JP2005290139A - ゴム組成物およびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】ウェットグリップ性能および耐摩耗性をバランスよく向上させるゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供する。
【解決手段】(A)ハロゲン化ブチルゴムまたはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物、および(B)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との溶液重合による共重合体を含むゴム成分100重量部に対して、(C)低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を5〜100重量部、(D)シリカを40〜150重量部、(E)軟化剤を10〜180重量部、および(F)シランカップリング剤を含有するゴム組成物、およびそれを用いたタイヤ。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物およびそれを用いたタイヤに関する。
従来、高いグリップ性能を示すゴム組成物を得るために、たとえば、ガラス転移温度(Tg)の高いスチレン−ブタジエン共重合体ゴム(SBR)をゴム成分として使用したゴム組成物、プロセスオイルを高軟化点樹脂に等量置換し、ゴム成分に充填したゴム組成物、軟化剤またはカーボンブラックを高充填したゴム組成物、あるいは該SBR、高軟化点樹脂、該軟化剤またはカーボンブラックを組み合わせて配合したゴム組成物が知られている。しかし、Tgの高いSBRを使用したゴム組成物は、温度依存性が大きくなり、温度変化に対する性能変化が大きくなるという問題がある。さらに、粒子径の小さいカーボンブラックや多量の軟化剤を使用した場合、カーボンブラックの分散性が悪く、耐摩耗性が低下してしまうという問題がある。
これらの問題点を改良するために、低分子量スチレン−ブタジエン共重合体を用いたゴム組成物が提案されている(特許文献1参照)。しかし、低分子量スチレン−ブタジエン共重合体には架橋性を有する二重結合が存在するので、一部の低分子量成分がマトリックスのゴム成分と架橋を形成してマトリックスに取り込まれ、充分にヒステリシスロスを抑制できないという問題がある。また、低分子量成分が架橋によりマトリックスに取り込まれないようにするため、二重結合部を水素添加により飽和結合にした場合、マトリックスとの相溶性が著しく低下し、その結果、耐破壊特性が低下したり、低分子量成分がブリードしてくるという問題がある。
また、湿潤路面において高いグリップ性能(ウェットグリップ性能)を向上させるために、ハロゲン化ブチルゴムまたはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物とシリカを含有するゴム組成物が提案されている(特許文献2参照)。しかし、これは、グリップ性能と耐摩耗性のバランスが不充分である。また、同様に、ウェットグリップ性能を向上させるために、水素添加されたSBRをシリカ配合に用いることが提案されている(特許文献3参照)。しかし、ウェットグリップ性能の向上を充分に向上されることができない。
特開昭63−101440号公報 特開2000−204198号公報 国際公開第96/005250号パンフレット
本発明は、ウェットグリップ性能および耐摩耗性をバランスよく向上させるゴム組成物およびそれを用いたタイヤを提供することを目的とする。
本発明は、(A)ハロゲン化ブチルゴムまたはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物、および(B)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との溶液重合による共重合体を含むゴム成分100重量部に対して、(C)低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を5〜100重量部、(D)チッ素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを40〜150重量部、(E)軟化剤を10〜180重量部、および(F)シランカップリング剤を含有するゴム組成物であって、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の溶液重合による共重合体(B)の重量平均分子量が5.0×105〜2.5×106、芳香族ビニル含有量が20〜60重量%、ガラス転移温度が−70〜0℃、および共役ジエン部におけるビニル結合量が15〜70重量%であり、さらに、低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)が、共役ジエン部におけるビニル結合量が20〜70重量%である低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を水素添加したものであって、共重合体(C)の重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、芳香族ビニル含有量が10〜75重量%、および水素添加率が20〜60%であるゴム組成物に関する。
前記ゴム組成物は、低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)を5〜40重量部含有することが好ましい。
本発明は、前記ゴム組成物を用いたタイヤに関する。
本発明によれば、特定のゴム成分、水添低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体、シリカ、軟化剤、およびシランカップリング剤をゴム組成物に配合することで、ウェットグリップ性能および耐摩耗性をバランスよく向上させることができる。
本発明のゴム組成物は、(A)ハロゲン化ブチルゴム(以下、X−IIRとする)またはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物(以下、X−IB−PMSとする)、および(B)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の溶液重合による共重合体を含むゴム成分、(C)低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体、(D)シリカ、(E)軟化剤、ならびに(F)シランカップリング剤からなる。
前記(A)成分(以下、ハロゲン化物(A)とする)としては、X−IIRまたはX−IB−PMSを用いる。これらは単独で用いても良く、併用してもよい。これらのうち、他のジエン系ゴムとの共架橋性に優れ、ウェットグリップ性能および耐摩耗性をより向上することができるという点で、X−IB−PMSを用いることが好ましい。
X−IIRとしては、一般にゴム配合用に用いられるものであればよく、とくに制限はないが、ハロゲン含有率が、塩素化ブチルゴムで1.1〜1.3%、臭素化ブチルゴムで1.8〜2.4%のものが好ましい。また、加工性の点から、ムーニー粘度(@125℃)が、20〜60、さらには25〜55であるものが好ましい。好ましい具体例としては、たとえば日本合成ゴム(株)やエクソン科学(株)製のクロロブチル1066、クロロブチル1068、ブロモブチル2244、ブロモブチル2255などがあげられる。
X−IB−PMSとしては、イソブチレン単位量/p−メチルスチレン単位量が重量比で90/10〜98/2、ハロゲン含有率が5〜7%であるのが共架橋性の点から好ましい。好ましい具体例としては、たとえばエクソン化学(株)製のExxpro90−10(商品名)などがあげられる。
前記(B)成分(以下、共重合体(B)とする)としては、共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との溶液重合による共重合体からなる。ここで、共役ジエン成分としては、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエンなどがあげられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を混合してもよい。なかでも好ましいのは1,3−ブタジエンである。また、芳香族ビニル成分としては、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4−トリメチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素単量体があげられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を混合してもよい。中でも好ましいのはスチレンである。
共重合体(B)は、前記共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物とを溶液重合することにより得られる。溶液重合することで共役ジエン部におけるビニル結合量の制御、分子量分布の制御が容易となる効果が得られる。
共重合体(B)の重量平均分子量は、5.0×105以上、好ましくは7.5×105以上である。重量平均分子量が5.0×105未満では、耐摩耗性が低下する。また、重量平均分子量は、2.5×106以下であり、好ましくは2.0×106以下である。重量平均分子量が2.5×106をこえると、加工性が低下する。
共重合体(B)の芳香族ビニル含有量は、共重合体(B)中に20重量%以上である。芳香族ビニル含有量が20重量%未満では、ウェットグリップ性能が低い。また、共重合体(B)の芳香族ビニル含有量は、60重量%以下であり、好ましくは50重量%以下である。芳香族ビニル含有量が60重量%をこえると、60重量%をこえると、耐摩耗性が低下し、また低温時のウェットグリップ性能も低下する。
共重合体(B)のガラス転移温度は、−70℃以上であり、好ましくは−50℃以上である。ガラス転移温度が−70℃未満では、ウェット性能に劣る。また、ガラス転移温度は0℃以下である。ガラス転移温度が0℃をこえると、過剰に硬くなる、あるいは低温時にもろくなる傾向がある。
共重合体(B)の共役ジエン部におけるビニル結合量は15重量%以上、好ましくは30重量%以上である。ビニル結合量が15重量%未満では、ウェットグリップ性能が低い。また、ビニル結合量が70重量%以下、好ましくは50重量%以下である。ビニル結合量が70重量%をこえると、耐摩耗性が低下し、また低温時のウェットグリップ性能も低下する。
ゴム成分は、ハロゲン化物(A)および共重合体(B)からなる。
ゴム成分中のハロゲン化物(A)の含有量は、耐摩耗性とウェットグリップ性能の改善効果が優れる点で、20重量%以上であることが好ましく、30重量%以上であることがより好ましく、また、60重量%以下であることが好ましく、50重量%以下であることがより好ましい。
ゴム成分中の共重合体(B)の含有量は、同様に耐摩耗性とウェットグリップ性能の改善効果が優れる点で、40重量%以上であることが好ましく、50重量%以上であることがより好ましく、また、80重量%以下であることが好ましく、70重量%以下であることがより好ましい。
低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)(以下、共重合体(C)とする)における芳香族ビニル成分としては、たとえばスチレン、α−メチルスチレン、1−ビニルナフタレン、3−ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、ジビニルベンゼン、4−シクロヘキシルスチレン、2,4−トリメチルスチレンなどのビニル芳香族炭化水素単量体があげられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を混合してもよい。中でも好ましいのはスチレンである。
共重合体(C)における共役ジエン成分としては、たとえば、1,3−ブタジエン、イソプレン、1,3−ペンタジエン、2,3−ジメチルブタジエン、2−フェニル−1,3−ブタジエンなどがあげられる。これらは一種単独で用いても、二種以上を混合してもよい。なかでも好ましいのは1,3−ブタジエンである。
共重合体(C)は、共役ジエン部におけるビニル結合量が20重量%以上、好ましくは30重量%以上である共重合体を水素添加したものである。ビニル結合量が20重量%未満では、充分なウェットグリップ性能が得られない。また、共重合体(C)は、該ビニル結合量が70重量%以下である共重合体亜を水素添加したものである。70重量%をこえると、耐摩耗性が低下してしまう。
共重合体(C)における重量平均分子量は1.0×103以上、好ましくは2.0×103以上である。重量平均分子量が1.0×103未満では、耐摩耗性が充分でない。また、重量平均分子量は1.0×105以下、好ましくは8.0×104以下である。重量平均分子量が1.0×105をこえると、充分なウェットグリップ性能が得られない。
共重合体(C)における芳香族ビニル含有量は10重量%以上、好ましくは20重量%以上である。ビニル含有量が10重量%未満では、充分なウェットグリップ性能が得られない。また、芳香族ビニル含有量は75重量%以下、好ましくは50重量%以下である。芳香族ビニル含有量が75重量%をこえると、耐摩耗性が低下してしまう。
共重合体(C)における共役ジエン部の二重結合の水素添加率は20%以上、好ましくは30%以上、より好ましくは40%以上、さらに好ましくは43%以上、とくに好ましくは45%である。水素添加率が20%未満では、共重合体(C)が、マトリックスであるゴム成分に取り込まれて充分なウェットグリップ性能が得られない。また、水素添加率は60%以下、好ましくは55%以下、より好ましくは50%以下である。水素添加率が60%をこえると、ゴム組成物が硬くなり充分なウェットグリップ性能、耐摩耗性が得られず、またブリードアウトしてしまう可能性がある。
共重合体(C)の含有量は、前記ゴム成分100重量部に対して5重量部以上、好ましくは15重量部以上、より好ましくは20重量部以上である。配合量が5重量部未満では、充分なウェットグリップ性能が得られない。また、含有量は100重量部以下、好ましくは70重量部以下、より好ましくは40重量部以下である。含有量が100重量部をこえると、加工性が低下するだけでなく、耐摩耗性も低下してしまう。
本発明に使用されるチッ素吸着比表面積(N2SA)が100〜300m2/gのシリカ(D)は、ウェット性能改善のために配合されるものである。
前記N2SAは、補強効果を付与し、分散性を劣化させず、かつ発熱を抑えるという点から、100m2/g以上、300m2/g以下であればよいが、耐摩耗性(強度)という点から、さらには100m2/g以上、250m2/g以下であるのが好ましい。N2SAが100m2/gより小さい場合には、補強効果が小さく、また300m2/gをこえる場合には、分散性がわるく発熱が増大する。
シリカ(D)としては、たとえば前記要件を満たす乾式法シリカ(無水ケイ酸)、湿式法シリカ(含水ケイ酸)などがあげられる。好ましい具体例としては、たとえば日本シリカ社製のニプシルVN3やニプシルAQ、デグッサ社製のウルトラシルVN3などがあげられる。
シリカ(D)の配合量は、前記ゴム成分100重量部に対して40重量部以上、好ましくは50重量部以上である。配合量が40部未満では、シリカ配合ゴム組成物の転がり抵抗、ウェットスキッド性能における改善が小さくなる。また、配合量は150重量部以下、好ましくは130重量部以上である。配合量が150重量部をこえるとゴムへの混練りが困難になり、逆に耐摩耗性が悪化し、転がり抵抗が増大する。
軟化剤(E)としては、従来からゴム組成物の分野において用いられているものであればよく、とくに制限はないが、たとえば、パラフィン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香族系プロセスオイル、特殊プロセスオイルなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは加工性と性能の両立の点から芳香族系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、特殊プロセスオイルが好ましい。
軟化剤(E)の配合量は、シリカを配合したゴム組成物の加工性と性能の点から、前記ゴム成分100重量部に対して10重量部以上である。軟化剤(E)の配合量が10重量部未満になると、シリカなどのフィラーを高充填することができない。また、軟化剤(E)の配合量は180重量部以下であり、好ましくは160重量部以下である。180重量部をこえると、作業性、耐摩耗性、引張強度が低下する。
シランカップリング剤(F)は、従来からシリカと併用される任意のシランカップリング剤を用いることができるが、一般式(1):
Z−Alk−Sn−Alk−Z (1)
(式中、Zは−Si(R122、−SiR1(R22、−Si(R23(ただしR1は炭素数1〜4のアルキル基、シクロヘキシル基またはフェニル基、R2は炭素数1〜8のアルコキシ基または炭素数5〜8のシクロアルコキシ基を表わし、R1が2個またはR2が2個以上含まれる場合、それらは同じでも異なっていてもよい)、Alkは炭素数1〜18の2価の炭化水素基、nは2〜8の整数を表わし、各2個含まれるZ、Alkはそれぞれ同じでも異なっていてもよい)または一般式(2):
Z−Alk−SH (2)
(式中、Z、Alkは前記に同じ)で表わされるものが好ましい。具体的には、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン、3−ニトロプロピルトリメトキシシラン、3−ニトロプロピルトリエトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルトリエトキシシラン、2−クロロエチルトリメトキシシラン、2−クロロエチルトリエトキシシラン、3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾチアゾールテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィドなどがあげられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、シランカップリング剤添加効果とコストの両立の点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤(F)の配合量としては、本発明の効果を損わない範囲であればよいが、性能改善と加工性の点から、シリカ(D)100重量部に対して5重量部以上であることが好ましい。カップリング剤(F)の配合量が5重量部未満になると、シリカの分散不良となり耐摩耗性や転がり抵抗がわるくなる傾向がある。また、カップリング剤(F)の配合量としては、20重量部以下であることが好ましく、10重量部以下であることがより好ましい。20重量部をこえるとゴムが硬くなりすぎウェットグリップ性能がわるくなる傾向がある。
さらに、本発明のゴム組成物には、前記成分のほかにゴム工業で通常使用されている各種薬品、たとえば、硫黄などの加硫剤、各種加硫促進剤、各種老化防止剤、ステアリン酸、酸化亜鉛、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤などの添加剤を配合することができる。
本発明のタイヤは、本発明のゴム組成物を用いて通常の方法によって製造される。すなわち、必要に応じて前記各種薬品を配合した本発明のゴム組成物を未加硫の段階でタイヤの各部材の形状に合わせて押し出し加工し、タイヤ成型機上にて通常の方法にて成形し、未加硫タイヤを形成する。この未加硫タイヤを加硫機中で加熱加圧してタイヤを得る。
以下、実施例にもとづいて本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(共重合体の合成)
重量平均分子量(Mw)は、東ソー(株)製GPC−8000シリーズの装置を用い、検知器として示差屈折計を用い、分子量は標準ポリスチレンより構成した。またミクロ構造は25℃にてJEOL JNM−A 400NMR装置を用いて1H NMRを測定し、そのスペクトルより求めた6.7〜7.2ppmのスチレン単位に基づくフェニルプロトンと4.7〜5.2ppmのブタジエン単位に基づくビニル結合のメチレンプロトンの比からその組成を決定した。また、水素添加率については、0.6〜1.0ppmの水添したビニル結合のメチルプロトン、4.7〜5.2ppmの水添していないビニル結合のメチレンプロトン5.2〜5.8ppmの水添していないシス、トランス、ビニル結合のメチンプロトンから計算により求めた。
(スチレン−ブタジエン共重合体(B)−1の合成)
充分にチッ素置換した拌翼つきの2Lオートクレーブに、シクロヘキサン1000g、テトラヒドロフラン(THF)20g、1,3−ブタジエン80gおよびスチレン40gを導入し、オートクレーブ内の温度を25℃に調製した。つぎに、n−ブチルリチウム0.05gを加えて昇温条件下で60分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。その後、老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加えた。結果を表1に示す。
(スチレン−ブタジエン共重合体(B)−2および(B)−3の合成)
モノマーの仕込み比、触媒量などを変えた他は前記と同様にして合成した。結果を表1に示す。
Figure 2005290139
(低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)−0の合成)
充分に窒素置換した拌翼つきの2Lオートクレーブに、シクロヘキサン1000g、テトラヒドロフラン(THF)20g、1,3−ブタジエン150gおよびスチレン50gを導入し、オートクレーブ内の温度を25℃に調製した。つぎに、n−ブチルリチウム2.0gを加えて昇温条件下で15分間重合し、モノマーの転化率が99%であることを確認した。その後、老化防止剤として2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾールを1.5g加えた。結果を表2に示す。
(低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)−1の合成)
耐圧容器に共重合体(C)−0を200g、THF300g、10%パラジウムカーボン10gを加え、窒素置換したのち、圧力が5.0kg/cm2となるように水素置換して80℃で反応させた。水素添加率は四塩化炭素を溶媒として用い、15重量%の濃度で測定した100MHzのプロトンNMRの不飽和結合部のスペクトルの減少から算出した。結果を表2に示す。
(共重合体(C)−2〜(C)−5の合成)
モノマーの仕込み比、触媒量、水素圧力などを変えたほかは前記と同様にして合成した。結果を表2に示す。
Figure 2005290139
実施例1〜5および比較例1〜5
以下に、実施例および比較例で用いた各種薬品について説明する。
イソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物:エクソン化学(株)製のExxpro 90−10
臭素化ブチルゴム:エクソン化学(株)製のブロモブチル2255
カーボンブラック:昭和キャボット(株)製のショウブラックN110(N2SA:143m2/g)
シリカ:デグッサ社製のウルトラシルVN3(チッ素吸着比表面積210m2/g)
シランカップリング剤:デグッサ社製のSi69
軟化剤:出光興産(株)製のダイアナプロセスAH−16
ステアリン酸:日本油脂(株)製のステアリン酸
酸化亜鉛:三井金属鉱業(株)製の酸化亜鉛2号
硫黄:鶴見化学工業(株)製の粉末硫黄
加硫促進剤1:大内新興化学工業(株)製のノクセラーNS
加硫促進剤2:大内新興化学工業(株)製のノクセラーD
表3に示す配合内容に従って、混練り配合し、各種供試ゴム組成物を得た。これらの配合物を170℃で20分間プレス加硫して加硫物を得て、これらについて以下に示す各特性の試験を行なった。
以下に加硫ゴムの評価について説明する。
(ウェットグリップ性能)
前記ゴム組成物からなるトレッドを有するタイヤを作製した。散水車にて路面に水をまき、湿潤状態にしたアスファルト路面のテストコースにて、作製したタイヤを用いて、実車走行を行なった。その際における操舵時のコントロールの安定性をテストドライバーが評価し、比較例1を100として指数表示した。数値が大きいほどウェットグリップ性能が大きく、優れていることを示している。
(摩耗試験)
前記タイヤを用いてテストコースを20周走行し、走行前後における溝の深さを測定し、比較例1を100として指数表示をした。数値が大きいほど耐摩耗性が大きく、優れていることを示している。
(耐ブリード性)
前記タイヤ表面を観察し、オイル状のもののブリードの程度を目視にて判断した。
○:ブリードなし
△:ややブリード気味
×:ブリード激しい
以上の試験より得られた評価結果を表3に示す。
Figure 2005290139

Claims (3)

  1. (A)ハロゲン化ブチルゴムまたはイソブチレンとp−メチルスチレンとの共重合体のハロゲン化物、および(B)共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との溶液重合による共重合体を含むゴム成分100重量部に対して、
    (C)低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を5〜100重量部、(D)チッ素吸着比表面積が100〜300m2/gのシリカを40〜150重量部、(E)軟化剤を10〜180重量部、および(F)シランカップリング剤を含有するゴム組成物であって、
    共役ジエン化合物と芳香族ビニル化合物の溶液重合による共重合体(B)の重量平均分子量が5.0×105〜2.5×106、芳香族ビニル含有量が20〜60重量%、ガラス転移温度が−70〜0℃、および共役ジエン部におけるビニル結合量が15〜70重量%であり、さらに、
    低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)が、共役ジエン部におけるビニル結合量が20〜70重量%である低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体を水素添加したものであって、共重合体(C)の重量平均分子量が1.0×103〜1.0×105、芳香族ビニル含有量が10〜75重量%、および水素添加率が20〜60%であるゴム組成物。
  2. 低分子量芳香族ビニル−共役ジエン共重合体(C)を5〜40重量部含有する請求項1記載のゴム組成物。
  3. 請求項1または2記載のゴム組成物を用いたタイヤ。
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