JP2005335613A - 車両用操舵装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 操向輪の操向角は、従来、操舵速度に利得を乗じた補助舵角を、運転者のハンドル操舵量に加えて決定されていた。このようにした場合、タイヤと路面の摩擦状態が変化するなどの状況変化があると、車両の操舵が不安定になることがあった。
【解決手段】 補助舵角生成手段6は、ハンドル角速度301に所定の利得を乗算して補助舵角を求める。この算出に際し、操向輪17に生じる路面反力を路面反力検出手段4で検出し、路面反力が飽和(スリップ)している場合、ハンドル角速度301に乗じる利得を時間と共に漸減させることで、操向輪の切りすぎを抑制し、車両が不安定になる事を防止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、ハンドルの操作その他に基づいて電子制御装置を介して操向輪を転舵させる車両用操舵装置に関する。
従来、自動車等の車両において、ハンドルの操作角その他を検出して電子制御装置を介して操向用車輪(一般には前輪)を制御する車両用操舵装置がある。このような制御系では、ハンドルの操作に対して操向用車輪の応答が遅れ、運転感覚が悪くなるということがあり、その対策が種々発明されている。例えば特許文献1には、運転者によるハンドルの操舵量に加えて、ハンドル操舵速度に所定の利得(仮にaとする)を乗じた補助舵角を重畳し、この重畳された信号をもとに操向車輪を操向することにより、応答性を高める装置が開示されている。
ところで、 運転者のハンドル操舵に対する車両の応答性は、車両の特性により決定されるが、その特性の中で大きな要因の一つは、操向車輪のコーナリングパワーである。すなわち、操向車輪のコーナリングパワーが大きくなれば、車両の応答性は高くなり、逆に小さくなれば低くなる。このコーナリングパワーは、車両を減速操作した時には、車重が前輪(操向車輪)にかかることにより増大し、結果として、このような運転条件では車両挙動が不安定になる。特許文献1では、減速度に応じてハンドル操舵速度に乗じられる利得(前述のa)を減少させることでこの現象を防止している。
しかし、コーナリングパワーの変化は、前輪にかかる車重の変化だけによるのではない。コーナリングパワーは路面摩擦が小さい状況下において低下や飽和し、また、タイヤの種類や空気圧の違いでも変化する。この結果、このような状況変化により、ハンドル操作に対する車両の応答性は変化する。このような現象は普遍的に見られる現象であるから、従来のものではハンドル操作に対する車両の応答性がしばしば変化し、制御状態の安定性に欠けるという課題があった。特許文献2、3については後述する。
特開平5−310140号公報 特開2003−312521公報 特開2003−341538号「車両状態検出装置」
従来の車両用操舵装置では、ハンドルの操舵に対して操向車輪を制御するに際し、その制御系の利得を車両の減速という事象のみで変化させ、その他の原因によるコーナリングパワーの変化を考慮していない。そのため、ハンドル操作に対する車両挙動の安定性に欠けるという課題があった。
本発明の目的は上記の課題を解決し、路面摩擦やタイヤの種類や空気圧の変化その他に起因するタイヤのコーナリングパワーの変化に対応可能な制御方法を提供し、車両が不安定になることを防止した車両操舵装置を得ることを目的とする。
この発明の車両用操舵装置は、ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
前記ハンドル角信号より、前記操向輪の基本目標操向角値を設定する基本目標操向角設定手段、
前記操向輪の現在の操向角と前記路面反力トルク信号から、前記操向車輪と路面との接触状態が線形領域にあるか飽和領域にあるかを判定する路面反力状態検出手段と、前記線形領域にあると判定された場合は、所定の値まで時間とともに漸増する利得を、また、前記飽和領域にあると判定された場合は、略0まで時間とともに漸減する利得を出力する利得制御手段と、前記ハンドル角速度信号に前記利得を乗じて前記補助舵角を演算する演算手段とを有する補助舵角設定手段、
前記基本目標操向角値に前記補助舵角を加えて目標操向角を設定する目標操向角設定手段、
前記目標操向角にもとづいて前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたものである。
本発明の車両用操舵装置によれば、路面反力が線形領域であるか、飽和領域であるかを判定して(即ちスリップ状態にあるか否かを判定して)、補助舵角を制御するので、特に滑りやすい路面で路面反力が飽和した場合、不要な補助舵角の抑制ができるとともに、スリップしていない状態では補助舵角を不必要に抑制することなく制御することができるという作用効果が得られる。
また、路面反力が線形領域であるか、飽和領域であるかを判定して、ハンドルが切り増されているか、切り戻しているかを判定し、切りましている状態で、路面反力が飽和した場合は、補助舵角を抑制することで切りすぎを抑制し、切り戻している状態では、補助舵角の抑制を禁止するので、切り戻し操舵の補助ができるという作用効果が得られる。
また、路面反力が飽和している状態でハンドルが切り増されている状態では、転舵比を低下させるので、操向輪の切りすぎを抑制できる。
また、路面反力が飽和している状態でハンドルが切り増されている状態では、転舵比を低下させるので、操向輪の切りすぎを抑制できるとともに、操舵角速度と所定利得と前述の転舵比を乗じて補助舵角を算出しているので、変化する転舵比にあった補助舵角が得られ、車両の応答性が向上する。
また、路面反力が飽和している状態でハンドルが切り増されている状態では、転舵比を低下させるので、操向輪の切りすぎを抑制できるとともに、操舵角速度と所定利得と路面反力の飽和に依存しない基本転舵比を乗じて補助舵角を算出しているので、運転者のハンドル操舵速度に応じた補助舵角が路面反力の飽和と無関係になるため、回頭性が向上する。
また、補助舵角を所定の範囲に制限するので、運転者が急操舵した場合の過大な補助操舵が抑制できる。
本発明の実施の形態について説明する前に、この発明の理解を助けるため、車両のハンドル操舵に対する応答性、及びタイヤによる路面のグリップについて簡単に説明する。
図2は、車両用操舵装置(以下、この発明では操向車輪の操向角を電動機で駆動する、いわゆる電動操舵装置を例として説明する。)の応答特性を説明するための特性図で、ある車速における、運転者のハンドル操舵を入力とし、車両のヨーレートを出力としたときの入出力周波数応答特性の概略をボード線図に表した図である。横軸は周波数、縦軸は制御系全体のゲイン(利得)と伝達関数の位相ずれを示す。図中A部に示したように、約1Hz付近から上の周波数でゲインが下がると共に、位相が遅れ始めるのが分かる。このような特性の装置を操作した場合、運転者は自分のハンドルの操作に対して、車両のヨーレートの追従が遅れる(即ちハンドルを切ってもすぐには車両が曲がり始めない)ため、運転がしにくいと感じる。
これを解決するため、従来より図3(a)に示すブロック図のように、ハンドルと、操向車輪の間に図2の1Hzに時定数を合わせた1次進み要素を導入することで(無論、この間には図示しない各種の制御回路や電動機が挿入されている)、図2の位相遅れを補償する、所謂リードステアという技術が知られている。リードステアを導入した場合のハンドル操作に対する車両のヨーレートの周波数応答特性は、図3(b)に示すように、位相遅れが解消され(図には示さないが図2の折れ曲がり周波数1Hzをより高い周波数に移動させる)、運転者のハンドル操舵と車両挙動(ヨーレート)間の遅れが減少し、運転がしやすくなる。ただし、このような改善効果は、操向車輪の路面に対するグリップが確保されている場合に限られる。
そこで、次に、タイヤの特性について概略を説明する。
図4は、ハンドル操作角θに対する路面反力の変化を、路面状態の変化を補助変数として説明する説明図である。横軸は横滑り角β、縦軸は路面反力トルクTaである。実線はドライアスファルト路面に対する路面反力トルクTa1、破線は滑り易い路面に対する路面反力トルクTa2を示している。図4に示すように、滑り易い路面に対する路面反力トルクTa2の特性曲線(破線)は、滑りにくいドライアスファルト路面に対する路面反力トルクTa1の特性曲線(実線)よりも小さいハンドル操作角θで低下(飽和)し始めるが、この値よりもハンドル操作角θが小さい領域(横滑り角βが小さい領域)では、特性曲線Ta1と同一の線形性が保持されている。したがって、滑りやすい路面においては、ハンドルをほとんど切らないで運転すれば運転できるが、切りすぎると車両が不安定になる(スリップする)所以である。このようなときに、前述した位相進みが挿入されていると、路面反力が低下し始める領域(スリップが生じかけた路面)でハンドルの切りすぎを増長させてしまうことになり、好ましい制御状態が得られない。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1の車両用操舵装置の構成を図1に示す。図1において、図示しない運転者はハンドル1を操作する。ハンドル1の舵角はハンドル角検出手段2により検出されハンドル角信号201として出力される。基本目標操向輪角生成手段5は、ハンドル角信号201から操向車輪を制御する制御量の基本となる操向輪角を計算し、基本目標操向輪角501を生成する。ハンドル角速度検出手段3はハンドル角信号201からハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号301を出力する。
操向輪17a,17bはナックルアーム16a,16bを介して、ラックアンドピニオン方式の操舵機構15のラックアンドピニオン1501によりその方向が制御される。
操舵機構15にはこれを駆動する操舵機構駆動手段14が設けられ、この操舵機構駆動手段14は電気モータ1401と、操舵機構15のウオームホイール1502と噛み合うウオームギア1402とを有する。ラックアンドピニオン15には操向輪17a,17bの操向輪角を検出し、操向輪角信号1081を出力する操向輪角検出手段18が取り付けられている。
また、操向車輪17a、17bに生じている路面反力を推定又は検出して路面反力トルク信号401を出力する路面反力検出手段4が設けられている。ハンドル角速度信号301と、路面反力トルク信号401とが入力され、必要な補助舵角を所定の手順に従って生成して出力する補助舵角生成手段6を備える。
目標操向角生成手段7は、基本目標操向角生成手段5の出力501と、補助舵角生成手段6の出力が入力され、所定の手続き(一般には両者を加算)に従って目標操向角701を生成する。操向輪角制御手段8は、目標操向輪角701と操向輪角信号1801が等しくなるよう、操向輪角制御用電気モータ1401を駆動して操向輪17a,17bの操向輪角を制御するものである。
以下、図1の車両用操舵装置の動作について、各ブロックごとに順次説明する。ただし、図1の中で公知のブロックについては、その技術が開示されている文献を示し、その詳細な説明は省略する。
初めに、路面反力検出手段4について説明する。路面反力検出手段は、図4に示した操舵状態と路面状態とで決定された路面反力トルクTaを検出する手段であり、例えば、特許文献2に開示されているような手法が応用できる。その他、直接トルクを検出する検出器を用いて測定してもかまわない。路面反力検出手段4は公知の手段であるので詳細な説明を省略する。
次に、補助舵角生成手段6の動作について図5、図6を用いて説明する。補助舵角生成手段6は、前述した路面反力が線形領域にあるか、飽和領域にあるか判定する路面反力状態検出手段601と、路面反力状態検出手段601の出力に応じて利得を可変する利得制御手段602と、ハンドル角速度検出手段3の出力であるハンドル角速度信号301に利得制御手段602の出力である利得とを乗ずる乗算器603より構成されている。そして路面反力状態検出手段601は、例えば、特許文献3にて開示されている路面反力の飽和検出手法が適要できる。
図5の利得制御手段602の動作について図6を用いて説明する。図6は、滑りやすい路面でシングルレーンチェンジ(隣の車線へのレーン変更)を行ったときの各部の信号の様子を示した図である。ハンドルは同図(a)のようにまず左(図の上方向)へ切り、次に右(図の下方向)へ切って、そのあと元に戻す動きとなる。そのときのハンドルを動かす早さ(ハンドル角速度)は同図(b)となる。路面反力401は、図6(c)に示したように、滑らない路面であれば破線で示したような路面反力となるべきところが、ここでは滑りやすい路面であるので実線で示したように、ハンドル角(a)の大きな領域で飽和してしまう。この時、路面反力状態検出手段601は、図6(d)に示した様に、路面反力が線形領域にあるか、飽和領域であるかを判定する。利得制御手段602は、路面反力状態検出手段601が、路面反力が飽和していると判定している時には、利得を略0へ時間とともに漸減する。この時間変化の早さは、例えば、フルスパンを0.1〜0.3秒程度で変化させる。
また、路面反力状態検出手段601が前述の路面との接触状態を線形であると判定した場合は、利得を所定の値へ時間とともに漸増する。このような、漸減・漸増を行うのは、路面反力が飽和するような場合であり、線形領域のみで操舵が行われるときは、所定値のままである。一方、乗算器603はハンドル角速度(図6(b))と利得(図6(f))を乗ずるので、図6(g)に示すような補助舵角が算出される。図6(g)で、破線は路面反力が飽和しない場合の補助舵角(図6(b)と同じ)を示しており、滑りやすい路面にて路面反力が飽和すると、利得が0に近い値となる時間が長くなり、その間、補助舵角が抑制されることがわかる。
図6のブロックの上記に説明した動作を達成するための具体的な処理としては、図6に示したように路面反力検出手段601の出力に応じて演算処理により利得を線形に変化させても良いが、別の処理として図7に示すように、路面反力状態検出手段601の出力を、図6の(d)に示したとおりに、路面反力が線形の場合は直ちに所定の値、飽和している場合は直ちに0とするよう構成(このような出力手段を備える)し、この出力を所定の時定数(例えば0.1〜0.3秒)を持つローパスフィルター602(遅れフィルターともいう)を通過させることにより、容易に前記の利得制御に近い制御を行うことができる。この場合の動作を図8に示す。図8(c)は図6の(c)と同じ、図8(d)は図6の(d)と同じ、図8(g)は図6の(g)と同じである。
次に、目標操向角生成手段7の動作について説明する。目標操向角生成手段7は、基本目標操向角生成手段5の出力501と、補助舵角生成手段6の出力とを加算することにより、目標操向角701を生成する。ここで、基本目標操向角生成手段5は、ハンドル角検出手段2の出力201に応じて、基本目標操向角を算出するものであり、補助舵角生成手段6が生成する補助舵角が0の時は、そのまま操向車輪角となるので、車両の基本的なハンドル角と操向車輪角の関係を規定するものである。
このようにして生成された目標操向角は、操向輪角制御手段8に入力され、操向輪角制御手段8は、先に述べたように、操向輪7a、7bの操向輪角を制御する。
なお、ハンドル角速度301が極端に大きい場合、補助舵角生成手段6から出力される補助舵角が異常に大きくなることを危惧するのであれば、図9に示すように、乗算器603にて生成された補助舵角を所定の範囲に制限する制限器13を設けてもよい。これにより、極端に早い操舵角速度の時に、大きな補助舵角が生成されることが抑制でき、切りすぎの防止が可能となる。図9に示す特性の制限器は公知であるので、ブロック図による説明は省略する。
実施の形態2.
実施の形態1の図1の補助舵角生成手段6の構成を変形することができる(変形した補助舵角生成手段を第2の補助舵角生成手段6bという)。これについて図10により説明する。図10は第2の補助舵角生成手段の構成を示した図であり、実施の形態1の図5の構成に切り戻し判定手段604を追加し、切り戻し判定手段604の出力を利得制御手段602に入力している。図10に示したように、切り戻し判定手段604には、ハンドル角速度301と、路面反力検出値401が入力される。そして切り戻し判定手段604は、図11に示すようにハンドル角速度301の極性と、路面反力検出値401の極性を比較し、同符号であれば切り増し、異符号で有れば切り戻しの状態にあると判定する。
次に第2の補助舵角生成手段6bの動作を、図12を用いて説明する。図12(a)から(d)までは、図6の(a)から(d)までと同一である。図12(e)は、前述した切り戻し判定手段604の出力である。利得制御手段602は基本的には前述したように、路面反力状態検出手段601が線形であると判定した場合は、利得を所定の値へ時間とともに漸増するが、同時に、切り戻し判定手段604が切り戻しと判定した場合は、路面反力状態検出手段の出力に関係なく、利得を所定の値へ漸増する(時間変化の早さは実施の形態1と同じ)。乗算器603は、ハンドル角速度(図12(b))と利得(図12(f))を乗ずるので、図12(g)に示すような補助舵角が算出される。図12(g)に示した破線は、本実施の形態の理解を助けるため図6(g)の補助舵角を比較のため示したもので、滑りやすい路面にて切り増している途中で路面反力が飽和すると補助舵角が抑制され、切り戻すときには補助舵角が抑制されないことがわかる。
図10の第2の補助舵角生成手段6bのブロックの機能を達成するための具体的な回路構成としては、CPUを用いて演算処理することでもよいが、より簡単な手段として図13に示すようにしてもよい。即ち、路面反力状態検出手段601の出力を、図14に示すように、路面反力が線形の場合は瞬時に所定の値、飽和している場合は瞬時に0とするよう構成するとともに、切り戻し判定手段604の出力を図14に示すように、切り戻し判定時には瞬時に所定の値、それ以外は0とする。そして、最大値選択手段605を用いて前記2つの出力のうちの最大値を選択する。更に、利得制御手段602を所定の時定数(前述)を持つローパスフィルタで構成することにより、容易に前記の利得制御を行うことができる。ローパスフィルタの時定数は実施の形態1と同じである。
なお、実施の形態1と2の説明は、ハンドルと操向輪機構が機械的に連結されていない操舵機構を例として説明したが、この機構に限定されるというものでなく、広く、運転者のハンドル操作に対して補助操舵角を加えることができる機構であれば適用できる。
実施の形態3.
本発明の実施の形態3の車両用操舵装置を図15を用いて説明する。図15において、図1の符号と同じものは同一または相当部分であり、その詳細な説明を省略する。転舵比制御手段10は、車速検出手段9と、路面反力検出手段4の出力より、ハンドル角と操向輪角の比である転舵比を算出する。目標操向角生成手段7は、ハンドル角検出手段2の出力と、転舵比制御手段10の出力より目標操向角を生成するものである。
本実施の形態の車両用操舵装置は、運転者が操舵するハンドル1の操舵や、操舵により生じる路面反力検出値401により適切な操向輪角を計算して、操向輪角を制御するものである。
次に、図15の装置の動作について説明する。ハンドル操舵に対するヨーレートのゲインは種々の条件変化により大きく変化することは実施の形態1で説明のとおりである。また、転舵比を低車速域では大きくして、少ない操舵で大きく曲がれるようにして利便性を高め、逆に高速域では、転舵比を小さくしてハンドル操舵に対する車両のヨーレートゲインを小さくすることで安定にし得ることはよく知られている。図15の装置においても、基本的にその機能を内在しているが、その詳細の説明は省略する。
実施の形態1で説明したように、滑りやすい路面における問題は、路面反力が飽和しているのにも関わらず、運転者がハンドルをさらに切り増しすることにより車両が不安定になることである。図15の装置はこの問題を解消することができる。
図16は、図15の装置の動作を説明するため、滑りやすい路面でサイン操舵(ハンドルをサインカーブ状に操作する)をしたときの動作のタイムチャートである。例えば、図16内にAと示した部分(切り増ししている途中)で、路面反力が飽和(同図(b)の実線)した後、ハンドルをさらに切り増してしまった場合でも、転舵比制御手段10が転舵比を小さく制御する(同図(y))ことにより、実際の操向輪角の切りすぎを抑制するように制御する。
上記の制御動作、即ち、路面反力が飽和している場合の転舵比の算出方法について説明する。運転者がハンドルを切り増ししている状態では、運転者の操舵意志に反しないためには、操向輪角の切り増し動作を禁止することや、逆に戻すような制御をすることは許されない。したがって、操舵意志に忠実かつ操向輪の無用な切り増し角を抑制するために、(操向輪角速度/ハンドル角速度)を0より大きく(同方向性は維持するということ)、そのときの転舵比より小さくなるように制御すればよい。
ハンドル角をθ、操向輪角をδ、転舵比をGとすると、
Figure 2005335613
つぎに、ハンドルを切り戻しする時の動作について説明する。ハンドルを切り戻ししているのかどうかの判定は、ハンドル角の極性と、ハンドル角速度の極性が異なれば(即ちハンドル角の絶対値が小さくなる方向にハンドルが回っているとき)切り戻しと判定できる。ハンドル切り戻し判定がされると、前述の(6)式で示した転舵比の制御は禁止され、転舵比がホールドされる(図16のBの部分)。さらに、ハンドルが中立点近傍になったとき、転舵比を所定の転舵比に初期化する(図16のCの部分)ので、次の切り増し時には、運転者の意志通りの操舵が実現できる。
理解を助けるため、以上の動作を、図17に示すハンドル角と操向角の関係を示した図を用いてもう一度説明する。切り増し時にハンドル角が路面反力飽和領域になると、操向角は抑制されるので、図15上の線の傾きが緩やかになる。次に、ハンドルが切り戻されると、前述したように、転舵比がホールドされるので、図に示したように線形で操向輪角が中立点に切り戻される。こうすることにより、図からもわかるように、転舵比を制御しなかった場合より早く路面反力の線形域に操向輪角が戻ることがわかる。
なお、この実施の形態では、ハンドルと操向輪機構が機械的に連結されていない操舵機構を例として説明したが、この機構にのみ適用できるというものでなく、広く、運転者のハンドル操舵に対して補助操舵角を加えることができる機構であればよいことは自明である。
実施の形態4.
本発明の他の実施の形態を図18を用いて説明する。本実施の形態は、実施の形態1の装置を少し変形したものに実施の形態3で説明した転舵比制御手段を組み合わせたものである。ただし、実施の形態1の構成の部分に関しては、実施の形態1で説明したような路面反力検出手段4の出力に基づく補助舵角の制御は行わない。これは、実施の形態1の装置は、路面反力が飽和すると、補助舵角を0にすることで切り増しを抑制するのに対し、実施の形態3では、路面反力が飽和すると、転舵比を小さくすることで切り増しを抑制するので、その双方を足し合わせても相乗効果が得られないからである。以下、実施の形態3の装置に対して加えた部分の動作を中心に説明する。
図18において、補助舵角生成手段6は、ハンドル角速度検出手段2の出力と、転舵比制御手段10の出力が入力されており、ハンドル角速度をω、転舵比をGr、所定の利得(微分ゲイン)をDとすると、補助舵角ψは、
ψ=Gr・D・ω ・・・・(7)
で計算される。したがって、路面反力が飽和して転舵比Grが小さくなっても、それに合わせて、補助舵角も小さくなるので、運転者のハンドル操舵に対するヨーレートの周波数特性の位相が変化しない。
なお、この実施の形態もハンドルと操向輪機構が機械的に連結されていない操舵機構を例として説明したが、この機構にのみ適用できるというものでなく、広く、運転者のハンドル操舵に対して補助操舵角を加えることができる機構であればよいことは自明である。さらに、実施の形態1で説明したように、補助舵角生成手段6の出力を所定の範囲に制限しても良い。
実施の形態5.
本発明の実施の形態5の構成を、図19を用いて説明する。本実施の形態は実施の形態3の装置に加え、実施の形態1で説明したリードステアを組み合わせたものである。ただし、リードステアに関しては、実施の形態1で説明したような路面反力検出手段4の出力に基づく補助舵角生成手段6の補助舵角の制御は行わない。これは、実施の形態1の装置は、路面反力が飽和すると、補助舵角を0にすることで切り増しを抑制するのに対し、実施の形態3では、路面反力が飽和すると、転舵比を小さくすることで切り増しを抑制するので、その双方を足し合わせても相乗効果が得られないからである。以下、実施の形態3の装置に対して加えた部分の動作を中心に説明する。
図19において、第一の転舵比制御手段11は、実施の形態3で説明した車両の基本的な転舵比を制御するものであり、第二の転舵比制御手段12は、路面反力検出手段4の出力が入力され、路面反力の状況により転舵比が抑制される。すなわち、実施の形態3で説明した転舵比制御手段と同等のものである。補助舵角生成手段6は、ハンドル角速度検出手段2の出力と、第一の転舵比制御手段10の出力が入力されており、ハンドル角速度をω、第一の転舵比制御手段が出力する転舵比をGi、所定の利得(微分ゲイン)をDとすると、補助舵角ψは、
ψ=Gi・D・ω ・・・・・(8)
で計算され、路面反力の状況とは無関係に計算される。一方、第二の転舵比制御手段12は、実施の形態3で説明したように、路面反力検出手段4等より転舵比が制御される。ここで、第二の転舵比制御手段12の出力転舵比をGrとすると、ハンドル角をθ、基本目標操向角をとすると、基本目標操向角精製手段7は、
φ=Gr・θ ・・・(9)
目標操向角精製手段8は、式(8)と式(9)を加算して、目標操向角δを、
δ=ψ+φ ・・・(10)
で算出する。したがって、路面反力が飽和して転舵比Grが小さくなっても、補助舵角に対する転舵比Giは、変化しないので、運転者の急なハンドル操舵に対して補助舵角を保つことができる。
なお、この実施の形態も、ハンドルと操向輪機構が機械的に連結されていない操舵機構を例として説明したが、この機構にのみ適用できるというものでなく、広く、運転者のハンドル操舵に対して補助操舵角を加えることができる機構であればよいことは自明である。さらに、実施の形態1で説明したように、補助舵角生成手段6の出力を所定の範囲に制限しても良い。
この発明の車両用操舵装置は、乗用車、トラツクなどのいわゆる自動車を想定して記載されているが、自動車に限らず、陸上を走行し、操向車輪によって方向を制御される車両、例えばフォークリフトなどにも適用することができる。
実施の形態1の車両用操舵装置のブロック図である。 車両のハンドル角に対するヨーレート周波数応答を説明する特性図である。 リードステアを導入したときの、車両のハンドル角に対するヨーレート周波数応答を説明する特性図である。 タイヤに生じる路面反力を説明する特性図である。 補助舵角生成手段の構成を説明する図である。 図1の動作を説明するタイムチャートである。 図5の別の構成を示す図である。 図7の動作を説明するタイムチャート図である。 図1のものに設ける制限器の特性説明図である。 実施の形態2の補助舵角生成手段の構成図である。 図10の動作を説明するタイムチャートである。 図10の動作を説明するタイムチャートである。 図10の別の構成を示す図である。 図13の動作を説明するタイムチャートである。 実施の形態3の車両操舵装置の構成を示す図である。 図15の動作を説明するタイムチャート図である。 図15の動作を説明する、ハンドル角対目標操向角のグラフである。 実施の形態4にかかる車両用操舵装置の構成図である。 実施の形態5にかかる車両用操舵装置の構成図である。
符号の説明
1 ハンドル、 2 ハンドル角検出手段、 3 ハンドル角速度検出手段、
4 路面反力検出手段、 5 基本目標操向角生成手段、
6 補助舵角生成手段、 6b 第2の補助舵角生成手段、
7 目標操向角生成手段、 8 操向輪角制御手段、
9 車速検出手段、 10 転舵比制御手段、 13 制限器、
11 第一の転舵比制御手段、 12 第二の転舵比制御手段、 13 制限器、
14 操舵機構駆動手段、 15 操舵機構、 16a、16b ナックルアーム、
17a、17b 操向輪、 18 操向輪角検出手段、
201 ハンドル角信号、 301 ハンドル角速度信号、
601 路面反力状態検出手段、 602 利得制御手段、
603 乗算器、 1401 電気モータ。

Claims (11)

  1. ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
    ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
    操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
    前記ハンドル角信号より、前記操向輪の基本目標操向角値を設定する基本目標操向角設定手段、
    前記操向輪の現在の操向角と前記路面反力トルク信号から、前記操向車輪と路面との接触状態が線形領域にあるか飽和領域にあるかを判定する路面反力状態検出手段と、前記線形領域にあると判定された場合は、所定の値まで時間とともに漸増する利得を、また、前記飽和領域にあると判定された場合は、略0まで時間とともに漸減する利得を出力する利得制御手段と、前記ハンドル角速度信号に前記利得を乗じて前記補助舵角を演算する演算手段とを有する補助舵角設定手段、
    前記基本目標操向角値に前記補助舵角を加えて目標操向角を設定する目標操向角設定手段、
    前記目標操向角にもとづいて前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  2. 前記路面反力状態検出手段は、前記路面反力トルクが線形領域にあると判定した場合に所定の値を出力し、飽和領域にあると判定した場合にほぼゼロの値を出力する出力手段を有し、
    前記利得制御手段は、前記出力手段が出力した前記値が入力され所定の時定数の遅延した信号を前記利得として出力する遅れフィルターを含むことを特徴とする請求項1に記載の車両用操舵装置。
  3. ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
    ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
    操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
    前記ハンドル角信号より、前記操向輪の基本目標操向角値を設定する基本目標操向角設定手段、
    前記ハンドル角速度信号と前記路面反力トルク信号の極性を比較して、前記ハンドルが切り戻し状態にあるか、切り増し状態にあるかを判定する切り戻し判定手段、
    前記操向輪の現在の操向角と前記路面反力トルク信号から、前記操向車輪と路面との接触状態が線形領域にあるか飽和領域にあるかを判定する路面反力状態検出手段と、
    前記操向車輪と路面との接触状態が線形領域にあると判定された場合、または、前記切り戻し判定手段が前記ハンドルが切り戻し状態にあると判定した場合は、所定の値まで時間とともに漸増する利得を出力し、また、前記飽和領域にあると判定され、かつ、前記ハンドルが切り増し状態にあると判定された場合は、略0まで時間とともに漸減する利得を出力する利得制御手段と、前記ハンドル角速度信号に前記利得を乗じて前記補助舵角を演算する演算手段とを有する補助舵角設定手段、
    前記基本目標操向角値に前記補助舵角を加えて目標操向角を設定する目標操向角設定手段、
    前記目標操向角にもとづいて前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  4. 前記補助舵角設定手段は、前記線形領域にあると判定された場合、または、前記切り戻し判定手段が前記ハンドルが切り戻し状態にあると判定した場合は所定の値を出力し、前記飽和領域にあると判定された場合で、かつ、前記切り戻し判定手段が前記ハンドルが切り増し状態にあると判定した場合は、略0の値を出力する最大値選択手段を有し、
    前記利得制御手段は前記最大値選択手段が出力した前記値が入力され所定の時定数の遅延した信号を前記利得として出力する遅れフィルターを備えたことを特徴とする請求項3に記載の車両用操舵装置。
  5. 車速を検出して車速信号を出力する車速検出手段、
    ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
    ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
    操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
    前記車速信号と前記路面反力トルク信号にもとづき、所定の前記ハンドル角変化量に対する前記操向輪の操向輪角変化量の比を転舵比として演算する転舵比制御手段、
    前記ハンドル角信号に前記転舵比を乗じて、目標操向角値を生成する目標操向角設定手段、
    前記目標操向角設定手段の出力に応じて、前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  6. 前記ハンドル角速度信号と前記路面反力トルク信号の極性を比較して、前記ハンドルが切り戻し状態にあるか、切り増し状態にあるかを判定する切り戻し判定手段、
    前記操向輪の現在の操向角と前記路面反力トルク信号から、前記操向車輪と路面との接触状態が線形領域にあるか飽和領域にあるかを判定する路面反力状態検出手段を備え、
    前記転舵比制御手段は、車速に基づく基本転舵比を算出するとともに、前記切り戻し判定手段によりハンドルが切り増し方向に操舵されていると判定された場合であって、前記路面反力状態検出手段の出力より飽和状態にあると判定された場合には、前記ハンドルの転舵比を基本転舵比より小さく、かつ0以上の所定の値となるよう出力し、前記ハンドルが切り戻し状態にあると判定された時には前記転舵比を保持し、前記ハンドル角が略中立点になったとき、前記転舵比を前記基本転舵比に初期化するものであることことを特徴とする請求項5に記載の車両用操舵装置。
  7. 車速を検出して車速信号を出力する車速検出手段、
    ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
    ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
    操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
    前記車速信号と前記路面反力トルク信号にもとづき、ハンドル角に対する操向輪の操向輪角の比を転舵比として演算する転舵比制御手段、
    前記ハンドル角信号に前記転舵比を乗じて、基本目標操向角値を生成する基本目標操向角設定手段、
    前記ハンドル角速度信号と前記ハンドル角信号に対する転舵比に所定の利得を乗じて補助舵角を算出する補助舵角設定手段、
    前記基本目標操向角値に前記補助舵角を加算して目標操向角を設定する目標操向角設定手段、
    前記目標操向角にもとづいて前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  8. 前記ハンドル角速度信号と前記路面反力トルク信号の極性を比較して、前記ハンドルが切り戻し状態にあるか、切り増し状態にあるかを判定する切り戻し判定手段を有し、
    前記転舵比制御手段は、車速に基づく基本転舵比を算出するとともに、前記ハンドルが切り増し方向に操舵されていると判定された場合には、前記ハンドルの操舵速度に対する基本目標操向角値の目標操向角速度の比率が基本転舵比より小さく、かつ0以上の所定の値となるような転舵比を出力し、前記ハンドルが切り戻し状態にあると判定された時には前記転舵比を保持し、前記ハンドル角が略中立点になったとき、前記転舵比を前記基本転舵比に初期化する事を特徴とする請求項7に記載の車両用操舵装置。
  9. 車速を検出して車速信号を出力する車速検出手段、
    ハンドル角を検出してハンドル角信号を出力するハンドル角検出手段、
    ハンドル角速度を検出してハンドル角速度信号を出力するハンドル角速度検出手段、
    操向輪が操向されることにより生じる路面反力トルク信号を求める路面反力検出手段、
    前記ハンドル角信号と前記車速信号にもとづき、前記ハンドル角変化量に対する操向輪の操向輪角変化量の比を転舵比として制御する第一の転舵比制御手段、
    前記第一の転舵比制御手段の出力と前記路面反力トルク信号にもとづき、前記転舵比を算出する第二の転舵比制御手段、
    前記ハンドル角信号に前記第二の転舵比制御手段の出力した前記転舵比を乗じて、基本目標操向角値を生成する基本目標操向角設定手段、
    前記ハンドル角速度信号と前記第一の転舵比制御手段の出力に所定の利得を乗じて補助舵角を算出する補助舵角設定手段、
    前記基本目標操向角値に前記補助舵角を加算して目標操向角を設定する目標操向角設定手段、
    前記目標操向角にもとづいて、前記操向輪の操向角を制御する操向角制御手段を備えたことを特徴とする車両用操舵装置。
  10. 前記ハンドル角速度信号と前記路面反力トルク信号の極性を比較して、前記ハンドルが切り戻し状態にあるか、切り増し状態にあるかを判定する切り戻し判定手段を有し、
    前記第二の転舵比制御手段は、前記ハンドルが切り増し方向に操舵されていると判定された場合には、前記ハンドルの前記転舵比が基本転舵比より小さく、かつ0以上の所定の値となるような転舵比を出力し、前記ハンドルが切り戻し状態にあると判定された時には前記転舵比を保持し、前記ハンドル角が略中立点になったとき、前記転舵比を前記基本転舵比に初期化する事を特徴とする請求項9に記載の車両用操舵装置。
  11. 前記補助舵角設定手段の出力を所定範囲に制限する補助舵角制限手段を備えたことを特徴とする請求項1〜4、7〜10のいずれか一項に記載の車両用操舵装置。
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