JP2005283179A - テープ体検査装置およびテープ体検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】テープ体の表面および裏面に対する高精度の検査を短時間で実行し得るテープ体検査装置を提供する。
【解決手段】磁気テープ10を長手方向に沿って移動させる移動機構と、長手方向に移動している磁気テープ10の磁性面10aに検査光Laを照射する検査光照射部7aおよび磁性面10aで反射した反射光Lbを受光するCCDカメラ7bを有してCCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の磁性面10a側を検査する磁性面検査部6bと、長手方向に移動している磁気テープ10の裏面10bに検査光Laを照射する検査光照射部7aおよび裏面10bで反射した反射光Lbを受光するCCDカメラ7bを有してCCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の裏面10b側を検査する裏面検査部6aとを備えている。
【選択図】図2
【解決手段】磁気テープ10を長手方向に沿って移動させる移動機構と、長手方向に移動している磁気テープ10の磁性面10aに検査光Laを照射する検査光照射部7aおよび磁性面10aで反射した反射光Lbを受光するCCDカメラ7bを有してCCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の磁性面10a側を検査する磁性面検査部6bと、長手方向に移動している磁気テープ10の裏面10bに検査光Laを照射する検査光照射部7aおよび裏面10bで反射した反射光Lbを受光するCCDカメラ7bを有してCCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の裏面10b側を検査する裏面検査部6aとを備えている。
【選択図】図2
Description
本発明は、テープ体を検査するテープ体検査装置およびテープ体検査方法に関するものである。
この種のテープ体検査装置として、特開平9−127011号公報に開示された表面検査装置が知られている。この表面検査装置は、磁気テープ(検査対象の長尺状磁気記録媒体)を送り出す巻出手段と、検査が完了した磁気テープを巻き取る巻取手段との間に、磁気テープの表面を磁気的に検査する磁気的欠陥検出手段と、磁気テープの表面を光学的に検査する光学的欠陥検出手段とが配設されて構成されている。この表面検査装置では、磁気的欠陥検出手段が磁気テープの磁性面(磁性層が形成されている表面)を磁気的に検査し、光学的欠陥検出手段が磁気テープの磁性面を光学的に検査することにより、磁性面における微細な欠陥(磁性層の塗工ムラや、塗工ヌケ)の有無が検査される。
特開平9−127011号公報(第3−5頁、図1)
ところが、従来の表面検査装置には、以下の問題点がある。すなわち、この表面検査装置では、磁気的欠陥検出手段および光学的欠陥検出手段の双方によって磁気テープの磁性面における微細な欠陥の有無が検査されている。一方、記録データの正確かつ迅速な書き込みおよび読み取りを可能とするために、近年では、その裏面(磁性層が形成されている面の裏面)に位置決め用のマークを予め記録(形成)しておくタイプの磁気テープが登場している。この場合、磁気テープの裏面に形成されているバックコート層には、コーティング材料の塗布むら、傷付き、および異物の付着などの微細な欠陥が発生することがある。このような微細な欠陥が存在する状態では、記録データの書き込み読み取り時において、その微細な欠陥が位置決め用のマークであると誤認識されて記録データの正常な書き込みおよび読み取りが困難となるおそれがある。したがって、この種の磁気テープでは、裏面についても表面と同様にして微細な欠陥の有無を検出可能な高精度の検査を行う必要がある。しかしながら、従来の表面検査装置には、磁気テープの磁性面を検査する機能しか有していないため、この種の磁気テープにおける裏面を検査することができないという問題点がある。この場合、この表面検査装置の光学的欠陥検出手段を用いて磁気テープの裏面を検査する方法も考えられるが、この方法では、磁性面および裏面に対する個別の検査を合計2回実行することとなるため、検査に長時間を要するという問題が生じる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、テープ体の表面および裏面に対する高精度の検査を短時間で実行し得るテープ体検査装置およびテープ体検査方法を提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく本発明に係るテープ体検査装置は、テープ体を長手方向に沿って移動させる移動機構と、前記長手方向に移動している前記テープ体の一面に検査光を照射する第1光照射部および当該一面で反射した反射光を受光する第1受光部を有して当該第1受光部によって受光された当該反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該一面側を検査する第1検査部と、前記長手方向に移動している前記テープ体の他面に検査光を照射する第2光照射部および当該他面で反射した反射光を受光する第2受光部を有して当該第2受光部によって受光された当該反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該他面側を検査する第2検査部とを備えている。
この場合、前記一面側に磁性層が形成された前記テープ体の前記長手方向に沿った移動方向における下流側に前記第1検査部を配設し、前記移動方向における前記第1検査部よりも上流側に前記第2検査部を配設することができる。
また、前記第1検査部および前記第2検査部の間に配設されて前記テープ体を前記長手方向に沿った移動方向に案内すると共に当該テープ体の幅方向への移動を規制する案内部材を備えることができる。
また、その表面にエア吹出し用孔が形成されて前記テープ体の幅よりもやや長尺の筒状に形成された本体部と、当該本体部の両端部に配設された一対のフランジとを備えることができる。
さらに、前記第1検査部および前記第2検査部のいずれか一方側から他方側への前記検査光および前記反射光の入光を規制する遮光板を当該両検査部の間に配設することができる。
また、前記長手方向に移動してる前記テープ体を張架可能に当該長手方向に沿って配置された一対の支持部と、前記テープ体に当接可能に形成されて前記支持部の近傍における前記長手方向に沿った移動方向における上流側に配置された上流側当接部と、前記テープ体に当接可能に構成されて前記支持部の近傍における前記長手方向に沿った移動方向の下流側に配置された下流側当接部とを備えて構成されているテープ体支持具を、前記第1検査部と前記テープ体を挟んで対向する位置、および前記第2検査部と前記テープ体を挟んで対向する位置の少なくとも一方の位置に配設することができる。
また、本発明に係るテープ体検査方法は、テープ体を長手方向に沿って移動させつつ当該テープ体の一面に検査光を照射して当該一面で反射した反射光を受光して当該受光した反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該一面側を検査し、前記テープ体の他面に検査光を照射して当該他面で反射した反射光を受光して当該受光した反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該他面側を検査する。
本発明に係るテープ体検査装置およびテープ体検査方法によれば、テープ体の一面に照射した検査光の反射光の光強度に基づいてテープ体の一面側を検査する第1検査部と、テープ体の他面に照射した検査光の反射光の光強度に基づいてテープ体の他面側を検査する第2検査部とを備えたことにより、微細な欠陥の有無を検出可能な高精度の検査をテープ体の一面および他面の双方に対して並行して実行することができる。このため、例えば、位置合わせ用のマークが裏面に形成されるタイプのテープ体のように磁性面および裏面の双方に対して高精度の検査を行う必要のあるテープ体を短時間で検査することができる。
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、テープ体の移動方向における下流側に磁性面側の検査を行う第1検査部を配設したことにより、テープ体に伝達された振動が減衰し易い下流側で磁性面側の検査を行うことができるため、磁性面側に対する検査において要求される精度を十分に満たす精度でテープ体の磁性面側を検査することができる。
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、テープ体の幅方向への移動を規制する案内部材を第1検査部および第2検査部の中間に配設したことにより、テープ体に照射される検査光の照射位置をほぼ一定に維持することができるため、第1受光部および第2受光部の視野に対するテープ体の位置情報の測定誤差を十分に低減することができる。
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、表面にエア吹出し用孔が形成された筒状の本体部と、本体部の両端部に配設された一対のフランジとを備えて案内部材を構成したことにより、テープ体の表面や縁部に直接接触することなくエアによってテープ体の幅方向への移動を規制することができるため、テープ体との接触に起因する振動の発生を防止することができる結果、測定精度を十分に向上させることができる。また、テープ体と案内部材との接触を回避できるため、テープ体の損傷を確実に防止することができる。
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、第1検査部と第2検査部との間に遮光板を配設したことにより、両検査部のいずれか一方側から他方側への検査光および反射光の入光を確実に規制することができるため、隣接する検査部(第1検査部または第2検査部)からの検査光や反射光の入光に起因する検査精度の低下を確実に防止することができる。
また、本発明に係るテープ体検査装置によれば、テープ体を張架可能な一対の支持部と、テープ体に当接可能な上流側当接部および下流側当接部とを有するテープ体支持具を備えたことにより、検査時におけるテープ体の振動を十分に低減することができるため、検査精度をさらに向上させることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るテープ体検査装置およびテープ体検査方法の最良の形態について説明する。
最初に、テープ検査装置1の構成について、図面を参照して説明する。
テープ検査装置1は、本発明に係るテープ体検査装置の一例であって、図1に示すように、移動機構2、支持機構4、エア供給部5、裏面検査部6a、磁性面検査部6b、計測部8および制御部9を備え、本発明に係るテープ体検査方法に従って磁気テープ10を検査可能に構成されている。この場合、磁気テープ10は、本発明におけるテープ体の一例であって、支持体としてのベースフィルムと、ベースフィルムに形成された磁性層およびバックコート層とを備えて、一例として厚みが10μm程度で長さが600m程度に形成されている。また、図2に示すように、磁気テープ10の裏面10b(バックコート層が形成されている面。本発明における他面に相当する)には、テープ検査装置1による検査が完了した後に、図外の加工機によって、記録データの書き込み読み取り時においてドライブ装置が磁気テープ10の位置を特定するための(位置決めするための)マーク(穴)が所定のピッチで数多く形成される。この磁気テープ10は、テープ検査装置1による検査が完了し、加工機によるマークの形成が完了した後にリールに巻回されてカートリッジケースに収容される。
移動機構2は、図1に示すように、テープ検査装置1の検査対象である磁気テープ10が巻回された送り側リール3aと、テープ検査装置1による検査が完了した磁気テープ10を巻回する巻取り側リール3bとを回転させることによって磁気テープ10をその長手方向(同図に示す矢印の向き)に沿って移動させるモータ(図示せず)を備えて構成されている。支持機構4は、図2,3に示すように、ガイド部材11a〜11dと、ガイド部材11a,11bの間およびガイド部材11c,11dの間にそれぞれ配設された支持具(テープ体支持具)12a,12bと、ガイド部材11b,11cの間に配設されたガイド部材13とを備えて、磁気テープ10を長手方向に移動可能に支持する。ガイド部材11a〜11d(以下、区別しないときには「ガイド部材11」ともいう)は、筒状に形成されると共にその表面に多数のエア吹出し用孔が形成されて構成され、エア供給部5によって供給されるエア(圧縮空気)を吐出して磁気テープ10との間に空気の層を形成することで磁気テープ10を非接触の状態で支持する。
支持具12aは、図2に示すように、ガイド部材11a,11bの間における裏面検査部6aと磁気テープ10を挟んで対向する位置に配設されている。また、支持具12b(以下、支持具12a,12bを区別しないときには「支持具12」ともいう)は、ガイド部材11c,11dの間における磁性面検査部6bと磁気テープ10を挟んで対向する位置に配設されている。また、支持具12は、図4に示すように、ベース部21と、ベース部21上に立設された支持部22a,22b,23a,23bとを備えて構成されている。この場合、ベース部21および支持部22a,22b,23a,23bは、例えばセラミックによって一体形成されている。支持部22a,22b(以下、区別しないときには「支持部22」ともいう)は、一例として、その厚みTが1.5mmの壁状に形成されて、距離L1(一例として、2.5mm程度)だけ離間して互いに対向し、かつ、その長手方向に移動している磁気テープ10を張架可能にその長手方向に沿うようにして配置されている。この場合、両支持部22a,22b間の距離L1を2.0mm未満としたときには、磁気テープ10における両支持部22a,22bで張架された部位に後述する検査光Laを照射するのが困難となる。また、3.0mmを超えて両支持部22a,22bを離間させたときには、磁気テープ10を高速移動させた際に両支持部22a,22bの間において磁気テープ10に小さな振動が発生するおそれがある。したがって、距離L1が2.0mm以上3.0mm以下の範囲内となるように両支持部22a,22bを離間して配置するのが好ましい。
支持部23a,23b(以下、区別しないときには「支持部23」ともいう)は、一例として、その厚みTが1.5mmの壁状に形成されている。また、支持部23は、支持部22と比較して、高さH1(一例として0.2mm)だけ低背に形成されている。この場合、各支持部23は、支持部22に対してそれぞれ距離L2(一例として、1.6mm程度)だけ離間するように、その各壁面が支持部22a,22bの各壁面と対向するようにして配置されている。この支持部23は、磁気テープ10の表面に当接することにより、ガイド部材11と支持具12の支持部22との間において磁気テープ10に発生する振動の両支持部22a,22b間への伝搬を回避(軽減)する。なお、支持部23aが本発明における上流側当接部に相当し、支持部23bが本発明における下流側当接部に相当する。
ガイド部材13は、本発明における案内部材に相当し、図5に示すように、本体部13aと、本体部13aの両端部に配設されたフランジ13b,13bとを備えて構成されている。本体部13aは、その長さL3が磁気テープ10の幅よりも例えば30μm程度長尺の円筒状に構成されている。また、本体部13aは、その表面に多数のエア吹出し用孔31,31・・が形成されて構成されている。このガイド部材13は、磁気テープ10が移動する際に、エア供給部5によって供給されるエア(圧縮空気)を本体部13aのエア吹出し用孔31から吐出することにより、磁気テープ10を非接触の状態で支持すると共に、磁気テープ10の幅方向に対する位置ずれ(移動)を規制する。この場合、同図に示すように、本体部13aのエア吹出し用孔31から吐出されたエアによって磁気テープ10と本体部13aとの間に空気の層が形成されることにより、磁気テープ10が非接触の状態で支持される。また、磁気テープ10と本体部13aとの間のエアの一部が、フランジ13b,13bと磁気テープ10の両縁部との間を通って流動する。したがって、本体部13aにおける幅方向(同図における左右方向)の中央部に向けて(同図に示す矢印Aの向きで)磁気テープ10の両縁部が押圧されて、磁気テープ10が本体部13aにおける幅方向の中央部に常に位置するように維持される結果、磁気テープ10の幅方向に対する位置ずれが規制される。
エア供給部5は、制御部9の制御下で支持機構4の各ガイド部材11,13にエア(圧縮空気)を供給する。裏面検査部6aおよび磁性面検査部6b(以下、区別しないときには「検査部6」ともいう)は、図2に示すように、検査光照射部7a、CCDカメラ7bおよび遮光板7cを備えてそれぞれ構成されている。この場合、磁性面検査部6bは、制御部9と相俟って本発明における第1検査部を構成し、磁気テープ10の移動方向における下流側(同図における右側)に配設されている。また、裏面検査部6aは、制御部9と相俟って本発明における第2検査部に構成し、磁気テープ10の移動方向における磁性面検査部6bの配設位置よりも上流側(同図における左側)に配設されている。検査光照射部7aは、高輝度LEDで構成されて、制御部9の制御下で磁気テープ10に検査用の検査光Laを照射する。この場合、磁性面検査部6bの検査光照射部7aが本発明における第1光照射部に相当し、裏面検査部6aの検査光照射部7aが本発明における第2光照射部に相当する。なお、高輝度LEDに代えて、メタルハライドランプ、ハロゲンランプ、ナトリウムランプおよびレーザダイオード等で検査光照射部7aを構成することもできる。
CCDカメラ7bは、検査光照射部7aによって照射されて磁気テープ10によって反射された反射光Lbのうちの散乱光を受光する。この場合、磁性面検査部6bのCCDカメラ7bが本発明における第1受光部に相当し、裏面検査部6aのCCDカメラ7bが本発明における第2受光部に相当する。また、CCDカメラ7bは、反射光Lbのうちの正反射光が直接入光しないようにその取り付け位置が調整されている。遮光板7cは、例えば金属によって板状に形成されている。この場合、裏面検査部6aの遮光板7cは、図2に示すように、ガイド部材11bとガイド部材13との間に配設されて、裏面検査部6a側から磁性面検査部6b(CCDカメラ7b)への検査光Laおよび反射光Lbの入光を規制する。また、磁性面検査部6bの遮光板7cは、ガイド部材13とガイド部材11cとの間に配設されて、磁性面検査部6b側から裏面検査部6a(CCDカメラ7b)への検査光Laおよび反射光Lbの入光を規制する。
計測部8は、移動機構2によって移動させられた磁気テープ10の移動距離(すなわち、巻取り側リール3bに巻回された磁気テープ10の長さ)を計測する。制御部9は、裏面検査部6aのCCDカメラ7bから出力された輝度信号(CCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度)に基づいて磁気テープ10の裏面10b側における欠陥を検出すると共に、磁性面検査部6bのCCDカメラ7bから出力された輝度信号(CCDカメラ7bによって受光された反射光Lbの光強度)に基づいて磁気テープ10の磁性面10a(磁性層が形成されている面。本発明における一面に相当する)側における欠陥を検出する。また、制御部9は、移動機構2を制御して磁気テープ10を一例として毎秒5mの速度で高速移動させると共に、検査光照射部7a,7aを制御して磁気テープ10に検査光Laを照射させる。さらに、制御部9は、磁気テープ10の欠陥を検出したときには、欠陥が存在する旨と、計測部8によって計測された磁気テープ10の移動距離とを対応させて図外の記憶部に記憶させる。なお、テープ検査装置1は、実際には、送り側リール3aに巻回されている磁気テープ10をガイド部材11aに案内する各種のローラー等、検査が完了した磁気テープ10をガイド部材11bから巻取り側リール3bに案内する各種のローラー等、磁気テープ10に対して所定の張力を付与するためのテンション機構、および磁気テープ10をクリーニングするクリーナーなどを備えているが、本発明についての理解を容易とするために、これらについての説明および図示を省略する。
次に、テープ検査装置1を用いて本発明に係るテープ体検査方法に従って磁気テープ10を検査する方法について、図面を参照して説明する。
まず、検査対象の磁気テープ10が巻回された送り側リール3aと、検査が完了した磁気テープ10を巻回する巻取り側リール3bとを移動機構2に取り付ける。次に、送り側リール3aから磁気テープ10の先端部を引き出して、ガイド部材11a、支持具12a、ガイド部材11b、ガイド部材13、ガイド部材11c、支持具12bおよびガイド部材11dに対してこの順で接触するように磁気テープ10をセットした後に、巻取り側リール3bに磁気テープ10の先端部を固定する。この際に、図2に示すように、磁気テープ10の磁性面10aには、支持具12aにおける各支持部22,23の先端部、およびガイド部材11c,11dが当接し、磁気テープ10の裏面10bには、ガイド部材11a,11b、ガイド部材13の本体部13a、および支持具12bにおける各支持部22,23の先端部が当接する。次いで、制御部9がエア供給部5を制御してガイド部材11,13からエアを吐出させる。この際に、吐出されたエアによってガイド部材11,13と磁気テープ10との間に空気の層が形成されて、磁気テープ10がガイド部材11,13に対して非接触の状態で支持される。また、ガイド部材13では、図5に示すように、本体部13aのエア吹出し用孔31から吐出されたエアの一部が磁気テープ10と本体部13aとの間、およびフランジ13b,13bと磁気テープ10の両縁部との間を通って流動する。このため、本体部13aにおける幅方向の中心部に向けて(同図に示す矢印Aの向きに)磁気テープ10の両縁部が押圧されて、磁気テープ10が本体部13aにおける幅方向の中央部に常に位置するように維持される結果、磁気テープ10の幅方向に対する位置ずれが規制される。
次に、制御部9は、移動機構2を制御して送り側リール3aおよび巻取り側リール3bを回転させることにより、送り側リール3aに巻回されている磁気テープ10を巻取り側リール3bに巻回させる。この際に、図外のテンション機構によって磁気テープ10に所定の張力が付与されているため、磁気テープ10は、空気の層を介してガイド部材11,13に押し付けられると共に、支持具12における各支持部22,23の先端面に押し付けられた状態で送り側リール3aから巻取り側リール3bに向けて例えば毎秒5mの速度で高速移動させられる。この場合、このテープ検査装置1では、磁気テープ10が空気の層を介してガイド部材11,13に押し付けられる構成のため、ガイド部材11,13によって磁気テープ10が傷付けられる事態が回避されると共に、ガイド部材11,13と磁気テープ10との間の摺動抵抗(移動抵抗)が極く小さく抑えられている。また、上記したように、磁気テープ10がエアによって本体部13aにおける幅方向の中央部に常に位置するように維持されるため、磁気テープ10の縁部とガイド部材13のフランジ13bの接触が防止される結果、磁気テープ10の損傷が確実に防止される。
また、制御部9は、移動機構2に対する磁気テープ10の移動についての制御に連動して、検査処理を開始する。この検査処理では、制御部9は、両検査部6の検査光照射部7aに対して検査光Laを射出させると共に、CCDカメラ7bに対して所定の時間毎に輝度信号を出力させる。また、制御部9は、輝度信号の輝度レベル(光強度)に基づいて磁気テープ10の磁性面10a側および裏面10b側に欠陥が存在するか否かを判定する。この際に、図2に示すように、裏面検査部6aの検査光照射部7aから射出された検査光Laは、磁気テープ10における支持具12aの支持部22a,22bによって張架されている部位の裏面10bに照射されて、その裏面10bで反射する。この場合、ガイド部材13によって磁気テープ10の幅方向への移動が規制されているため、検査光Laがほぼ一定の位置に照射される。また、ガイド部材13とガイド部材11cとの間に遮光板7cが配設されているため、検査光Laおよび反射光Lbの磁性面検査部6bから裏面検査部6aへの入光が規制される。
ここで、裏面10b側が欠陥のない滑らかな状態のときには、検査光Laがほぼ正反射(全反射)するため、CCDカメラ7bには反射光Lbが殆ど入光しない結果、CCDカメラ7bは、所定の定常レベル(低レベル)の輝度信号を出力する。したがって、この際には、制御部9は、磁気テープ10の裏面10b側に欠陥が存在しないと判定する。一方、磁気テープ10の裏面10b側に異物の付着やバックコート層の塗布むら等の欠陥が存在するときには、この欠陥によって検査光Laが散乱する。このため、反射光Lbのうちの一部の散乱光がCCDカメラ7bに入光する結果、CCDカメラ7bは、所定の輝度レベルを上回る輝度信号を出力する。したがって、この際には、制御部9は、磁気テープ10の裏面10b側に何らかの欠陥が存在すると判定する。
また、図2に示すように、磁性面検査部6bの検査光照射部7aから射出された検査光Laは、磁気テープ10における支持具12bの支持部22a,22bによって張架された部位の磁性面10aに照射されて、その磁性面10aで反射する。この場合、上記したように、ガイド部材13によって磁気テープ10の幅方向への移動が規制されているため、検査光Laがほぼ一定の位置に照射される。また、ガイド部材11bとガイド部材13との間に遮光板7cが配設されているため、検査光Laおよび反射光Lbの裏面検査部6aから磁性面検査部6bへの入光が規制される。ここで、磁性面10a側が欠陥のない滑らかな状態のときには、検査光照射部7aがほぼ正反射するため、CCDカメラ7bには反射光Lbが殆ど入光しない結果、CCDカメラ7bは、所定の定常レベル(低レベル)の輝度信号を出力する。したがって、この際には、制御部9は、磁気テープ10の磁性面10a側に欠陥が存在しないと判定する。
一方、磁気テープ10の磁性面10a側に異物の付着や磁性層の塗布むら等の欠陥が存在するときには、この欠陥によって検査光Laが散乱する。このため、反射光Lbのうちの一部の散乱光がCCDカメラ7bに入光する結果、CCDカメラ7bは、所定の輝度レベルを上回る輝度信号を出力する。したがって、この際には、制御部9は、磁気テープ10の磁性面10a側に何らかの欠陥が存在すると判定する。この場合、このテープ検査装置1では、磁性面検査部6bが磁気テープ10の移動方向における下流側に配設されている。このため、例えば、図外のテンション機構等による微小振動が磁気テープ10に伝達されたとしても、その微小振動が磁気テープ10の移動方向における下流側において十分に減衰するため、微小振動に起因する検査精度の低下が確実に防止される。また、ガイド部材13が、磁気テープ10に直接接触することなくエアによって本体部13aにおける幅方向の中央部に磁気テープ10を常に位置させるため、磁気テープ10とガイド部材13との接触に起因する振動の発生が確実に防止される。続いて、制御部9は、この検査処理を磁気テープ10の長手方向の全域に亘って実行する。これにより、磁気テープ10の裏面10b側および磁性面10a側に対する検査が並行して実行されて、磁気テープ10の良否が判定(検査)される。
このように、このテープ検査装置1およびテープ体検査方法によれば、反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の裏面10b側を検査する裏面検査部6aと、反射光Lbの光強度に基づいて磁気テープ10の磁性面10a側を検査する磁性面検査部6bとを備えたことにより、微細な欠陥の有無を検出可能な高精度の検査を磁気テープ10の裏面10b側および磁性面10a側の双方に対して並行して実行することができるため、磁気テープ10を十分に短時間で検査することができる。
また、このテープ検査装置1によれば、磁気テープ10の移動方向における下流側に磁性面10a側の検査を行う磁性面検査部6bを配設したことにより、微小振動が磁気テープ10に伝達されたとしても、その微小振動が磁気テープ10の移動方向における下流側において十分に減衰するため、微小振動に起因する検査精度の低下を防止することができる。したがって、磁気テープの磁性面に対する検査において要求される精度を十分に満たす精度で磁気テープ10の磁性面10a側を検査することができる。
さらに、このテープ検査装置1によれば、エア吹出し用孔31が形成された本体部13aと、本体部13aの両端部に配設された一対のフランジ13bとを備えたガイド部材13を備えたことにより、磁気テープ10におけるほぼ一定の位置に検査光Laを照射させることができるため、検査光Laの照射位置の変動に起因する反射光Lbの光強度の測定誤差を低減することができる。また、磁気テープ10に直接接触することなくエアによって磁気テープ10の幅方向への位置ずれを規制することができるため、磁気テープ10とガイド部材13との接触に起因する振動の発生を防止することができる結果、測定精度を十分に向上させることができる。また、磁気テープ10とガイド部材13との接触を回避することができるため、磁気テープ10の損傷を防止することができる。
また、このテープ検査装置1によれば、裏面検査部6aと磁性面検査部6bとの間に遮光板7cを配設したことにより、両検査部のいずれか一方から他方への検査光Laおよび反射光Lbの入光を確実に規制することができるため、隣接する検査部(裏面検査部6aまたは磁性面検査部6b)からの検査光Laや反射光Lbの入光に起因する検査精度の低下を確実に防止することができる。
また、このテープ検査装置1によれば、支持部22a,22b,23a,23bを有する支持具12を備えたことにより、検査時における磁気テープ10の振動を十分に低減することができるため、検査精度をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、磁気テープ10の移動方向における上流側に裏面検査部6aを配設し、下流側に磁性面検査部6bを配設した構成例について上記したが、図6に示すテープ検査装置1Aのように、磁気テープ10の移動方向における上流側に磁性面検査部6bを配設し、下流側に裏面検査部6aを配設した構成を採用することもできる。また、エアの吹き出しによって磁気テープ10を非接触で保持するガイド部材13を採用した例について上記したが、本発明における案内部材の構成はこれに限定されない。例えば、両端部にフランジが取り付けられた円筒状または円柱状の本体部を備えて、磁気テープ10の移動に伴って回転する回転式のガイド部材を採用することもできる。この構成においても、磁気テープ10の移動に連動してガイド部材が回転するため、ガイド部材と磁気テープ10との間の摺動抵抗を小さく抑えることができる。また、磁性層およびバックコート層が形成された磁気テープ10を検査する例について上記したが、本発明におけるテープ体には、例えば、磁性層等を形成する以前の状態のベースフィルムや、ドライブ装置の磁気ヘッド等をクリーニングするためのクリーニングテープなどの各種のテープ体が含まれる。
1,1A テープ検査装置
2 移動機構
6a 裏面検査部
6b 磁性面検査部
7a 検査光照射部
7b CCDカメラ
7c 遮光板
10 磁気テープ
10a 磁性面
10b 裏面
12,12a,12b 支持具
13 ガイド部材
13a 本体部
13b フランジ
31 エア吹出し用孔
22a,22b 支持部
23a,23b 支持部
La 検査光
Lb 反射光
2 移動機構
6a 裏面検査部
6b 磁性面検査部
7a 検査光照射部
7b CCDカメラ
7c 遮光板
10 磁気テープ
10a 磁性面
10b 裏面
12,12a,12b 支持具
13 ガイド部材
13a 本体部
13b フランジ
31 エア吹出し用孔
22a,22b 支持部
23a,23b 支持部
La 検査光
Lb 反射光
Claims (7)
- テープ体を長手方向に沿って移動させる移動機構と、
前記長手方向に移動している前記テープ体の一面に検査光を照射する第1光照射部および当該一面で反射した反射光を受光する第1受光部を有して当該第1受光部によって受光された当該反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該一面側を検査する第1検査部と、
前記長手方向に移動している前記テープ体の他面に検査光を照射する第2光照射部および当該他面で反射した反射光を受光する第2受光部を有して当該第2受光部によって受光された当該反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該他面側を検査する第2検査部とを備えているテープ体検査装置。 - 前記第1検査部は、前記一面側に磁性層が形成された前記テープ体の前記長手方向に沿った移動方向における下流側に配設され、
前記第2検査部は、前記移動方向における前記第1検査部よりも上流側に配設されている請求項1記載のテープ体検査装置。 - 前記第1検査部および前記第2検査部の間に配設されて前記テープ体を前記長手方向に沿った移動方向に案内すると共に当該テープ体の幅方向への移動を規制する案内部材を備えている請求項1または2記載のテープ体検査装置。
- 前記案内部材は、その表面にエア吹出し用孔が形成されて前記テープ体の幅よりもやや長尺の筒状に形成された本体部と、当該本体部の両端部に配設された一対のフランジとを備えて構成されている請求項3記載のテープ体検査装置。
- 前記第1検査部および前記第2検査部のいずれか一方側から他方側への前記検査光および前記反射光の入光を規制する遮光板が当該両検査部の間に配設されている請求項1から4のいずれかに記載のテープ体検査装置。
- 前記第1検査部と前記テープ体を挟んで対向する位置、および前記第2検査部と前記テープ体を挟んで対向する位置の少なくとも一方の位置にテープ体支持具が配設され、
前記テープ体支持具は、前記長手方向に移動してる前記テープ体を張架可能に当該長手方向に沿って配置された一対の支持部と、前記テープ体に当接可能に形成されて前記支持部の近傍における前記長手方向に沿った移動方向における上流側に配置された上流側当接部と、前記テープ体に当接可能に構成されて前記支持部の近傍における前記長手方向に沿った移動方向の下流側に配置された下流側当接部とを備えて構成されている請求項1から5のいずれかに記載のテープ体検査装置。 - テープ体を長手方向に沿って移動させつつ当該テープ体の一面に検査光を照射して当該一面で反射した反射光を受光して当該受光した反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該一面側を検査し、
前記テープ体の他面に検査光を照射して当該他面で反射した反射光を受光して当該受光した反射光の光強度に基づいて当該テープ体の当該他面側を検査するテープ体検査方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004093978A JP2005283179A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | テープ体検査装置およびテープ体検査方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004093978A JP2005283179A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | テープ体検査装置およびテープ体検査方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005283179A true JP2005283179A (ja) | 2005-10-13 |
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ID=35181756
Family Applications (1)
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JP2004093978A Withdrawn JP2005283179A (ja) | 2004-03-29 | 2004-03-29 | テープ体検査装置およびテープ体検査方法 |
Country Status (1)
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-
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- 2004-03-29 JP JP2004093978A patent/JP2005283179A/ja not_active Withdrawn
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