JP2005288394A - 気泡噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】気泡を含む液体による精密機械部品等の洗浄に用いられる、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できる気泡噴射装置を提供する。
【解決手段】気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、第2の管部材2から放出される第2の液体流によって、第1の管部材1から放出される前記第1の液体の流速を確保するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は、気泡噴射装置、特に、気泡を含む液体による精密機械部品等の洗浄に用いられる気泡噴射装置に関するものである。
この発明の発明者らのこれまでの実験によれば、金属上の油を除去する脱脂洗浄において、気泡を含む液体を、この金属に接触させることが効果的であることが分かった。そして、気泡の流速が速いほど、また、気泡の直径が小さいほど、最終的な洗浄度が向上することが分かった。
そこで、この発明の目的は、微小な気泡を含む液体を高速に流すことができる装置を得ることである。
水中に微小気泡を得る技術は種々開発されている。その中でも、水流を用いた微小気泡生成装置では、そのままでも気泡を含む加速水流を得ることができる。
例えば、特許文献1で示される微小気泡生成装置においては、加圧により導入された水に空気が注入され、くびれた管部材を通過後気泡が破砕されて微小気泡になって水中に漂い、そのまま水流として噴射される。
また、特許文献2に示される超微細気泡生成装置においては、加圧されて高速に流れる水流中に、気泡を含む水を噴射して混合し、気泡を高速化するととともに、噴射先端を狭くすることにより加速するものである。
特開2003−230824号公報 特開2003−245533号公報
これらの装置に共通することは、水中に直接、気泡水を噴射することである。このため、この発明の発明者らの実験によれば、以下のような現象が起る。
まず、噴射される側の水は静止しているため、静止している水と装置から噴射される水がぶつかり、噴射された水の速度が急激に減少する。すなわち、水流速は噴射装置出口からの距離に応じて急激に減少する。さらには、水流が大きく乱れ、気泡が非常に乱雑に動くようになる。その結果、気泡同士がぶつかり、気泡が融合して大きくなっていく。
また、前記特許文献1に示される微小気泡生成装置のような加速水そのもので気泡を得る方式においては、気泡径は水の流量に依存しているため、流量と気泡径をそれぞれ別に制御することが困難である。
また、前記特許文献2に示される超微細気泡生成装置においては、加速水に気泡水を噴射する時点で流れが激しく乱れるため、気泡の融合が起る。
この発明は、上記のような従来技術における問題点を解決するものであって、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できる気泡噴射装置を得ようとするものである。
この発明に係る気泡噴射装置では、気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材の外周を囲んで前記第1の管部材と同心的に設けられ第2の液体を流通する第2の管部材を備え、前記第2の管部材から放出される前記第2の液体流により前記第1の管部材から放出される前記第1の液体流の流速を確保するようにしたものである。
この発明によれば、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態1.
この発明による実施の形態1を図1および図2について説明する。図1(a)は、実施の形態1における構成を示す縦断面図である。図1(b)は図1(a)におけるI:b−I:b線における断面図である。図2は実施の形態1における水の速度ベクトルを示す縦断面図である。
図1(a)(b)に、この発明による実施の形態1における構成図を示す。
図1において、気泡水を通すための第1の管部材1および加速水のための水を通すための第2の管部材2ならびに気泡水発生装置Eが設けられている。第2の管部材2には、加速水のための水を供給するための開口部2Nが設けられ、開口部2Nには、水を供給する送水管2aが接続されている。第2の管部材2の底部2bは第1の管部材1に結合されている。
気泡水発生装置Eには、様々なものを使うことができる。ここではエジェクタ方式の気泡生成装置Eを例にして説明する。エジェクタは加速水流中に気体を引き込み、激しい乱流を起して気体を微小気泡にする装置である。
エジェクタによる気泡水発生装置Eを、この発明による気泡噴射装置Bに接続した場合について、以下に説明する。この例における気泡噴射装置Bの大きさは以下のようにした。
第1の管部材1の内径(直径)を2cm、外側の第2の管部材2の内径を2.5cmとした。第1の管部材1の肉厚を0.05cmとした。よって、第1の管部材1の水路断面積は、3.14cmとなる。
また、第2の管部材2の水路断面積は、1.44cmである。また、第2の管部材2の出口2Uは絞ることによって水路面積が狭められ、その結果、出口2Uにおける水路面積は、第1の管部材1の水路面積と同じ3.14cmとした。気泡水量を5L/分、加速水量を同様に5L/分とすると、第2の管部材2の出口2Uから8cm沖合における、気泡の移動速度は18m/分となった。
一方、第2の管部材2に水を供給しない場合には、8m/分となり、加速水が気泡水流への加速効果があるのは明らかであった。
さらに、高速度カメラで気泡を観察した。エジェクタを用いた微小気泡は様々な直径の気泡が含まれるが、水中に気泡結合防止効果があるイソプロパノールを0.1%含み、空気吸い込み速度を0.5L/分程度にし、また、この発明による気泡噴射装置Bを装着しなかった場合には、気泡径が200μm程度の気泡が最も多かった。
ところが、この発明による気泡噴射装置Bを装着し、上記のような条件で加速した場合、気泡径が100μm程度のものが多かった。
これらのことは、本装置の効果を証明するものである。なお、気泡の移動速度は、レーザー光を用いた速度計で測定した。
この発明による装置が効果的であることを、速度ベクトルを用いて説明する。図2に、各部位の水の速度ベクトルを示した。
水の移動速度、すなわち線速度は、移動流量を流路断面積で割ることによって得られる。第1の管部材1を通っている気泡水は、上記条件では約16m/分である。また、第2の管部材2の水流速は、34m/分である。ところが、静止した水中にそれらを別々に噴射したところ、出口から8cm沖合においては、ちょうど半減して、それぞれ8および17m/分となってしまった。ところが、気泡水と加速水を同時に流した場合には、第2の管部材2から流れ出た加速水は、静止水とぶつかってすぐに減速するが、第1の管部材1から流れ出た気泡水は、静止水で減速されるけれども同時に加速水との剪断応力によって加速された。
このときのベクトル分布は図2のように推定された。すなわち、加速水については、外側および内側に行くほど減速されるが、気泡水については、外側ほど加速される。また、それらの速度差が剪断応力となる。加速水と気泡水間の剪断応力によって、気泡水は加速するのであるが、一方、剪断応力が大きすぎると乱流が発生するため気泡の融合が促進され、好ましくない。よって、気泡の利用目的によって、つまり、速度を優先すべきか、気泡径を優先すべきかで、加速水の速度は選定されるべきものである。
この発明は、気泡を含む水流の乱れを最小限にしながら加速できる装置を得る。そのために、元の気泡水が流れる管部材と加速のための水が流れる管部材が2重になっており、元の気泡水の流れ方向と、加速のための水流が同一の方向成分のベクトルを持ち、両者の剪断応力を利用して加速するものである。よって、加速時において元の気泡水の乱れは少ない。さらに、静止水に放出されても、気泡水流の周りを取り囲む加速水が、静止水を水流方向に押し流すように働くため、中心部にある気泡水の乱れは殆ど起らず、微小な気泡がそのまま高速で噴射される。
この実施の形態1においては、気泡を含む液体を送液する第1の管部材1と、第1の管部材1の少なくとも出口1U近傍および出口1Uから放出される気泡水の両方を包むようにしてなる第2の管部材2と、第2の管部材2には送液するための開口部2Nがあり、第2の管部材2において第1の管部材1の出口1Uと反対側は第1の管部材1と結合して底部2bをなし、前記開口部2Nは前記底部2bと{第1の管部材1の出口1Uをなす平面1Pが第2の管部材2を横切る部位}との間または前記底部2bにある気泡噴射装置が提案されている。
この気泡噴射装置では、第1の管部材1から入った気泡水を、第2の管部材2から入った高速水で加速し放出することができる。または、静止水による抑制効果を削減できるとともに、気泡の融合を防止できる。
上記例では第2の管部材2の出口2Uは第1の管部材1の出口1Uよりも下流側にある。これによって、第1の管部材1から放出された気泡水が、静止水に抑圧されるのをより効果的に防止できた。第2の管部材2が第1の管部材2よりも長い程度は、流量や管部材径や気泡をどのように利用するかなどに依存するので一概に言えない。上記例では、1cm程度でも、気泡の加速に効果があった。すなわち、第1の管部材1と第2の管部材2の出口1U,2Uが一致していた場合には、気泡の移動速度は17m/分となり、1cm第2の管部材2が長い場合に比べて1m/分小さかった。
なお、第2の管部材2中の加速水の線流速は、第1の管部材1中の気泡水の線流速よりも大きい方が、気泡水を加速するためには有効であるが、加速水の役割の一つは、静止水が気泡水を抑制することを防止することでもあるので、第2の管部材2中の加速水の線流速は、第1の管部材1中の気泡水の線流速よりも小さくても、沖合の気泡移動速度は、加速水がない場合に比べて大きかった。
このように、第2の管部材2中の加速水の線流速を第1の管部材1中の気泡水の線流速よりも大きくすることが、第1の管部材1から放出される気泡水を加速し、または、第1の管部材1から放出される気泡水の減速を防ぎ、第1の管部材1から放出される気泡水の流速を確保するのには、効果的であるが、第2の管部材2中の加速水の線流速を第1の管部材1中の気泡水の線流速より小さくしても、第1の管部材1から放出される気泡水の減速を防ぎ、第1の管部材1から放出される気泡水の流速を確保することができる。ここで、気泡水の流速を確保するとは、気泡水を加速し、または、気泡水の減速を防ぐことを意味するものである。
なお、上記例では、水中への噴射の例について示したが、空気中への噴射においても同様の効果がある。すなわち、空気は水に比べて、流速抑制効果は小さいが、やはり抑制する。この抑制効果を、この発明によって小さくすることが可能である。
この発明による実施の形態1によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体の流速を確保するようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
また、この発明による実施の形態1によれば、前項の構成において、第2の管部材2の出口2Uが、第1の管部材1の出口1Uよりも、下流側にある構成を具備するので、気泡流に剪断応力を作用させ加速する時間が長くでき、また、加速流が周囲の液体によって抑制されて減速するのを防ぐことができる。また、静止水との間にずれ応力があると、乱流が発生し気泡が融合して大きくなるが、ずれ応力を防ぐことができる。
実施の形態2.
この発明による実施の形態2を図3および図4について説明する。図3は実施の形態2における構成を示す縦断面図である。図4は実施の形態2における加速水流量と気泡水線流速との関係を示す特性図である。
この実施の形態2において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
上記実施の形態1における構成例では、第2の管部材2の出口2Uを絞ったが、必ずしも絞る必要がない。すなわち、気泡径を優先する場合には、先端は絞らない方がいい。つまり、絞ることによって、乱流の発生が少し起るからである。絞らない場合のこの発明による構成の断面図を図3に示した。
図3において、第2の管部材2の出口2Uは絞られておらず、また、第2の管部材2の出口2Uにおける横断平面と第1の管部材1の出口1Uにおける横断平面とは同一平面位置にある。
ここで、加速水流量と、第2の管部材2の出口2Uから8cm沖合の気泡流速の関係を図4に示す。
絞りのある場合、すなわち、第2の管部材の出口形状を、第1の管部材の出口形状と同じにした場合と、絞りのない場合とを比較して示している。
この図から明らかなように、加速水流量が多くなるほど、気泡流速も大きくなった。また、絞りのある場合の方が、ない場合よりも気泡流速は大きくなった。
この発明による実施の形態2によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するとともに、前記第2の管部材2の出口2Uに絞りを設けない構成としたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを効果的に抑制し、かつ、所望の気泡径を保ちながら適切に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態3.
この発明による実施の形態3を図5から図7までについて説明する。図5は実施の形態3における構成を示す縦断面図である。図6は実施の形態3における変形構成を示す縦断面図である。図7は実施の形態3における他の変形構成を示す縦断面図である。
この実施の形態3において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1および実施の形態2における構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
第1および第2の管部材1,2の出口1U,2Uの形状は様々なものにすることができる。
図5に示すものは、第1の管部材1と第2の管部材2の出口1Uと2Uの横断面位置を同じにしたもので、実施の形態1における図3に示す構成の場合に似ているが、さらに先を絞ってある。図3に示す構成の場合に比べて高速な気泡水が得られるが、実施の形態1における図1に示す構成の場合に比べて、低速である。しかし、作製コストを低くできる効果がある。
図6に示す構成の場合には、実施の形態1における図1に示す構成の場合に比べて、第1の管部材1も絞ってある。そして、第1の管部材1の出口1Uに設けた絞り構造1sの先端には筒状延長部1eが設けられている。
この場合には、図1に示す構成の場合に比べてより高速な水が得られるが、融合が起りやすく気泡が大きくなる。
さらには、図7(a)(b)に示すように第1の管部材1の出口1Nにおける肉厚を先端にいくに従って薄くすることによって、気泡水が乱流になる程度を小さくすることができる。第1の管部材1の出口1N部分の拡大図が図7(b)に示されている。第2の管部材2の出口2N部分も同様に構成できる。
この発明による実施の形態3によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する出口1Uを絞って構成される第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できる低コストの気泡噴射装置を得ることができる。
また、この発明による実施の形態3によれば、出口1Uを絞って構成され絞り構造1sの先端に筒状延長部1eが設けられ気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら充分高速に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
さらに、この発明による実施の形態3によれば、出口1Uにおける肉厚を先端にいくに従って薄く構成され気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを充分に抑制しながら適切に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態4.
この発明による実施の形態4を図8から図11までについて説明する。図8は実施の形態4における構成を示す縦断面図および横断面図である。図9は実施の形態4における変形構成を示す縦断面図である。図10は実施の形態4における他の変形構成を示す縦断面図および横断面図である。図11は実施の形態4における更に他の変形構成を示す縦断面図および横断面図である。
この実施の形態4において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態3までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
次に、加速水流入管部材について述べる。これまでは、第2の管部材2の開口部2Nに接続した1本の管部材である送水管2aから加速水を導入した。この場合、中心にある気泡水の周りの全ての加速水が同一の速度を持つとは限らない。すなわち、開口部のある側またはその反対側の加速水流の線速度が大きく、それ以外の場所の速度が遅くなる。そのため気泡水がうまく加速されない可能性がある。そこで、加速水が同一の速度を持つように、第1の管部材1の外周壁に邪魔板を設けたり、第2の管部材2の内周壁に邪魔板を設けるのが有効である。この場合、邪魔板の位置は、第1の管部材1の出口1Uと開口部2Nの中間である。この構成例を図8に示す。この図では、第1の管部材1の外壁周囲に邪魔板Tを均一に付けたが、邪魔板Tを第1の管部材1の外壁周面の一部のみに設けても同様の効果が得られた。
また、加速水を均一にするために、開口部2Nを複数設けたりするのも効果が高い。その一例を図9と図10に示す。
図9の場合には、開口部2Nに対して、斜めに導入管部材2aを設けたもので、第2の管部材2に入ったときの加速水のエネルギ損失が少ない。
図10の場合には、第2の管部材2の底部2bに開口部2cを設け、エネルギ損失をさらに小さくするようにしたものである。
図9および図10いずれの場合も、導入管部材としての送水管2aを複数設け、その角度間隔を等しくしてある。角度間隔は等しい方が、均一な加速水を得られるが、管部材の形状によってはその必要は必ずしもない。
さらに、図11のように、導入管部材としての送水管2dを用いて出口側から加速水を導入することも可能である。
この発明による実施の形態4によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するとともに、前記第1の管部材1の出口1Uと開口部2Nとの中間において、第1の管部材1の外周壁または/および第2の管部材2の内周壁に邪魔板Tを設けるようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら均一な横断面速度分布で適切に確保できる気泡噴射装置を得ることができる。
また、この発明による実施の形態4によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するとともに、前記第2の管部材2に前記第2の液体を供給する複数の送水管2aからなる供給管部材を斜めに設けるようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保でき、しかも、加速水等の加速液体流のエネルギ損失を小さくできる気泡噴射装置を得ることができる。
さらに、この発明による実施の形態4によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するとともに、第2の管部材2の底部2bに開口部2cを設けるようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保でき、しかも、加速水等の加速液体流のエネルギ損失をさらに小さくできる気泡噴射装置を得ることができる。
そして、この発明による実施の形態4によれば、気泡水BWからなる気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の外周を囲んで前記第1の管部材1と同心的に設けられ前記第1の液体の流速よりも大きな流速の高速水W2からなる第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の管部材2から放出される前記第2の液体流により前記第1の液体流と同一方向成分の前記第2の液体流における速度ベクトルによって、前記第1の管部材1から放出される前記第1の液体流の加速を行うか減速の防止を行い前記第1の液体流の流速を確保するとともに、加速水等の液体を第1の管部材1の出口1U側から導入するようにしたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるとともに、加速水等の液体を第1の管部材1の出口1U側から導入できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態5.
この発明による実施の形態5を図12から図15までについて説明する。図12は実施の形態5における構成を示す縦断面図である。図13は実施の形態5における変形構成を示す縦断面図である。図14は実施の形態5における他の変形構成を示す縦断面図である。図15は実施の形態5における更に他の変形構成を示す縦断面図である。
この実施の形態5において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態4までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
図12において、エジェクタによる気泡生成装置Eを気泡噴射装置Bに直接接続することにより、気泡移動時間を短くし融合を最小限に防止できる。エジェクタによる気泡生成装置Eと同様に、他の気泡生成装置を直接接続することも可能である。
図13に示したものは、前述の特許文献1として提示した特開2003−230824で示される微小気泡生成装置M1を用いた場合である。エジェクタによる気泡生成装置Eの場合と同様に高速気泡水流を得ることができた。この場合、気泡の直径は、エジェクタによる気泡生成装置Eの場合よりも小さく、50μm程度のものが一番多かった。
図14に示したものは、微細な穴を持つ物体、この場合はガラス焼結体から出てくる気体を高速水流で水中に気泡として取り出す方式の微小気泡生成装置M2を、この発明による気泡噴射装置Bに接続したものである。
この場合も、エジェクタによる気泡生成装置Eの場合と同様に、高速気泡水流を得ることができた。この場合、気泡の直径は、エジェクタによる気泡生成装置Eの場合よりも小さく、80μm程度のものが一番多かった。ただし、気泡径は、流速や微細な穴の大きさなどに大きく依存した。
さらには、図15に示すように、ガラス焼結体による微小気泡生成装置M2から出てきた気泡を、特許文献1として提示した特開2003−230824で示される微小気泡生成装置M1でさらに微細化し、微小気泡生成装置M1を第1の管部材1に直結して、この発明による気泡噴射装置Bで高速気泡水流にすることも可能でかつ有効であった。
このように、この実施の形態5では、気泡が結合する時間をできる限り短くし、気泡が大きくなることを防ぐことができる。
この発明による実施の形態5によれば、実施の形態1から実施の形態4までのいずれかの構成において、エジェクタによる気泡生成装置Eが第1の管部材1に直結している構成としたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるとともに、エジェクタによる気泡生成装置Eにより発生された気泡の移動時間を短くして気泡の融合を最小限に抑制できる気泡噴射装置を得ることができる。
また、この発明による実施の形態5によれば、実施の形態1から実施の形態4までのいずれかの構成において、前記特許文献1に示された微小気泡生成装置M1からなる気泡生成装置が第1の管部材に直結している構成としたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるとともに、前記微小気泡生成装置M1により発生された気泡の移動時間を短くして気泡の融合を最小限に抑制できる気泡噴射装置を得ることができる。
さらに、この発明による実施の形態5によれば、実施の形態1から実施の形態4までのいずれかの構成において、ガラス焼結体による微小気泡生成装置M2からなる気泡生成装置が第1の管部材1に直結している構成としたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるできるとともに、ガラス焼結体による微小気泡生成装置M2からなる気泡生成装置により発生された気泡の移動時間を短くして気泡の融合を最小限に抑制できる気泡噴射装置を得ることができる。
そして、この発明による実施の形態5によれば、実施の形態1から実施の形態4までのいずれかの構成において、ガラス焼結体による微小気泡生成装置M2から出てきた気泡を、前記特許文献1に示される微小気泡生成装置M1でさらに微細化し、微小気泡生成装置M1を第1の管部材1に直結して、気泡噴射装置Bで高速気泡水流にする構成としたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるとともに、微小気泡生成装置M1,M2で発生され微細化された気泡の移動時間を短くして気泡の融合を最小限に抑制できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態6.
この発明による実施の形態6を図16について説明する。図16は実施の形態6における構成を示す縦断面図および横断面図である。
この実施の形態6において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態5までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
つぎに、前述のように、気泡水と加速水との間、また加速水と静止水の間は常に剪断応力がはたらき、乱流になりやすい。これを極力防止し、かつ気泡水を加速するためには、段階的な加速が有効である。つまり、静止水と加速水の間に第2の加速水を設け、第2の加速水流速を第1の加速水流速よりも小さくしておけば、静止水と加速水の間に乱流が発生しにくい。
これを実現するためには、図16のように、これまで述べてきた気泡噴射装置Bの外側にさらに管部材を設けることが有効であった。
図16において、第1の管部材1および第2の管部材2の外周側に、第1の管部材1および第2の管部材2と同心的に第3の管部材3が設けられている。
この図において、実施の形態1で述べたように、第1の管部材内の気泡線流速を16m/分、第2の管部材の加速水の線流速を34m/分とし、さらに、第3の管部材の線流速を16m/分とした。
実施の形態1で述べたように、第3の管部材がない場合には、8cmの沖合で、18m/分となった。一方、第3の管部材がある場合には、22m/分となり、さらに、気泡径は、80μmが最も多くなり、より小さくなった。
静止水に放水すると、放流水柱は、外側ほど静止水の影響を受けるので、ずれ応力が大きくなるが、第2、第3としだいに線流速を小さくしていくと、それぞれのずれ応力が小さくてすむので、乱流が発生しにくい。さらに、多くの管部材があってもよい。
この発明による実施の形態6によれば、気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材1と、前記第1の管部材1の少なくとも出口1U近傍および前記第1の管部材1の出口1Uから放出される前記第1の液体の両方を包み前記第1の液体の流速よりも大きな流速の第2の液体を流通する第2の管部材2とを備え、前記第2の液体流により、前記第1の液体流を加速するものであって、前記第2の管部材2の外周側に第3の管部材3を設け、前記第3の管部材3に前記第2の管部材2を流通する第2の液体の流速よりも小さな流速の第3の液体を流通して、前記第2の液体流の外周に第3の液体流を介在させたので、気泡を含む液体の流速を液体流の乱れを抑制しながら適切に確保できるとともに、静止液体と加速液体流との間における乱流を確実に抑制できる気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態7.
この発明による実施の形態7を図17および図18について説明する。図17は実施の形態7における構成を示す縦断面図である。図18は実施の形態7における変形構成を示す上面図である。
この実施の形態7において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態6までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
これまでは、気泡生成装置E,M1,M2への送水とこの発明による気泡噴射装置Bへの送水をどのように行なうかは特に述べなかった。これらは異なるポンプなどの送水装置を用いてもよいが、同一の水または液体を利用できる場合には、一つの送水装置を用いることができる。
この場合、それぞれが最適な流量となるように、図17に示すように、送水管分岐と本装置の間にバルブV1,V2を設けたり、より遅い流速が求められる方の配管部材を細くするなどが有効となる。バルブの場合には、三方バルブ一つで、気泡生成装置E,M1,M2と気泡噴射装置Bへの流量を制御することもできる。
図17において、水Wを供給する送水管WFは給水管F1と給水管F2とに分岐されている。流量調整バルブV1が設けられている給水管F1を介して微細気泡生成装置M1に水が供給される。流量調整バルブV1が設けられている給水管F1を介して微細気泡生成装置M1に水が供給される。流量調整バルブV2が設けられている給水管F2を介して気泡生成装置Bに水が供給される。
この実施の形態7では、気泡水量と加速水量をバルブで制御することにより、気泡水および加速水のための水を供給するポンプを一つにでき、コストを削減できる。
さらには、図18に示すように、気泡生成装置E,M1,M2と噴射装置Bを一体化したものを複数まとめて、送水管WFおよび送気管AFに装着することもコスト低減および装置の小型化に非常に有効である。
この発明による実施の形態7によれば、実施の形態1から実施の形態6までのいずれかの構成において、前記第1の管部材1に気泡を含む液体を供給する気泡生成装置E,M1,M2への液体の供給と、前記第2の管部材2への液体の供給とを、共通の液体供給管WFにより行うとともに、前記共通の送水管WFからなる液体供給管からバルブV1,V2からなる流量制御手段をそれぞれ設けた給水管WF1,WF2からなる個別の液体供給管により気泡生成装置E,M1,M2および前記第2の管部材2の各々へ液体の供給を行うようにしたので、前記気泡生成装置E,M1,M2および前記第2の管部材2への液体の圧送供給を行うポンプ等の液体供給装置を共通にでき、コストを削減できる。
また、この発明による実施の形態7によれば、前項の構成において、気泡生成装置E,M1,M2と噴射装置Bを一体化したものを複数まとめて、送水管WFおよび送気管AFに装着するようにしたので、コスト低減および装置の小型化に非常に有効である。
実施の形態8.
この発明による実施の形態8を図19および図20について説明する。図19は実施の形態8における構成を示すブロック図である。図20は実施の形態8における変形構成を示す縦断面図である。
この実施の形態8において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態7までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
これまでは、気泡の発生はエジェクタによる気泡生成装置Eで行ない、このエジェクタによる気泡生成装置Eをこの発明による気泡噴射装置Bに直接接続していた。しかしこれにこだわる必要はなく、図19に示すように、一旦、水槽T1内で微小気泡生成装置M1により微小気泡を発生させ、これを気泡噴射装置Bに接続されたポンプP1で気泡噴射装置Bに供給しても同様の加速効果が得られた。このようにすることで、より大量の気泡水を加速することができる。
図19において、水槽T1において微小気泡生成装置M1により気泡含有水が生成され、この気泡含有水はポンプP1によって流量調整用バルブV1を介して第1の管部材1に供給される。水槽T2では加速水用の水が貯留され、この水はポンプP2によって流量調整用バルブV2を介して第2の管部材2へ供給される。
また、気泡が必要な場所と、気泡を発生する場所が離れている場合には、図20に示すように、この発明による第1の管部材1および第2の管部材2からなる延在二重管LDを延長することで、これまで述べてきたものと同様に高速の気泡水を得ることができる。ところが第1の管部材1が第2の管部材2に比べて短くなると、第1の管部材1の出口1Uを気泡が通過後、第2の管部材2を移動中に気泡が融合して大きくなった。したがって、第1の管部材1出口1Uと第2の管部材2の出口2Uとの相対的位置関係は実施の形態1から実施の形態7までの構成に示されたものと同様に設定される。
この発明による実施の形態8によれば、実施の形態1から実施の形態7までのいずれかにおける構成において、水槽T1内で微小気泡生成装置M1により微小気泡を発生させ、これを気泡噴射装置Bに接続されたポンプP1で気泡噴射装置Bの第1の管部材1に供給するとともに、加速水用の水が貯留された水槽T2からポンプP2によって流量調整用バルブV2を介して第2の管部材2へ加速水用の水を供給するようにしたので、気泡噴射装置に、より大量の気泡水を供給できる。
また、この発明による実施の形態8によれば、実施の形態1から実施の形態7までのいずれかにおける構成において、実施の形態1から実施の形態7までにおける第1の管部材1の出口1Uと第2の管部材2の出口2Uとの相対的位置関係を保ったまま管部材1および第2の管部材2からなる延在二重管LDの中間部分を延長して、微小気泡生成装置M1と気泡噴射装置Bとを接続するようにしたので、気泡が必要な場所と、気泡を発生する場所が離れている場合にも、気泡水を気泡噴射装置へ適切に供給することができる。
実施の形態9.
この発明による実施の形態9を説明する。
この実施の形態9において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態8までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。
これまでは、気泡水を第1の管部材1に供給し、加速水を第2の管部材2に供給する例を述べたが、逆に、気泡水を第2の管部材2に供給し、加速水を第1の管部材1に供給する場合にも、気泡水は加速された。ただし、この場合には、水中噴射においては、静止水によって気泡水流が減速されるので、気中噴射において特に有効であった。水中噴射においても加速される効果は小さいながらも認められた。
この発明による実施の形態9によれば、実施の形態1から実施の形態8までのいずれかにおける構成において、気泡水を第2の管部材2に供給し、加速水を第1の管部材1に供給するようにしたので、気中噴射において特に有効な気泡噴射装置を得ることができる。
実施の形態10.
この発明による実施の形態10を図21について説明する。図21は実施の形態10における構成を示す縦断面図である。
この実施の形態10において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態9までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。図中、同一符号は同一または相当部分を示す。
加速水は外部のエネルギーによって加速する例をこれまで述べてきた。すなわち、ポンプ等で加速された流水を、第2の管部材の開口部から導入したが、第2の管部材2の中にスクリュウSCなどの加速装置を設け、これを磁石の力を用いたり封止部材SLによりシールされた軸SHを通して回転して加速しても問題ない。この例を図21に示す。
この発明による実施の形態10によれば、実施の形態1から実施の形態9までのいずれかにおける構成において、第2の管部材2の内部にスクリュウSCなどの加速装置を設け、加速水を加速駆動するように構成したので、加速水を所定速度に確実に加速することができる。
実施の形態11.
この発明による実施の形態11を説明する。
この実施の形態11において、ここで説明する特有の構成以外の構成については、先に説明した実施の形態1から実施の形態10までにおける構成と同一の構成内容を具備し、同様の作用を奏するものである。
実施の形態1において、気泡融合防止剤についてイソプロパノールの例を述べたが、ヘキサンジオールなどの他の気泡融合防止剤も同様に用いることができる。気泡融合防止剤は、加速水および気泡水の両方に添加することが最も有効である。
なお、気泡融合防止剤については、(a)カルボキシル基を持ち分子量をカルボキシル基の数で割った値が47以上140以下である物質、(b)カルボキシル基とアミノ基を分子内に持ち分子量をカルボキシル基の数で割った値が94以上280以下である物質、(c)分子内に水酸基を持ち分子量を水酸基の数で割った値が38以上73以下である物質、(d)エステル基を持ち分子量をエステル基の数で割った値が47以上140以下である物質、(e)スルホン酸基を持ち分子量をスルホン酸基の数で割った値が47以上140以下である物質等が挙げられる。
この発明による実施の形態11によれば、実施の形態1から実施の形態10までのいずれかにおける構成において、イソプロパノールやヘキサンジオールなどの気泡融合防止剤を加速水および気泡水の両方に添加するようにしたので、気泡の融合を確実に抑制することができる。
なお、この発明による装置を用いて脱脂洗浄実験を行った。3cm×8cmのステンレス板に、機械油を塗布し、実施の形態1で用いた装置の出口の沖合8cmの位置に、流れに対して垂直に置いた。この状態で、気泡水を1分間噴射した。実施の形態1で述べたのと同様に、加速水を5L/分で流した場合と流さない場合について油の付着量を比較した。付着量の評価は、赤外線吸収のないフロン系溶媒に、ステンレス板を浸して、溶解した油の濃度を赤外線吸収量として測定し、ステンレス板上の付着密度として求めた。その結果、加速水のない場合には、油は、50μg/cm残ったが、加速水のある場合には、17μg/cmしか残らなかった。この場合には、見た目も油は認められなかった。さらに、より大きな物体、例えば直径10cm、高さ10cm程度の円筒上金属部品の洗浄、あるいは、より多くの物体群、たとえば網カゴ内にいれた100個のステンレス板、においては、図18に示す複数の噴射装置を用いることによって一つの気泡噴射装置のみを用いる場合に比べて、高速に洗浄できた。
他の応用例として、固体上、例えばガラス板やシリコン基板上に付着したガラス粉などの微粒子除去にも、この装置で得られた高速気泡水流を噴射することが効果的である。
この発明による実施の形態1における構成を示す縦断面図および横断面図である。 この発明による実施の形態1における構成での水の速度ベクトルを示す縦断面図である。 この発明による実施の形態2における構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態2における加速水流量と気泡水線流速との関係を示す特性図である。 この発明による実施の形態3における構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態3における変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態3におけるたの変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態4における構成を示す縦断面図および横断面図である。 この発明による実施の形態4における変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態4における他の変形構成を示す縦断面図および横断面図である。 この発明による実施の形態4における更に他の変形構成を示す縦断面図および横断面図である。 この発明による実施の形態5における構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態5における変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態5における他の変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態5における更に他の変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態6における構成を示す縦断面図および横断面図である。 この発明による実施の形態7における構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態7における変形構成を示す上面図である。 この発明による実施の形態8における構成を示すブロック図である。 この発明による実施の形態8における変形構成を示す縦断面図である。 この発明による実施の形態10における構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 第1の管部材、2 第2の管部材、3 第3の管部材、B 気泡噴射装置、E エジェクタによる気泡生成装置、M1,M2 微小気泡生成装置。

Claims (5)

  1. 気泡を含む第1の液体を流通する第1の管部材と、前記第1の管部材の外周を囲んで前記第1の管部材と同心的に設けられ第2の液体を流通する第2の管部材とを備え、前記第2の管部材から放出される前記第2の液体流により前記第1の管部材から放出される前記第1の液体流の流速を確保するようにしたことを特徴とする気泡噴射装置。
  2. 第2の管部材の出口が、第1の管部材の出口よりも、下流側にあることを特徴とする請求項1に記載の気泡噴射装置。
  3. 前記第1の管部材に気泡を含む液体を供給する気泡生成装置が前記第1の管部材に直結していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の気泡噴射装置。
  4. 第2の管部材の外周側に第3の管部材を設け、前記第3の管部材に前記第2の管部材を流通する第2の液体の流速よりも小さな流速の第3の液体を流通して、前記第2の液体流の外周に第3の液体流を介在させたことを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の気泡噴射装置。
  5. 前記第1の管部材に気泡を含む液体を供給する気泡生成装置への液体の供給と、前記第2の管部材への液体の供給とを、共通の液体供給管により行うとともに、前記共通の液体供給管から流量制御手段をそれぞれ設けた個別の液体供給管により気泡生成装置および前記第2の管部材の各々へ液体の供給を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の気泡噴射装置。
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