JP2005289843A - 美白用外用剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 高い美白効果を維持しながら、皮膚刺激が少なくかつ使用感に優れた美白用外用剤を提供すること。
【解決手段】 美白有効成分の他、その安定化剤として硫黄化合物を含む上に、追加の安定化剤としてグリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を含むことを特徴とする、美白有効成分の安定性が向上された美白用外用剤。
【選択図】 なし

Description

本発明は、シミ、ソバカス、肝斑等の色素沈着を消去、軽減または防御して白く美しい肌をつくりなおかつそれを維持する、安定性に優れかつ安全性の高い美白用外用剤に関する。
美白用外用剤には、生体内でメラニン色素合成に関与するチロシナーゼに対する活性阻害作用を有する成分や、メラニン産生細胞のメラニン合成量を制限する成分、あるいは還元作用を有する成分が、美白有効成分として配合されている。このような有効成分としては、例えば、アスコルビン酸またはその誘導体、ハイドロキノン及びその誘導体、植物エキス類、ピロン化合物、エラグ酸、システインもしくはそれらの誘導体などが知られている。
しかし、これらの美白有効成分は、概して、安定性に劣り、化粧料に配合した場合に経時的に変色してしまい、その結果商品価値を下げるという問題があった。そのため、従来、このような美白有効成分を化粧料中で安定化させるために、還元性の硫黄化合物がしばしば上記の美白有効成分と共に化粧料中に配合されている。
例えば、特開平7−25742号公報(特許文献1)には、アスコルビン酸の水溶性誘導体、ハイドロキノン誘導体、ピロン誘導体、胎盤抽出物、及びリョクチャ、カッコン、アロエ、チョウジ、シソ、カンゾウ、ソウハクヒ、オウゴン、カミツレ及びアルテアから選ばれる種々の植物抽出物から選択される美白有効成分が、化粧料中で経時的に黄褐色に変色することを防ぐために、亜硫酸、亜硫酸水素、チオ硫酸及びピロ亜硫酸並びにこれらの塩などの硫黄化合物を使用することが開示されている。
特開平6−263624号公報(特許文献2)には、美白有効成分として油溶性甘草エキスを含む外用剤が記載されており、この油溶性甘草エキス中のグラブリジンを安定化させるためにピロ亜硫酸塩及び/または亜硫酸塩が外用剤中に配合されている。
特開平4−352708号公報(特許文献3)には、コウジ酸類が、化粧料に配合した場合、熱や光により化学変化を起こし、そのため製品の貯蔵や流通過程において経時的に着色が起こる問題を有することが記載されている。このような着色を避けるために、特開平4−352708号公報に記載の発明においては、コウジ酸類を安定化させるために、スーパーオキサイドジムスターゼ及び/または亜硫酸水素ナトリウムを配合することが提案されている。
特開平−279313号公報(特許文献4)にも、同様に、美白有効成分として皮膚外用剤中に配合されるトラネキサム酸もしくはその塩類、もしくはその誘導体、またはこれらの混合物の経時的安定性を向上させるために、亜硫酸水素ナトリウムを使用することが開示されている。
最後に、特開昭63−174910号公報(特許文献5)には、亜硫酸水素ナトリウムとアルブチンとを配合することを特徴とする皮膚外用剤が開示されており、日光暴露条件下や高温下に生ずるアルブチンの淡黄色変色を亜硫酸水素ナトリウムの配合によって防止することが提案されている。
特開平7−25742号公報 特開平6−263624号公報 特開平4−352708号号公報 特開平3−279313号公報 特開昭63−174910号公報 従来技術に開示されたこれらの化粧料、外用剤においては美白有効成分の或る程度の安定化は達成されているものの、美白有効成分の種類や量に応じてその安定化剤としての硫黄化合物の配合量を増加させる必要があり、その結果、硫黄化合物が皮膚刺激性の物質であるため肌荒れ等の皮膚疾患を引き起こしたり、または化粧料の延び、馴染み感などの使用感が悪くなる場合がある。特に近年においては、敏感肌、アレルギー疾患などの問題から消費者の間で化粧料の安全性についての関心が益々高まっており、安全性の高い商品に対する要望が強い。
しかしながら、他方、安全性や使用感を確保するために、硫黄化合物の配合量を制限すると美白有効成分に対する満足な安定化効果が得られず、調製、貯蔵もしくは輸送中に製品着色等の安定性に係わる問題が生ずることが多々あり、そのため、安全性及び使用感に優れると共に、着色等の問題を起こさない安定した美白用外用剤が要望されている。
本発明は、かかる現状において開発されたものであり、すなわち高い美白効果を維持しながら、皮膚刺激が少なくかつ使用感に優れた美白用外用剤を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ね、美白有効成分の安定化剤として、慣用の硫黄化合物に加え、グリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を配合することで、硫黄化合物の量を抑えながらも安定性に優れ、しかも安全でかつ使用感が良好な美白用外用剤が得られることを見出し、本発明を完成した。
それゆえ、本発明は、美白有効成分の他に、その安定化剤として硫黄化合物を含む上に、グリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を追加の安定化剤として配合してなる、美白有効成分の安定性が向上された美白用外用剤に関する。
なお、本明細書において使用する“安定性”という用語は、外用剤の調製、貯蔵及び輸送中に、着色や、異臭等の製品価値を落としかねない変化を実質的に起こさない外用剤の性質を意味する。
また、“安全性”とは、皮膚刺激が少ないかまたは無く、肌荒れ等の問題を起こさない外用剤の性質を意味し、そして“使用感”とは、塗布したときののび、肌へのなじみ、べたつき、しっとり感、柔軟感などの外用剤の塗布感や塗布し易さを意味する。
本発明の美白用外用剤に使用される美白有効成分としては、原則的には、従来慣用の美白有効成分安定化剤である硫黄化合物によって安定化効果を受け得るものであれば如何なるものでもよい。このような美白有効成分は、当業者には良く知られており、例えば、ハイドロキノン及びその誘導体(例えば、アルブチン類のハイドロキノンβ−D−グルコース及びハイドロキノンα−D−グルコース)、システイン及びその誘導体(例えば、L−システイン、D−システイン、及びその塩酸塩、アセチルL−システイン)、アスコルビン酸及びその誘導体(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム、アスコルビン酸脂肪酸エステル、例えば、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、ジパルミチン酸アスコルビル、あるいはアスコルビン酸硫酸エステル二ナトリウム、アスコルビン酸グルコシド)、コウジ酸及びその誘導体(例えば、コウジ酸の脂肪酸モノ−もしくはジエステル、例えば酪酸、カプリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、コハク酸、安息香酸とのエステル)、エラグ酸、植物エキス類(例えば、油溶性甘草エキス、クワエキス、シャクヤクエキス、当帰エキス、ワレモコウエキス、マロニエ樹皮エキス、イブキトラノオエキス、クララエキス、スイガズラエキス、オウゴンエキス、イタドリエキス、カミツレエキス、トラネキサム酸類)、胎盤抽出物などが挙げられる。これらの美白有効成分は、単独でまたは二種以上の混合物として使用することができる。
これらの美白有効成分の配合量は、当業者には周知の各々の美白有効成分の特性に応じて、効能や他の成分とのバランス、または有効成分の刺激性などを考慮して適宜定めればよいが、例えば、完成した外用剤の重量を基準にして一般的には0.01〜20.0重量%の量で本発明の美白用外用剤中に配合することができる。美白有効成分の種類によるが、一般的に、0.01重量%より少ないと十分な美白効果が得られない場合があり、他方、20.0重量%を超えると、実際使用する美白有効成分によっては刺激性が強すぎ、安全性の面から許容できない場合が生ずることがある。それ故、本発明の態様の一つでは、美白有効成分の配合量は、0.05〜15.0重量%、特に0.1〜5.0重量%である。しかしながら、上述の通り配合量は美白有効成分の種類に依存するので、特定の美白有効成分に関して安全性や使用感、及び効能の点など外用剤の性能面での問題がなければ、0.01重量%より少ない量、または20.0重量%よりも多い量で使用することは何ら妨げられない。
本発明の好ましい態様の一つでは、ハイドロキノンもしくはハイドロキノン誘導体、特にハイドロキノンβ−D−グルコースもしくはハイドロキノンα−D−グルコース、またはこれらの混合物、特に配合量に対する効果の点からハイドロキノンが使用される。
硫黄化合物は還元性のある化合物であり、従来から美白有効成分の安定化剤として慣用のものを使用することができる。これの例としては、亜硫酸もしくはこれの塩、亜硫酸水素もしくはこれの塩、チオ硫酸もしくはこれの塩、またはピロ亜硫酸もしくはこれの塩などが挙げられ、必要ならば、使用する美白有効成分に応じて従来技術からの教示に従い最適なものを選択して使用すればよい。塩としては、例えば、これらのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩が使用され、好ましくはアルカリ金属塩、特にナトリウム塩及びカリウム塩が好ましい。
好ましいものは、チオ硫酸塩、亜硫酸塩、亜硫酸水素塩、ピロ亜硫酸塩であり、特にこれらのアルカリ金属塩、中でもナトリウム塩及びカリウム塩である。本発明の好ましい態様の一つでは、亜硫酸ナトリウム、ピロ亜硫酸ナトリウム及び/または亜硫酸水素ナトリウムが使用される。
これらの硫黄化合物は、単独で、または二種以上のものを組み合わせて使用することができる。
上記硫黄化合物は、完成した外用剤の重量を基準にして好ましくは0.1〜5.0重量%、特に0.5〜3.0重量%の量で本発明の美白用外用剤中に配合することができる。0.1重量%より少ないと安定化に及ぼす効果が少ない場合があり、他方、5.0重量%を越えても安定性の著しい向上がみられない上に皮膚への刺激が強くなり安全性の面での問題が大きくなる場合がある。
冒頭に述べたように、本発明の美白用外用剤は、美白有効成分に対する安定化剤として硫黄化合物の他に、グリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を追加の安定化剤として含むことを特徴とする。このような追加の安定化剤を配合することによって、同等の組成において、硫黄化合物を単独で使用した場合と比較してより向上された美白有効成分の安定化が達成される。
上記還元糖としては、特に制限はないが、例えば、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、エリトロース及びトレオースなどの還元性単糖類並びにマルトース及びラクトースなどの還元性二糖類から選択される一種または二種以上のものが使用される。好ましいものは、キシロース、グルコース、マンノース、マルトース、ラクトース、及びこれらの二種以上のものの混合物である。
これらのグリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物は、完成した美白用外用剤の重量を基準にして、好ましくは1.0〜40.0重量%、特に好ましくは5.0〜35.0重量%、特に10.0重量%〜30.0重量%である。1.0重量%より少ないと安定性及び安全性に及ぼす効果が少なく、40.0重量%を超えると使用感に問題が生ずる場合がある。
この際、驚くべきことに、特に、グリセリンと還元糖とを組み合わせて使用した場合に、これが、美白用外用剤の安定性、刺激感の減少及び使用感に関して相乗的に作用することがここに見出された。以下の説明に拘束されることは望まないが、恐らくは、グリセリンが美白用外用剤用の媒体中に含まれる酸素からの影響を抑え、他方、還元糖が、硫黄化合物と美白有効成分の酸化を抑制することによって相乗作用が発揮され、外用剤の各種性能、特に、調製時及び経時安定性の向上に大きく寄与するものと考えられる。
従って、本発明の好ましい態様の一つでは、追加の安定化剤としてグリセリンと還元糖との混合物が使用される。
この際のグリセリン:還元糖の配合量比は、重量基準で、好ましくは5:95〜95:5、特に好ましくは75:25〜25:75である。
本発明の美白用外用剤は、典型的には化粧料の分野で使用され、そして洗顔料、化粧水(ローション)、美容液、乳液、クリーム、ジェル、パック等のスキンケア化粧料、下地クリーム等のメークアップ化粧料としてそのまま使用するか、エアゾール、ポンプまたは押出物等の形態にすることができ、各々の剤形に応じて常法により調製することができ、この際、本発明の特徴である追加成分のグリセリン/還元糖は、これらが最終的に外用剤中に均一に分布しさえすればどのような方法、段階で配合してもよく、特別な要件は特にないが、例えば、他の使用成分や剤形によるが、美白有効成分と予め混合するか、または場合によっては他の適当な成分と一緒に水性相とし外用剤に配合するか、その他、乳化工程や液晶生成工程で非水相に予め混合するなどして配合することができる。
本発明の外用剤は、好ましくは水性の外用剤であり、すなわち媒体(キャリア)としては、好ましくは、水が使用されるか、または水と混和可能な溶剤(例えばエタノール等のアルコール)と水との混合物などが使用される。また、W/O型のエマルションも同様に可能である。
本発明の美白用外用剤には、エチレンオキシドが付加されたアルキルエーテル、アルキルエステル、アルキルグリセリンエステル、アルキルヒマシ油エステル、糖脂肪酸エステルやエチレンオキシドの付加されていないソルビタン脂肪酸エステル、アルキルグリコシドなどの非イオン性界面活性剤、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、イミダゾリニウムカチオンなどのカチオン性界面活性剤、アルキルベタイン、アルキルアミドベタイン、イミダゾリン型などの両性界面活性剤、アルキル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、アルキルコハク酸塩、アルキルアミノ酸塩、アルキルメチルタウリン塩などのアニオン性界面活性剤、石鹸等の界面活性剤、ミネラルオイルなどの鉱物油やラノリン、オリーブ油、ホホバ油などの動植物油、パルミチン酸イソプロピルなどのエステル油、キャンデリラロウやカルナウバロウなどの植物ワックス、パラフィンワックスやマイクロクリスタリンワックスなどの石油系ワックス、キサンタンガムやローカストビーンガム、ヒアルロン酸やセルロース系の天然高分子、ポリアクリル酸系やポリビニル系の合成高分子、シリコン及びシリコン誘導体、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリグリセリンなどの防腐剤、紫外線吸収剤、香料や精油、天然色素や合成色素、有機酸や無機酸及びそれらの塩などのpH調整剤、顔料や酸化チタン、酸化亜鉛、マイカ、ベントナイトなどの粉体、レシチンやセラミド、ステロールなどの細胞間脂質、薬効成分等一般的に化粧料で使用される慣用の成分を、本発明の効果を損なわない範囲で配合することができる。
更に、表皮剥離作用のある成分であるグリコール酸、サリチル酸などや表皮代謝促進作用のある成分であるレチノールやレチノイン酸、アゼライン酸、ジメチルアミノエタノール、カルノシン等との併用は美白効果を発揮させやすくなる。
以下、本発明を実施例を挙げて更に詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下に記載する配合量は断りのない限りすべて重量%単位である。
実施例及び比較例の調製は下記の表に記載の処方に従って次のように行い、それぞれの調合物について保存安定性、安全性(刺激感)及び使用感を評価した。
化粧水(ローション)は、美白有効成分(ハイドロキノン)をグリセリンに45℃以下で溶解し、グリセリンを使用しない場合は45℃以下の水にハイドロキノンを溶解し、次いで、他の成分をステンレスの乳化釜に投入して得た水相中に、前記ハイドロキノン溶解物を混合溶解して、均一に攪拌して調製した。
ジェルは、ハイドロキノンを45℃以下のグリセリンに溶解し、グリセリンを使用しない場合は、ハイドロキノンを、その5倍量の45℃以下の水に溶解し、これとは別にトリエタノールアミン以外の他の成分を真空乳化釜中で水に溶解及び攪拌分散し、そして前記ハイドロキノン溶解物を混ぜ入れて均一に混合し、そして最後にトリエタノールアミンを添加してカルボキシビニルポリマーをパドル攪拌下で中和し減圧脱泡し調製した。
クリームは、ハイドロキノンを45℃以下のグリセリンに溶解し、グリセリンを使用しない場合は、ハイドロキノンをその5倍量の45℃以下の水中に溶解し、これとは別にミネラルオイルと乳化剤を混合した油相を約85℃に加温し、これを、真空乳化釜中で、残りの成分を投入して得た約85℃に加温した水相中に混合乳化し、そして水冷攪拌し乳化物が45℃以下になった後、ハイドロキノンの上記溶解物を減圧下で均一に攪拌混合して調製した。
試験・評価方法は次のとおりである。
保存安定性:
保存安定性は、各試料を40℃及び50℃の恒温槽内に2週間置き、そして保存品に生じた色及び匂いの変化を視覚及び嗅覚にて次のように評価した。

◎:変化なし
○:わずかに変色
△:やや変色
×:強く変色
匂い
◎:変化なし
○:わずかに変臭
△:やや変臭
×:強い臭気
安全性試験:
パネラー(7名)が各試料を顔面に塗布したときの刺激感を次のように評価した。過半数のパネラーが刺激性を感じた場合は「×」とし、刺激性を感じたパネラーが過半数に満たない場合には「△」の評価とし、刺激性を感じたパネラーがいない場合には「○」と評価した。
○:なし
△:僅かに感じる
×:強く感じる
使用感:
パネラー(7名)が各試料を顔面に塗布したときののび、肌へのなじみ、べたつき、しっとり感、柔軟感を5点評価し総合の平均が4〜5のものを○、2.5以上、4未満のものを△、2.5未満のものを×とした。
Figure 2005289843
Figure 2005289843
表1及び表2から示されるように、比較的少ない硫黄化合物配合量(0.5重量%)において、グリセリン及び還元糖を配合することによって、刺激感及び使用感が良好な上に非常に高い安定性を持つ美白用外用剤が得られる。また、表1と表2との比較に基づいて、本発明の美白用外用剤は、ハイドロキノンの配合量が比較的多い場合(10.0重量%、表2)においても、グリセリンの配合量を5重量%増量するだけで、安定性、刺激感及び使用感に関してハイドロキノンの配合量が少ない表1(0.1重量%)の結果と実質的に変わらない効果が得られている。またこの結果から、すなわちハイドロキノンの配合量が10重量%と多い場合でも刺激性評価に関して満足な結果が得られたという事実から、本発明の特徴であるグリセリン及び/または還元糖の使用は、ハイドロキノン等の刺激性が強い美白有効成分に対し刺激性緩和効果を有することが示される。
Figure 2005289843
先ず、比較例3(硫黄化合物単独使用)と、実施例9及び10(グリセリン、還元糖及び硫黄化合物の組み合わせ)、実施例11(グリセリンと硫黄化合物の組み合わせ)及び比較例1及び2(硫黄化合物不使用)との比較から、硫黄化合物を単独で使用した場合(比較例3)には、その配合量を5重量%と比較的多めにしても、安定性に関してそれほど優れた向上は見られず、しかも刺激感、使用感に大きく劣ることが分かる。また、比較例3(硫黄化合物単独使用)と実施例11(グリセリンと硫黄化合物の組み合わせ)との比較からは、実施例11では硫黄化合物の配合量が比較的少ないにも拘わらず安定性に関して比較例3と同等の結果が得られており、しかも硫黄化合物の配合量が少ないため刺激感の少なさ及び使用感も良好であることが示されおり、本発明の優れた効果が顕著に現れている。
更に、実施例9〜11(硫黄化合物使用)と、比較例1及び2(硫黄化合物不使用)との比較からは、グリセリン/還元糖を、硫黄化合物と組み合わせず単独で使用した場合は、刺激感及び使用感には問題はなくとも、優れた安定性は得られないことが分かる。
また、実施例9及び10(グリセリン、還元糖及び硫黄化合物の組み合わせ)と、実施例11(グリセリンと硫黄化合物との組み合わせ)との比較からは、硫黄化合物に加えてグリセリンと還元糖とを併用することが、安定性、刺激感及び使用感に関して相乗的に特に良好な効果をもたらし得ることが明らかである。
Figure 2005289843
Figure 2005289843
表4及び5に記載の例もまた、本発明の美白用外用剤が、安定性に優れ、なおかつ刺激感及び使用感に関して良好な効果を発揮することを明らかに示している。
[発明の効果]
本発明に従い、グリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を硫黄化合物と併用して美白用外用剤中に配合することによって、比較的少ない硫黄化合物配合量においても美白用外用剤の安定性を確保することができる上、刺激感が少なくかつ使用感にも優れた美白用外用剤が得られる。特に、グリセリンと還元糖との混合物を追加の安定化剤として使用することによって特に大きい相乗効果が達成される。更には、刺激性が強い美白有効成分に対する刺激緩和効果も確認された。

Claims (11)

  1. 美白有効成分の他、その安定化剤として硫黄化合物を含む上に、追加の安定化剤としてグリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を含むことを特徴とする、美白有効成分の安定性が向上された美白用外用剤。
  2. 美白有効成分が、ハイドロキノン及びその誘導体、システイン及びその誘導体、アスコルビン酸及びその誘導体、コウジ酸及びその誘導体、エラグ酸、植物エキス類、及び胎盤抽出物からなる群から選択される一種または二種以上のものであることを特徴とする、請求項1の美白用外用剤。
  3. 美白有効成分が、ハイドロキノンであることを特徴とする、請求項1の美白用外用剤。
  4. 硫黄化合物が、亜硫酸及びこれの塩、亜硫酸水素及びこれの塩、チオ硫酸及びこれの塩、並びにピロ亜硫酸及びこれの塩からなる群から選択される一種または二種以上のものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの美白用外用剤。
  5. 硫黄化合物が、亜硫酸、ピロ亜硫酸及び亜硫酸水素のナトリウム塩及びカリウム塩からなる群から選択される一種または二種以上のものであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一つの美白用外用剤。
  6. 還元糖が、リボース、アラビノース、キシロース、リキソース、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、エリトロース、トレオース、マルトース及びラクトースからなる群から選択される一種または二種以上のものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの美白用外用剤。
  7. 還元糖が、キシロース、グルコース、マンノース、マルトース及びラクトースからなる群から選択される一種または二種以上のものであることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一つの美白用外用剤。
  8. 追加の安定化剤としてグリセリンと還元糖との混合物が使用されることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一つの美白用外用剤。
  9. 美白有効成分を、美白用外用剤の重量を基準にして0.01〜20.0重量%の量で含む、請求項1〜8のいずれか一つの美白用外用剤。
  10. 硫黄化合物を、美白用外用剤の重量を基準にして0.1〜5.0重量%の量で含む、請求項1〜9のいずれか一つの美白用外用剤。
  11. グリセリンもしくは還元糖またはこれらの混合物を、美白用外用剤の重量を基準にして1.0〜40.0重量%の量で含む、請求項1〜10のいずれか一つの美白用外用剤。
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