JP2005291211A - 振動数調整圧縮機ステータブレード及び関連する方法 - Google Patents

Abstract

【課題】 本発明は、振動数調整圧縮機ステータブレード及び関連する方法を提供する。
【解決手段】 基部（３０）と翼形部（３２）とを有する圧縮機ステータブレード（２８）を調整して所望の固有振動数を得る方法は、ａ）圧縮機ステータブレードの固有振動数を特定する段階と、ｂ）圧縮機ステータブレードの異なる目標固有振動数を決定する段階と、ｃ）目標目標固有振動数が得られる量及び形状で圧縮機ステータブレード（２８）の基部（３０）から材料を取り除く段階とを含む。振動数調整圧縮機ステータブレードは、翼形部（３２）と基部（３０）とを含み、基部はほぼ直方体形状を有し、少なくとも１つの溝（３４）が基部の幅寸法を横切って切削され、溝（３４）は翼形部の所定の固有振動数が得られるように選択された寸法を有する。
【選択図】 図３

Description

本発明は、総括的には回転機械技術に関し、具体的には圧縮機ステータブレードの製造又は修正に関する。

これ迄は、圧縮機ステータブレードの固有振動数の調整は、ブレードの翼形部分の形状を修正することによって行われてきた。しかしながら、翼形部分の形状を修正する必要なしに圧縮機ステータブレードの翼形部の固有振動数を修正できることが望ましいと言える。
特開２００２−２７６３０３号公報

本発明は、ブレードの翼形部分（又は、単に翼形部）を修正せずに圧縮機ステータブレードの固有振動数を調整する方法に関する。この方法によると、振動数調整が必要となった場合に、顧客の既存の圧縮機ステータブレードを続けて使用することが可能になる。これに代えて、本明細書に記載した振動数調整方法はまた、新しい圧縮機ステータブレードの製造においても同様に用いることができる。

本発明の例示的であるが非限定的な実施形態では、例えば基部の幅を完全に横切って延びる単一の溝を形成することによって、圧縮機ステータブレードの基部又は取付部から材料が取り除かれる。しかしながら、本発明は単一の一様な形状の溝を形成することに限定されないことを理解されたい。例えば、複数の溝によっても所望の同一結果を得ることができる。加えて、一つ又はそれ以上の溝の深さ及び／又は幅もまた、変化させることができる。従って、ステータブレード基部又は取付部の材料を適切に取り除くことによって、ブレードの翼形部基礎の剛性を変更し、それにより次に翼形の固有振動数を変更する。

従って、本発明のより広い態様では、基部と翼形部とを有する圧縮機ステータブレードを調整して所望の固有振動数を得る方法を提供し、本方法は、ａ）圧縮機ステータブレードの固有振動数を特定する段階と、ｂ）圧縮機ステータブレードの異なる目標固有振動数を決定する段階と、ｃ）目標目標固有振動数が得られる量及び形状で、圧縮機ステータブレードの基部から材料を取り除く段階とを含む。

別の態様では、所望の固有振動数を得るように圧縮機ステータブレードを調整する方法を提供し、圧縮機ステータブレードは、翼形部と、一対の比較的長い側面、一対の比較的短い端面、上面及び底面を備えたほぼ長方形である基部とを有しており、本方法は、ａ）圧縮機ステータブレードの固有振動数を特定する段階と、ｂ）圧縮機ステータブレードの異なる目標固有振動数を決定する段階と、ｃ）目標目標固有振動数が得られるような形状になった溝の形態で、圧縮機ステータブレードの基部から材料を取り除く段階とを含む。

さらに別の態様では、圧縮機ステータブレードを提供し、本圧縮機ステータブレードは、翼形部と基部とを含み、基部はほぼ直方体形状を有し、少なくとも１つの溝が基部の幅寸法を横切って切削され、溝は翼形部の所定の固有振動数が得られるように選択された寸法を有する。

次に、末尾に特定した図面に関連させて本発明を詳細に説明する。

最初に図１及び図２を参照すると、公知の圧縮機ステータブレード１０は、基部又は取付部１２と翼形部１４とを含む。基部又は取付部１２は、形状がほぼ長方形であり、半径方向内面２４及び半径方向外面２６と共に一対の長い側面１６、１８及び一対の短い端面２０、２２を有する。基部はまた、平行四辺形の形状、すなわち平行な端面が平行な側面に対して垂直でない形状として形成することができる。これ迄は、翼形部１４の固有振動数を変えるためには、翼形部自体の形状を修正しなければならなかった。

図３及び図４は、本発明の非限定的な実施形態による圧縮機ステータブレードを示す。この実施形態では、圧縮機ステータブレード２８はまた、基部又は取付部３０と翼形部３２とを含む。ブレードの固有振動数を求めかつ目標固有振動数を特定した後に、ステータブレードは、基部又は取付部３０から材料を選択的に取り除くことによって修正される。具体的には、単一の幅広の溝３４が、切削又は機械加工によって基部又は取付部内に形成され、この溝は、基部又は取付部の幅を完全に横切って、すなわち端面４０、４２と平行に側面３６から側面３８まで延びる。溝の幅は、実質的に翼形部３２の翼弦方向長さ全体にわたっていることが分かる。このケースでは、溝３４は、平行な側面４４、４６と平坦な底又は底面４８を有する。底面４８は、基部又は取付部３０の半径方向内面５０及び半径方向外面５２に対して平行である。

基部又は取付部から取り除かれる材料の量が所望の固有振動数に応じて決まることは、当業者には明らかであろう。従って、溝の幅「Ｗ」及び深さ「Ｄ」は、目標固有振動数を得るための必要に応じて変えることができる。加えて、溝３４の側面４４、４６は、直線状又は平行である必要はなく、また溝の深さ「Ｄ」は、溝の平坦な底面４８にわたって変化させることができる。例えば、面４４、４６は、対向させて湾曲（凸状又は凹状のいずれか）させることができ、また深さＤは、溝の長さ及び／又は幅にわたって線形又は非線形に変化させることができる。所望の固有振動数はまた、同一の又は異なる大きさ及び形状の１つ又はそれ以上の付加的な溝を形成することによっても得ることができる。

翼形部の固有振動数を調整する目的でステータブレードの基部又は取付部から材料を取り除くことは、既存の圧縮機ステータブレードを改造するだけでなく、圧縮機ステータブレードの初期設計及び製造にも使用することができる概念である。既存の圧縮機ステータブレードに本発明を利用することができることにより、振動数に関する問題に対して、修正した翼形部形状を有する新しいステータブレードを製造するような通常のサイクルに比べて、比較的早いハードウェアの解決が得られる。

現在最も実用的でかつ好ましい実施形態であると考えられるものに関して本発明を説明してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、また特許請求の範囲に記載した参照符号は、本発明の技術的範囲を狭めるのではなく、本発明をより容易に理解するためのものであることを理解されたい。

公知の圧縮機ステータ翼形部の側面図。 図１に示す翼形部の斜視図。 本発明の非限定的な実施形態による圧縮機翼形部の側面図。 図３に示す翼形部の斜視図。

符号の説明

２８ 圧縮機ステータブレード
３０ 基部
３２ 翼形部
３４ 溝
３６、３８ 基部の側面
４０、４２ 基部の端面
４４、４６ 溝の側面
４８ 溝の底面
５０ 基部の半径方向内面
５２ 基部の半径方向外面
Ｄ 溝の深さ
Ｗ 溝の幅

Claims (10)

1. 基部（３０）と翼形部（３２）とを有する圧縮機ステータブレード（２８）を調整して所望の固有振動数を得る方法であって、
   ａ）前記圧縮機ステータブレードの固有振動数を特定する段階と、
   ｂ）前記圧縮機ステータブレードの異なる目標固有振動数を決定する段階と、
   ｃ）前記目標目標固有振動数が得られる量及び形状で、前記圧縮機ステータブレード（２８）の基部（３０）から材料を取り除く段階と、
   を含む方法。
2. 前記段階ｃ）が、前記基部内に少なくとも１つの溝（３４）を形成することによって実行される、請求項１記載の方法。
3. 前記溝（３４）が、ほぼ平行な側面（４４、４６）とほぼ平坦な底面（４８）とを有する、請求項２記載の方法。
4. 前記溝（３４）が一定の深さを有する、請求項３記載の方法。
5. 前記溝（３４）が一定の幅を有する、請求項３記載の方法。
6. 前記溝（３４）が、前記基部（３０）の幅を完全に横切って延びる、請求項２記載の方法。
7. 前記基部（３０）が、一対の比較的長い側面（３６、３８）、一対の比較的短い端面（４０、４２）、半径方向内面（５０）及び半径方向外面（５２）を有するほぼ長方形である、請求項１記載の方法。
8. 前記段階ｃ）が、前記基部（３０）内に少なくとも１つの溝（３４）を形成することによって実行される、請求項７記載の方法。
9. 前記溝（３４）が、一方の側面（３６）から他方の側面（３８）まで前記基部（３０）を完全に横切って延びる、請求項８記載の方法。
10. 翼形部（３２）と基部（３０）とを含み、前記基部がほぼ直方体形状を有し、少なくとも１つの溝（３４）が前記基部の幅寸法を横切って切削され、前記溝（３４）が、前記翼形部の所定の固有振動数が得られるように選択した寸法を有する、圧縮機ステータブレード（２８）。

Images