JP2005283914A - 着色感光性樹脂組成物、フォトマスク作製材料、フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 着色感光性樹脂組成物が適用される基材をシランカップリング処理しないでも、解像度に優れた微細パターンを形成可能な着色感光性樹脂組成物を提供することにあり、さらに、解像度に優れたフォトマスクを作製可能なフォトマスク作製材料、フォトマスク及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】 i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む着色感光性樹脂組成物、光透過性の基材の上に、前記着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を設けたフォトマスク作製材料、前記フォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光現像して遮光層を形成したフォトマスク及びフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光しその後現像して遮光層を形成する、フォトマスクの製造方法。
【選択図】 なし
【解決手段】 i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む着色感光性樹脂組成物、光透過性の基材の上に、前記着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を設けたフォトマスク作製材料、前記フォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光現像して遮光層を形成したフォトマスク及びフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光しその後現像して遮光層を形成する、フォトマスクの製造方法。
【選択図】 なし
Description
本発明は、解像度に優れた微細パターンを形成可能な着色感光性樹脂組成物に関し、主としてフォトマスク作製材料の作製に用いられる。フォトマスク作製材料は、詳しくは、PDP、FED若しくはLCD等のフラットパネルディスプレイ、CRT用シャドーマスク、印刷配線板、パッケージ、半導体等の分野におけるフォトリソ工程で好適に用いられるフォトマスクの作製に用いられる。また、本発明は前記フォトマスク作製材料を用いて作製されるフォトマスク及びその製造方法に関する。
フラットパネルディスプレイ、CRT用シャドーマスク、印刷配線板、半導体等の分野におけるフォトリソグラフィ工程において用いられるフォトマスクとしては、例えば、金属クロム層(Cr層)を設けたCrマスクや、ハロゲン化銀乳剤層を設けたEmマスク(エマルションマスク)などが知られている(例えば以下の非特許文献1参照)。
前記Crマスクは、石英やガラス等の光透過性基材の表面にCr層をスパッタリング法により形成後、該層上に塗布等によりエッチングレジストを設け、He−Cdレーザー(442nm)などによる露光、アルカリ水溶液等を用いた現像処理によるエッチングレジストのパターニング、Cr層のエッチング、及び前記エッチングレジストの剥離を行って作製される。
Crマスクは、ピンホール等の欠陥修正が可能で、高解像度、高耐久性というメリットを有する。即ち、CrマスクのCr層は0.1〜0.5μmという薄膜であるために1μm程度の非常に高い解像度が得られる。また、Crマスクの欠陥修正に関しては、フォトマスクの白部に異物などが存在する場合はYAGレーザーなどを用いアブレーションにより除去することができる。一方、黒部にピンホールなどの白抜け欠陥が生じた場合には欠陥部に再度Cr層を形成、前記フォトリソを利用するエッチングにより修正を行うことが可能である。
しかし、金属クロム層の形成には、露光感度が極めて低く作製に長時間を要したり、あるいはスパッタリング法によるほか、エッチング工程も必要なために作製にコストがかかる、等の問題がある。更に、金属クロム層が設けられたCrマスクにおいては、以下のような問題もある。
第一に、金属クロム層の表面の反射率はおよそ60〜70%(435nm)程度であり、フォトリソ工程で該Crマスクを使用して露光した場合、露光時に被露光物から反射された光が更にCrマスクの金属クロム層で反射するために、その反射による散乱光によって解像度が低下するといった問題がある。一方、このような反射を回避するため、クロム/酸化クロム等の重層構成としようとすると価格が高くなってしまう。
第二に、金属クロム層を設けたCrマスクでは、上述のように、その金属クロム層自体の膜強度が高く耐久性に優れるが、層厚が一般に0.1μm前後と薄いため、洗浄等の工程や露光時に硬い異物と接触することでピンホール等の白抜け欠陥の発生が頻出してしまう。
第二に、金属クロム層を設けたCrマスクでは、上述のように、その金属クロム層自体の膜強度が高く耐久性に優れるが、層厚が一般に0.1μm前後と薄いため、洗浄等の工程や露光時に硬い異物と接触することでピンホール等の白抜け欠陥の発生が頻出してしまう。
また、前記ハロゲン化銀乳剤層が設けられたEmマスクは、その作製に用いられる銀塩感材は高感度であるので、作製を短時間で安価に行える反面、レリーフ画像ではないため特に白部の欠陥修正が難しく、また、特に50μm以下の高精細な画像の場合の欠陥修正が困難である。
他のタイプのフォトマスクとして、紫外領域に吸収を有する着色材を含有し、かつ近紫外光ないし可視光で画像形成が可能な感光性層を有する感光性転写材料を用いて作製されるものが、本発明者により提供された(以下の特許文献1参照)。前記感光性層は、フォトマスク作製時に照射される近紫外ないし可視領域における吸光度が小さいため高感度であり、一方、フォトマスク使用時に照射される紫外領域の光の吸収特性が良好なため、前記感光性層を露光・現像することにより優れたフォトマスクを得ることができる。また、このフォトマスクは、金属膜を必要とせず、レリーフ画像であるため欠陥修正を簡便に行うことができ、感度や解像度等のバランスがよく、安価で環境への負荷の小さいという特徴も有する。
しかしながら、この特許文献1に記載の着色材はカーボンブラックではないので、遮光能を高めるため必然的に感光性層の厚さを数μmに形成する必要があり、解像度の点やフォトマスクの遮光面を平坦にしたいという点においては、さらに改善の余地を残すものである。
しかしながら、この特許文献1に記載の着色材はカーボンブラックではないので、遮光能を高めるため必然的に感光性層の厚さを数μmに形成する必要があり、解像度の点やフォトマスクの遮光面を平坦にしたいという点においては、さらに改善の余地を残すものである。
また、前記フォトマスクの他に、紫外領域に吸収を有する着色材、例えばカーボンブラックを含有する感光性被膜を設けた材料からフォトマスクを作製することも知られている。例えば、以下の特許文献2には、アルカリ可溶性バインダー、光開始剤、単量体、界面活性剤等を含む感光性被膜(厚さ5μm)を露光・現像して得られるフォトマスクが記載され、また、特許文献3には、連鎖反応を伴わない光分解反応又は光架橋反応を起こす物質と、コロイド状カーボンを含む感光性被膜(厚さ8μm)を露光・現像して得られるフォトマスクが記載されている。しかし、前記特許文献2及び3に記載のカーボンブラックを含む感光性被膜は感度が極めて低いため、これからは解像度が高いフォトマスクを作製することは難しく、また、被膜も厚いため、フォトマスクの遮光面の平坦性に劣るものとなる。
本発明者は、この問題を解決するためのフォトマスク作製材料として、シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有するフォトマスク作製材料を提供した(特願2003−93640号)。このフォトマスク作製材料からは、解像度が非常に大きいフォトマスクが得られる。これは、カーボンブラックを含む遮光層形成層は露光光を吸収するためこの層全体を硬化させることはできないが、遮光層形成層が形成される基材がシランカップリング剤により処理されているため、この層と基材の密着力が大きくなり、現像処理の際、この非硬化性部分が現像剤により溶け出さず画像被膜として残るからであると推定される。
ところが、シランカップリング剤を含む水性処理液には経時的にゲルが生じ、このようなゲルが生じた処理液に次々と処理すべき基材を浸漬処理すると、処理液中のゲルが基材の表面に付着することがある。そして、ゲルが付着した処理面に遮光性微粒子と感光性樹脂組成物を含有する塗布液を塗布すると、微細な色抜け部分(ピンホール)が生じ、フォトマスクの欠陥となることが判明した。
「フォトファブリケーション」(日本フォトファブリケーション協会発行、教育文科会編、p.67〜80、1992年6月) 特開2001−163272号公報
特開昭52−62427号公報(27頁右上欄から同頁右下欄の実施例9)
特開昭55−100544号公報
「フォトファブリケーション」(日本フォトファブリケーション協会発行、教育文科会編、p.67〜80、1992年6月)
本発明は、前記のごとき先の出願に係る発明を更に改良するもので、着色感光性樹脂組成物が適用される基材をシランカップリング処理しないでも、解像度に優れた微細パターンを形成可能な着色感光性樹脂組成物を提供することにあり、さらに、解像度に優れたフォトマスクを作製可能なフォトマスク作製材料、フォトマスク及びその製造方法を提供することにある。
前記課題は、以下の着色感光性樹脂組成物、フォトマスク作製材料、フォトマスク及びその製造方法を提供することにより解決される。
(1)i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む着色感光性樹脂組成物。
(2)前記着色材が、青色顔料、緑色顔料及び黒色顔料を単独で、又はこれらを2種以上組み合わせたものであることを特徴とする前記(1)に記載の着色感光性樹脂組成物。
(3)前記シランカップリング剤がN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の着色感光性樹脂組成物。
(1)i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む着色感光性樹脂組成物。
(2)前記着色材が、青色顔料、緑色顔料及び黒色顔料を単独で、又はこれらを2種以上組み合わせたものであることを特徴とする前記(1)に記載の着色感光性樹脂組成物。
(3)前記シランカップリング剤がN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の着色感光性樹脂組成物。
(4)
光透過性の基材の上に、前記(1)ないし(3)のいずれか1に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を有するフォトマスク作製材料。
(5)前記遮光層形成層の膜厚が1μm以下であることを特徴とする前記(4)に記載のフォトマスク作製材料。
(6)前記遮光層形成層の上に酸素遮断層を有することを特徴とする前記(4)又は(5)に記載のフォトマスク作製材料。
光透過性の基材の上に、前記(1)ないし(3)のいずれか1に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を有するフォトマスク作製材料。
(5)前記遮光層形成層の膜厚が1μm以下であることを特徴とする前記(4)に記載のフォトマスク作製材料。
(6)前記遮光層形成層の上に酸素遮断層を有することを特徴とする前記(4)又は(5)に記載のフォトマスク作製材料。
(7)前記(4)ないし(6)のいずれか1に記載のフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光現像して遮光層を形成したフォトマスク。
(8)前記遮光層の上に保護層を有することを特徴とする前記(7)に記載のフォトマスク。
(8)前記遮光層の上に保護層を有することを特徴とする前記(7)に記載のフォトマスク。
(9)前記(4)ないし(6)のいずれか1に記載のフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光しその後現像して遮光層を形成する、フォトマスクの製造方法。
(10)前記現像処理後の遮光層に対して、120℃ないし250℃の温度範囲内での加熱処理をすることを特徴とする前記(9)に記載のフォトマスクの製造方法。
(11)前記露光が405nmないし可視波長領域のレーザー光により行われることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載のフォトマスクの製造方法。
(10)前記現像処理後の遮光層に対して、120℃ないし250℃の温度範囲内での加熱処理をすることを特徴とする前記(9)に記載のフォトマスクの製造方法。
(11)前記露光が405nmないし可視波長領域のレーザー光により行われることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載のフォトマスクの製造方法。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、該組成物を基材に塗布して形成される層と基材との密着性に優れる。そのため、前記組成物を用いて画像形成すると解像度の大きい画像が得られる。これは、基材をシランカップリング処理するのと同様に、現像処理の際、前記組成物からの層の非硬化性部分が現像剤により溶け出さず画像被膜として残るからであると考えられる。また、前記組成物を塗布すべき基材にシランカップリング処理液で処理する必要がなく、処理液を用いることによる前記不具合(色抜けに基づく画像欠陥)を回避できる。したがって、本発明の着色感光性樹脂組成物からは微細な画像を解像度よく形成することができ、各種画像、例えばフォトマスク、ブラックマトリックス、カラーフィルター(RGB画素)などを解像度よく作製することができる。また、前記画像は露光現像後更に光硬化処理及び/又は熱硬化処理を施すことにより、耐溶剤性や耐擦過性が向上する。
また、前記着色感光性樹脂組成物を用いたフォトマスク作製材料からは解像度に優れたフォトマスクが得られ、また、フォトマスクの遮光部はレリーフ画像として得られるため、欠陥修正が容易である。
また、前記着色感光性樹脂組成物を用いたフォトマスク作製材料からは解像度に優れたフォトマスクが得られ、また、フォトマスクの遮光部はレリーフ画像として得られるため、欠陥修正が容易である。
[着色感光性樹脂組成物]
本発明の着色感光性樹脂組成物は、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む。この着色感光性樹脂組成物から形成された層を露光現像すると微細なパターンを解像度よく形成することができる。したがって、フォトマスク、ブラックマトリックス、カラーフィルターなどを解像度よく作製することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物は、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む。この着色感光性樹脂組成物から形成された層を露光現像すると微細なパターンを解像度よく形成することができる。したがって、フォトマスク、ブラックマトリックス、カラーフィルターなどを解像度よく作製することができる。
本発明の着色感光性樹脂組成物を構成する成分について説明する。
i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー
架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダーは、分子中に酸基と重合可能な不飽和結合を有する樹脂であれば特に制限なく用いることができ、例えば、酸基含有モノマーと重合可能な不飽和結合を有する(モノマーとしての重合可能な不飽和結合以外に)モノマーとからなる共重合体、あるいは前記両モノマーと更に酸基若しくは重合可能な不飽和結合を有しない他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー
架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダーは、分子中に酸基と重合可能な不飽和結合を有する樹脂であれば特に制限なく用いることができ、例えば、酸基含有モノマーと重合可能な不飽和結合を有する(モノマーとしての重合可能な不飽和結合以外に)モノマーとからなる共重合体、あるいは前記両モノマーと更に酸基若しくは重合可能な不飽和結合を有しない他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
前記酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等が挙げられ、前記酸基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシスチレン等が挙げられる。また、前記「重合可能な不飽和結合」としては、不飽和結合がアリル基由来のもの、シンナミル基由来のもの、クロチル基由来のもの等が挙げられ、前記「重合可能な不飽和結合を有するモノマー」としては、例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シンナミルアクリレート、シンナミルメタクリレート、クロチルアクリレート、クロチルメタクリレート等が挙げられる。
また、他のモノマーとして、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられる。
また、他のモノマーとして、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられる。
前記共重合体としては、酸基含有モノマーが2モル%〜50モル%、より好ましくは15〜40モル%で、重合可能な不飽和結合を有するモノマーが10〜90モル%、より好ましくは30〜70モル%、最も好ましくは45〜70%であり、またMw(質量平均分子量;以下同様)が2000〜200000、より好ましくは4000〜120000であるものが好ましい。
前記共重合体のうち、2元共重合体としては、例えば、メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/シンナミルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/シンナミルメタクリレート共重合体、アクリル酸/クロチルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/クロチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
また、3元共重合体としては、例えば、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/アリルアリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/アリルアリレート共重合体等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
また、重合可能な不飽和結合を有するアルカリ可溶性樹脂バインダーとして、さらに特開平10−20496号公報の段落[0015]〜[0032]に記載のものも挙げることができる。
前記「重合可能な不飽和結合を有するアルカリ可溶性樹脂バインダー」の遮光層形成層に占める含有量としては、該層の固形分(質量)に対して、15〜60質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましい。
ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー
少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、まず1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられる。
1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルにおいて、1価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、n−デカノール、ウンデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、メトキシエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、ブトキシエチルアルコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、2−ヒドロキシ−3−クロロプロパン、ジメチルアミノエチルアルコール、ジエチルアミノエチルアルコール、グリシドール、2−トリメトキシシリルエタノール、エチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン、2,3−ジブロムプロパノール、アリルアルコール、オレイルアルコール、エポキシステアリルアルコール、フェノール、ナフトール等が挙げられる。
少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、まず1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられる。
1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルにおいて、1価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、n−デカノール、ウンデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、メトキシエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、ブトキシエチルアルコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、2−ヒドロキシ−3−クロロプロパン、ジメチルアミノエチルアルコール、ジエチルアミノエチルアルコール、グリシドール、2−トリメトキシシリルエタノール、エチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン、2,3−ジブロムプロパノール、アリルアルコール、オレイルアルコール、エポキシステアリルアルコール、フェノール、ナフトール等が挙げられる。
また、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−n−ブチル−2−エチルプロパンジオール、シクロヘプタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−シクロヘキセン−1,1−ジエタノール、ポリエチレングリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等)、ポリプロピレングリコール(ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等)、ポリスチレンオキシドグリコール、ポリテトラヒドロフラングリコール、キシリレンジオール、ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、3−クロル−1,2−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジフェニル−1,3−プロパンジオール、デカリンジオール、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、ヒドロキシベンジルアルコール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1−フェニル−1,2−エタンジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、2,3,5,6−テトラメチル−p−キシレン−α,α′−ジオール、1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−1,4−ジオール、1,1′−ジ−2−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、1,1′−メチレン−ジ−2−ナフトール、ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、ピロガロール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、N−(3−アミノプロピル)−ジエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ウレア、1,2−ビス(4−ピリジル)−1,2−エタンジオール、N−n−ブチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、3−ピペリジン−1,2−プロパンジオール、2−(2−ピリジル)−1,3−プロパンジオール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、グルコース、α−マンニトール、ブタントリオール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、1,2,4−ベンゼントリオール、トリエタノールアミン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2′,2″−ニトリロトリエタノール等が挙げられる。
前記1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルのうち、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート等が好ましい。
また、モノアミン若しくはポリアミンの(メタ)アクリアミドも使用できる。ここで、前記モノアミンとしては、例えば、エチルアミン、ブチルアミン、アミノアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、9−アミノデカリン等のモノアルキルアミン、アリルアミン、メタアリルアミン、ベンジルアミン等のモノアルケニルアミン、又はアニリン、トルイジン、p−アミノスチレン等の芳香族アミン等が挙げられる。
また、前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ヘキサメチレンビス(2−アミノプロピル)アミン、ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラアミン、ポリエチレンポリアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、N,N′−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン、1,3−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、β−(4−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノトルエン、ジアミノアントラセン、ジアミノナフタレン、ジアミノスチレン、メチレンジアニリン、2,4−ビス(4−アミノベンジル)アニリン、アミノフェニルエーテル等が挙げられる。
更に、アリル化合物、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン酸、安息香酸、クロル安息香酸、マロン酸、シュウ酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、クロレンド酸及びトリメリット酸等のモノ若しくはポリカルボン酸のモノ若しくはポリアリルエステル、ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸等のモノ若しくはポリスルホン酸のモノ若しくはポリアリルエステル、ジアリルアミン、N,N′−ジアリルシュウ酸ジアミド、1,3−ジアリル尿素、ジアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート等も用いることができる。
また、例えば、ジビニルベンゼン、p−アリルスチレン、p−イソプロペニルスチレン、ジビニルスルホン、エチレングリコールジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、ジビニルスフシネート、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレート等のポリビニル化合物、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、メタクリロイルオキシフェニルトリメチルアンモニウムクロリド等の、イオン性基を有する(メタ)アクリル酸のエステル化合物も用いることができる。
さらに、市販の重合性モノマー又はオリゴマー、例えば、東亜合成化学工業(株)製の、アロニックスM5700、M6100、M8030、M152、M205、M215、M315、M325等のアクリレート系モノマー、新中村化学工業(株)製の、NKエステルABPE−4、U−4HA、CB−1、CBX−1、日本化薬(株)製の、KAYARAD R604、DPCA−30、DPCA−60、KAYAMAR PM−1、PM−2、サンノプコ(株)製の、フォトマー4061、5007等の(メタ)アクリレート系モノマー、昭和高分子(株)製の、リポキシVR60、VR90、SP1509等のエポキシアクリレート、昭和高分子(株)製の、スピラックE−4000X、U3000等のスピロアセタール構造と(メタ)アクリル基とを有するスピラン樹脂等も用いることができる。
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。使用時の添加量としては、感光性層の固形分(質量)に対して、5〜100質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
iii)405nm以上の波長の光に感光性を有する光重合開始系
405nm以上の波長の光に感光性を有する光重合開始系としては、この波長領域のレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤を含む系が好ましい。これらのレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤は具体的に、たとえば特開平8−334897号公報の段落[0052]ないし[0100]に記載の増感色素と、同公報の段落[0101]ないし[0104]に記載のチタノセン化合物からなるラジカル重合開始剤等が挙げられる。また、感度向上のための助剤として、同公報の段落[0105]ないし[0182]に記載の化合物をさらに用いることができる。また、光重合速度を増大させる化合物として、特開平8−202035号公報の段落[0016]ないし[0080]に記載のオキシムエーテル化合物を用いることもできる。
iv)着色材
着色材としては、青色顔料、緑色顔料及び黒色顔料を単独であるいはこれらを組み合わせて用いることができる。黒色顔料としてはブラックマトリックスを用いることもできる。また青色顔料または緑色顔料と黄色顔料を組み合わせて用いることも可能である。さらに他の顔料例えばバイオレット顔料等を用いることも可能である。また、露光感度の点から、405nm以上の波長領域に大きな吸収をもたない着色材が好ましい。
405nm以上の波長の光に感光性を有する光重合開始系としては、この波長領域のレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤を含む系が好ましい。これらのレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤は具体的に、たとえば特開平8−334897号公報の段落[0052]ないし[0100]に記載の増感色素と、同公報の段落[0101]ないし[0104]に記載のチタノセン化合物からなるラジカル重合開始剤等が挙げられる。また、感度向上のための助剤として、同公報の段落[0105]ないし[0182]に記載の化合物をさらに用いることができる。また、光重合速度を増大させる化合物として、特開平8−202035号公報の段落[0016]ないし[0080]に記載のオキシムエーテル化合物を用いることもできる。
iv)着色材
着色材としては、青色顔料、緑色顔料及び黒色顔料を単独であるいはこれらを組み合わせて用いることができる。黒色顔料としてはブラックマトリックスを用いることもできる。また青色顔料または緑色顔料と黄色顔料を組み合わせて用いることも可能である。さらに他の顔料例えばバイオレット顔料等を用いることも可能である。また、露光感度の点から、405nm以上の波長領域に大きな吸収をもたない着色材が好ましい。
本発明において用いられる着色材としては、ビクトリア・ピュアーブルーBO(C.I.42595)、オーラミン(C.I.41000)、ファット・ブラックHB(C.I.26150)、モノライト・エローGT(C.I.ピグメントエロー12)、パーマネント・エローGR(C.I.ピグメント・エロー17)、パーマネント・エローHR(C.I.ピグメント・エロー83)、パーマネント・カーミンFBB(C.I.ピグメント・レッド146)、ホスターバームレッドESB(C.I.ピグメント・バイオレット19)、パーマネント・ルビーFBH(C.I.ピグメント・レッド11)ファステル・ピンクBスプラ(C.I.ピグメント・レッド81)モナストラル・ファースト・ブルー(C.I.ピグメント・ブルー15)、モノライト・ファースト・ブラックB(C.I.ピグメント・ブラック1)、カーボン、C.I.ピグメント・レッド97、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド149、C.I.ピグメント・レッド168、C.I.ピグメント・レッド177、C.I.ピグメント・レッド180、C.I.ピグメント・レッド192、C.I.ピグメント・レッド215、C.I.ピグメント・グリーン7、C.I.ピグメント・グリーン36、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:4、C.I.ピグメント・ブルー15:6、C.I.ピグメント・ブルー22、C.I.ピグメント・ブルー60、C.I.ピグメント・ブルー64、C.I.ピグメントグリーン7、C.I.ピグメントグリーン36等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記着色材の感光性組成物固形分中の固形分含有量は、目的とする画像の種類、例えばフォトマスクの場合、フォトマスクの濃度やフォトマスク作製の際の感度、解像性等を考慮して決められ、着色材の種類によっても異なるが、一般的に10〜50質量%で、より好ましくは15〜35質量%である。
v)シランカップリング剤
シランカップリング剤は公知のものが特に制限なく用いられるが、中でもアミノ基を持つものが好ましい。具体的には、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でもN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
着色感光性樹脂組成物に対するシランカップリング剤の添加量は、該組成物を基材に塗布して形成される層と基材との密着性と現像性の観点からみて、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜3質量%程度である。
シランカップリング剤は公知のものが特に制限なく用いられるが、中でもアミノ基を持つものが好ましい。具体的には、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。中でもN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランが好ましい。
着色感光性樹脂組成物に対するシランカップリング剤の添加量は、該組成物を基材に塗布して形成される層と基材との密着性と現像性の観点からみて、0.1〜5質量%、好ましくは0.3〜3質量%程度である。
vi)他の成分
上記のほか、露光後の遮光層形成層の強度を良化する目的で、現像性等に悪影響を与えない範囲でエポキシ樹脂、メラミン樹脂等のアルカリ不溶のポリマーを添加することができる。
前記アルカリ不溶のポリマーの遮光層形成層中に占める含有量(固形分質量)としては、0.2〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。該含有量が、0.2質量%未満であると、硬化膜強度の向上効果は認められないことがあり、50質量%を越えると、現像性が悪くなることがある。
上記のほか、露光後の遮光層形成層の強度を良化する目的で、現像性等に悪影響を与えない範囲でエポキシ樹脂、メラミン樹脂等のアルカリ不溶のポリマーを添加することができる。
前記アルカリ不溶のポリマーの遮光層形成層中に占める含有量(固形分質量)としては、0.2〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。該含有量が、0.2質量%未満であると、硬化膜強度の向上効果は認められないことがあり、50質量%を越えると、現像性が悪くなることがある。
前記遮光層形成層には、更に紫外領域の吸光度を高める目的で、UV吸収剤、金属、酸化チタン等の金属酸化物等を同時に添加してもよく、該UV吸収剤としては、例えば、特開平9−25360号公報に記載の、加熱処理により紫外領域に強い吸収を発現する化合物が挙げられる。
その他添加剤として、熱重合防止剤を更に添加することが好ましい。該熱重合防止剤の具体例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4'−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2'−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
更に、遮光層形成層には、必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑剤、界面活性剤等を添加することができる。
更に、遮光層形成層には、必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑剤、界面活性剤等を添加することができる。
本発明の感光性着色樹脂組成物は、該組成物の層を露光現像した後において光硬化性及び熱硬化性を有しており、露光現像後、更に光硬化処理及び/又は熱硬化処理を行うことにより、得られる画像の耐溶剤性や機械的強度を改善することができる。
[フォトマスク作製材料]
本発明のフォトマスク作製材料は、光透過性の基材の上に、前記の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を有する。
光透過性基材としては、石英、ソーダガラス、無アルカリガラス等のガラス板、あるいはポリエチレンテレフタレート等の透明プラスティックフィルムなどが好適に挙げられる。フォトマスクを用いる際の露光光(紫外光ないし可視光)を透過(好ましくは透過率80%以上)させれば特に制限なく用いることができる。
前記基材の厚さとしては、その用途によっても異なるが、一般には1〜7mmが好ましい。
本発明のフォトマスク作製材料は、光透過性の基材の上に、前記の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を有する。
光透過性基材としては、石英、ソーダガラス、無アルカリガラス等のガラス板、あるいはポリエチレンテレフタレート等の透明プラスティックフィルムなどが好適に挙げられる。フォトマスクを用いる際の露光光(紫外光ないし可視光)を透過(好ましくは透過率80%以上)させれば特に制限なく用いることができる。
前記基材の厚さとしては、その用途によっても異なるが、一般には1〜7mmが好ましい。
前記遮光層形成層の膜厚は着色材の遮光能にもよるが、一般的に青色顔料や緑色顔料等の顔料を用いる場合には1〜5μm程度、好ましくは1.5μm〜3μm程度である。また、着色材としてカーボンブラックを主として用いる場合では、0.2〜2μm程度、好ましくは0.5μm〜1.5μm程度である。
特にカーボンブラックを用いる場合は、遮光層形成層におけるカーボンブラックの含有量を高くすることにより膜厚を小さく(0.5〜1μm)することもできる。この場合でも、露光現像後に光硬化処理及び/又は熱硬化処理を行うことにより耐溶剤性や耐擦過性を保持することができる。また、遮光層形成層の膜厚を1μm以下とすると、フォトマスクの遮光層における凹凸が小さく露光光が反射したり曲がったりすることがなく、また、全体に平坦性が高いため傷つきにくいという効果が得られる。
特にカーボンブラックを用いる場合は、遮光層形成層におけるカーボンブラックの含有量を高くすることにより膜厚を小さく(0.5〜1μm)することもできる。この場合でも、露光現像後に光硬化処理及び/又は熱硬化処理を行うことにより耐溶剤性や耐擦過性を保持することができる。また、遮光層形成層の膜厚を1μm以下とすると、フォトマスクの遮光層における凹凸が小さく露光光が反射したり曲がったりすることがなく、また、全体に平坦性が高いため傷つきにくいという効果が得られる。
(酸素遮断層)
本発明のフォトマスク作製材料には、遮光層形成層の感度を向上させる点で、単一若しくは複数の酸素遮断層を設けることが好ましい。該酸素遮断層としては、アルカリ可溶性樹脂を含む層が好ましい。必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
本発明のフォトマスク作製材料には、遮光層形成層の感度を向上させる点で、単一若しくは複数の酸素遮断層を設けることが好ましい。該酸素遮断層としては、アルカリ可溶性樹脂を含む層が好ましい。必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
前記アルカリ可溶性樹脂としては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、又は側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体が挙げられる。また、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも有用である。
中でも特に、米国特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体が好ましい。
中でも特に、米国特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体が好ましい。
更に、前記酸素遮断層としては、特開平4−208940号、特開平5−80503号、特開平5−173320号、特開平5−72724号の各公報の実施例に記載の、分離層(酸素遮断性でかつ剥離性を有する)、アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層、中間層等も適用することができる。
前記酸素遮断層の層厚としては、1〜5μmが好ましく、1.2〜2μmがより好ましい。
(フォトマスク作製材料の作製)
フォトマスク作製材料は、光透過性基材の上に遮光層形成層又は更に酸素遮断層を形成するための各塗布液を、公知の塗布方法例えば、スリットアンドスピンコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スピンコーター等により塗布することにより作製される。
フォトマスク作製材料は、光透過性基材の上に遮光層形成層又は更に酸素遮断層を形成するための各塗布液を、公知の塗布方法例えば、スリットアンドスピンコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スピンコーター等により塗布することにより作製される。
[フォトマスクの作製]
フォトマスクは、前記フォトマスク作製材料を露光現像することにより作製される。露光には、レーザー露光が好適に用いられ、中でも描画エネルギーが高い可視光レーザーが好ましい。具体的には413nmのクリプトンレーザー、442nmのHe−Cdレーザー、488nmのアルゴンレーザー、532nmのNd−YAGレーザーなどが挙げられるがこれに限られるものではない。
現像に用いる現像液としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液等が挙げられる。中でも特に、炭酸ナトリウム水溶液が好ましい。
現像方法も特に制限はなく、現像液に接触若しくは浸漬させる方法、現像液を噴霧状にスプレーする方法など適宜選択することができる。現像時の現像液の温度としては、20〜40℃が好ましい。
硬化工程においては、露光現像後に基材上に残存する遮光層形成層に対し、光照射及び/又は加熱を行なう。
光照射は、超高圧水銀灯で100〜3000mJ/cm2の条件で行なうことが好ましい。
また、加熱温度は、120〜250℃が好ましい。前記温度が、120℃未満であると、加熱処理の効果が得られないことがあり、250℃を超えると、材料の分解が生じ、逆に脆く弱い膜質になることがある。加熱処理の時間としては、15〜60分が適当であり、加熱処理の方法としては、例えば、ドライオーブン、ホットプレートなどを用いた公知の方法を用いることができる。
フォトマスクは、前記フォトマスク作製材料を露光現像することにより作製される。露光には、レーザー露光が好適に用いられ、中でも描画エネルギーが高い可視光レーザーが好ましい。具体的には413nmのクリプトンレーザー、442nmのHe−Cdレーザー、488nmのアルゴンレーザー、532nmのNd−YAGレーザーなどが挙げられるがこれに限られるものではない。
現像に用いる現像液としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液等が挙げられる。中でも特に、炭酸ナトリウム水溶液が好ましい。
現像方法も特に制限はなく、現像液に接触若しくは浸漬させる方法、現像液を噴霧状にスプレーする方法など適宜選択することができる。現像時の現像液の温度としては、20〜40℃が好ましい。
硬化工程においては、露光現像後に基材上に残存する遮光層形成層に対し、光照射及び/又は加熱を行なう。
光照射は、超高圧水銀灯で100〜3000mJ/cm2の条件で行なうことが好ましい。
また、加熱温度は、120〜250℃が好ましい。前記温度が、120℃未満であると、加熱処理の効果が得られないことがあり、250℃を超えると、材料の分解が生じ、逆に脆く弱い膜質になることがある。加熱処理の時間としては、15〜60分が適当であり、加熱処理の方法としては、例えば、ドライオーブン、ホットプレートなどを用いた公知の方法を用いることができる。
また、本発明のフォトマスクは、遮光層の上に、熱硬化型のエポキシ樹脂等の保護膜を設けることもできる。
<欠陥修正>
本発明のフォトマスクの製造方法においては、作製されたフォトマスクに欠陥がある場合、以下のようにして欠陥修正を行うことができる。
フォトマスクの欠陥とは、黒部の場合主として黒部の白抜け部分、例えばピンホールのような光を透過する欠陥をいい、また、白部の場合、例えば本来白部となるべき部分の透明基材上に異物や遮光層が付着して光透過率が低下する欠陥をいう。
フォトマスクの黒部に白抜け部分が発生した場合には、前述の遮光層形成層用の塗布液を欠陥周辺部に塗布することにより欠陥修復が可能である。
一方、フォトマスクの白部に欠陥が発生した場合には、YAGレーザー等を用いてアブレーションにより除去可能である。この場合、Emマスクとは異なり、白部には感光性層などの有機物成分は無いため、レーザーアブレーションによる新たな欠陥の発生を伴うこともない。
本発明のフォトマスクの製造方法においては、作製されたフォトマスクに欠陥がある場合、以下のようにして欠陥修正を行うことができる。
フォトマスクの欠陥とは、黒部の場合主として黒部の白抜け部分、例えばピンホールのような光を透過する欠陥をいい、また、白部の場合、例えば本来白部となるべき部分の透明基材上に異物や遮光層が付着して光透過率が低下する欠陥をいう。
フォトマスクの黒部に白抜け部分が発生した場合には、前述の遮光層形成層用の塗布液を欠陥周辺部に塗布することにより欠陥修復が可能である。
一方、フォトマスクの白部に欠陥が発生した場合には、YAGレーザー等を用いてアブレーションにより除去可能である。この場合、Emマスクとは異なり、白部には感光性層などの有機物成分は無いため、レーザーアブレーションによる新たな欠陥の発生を伴うこともない。
以下に実施例を示し本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。また、以下において「部」は、「質量部」を意味する。
実施例1
[着色感光性樹脂組成物]
緑色顔料分散液および黄色顔料分散液を含む下記処方よりなる着色感光性樹脂組成物を調製した。
下記緑色顔料分散液 65.46部
下記黄色顔料分散液 32.73部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 0.18部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、日本化薬(株)製)4.28部
下記化合物1 0.31部
イルガキュアー784(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 1.10部
イルガキュアー907(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 1.74部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.0097部
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.36部
F176P(大日本インキ(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.008部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 5.28部
実施例1
[着色感光性樹脂組成物]
緑色顔料分散液および黄色顔料分散液を含む下記処方よりなる着色感光性樹脂組成物を調製した。
下記緑色顔料分散液 65.46部
下記黄色顔料分散液 32.73部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 0.18部
ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA、日本化薬(株)製)4.28部
下記化合物1 0.31部
イルガキュアー784(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 1.10部
イルガキュアー907(チバ・スペシャルティー・ケミカルズ社製) 1.74部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.0097部
N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン 0.36部
F176P(大日本インキ(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.008部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 5.28部
尚、上記の緑色顔料分散液及び黄色顔料分散液は、以下の方法で調製した。
−緑色顔料分散液の調製−
下記処方を、モーターミルM−200(アイガー社製)により、直径1.0mmのジルコニアビーズを用いて周速9m/sで5時間分散し、緑色顔料分散液を得た。
〔緑色顔料分散液の処方〕
C.I.ピグメントグリーン7 63部
前記化合物2 3.15部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 31.5部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 352.4部
−緑色顔料分散液の調製−
下記処方を、モーターミルM−200(アイガー社製)により、直径1.0mmのジルコニアビーズを用いて周速9m/sで5時間分散し、緑色顔料分散液を得た。
〔緑色顔料分散液の処方〕
C.I.ピグメントグリーン7 63部
前記化合物2 3.15部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 31.5部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 352.4部
−黄色顔料分散液の調製−
下記処方を、前記緑色顔料分散液の調製の場合と同じ条件で分散し、黄色顔料分散液を得た。
〔黄色顔料分散液の処方〕
C.I.ピグメントイエロー138 54部
前記化合物2 2.7部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 27.0部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 366.3部
下記処方を、前記緑色顔料分散液の調製の場合と同じ条件で分散し、黄色顔料分散液を得た。
〔黄色顔料分散液の処方〕
C.I.ピグメントイエロー138 54部
前記化合物2 2.7部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 27.0部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 366.3部
[フォトマスク作製材料の作製]
ソーダガラス基板の表面に、前記着色感光性樹脂組成物をスピンナーにより乾燥膜厚3μmになるように塗布して、遮光層形成層を形成した。
前記遮光層形成層の上に、下記処方よりなる酸素遮断層用塗布液を乾燥膜厚が1.6μm厚になるように塗布、乾燥して酸素遮断層を形成し、本発明のフォトマスク作製材料を得た。
〔酸素遮断層用塗布液の処方〕
ポリビニルアルコール(PVA205、(株)クラレ製、鹸化率=80%) 21.2部
ポリビニルピロリドン(PVP)(K−30、GAFコーポレーション社製) 2.35部
メタノール 214部
蒸留水 262部
ソーダガラス基板の表面に、前記着色感光性樹脂組成物をスピンナーにより乾燥膜厚3μmになるように塗布して、遮光層形成層を形成した。
前記遮光層形成層の上に、下記処方よりなる酸素遮断層用塗布液を乾燥膜厚が1.6μm厚になるように塗布、乾燥して酸素遮断層を形成し、本発明のフォトマスク作製材料を得た。
〔酸素遮断層用塗布液の処方〕
ポリビニルアルコール(PVA205、(株)クラレ製、鹸化率=80%) 21.2部
ポリビニルピロリドン(PVP)(K−30、GAFコーポレーション社製) 2.35部
メタノール 214部
蒸留水 262部
[フォトマスクの作製]
前記のようにして得たフォトマスク作製材料の酸素遮断層側から、レーザープロッターとしてFR7000(光源:532nmのNd−YAGレーザー;大日本スクリーン(株)製)を用いて露光した。次いで、28℃のアルカリ現像液(TCDの10%水溶液、富士写真フイルム(株)製)中に90秒浸漬して現像処理を行い、更にイオン交換水で水洗、乾燥した。引き続き、200℃で30分間加熱処理を行って、本発明のフォトマスクを得た。
露光時の露光感度は、約0.45mJ/cm2であり、高感度かつ高速に露光を行うことができた。また、得られたフォトマスクは、ライン/スペース=8μm/8μmの解像度であった。光学濃度は3.2であった。また、遮光層の鉛筆硬度は5H〜6Hであり、耐溶剤性はアセトンでの拭き取り試験でも傷が付かず、フォトマスクとして十分使用できることが分かった。
前記のようにして得たフォトマスク作製材料の酸素遮断層側から、レーザープロッターとしてFR7000(光源:532nmのNd−YAGレーザー;大日本スクリーン(株)製)を用いて露光した。次いで、28℃のアルカリ現像液(TCDの10%水溶液、富士写真フイルム(株)製)中に90秒浸漬して現像処理を行い、更にイオン交換水で水洗、乾燥した。引き続き、200℃で30分間加熱処理を行って、本発明のフォトマスクを得た。
露光時の露光感度は、約0.45mJ/cm2であり、高感度かつ高速に露光を行うことができた。また、得られたフォトマスクは、ライン/スペース=8μm/8μmの解像度であった。光学濃度は3.2であった。また、遮光層の鉛筆硬度は5H〜6Hであり、耐溶剤性はアセトンでの拭き取り試験でも傷が付かず、フォトマスクとして十分使用できることが分かった。
Claims (11)
- i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)405nm以上の長波長領域の光に感光性を有する光重合開始系、iv)着色材、及びv)シランカップリング剤を含む着色感光性樹脂組成物。
- 前記着色材が、青色顔料、緑色顔料及び黒色顔料を単独で、又はこれらを2種以上組み合わせたものであることを特徴とする請求項1に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 前記シランカップリング剤がN−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシランであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の着色感光性樹脂組成物。
- 光透過性の基材の上に、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の着色感光性樹脂組成物を用いて形成される遮光層形成層を有するフォトマスク作製材料。
- 前記遮光層形成層の膜厚が1μm以下であることを特徴とする請求項4に記載のフォトマスク作製材料。
- 前記遮光層形成層の上に酸素遮断層を有することを特徴とする請求項4又は請求項5に記載のフォトマスク作製材料。
- 請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光現像して遮光層を形成したフォトマスク。
- 前記遮光層の上に保護層を有することを特徴とする請求項7に記載のフォトマスク。
- 請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載のフォトマスク作製材料の遮光層形成層を露光しその後現像して遮光層を形成する、フォトマスクの製造方法。
- 前記現像処理後の遮光層に対して、120℃ないし250℃の温度範囲内での加熱処理をすることを特徴とする請求項9に記載のフォトマスクの製造方法。
- 前記露光が405nmないし可視波長領域のレーザー光により行われることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載のフォトマスクの製造方法。
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JP2004096826A JP2005283914A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | 着色感光性樹脂組成物、フォトマスク作製材料、フォトマスク及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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JP2008129463A (ja) * | 2006-11-22 | 2008-06-05 | Tokyo Ohka Kogyo Co Ltd | 感光性樹脂組成物及び液晶パネル用スペーサ |
JP2009237555A (ja) * | 2008-03-07 | 2009-10-15 | Fujifilm Corp | フォトマスク材料、及びフォトマスク |
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KR101308246B1 (ko) | 2006-10-20 | 2013-09-13 | 동우 화인켐 주식회사 | 착색 감광성 수지 조성물, 컬러필터 및 이를 구비한 액정표시장치와 촬상소자 |
KR20140103372A (ko) * | 2013-02-15 | 2014-08-27 | 롬엔드하스전자재료코리아유한회사 | 착색 감광성 수지 조성물 및 이를 이용한 차광성 스페이서 |
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CN105404092A (zh) * | 2015-12-01 | 2016-03-16 | 冠橙科技股份有限公司 | 光罩基板以及光罩 |
-
2004
- 2004-03-29 JP JP2004096826A patent/JP2005283914A/ja active Pending
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