JP2005288229A - オレフィン系樹脂を基材とする自動車植毛製品の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】オレフィン系樹脂に塩素化ポリオレフィンの溶液型プライマーを塗布し、乾燥した後、その上にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とし、融点が40℃以上150℃以下である湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤を塗布し、これにより形成された接着剤層にパイルを静電植毛したオレフィン系樹脂を基材とする自動車植毛製品の製造方法
【選択図】なし
Description
本発明の基材を構成するオレフィン系樹脂は、エチレン、プロピレン、1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ペンテン等のα−オレフィンの単独重合体、これらα−オレフィンの二種以上を構成単量体とする共重合体、または上記α−オレフィンとその他の共重合可能な単量体との共重合体であり、具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン(アイソタクチック、シンジオタクチック、アタクチックのいずれも含む。以下同様)、ポリ−1−ブテン、ポリ−4−メチル−1−ペンテンなどの硬質ポリオレフィン材料;エチレン−プロピレン共重合体ゴム;エチレン−プロピレン−ジエン共重合体ゴム(EPDM)および上記硬質ポリオレフィン材料にエチレン−プロピレン共重合体ゴムやEPDMを配合させたポリオレフィンエラストマー(TPO)等がある。
本発明でオレフィン系樹脂に積層する塩素化ポリオレフィンは、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、塩素化ポリブチレン、共重合体として塩素化エチレン−プロピレン共重合体、塩素化エチレン−ブチレン共重合体、塩素化エチレン−酢酸ビニル共重合体、酸変性ポリオレフィンとして無水マレイン酸変性塩素化ポリエチレン、無水マレイン酸変性塩素化ポリプロピレン、無水マレイン酸変性塩素化ポリブチレン、無水マレイン酸変性塩素化ポリエチレン−プロピレンコポリマー等を挙げることができるが、これらに限定するものではない。
塩素含有量が1wt%未満の場合、また60wt%を超える場合、ポリオレフィン系樹脂の接着剤への密着性は低下する。原因としては塩素含有量が少ない場合、塩素化ポリオレフィンの接着剤への濡れ性が低下し、また塩素含有量が多い場合、塩素化ポリオレフィンのポリオレフィン系樹脂への濡れ性が低下する為と推察する。
1)接着剤の組成
本発明における接着剤は、イソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とする湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤である。
ウレタンプレポリマーの原料であるポリオールは、分子内に2個以上好ましくは5個以内の水酸基を有するものであり、従来より公知のものが使用可能である。好ましい具体例を以下に示す。
ポリエステルポリオールは、1種以上のポリカルボン酸と1種以上のポリオールとをランダム共縮重合させて得られるものである。
ポリエーテルポリオールは、分子内に1個以上のエーテル結合を有し、好ましいポリエーテルポリオールは重量平均分子量が200〜10000のものである。好ましい具体例としてポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコールなどがある。
ポリオレフィンポリオールは、分子内にポリオレフィン骨格を有し、好ましいポリオレフィンポリオールは重量平均分子量が200〜10000のものである。好ましい具体例として水素化ポリブタジエンポリオール、水素化ポリイソプレンポリオールなどのポリアルキレンポリオールの水素化物、およびα−オレフィンの共重合物などがある。
ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等のポリアルキレンポリオール、およびポリカーボネートポリオールなどがある。
ウレタンプレポリマーの原料であるポリイソシアネートは、分子内に2個以上のイソシアネート基を有するものであり、従来より公知のものが使用可能である。具体的には、p−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニレンジイソシアネート、1,5−オクチレンジイソシアネート、トリメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイネシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ペンタメチレンジイソシアネート、1,3−シクロペンタンジイソシアネート、1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチル2,4−シクロヘキサンジイソシアネート、メチル2,6−シクロヘキサンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、1,4−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、およびカルボジイミド変性4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネートなどがある。
本発明における接着剤は融点を有するウレタンプレポリマーからなる為、融点以下の温度において結晶性の固体になるので、溶融状態から固体に変化する際、融点を境に樹脂の粘性が急激に増加する特徴を有している。したがって、基材に塗布した接着剤層が溶融状態にある時に静電植毛作業を行い、その後冷却して接着剤を固化させることによって接着剤が結晶化しオレフィン系樹脂ともう一方の被着体であるパイルとが接着剤層に強固に固着され、初期接着強度を容易に得ることができる。
本発明における接着剤の好ましい溶融粘度は120℃溶融状態で200〜100000mPa・sであり、より好ましい溶融粘度は1000〜50000mPa・sであり、更に好ましい溶融粘度は1000〜20000mPa・sであり、最も好ましい粘度は1000〜10000mPa・sである。溶融粘度はBM型粘度計により容易に測定できる。
本発明における接着剤の好ましいガラス転移温度は、−50〜60℃であり、より好ましくは−40〜30℃である。ガラス転移温度を上記の好ましい範囲に調整することにより、基材との密着性に優れた接着剤とすることができる。
オレフィン系熱可塑性エラストマーミラストマー(三井化学株式会社製商品名)を押出し成型して作成したウェザーストリップの所定の部位に本発明の塩素化ポリオレフィンの溶液型プライマーを塗布し、80〜100℃の熱風で乾燥後、湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤を塗布し、静電植毛を施した後、室温で7日間養生して製造した。
摩耗試験は、接着養生直後のウェザーストリップ、および熱老化性試験(80℃240時間)、耐候性試験(サンシャインウェザーメーターに200時間暴露)、耐水性試験(水に24時間浸漬)、および耐ウィンドウォッシャー試験(1/3に希釈したウィンドウォッシャー液に24時間浸漬)を実施した後のウェザーストリップに対して、静電植毛部位に8.33N/100mmの荷重が負荷された状態で1万回の摩耗試験を行い、植毛状態を確認し、剥がれが無い場合を○、一部剥がれた場合△、剥がれがひどい場合を×とした。
オレフィン系熱可塑性エラストマーミラストマー(三井化学株式会社製商品名)を押出し成型して作成したウェザーストリップの植毛面に塩素化ポリプロピレンを主成分とする溶液としてスーパークロン(日本製紙ケミカル株式会社製商品名。塩素含有率約25wt%)を塗布し、熱風乾燥して植毛面に塩素化ポリオレフィンを積層した後、その上に120℃溶融状態の湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤アロンメルトR RHT−310(東亞合成株式会社製商品名)を塗布した後、静電植毛を施し、室温で一週間接着養生した。
塩素化ポリプロピレンを主成分とする溶液としてスーパークロン(日本製紙ケミカル株式会社製商品名。塩素含有率約40wt%)を塗布した以外は実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。
塩素化ポリプロピレンを主成分とする溶液としてデービーボンド(ダイアボンド工業株式会社製商品名。塩素含有率2.5〜10wt%)を塗布した以外は実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。
接着剤にオレスター(三井武田ケミカル株式会社製商品名)を用い、塩素化ポリプロピレンを主成分とする溶剤型プライマーとしてのデービーボンド(ダイアボンド工業株式会社製商品名。塩素含有率2.5〜10wt%)を塗布した以外は実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。
プライマーを塗布しないで、実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。
オレフィン系熱可塑性エラストマーミラストマー(三井化学株式会社製商品名)を押出し成型して作成したウェザーストリップの植毛面をプライマーによる処理を施さないで、替わりにプラズマ照射装置にて照射距離6mm、照射時間3秒の条件でプラズマ照射による表面処理を行った以外は実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。プラズマ照射装置は株式会社キーエンス製のST−7000を使用した。
オレフィン系熱可塑性エラストマーミラストマー(三井化学株式会社製商品名)を押出し成型して作成したウェザーストリップの植毛面をプライマーによる処理を施さないで、替わりにコロナ放電装置にて照射距離5mm、照射時間15秒の条件でコロナ放電による表面処理を行った以外は実施例1と同じ条件で摩耗試験を行った。コロナ放電装置はナビスタ株式会社製のポリダインを使用した。
Claims (1)
- オレフィン系樹脂に塩素化ポリオレフィンの溶液型プライマーを塗布し、乾燥した後、その上にイソシアネート基含有ウレタンプレポリマーを主成分とし、融点が40℃以上150℃以下である湿気硬化型反応性ホットメルト接着剤を塗布し、これにより形成された接着剤層にパイルを静電植毛することを特徴とするオレフィン系樹脂を基材とする自動車植毛製品の製造方法。
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2004
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