JP2005287212A - アキシャルギャップ型回転電機のステータティース構造 - Google Patents

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裕介 中山
Kan Akatsu
観 赤津
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Abstract

【課題】ロータヨークまたはステータヨークを有効利用して小型化を達成することができるアキシャルギャップ型回転電機の支持構造を提供する。
【解決手段】回転軸21または固定軸に沿って少なくとも一対のステータ1とロータ11とが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機のロータまたはステータの支持構造において、ステータティース5を支持するステータヨーク2を回転軸に回転自在に支持するベアリング3の少なくとも一部を、ステータヨーク2の内周側の内部に設けるか(第1発明)、または、磁石を支持するロータヨークを固定軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ロータヨークの内周側の内部に設ける(第2発明)。
【選択図】図1

Description

本発明は、回転軸または固定軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機のロータまたはステータの支持構造に関するものである。
従来、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機は、種々の構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−187635号公報
図4は従来のアキシャルギャップ型回転電機の一例の構成を示す図である。図4に示す例では、回転軸となるロータ軸52と、ロータ軸52に固定された円筒状のロータ53と、ロータ53と対向して設けられたステータ54とを、ケース55内に収納して、アキシャルギャップモータ51を構成している。ここで、ロータ軸52は、ベアリング56−1、56−2を介してケース55に回転自在に装着されている。また、ロータ53は、ロータヨーク57と、磁石58及びロータコア59とから構成されている。さらに、ステータ54は、ステータヨーク60と、ステータティース61及びコイル62とから構成されている。そして、ステータ54とロータ53との間にギャップ63が形成されている。なお、64はロータ軸52の回転位置を検知するためのエンコーダであり、65はケース55内に設けられたアキシャルギャップモータ51を冷却するための冷却水路である。
上述した従来のアキシャルギャップ型回転電機では、ロータ軸52にロータ53が固定されており、ロータ軸52が回転軸となる例を示しているが、この場合、回転軸となるロータ軸52をケース55に回転自在に支持するためのベアリング56−2は、ステータヨーク60の外側に設けられていた。そのため、小型化が特徴となるアキシャルギャップ型回転電機であっても、軸方向の小型化が十分でない問題があった。また、ステータヨーク60の内周側は磁束密度が低く、この部分に磁束を遮断するような部材を設けても問題ないが、何も設けられておらず、ステータヨーク60の内周側が有効利用されていない問題もあった。
さらに、上述した問題は、ロータ軸52を固定軸とし、ロータ53をベアリング56−1を介して回転自在にロータ軸52に取り付け、ロータ53の外周側に回転軸を設けるタイプのアキシャルギャップ型回転電機でも、ロータヨーク57において同じように発生していた。
本発明の目的は上述した問題点を解消して、ロータヨークまたはステータヨークを有効利用して小型化を達成することができるアキシャルギャップ型回転電機の支持構造を提供しようとするものである。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造は、回転軸または固定軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機のロータまたはステータの支持構造において、ステータティースを支持するステータヨークを回転軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ステータヨークの内周側の内部に設けるか(第1発明)、または、磁石を支持するロータヨークを固定軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ロータヨークの内周側の内部に設ける(第2発明)ことを特徴とするものである。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造によれば、ステータティースを支持するステータヨークを回転軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ステータヨークの内周側の内部に設けるか(第1発明)、または、磁石を支持するロータヨークを固定軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ロータヨークの内周側の内部に設ける(第2発明)ことで、ステータヨークまたはロータヨークの有効利用を達成できるとともに、小型なアキシャルギャップ型回転電機を得ることができる。
なお、本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造の好適例として、内部にベアリングの少なくとも一部を設けたロータヨークおよびステータヨークの軸方向の厚さhが、少なくとも、h≧S/(2(r2−r1))(ここで、Sはステータティース断面積、r1はステータヨーク内径、r2はステータヨーク外径である)であり、ロータヨークおよびステータヨークからベアリングまでの軸方向の最短距離Aが前記hよりも小さく構成することができる。このように構成すれば、ロータヨークおよびステータヨークの厚さを最適化できるとともに、本発明の支持構造をより好適に実施することができる。
以下に、この発明の実施の形態を、図面に基づき詳細に説明する。
図1は本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造の一例を示す図である。図1に示す例において、1はステータ、11はロータ、21は回転軸を示しており、回転軸21に沿ってステータ1とロータ11とを対向して配置することで、アキシャルギャップ型回転電機の主要部を構成している。本例において、ステータ1を構成するステータヨーク2は、ベアリング3を介して回転軸21に設けられるとともに、図示しないケースに固定されている。ステータヨーク2のロータ11と対向する面には、コイル4を巻回したステータティース5を複数個、周方向等間隔に設けている。また、本例において、ロータ11を構成するロータヨーク12は回転軸21に固定されている。ロータヨーク12のステータ1と対向する面には永久磁石13を複数個、周方向等間隔に設けている。
図1に示す例において、本発明の第1発明に係る支持構造の特徴は、ステータティース5を支持するステータヨーク2を回転軸21に回転自在に支持するベアリング3の少なくとも一部を、ステータヨーク2の内周側の内部に設けた点である。ステータヨーク2の内周側の内部は磁束密度が低く、この部分にベアリング3を設けても磁束に悪影響を与えることがない。そのため、ステータヨーク2の内周側内部の部分の有効利用をすることができる。また、ベアリング3がステータヨーク2の内周側の内部に入り込んだ分だけ、従来のようにベアリングをステータヨークの外側に設けた場合と比べて、軸方向に小型化が可能となる。
図2は本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造の他の例を示す図である。図2に示す例において、図1に示す例と同一の部材には同一の符号を付し、その説明を省略する。図2に示す例では、回転軸22に対し、ロータヨーク12をベアリング14を介して回転自在に設けるとともに、ステータヨーク2を固定軸22に固定して、アキシャルギャップ型回転電機の主要部を構成している。なお、回転軸21は、ロータヨーク12の外周部分に設けた回転部材31に固定されている。そして、ロータヨーク12の外周部分と回転部材31の外周部分とをギヤ等の手段で接続することで、ロータヨーク12の回転に伴って回転軸21が回転する。
図2に示す例において、本発明の第2発明に係る支持構造の特徴は、永久磁石13を支持するロータヨーク12を固定軸22に回転自在に支持するベアリング14の少なくとも一部を、ロータヨーク12の内周側の内部に設けた点である。ロータヨーク12の内周側の内部は磁束密度が低く、この部分にベアリング14を設けても磁束に悪影響を与えることがない。そのため、ロータヨーク12の内周側内部の部分の有効利用をすることができる。また、ベアリング14がロータヨーク12の内周側の内部に入り込んだ分だけ、従来のようにベアリングをステータヨークの外側に設けた場合と比べて、軸方向に小型化が可能となる。
本発明の支持構造においては、特に、ステータヨーク2およびロータヨーク12の軸方向の厚みについては限定せず、ベアリングの一部がそれらの内周型内部に位置していれば本発明の効果を得ることができるが、さらに小型化のためにステータヨーク2およびロータヨーク12の厚みの最適化を行うことが好ましい。
図3(a)、(b)はそれぞれ本発明の支持構造においてステータティースの最適化を図る方法の一例を説明するための図である。図3(a)、(b)に示す例において、ステータティース5の断面積をS、ステータヨーク2の内径をr1、ステータヨーク2の外径をr2、ステータヨーク2の断面積をS’、ステータヨーク2の厚さをhとしたとき、ステータティース5の通過磁束はステータヨーク2で2等分になって流れるので、ステータヨーク2の断面積S’は少なくともS/2必要となるので、h(r2−r1)≧(S/2)となり、h≧S/(2(r2−r1))となる。この条件のもとで、ステータヨーク2のロータ11に対向する面からベアリング3までの最短距離A、または、ロータヨーク12のステータ1に対向する面からベアリング14までの最短距離A、を前記hよりも小さくすることで、本発明の支持構造をより好適に実施することができる。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造は、回転軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機において、ステータヨークまたはロータヨークの内周側内部の部分を有効利用して、軸方向長さを短くして小型化させる用途に好適に使用することができる。
本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造の一例を示す図である。 本発明のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造の他の例を示す図である。 (a)、(b)はそれぞれ本発明の支持構造においてステータティースの最適化を図る方法の一例を説明するための図である。 従来のアキシャルギャップ型回転電機の一例の構成を示す図である。
符号の説明
1 ステータ
2 ステータヨーク
3 ベアリング
4 コイル
5 ステータティース
11 ロータ
12 ロータヨーク
13 永久磁石
14 ベアリング
21 回転軸
22 固定軸
31 回転部材

Claims (3)

  1. 回転軸または固定軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機の支持構造において、ステータティースを支持するステータヨークを回転軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ステータヨークの内周側の内部に設けたことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機の支持構造。
  2. 回転軸または固定軸に沿って少なくとも一対のステータとロータとが対向して配置されるアキシャルギャップ型回転電機のロータまたはステータの支持構造において、磁石を支持するロータヨークを固定軸に回転自在に支持するベアリングの少なくとも一部を、ロータヨークの内周側の内部に設けたことを特徴とするアキシャルギャップ型回転電機の支持構造。
  3. 内部にベアリングの少なくとも一部を設けたロータヨークおよびステータヨークの軸方向の厚さhが、少なくとも、
    h≧S/(2(r2−r1))
    (ここで、Sはステータティース断面積、r1はステータヨーク内径、r2はステータヨーク外径である)
    であり、
    ロータヨークおよびステータヨークからベアリングまでの軸方向の最短距離Aが前記hよりも小さいことを特徴とする請求項1または2に記載のアキシャルギャップ型回転電機の支持構造。
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