JP2005289292A - 操舵制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両が戻り状態にあるときであっても、操舵アシスト量が過大になることを防止することができる操舵制御装置を提供する。
【解決手段】 車両前方の走行路を画像データとして検出する走行路検出手段と、車両前方の走行路情報を取り込むサンプルデータ取り込み手段と、サンプルデータに基づき、車両前方の走行路の形状を推定する走行路形状推定手段と、推定走行路形状に基づき、操舵アシスト量を演算する操舵アシスト量演算手段と、操舵アシスト量に基づき、アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段と、サンプルデータに基づき、車両の状態が、車両のヨー角が車線中央から遠ざかる向きにある逸脱状態か、車線中央方向を向いている戻り状態かを判別する車両状態判別手段と、車両が戻り状態であると判別されるとき、操舵アシスト量を減少補正する操舵アシスト量補正手段とを有することとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電動機によって補助操舵トルクを発生させる車両用操舵制御装置に関する。
従来、車両用操舵装置においては、カメラによって撮像された車線情報に基づいて、車両が車線から逸脱しないように操舵アシストを行っている。このアシスト量は、車両と目標地点との偏向角を求め、この偏向角に基づいて決められている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平7−156818号公報(図5、図6参照)。
しかしながら、上述の車両操舵装置にあっては、下記に示す問題があった。車両のヨー角が車線中央から遠ざかる逸脱状態のときと中央に向かう戻り状態のときとで同じ制御量が与えられている。車両が戻り状態のときは、操舵輪に車線逸脱防止制御による戻り方向への力が作用しており、更にセルフアライニングトルクによる戻り方向への力が付与されている場合もある。よって、車両のヨー角が逸脱方向を向いているときと同様なアシスト量を設定してしまうと、車両全体のヨーモーメントが過大となる虞がある。延いては、車両が車線中央付近を通過してしまうことを繰り返し、車両の挙動が安定しないという問題が生じる。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、車両が戻り状態にあるときであっても、操舵アシスト量が過大になることを防止することができる操舵制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、車両の操舵輪を転舵するアクチュエータを有する操舵制御装置において、車両前方の走行路を画像データとして検出する走行路検出手段と、走行路検出手段によって検出された画像データから、車両前方の走行路情報をサンプルデータとして取り込むサンプルデータ取り込み手段と、サンプルデータ取り込み手段によって取り込まれたサンプルデータに基づき、車両前方の走行路の形状を推定する走行路形状推定手段と、走行路形状推定手段によって推定された推定走行路形状に基づき、操舵アシスト量を演算する操舵アシスト量演算手段と、操舵アシスト量演算手段によって演算された操舵アシスト量に基づき、アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段と、サンプルデータに基づき、車両の状態が、車両のヨー角が車線中央から遠ざかる向きにある逸脱状態か、車線中央方向を向いている戻り状態かを判別する車両状態判別手段と、車両状態判別手段によって車両が戻り状態であると判別されるとき、前記操舵アシスト量を減少補正する操舵アシスト量補正手段とを有することとした。
よって、車両が戻り状態にあるときであっても、操舵アシスト量が過大になることを防止し、安定な車両挙動を実現する操舵制御装置を提供することができる。
以下、本発明の操舵制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1及び実施例2に基づいて説明する。
[操舵制御装置の構成]
図1は、実施例1における操舵制御装置のシステム構成図である。操舵制御装置を搭載した車両は、ステアリングホイール101と、トルクセンサ102と、カメラ103(走行路検出手段)と、画像処理コントロールユニット104(以下、画像処理ECU104とする。)と、電動パワーステアリングコントロールユニット106(以下、電動パワーステアリングECU106とする。)と、駆動制御回路107と、アクチュエータ108と、ラックユニット109と、車速センサ110と、操舵輪111と、レーンキープ制御コントロールユニット200(以下、レーンキープ制御ECU200とする。)と、を有する。
トルクセンサ102は運転者による操舵トルクを検出し、検出されたトルク値をレーンキープ制御ECU200へ出力する。また、カメラ103は車外の画像を撮影し、3方以上の前方注視点における車線中央と自車位置横変位量をサンプルデータとして取り込み、画像処理ECU104を介して撮像をレーンキープ制御ECU200へ出力する。
レーンキープ制御ECU200は上述のトルク値、撮像及び車速センサ110により検出された車速から相対ヨー角及び車両の横変位量を演算し、このヨー角φ及び横変位量Yに基づいて車両が安定する安定方向操舵量となるよう駆動制御回路107へ指令を出す。この指令に基づき、駆動制御回路107はアクチュエータ108を駆動する。尚、以下の記述においては、ヨー角φとは特に断りのない限り車線中央の白線と車両進行方向との角度を示す。
[操舵制御装置の制御ブロック図]
図2は、操舵制御装置における制御ブロックを示す図である。レーンキープ制御ECU200は、車両状態演算部201(サンプルデータ取り込み手段)、予測変位演算部202(走行路形状推定手段)、基本トルク演算部203(操舵アシスト量演算手段)、方向比較部204(車両状態判別手段)、トルク上限補正量設定部205(操舵アシスト量補正手段)及び基本トルク補正部206(駆動制御手段)を有する。
車両状態演算部201は、トルクセンサ102、車速センサ110、及びカメラ103から操舵トルク、車速Vx及び撮像を入力され、ヨー角φ及び横変位量Yを演算して予測変位演算部202、方向比較部204、及びトルク上限補正量設定部205へ入力する。
予測変位演算部202は、車両状態演算部201からヨー角φ及び横変位量Y、車速センサ110から車速Vxの入力に基づき、走行路の曲率または旋回半径等、車両前方の走行路の形状を推定して所定時間T経過後の車両の予測変位wTを演算し、基本トルク演算部203へ出力する。
基本トルク演算部203は車両の予測変位wTの入力を受け、予測変位を考慮した操舵トルクを実現する操舵トルクである基本トルク制御量S0を演算して基本トルク補正部206へ入力する。
方向比較部204は、車両状態演算部201からヨー角φ及び横変位量Yの入力を受け、検出されたヨー角φ及び横変位量Y双方の方向を比較し、方向が一致するか不一致であるかを判断して判断結果Frを指令トルク補正部へ出力する。
トルク上限補正量設定部205は横変位量Yに対するトルク上限補正量の上限値Ts_lim値の特性を示すマップを有し、車両状態演算部201から入力された車両の横変位量Yに基づき、このマップから横変位量を考慮した操舵トルクの補正の上限であるトルク上限補正量S1を演算して基本トルク補正部206へ出力する。
基本トルク補正部206は、車両状態演算部201、基本トルク演算部203、方向比較部204、トルク上限補正量設定部205及び電動パワーステアリングECU106からの出力に応じ、操舵アシストトルク制御量Sが所望の値となるよう駆動制御回路107へ指令Sを出力する。この指令に応じ、駆動制御回路107はアクチュエータ108駆動する。
[横変位に対するトルク指令量の上限]
図3は、トルク上限補正量設定部205内の横変位量Yの絶対値に対する操舵トルク指令量の制限値Ts_limの特性を示すマップである。トルク上限補正量設定部205は、車両状態演算部201から入力された車両の横変位量Yに基づき、このマップから横変位量を考慮した操舵アシストトルクの上限であるトルク上限補正量S1を演算して基本トルク補正部206へ出力する。
[操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御処理]
図4は、操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップについて説明する。
ステップS101では、車両状態演算部201において横変位量Y及びヨー角φが読み込まれ、ステップS102へ移行する。
ステップS102では、方向比較部204において横変位量Yとヨー角φの方向が不一致であるかどうかが判断され、YESであればステップS103へ移行し、NOであればステップS104へ移行する。
ステップS103では、方向比較部204において車両が車線中央方向を向いている戻り状態であると判断され、車両方向判別フラグFrを1としてステップS105へ移行する。
ステップS104では、方向比較部204において車両が車線中央から遠ざかる逸脱状態であると判断され、車両方向判別フラグFrを0としてステップS105へ移行する。
ステップS105では、予測変位演算部202において算出された横変位量Y値に基づき、トルク上限補正量設定部205が操舵トルク指令量の上限値Ts_limを設定し、ステップS106へ移行する。
ステップS106では、トルク上限補正量設定部205においてTs_limの値がトルク上限補正量S1に格納され、ステップS107へ移行する。
ステップS107では、基本トルク補正部206において、算出された基本トルク制御量S0の値が一時変数であるStempに格納され、ステップS108へ移行する。
ステップS108では、基本トルク補正部206において車両方向判別フラグFrの値が1であるかどうかが判断され、YESであればステップS109へ移行し、NOであればステップS113へ移行する。
ステップS109では、基本トルク補正部206において一時変数Stempの絶対値がトルク上限補正量S1を超過するかどうかが判断され、YESであればステップS110へ移行し、NOであればステップS113へ移行する。
ステップS110では、基本トルク補正部206において一時変数Stempの値をトルク上限補正量S1の値に置き換え、ステップS111へ移行する。
ステップS111では、基本トルク補正部206において基本トルク制御量S0が左右いずれの方向への操舵アシスト指令であるかどうかが判断され、左旋回方向であればステップS112へ移行し、右旋回方向であればステップS113へ移行する。
ステップS112では、基本トルク補正部206において一時変数Stempの値を負の値に変換し、ステップS113へ移行する。
ステップS113では、最終アシストトルク制御量Sに一時変数Stempの値を代入して制御を終了する。
[操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御作用]
(1)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が逆向きであり、且つ基本トルク制御量S0の絶対値がトルク上限補正量S1の値を超過する場合、車線中央を向く戻り状態にある車両に施される操舵アシストトルク制御量が過大であると判断され、基本トルク制御量S0の値をその時点での車両横変位量Yに対応した操舵アシストトルク指令量の上限値Ts_limとして出力する。基本トルク制御量S0が左旋回方向であれば基本トルク制御量の値にマイナスを乗じて出力する。
(2)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が逆向きであり、且つ基本トルク制御量S0の絶対値がトルク上限補正量S1の値を下回る場合、車線中央を向く戻り状態にある車両に施される操舵アシストトルク制御量が適正であると判断され、基本トルク制御量S0の値を補正せずにそのまま出力する。
(3)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が同じである場合、車両は車線中央から遠ざかる向きにある逸脱状態と判断され、操舵アシスト制御の補正を行わずに基本トルク制御量S0の値をそのまま出力する。
[従来例と本願アシスト制御における経時変化の対比]
図5及び図6は、従来例における操舵制御と本願におけるアシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御を行った際のタイムチャートである。図5は制御量S、ヨー角φ、車両横変位量Yのタイムチャートであり、従来例を実線で、本願実施例を破線で示す。図6は実際の車両挙動のタイムチャートであり、図6(a)に従来例を、図6(b)に本願実施例の車両の挙動を示す。
まず、時刻t1において操舵アシスト制御が開始される。時刻t1〜t3において車両は車線中央方向を向く戻り方向と判定されており、時間経過とともに車両は目標である車線中央方向に接近していく。このとき、車両はカメラによって撮像された車線情報に基づいて、車両が車線から逸脱しないように操舵アシストを行っている。このアシストトルク制御量Sは、車両と目標地点との偏向角を求め、この偏向角に基づいて決められている。
しかしながら、従来例にあっては、車両のヨー角が車線中央から遠ざかる逸脱状態のときと中央に向かう戻り状態のときとで同じ制御量が与えられているため、戻り判定とされている時刻t1〜t3においても、車両のヨー角が逸脱方向を向いているときと同様なアシストトルク制御量を設定してしまう。これにより、車両全体のヨー角φが過大となり、車両が車線中央付近を通過してしまうことを繰り返すため、車両の戻り状態が終了した時刻t3〜t4においても車両横変位量Yは車線中央を示しておらず、車両の挙動が安定していない。
これに対し、本願実施例では、車線中央に向かう戻り状態の場合、トルク上限補正量設定部205により車両の横変位量Yに基づいた操舵トルクの補正の上限であるトルク上限補正量S1を演算し、アシストトルク量の上限をこのトルク上限補正量S1に制限する。
これにより、車両が戻り状態にある時刻t1〜t3であっても、操舵アシストトルク制御量Sが過大になることを回避して現在の横変位量Yに対応した最適なアシストトルク制御量Sとすることが可能となる。よって、車両の戻り状態が終了した時刻t3〜t4において車両横変位量Yは車線中央となり、安定した車両挙動を実現できる(請求項1に対応)。
また、トルク上限補正量S1は、現在の横変位量Yに基づいた操舵アシスト制御の上限値であり、トルク上限補正量設定部205により車両と車線中央の距離に応じて操舵アシスト量を決定する。よって、車線の端に近づくほど操舵アシスト量の上限値を大きくすることにより、車線の端付近を走行中には車両を迅速に車線中央方向に誘導し、車線中央付近走行中には過剰な操舵アシストを抑制することができる。
また、方向比較部204において横変位量Yとヨー角φの方向を比較し、両者の方向が一致するときは車線中央方向から離れていく逸脱状態であり、一致しないときは車線中央に向かう戻り状態であると判別する。よって、簡便な制御により車両の操舵状態を判別することができる。
また、車線中央に向かう戻り状態の場合、トルク上限補正量設定部205により車両の横変位量Yに基づいた操舵トルクの補正の上限であるトルク上限補正量S1を演算し、アシストトルク量の上限をこのトルク上限補正量S1に制限する。よって、運転者に操舵違和感を与えない操舵アシスト量の上限を設定することができる。
次に実施例2について図7ないし図10に基づき説明する。操舵制御装置の基本的な構成については実施例1と同様であるため、異なる点についてのみ説明する。実施例1では操舵トルクの補正の上限であるトルク上限Ts_limを設定し、アシストトルク量の上限をこのトルク上限Ts_limとする制御を行ったが、実施例2においては横変位量Yに基づいたヨー角φの補正の上限であるヨー角上限φ_limを設定し、車両ヨー角φの上限がこのヨー角上限φ_limとなるよう、操舵トルクの制御を行う。
尚、実施例2においては横変位量Yに基づいたヨー角上限φ_lim値の設定により操舵トルクの制御を行っているが、横変位量Yによらずに一律のヨー角制限値を設定してもよく、特に限定しない。
これに伴い、実施例2では、基本トルク演算部203は車両の予測変位wTの入力を受け、予測変位を考慮した車両ヨー角を実現する操舵アシストトルクである基本トルク制御量S0を演算して基本トルク補正部206へ入力する。
また、トルク上限補正量設定部205は横変位量Yに対する指令ヨー角補正量の上限値φ_lim値の特性を示すマップを有し、車両状態演算部201から入力された車両の横変位量Yに基づき、このマップから横変位量を考慮した車両ヨー角の補正の上限であるヨー角上限トルク補正量S1'を演算して基本トルク補正部206へ出力する。
基本トルク補正部206は、車両状態演算部201、基本トルク演算部203、方向比較部204、トルク上限補正量設定部205及び電動パワーステアリングECU106からの入力に応じ、所望の車両ヨー角φを実現する操舵トルクを設定し、駆動制御回路107へ指令Sを出力する。
[横変位に対するヨー角指令量の上限]
図7は、トルク上限補正量設定部205内の横変位量Yの絶対値に対するヨー角指令量の制限値φ_limの特性を示すマップである。トルク上限補正量設定部205は、車両状態演算部201から入力された車両の横変位量Yに基づき、このマップから横変位量を考慮した車両ヨー角の上限であるヨー角上限トルク補正量S1'を演算して基本トルク補正部206へ出力する。
[ヨー角上限値を用いたアシスト量補正制御処理]
図8は、操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御処理の流れを示すフローチャートである。以下、各ステップについて説明する。
ステップS201では、車両状態演算部201において横変位量Y及びヨー角φが読み込まれ、ステップS102へ移行する。
ステップS202では、方向比較部204において横変位量Yとヨー角φの方向が不一致であるかどうかが判断れ、YESであればステップS203へ移行し、NOであればステップS204へ移行する。
ステップS203では、方向比較部204において車両が車線中央方向を向いている戻り状態であると判断され、車両方向判別フラグFrを1としてステップS205へ移行する。
ステップS204では、方向比較部204において車両が車線中央から遠ざかる逸脱状態であると判断され、車両方向判別フラグFrを0としてステップS205へ移行する。
ステップS205では、予測変位演算部202において算出された横変位量Y値に基づき、トルク上限補正量設定部205が車両ヨー角指令量の上限値φ_limを設定し、ステップS206へ移行する。
ステップS206では、トルク上限補正量設定部205において車両ヨー角φの絶対値が車両ヨー角指令量の上限値φ_limを超過するかどうかが判断され、YESであればステップS207へ移行し、NOであればステップS208へ移行する。
ステップS207では、トルク上限補正量設定部205において車両ヨー角φの絶対値と車両ヨー角指令量の上限値φ_limの絶対値の差分をとり、この差分に所定値Kを乗じた値をヨー角上限トルク補正量S1'としてステップS209へ移行する。
ステップS208では、トルク上限補正量設定部205においてヨー角上限トルク補正量S1'の値を0としてステップS209へ移行する。
ステップS209では、トルク上限補正量設定部205において車両の横変位量Yが左右いずれの方向であるかを判断し、左方向であればステップS210へ移行し、右方向であればステップS211へ移行する。
ステップS210では、トルク上限補正量設定部205においてヨー角上限トルク補正量S1'の値を負の値に変換し、ステップS211へ移行する。
ステップS211では、基本トルク補正部206において基本トルク制御量S0'値からヨー角上限トルク補正量S1'値を減算して最終アシストトルク制御量S'として制御を終了する。
[ヨー角上限値を用いたアシスト量補正制御作用]
(1)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が逆向きであり、且つ車両ヨー角φの絶対値が車両ヨー角指令量の上限値φ_limを超過する場合、車線中央を向く戻り状態にある車両に施される操舵アシストトルク制御量が過大であると判断され、車両ヨー角φの値をその時点での車両横変位量Yに対応した車両ヨー角φの絶対値と車両ヨー角指令量の上限値φ_limの絶対値の差分をとり、この差分に所定値Kを乗じた値をヨー角上限トルク補正量S1'とし、基本トルク制御量S0'値からヨー角上限トルク補正量S1'値を減算して最終アシストトルク制御量S'として出力する。車両ヨー角φが左旋回方向であればS'の値にマイナスを乗じて出力する。
(2)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が逆向きであり、且つ車両ヨー角φの絶対値が車両ヨー角指令量の上限値φ_limの値を下回る場合、車線中央を向く戻り状態の車両に施される操舵アシストトルク制御量は適正であると判断され、基本トルク制御量S0の値を補正せずにそのまま出力する。
(3)車両の横変位量Yの方向とヨー角φの方向が同じである場合、車両は車線中央から遠ざかる向きにある逸脱状態と判断され、操舵アシスト制御の補正を行わずに基本トルク制御量S0の値をそのまま出力する。
[従来例と本願ヨー角制御における経時変化の対比]
図9及び図10は、従来例における操舵制御と本願におけるアシスト量補正制御を行った際のタイムチャートである。図9は制御量S、ヨー角φ、車両横変位量Yのタイムチャートであり、従来例を実線で、本願実施例を破線で示す。図10は実際の車両挙動のタイムチャートであり、図10(a)に従来例を、図10(b)に本願実施例の車両の挙動を示す。
まず、時刻t1において操舵アシスト制御が開始される。時刻t1〜t3において車両は車線中央方向を向く戻り方向と判定されており、時間経過とともに車両は目標である車線中央方向に接近していく。このとき、車両はカメラによって撮像された車線情報に基づいて、車両が車線から逸脱しないように操舵アシストを行っている。このアシストトルク制御量は、車両と目標地点との偏向角を求め、この偏向角に基づいて決められている。
しかしながら、従来例にあっては、車両のヨー角が車線中央から遠ざかる逸脱状態のときと中央に向かう戻り状態のときとで同じ制御量が与えられているため、戻り判定とされている時刻t1〜t3においても、車両のヨー角が逸脱方向を向いているときと同様なアシストトルク制御量を設定してしまう。これにより、車両全体のヨー角φが過大となり、車両が車線中央付近を通過してしまうことを繰り返すため、車両の戻り状態が終了した時刻t3〜t4においても車両横変位量Yは車線中央を示しておらず、車両の挙動が安定していない。
これに対し、本願実施例では、車線中央に向かう戻り状態の場合、トルク上限補正量設定部205により車両の横変位量Yに基づいたヨー角補正の上限であるヨー角上限トルク補正量S1'を演算し、アシストトルク量の上限をこのヨー角上限トルク補正量S1'値に制限する。
これにより、車両が戻り状態にある時刻t1〜t3であっても、操舵アシストトルク制御量S'が過大になることを回避して現在の横変位量Yに対応した車両ヨー角による最適なアシストトルク制御量S'とすることが可能となる。よって、車両の戻り状態が終了した時刻t3〜t4において車両横変位量Yは車線中央となり、安定した車両挙動を実現できる。
更に、上記各実施例から把握しうる請求項以外の技術的思想について、以下にその効果と共に記載する。
(イ)請求項1に記載の操舵制御装置において、
前記操舵制御装置は、更に、車線の幅方向における車両の位置を推定する車両位置推定手段を備え、
前記操舵アシスト量の上限値は、前記車両位置推定手段によって推定された車両位置が車線中央から端に向かうほど大きくなるように設定される。
車両位置が車線の端に近づくほどアシスト量の上限値を大きくすることにより、車線の端付近走行中には車両を迅速に車線中央方向に誘導することができ、車線中央付近走行中には不要な操舵アシストを抑制することができる。
(ロ)請求項1に記載の操舵制御装置において、
前記車両状態判別手段は、前記サンプルデータに基づき、車両のヨー角が車線の左右どちら側を向いているのかを判別する方向判別手段と、
前記方向判別手段によって判別された車両のヨー角と、走行位置判別手段によって判別された走行位置とを比較し、両者の方向が一致するときは逸脱状態であって、不一致のときは戻り状態であると判別する。
簡便な制御により操舵状態を判別することができる。
(ハ)請求項1に記載の操舵制御装置において、
前記アシスト量補正手段は、前記操舵アシスト量が所定値を超えないように操舵アシスト量を減少補正する。
運転者に操舵違和感を与えない操舵アシスト量の上限値を設定することができる。
(ニ)請求項1に記載の操舵制御装置において、
前記アシスト量補正手段は、車両のヨー角が所定値を超えないように操舵アシスト量を減少補正する。
運転者に操舵違和感を与えない操舵アシスト量の上限値を設定することができる。
実施例1における操舵制御装置のシステム構成図である。 実施例1の操舵制御装置における制御ブロックを示す図である。 実施例1におけるトルク上限補正量設定部内の横変位量の絶対値に対する操舵トルク指令量の上限値の特性を示すマップである。 実施例1における操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 従来例における操舵制御と本願のトルク上限値によるアシスト量補正制御を行った際の制御量、ヨー角、及び車両変位量のタイムチャートである。 従来例における操舵制御と本願のトルク上限値によるアシスト量補正制御を行った際の実際の車両挙動のタイムチャートである。 実施例2におけるトルク上限補正量設定部内の横変位量の絶対値に対するヨー角指令量の上限値の特性を示すマップである。 実施例2における操舵アシストトルク上限値を用いたアシスト量補正制御処理の流れを示すフローチャートである。 従来例における操舵制御と本願の車両ヨー角上限値によるアシスト量補正制御を行った際の制御量、ヨー角、及び車両変位量のタイムチャートである。 従来例における操舵制御と本願の車両ヨー角上限値によるアシスト量補正制御を行った際の実際の車両挙動のタイムチャートである。
符号の説明
101 ステアリングホイール
102 トルクセンサ
103 カメラ
104 画像処理コントロールユニット
106 電動パワーステアリングコントロールユニット
107 駆動制御回路
108 アクチュエータ
109 ラックユニット
110 車速センサ
111 操舵輪
200 レーンキープ制御コントロールユニッ
201 車両状態演算部
202 予測変位演算部
203 基本トルク演算部
204 方向比較部
205 トルク上限補正量設定部
206 基本トルク補正部

Claims (1)

  1. 車両の操舵輪を転舵するアクチュエータを有する操舵制御装置において、
    車両前方の走行路を画像データとして検出する走行路検出手段と、
    前記走行路検出手段によって検出された画像データから、車両前方の走行路情報をサンプルデータとして取り込むサンプルデータ取り込み手段と、
    前記サンプルデータ取り込み手段によって取り込まれたサンプルデータに基づき、車両前方の走行路の形状を推定する走行路形状推定手段と、
    前記走行路形状推定手段によって推定された推定走行路形状に基づき、操舵アシスト量を演算する操舵アシスト量演算手段と、
    前記操舵アシスト量演算手段によって演算された操舵アシスト量に基づき、前記アクチュエータを駆動制御する駆動制御手段と、
    前記サンプルデータに基づき、車両の状態が、車両のヨー角が車線中央から遠ざかる向きにある逸脱状態か、車線中央方向を向いている戻り状態かを判別する車両状態判別手段と、
    前記車両状態判別手段によって車両が戻り状態であると判別されるとき、前記操舵アシスト量を減少補正する操舵アシスト量補正手段とを有することを特徴とする操舵制御装置。








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