JP2004302016A - フォトマスク材料、フォトマスク及びその製造方法 - Google Patents

フォトマスク材料、フォトマスク及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】解像度が高いフォトマスクを作製しうるフォトマスク材料を提供すること、該フォトマスク材料から作製されるフォトマスク及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有するフォトマスク材料、前記フォトマスク材料の遮光層形成層を、紫外レーザー光又は可視レーザー光により酸素遮断層の上から露光した後アルカリ現像し、次に加熱硬化処理を行なうフォトマスクの製造方法、及び該製造方法から作製されるフォトマスク。
【選択図】 なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主にレーザー露光により画像形成を行うフォトマスク及びその製造方法、並びにフォトマスクの製造に用いるフォトマスク材料に関し、詳しくは、PDP、FED若しくはLCD等のフラットパネルディスプレイ、CRT用シャドーマスク、印刷配線板、パッケージ、半導体等の分野におけるフォトリソ工程で好適に用いられるフォトマスク及びその製造方法、並びに該製造に用いるフォトマスク材料に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラットパネルディスプレイ、CRT用シャドーマスク、印刷配線板、半導体等の分野におけるフォトリソグラフィ工程において用いられるフォトマスクとしては、例えば、金属クロム層(Cr層)を設けたCrマスクや、ハロゲン化銀乳剤層を設けたEmマスク(エマルションマスク)などが知られている(例えば以下の非特許文献1参照)。
【0003】
前記Crマスクは、石英やガラス等の光透過性基材の表面にCr層をスパッタリング法により形成後、該層上に塗布等によりエッチングレジストを設け、He−Cdレーザー(442nm)などによる露光、アルカリ水溶液等を用いた現像処理によるエッチングレジストのパターニング、Cr層のエッチング、及び前記エッチングレジストの剥離を行って作製される。
【0004】
Crマスクは、ピンホール等の欠陥修正が可能で、高解像度、高耐久性というメリットを有する。即ち、CrマスクのCr層は0.1〜0.5μmという薄膜であるために1μm程度の非常に高い解像度が得られる。また、Crマスクの欠陥修正に関しては、フォトマスクの白部に異物などが存在する場合はYAGレーザーなどを用いアブレーションにより除去することができる。一方、黒部にピンホールなどの白抜け欠陥が生じた場合には欠陥部に再度Cr層を形成、前記フォトリソを利用するエッチングにより修正を行うことが可能である。
【0005】
しかし、金属クロム層の形成には、露光感度が極めて低く作製に長時間を要したり、あるいはスパッタリング法によるほか、エッチング工程も必要なために作製にコストがかかる等の問題がある。更に、金属クロム層が設けられたCrマスクにおいては、以下のような問題もある。
【0006】
第一に、金属クロム層の表面の反射率はおよそ60〜70%(435nm)程度であり、フォトリソ工程で該Crマスクを使用して露光した場合、露光時に被露光物から反射された光が更にCrマスクの金属クロム層で反射するために、その反射による散乱光によって解像度が低下するといった問題がある。一方、このような反射を回避するため、クロム/酸化クロム等の重層構成としようとすると価格が高くなってしまう。
第二に、金属クロム層を設けたCrマスクでは、上述のように、その金属クロム層自体の膜強度が高く耐久性に優れるが、層厚が一般に0.1μm前後と薄いため、洗浄等の工程や露光時に硬い異物と接触することでピンホール等の白抜け欠陥の発生が頻出してしまう。
【0007】
また、前記ハロゲン化銀乳剤層が設けられたEmマスクは、その作製に用いられる銀塩感材は高感度であるので、作製を短時間で安価に行える反面、レリーフ画像ではないため特に白部の欠陥修正が難しく、また、特に50μm以下の高精細な画像の場合の欠陥修正が困難である。
【0008】
他のタイプのフォトマスクとして、紫外領域に吸収を有する着色材を含有し、かつ近紫外光ないし可視光で画像形成が可能な感光性層を有する感光性転写材料を用いて作製されるものが、本発明者により提供された(以下の特許文献1参照)。前記感光性層は、フォトマスク作製時に照射される近紫外ないし可視領域における吸光度が小さいため高感度であり、一方、フォトマスク使用時に照射される紫外領域の光の吸収特性が良好なため、前記感光性層を露光・現像することにより優れたフォトマスクを得ることができる。また、このフォトマスクは、金属膜を必要とせず、レリーフ画像であるため欠陥修正を簡便に行うことができ、感度や解像度等のバランスがよく、安価で環境への負荷の小さいという特徴も有する。
しかしながら、この特許文献1に記載の着色材はカーボンブラックではないので、遮光能を高めるため必然的に感光性層の厚さを数μmに形成する必要があり、解像度の点やフォトマスクの遮光面を平坦にしたいという点においては、さらに改善の余地を残すものである。
【0009】
また、前記フォトマスクの他に、紫外領域に吸収を有する着色材、例えばカーボンブラックを含有する感光性被膜を有する材料を用いて作製されるフォトマスクが知られている。例えば、以下の特許文献2には、アルカリ可溶性バインダー、光開始剤、単量体、界面活性剤等を含む感光性被膜(厚さ5μm)を露光・現像して得られるフォトマスクが記載され、また、特許文献3には、連鎖反応を伴わない光分解反応又は光架橋反応を起こす物質と、コロイド状カーボンを含む感光性被膜(厚さ8μm)を露光・現像して得られるフォトマスクが記載されている。しかし、前記特許文献2及び3に記載のカーボンブラックを含む感光性被膜は感度が極めて低いため、これからは解像度が高いフォトマスクを作製することは難しく、また、被膜も厚いため、フォトマスクの遮光面の平坦性に劣るものとなる。
【0010】
【非特許文献1】
「フォトファブリケーション」(日本フォトファブリケーション協会発行、教育文科会編、p.67〜80、1992年6月)
【特許文献1】
特開2001−163272号公報
【特許文献2】
特開昭52−62427号公報(27頁右上欄から同頁右下欄の実施例9)
【特許文献3】
特開昭55−100544号公報
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記のごとき要請に基づいてなされたもので、その目的は、解像度が高いフォトマスクを作製しうるフォトマスク材料を提供すること、該フォトマスク材料から作製されるフォトマスク及びその製造方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の前記課題は、以下のフォトマスク材料、フォトマスク及びその製造方法を提供することにより解決される。
(1)シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有するフォトマスク材料。
(2)前記遮光層形成層を形成する際に用いるカーボンブラックの分散液が下記構造式(1)で表わされる化合物により分散されることを特徴とする前記(1)に記載のフォトマスク材料。
【0013】
【化2】
Figure 2004302016
【0014】
(3)前記カーボンブラックの分散液がさらに架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー及び溶剤を含むことを特徴とする前記(1)又は(2)に記載のフォトマスク材料。
(4)前記光透過性の基材がガラス又は合成石英であることを特徴とする前記(1)ないし(3)のいずれか1に記載のフォトマスク材料。
(5)前記(1)ないし(4)のいずれか1に記載のフォトマスク材料の遮光層形成層を、紫外レーザー光又は可視レーザー光により酸素遮断層の上から露光した後アルカリ現像し、次に加熱硬化処理を行なうフォトマスクの製造方法。
(6)前記(5)に記載のフォトマスクの製造方法により得られるフォトマスク。
(7)画像の上にさらに保護膜を有する前記(6)に記載のフォトマスク。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のフォトマスク材料は、シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有する。このフォトマスク材料から作製されるフォトマスクの遮光層の解像度が非常に大きい。
前記カーボンブラックを含む遮光層形成層は露光光を吸収するためこの層全体を硬化させることはできないが、遮光層形成層が1μm以下という薄い層であることと、遮光層形成層が形成される光透過性の基材がシランカップリング剤により処理されているため、この層と基材の密着力が非常に大きくなることがあいまって、現像処理の際、この非硬化性部分が現像剤により溶け出さず画像被膜として残るものと考えられ、その結果、解像度が大きいフォトマスクが得られるものと推定される。これに対し、光透過性の基材にシランカップリング剤処理を行なわないと、遮光層形成層の非硬化性部分では、特に基材との間の密着力が弱いことに起因して、遮光層形成層が現像処理の際容易に基材から剥離してしまうなどにより良好な画像が形成されないと考えられる。
【0016】
本発明のフォトマスク材料は前記のごとき構成を有するため、これから作製されるフォトマスクは、解像度が高い。そして、遮光層形成層の厚さを1μm以下とすることに伴って該層におけるカーボンブラックの含有量を高くしても、該層は最終的に加熱硬化されるので、得られる遮光層は溶剤に対する耐性や擦過等に対する機械的耐久性が高い。また、遮光層の厚さも1μm以下と非常に薄い層であるので、遮光層における凹凸が小さく露光光が反射したり曲がったりすることがなく、また、全体に平坦性が高いため傷つきにくいという効果が得られる。また、本発明のフォトマスク材料からは遮光部がレリーフ画像として得られるため、欠陥修正を容易にすることができるというメリットもある。
【0017】
<フォトマスク材料>
本発明のフォトマスク材料は、シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有する。
(光透過性の基材)
光透過性の基材としては、石英、ソーダガラス、無アルカリガラス等のガラス板、あるいはポリエチレンテレフタレート等の透明プラスティックフィルムなどが好適に挙げられる。フォトマスクを用いる際の露光光(紫外光ないし可視光)を透過(好ましくは透過率80%以上)させれば特に制限なく用いることができる。
前記基材の厚さとしては、その用途によっても異なるが、一般には1〜7mmが好ましい。
光透過性の基材の遮光層形成層が設けられる面には、シランカップリング剤による処理が行なわれる。シランカップリング剤は公知のものが特に制限なく用いられるが、中でもアミノ基を持つものが好ましい。具体的には、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0018】
(遮光層形成層)
遮光層形成層は、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の層である。
【0019】
以下、各構成成分について詳細に説明する。
i)重合可能な不飽和結合を有するアルカリ可溶性樹脂バインダー
架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダーは、分子中に酸基と重合可能な不飽和結合を有する樹脂であれば特に制限なく用いることができ、例えば、酸基含有モノマーと重合可能な不飽和結合を有する(モノマーとしての重合可能な不飽和結合以外に)モノマーとからなる共重合体、あるいは前記両モノマーと更に酸基若しくは重合可能な不飽和結合を有しない他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0020】
前記酸基としては、例えば、カルボキシル基、フェノール性水酸基等が挙げられ、前記酸基含有モノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシスチレン、等が挙げられる。また、前記「重合可能な不飽和結合」としては、不飽和結合がアリル基由来のもの、シンナミル基由来のもの、クロチル基由来のもの等が挙げられ、前記「重合可能な不飽和結合を有するモノマー」としては、例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、シンナミルアクリレート、シンナミルメタクリレート、クロチルアクリレート、クロチルメタクリレート等が挙げられる。
また、他のモノマーとして、スチレン、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル等が挙げられる。
【0021】
前記共重合体としては、酸基含有モノマーが2モル%〜50モル%、より好ましくは15〜40モル%で、重合可能な不飽和結合を有するモノマーが10〜90モル%、より好ましくは30〜70モル%、最も好ましくは45〜70%であり、またMw(質量平均分子量;以下同様)が2000〜200000、より好ましくは4000〜120000であるものが好ましい。
【0022】
前記共重合体のうち、2元共重合体としては、例えば、メタクリル酸/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/シンナミルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/シンナミルメタクリレート共重合体、アクリル酸/クロチルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/クロチルメタクリレート共重合体等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
【0023】
また、3元共重合体としては、例えば、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルメタクリレート/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルアクリレート/アリルメタクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルメタクリレート/アリルアクリレート共重合体、ヒドロキシスチレン/ベンジルアクリレート/アリルアクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/アリルメタクリレート共重合体、メタクリル酸/スチレン/アリルアリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/アリルメタクリレート共重合体、アクリル酸/スチレン/アリルアリレート共重合体等が挙げられる。但し、これらに限定されるものではない。
【0024】
また、重合可能な不飽和結合を有するアルカリ可溶性樹脂バインダーとして、さらに特開平10−20496号公報の段落[0015]〜[0032]に記載のものも挙げることができる。
【0025】
前記「重合可能な不飽和結合を有するアルカリ可溶性樹脂バインダー」の遮光層形成層に占める含有量としては、該層の固形分(質量)に対して、15〜60質量%が好ましく、20〜45質量%がより好ましい。
【0026】
ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー
少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマーとしては、まず1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルが挙げられる。
1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルにおいて、1価アルコールとしては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール、t−ブタノール、シクロヘキシルアルコール、ベンジルアルコール、オクチルアルコール、2−エチルヘキサノール、ラウリルアルコール、n−デカノール、ウンデカノール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、メトキシエチルアルコール、エトキシエチルアルコール、ブトキシエチルアルコール、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、2−ヒドロキシ−3−クロロプロパン、ジメチルアミノエチルアルコール、ジエチルアミノエチルアルコール、グリシドール、2−トリメトキシシリルエタノール、エチレンクロロヒドリン、エチレンブロモヒドリン、2,3−ジブロムプロパノール、アリルアルコール、オレイルアルコール、エポキシステアリルアルコール、フェノール、ナフトール等が挙げられる。
【0027】
また、多価アルコールとしては、例えば、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、オクタンジオール、ノナンジオール、ドデカンジオール、ネオペンチルグリコール、1,10−デカンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、2−n−ブチル−2−エチルプロパンジオール、シクロヘプタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−シクロヘキセン−1,1−ジエタノール、ポリエチレングリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール等)、ポリプロピレングリコール(ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール等)、ポリスチレンオキシドグリコール、ポリテトラヒドロフラングリコール、キシリレンジオール、ビス(β−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、3−クロル−1,2−プロパンジオール、2,2−ジメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジフェニル−1,3−プロパンジオール、デカリンジオール、1,5−ジヒドロキシ−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン、
【0028】
2,5−ジメチル−2,5−ヘキサンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−エチル−2−(ヒドロキシメチル)−1,3−プロパンジオール、2−エチル−2−メチル−1,3−プロパンジオール、3−ヘキセン−2,5−ジオール、ヒドロキシベンジルアルコール、2−メチル−1,4−ブタンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1−フェニル−1,2−エタンジオール、2,2,4,4−テトラメチル−1,3−シクロブタンジオール、2,3,5,6−テトラメチル−p−キシレン−α,α′−ジオール、1,1,4,4−テトラフェニル−2−ブチン−1,4−ジオール、1,1′−ジ−2−ナフトール、ジヒドロキシナフタレン、1,1′−メチレン−ジ−2−ナフトール、ビフェノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(ヒドロキシフェニル)メタン、カテコール、レゾルシノール、2−メチルレゾルシノール、4−クロロレゾルシノール、ピロガロール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、
【0029】
2−アミノ−2−エチル−1,3−プロパンジオール、3−アミノ−1,2−プロパンジオール、N−(3−アミノプロピル)−ジエタノールアミン、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン、1,3−ビス(ヒドロキシメチル)ウレア、1,2−ビス(4−ピリジル)−1,2−エタンジオール、N−n−ブチルジエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−エチルジエタノールアミン、3−メルカプト−1,2−プロパンジオール、3−ピペリジン−1,2−プロパンジオール、2−(2−ピリジル)−1,3−プロパンジオール、α−(1−アミノエチル)−p−ヒドロキシベンジルアルコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、ソルビトール、グルコース、α−マンニトール、ブタントリオール、1,2,6−トリヒドロキシヘキサン、1,2,4−ベンゼントリオール、トリエタノールアミン、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)−2,2′,2″−ニトリロトリエタノール等が挙げられる。
【0030】
前記1価若しくは多価アルコールの(メタ)アクリル酸のエステルのうち、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、ソルビトールヘキサ(メタ)アクリレート、ソルビトールペンタ(メタ)アクリレート等が好ましい。
【0031】
また、モノアミン若しくはポリアミンの(メタ)アクリアミドも使用できる。ここで、前記モノアミンとしては、例えば、エチルアミン、ブチルアミン、アミノアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、シクロヘキシルアミン、9−アミノデカリン等のモノアルキルアミン、アリルアミン、メタアリルアミン、ベンジルアミン等のモノアルケニルアミン、又はアニリン、トルイジン、p−アミノスチレン等の芳香族アミン等が挙げられる。
【0032】
また、前記ポリアミンとしては、例えば、エチレンジアミン、トリメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ヘキサメチレンビス(2−アミノプロピル)アミン、ジエチルトリアミン、トリエチレンテトラアミン、ポリエチレンポリアミン、トリス(2−アミノエチル)アミン、4,4′−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、N,N′−ビス(2−アミノエチル)−1,3−プロパンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)−1,4−ブタンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)エチレンジアミン、N,N′−ビス(3−アミノプロピル)−1,3−プロパンジアミン、1,3−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、フェニレンジアミン、キシリレンジアミン、β−(4−アミノフェニル)エチルアミン、ジアミノトルエン、ジアミノアントラセン、ジアミノナフタレン、ジアミノスチレン、メチレンジアニリン、2,4−ビス(4−アミノベンジル)アニリン、アミノフェニルエーテル等が挙げられる。
【0033】
更に、アリル化合物、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、ラウリン酸、安息香酸、クロル安息香酸、マロン酸、シュウ酸、グルタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、テレフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、クロレンド酸及びトリメリット酸等のモノ若しくはポリカルボン酸のモノ若しくはポリアリルエステル、ベンゼンジスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸等のモノ若しくはポリスルホン酸のモノ若しくはポリアリルエステル、ジアリルアミン、N,N′−ジアリルシュウ酸ジアミド、1,3−ジアリル尿素、ジアリルエーテル、トリアリルイソシアヌレート等も用いることができる。
【0034】
また、例えば、ジビニルベンゼン、p−アリルスチレン、p−イソプロペニルスチレン、ジビニルスルホン、エチレングリコールジビニルエーテル、グリセロールトリビニルエーテル、ジビニルスフシネート、ジビニルフタレート、ジビニルテレフタレート等のポリビニル化合物、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、メタクリロイルオキシフェニルトリメチルアンモニウムクロリド等の、イオン性基を有する(メタ)アクリル酸のエステル化合物も用いることができる。
【0035】
さらに、市販の重合性モノマー又はオリゴマー、例えば、東亜合成化学工業(株)製の、アロニックスM5700、M6100、M8030、M152、M205、M215、M315、M325等のアクリレート系モノマー、新中村化学工業(株)製の、NKエステルABPE−4、U−4HA、CB−1、CBX−1、日本化薬(株)製の、KAYARAD R604、DPCA−30、DPCA−60、KAYAMAR PM−1、PM−2、サンノプコ(株)製の、フォトマー4061、5007等の(メタ)アクリレート系モノマー、昭和高分子(株)製の、リポキシVR60、VR90、SP1509等のエポキシアクリレート、昭和高分子(株)製の、スピラックE−4000X、U3000等のスピロアセタール構造と(メタ)アクリル基とを有するスピラン樹脂等も用いることができる。
【0036】
これらのモノマー又はオリゴマーは、単独で、あるいは二種以上混合して用いることができる。使用時の添加量としては、遮光層形成層の固形分(質量)に対して、5〜100質量%が好ましく、10〜70質量%がより好ましい。
【0037】
iii)光重合開始剤
光重合開始剤としては、紫外又は可視領域のレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤とを含む系が好ましい。
紫外又は可視領域のレーザ光を吸収する増感色素と重合開始剤としては、具体的には、例えば、特開平8−334897号公報の段落[0052]ないし[0100]に記載の増感色素と、同公報の段落[0101]ないし[0104]に記載のチタノセン化合物とからなるラジカル重合開始剤等が挙げられる。また、これらには感度向上のための助剤として、同公報の段落[0105]ないし[0182]に記載の化合物を更に添加してもよい。光重合速度を増大させる化合物として、特開平8−202035号公報の段落[0016]ないし[0080]に記載のオキシムエーテル化合物を用いてもよい。
【0038】
iv)カーボンブラック
前記カーボンブラックは分散液として用いることが好ましく、分散液中のカーボンブラックの分散粒子の径は80nm以下、好ましくは20〜50nmである。また、遮光層形成層中におけるカーボンブラックの含有量は10〜70質量%程度が好ましく、30〜50質量%程度がより好ましい。
また、カーボンブラックの分散液を調製する際、カーボンブラックを分散剤で処理することが好ましい。該分散剤としては、酸基を有しているものが好ましく、具体的には、前記i)の「架橋可能なアルカリ可溶性バインダー」の中から適宜選択して用いることができる。また、以下の構造式(1)で示される分散剤が好ましく用いられる。さらに両者を併用することもできる。
また、カーボンブラックの他に、チタンブラック等の金属微粒子を用いることができる。
【0039】
【化3】
Figure 2004302016
【0040】
v)他の成分
上記のほか、露光後の遮光層形成層の強度を良化する目的で、現像性等に悪影響を与えない範囲でエポキシ樹脂、メラミン樹脂等のアルカリ不溶のポリマーを添加することができる。
前記アルカリ不溶のポリマーの遮光層形成層中に占める含有量(固形分質量)としては、0.2〜50質量%が好ましく、1〜30質量%がより好ましい。該含有量が、0.2質量%未満であると、硬化膜強度の向上効果は認められないことがあり、50質量%を越えると、現像性が悪くなることがある。
【0041】
前記遮光層形成層には、更に紫外領域の吸光度を高める目的で、UV吸収剤、金属、酸化チタン等の金属酸化物等を同時に添加してもよく、該UV吸収剤としては、例えば、特開平9−25360号公報に記載の、加熱処理により紫外領域に強い吸収を発現する化合物が挙げられる。
【0042】
その他添加剤として、熱重合防止剤を更に添加することが好ましい。該熱重合防止剤の具体例としては、ハイドロキノン、p−メトキシフェノール、ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ピロガロール、t−ブチルカテコール、ベンゾキノン、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2−メルカプトベンズイミダゾール、フェノチアジン等が挙げられる。
更に、遮光層形成層には、必要に応じて公知の添加剤、例えば可塑剤、界面活性剤等を添加することができる。
【0043】
前記遮光層形成層の、遮光光の波長領域(例えば405nm未満)における吸光度としては、1.05以上が好ましく、2.5以上がより好ましく、3以上が特に好ましい。遮光光としては、一例としてアライナーなどの露光機に用いられる超高圧水銀灯からの光が挙げられるが、この場合、435nmのg線、405nmのh線、及び365nmのi線に対する吸光度が大きい遮光層形成層とする必要がある。
【0044】
(酸素遮断層)
前記遮光層形成層上には、該層の感度を向上させる点で、単一若しくは複数の酸素遮断層を形成することが好ましく、該酸素遮断層としては、アルカリ可溶性樹脂を含む層が好ましい。必要に応じて他の成分を含んでいてもよい。
【0045】
前記アルカリ可溶性樹脂としては、側鎖にカルボン酸基を有するポリマー、例えば、特開昭59−44615号、特公昭54−34327号、特公昭58−12577号、特公昭54−25957号、特開昭59−53836号、特開昭59−71048号の各公報に記載の、メタクリル酸共重合体、アクリル酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロトン酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エステル化マレイン酸共重合体等、又は側鎖にカルボン酸基を有するセルロース誘導体、が挙げられる。また、水酸基を有するポリマーに環状酸無水物を付加したものも有用である。
中でも特に、米国特許第4139391号明細書に記載の、ベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸の共重合体やベンジル(メタ)アクリレートと(メタ)アクリル酸と他のモノマーとの多元共重合体が好ましい。
【0046】
更に、前記酸素遮断層としては、特開平4−208940号、特開平5−80503号、特開平5−173320号、特開平5−72724号の各公報の実施例に記載の、分離層(酸素遮断性でかつ剥離性を有する)、アルカリ可溶な熱可塑性樹脂層、中間層等も適用することができる。
【0047】
前記酸素遮断層の層厚としては、1〜5μmが好ましく、1.2〜2μmがより好ましい。
【0048】
<フォトマスク材料の作製>
本発明のフォトマスク材料は、シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、遮光層形成層及び酸素遮断層を形成するための各塗布液を、公知の塗布方法例えば、スリットアンドスピンコーター、ダイコーター、カーテンコーター、スピンコーター等により塗布することにより作製される。
【0049】
<フォトマスクの製造方法>
フォトマスクは、前記フォトマスク材料を画像様に露光した後、現像し、現像後さらに熱硬化させることにより作製される。
【0050】
画像様に露光する光源としては、紫外光及び可視光いずれも可能であり公知のものから適宜選択することができる。また、超高圧水銀灯などの紫外線露光機にバンドパスフィルターを組み入れて、露光波長を選択することも可能である。
【0051】
前記光源としては紫外レーザー光又は可視レーザー光が好適であり、例えば、ND−YAGレーザ(532nm)、Arイオンレーザ(488nm)、He−Cdレーザ(442nm)、Krイオンレーザ(413nm)等が用いられるが、これらに限定されるものではない。
【0052】
現像に用いる現像液としては、アルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、アンモニア水、4級アンモニウム塩の水溶液等が挙げられる。中でも特に、炭酸ナトリウム水溶液が好ましい。
現像方法としても制限はなく、現像液に接触若しくは浸漬させる方法、現像液を噴霧状にスプレーする方法など適宜選択することができる。現像時の現像液の温度としては、20〜40℃が好ましい。
また、加熱硬化における加熱温度は、120〜250℃が好ましい。前記温度が、120℃未満であると、加熱処理の効果が得られないことがあり、250℃を超えると、材料の分解が生じ、逆に脆く弱い膜質になることがある。加熱処理の時間としては、15〜60分が適当であり、加熱処理の方法としては、例えば、ドライオーブン、ホットプレートなどを用いた公知の方法を用いることができる。
また、熱硬化した遮光層形成層の上に、熱硬化型のエポキシ樹脂等の保護膜を設けることもできる。
【0053】
<欠陥修正>
また、本発明のフォトマスクの製造方法においては、作製されたフォトマスクに欠陥がある場合、以下のようにして欠陥修正を行うことができる。
フォトマスクの欠陥とは、黒部の場合主として黒部の白抜け部分、例えばピンホールのような光を透過する欠陥をいい、また、白部の場合、例えば本来白部となるべき部分の透明基材上に異物や遮光層が付着して光透過率が低下する欠陥をいう。
フォトマスクの黒部に白抜け部分が発生した場合には、前述の遮光層形成層用の塗布液を欠陥周辺部に塗布することにより欠陥修復が可能である。
一方、フォトマスクの白部に欠陥が発生した場合には、YAGレーザー等を用いてアブレーションにより除去可能である。この場合、Emマスクとは異なり、白部には遮光層形成層などの有機物成分は無いため、レーザーアブレーションによる新たな欠陥の発生を伴うこともない。
【0054】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。以下、実施例中の「部」及び「%」は、それぞれ「質量部」及び「質量%」を表す。
実施例1
(1)フォトマスク材料の作製
▲1▼ガラス基板のシランカップリング処理
シランカップリング剤であるKBM603(信越シリコーン社製)の1.0%水溶液中に、10cm角の無アルカリガラス基板を超音波処理しつつ3分間浸漬した後、純水で水洗し、110℃・10分の条件で加熱、乾燥した。
▲2▼遮光層形成層の形成
カーボンブラック分散液を用いて調製した下記遮光層形成層塗布液を、シランカップリング処理した無アルカリガラス基板上にスピンナーで塗布し、0.8μm厚の遮光層形成層を形成した。
(遮光層形成層用塗布液)
カーボンブラック顔料分散液(20.42%の1−メトキシ−2−プロピルアセテート溶液) 19.64部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24) 0.652部
シペンタエリスリトールヘキサアクリレート(日本化薬社製DPHA)1.68部
下記構造式(2)の化合物 0.12部
イルガキュア−784(チバ・スぺシャルティー・ケミカルズ社製)0.36部
下記構造式(3)の化合物 0.29部
ハイドロキノンモノメチルエーテル 0.0008部
F176P(大日本インキ(株)製のフッ素系界面活性剤) 0.02部
シクロヘキサノン 0.81部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 23.35部
【0055】
【化4】
Figure 2004302016
【0056】
(カーボンブラック分散液の調製)
上記カーボンブラック分散液は、下記組成物をモーターミルM−50(アイガー社製)で、直径1.0mmのジルコニアビーズを用い、周速9m/sで6時間分散することにより得た。
NIPex35(デグサ社製) 13.05部
下記構造式(1)の化合物 0.65部
メタクリル酸/アリルメタクリレート/ベンジルメタクリレート共重合体
(共重合組成比(モル比)=28/48/24)の1−メトキシ−2−プロピル
アセテート溶液 20%濃度) 33.59部
1−メトキシ−2−プロピルアセテート 52.71部
【0057】
【化5】
Figure 2004302016
【0058】
▲3▼酸素遮断層の形成
下記酸素遮断層塗布液を、前記遮光層形成層上にスピンナーで塗布し、1.6μm厚の酸素遮断層を形成した。
(酸素遮断層用塗布液)
ポリビニルアルコール(クラレ(株)製PVA205、鹸化率=80%)15.86部
ポリビニルピロリドン(GAFコーポレーション社製PVP、K−30)7.34部
イオン交換水 209.25部
【0059】
(2)フォトマスクの作製
前記フォトマスク材料の酸素遮断層側から、ネオアーク社製レーザー描画装置、DDB−500(光源は442nmのHe−Cdレーザー)を用い露光した。次いで、23℃のアルカリ水溶液(KOH0.06%)に330秒浸漬して現像処理を行い、更にイオン交換水で水洗、乾燥した。引き続き200℃・30分の加熱処理を行い、所望のフォトマスクを得た。光強度1μW、搬送速度1mm/秒の条件で容易に描画することが出来た。
ライン/スペース=5μm/5μmの解像度が得られ、フォトマスクとして十分使用できることがわかった。
更に、遮光層は清和光学製YAGレーザーで除去可能であり、白部に欠陥として遮光層が残ったとしても、YAGレーザーにより修正可能であることがわかった。勿論白部に付着した異物のYAGレーザーによる除去も問題なく行える。
【0060】
実施例2
実施例1で作製したフォトマスクの遮光層の上に、前記酸素遮断層用塗布液をスピンナーで塗布し、100℃・5分の加熱処理を行って、膜厚1.6μmの保護膜を形成した。
【0061】
比較例1
実施例1のカーボンブラック分散液調製において、構造式(1)の化合物の代わりに、ソルスパースを用いる他は同様にしてフォトマスク材料を作製し、これからフォトマスクを作製したところ、良好な解像度の画像が得られなかった。
【0062】
【発明の効果】
本発明のフォトマスク材料は前記のごとき構成を有するため、これから作製されるフォトマスクは、解像度が高い。そして、遮光層形成層の厚さを1μm以下とすることに伴って該層におけるカーボンブラックの含有量を高くしても、該層は最終的に加熱硬化されるので、得られる遮光層は溶剤に対する耐性や擦過等に対する機械的耐久性が高い。また、遮光層の厚さも1μm以下と非常に薄い層であるので、遮光層における凹凸が小さく露光光が反射したり曲がったりすることがなく、また、全体に平坦性が高いため傷つきにくいという効果が得られる。また、本発明のフォトマスク材料からは遮光部がレリーフ画像として得られるため、欠陥修正を容易にすることができるというメリットもある。

Claims (7)

  1. シランカップリング剤による処理を施した光透過性の基材の上に、i)架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー、ii)少なくとも1個の重合可能な不飽和結合を有するモノマー又はオリゴマー、iii)光重合開始剤、及びiv)カーボンブラックを含み、加熱により硬化可能な、膜厚1μm以下の遮光層形成層と、該遮光層形成層の上に形成された酸素遮断層とを有するフォトマスク材料。
  2. 前記遮光層形成層を形成する際に用いるカーボンブラックの分散液が下記構造式(1)で表わされる化合物により分散されることを特徴とする請求項1に記載のフォトマスク材料。
    Figure 2004302016
  3. 前記カーボンブラックの分散液がさらに架橋可能なアルカリ可溶性樹脂バインダー及び溶剤を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のフォトマスク材料。
  4. 前記光透過性の基材がガラス又は合成石英であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のフォトマスク材料。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載のフォトマスク材料の遮光層形成層を、紫外レーザー光又は可視レーザー光により酸素遮断層の上から露光した後アルカリ現像し、次に加熱硬化処理を行なうフォトマスクの製造方法。
  6. 請求項5に記載のフォトマスクの製造方法により得られるフォトマスク。
  7. 画像の上にさらに保護膜を有する請求項6に記載のフォトマスク。
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Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006337726A (ja) * 2005-06-02 2006-12-14 Topic:Kk フォトマスク
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JP2008032941A (ja) * 2006-07-27 2008-02-14 Kuraray Co Ltd 階調マスクおよびその製造方法
CN101585988B (zh) * 2008-05-22 2011-01-12 徐芗明 一种耐高温涂料及其制备方法
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