JP2005290156A - ポリ乳酸水性エマルジョン、その製造法および当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有するコーティング剤 - Google Patents

ポリ乳酸水性エマルジョン、その製造法および当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有するコーティング剤 Download PDF

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Abstract

【課題】 取扱い作業性、安全性、貯蔵安定性などに優れたポリ乳酸水性エマルジョンおよびその製造法を提供すること。
【解決手段】 一般式(1):Fa−COO−((CHR(CHR−O)((CHRl’(CHRm’−O)n’−R(式中、Faは炭素数4〜12のアルキル基、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される化合物を含有することを特徴とするポリ乳酸水性エマルジョンを用いる。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ポリ乳酸水性エマルジョン、その製造法および当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有してなるコーティング剤に関する。更に詳しくは、天然原料から合成されるポリ乳酸を主成分とし、しかも貯蔵安定性、作業性および環境適性に優れたポリ乳酸水性エマルジョン、その製造法および当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有してなるコーティング剤に関する。
ポリ乳酸は、トウモロコシなどの天然原料から合成される生分解性プラスチックとして知られている。ポリ乳酸は、従来のプラスチックと対比して同様の利便性を有し、しかも従来のプラスチックが有していない生分解性を有することに特長がある。すなわち、ポリ乳酸は、酵素分解や加水分解により水と二酸化炭素に分解されて自然界に還元され、また焼却時の消費熱量が小さく且つ有害なダイオキシンが発生しないため、従来の石油系プラスチックに比べて安全性が高く、環境負荷の小さい資源循環型の素材として注目されており、既に容器、包装、繊維、農業資材、緩衝材などの様々な分野で利用されつつある。
ポリ乳酸は、従来からペレットなどの固体形態で供給されているため、上記用途に適用する際の取扱い性が不十分であった。そのため、取扱い作業性の良い形態での供給、特に安全性の面から水性エマルジョンの開発が急務とされており、当該エマルジョンは農業資材、建材、紙材向けのコーティング剤や添加剤などへの市場展開が期待されている。
このような状況下、ポリ乳酸の水性エマルジョンに関する検討が既になされている(特許文献1、2参照)。すなわち、特許文献1には、特定乳化剤(全乳化剤中のアニオン乳化剤含有率が80重量%以上のもの)を用いて乳化してなる平均粒径0.05〜10μの生分解性エマルジョン組成物が開示され、特許文献2にはロジン系樹脂とポリ乳酸とを構成成分とするポリ乳酸水性水性エマルジョンが開示されている。
しかしながら、特許文献1により開示されたエマルジョン組成物は、エマルジョンとしての貯蔵安定性が不十分であり、前記のような各種用途に適用するには不満足である。特許文献2により開示されたエマルジョン組成物では、当該貯蔵安定性を向上させるために、構成成分であるロジン系誘導体を比較的多量に含有させる必要があるため皮膜の力学的強度が低下する傾向がある。従って、前記用途の中でも特に力学的強度が要求される場合には必ずしも満足しうるものではない。
特開平10−101911号公報 特開2003−321600号公報
本発明は、取扱い作業性、安全性、貯蔵安定性などに優れたポリ乳酸水性エマルジョンおよびその製造法を提供することを目的とする。また、当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有するコーティング剤を提供することを目的とする。
本発明者は、前記従来技術の課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、特定の構造を有する脂肪酸誘導体を構成成分として含有するポリ乳酸水性エマルジョンが、前記目的を達成しうることを見出した。本発明はかかる新たな知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、一般式(1):Fa−COO−((CHR(CHR−O)((CHRl’(CHRm’−O)n’−R(式中、Faは炭素数4〜12のアルキル基、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される化合物を含有することを特徴とするポリ乳酸水性エマルジョンに関する。また本発明は、ポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物との混合物を水中に乳化分散させることを特徴とするポリ乳酸水性エマルジョンの製造法に関する。更に本発明は、当該ポリ乳酸水性エマルジョンを含有してなることを特徴とするコーティング剤に関する。
本発明によれば、従来は固形であったポリ乳酸を水性エマルジョンの形態で提供でき、ハンドリング性を向上できる。このためポリ乳酸を、塗工、浸漬、吹き付けなどの簡単な方法で使用できるようになり、これまで困難だった他の水系薬剤への配合も容易で、各種コーティング剤や添加剤などの用途に利用できる。また得られたポリ乳酸の水性エマルジョンは、水を媒体としているため安全性が高く、しかも貯蔵安定性が良好である。更に、本発明のポリ乳酸の水性エマルジョンを含有してなるコーティング剤は、各種基材への密着性、透明性、低温造膜性、耐水性、耐溶剤性および生分解性に優れるなどの特徴を有している。
本発明で用いられる脂肪酸誘導体は、一般式(1):Fa−COO−((CHR(CHR−O)((CHRl’(CHRm’−O)n’−R(式中、Faは炭素数4〜12のアルキル基、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される。当該脂肪酸誘導体の製造方法は特に制限されないが、(a)炭素数5〜13の脂肪酸および(b)一般式(2):HO−((CHR(CHR−O)−R(式中、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される化合物を反応させることにより得られる。
一般式(1)で表される化合物は、構成原料(a)成分である脂肪酸と、他の構成原料である(b)成分からなるものである。(a)成分である炭素数5〜13の脂肪酸としては、吉草酸、カプロン酸、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデシル酸、ラウリン酸、オクチル酸、イソノナン酸などの飽和脂肪酸;ウンデシレン酸などの不飽和脂肪酸などを例示できる。これらの中では、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、オクチル酸、イソノナン酸からなる群より選ばれる少なくとも一種の脂肪酸を用いた場合には、得られるエマルジョン組成物の貯蔵安定性が特に良好となり、かつ当該組成物中の乳化剤成分含有量を低減できるため得られる皮膜の耐水性が良好となり、好ましい。
(b)成分としては、一般式(2)で表される化合物であれば、特に制限されず公知各種の化合物を使用することができ、具体的にはエチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等のアルキレングリコールモノアルキルエーテル類等が挙げられる。(b)成分の中では、ポリ乳酸との相溶性が良好となったり、最低造膜温度を低下させやすくなるため、トリエチレングリコールモノメチルエーテルを用いることが好ましい。なお、式中、l+m、l’+m’が6を超える場合や、n+n’が5を超える場合には、得られる当該エマルジョン組成物とポリ乳酸との相溶性が低下するため、均一なポリ乳酸エマルジョンが得られにくくなる。
(a)成分と(b)成分との反応には公知のエステル化反応法を採用できる。具体的には150℃〜300℃程度の高温条件において、生成する水を系外に除去しながら行われる。また、エステル化反応中に空気が混入すると生成するエステル化物が着色する恐れがある為、反応は窒素やヘリウム等の不活性ガスの下で行うことが好ましい。なお、反応に際して必ずしもエステル化触媒を必要としないが、反応時間の短縮のために酢酸、パラトルエンスルホン酸などの酸触媒、水酸化カルシウムなどのアルカリ金属の水酸化物、酸化カルシウム、酸化マグネシウムなどの金属酸化物、トリフェニルフォスファイトなどのリン系化合物を使用することもできる。
前記一般式(1)の化合物の製造方法において、反応を促進するために(a)成分として脂肪酸の酸塩化物を使用することもできる。
本発明で用いられるポリ乳酸とは、一般にトウモロコシやジャガイモなどのでんぷんを発酵させて得られる乳酸を熱処理してラクチドとなし、次いで該ラクチドを開環重合させるラクチド法により得られるもの、更には乳酸を直接脱水重縮合反応させる直接重合法によって得られるものなどである。出発原料である乳酸にはL体とD体という光学異性体が存在するため、そのポリマーであるポリ乳酸は、これら異性体の存在比率を調整することによって結晶性を変化させたり、重合条件の違いによって分子量を変化させることにより、性状の異なる製品が開発されている。通常、ポリ乳酸のガラス転移温度は分子量の違いにより40〜60℃の幅があり、また融点も結晶性の違いなどにより様々であるが、ポリL−乳酸の場合は約170℃である。ポリ乳酸のD体、L体含有量については、D体含有量が2%以上50%以下、好ましくはD体含有量が6%以上50%以下、より好ましくは15%以上50%以下である非晶性ポリ乳酸が、最低造膜温度を低下させやすいため好ましい。一般的には、D体含有量が15%以上50%以下であるポリ乳酸では、融点や融解熱は観測されない。本発明において用いられるポリ乳酸の重量平均分子量としては、1万〜20万程度であることが好ましい。重量平均分子量が1万より小さい場合は得られる塗膜の力学的強度が劣ったり、また20万より大きい場合は取扱い作業性が劣ったり、乳化も困難となる傾向がある。なお、本明細書における重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法によるポリスチレン換算値である。
ポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物の使用割合は、通常ポリ乳酸100重量部に対し、ロジン系樹脂を2〜30重量部程度、好ましくは5〜25重量部とするのがよい。一般式(1)表される化合物が2重量部に満たない場合には、一般式(1)表される化合物を添加することによる改質がほとんど認められず、また30重量部を越える場合には塗膜の力学的強度が低下する傾向にありいずれの場合も適当ではない。
また、ポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物とを水中に乳化分散させるために使用する乳化剤としては、特に限定はされず、公知各種のアニオン性、カチオン性、両性もしくはノニオン性の低分子または高分子乳化剤を使用できる。
例えば、低分子のアニオン性乳化剤としては、α−オレフィンスルホン化物、アルキルサルフェート、アルキルフェニルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのスルホコハク酸のハーフエステル塩、ロジン石鹸などがあげられ、カチオン性乳化剤としては、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩などがあげられる。また両性乳化剤としては、各種のアミノ酸型またはベタイン型のものがあげられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステルなどがあげられる。更に高分子乳化剤としては、各種のアニオン性単量体、カチオン性単量体またはノニオン性単量体を共重合して得られるアニオン性、カチオン性、両性またはノニオン性の各種の共重合型乳化剤があげられる。乳化性が良好で環境ホルモンの懸念が無いという観点から、上記のうちポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸ハーフエステル塩が好ましい。
本発明で使用する乳化剤の種類は、ポリ乳酸の水性エマルジョンの用途に応じて適宜選択すればよく、前記乳化剤の1種を単独でまたは2種以上を混合して使用できる。乳化剤の使用量は、通常ポリ乳酸またはポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物との配合物100重量部に対し、固形分換算で1〜20重量部程度、好ましくは3〜10重量部である。乳化剤の使用量が1重量部より少ない場合には水性エマルジョンの貯蔵安定性が悪くなり、また、20重量部より多い場合には耐水性が低下するため好ましくない。
本発明では、ポリ乳酸またはポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物の配合物を、乳化剤の存在下に水中に乳化分散させることにより、ポリ乳酸の水性エマルジョンを製造する。なお、一般式(1)で表される化合物の水性エマルジョンとポリ乳酸の水性エマルジョンとを混合してポリ乳酸の水性エマルジョンを製造してもよい。乳化の方法は特に制限されず、反転乳化法や高圧乳化法などの公知各種の方法を採用できるが、微細で均一な粒子径のエマルジョンが得られやすいという点から高圧乳化機を利用した高圧乳化法が好ましい。高圧乳化時の圧力は10〜50MPaとするのが好ましい。高圧乳化法は、具体的には前記ポリ乳酸またはポリ乳酸と一般式(1)表される化合物の配合物をベンゼン、トルエン等の溶剤に溶解したのち前記乳化剤及び軟水を添加し、高圧乳化機を用いて乳化した後、減圧下に溶剤を除去することにより行われる。
こうして得られたポリ乳酸の水性エマルジョンの固形分濃度は特に限定されないが、通常10〜70重量%程度となるように適宜に調整して用いる。また、得られたエマルジョンの平均粒子径は、通常0.2〜2μm程度であり、大部分は1μm以下の粒子として均一に分散している。なお、平均粒子径はレーザー回折式粒度分布測定装置「SALD−2000」((株)島津製作所製)を用いて測定した値である。また、該エマルジョンは白色ないし乳白色の外観を呈し、2〜9程度のpH値を有する。
本発明のポリ乳酸の水性エマルジョンは、本発明の目的を逸脱しない範囲で各種公知のポリマーエマルジョンや樹脂エマルジョン、ゴム系ラテックスなどの水系製品に配合して使用することもできる。またこれらのほかに、必要に応じて、充填剤、可塑剤、増粘剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、造膜助剤、防腐剤、防錆剤、顔料、染料等の各種公知の添加剤を適宜含有してもよく、これら添加剤を配合することにより、目的とするコーティング剤を製造することができる。
本発明のポリ乳酸の水性エマルジョンを含有してなるコーティング剤は、リサイクルが困難な従来のプラスチック系素材の代替やコンポスト化を目的として、印刷用紙、コート紙、紙パック、ダンボール、紙袋などの紙素材や、布、生分解性プラスチックのフィルムや成型品、木材、更には肥料、農薬、種子などの表面被覆剤として利用することができる。また、これら紙などの基材表面への塗工方法としては、ロールコーター法、エアナイフコーター法、ブレードコーター法などの塗工機を用いた方法や、浸漬、吹き付けなどの方法が挙げられる。
以下に、製造例、実施例および比較例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれら各例に限定されるものではない。なお各例中、部及び%は重量基準である。
製造例1(一般式(1)で表される化合物の製造および当該化合物のみからなる水性エマルジョンの製造)
(一般式(1)で表される化合物の製造)
冷却管および攪拌装置をつけた1リットルの反応容器にエナント酸(商品名「ヘプチル酸」、伊藤製油(株)製)260.0g(2.0モル)を加え、これにトリエチレングリコールモノメチルエーテル361.2g(2.2モル)およびトリフェニルフォスファイト1.6g(エナント酸 100重量部に対して0.6重量部)を150℃で15分かけて滴下した。滴下終了後280℃に昇温して、5時間攪拌した。当該反応生成物より未反応原料を190℃で減圧留去して、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステル541.8gを得た。なお、当該化合物のガラス転移温度は−103℃であった。
(当該化合物のみからなる水性エマルジョンの製造)
トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステル100部を、トルエン400部に100℃にて約1時間かけて溶解した後、80℃まで冷却した。次いで乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸2ナトリウム塩3部(固形分換算)および所定量の水を添加し、75℃にて1時間強撹拌して予備乳化を行った。さらに得られた予備乳化物を高圧乳化機(マントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、130hPaの条件下に6時間減圧蒸留を行い、平均粒子径0.3μmのポリ乳酸の水性エマルジョン(以下、エマルジョン(F−1)という)を得た。
製造例2(一般式(1)で表される化合物の製造および当該化合物のみからなる水性エマルジョンの製造)
製造例1で用いたと同様の反応容器にオクチル酸(商品名「オクチル酸」、協和発酵工業(株)製)288.4g(2.0モル)を加え、これにトリエチレングリコールモノメチルエーテル361.2g(2.2モル)およびトリフェニルフォスファイト1.7g(オクチル酸 100重量部に対して0.6重量部)を150℃で15分かけて滴下した。滴下終了後280℃に昇温して、5時間攪拌した。当該反応生成物より未反応原料を190℃で減圧留去して、トリエチレングリコールモノメチルエーテルオクチル酸エステル566.6gを得た。次いで、製造例1(後段)において、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステルに代えてトリエチレングリコールモノメチルエーテルオクチル酸エステルを用いた他は同様の操作を行い、平均粒子径0.3μmのポリ乳酸の水性エマルジョン(以下、エマルジョン(F−2)という)を得た。
製造例3(一般式(1)で表される化合物の製造および当該化合物のみからなる水性エマルジョンの製造)
製造例1で用いたと同様の反応容器にイソノナン酸(商品名「キョーワノイック−N」、 協和発酵工業(株)製)304.0g(2.0モル)を加え、これにトリエチレングリコールモノメチルエーテル361.2g(2.2モル)およびトリフェニルフォスファイト1.8g(イソノナン酸 100重量部に対して0.6重量部)を150℃で15分かけて滴下した。滴下終了後280℃に昇温して、5時間攪拌した。当該反応生成物より未反応原料を190℃で減圧留去して、トリエチレングリコールモノメチルエーテルイソノナン酸エステル605.3gを得た。次いで、製造例1(後段)において、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステルに代えてトリエチレングリコールモノメチルエーテルイソノナン酸エステルを用いた他は同様の操作を行い、平均粒子径0.3μmのポリ乳酸の水性エマルジョン(以下、エマルジョン(F−3)という)を得た。
製造例4(ポリ乳酸のみを含有する水性エマルジョンの製造)
D体含有量23%、重量平均分子量約3万であるポリ乳酸100部を、トルエン400部に100℃にて約1時間溶解した後、80℃まで冷却した。次いで乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸2ナトリウム塩を固形分換算で10部および水300部を添加し、75℃にて1時間強撹拌して予備乳化を行った。さらに得られた予備乳化物を高圧乳化機(マントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、130hPaの条件下に6時間減圧蒸留を行い、固形分35%、平均粒子径0.5μmのポリ乳酸の水性エマルジョン(以下、エマルジョン(L−1)という)を得た。
製造例5(ポリ乳酸のみを含有する水性エマルジョンの製造)
製造例4において、前記した重量平均分子量約3万のポリ乳酸に代えて、D体含有量23%、重量平均分子量約10万であるポリ乳酸を用いた他は同様の操作を行い、固形分30%、平均粒子径1μmのポリ乳酸の水性エマルジョン(以下、エマルジョン(L−2)という)を得た。
なお、前記の各製造例で得られたエマルジョン(F−1)〜(F−3)および(L−1)〜(L−3)の各性状は表1に示す。
Figure 2005290156
実施例1〜4
製造例1〜3で得たエマルジョン(F−1)〜(F−3)と、製造例4〜6で得たエマルジョン(L−1)〜(L−2)とを、表2に記載の割合で混合して、本発明の各種水性エマルジョンを得た。なお表2中で、ポリ乳酸は「PLA」、一般式(1)の脂肪酸誘導体を「可塑剤」として記載した(表3も同様に記載)。
Figure 2005290156
実施例5
D体含有量23%、重量平均分子量約5万であるポリ乳酸90部と製造例1で得たトリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステル10部とをトルエン200部に100℃にて約1時間かけて溶解した後、80℃まで冷却した。次いで乳化剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテルスルホコハク酸2ナトリウム塩5部(固形分換算)および所定量の水を添加し、75℃にて1時間強撹拌して予備乳化を行った。さらに得られた予備乳化物を高圧乳化機(マントンガウリン社製)により30MPaの圧力で高圧乳化して乳化物を得た。次いで、減圧蒸留装置に前記乳化物を仕込み、50℃、130hPaの条件下に6時間減圧蒸留を行い、固形分45%、平均粒子径0.5μmの本発明の水性エマルジョンを得た。
実施例6
実施例5において、ポリ乳酸を80部、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステル酸エステルを20部用いた他は、実施例5と同様にして行い、固形分50%、平均粒子径0.4μmの本発明の水性エマルジョンを得た。
実施例7
実施例5において、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステルの代わりに、製造例2で得たトリエチレングリコールモノメチルエーテルオクチル酸エステルを用いた他は、実施例5と同様にして行い、固形分45%、平均粒子径0.5μmの本発明の水性エマルジョンを得た。
実施例8
実施例5において、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステルの代わりに、製造例3で得たトリエチレングリコールモノメチルエーテルイソノナン酸エステルを用いた他は、実施例5と同様にして行い、固形分45%、平均粒子径0.5μmのの本発明の水性エマルジョンを得た。
比較例1
実施例5において、トリエチレングリコールモノメチルエーテルエナント酸エステルの代わりに、安定化ロジンのトリエチレングリコールモノメチルエーテルエステル(Tg:−51℃)を用いた他は、製造例6と同様にして行い、固形分40%、平均粒子径0.8μmの水性エマルジョンを得た。
比較例2
比較例1において、ポリ乳酸を80重量部、安定化ロジンのトリエチレングリコールモノメチルエーテルエステルを20重量部用いた他は、比較例1と同様にして行い、固形分50%、平均粒子径0.5μmの水性エマルジョンを得た。
なお、前記で得た本発明の水性エマルジョンの性状は表3に示す。
(水性エマルジョンの貯蔵安定性の評価)
製造例4〜5、実施例1〜8および比較例1〜2で得られた各水性エマルジョンをガラス製容器に入れ、密栓して23℃の恒温室に1ヶ月間静置した後、沈殿物の発生を目視評価した。結果を表3に示す。
<評価基準>
○:貯蔵安定性良好(沈殿物の発生なし)
△:やや貯蔵安定性に劣る(少量の沈殿物が確認できる)
×:貯蔵安定性不良(多量の沈殿物が確認できる)
(塗膜の最低造膜温度の測定)
製造例4〜5、実施例1〜8および比較例1〜2で得られた各水性エマルジョンを、JIS K 6828に準じて最低造膜温度を測定した。結果を表3に示す。
Figure 2005290156
表3から明らかなように、実施例5では可塑剤としての脂肪酸誘導体の含有量が10%に減らした場合であっても、比較例1(可塑剤としてロジン系樹脂を10%含有してなるポリ乳酸水性エマルジョン)と比べて貯蔵安定性が明らかに良好であることが分かった。また、実施例1〜8はいずれも貯蔵安定性が良好と認められた。さらに、実施例中のエマルジョン組成物の最低造膜温度が室温以下である場合には、雰囲気温度が室温以下であれば特に加熱乾燥しなくても均一な塗膜が形成されることが認められた。

Claims (11)

  1. 一般式(1):Fa−COO−((CHR(CHR−O)((CHRl’(CHRm’−O)n’−R(式中、Faは炭素数4〜12のアルキル基、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される化合物を含有することを特徴とするポリ乳酸水性エマルジョン。
  2. 一般式(1)で表される化合物の水性エマルジョンとポリ乳酸の水性エマルジョンとを混合してなる請求項1記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  3. 一般式(1)で表される化合物とポリ乳酸との混合物を水中に乳化分散させてなる請求項1記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  4. 一般式(1)で表される化合物が、(a)炭素数5〜13の脂肪酸、および(b)一般式(2):HO−((CHR(CHR−O)((CHRl’(CHRm’−O)n’−R (式中、R、R、R、Rは水素原子またはメチル基、Rは炭素数1〜8のアルキル基、l、l’は0〜6の整数、m、m’は0〜6の整数(ただし1≦l+m≦6、1≦l’+m’≦6)、n、n’は0〜5の整数(ただし1≦n+n’≦5)を表す。)で表される化合物を反応させることにより得られるものである、請求項1〜3のいずれかに記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  5. (a)成分が、エナント酸、カプリル酸、ペラルゴン酸オクチル酸またはイソノナン酸である請求項4に記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  6. (b)成分が、トリエチレングリコールモノメチルエーテルである請求項4または5に記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  7. ポリ乳酸が重量平均分子量1万〜20万のものである請求項1〜6のいずれかに記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  8. ポリ乳酸100重量部に対する一般式(1)で表される化合物の混合割合(固形分換算)が2〜30重量部である請求項1〜7のいずれかに記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  9. 高圧乳化法により乳化分散されてなる請求項1〜8のいずれかに記載のポリ乳酸水性エマルジョン。
  10. ポリ乳酸と一般式(1)で表される化合物との混合物を水中に乳化分散させることを特徴とするポリ乳酸水性エマルジョンの製造法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載のポリ乳酸水性エマルジョンを含有してなることを特徴とするコーティング剤。

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CN115928489A (zh) * 2022-03-21 2023-04-07 湖南翠上环保科技有限公司 用于纸制品的防水疏油环保涂料及其制备方法

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