JP2005289956A - 1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1h−テトラゾール誘導体およびその製法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、新規な1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体およびその製法に関する。さらに詳しくは、プリント配線板の製造等に有用な銅または銅合金のマイクロエッチング剤成分や医薬、農薬の製造原料として有用な新規化合物である1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体およびその製法に関する。
テトラゾール化合物は、プリント配線板の製造等に有用な銅または銅合金のマイクロエッチング剤成分として有用である(特許文献1参照)。また、医薬、農薬の製造原料としても有用となることが期待される。
特開平11−29883号公報
本発明は、銅または銅合金のマイクロエッチング剤成分や医薬、農薬の製造原料として有用性が高い、新規な1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体およびその製法を提供することにある。
本発明者らは、上記課題に対して鋭意検討した結果、1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体が、銅または銅合金のマイクロエッチング剤成分として期待でき、また、当該化合物が、汎用のトリフルオロメトキシアニリンを出発原料として、オルトエステルおよびアジ化塩と反応させることにより、製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記に示すとおりの1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体およびその製造方法を提供するものである。
R1−C(OR2)3 (III)
(式中、Rは前記と同意義、R2はアルキル基を表す。)
で示される化合物を反応させ、次いで、
(式中、Rは前記と同意義、R2はアルキル基を表す。)
で示される化合物を反応させ、次いで、
一般式(IV):
A−(N3)n (IV)
(式中、Aはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、nは1または2である)
で示される化合物を反応させることにより項1.に記載の式(I)の化合物の製法。
A−(N3)n (IV)
(式中、Aはアルカリ金属またはアルカリ土類金属であり、nは1または2である)
で示される化合物を反応させることにより項1.に記載の式(I)の化合物の製法。
以下、本発明を詳細に説明する。
上記一般式(I)と(III)におけるR1は、水素原子または低級アルキル基である。
低級アルキル基としては、炭素数が1〜4のものが好ましく、直鎖でも分岐鎖でもよい。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルが挙げられる。これらの中でも、炭素数が1〜2が特に好ましい。
低級アルキル基としては、炭素数が1〜4のものが好ましく、直鎖でも分岐鎖でもよい。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルが挙げられる。これらの中でも、炭素数が1〜2が特に好ましい。
本発明において、上記一般式(II)で示されるトリフルオロメトキシアニリンは、どのような方法で製造されたものでもよい。具体例としては、2−トリフルオロメトキシアニリン、3−トリフルオロメトキシアニリン、4−トリフルオロメトキシアニリンが挙げられ、特に4−トリフルオロメトキシアニリンが好適である。
本発明において、上記一般式(III)におけるR2は、低級アルキル基である。低級アルキル基としては、炭素数が1〜4のものが好ましく、直鎖でも分岐鎖でもよい。具体的には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチルが挙げられる。これらの中でも、炭素数が1〜2が特に好ましい。上記反応において上記一般式(III)で表されるオルトエステルの使用量は、上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリン1モルに対して、1.0〜2.0モル、特に1.1モル〜1.5モルが好ましい。
本発明において、上記一般式(IV)で示されるアジ化塩は、ナトリウム、カリウム、リチウム、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属の無機アジド化合物が挙げられるが、好適にはアルカリ金属の無機アジド化合物であり、アジ化ナトリウムが工業的に好適である。
上記反応において、アジ化塩の使用量は上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリン1モルに対して1.0〜3.0モル、特に1.1モル〜2.0モルが好ましい。
上記反応において、アジ化塩の使用量は上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリン1モルに対して1.0〜3.0モル、特に1.1モル〜2.0モルが好ましい。
本発明で使用される反応溶媒は、有機酸が好ましい。具体例としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、ブタン酸、ペンタン酸、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ペンタフルオロメタンスルホン酸などが挙げられる。これらの中で酢酸が特に好ましい。当該溶媒の使用量は上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリン1gに対して1〜20mL、特に3〜10mLが好ましい。
上記反応は、上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリンと溶媒を混合し上記一般式(III)で表されるオルトエステルを添加し攪拌する。攪拌時間は通常15〜120分間、好ましくは30〜60分間である。その後、上記一般式(IV)で示されるアジ化塩を加え反応を行う。反応温度は、低すぎると反応速度が小さくなり高すぎると副生成物が多くなるため、通常0〜110、好ましくは20〜80℃である。
反応時間は、通常2〜50時間程度、好ましくは5〜30時間である。
上記反応終了後、室温まで冷却した後に、水を添加し晶析させる。水の添加量は、上記一般式(II)のトリフルオロメトキシアニリン1gに対して2〜30mL、特に3〜15mLが好ましい。晶析後10℃以下まで冷却した後に、ろ取・減圧乾燥することで一般式(I)の1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾールが得られる。
また、水を添加しても晶析しない化合物に関しては、水を添加した後に、抽出・洗浄・脱湿・溶媒留去などの定法により得られた粗品を、晶析・再結晶・カラムクロマトグラフィー等の精製により一般式(I)の1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾールが得られる。
また、水を添加しても晶析しない化合物に関しては、水を添加した後に、抽出・洗浄・脱湿・溶媒留去などの定法により得られた粗品を、晶析・再結晶・カラムクロマトグラフィー等の精製により一般式(I)の1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾールが得られる。
新規な1−(4−トリフルオロメトキシ)フェニル−1H−テトラゾール誘導体は、銅または銅合金のマイクロエッチング剤成分としての使用が期待され、また、医薬、農薬の製造原料としても期待される。当該化合物は、汎用のトリフルオロメトキシアニリンを出発原料にして、オルトギ酸トリメチルを反応させ、更にアジ化塩を反応させることにより、容易に製造できる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
実施例1
100mL4口フラスコに4−トリフルオロメトキシアニリン5g(28.2mol)、酢酸50mLを加え20〜30℃でオルトギ酸トリメチル3.61g(33.8mol)を滴下し30分間攪拌した。次いでアジ化ナトリウム2.76g(42.3mol)を加えた後に室温で14.5時間、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し水60mLを加え5〜10℃まで冷却した。冷却後に1時間攪拌・晶析しろ取・次いで減圧乾燥を行ったところ1−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1H−テトラゾールが収量4.76g、収率73.3%で白色固体として得られた。分解点は195℃(DSC)である。
White solid;Mp:112.2−112.9°C.IR(KBr,cm−1):3126,1520,1292,1256,1209,1184,1155,1094,1003,860.1H NMR(CDCl3):δ=8.97(s,1H),7.76(d,J=8.8 Hz,2H),7.44(d,J=8.8 Hz,2H),1.54(brs, 1H).13C NMR (CDCl3):δ=149.68,140.40,131.93,123.98,122.74,122.48,121.42,118.85,116.28.Anal.Calcd for C8H5F3N4O:C,41.75;H,2.19;N,24.34.Found:C,41.49;H,1.99;N,24.66
100mL4口フラスコに4−トリフルオロメトキシアニリン5g(28.2mol)、酢酸50mLを加え20〜30℃でオルトギ酸トリメチル3.61g(33.8mol)を滴下し30分間攪拌した。次いでアジ化ナトリウム2.76g(42.3mol)を加えた後に室温で14.5時間、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し水60mLを加え5〜10℃まで冷却した。冷却後に1時間攪拌・晶析しろ取・次いで減圧乾燥を行ったところ1−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−1H−テトラゾールが収量4.76g、収率73.3%で白色固体として得られた。分解点は195℃(DSC)である。
White solid;Mp:112.2−112.9°C.IR(KBr,cm−1):3126,1520,1292,1256,1209,1184,1155,1094,1003,860.1H NMR(CDCl3):δ=8.97(s,1H),7.76(d,J=8.8 Hz,2H),7.44(d,J=8.8 Hz,2H),1.54(brs, 1H).13C NMR (CDCl3):δ=149.68,140.40,131.93,123.98,122.74,122.48,121.42,118.85,116.28.Anal.Calcd for C8H5F3N4O:C,41.75;H,2.19;N,24.34.Found:C,41.49;H,1.99;N,24.66
実施例2
100mL4口フラスコに4−トリフルオロメトキシアニリン5g(28.2mol)、酢酸35mLを加え20〜30℃でオルト酢酸トリメチル5.08g(42.3mol)を滴下し30分間攪拌した。次いでアジ化ナトリウム2.76g(42.3mol)を加えた後に室温で14.5時間、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し水15mLを加え塩化メチレン(35mL×2)で抽出し得られた有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液(50mL×1)、水(50mL×1)で洗浄し溶媒留去をした。得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:酢酸エチル/ヘキサン=4:6で精製することで1−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−5−メチル−1H−テトラゾールが収量5.44g、収率80.0%で薄褐色固体として得られた。分解点は、285℃(DSC)である。
White solid;Mp:36.5−38.8°C.IR(KBr,cm−1):1510,1288,1245,1157,1177,1117,1103,1020,858,812,662,542,432.1H NMR(CDCl3):δ=7.52(d,J=9.0 Hz,2H),7.43(d,J=9.0 Hz,2H),2.62(s,3H),1.55(brs,1H).13C NMR(CDCl3):δ=151.32,149.93,131.91.,126.05,123.96,122.32,121.38,118.81,116.24,9.87.Anal.Calcd for C9H7F3N4O:C,44.27;H,2.89;N,22.95.Found:C,44.34;H,2.80;N,23.04
100mL4口フラスコに4−トリフルオロメトキシアニリン5g(28.2mol)、酢酸35mLを加え20〜30℃でオルト酢酸トリメチル5.08g(42.3mol)を滴下し30分間攪拌した。次いでアジ化ナトリウム2.76g(42.3mol)を加えた後に室温で14.5時間、80℃で2時間反応を行った。反応終了後、室温まで冷却し水15mLを加え塩化メチレン(35mL×2)で抽出し得られた有機層を10%水酸化ナトリウム水溶液(50mL×1)、水(50mL×1)で洗浄し溶媒留去をした。得られた粗品をカラムクロマトグラフィー(シリカゲル:酢酸エチル/ヘキサン=4:6で精製することで1−(4−トリフルオロメトキシ−フェニル)−5−メチル−1H−テトラゾールが収量5.44g、収率80.0%で薄褐色固体として得られた。分解点は、285℃(DSC)である。
White solid;Mp:36.5−38.8°C.IR(KBr,cm−1):1510,1288,1245,1157,1177,1117,1103,1020,858,812,662,542,432.1H NMR(CDCl3):δ=7.52(d,J=9.0 Hz,2H),7.43(d,J=9.0 Hz,2H),2.62(s,3H),1.55(brs,1H).13C NMR(CDCl3):δ=151.32,149.93,131.91.,126.05,123.96,122.32,121.38,118.81,116.24,9.87.Anal.Calcd for C9H7F3N4O:C,44.27;H,2.89;N,22.95.Found:C,44.34;H,2.80;N,23.04
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