一方の面が第1の磁心3の開口端面3cと対向するように配置されている。また、第2の磁心47は、第1の磁心3の中心軸線を中心として第1の磁心3の周方向に回転可能に設けられている。第3の巻線49及び第4の巻線51は、第2の磁心47に互いに間隔をあけて巻かれている。
本実施形態のフィルタ素子1b(インダクタ2b)のように、第2の磁心の形状は第1実施形態の円環状に限らず、様々な形状とすることができる。本実施形態のフィルタ素子1bでは、第2の磁心47を第1の磁心3に対して回転させることにより、第1の巻線11と第3の巻線49との間の相互インダクタンスを変化させることができる。また、第1の巻線11と第4の巻線51との間、第2の巻線13と第3の巻線49との間、及び第2の巻線13と第4の巻線51との間の相互インダクタンスをそれぞれ変化させることができる。従って、このフィルタ素子1b(インダクタ2b)によれば、ノーマルモードノイズに対する減衰特性を好適に調整することができる。
なお、本実施形態では、第2の磁心47は開磁路を構成しているので、例えば第1の磁心3の外周に第3の磁心をさらに備え、この第3の磁心と第2の磁心47とを接触或いは近接させることにより閉磁路を構成することが好ましい。このような構成によって、各巻線間の相互インダクタンスを高めることができ、ノーマルモードノイズをさらに効果的に除去することができる。
次に、上記第1実施形態の実施例について説明する。本実施例では、図1(a)及び図1(b)に示したフィルタ素子1を次のようにして作成した。まず、第1の磁心3及び第2の磁心5のそれぞれを、初透磁率μi=7500程度のフェライトを用い、外径14mm、内径8mm、高さ7mmの円環状に形成した。また、第3の磁心7の第1の部分7a及び第2の部分7bのそれぞれを、初透磁率μi=7500程度のフェライトを用い、外径28mm、内径16mm、高さ8mmの円環状に形成した。また、第1の巻線11、第2の巻線13、第3の巻線15、及び第4の巻線17としては、直径4mmの三層絶縁された線路を用い、巻回数を14巻とした。容量素子21としては、静電容量が0.12μFのものを用いた。そして、Agilent社の測定器(型式4395A)を用いて、このフィルタ素子1における第2の磁心5の回転角に応じた周波数−減衰特性を調べた。
図8及び図9は、本実施例における、フィルタ素子1のノーマルモードノイズに対する周波数−減衰特性を示すグラフである。図8は、第2の磁心5の第1の磁心3に対する回転角が0°の場合(グラフG1)、45°の場合(グラフG2)、90°の場合(グラフG3)、135°の場合(グラフG4)、及び180°の場合(グラフG5)を示している。また、図9は、第2の磁心5の第1の磁心3に対する回転角が180°の場合(グラフG5)、225°の場合(グラフG6)、270°の場合(グラフG7)、315°の場合(グラフG8)、及び360°(=0°)の場合(グラフG9)を示している。
図8及び図9のグラフG1〜G9に示されるように、第2の磁心5の第1の磁心3に対する回転角が0°から180°へ変化するのに伴い、減衰係数のピーク周波数がより高い周波数へと移動している。また、回転角が180°から360°へ変化するのに伴い、減衰係数のピーク周波数がより低い周波数へと移動している。このように、第1実施形態に係る構成によれば、第2の磁心5を第1の磁心3に対して回転させることにより、ノーマルモードノイズに対する減衰特性を変化させることができる。
また、本実施例によるフィルタ素子1を用いて、電源装置からのノーマルモードノイズを除去した結果を図10〜図12に示す。図10〜図12におけるグラフG11〜13は、第2の磁心5の第1の磁心3に対する回転角がそれぞれ0°、90°、及び180°のときのノイズ強さの周波数分布を示している。なお、図10〜図12においては、比較のため、フィルタ素子1を用いない状態でのノーマルモードノイズの強さをグラフG14に示している。
図10〜図12のグラフG11〜G13に示されるように、第2の磁心5の回転角が小さな場合は比較的低い周波数帯域に減衰のピークを有し(図10のA点)、回転角が大きくなるにつれてより高い周波数帯域に減衰のピークが移動している(図11のB点、図12のC点)。このように、本実施例によるフィルタ素子1によれば、第2の磁心5の第1の磁心3に対する回転角を変化させることにより、フィルタ素子1における共振点を移動させ、ノーマルモードノイズに対する減衰特性を変化させることができる。
次に、上記第3実施形態の実施例について説明する。本実施例では、図7に示したフィルタ素子1bを次のようにして作成した。まず、第1の磁心3と第1の磁心3の外周に配置される第3の磁心とを、第1実施例と同様に形成した。続いて、第2の磁心47を、実施例1の第2の磁心5と同様の磁性材料を用い、縦11mm、横18mm、厚さ1.5mmの平板状に形成した。そして、第2の磁心47に、第3の巻線49及び第4の巻線51を4巻ずつ巻いた。なお、本実施例に用いた巻線や容量素子は、第1実施例と同様である。そして、このフィルタ素子1bにおける第2の磁心47の回転角に応じた周波数−減衰特性を調べた。
図13は、本実施例における、フィルタ素子1bのノーマルモードノイズに対する周波数−減衰特性を示すグラフである。図13は、第2の磁心47の第1の磁心3に対する回転角が0°の場合(グラフG21)、90°の場合(グラフG22)、及び180°の場合(グラフG23)を示している。図13のグラフG21〜G23に示されるように、第2の磁心47の第1の磁心3に対する回転角が0°から180°へ変化するのに伴い、減衰係数のピーク周波数がより高い周波数へと移動していることがわかる。このように、第3実施形態に係る構成によっても、第2の磁心47を第1の磁心3に対して回転させることにより、ノーマルモードノイズに対する減衰特性を変化させることができる。
図1(a)は、第1実施形態のフィルタ素子が備えるインダクタの構成を示す切欠平面図である。図1(b)は、図1(a)に示したI−I断面における、フィルタ素子の断面図である。 図2(a)は、第3及び第4の巻線にコモンモードのノイズ電流が流れたときの、第2及び第3の磁心に発生する磁界を示す図である。図2(b)は、第1及び第2の巻線にコモンモードのノイズ電流が流れたときの、第1及び第3の磁心に発生する磁界を示す図である。 第1〜第4の巻線にノーマルモードのノイズ電流が流れたときの、第1〜第3の磁心に発生する磁界を示す図である。 図4(a)〜図4(d)は、第2の磁心を第1の磁心に対して回転させたときの、第1〜第4の結合磁界の様子を示す模式図である。 図5は、フィルタ素子の等価回路を示す回路図である。 図6は、本発明によるフィルタ素子及びインダクタの第2実施形態の構成を示す側面断面図である。 図7は、本発明によるフィルタ素子及びインダクタの第3実施形態の構成を示す側面断面図である。 図8は、第1実施例における、フィルタ素子のノーマルモードノイズに対する周波数−減衰特性を示すグラフである。 図9は、第1実施例における、フィルタ素子のノーマルモードノイズに対する周波数−減衰特性を示すグラフである。 図10は、第1実施例によるフィルタ素子を用いて、電源装置からのノーマルモードノイズを除去した結果を示すグラフである。 図11は、第1実施例によるフィルタ素子を用いて、電源装置からのノーマルモードノイズを除去した結果を示すグラフである。 図12は、第1実施例によるフィルタ素子を用いて、電源装置からのノーマルモードノイズを除去した結果を示すグラフである。 図13は、第2実施例における、フィルタ素子のノーマルモードノイズに対する周波数−減衰特性を示すグラフである。
符号の説明
1,1a,1b…フィルタ素子、2,2a,2b…インダクタ、3…第1の磁心、5,47…第2の磁心、7,33…第3の磁心、7a…第1の部分、7b…第2の部分、9,31…蓋体、9a…第1の部分、9b…第2の部分、11…第1の巻線、13…第2の巻線、15,49…第3の巻線、17,51…第4の巻線、19…基板、21…容量素子、24…隔離板、35…保持部材。

Claims (4)

  1. 容量素子と接続されることによりノイズフィルタを構成するインダクタであって、
    閉磁路を構成する第1の磁心と、
    コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ周方向に磁界を発生させる巻方向で前記第1の磁心に巻かれた第1及び第2の巻線と、
    前記第1の磁心に対して該第1の磁心の中心軸線方向に並んで配置され、前記第1の磁心の周方向に回転可能に設けられた第2の磁心と、
    コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ方向に磁界を発生させる巻方向で前記第2の磁心に巻かれた第3及び第4の巻線と
    を備え、
    前記第1の巻線の一端及び前記第2の巻線の一端が、それぞれ前記第3の巻線の一端及び前記第4の巻線の一端と電気的に接続されており、
    前記第1及び第3の巻線の一端と、前記第2及び第4の巻線の一端との間に前記容量素子が接続されることを特徴とする、インダクタ。
  2. 前記第1及び第2の磁心の外側面に沿って設けられた第3の磁心をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のインダクタ。
  3. 前記第3の磁心が、前記第1の磁心の外側面に沿った第1の部分、及び前記第2の磁心の外側面に沿った第2の部分を有し、
    前記第1の部分と前記第1の磁心とが互いに固定され、前記第2の部分と前記第2の磁心とが互いに固定され、
    前記第1の部分と前記第2の部分とが、互いに周方向に摺動可能に設けられていることを特徴とする、請求項2に記載のインダクタ。
  4. 閉磁路を構成する第1の磁心と、
    コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ周方向に磁界を発生させる巻方向で前記第1の磁心に巻かれた第1及び第2の巻線と、
    前記第1の磁心に対して該第1の磁心の中心軸線方向に並んで配置され、前記第1の磁心の周方向に回転可能に設けられた第2の磁心と、
    コモンモードのノイズ電流によって互いに同じ方向に磁界を発生させる巻方向で前記第2の磁心に巻かれた第3及び第4の巻線と
    を備え、
    前記第1の巻線の一端及び前記第2の巻線の一端が、それぞれ前記第3の巻線の一端及び前記第4の巻線の一端と電気的に接続されており、
    前記第1及び第3の巻線の一端と、前記第2及び第4の巻線の一端との間に接続された容量素子をさらに備えることを特徴とする、フィルタ素子。
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