JP2005290124A - ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 - Google Patents

ポリフェニレンエーテル樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】溶解性・相溶性が良好で、かつ耐熱性の優れたポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供する。
【解決手段】低分子量ポリフェニレンエーテルと少量の高分子量ポリフェニレンエーテルからなる樹脂組成物。
【選択図】選択図なし

Description

本発明は、電子材料用途に有用なポリフェニレンエーテル樹脂組成物に関する。
ポリフェニレンエーテルはその優れた誘電特性や低い吸水性から、銅張り積層板を始めとする電子材料用途で注目されているが、その溶解性の点でワニスにする時の溶剤の種類が限定されるという問題点があった。また仮に溶解したとしても、流動性が悪いためガラスクロス等の基材に含浸させることが非常に困難であった。溶解性と流動性を解決する方法のひとつとして、ポリフェニレンエーテルの分子量を小さくする検討がなされている(例えば特許文献1参照)。しかしながら分子量の低下に伴い耐熱性の低下が避けられなかった。
また、低分子量の未変性ポリフェニレンエーテル45〜60wt%と変性された通常分子量のポリフェニレンエーテル40〜55wt%の樹脂組成物が開示されている(例えば、特許文献2参照)が、ポリフェニレンエーテルは一般に分子量が大きくなるとワニス溶媒として汎用されるケトン系溶媒に溶解しない。昨今環境への配慮から鉛フリーハンダの使用が加速しておりより高い耐熱性が要求されている中で、ワニス溶剤として汎用されているケトン系溶剤に室温で改善された溶解性と硬化性樹脂と混合した際に良好な相溶性・流動性を示すのみならず、この樹脂液から溶媒を除去して硬化した際に優れた誘電特性、耐熱性をも兼ね備えているポリフェニレンエーテル樹脂組成物が希求されている。
特開平11−302529号公報 米国特許第5258455号明細書
本発明は、ワニス溶剤として汎用されているケトン系溶剤に室温で改善された溶解性と硬化性樹脂と混合した際に良好な相溶性・流動性を示すのみならず、この樹脂液から溶媒を除去して硬化した際に優れた耐熱性を兼ね備えているポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、低分子量のポリフェニレンエーテルに少量の高分子量のポリフェニレンエーテルを添加した組成物がケトン系溶媒に対しても室温で改善された溶解性を示し、かつ硬化性樹脂と混合した際に良好な相溶性・流動性を示すのみならず、この樹脂液から溶媒を除去して硬化させた硬化物が優れた誘電特性、耐熱性及び機械特性をも兼ね備えていることを見出し、本発明を完成した。
すなわち本発明は下記の通りである。
(1)数平均分子量が2,000から8,000未満であるポリフェニレンエーテル(a)、数平均分子量が8,000から50,000であるポリフェニレンエーテル(b)及び硬化性樹脂(c)からなるポリフェニレンエーテル樹脂組成物において(a)成分100重量部に対し(b)成分が0.1から10重量部であることを特徴とするポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
(2)(a)成分が、エポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素―炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されていることを特徴とする上記(1)に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
(3)(a)成分がエポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素―炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されており、かつ(b)成分がエポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素―炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されていることを特徴とする上記(1)に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
(4)硬化剤(c)を含有していることを特徴とする(1)〜(3)のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
(5)上記(4)のポリフェニレンエーテル樹脂組成物を硬化して得られるポリフェニレンエーテル樹脂組成物硬化体。
本発明により、ケトン系の有機溶剤に対しても改善された溶解性と硬化性樹脂と混合した際に良好な相溶性・流動性を示すのみならず、この樹脂液から溶媒を除去して得られた硬化した際に優れた耐熱性を兼ね備えているポリフェニレンエーテル樹脂組成物を提供することができる。
以下本発明について具体的に説明する。
本発明において使用されるポリフェニレンエーテルは下記一般式(1)
Figure 2005290124
(式中、R、R、R及びRは、アルキル基、置換アルキル基、アラルキル基、置換アラルキル基、アリール基、置換アリール基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、ハロゲンからなる群より選択される基であり互いに同一でも異なっていてもよく、nは正の整数を表す。)で表される。
このポリフェニレンエーテルの具体例としては、例えばポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2−メチル−6−フェニル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2、6−ジクロロ−1,4−フェニレンエーテル)等が挙げられ、さらに2,6−ジメチルフェノールと他のフェノール類(例えば2,3,6−トリメチルフェノール、2−メチル−6−ブチルフェノールなど)との共重合体や、ビフェノール類やビスフェノール類とカップリングさせたようなポリフェニレンエーテル共重合体も挙げられる。
本発明で使用される数平均分子量が8,000から50,000のポリフェニレンエーテルの製造方法は公知の方法で得られるものであれば特に限定されず、例えば米国特許第3306874号、同3306875号、同3257357号、同3257358号の明細書および特開昭50−51197号、同63−152628号の各公報で開示されている方法により得ることができる。
本発明で使用される数平均分子量が2,000以上8,000未満のポリフェニレンエーテルは、公知の方法で得られるものであればよく、例えば特開2003−261674号公報で開示されている方法やJournal of organic chemistry、34、297−303(1968)に記載されている如く数平均分子量が8,000以上のポリフェニレンエーテルをラジカル開始剤の存在下、ポリフェノール化合物と反応させて再分配反応を行うことにより分子量を低下させる方法等により得ることができる。
本発明において使用される変性ポリフェニレンエーテルは、上記ポリフェニレンエーテルを適当な官能化剤と反応させることにより得られる。例えば、特開昭47−32097号公報や特開昭58−219217号公報等で開示されている方法等により得ることができる。
本発明における(c)成分;硬化性樹脂は、例えばエポキシ樹脂、シアネート樹脂、ビスマレイミド樹脂、ポリイミド樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、架橋性ポリイミド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ビニル樹脂、アリル樹脂等が挙げられる。中でもエポキシ樹脂が好ましく、具体的にはビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、イソシアヌレート型エポキシ樹脂、脂環型エポキシ樹脂等の多官能エポキシ樹脂およびこれらをハロゲン化したエポキシ樹脂等が挙げられる。また、これらの混合物も好んで用いられる。
上述硬化性樹脂の配合比は、混合ポリフェニレンエーテルエーテル成分(即ち(a)+(b)成分)1から99重量部に対し99から1重量部、好ましくは10から80重量部に対し90から20重量部である。
本発明の樹脂組成物は、その用途に応じて所望の性能を付与する目的で、本来の性質を損なわない範囲の量で添加剤を配合しても構わない。このような添加剤としては、難燃剤、難燃助剤、熱安定剤、酸化防止剤、UV吸収剤、界面活性剤、顔料、充填剤、離型剤等が挙げられる。難燃剤としては、例えば結晶水を含有する水酸化マグネシウムや水酸化アルミニウム、アルミン酸カルシウム等の金属水酸化物、トリフェニルホスフェート、トリクレジルホスフェート、トリキシレニルホスフェート、クレジルジフェニルホスフェート、キシレニルジフェニルホスフェート、ジキシレニルフェニルホスフェート、ヒドロキシノンビスフェノール、レゾルシノールビスホスフェート、ビスフェノールAビスホスフェート等の燐酸エステル類、ホスファゼン化合物、ホスフィン酸金属塩、ホスフィン酸アミド等のホスフィン酸塩、ホスホン酸塩、トリアリールホスフィン類、トリアリールホスフィンオキシド等のリン化合物、メラミン、メロン、メレム、メラム、トリアジン化合物、メラミンシアヌレート、グアニジン化合物、メラミン樹脂、トリアリールアミン等の含窒素化合物、ホウ酸亜鉛化合物、スズ酸亜鉛化合物、さらにはシリカ、カオリンクレー、タルクなどの無機ケイ素化合物が挙げられる。これらの難燃剤の中で、電気特性、難燃性と環境面の点から燐系化合物が好ましく、さらに燐酸エステル類、ホスファゼン化合物がより好ましい。これらの難燃剤は単独で用いてもよいし併用して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物硬化体は、上述樹脂ワニスを硬化することにより得られる。硬化の方法は任意であり、熱、光、電子線等公知の手段などによる方法を採用することができる。
本発明の樹脂組成物は、その用途に応じて成形してもよい。その成形方法は特に限定されないが、通常は樹脂組成物を溶媒に溶解または分散させて樹脂ワニスとした後キャストして好みの形に成形する方法、樹脂ワニスにガラスクロス等の補強剤を含浸させた後もしくは樹脂ワニスを補強材に塗布した後乾燥して成形する方法、樹脂ワニスから得られる樹脂組成物を加熱溶融して好みの形に成形する方法が用いられる。
なお、数分子量測定は以下の方法に従って行った。
<数平均分子量測定方法>
ゲルパーミェーションクロマトグラフィー(昭和電工(株)製 SHODEX・GPCsystem21)で標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、変性ポリフェニレンエーテルの数平均分子量を測定した。測定サンプルはクロロホルムに溶解し測定に供した。以下に測定条件を示す。
カラム:SHODEX K802.5を直列に2本つないだもの。
展開溶媒:クロロホルム
流量:1.0mL/min
カラム温度:40℃
検出器:UV検出器
波長:標準ポリスチレン 254nm
ポリフェニレンエーテル 283nm
次に実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明はこれらの例に制限されるものではない。
本発明に使用した数平均分子量が2,000以上8,000未満のポリフェニレンエーテルは、特開2003−261674号公報で開示されている方法で作成した。即ち、反応器底部に酸素含有ガス導入の為のスパージャー、攪拌タービン翼及びバッフル、反応器上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた1.5リットルのジャケット付き反応器に、0.2512gの塩化第二銅2水和物、1.1062gの35%塩酸、3.6179gのジ−n−ブチルアミン、9.5937gのN,N,N‘,N’−テトラメチルプロパンジアミン、106gのメタノール及び600gのn−ブタノール、5モル%の2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパンを含む2,6−ジメチルフェノール180.0gを入れた。使用した溶媒の組成重量比はn−ブタノール:メタノール=85:15である。
次いで激しく攪拌しながら反応器へ180ml/minの速度で酸素をスパージャーより導入を始めると同時に、重合温度は40℃を保つようにジャケットに熱媒を通して調節した。重合液は次第にスラリーの様態を呈した。酸素を導入し始めてから120分後、酸素含有ガスの通気をやめ、得られた重合混合物を50℃に温めた。次いでハイドロキノン(和光純薬社製試薬)を少量ずつ添加し、スラリー状のポリフェニレンエーテルが白色となるまで、50℃での保温を続けた。
次いで6.5wt%の36%塩酸を含むメタノール溶液720gを添加し、濾過して更にメタノールで繰り返し洗浄し、湿潤ポリフェニレンエーテルを得た。次いで100℃で真空乾燥し乾燥ポリフェニレンエーテルを得た。この乾燥ポリフェニレンエーテルの数平均分子量をゲルパーミェーションクロマトグラフィーにて測定したところ、3,000であった。
[実施例1]
数平均分子量3,000のポリフェニレンエーテル樹脂99重量部に、数平均分子量16,000のポリフェニレンエーテル1重量部をメチルエチルケトン300重量部に室温で溶解させたところ問題なく溶解した。さらにビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成エポキシ(株)製 AER250)400重量部を加えたところ、良好な相溶性を示した。この樹脂組成物からメチルエチルケトンを除去してm−キシレン−α、α´−ジアミン(和光純薬工業(株)製)74重量部を加え十分攪拌後、圧縮成型機((株)神藤金属工業所製 YSR-10)により100℃、4MPaで15分間加熱プレスすることにより硬化樹脂板を作成した。この硬化樹脂板の熱変形温度(HDT)をASTM D468に基づき、1/8インチの試験片を用い4.6kg重荷重にて測定したところ、111℃であった。
[実施例2]
数平均分子量3,000のポリフェニレンエーテル99重量部と数平均分子量19,000のポリフェニレンエーテル1重量部を十分混合した。該混合物をビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成エポキシ(株)製 AER250)に190℃、攪拌下にて徐々に添加した。添加終了後さらに1時間攪拌した。冷却後粉砕することにより変性ポリフェニレンエーテルを得た。ビスフェノールA型エポキシ樹脂と添加した混合ポリフェニレンエーテルの重量比はビスフェノールA型エポキシ樹脂/混合ポリフェニレンエーテル=40/60である。該変性ポリフェニレンエーテル167重量部をメチルエチルケトン300重量部に室温で溶解させたところ問題なく溶解した。
さらにビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成エポキシ(株)製 AER250)333重量部を加えたところ良好な相溶性を示した。この樹脂組成物からメチルエチルケトンを除去してm−キシレン−α、α´−ジアミン(和光純薬工業(株)製)74重量部を加え十分攪拌後、圧縮成型機((株)神藤金属工業所製 YSR−10)により100℃、4MPaで15分間加熱プレスすることにより硬化樹脂板を作成した。
この硬化樹脂板の熱変形温度(HDT)をASTM D468に基づき、1/8インチの試験片を用い4.6kg重荷重にて測定したところ、113℃であった。
実施例1〜2は、本発明の必須用件を満たしているため良好なメチルエチルケトン溶解性及びエポキシ樹脂相溶性を示すと同時に、耐熱性に優れたポリフェニレンエーテル系硬化物を得ることができる。
[比較例1]
数平均分子量3,000のポリフェニレンエーテル100重量部をメチルエチルケトン300重量部に室温で溶解させたところ、問題なく溶解した。さらにビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成エポキシ(株)製 AER250)400重量部を加えたところ良好な相溶性を示した。この樹脂組成物からメチルエチルケトンを除去してm−キシレン−α、α´−ジアミン(和光純薬工業(株)製)74重量部を加え十分攪拌後、圧縮成型機((株)神藤金属工業所製 YSR-10)により100℃、4MPaで15分間加熱プレスすることにより硬化樹脂板を作成した。この硬化樹脂板の熱変形温度(HDT)をASTM D468に基づき、1/8インチの試験片を用い4.6kg重荷重にて測定したところ、103℃と不十分なものであった。
[比較例2]
数平均分子量16,000のポリフェニレンエーテル100重量部をメチルエチルケトン300重量部に25℃で溶解させたところ、不溶沈殿物がみられた。さらにビスフェノールA型エポキシ樹脂(旭化成エポキシ(株)製 AER250)400重量部を加えたところ不溶分がみられた。この樹脂組成物からメチルエチルケトンを除去してm−キシレン−α、α´−ジアミン(和光純薬工業(株)製)74重量部を加え十分攪拌後、圧縮成型機((株)神藤金属工業所製 YSR-10)により100℃、4MPaで15分間加熱プレスすることにより硬化樹脂板を作成しようとしたが、作成することができなかった。
比較例1、2は本発明の必須用件を満たしていないため、良好なメチルエチルケトン溶
解性・良好なエポキシ樹脂相溶性・耐熱性を同時に全て満足することができない。
本発明のポリフェニレンエーテル樹脂組成物は、ケトン系の有機溶剤にも室温で良好な溶解性を示すのみならず、硬化後に優れた耐熱性を兼ね備えているため電子材料用途に好適である。

Claims (4)

  1. 数平均分子量が2,000から8,000未満であるポリフェニレンエーテル(a)、数平均分子量が8,000から50,000であるポリフェニレンエーテル(b)及び硬化性樹脂(c)からなるポリフェニレンエーテル樹脂組成物において、(a)成分100重量部に対し(b)成分が0.1から10重量部であることを特徴とするポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
  2. (a)成分が、エポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素−炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されていることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
  3. (a)成分がエポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素−炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されており、かつ(b)成分がエポキシ基、シアネート基、アミノ基、アシル基、カルボキシル基および炭素−炭素三重結合基から選ばれる少なくとも1種以上の官能基で変性されていることを特徴とする請求項1に記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のポリフェニレンエーテル樹脂組成物を硬化して得られるポリフェニレンエーテル樹脂組成物硬化体。
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