JP2005290082A - 帯電防止効果を有するグラビア印刷インキ組成物 - Google Patents

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Teruyuki Kawatsuji
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Abstract

【課題】
グラビアインキ印刷時に発生する静電気による印刷不良を低減させることができ、さらに、インキの流動性、印刷フィルムへの接着性などを低下させることがないグラビアインキを得ること。
【解決手段】
硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを成分とする静電防止剤をインキ組成中に0.03〜0.09部含有することを特徴とするグラビアインキ組成物である。

Description

本発明は、グラビア印刷インキに関し、より詳しくはグラビアインキ印刷時に発生する静電気による印刷不良を低減させることができ、さらにインキの流動性、印刷フィルムへの接着性を低下させることがないグラビアインキ組成物に関するものである。
近年、印刷業界では生産性向上のために印刷速度が速くなっており、印刷不良が発生し易い状況になっている。印刷不良が発生し難く、印刷分留が良いインキに対する要望が従来以上に求められている。
トルエン等の非極性溶剤を主溶剤とするグラビアインキでは、インキの転移時に鋭角な画像部の印刷面よりインキ飛びが発生するヒゲ(以下、「ヒゲ」ということがある)と、インキが霧状に飛散し印刷物を汚染する「ミスチング」(以下、「ミスチング」ということがある)が、印刷不良の中で発生比率が高い。
ヒゲ・ミスチングは印刷速度、インキ粘度、印刷版深(インキの塗布量)、印刷室の環境(温度・湿度)、印刷機の帯電具合などの影響を受け、ヒゲ・ミスチングが発生した場合は前記のインキ粘度などの変更あるいは印刷機廻りの散水または加湿機による加湿、静電気除去テープの使用などでの物理的な徐電と印刷粘度などの印刷条件の変更でヒゲ・ミスチングの防止を行っていたが、ヒゲ・ミスチングの防止策としては充分でない状況であった。
本発明者らはヒゲ・ミスチングの発生機構を鋭意研究した結果、ヒゲ・ミスチングが印刷フィルムと印刷機のロールとの摩擦などによって生ずる静電気に起因することを見出した。
本発明は、これらヒゲ・ミスチングなどの静電気に起因する印刷不良が発生し難く、且つ優れた印刷適性と耐性を有する軟包材・紙器用グラビアインキを提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを静電防止剤として用いることを特徴とするグラビア印刷用インキ組成物に関する。
また、本発明は、硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを成分とする静電防止剤をインキ組成中に0.03〜0.09部含有することを特徴とするグラビア印刷インキ組成物に関する。
さらに本発明は、非極性溶剤を主溶剤とする上記グラビア印刷インキ組成物に関する。
本発明において、グラビアインキ印刷時に発生する静電気による印刷不良を低減させることができ、さらにインキの流動性、印刷フィルムへの接着性などを低下させることがないグラビアインキが得られた。
本発明のグラビア印刷インキは、硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを必須成分として含むが、更にインキとして必要とされる機能を有するため、着色剤、併用樹脂、有機溶剤などを含むことが出来る。その他、必要に応じて体質顔料、顔料分散剤、レベリング剤、消泡剤、ワックス、可塑剤なども含むこともできる。
本発明のグラビア印刷インキは、グラビア印刷時のヒゲ、ミスチングなどの静電気障害低減の面から、硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを成分とする静電防止剤をインキ組成中に0.03〜0.09部添加するものである。
さらに、得られるインキ組成物の接着性、耐ブロッキング性の面からの添加量は0.06部以下が好適である。
一方、ワックスとしては、ポリオレフィンワックス、パラフィンワックス、フィッシャートロピシなどの既知の各種ワックスが利用できる。
次に、本発明で利用可能な顔料は、一般に印刷インキや塗料で使用できる各種の無機顔料としては、酸化チタン、ベンガラ、紺青、群青、カーボンブラック、黒鉛などの有色顔料、および、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、タルク等の体質顔料を挙げることができる。さらに有機顔料としては、溶性アゾ顔料、不溶性アゾ顔料、アゾキレート顔料、縮合アゾ顔料、銅フタロシアニン顔料、縮合多環顔料などが挙げることができる。これらの顔料の含有量としては、インキ組成物中に0.5〜50重量%が適量である。
また、顔料は単独で、または2種以上を併用して用いることができる。
顔料を有機溶剤に安定に分散させるには、前記樹脂単独でも分散可能であるが、さらに顔料を安定に分散するため分散剤を併用することもできる。分散剤としては、アニオン性、ノニオン性、カチオン性、両イオン性などの界面活性剤を使用することができる。分散剤は、インキの保存安定性の観点からインキの総重量に対して0.05重量%以上、ラミネート適性の観点から5重量%以下でインキ中に含まれることが好ましく、さらに好ましくは、0.1〜2重量%の範囲である。
次に、本発明のインキに利用する樹脂としては、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合樹脂、塩素化ポリプロピレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体樹脂、酢酸ビニル樹脂、ニトロセルロース樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ロジン系樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ケトン樹脂、環化ゴム、塩化ゴム、ブチラール、石油樹脂などを挙げることができる。併用樹脂は、単独で、または2種以上を混合して用いることができる。併用樹脂の含有量は、インキの総重量に対して1〜25重量%が好ましく、更に好ましくは2〜15重量%である。
次に、本発明のインキ組成物で利用する溶剤としては、主に、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、ブタノールなどのアルコール系有機溶剤、アセトン,メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系有機溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル系有機溶剤、n−ヘキサン、n−ヘプタン、n−オクタンなどの脂肪族炭化水素系有機溶剤、およびシクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、エチルシクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタンなどの脂環族炭化水素系有機溶剤、トルエンなどの芳香族炭化水素系有機溶剤が挙げることができ、バインダー樹脂の溶解性や乾燥性などを考慮して、混合して利用することが好ましい。これらの有機溶剤の使用量としては、通常のインキでは30重量%以上含有される。
本発明のインキは、樹脂、着色剤などを有機溶剤中に溶解および/または分散することにより製造することができる。具体的には、顔料をポリアマイド樹脂などにより有機溶剤に分散させた顔料分散体を製造し、得られた顔料分散体に、必要に応じて他の化合物などを配合することによりインキを製造することができる。
これらの材料を利用して印刷インキを製造する方法として、まず、顔料、バインダー樹脂、有機溶剤、および必要に応じて顔料分散剤、界面活性剤などを攪拌混合した後、各種練肉機、例えば、ビーズミル、ボールミル、サンドミル、アトライター、ロールミル、パールミル等を利用して練肉し、さらに、残りの材料を添加混合する方法がある。
また、本発明のインキ中に、静電防止剤を含有させる方法としては、インキ製造時に配合する、インキ使用直前に添加する、あるいは、希釈溶剤で印刷に適した粘度に希釈した後の希釈インキに添加するなどの方法がある。静電防止剤の含有量は、インキ(ベースインキ)を基準とするか、希釈インキを基準として計算を行うかにより値が変化する。本発明においては、インキ(ベースインキ)を基準として含有量の計算を行なっている。
インキあるいは稀釈インキに添加する場合は、秤量精度の点からアルコール、メチルエチルケトンなどの有機溶剤で稀釈して、5部濃度の稀釈溶液で添加するのが望ましい。
以上の材料と製造方法から得られたグラビア印刷インキ組成物は、グラビア印刷方式で、各種プラスチックフィルム等の被着体に印刷することができる。具体的に、印刷可能なプラスチックフィルムとしては、ポリエチレン、ポリプロピレンなどの延伸および無延伸ポリオレフィン、ポリエステル、ナイロン、セロファン、ビニロンなどを挙げることができる。
さらに、得られた印刷物はそのまま、又は必要に応じてラミネート加工を施され、製袋加工されて、食品などの包装容器に利用される。
以下,実施例でもって本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに実施例に限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、本実施例において「部」および「%」は「重量部」および「重量%」を表す。
<ポリアマイドワニスの調製>ポリアマイド(レオマイドSP40N、花王(株)製)40部を、トルオール 30部、イソプロピルアルコール20部と酢酸エチル10部に混合溶解させて、試験用ポリアマイドワニス(PA ワニス)を得た。
<ニトロセルロースワニスの調製>ニトロセルロース(1/8H、旭化成(株)製)30部を、酢酸エチル30部とイソプロピルアルコール40部に混合溶解させて、試験用ニトロセルロースワニス(NCワニス)を得た。
カーボンブラック墨10部、 PA ワニス50部、NCワニス12部、トルオール17部、酢酸エチル8部、イソプロピルアルコール3部の混合物をサンドミルで混練し、試験用墨インキ組成物を得た。
該試験用インキ組成物それぞれ100部に対し、硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを成分とする静電防止剤を0.03〜0.12部を加え、さらに印刷時の粘度に調整するため、トルオール 60部、酢酸エチル10部、イソプロピルアルコール20部からなる混合溶剤を用いて、25℃においてザーンカップNo.3で測定した粘度が16秒となるように希釈し、墨のグラビアインキ(希釈インキ)を得た
次に、前記希釈されたグラビア墨インキを使用して、版深45μm〜5μmのグラビアグラデーション版(5μm刻みで彫刻)を備えたグラビア印刷機により、厚さ20μmのコロナ放電未処理キャスティドポリプロピレンフィルム「東セロCP−S」(東セロ(株)製、商品名)に印刷速度120m/分、乾燥器温度40℃〜50℃で印刷し、墨インキの印刷フィルムを得た。
得られた印刷フィルムの、45μm印刷部の静電気障害について評価を行い、結果を表1に示した。
なお、評価方法は、後述のとおり行なった。
また、得られた印刷フィルムの35μm印刷部において、テープ接着試験と耐ブロッキング試験、を行い、結果を表1に示した。試験方法は、後述の通りに行なった。
各性能評価の条件は下記の通りである。
[静電気障害試験]
希釈されたグラビア墨インキを使用して、版深45μm〜5μmのグラビアグラデーション版(5μm刻みで彫刻)を備えたグラビア印刷機により、厚さ20μmのコロナ放電未処理キャスティドポリプロピレンフィルム(以下、未処理CPPフィルムということがある)「東セロCP−S」(東セロ(株)製、商品名)に印刷速度120m/分、乾燥器温度40℃〜50℃で30秒間連続印刷し、墨インキの印刷フィルムを得た。
得られた印刷フィルムの、45μm印刷部の静電気障害(ヒゲ、ミスチング)の発生状態を5段階評価をした。
静電気障害の発生がまったくない(○)、若干静電気障害の発生がある(△)、著しく静電気障害が発生する(×)とし、実用レベルは○である。
[光沢]
印刷物の光沢を光沢計(60゜−60°)にて測定した。
○:光沢値40以上
△:光沢値30以上40未満
×:光沢値30未満
[テープ接着試験]
得られた印刷物の35μm部分にセロテープ(ニチバン製、幅12mm)を貼り付け親指で5回強く擦った後、セロテープを徐々に引き離し途中から、急激に引き離してインキ皮膜の剥離の程度を調べた。インキがセロテープに転移する状態を次の5段階評価をした。セロテープにインキが100%転移しない(○)、急激に引き離したセロテープ部分にインキが20%程度転移するが、ゆっくり引き剥がした部分は100%転移しない(○△)、急激に引き剥がしたセロテープ部分に100%インキが転移するが、ゆっくり引き剥がした部分は100%転移しない(△)、急激に引き剥がしたセロテープ部分に100%インキが転移し、ゆっくり引き剥がした部分にも20%程度インキの程度がある(△×)、セロテープを張った部分が100%転移する(×)とし、実用レベルは○、○△であり、望ましい合格レベルは○である。
[耐ブロッキング性]
印刷物と同じ大きさに切った未処理CPPフィルムと印刷面とを重ね合わせて、0.5kg/cmの荷重をかけ、50℃80%RHの雰囲気で24時間放置後、印刷面と未処理CPPフィルムを引き剥がし、インキの剥離の程度から耐ブロッキング性を評価した。
○:インキが全く剥離しなかったもの。
△:インキがフィルムから剥離した面積が20〜50%のもの。
×:インキがフィルムから剥離した面積が50%を超えるもの。

Claims (3)

  1. インキ組成中に硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを静電防止剤として含有することを特徴とするグラビア印刷インキ組成物。
  2. 硝酸ヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルとヤシアルキルビス(ヒドロキシエチル)メチルクロライドを成分とする静電防止剤をインキ組成物100重量部中に0.03〜0.09重量部含有することを特徴とする請求項1記載のグラビア印刷インキ組成物。
  3. 非極性溶剤を主溶剤とする請求項1または2記載のグラビア印刷インキ組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015038177A (ja) * 2013-08-19 2015-02-26 サカタインクス株式会社 グラビア印刷方法

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