JP2005291431A - 潤滑油を対向供給されるディスク/ローラ型無段変速機 - Google Patents

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    • F16H57/049Friction gearings of the toroid type

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Abstract

【課題】中心軸線に沿って半径が変化する作動面を備えた一対のディスクと、その間に押し挟まれた複数のローラと、該ローラの各々を回転可能に担持する複数のトラニオンとを有するディスク/ローラ型無段変速機に於いて、一対のローラ間の担持負荷を均一化し、ローラの耐久性を改善すると共に、変速比維持或は変更制御の安定性を高める。
【解決手段】一対のローラの各々を担持するトラニオンの内部に形成された油路を経て潤滑油を供給するに当って、潤滑油の圧送をトラニオンの両端部より行なう。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディスク/ローラ型無段変速機に係り、特にその内部的作用力の平衡を図ることによりその耐久性と作動の安定性を向上させることに係わる。
車輌用変速装置等に適した変速機の一つとして、中心軸線に沿って半径が変化する作動面を備えた一対のディスクと、前記一対のディスクの作動面を同軸に対向させた間に押し挟まれた複数のローラとを有し、前記一対のディスクに対する前記ローラの傾動角に応じて前記一対のディスク間に伝達される回転力の変速比が無段に変えられるようになっているディスク/ローラ型無段変速機が知られている。かかるディスク/ローラ型無段変速機のディスクの作動面は一般にトロイド面の一部として形成されるので、かかる無段変速機は通常トロイダル型無段変速機と称されている。
上記の如きディスク/ローラ型無段変速機に於いては、前記ローラは通常トラニオンと称される支柱部材により該ローラの中心軸線の周りに回転可能に担持されており、該トラニオンは前記ローラを担持するその中央部より上下に延在し、その上下両端部にて変速比変更時のトラニオンの上下方向の線型変位を許しつつ該線型変位の方向に対し放射方向の支持を与えるラジアル軸受により支持されており、該トラニオンの一端部(通常下端部)に組み込まれた油圧ピストン装置によりトラニオンが上下に線型変位され、それに応じてローラの中心軸線が一対のディスクの中心軸線より変位したときディスクよりローラに作用する偏向力により一対のディスクに対するローラの傾動角が変化して変速比が変えられるようになっている。
かかるディスク/ローラ型無段変速機に於いては、トラニオンによるローラの回転支持部を潤滑すると共にローラとディスクとの間の接触係合が磨耗的になることを防ぐためローラとディスクの間の圧接部にも潤滑油の供給がなされており、そのための潤滑油はトラニオン内に延在するように設けられた油路を通ってトラニオンの一端部(通常下端部)から供給されている。かかる油路を通っての潤滑油の供給は、ディスク/ローラ型無段変速機が車輌の変速機であるときは、車輌のエンジンにより駆動されるオイルポンプによってなされるが、その場合、車輌がエンジンを停止した状態で牽引され或は空走されると、オイルポンプが作動されない状態で変速機が回転し、潤滑不足により変速機の耐久性が低下することに鑑み、トラニオンの上端面に変速機ケーシングの内周上面に向かって開口する油路を設け、変速機の回転に伴って該ケーシング内周上面へ飛散し付着した潤滑油がそれより重力にて落下するのを該開口にて受けてローラ軸受部を潤滑することが、下記の特許文献1に記載されている。
特許第3376910号公報
上記の如きディスク/ローラ型無段変速機は、特に車輌駆動技術の分野に於いては、一般に一対のディスクに対し一対のローラが対称に配置され、これら一対のローラは垂直方向に延在する一対のトラニオンにより担持され、変速比変更に際しては、例えば左側のトラニオンが上方へ変位されるときには右側のトラニオンは下方へ変位される如く、上下反対に変位されるようになっている。かかるトラニオンの左右で上下反対となる線型変位或はそれらを中立位置に維持する作用は、一対のトラニオンのそれぞれに組み込まれた同一設計の油圧ピストン装置により行われ、各油圧ピストン装置にはデューティ比を制御されたパルス状油圧が供給され、該デューティ比の制御により各トラニオンの位置が制御されており、即ち、変速比一定で作動するときには一対のディスクに対し各ローラは整合状態に維持され、また変速比の変更に当っては、一対のディスクに対し各ローラを一時的に互いに反対の方向に変位させる制御が行なわれるようになっている。
一対のディスクに対し一対のローラが対称に配置された変速機では、その作動中、一方のローラを担持するトラニオンと他方のローラを担持するトラニオンには,それらの線型変位の方向に沿って互いに反対方向を向く力が一対のディスクより作用する。従って、変速機の作動中、一対のトラニオンの油圧ピストン装置には油圧制御弁により制御された差圧が互いに反対方向に掛けられる。
一方、かかるディスク/ローラ型無段変速機に於いては、上記の如くトラニオンによるローラの回転支持部を潤滑すると共にローラとディスクとの間の接触係合が磨耗的になることを防ぐための潤滑油の供給は、従来一般に左右トラニオンの各々内に延在するよう設けられた油路を通ってトラニオンの下端部からなされている。潤滑油は圧力により流量の制御が可能なよう或る程度以上の流れ抵抗を呈する油路を経て行われ、またローラとディスクの間への潤滑油の供給は噴霧により行われるので、潤滑油の供給はかなりの圧力を伴ってなされており、かかる潤滑油の圧送供給によりトラニオンには、通常トラニオンおよびそれによって担持されたローラその他の付属部品にかかる重力より大きい上向きの力が作用している。かかる上向きの力は、一方のトラニオンでは油圧ピストン装置により作用される力を助ける方向に作用するが、他方のトラニオンでは油圧ピストン装置により作用される力に抗して作用する。かかる潤滑油の圧送供給により一対のトラニオンに作用する力の差は、従来の変速機では一対のローラが担持するトルクの差により補償されているが、この差が高じると、ローラの一方に於ける磨耗が過度に進行する。また、潤滑油の流量は変速機の回転速度や負荷の変化に伴って変えられるのが好ましく、そうなれば、潤滑油の供給に基づいてトラニオンに作用する上向き外力は変速機の回転速度や負荷に応じ変化することになり、これは変速機の一定変速比維持或は変速比変更制御にとってノイズとなる。
本発明は、上記の事情に着目し、この種のディスク/ローラ型無段変速機に於ける一対のローラの担持負荷を均一化し、ローラの耐久性を改善すると共に、変速比維持或は変更制御の安定性を高めることを課題としている。
かかる課題を解決するのとして、本発明は、中心軸線に沿って半径が変化する作動面を備えた一対のディスクと、前記一対のディスクの作動面を同軸に対向させた間に押し挟まれた複数のローラと、前記ローラの各々をその中心軸線の周りに回転可能に担持する複数のトラニオンとを有し、前記複数のローラを介して前記一対のディスク間に回転力を伝達し、前記各ローラの中心軸線が該ローラを担持する前記トラニオンの線型変位により前記一対のディスクの中心軸線に対し変位されることにより前記各ローラに前記一対のディスクに対する傾動を起こさせて前記一対のディスク間に伝達される回転力の変速比が変えられるようになっているディスク/ローラ型無段変速機にして、前記トラニオン内に形成された油路を経て供給される潤滑油の圧送を該トラニオンの線型変位の方向に沿った両端部より行なうようになっていることを特徴とするディスク/ローラ型無段変速機を提案するものである。
前記潤滑油は、主として該ローラとそれを担持するトラニオンとの間の軸受部に供給される第一の潤滑油と、主として該ローラと前記一対のディスクとの間の圧接部に供給される第二の潤滑油とを含み、前記第一と第二の潤滑油がそれぞれ前記トラニオンの前記線型変位の方向に沿った両端部より対向して供給されてよい。
前記トラニオンは、その線型変位の方向に沿った中央部にて該ローラを担持し、その線型変位の方向に沿った両端部にて該線型変位を許しつつ該線型変位の方向に対し放射方向の支持を与えるラジアル軸受により支持されており、前記トラニオンはその前記両端部に潤滑油に対する受圧面を呈するようになっていてよい。
上記の如く、中心軸線に沿って半径が変化する作動面を備えた一対のディスクと、前記一対のディスクの作動面を同軸に対向させた間に押し挟まれた複数のローラと、前記ローラの各々をその中心軸線の周りに回転可能に担持する複数のトラニオンとを有し、前記複数のローラを介して前記一対のディスク間に回転力を伝達し、前記各ローラの中心軸線が該ローラを担持する前記トラニオンの線型変位により前記一対のディスクの中心軸線に対し変位されることにより前記各ローラに前記一対のディスクに対する傾動を起こさせて前記一対のディスク間に伝達される回転力の変速比が変えられるようになっているディスク/ローラ型無段変速機に於いて、前記トラニオン内に形成された油路を経て供給される潤滑油の圧送を該トラニオンの線型変位の方向に沿った両端部より行なうようになっていれば、潤滑油の供給に基づいてトラニオンに作用する外力を緩和ないし打ち消すことができ、その分左右のローラが担持するトルクの偏差が低減され、変速機の負荷容量が増大し、その耐久性が向上し、また変速比維持或は変更制御の安定性が高まる。
前記潤滑油が、主として該ローラとそれを担持するトラニオンとの間の軸受部に供給される第一の潤滑油と、主として該ローラと前記一対のディスクとの間の圧接部に供給される第二の潤滑油とを含むときには、これら第一と第二の潤滑油がそれぞれ前記トラニオンの前記線型変位の方向に沿った両端部より対向して供給されれば、ローラと一対のディスク間の潤滑およびローラとそれを担持するトラニオン間の潤滑をそれぞれ的確な度合に維持しつつ、潤滑油の供給が一対のローラの担持負荷の分配や変速機の変速比維持或は変更制御に対し及ぼす悪影響を軽減し或は無くすことができる。
また、前記トラニオンが、その線型変位に沿う中央部にて該ローラを担持し、その線型変位に沿った両端部にて該線型変位を許しつつ該線型変位の方向に対し放射方向の支持を与えるラジアル軸受により支持されており、前記トラニオンはその前記両端部に潤滑油に対する受圧面を呈するようになっていれば、トラニオン内に於ける潤滑油路の如何に拘わらず二つの対向する方向に供給される潤滑油によりトラニオンに作用する外力を適当に釣り合わせ、潤滑油の供給が一対のローラ間の負荷担持の分配や変速機の変速比維持或は変更制御に対し及ぼす悪影響を最大限に抑制することができる。
添付の図1は、本発明によるディスク/ローラ型無段変速機を車輌の駆動系に於いて実施した例を示す概略図である。ディスク/ローラ型無段変速機は、車輌用駆動装置の場合に一般に行われているように、ディスク/ローラ型無段変速機の2組が、第1の組の出力側ディスクと第2の組の出力側ディスクとを同軸に背中合わせにした状態に配列され、これら第1および第2の組の出力側ディスクの両側に第1および第2の組の入力側ディスクが同軸に配列され、第1および第2の組の入力側ディスクが第1および第2の組の出力側ディスクを貫通する連結軸により互いにトルク伝達関係に連結された構造に構成されている。
即ち、図1に於いて、10a、10b、10c、10dが軸線に沿って半径が変化する作動面を備えたディスクであり、それらの作動面12a、12b、12c、12dが凹状のトロイド面として形成されている。ディスク10a、10b、10c、10dは共通の中心軸線nに整合して配列されている。ディスク10aと10bは一対のローラ14a、14bと共に1組のディスク/ローラ型無段変速機を構成し、ディスク10cと10dとは他の一対のローラ14c、14dと共に他の1組のディスク/ローラ型無段変速機を構成している。ディスク10a、10bとローラ14a、14bとにより構成されたディスク/ローラ型無段変速機に於いては、ディスク10aが入力側であり、ディスク10bが出力側である。
一方、ディスク10c、10dとローラ14c、14dとにより構成されたディスク/ローラ型無段変速機に於いては、ディスク10dが入力側であり、ディスク10cが出力側である。これら各組の出力側ディスク10bと10cとは中心軸線nに沿って同軸に背中合わせに配列され、図には示されていないスプライン等により歯車16とトルク伝達関係に連結され、歯車16は更に歯車18と噛み合い、これらの歯車がこのディスク/ローラ型無段変速機の出力部材を構成している。歯車16および18は図にて解図的に示されている軸受手段20、22により変速装置のハウジングより回転式に支持されている。
軸線nに沿って同軸に配列された入力側ディスク10aおよび10dは、出力側ディスク10bおよび10cを貫通する連結軸24により互いにトルク伝達関係に連結され、且つローディングカム式の押圧手段26により該連結軸を介して互いに中心軸線nに沿って引き寄せられる関係に組み合わされている。即ち、連結軸24の図に於ける右端はスプライン28およびナット30等によりディスク10aとトルク伝達関係に且つ軸線方向に相互に固定された関係に連結されているが、図で見て左端に於いては、ディスク10dは軸受32により連結軸24上に回転自在に支持されている。連結軸24は円板部材34と剛固に連結されている。ディスク10dと円板部材34の向かい合った周縁部にはそれぞれに環状カム36および38が形成されており、それらの間に周方向に沿って隔置された複数個のローラ40が設けられている。かかる構成により、連結軸24およびこれと剛固に連結された円板部材34とディスク10dの間にトルクが作用して円板部材34とディスク10dの間に極僅かでも相対回転が生ずると、ローラ40が環状カム36および38の斜面の間に噛み込まれ、ディスク10dは連結軸24とトルク伝達関係に連結されるとともに、連結軸24を通って作用する反作用の下にディスク10cとディスク10dの間およびディスク10aとディスク10bの間にローラ14c、14dおよびローラ14a、14bを挾圧する作用が得られる。
回転入力は入力軸42から円板部材44へ導入され、該円板部材の周縁部に設けられた爪46よりこれに噛み合う円板部材34の環状カム38とは反対の側に設けられた爪48を経て円板部材34へ伝わるようになっている。
入力軸42は遊星歯車装置50のサンギヤ52に連結されている。サンギヤ52の周りには複数のプラネタリピニオン54が噛み合わされており、それらはキャリア56により担持されている。キャリア56はブレーキ58によりハウジング60に対し選択的に固定されその回転を制動されるようになっている。プラネタリピニオン54の周りにはリングギヤ62が噛み合わされており、このリングギヤは回転フレーム64によりトルクコンバータ66の出力軸68に連結されている。回転フレーム64とサンギヤ52とはクラッチ70により選択的に連結されるようになっている。トルクコンバータ66はポンプ72、タービン74、ステータ76を有し、ポンプ72は回転フレーム78を介してエンジン80のクランク軸82と連結され、タービン74は緩衝継手84を経て出力軸68と連結され、ステータ76はワンウェイクラッチ86を介してハウジング60より支持されている。トルクコンバータ66は直結クラッチ88によりバイパスされるようになっている。
ローラ14a〜14dの各々は、ローラ14aについてA−A断面として示す如く、ラジアル/スラスト軸受90により偏心軸92により支持されており、偏心軸92はラジアル軸受94およびスラスト軸受96を介してトラニオン98により支持されている。トラニオン98はローラ14aと14bに対するものが一対とされ、またローラ14cと14dに対するものが一対とされて、ローラ支持部の上下の位置にてリンク100および102により相互に組み合わされており、これらのリンクとの係合部にてラジアル軸受104および106により縦中心軸線sの回りに回動可能に支持されている。尚、ラジアル軸受104および106は、リンク100および102に対するトラニオン98の縦中心軸線sに沿った変速比変更制御用の線型変位を許すようになっている。
トラニオン98の上端部108はシールリング110を備えたピストン状に形成されており、リンク100に設けられたシリンダ部材112のシリンダ孔114内に中心軸線sに沿って移動可能に受けられている。かくしてトラニオンの上端部108の端面116はシリンダ部材112がシリンダ孔114内に呈するシリンダ室118に露呈されたピストンの端面をなしている。シリンダ室118には図には示されていない潤滑油ポンプより圧送された潤滑油が供給されるようになっており、この潤滑油の圧力によりトラニオン98には図にて下方へ向かう外力が及ぼされるようになっている。トラニオンの上端面116にはトラニオン上端部108内にその中心軸線に沿って形成された潤滑油路120が開口しており、これより潤滑油路120内へ導入された潤滑油は、噴射口122よりローラ14aと一対のディスク10aと10bの間の圧接部へ向けて噴射され、これらローラとディスクの接触面を潤滑するようになっている。尚、ローラやディスクの作動面の一部に供給された潤滑油はローラやディスクの回転に伴ってそれらの作動面に沿って広がるので、噴射口122からの潤滑油の噴射は、そのことを考慮してローラまたは一対のディスク上の適当な箇所へ向けて行われてよい。
トラニオンの下端部は油圧アクチュエータ124のピストン126に連結されており、油圧アクチュエータのハウジング128にはピストンの下方および上方に面する油圧室130および132が形成されている。そしてこれらの油圧室130および132に圧油が給排されることによりトラニオン98が上下方向に変位されるようになっている。
トラニオンの油圧アクチュエータ124より図にて下方には、更にシールリング134を備えたピストン状の下端部136があり、油圧アクチュエータのハウジング128に設けられたリンダ孔138内に中心軸線sに沿って移動可能に受けられている。かくしてトラニオンの下端部136の端面140はシリンダ孔138が呈するシリンダ室142に露呈されたピストン端面をなしており、図には示されていない潤滑油ポンプよりここに圧送供給される潤滑油の圧力により図にて上方へ向かう力を発生する受圧面をなしている。シリンダ室142にはトラニオン下端部内にそに中心軸線に沿って形成された潤滑油路144が開口しており、これより潤滑油路144内へ導入された潤滑油は、ラジアル軸受94、スラスト軸受96、ラジアル/スラスト軸受90を潤滑するようになっている。
油圧アクチュエータ124によるトラニオン98の上下の変位は、トラニオンの下端に連結された変位センサ146により検出されるようになっている。油圧アクチュエータ124の下方の油圧室130および上方の油圧室132は、それぞれ油路UおよびDを経て、変速制御弁148のポート150および152と連結されている。変速制御弁148は、ソレノイド154および156への通電の状況に応じて、いずれのソレノイドにも通電が行われていないときaの状態となり、ソレノイド154にのみ通電が行われたときはbの状態となり、ソレノイド156にのみ通電が行われたときにはcの状態となるよう制御される4ポートのリニア制御弁である。変速制御弁148のポート158には油圧ポンプの如き圧油源160より圧油が供給されるようになっており、またポート162は油溜164へ向かう排油ポートである。
変速制御弁148のソレノイド154および156は電子式車輌運転制御装置166からの指令により選択的に通電されるようになっている。電子式車輌運転制御装置166はマイクロコンピュータを備えたこの技術の分野に於いては周知のものであり、種々の入力情報Iおよび変位センサ146からのトラニオン変位に関する情報に基づいて制御計算を行い、変速制御弁148の外にエンジン80、直結クラッチ88、クラッチ70、ブレーキ58を制御するようになっている。
変速機の作動中には、ローラ14aを担持するトラニオンとローラ14bを担持するトラニオンには,それらの中心軸線sに沿って互いに反対方向を向く力が一対のディスク10aおよび10bより作用する。同様にローラ14cを担持するトラニオンとローラ14dを担持するトラニオンには,それらの中心軸線sに沿って互いに反対方向を向く力が一対のディスク10cおよび10dより作用する。今、変速機が車輌を前進方向に駆動しているとき、ローラ14aを担持するトラニオンは一対のディスク10aおよび10bより下向きの力を受け,ローラ14bを担持するトラニオンは一対のディスク10aおよび10bより上向きの力を受けるとすると、その間、変速制御弁148は油路Uのためのポート150に油路Dのためのポート152より高い油圧を発生し、ローラ14aを担持するトラニオンの油圧アクチュエータでは,その下方の油圧室130に高い方の油圧が供給され、その上方の油圧室132に 低い方の油圧が供給され、ローラ14bを担持するトラニオンの油圧アクチュエータでは,油路UとDとが反転され、上方の油圧室に油路Uの高い方の油圧が供給され、下方の油圧室に油路Dの低い方の油圧が供給される。
ローラ14a、14b、14c、14dを担持する各トラニオンには、該トラニオンおよびそれによって担持されたローラその他の付属部品にかかる重力が一様に下向きに作用しているが、従来の変速機では、潤滑油の供給によりトラニオンに作用する上向きの力は上記の重力による下向きの力より大きいので、ローラ14aを担持するトラニオンでは、潤滑油の供給により作用する力は、油路UとDに於ける油圧差による力を助ける方向に作用するのに対し、ローラ14bを担持するトラニオンでは、潤滑油の供給により作用する力は、油路UとDに於ける油圧差による力に抗して作用していた。ディスク10aと10bの間に伝達されるトルクはローラ14aと14bとが合わせて分担するので、上記の潤滑油圧力により左右のトラニオンに作用する力のアンバランスは、その差分だけローラ14bの分担する伝達トルクがローラ14aの分担する伝達トルクより大きくなることにより釣り合わされていた。かかる事情は、一対のディスク10cおよび10dと一対のローラ14cおよび14dとについても同じである。
これに対し、本発明によれば、トラニオンにはその上端部からも潤滑油が供給されることにより、潤滑油の供給に基づいてトラニオンに作用する上向きの力は任意の度合に低減されるので、トラニオンおよびそれによって担持されたローラその他の付属部品にかかる重力を考慮の上、トラニオンの下端部および上端部からの潤滑油供給経路を適当に設計することにより、一対のローラにより担持されるトルクの配分を可及的に等しくし、変速機の負荷容量を増大させると共にその耐久性を向上させ、また変速機の回転速度や担持負荷の状態に応じて潤滑油供給量が変えられる場合にも、潤滑油の供給に基づいてトラニオンに作用する外力が変化して変速比の維持や変更制御が乱されることを回避し、変速比維持或は変更制御の安定性を高めることができる。
以上に於いては本発明を一つの実施の形態について詳細に説明したが、かかる実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
本発明によるディスク/ローラ型無段変速機を車輌の自動変速駆動系に適用した一例を示す概略図。
符号の説明
10a,10b,10c,10d…ディスク、12a,12b,12c,12d…ディスクの作動面、14a,14b,14c,14d…ローラ、16,18…歯車、20,22…軸受手段、24…連結軸、26…ローディングカム式の押圧手段、28…スプライン、30…ナット、32…軸受、34…円板部材、36,38…環状カム、40…ローラ、42…入力軸、44…ディスク、46,48…爪、50…遊星歯車装置、52…サンギヤ、54…プラネタリピニオン、56…キャリア、58…ブレーキ、60…ハウジング、62…リングギヤ、64…回転フレーム、66…トルクコンバータ、68…出力軸、70…クラッチ、72…ポンプ、74…タービン、76…ステータ、78…回転フレーム、80…エンジン、82…クランク軸、84…緩衝継手、86…ワンウェイクラッチ、88…直結クラッチ、90…ラジアル/スラスト軸受、92…偏心軸、94…ラジアル軸受、96…スラスト軸受、98…トラニオン、100,102…リンク、104,106…ラジアル軸受、108…トラニオン上端部、110…シールリング、112…シリンダ部材、114…シリンダ孔、116…トラニオン上端部端面、118…シリンダ室、120…潤滑油路、122…噴射口、124…油圧アクチュエータ、126…ピストン、128…油圧アクチュエータハウジング、130,132…油圧室、134…シールリング、136…トラニオン下端部、138…シリンダ孔、140…トラニオン下端部端面、142…シリンダ室、144…潤滑油路、146…変位センサ、148…変速制御弁、150,152…ポート、154,156…ソレノイド、158…ポート、160…圧油源、162…ポート、164…油溜、166…電子式車輌運転制御装置

Claims (3)

  1. 中心軸線に沿って半径が変化する作動面を備えた一対のディスクと、前記一対のディスクの作動面を同軸に対向させた間に押し挟まれた複数のローラと、前記ローラの各々をその中心軸線の周りに回転可能に担持する複数のトラニオンとを有し、前記複数のローラを介して前記一対のディスク間に回転力を伝達し、前記各ローラの中心軸線が該ローラを担持する前記トラニオンの線型変位により前記一対のディスクの中心軸線に対し変位されることにより前記各ローラに前記一対のディスクに対する傾動を起こさせて前記一対のディスク間に伝達される回転力の変速比が変えられるようになっているディスク/ローラ型無段変速機にして、前記トラニオン内に形成された油路を経て供給される潤滑油の圧送を該トラニオンの線型変位の方向に沿った両端部より行なうようになっていることを特徴とするディスク/ローラ型無段変速機。
  2. 前記潤滑油は、主として該ローラとそれを担持するトラニオンとの間の軸受部に供給される第一の潤滑油と、主として該ローラと前記一対のディスクとの間の圧接部に供給される第二の潤滑油とを含み、前記第一と第二の潤滑油がそれぞれ前記トラニオンの前記線型変位の方向に沿った両端部より対向して供給されることを特徴とする請求項1に記載のディスク/ローラ型無段変速機。
  3. 前記トラニオンは、その線型変位の方向に沿った中央部にて該ローラを担持し、その線型変位の方向に沿った両端部にて該線型変位を許しつつ該線型変位の方向に対し放射方向の支持を与えるラジアル軸受により支持されており、前記トラニオンはその前記両端部に潤滑油に対する受圧面を呈するようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載のディスク/ローラ型無段変速機。
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