JPH08233560A - 磁気記録媒体の表面検査方法とその装置 - Google Patents

磁気記録媒体の表面検査方法とその装置

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JPH08233560A
JPH08233560A JP6171495A JP6171495A JPH08233560A JP H08233560 A JPH08233560 A JP H08233560A JP 6171495 A JP6171495 A JP 6171495A JP 6171495 A JP6171495 A JP 6171495A JP H08233560 A JPH08233560 A JP H08233560A
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magnetic recording
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camera
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Ichiro Tanaka
一郎 田中
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Hitachi Maxell Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性層表面に検知光を照射し、その反射光を
CCDカメラで受光して、表面欠陥の有無を判別する表
面検査法において、投光器およびカメラなどの機器配置
を工夫して、微小欠陥でも検知できるよう検査精度の向
上を図る。 【構成】 検知光4とカメラ7への入射光5の光軸中心
面で挟む投受光角度θを47〜60°に設定し、欠陥部
信号の出力レベルを向上する。磁性層表面における検知
光4の反射点Pを基準にして、反射点Pから0.3〜0.6
mm偏倚した位置に、入射光5の光軸中心を位置させ、入
射光5に含まれるシステムノイズの出力レベルを減少す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気記録媒体の製造過
程で用いられて、磁性層表面における欠陥を検出するた
めの表面検査装置、とくにCCDラインセンサーカメラ
で表面欠陥の検出を行う表面検査装置とその方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】この種の表面検査装置に特開平6−12
9842号公報や特開平6−129841号公報があ
る。前者では、ライン状の検知光を所定の入射角で磁性
シートに照射し、その反射光をCCDカメラで受光して
受光量の違いで表面欠陥の有無を判定する。後者では、
走行する磁気テープを周面が鏡面化してある固定円筒体
で案内支持し、この支持部外面における反射光をセンサ
ーで受光して表面欠陥の有無を判定している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような表面欠陥を
非接触状態で光学的に検知する表面検査装置によれば、
検査対象を能率よく検査できる。問題は、検出可能な表
面欠陥の大きさに限界があり、一定限度以下の微小欠陥
を充分に検知できないことにある。そのため、従来の磁
気記録媒体の場合はともかく、例えばメタルテープのよ
うに、信号記録密度が高い磁気記録媒体においては、従
来は問題にならなかった微小欠陥が大きなドロップアウ
トを惹き起こすが、こうした高密度記録方式に適用され
る磁気記録媒体の表面検査に適合できない。
【0004】本発明者はCCDカメラによる表面検査法
を再検討し、検出限界を左右している原因を追求した。
その結果、CCDカメラの分解能の向上もさることなが
ら、反射光に含まれるシステムノイズの存在が検出限界
を大きく左右していることに気付いた。この観点からシ
ステムノイズを最小にするための機器設置条件等を模索
し、磁気記録媒体の搬送形態、光源の種類および検知光
の照射形態、CCDカメラによる受光形態等を最適化す
ることにより、本発明を完成するに至った。
【0005】本発明の目的は、磁性層表面における小さ
な欠陥を検出でき、信号記録密度が高度化された磁気記
録媒体の表面検査にも十分に対応できる高精度の表面検
査方法とその装置を提供するにある。本発明の目的は、
磁性層表面の欠陥をリアルタイムで検出でき、ウエブ状
の磁気記録媒体の製造ラインにおいて、表面検査を能率
よく行える表面検査方法とその装置を提供するにある。
本発明の目的は、より高い検査精度が得られながら検査
装置に要する費用を従来装置と同程度にまで抑止できる
表面検査方法とその装置を提供するにある。本発明の目
的は、CCDカメラの微妙な受光条件に対応して、その
支持姿勢を適正に微調整できる調整機構を備えた表面検
査装置を提供するにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の表面検査方法
は、ウエブ状の磁気記録媒体1を一定速度で搬送し、そ
の搬送面に沿って配置した投光器11から磁性層表面へ
向かって、線状の検知光4を斜めに照射し、磁性層表面
からの入射光5を投光器11に対応して設けたCCDラ
インセンサーカメラ7で受光して表面の欠陥を検出す
る。こうした検査状態において、検知光4と入射光5の
それぞれの光軸中心面で挟む投受光角度θを47〜60
°に設定し、磁性層表面における入射光5の光軸中心位
置が、検知光4の光軸中心の反射点Pから0.3〜0.6mm
偏倚する状態で表面検査する。
【0007】具体的には、上記の検査形態において、回
転駆動されるガイドローラ2に磁気記録媒体1を巻き掛
けて搬送案内し、巻掛部の周方向ほぼ中央に検知光4を
ローラ中心軸と平行に照射して表面欠陥を検出する。光
源10で発生した検知光4は光ファイバー12を介して
投光器11へ導入案内し、磁性層表面における照度を4
0万ルックス以上にして表面欠陥を検出する。ガイドロ
ーラ2の周面から圧縮空気を噴出し、磁気記録媒体1を
ローラ周面から浮上支持した状態で搬送案内する。
【0008】本発明の表面検査装置は、ウエブ状の磁気
記録媒体1を巻き掛けて搬送案内するガイドローラ2
と、巻掛部の周面のほぼ中央に向かって線状の検知光4
をローラ中心軸と平行に照射する投光器11と、磁性層
表面からの入射光5を受光して表面の欠陥を検出するC
CDラインセンサーカメラ7とを備えている。検知光4
と入射光5のそれぞれの光軸中心面で挟む投受光角度θ
が、47〜60°の範囲内に収まるよう投光器11およ
びCCDラインセンサーカメラ7を配置する。磁性層表
面における入射光5の光軸中心位置が、検知光4の光軸
中心の反射点Pから0.3〜0.6mm偏倚するよう、CCD
ラインセンサーカメラ7を指向させる。
【0009】具体的にはガイドローラ2と、ガイドロー
ラ2を回転駆動する駆動機構とを備えている。ガイドロ
ーラ2は焼結された多孔円筒体からなり、その筒内空間
を圧縮空気の供給源に接続する。別のガイドローラ2の
場合には、ガイドローラ2の周面を非付着処理する。投
光器11を含む光源部6を備えており、光源部6の光源
10で発生した光を光ファイバー12を介して投光器1
1に案内することによって、投光器11を磁気記録媒体
1の搬送面の近傍に配置する。
【0010】一群のCCDラインセンサーカメラ7をガ
イドローラ2のローラ中心軸と平行に配置したブラケッ
ト13上に調整ホルダー15を介して支持する。調整ホ
ルダー15は、ブラケット13に固定した基枠16と、
基枠16に対して上下揺動自在に支持された主調整枠1
8とを含む。CCDラインセンサーカメラ7を主調整枠
18で支持する。基枠16と主調整枠18との間に、主
調整枠18を調整操作する調整具24を設ける。調整具
24は、主調整枠18を間に挟んで対向状に配置され、
それぞれ基枠16にねじ込みまれた一対の調整ボルト2
5・25と、両調整ボルト25にねじ込まれたロックナ
ット26・26と、基枠16と主調整枠18との間に配
置されて、主調整枠18を揺動付勢するばね27とで構
成する。CCDラインセンサーカメラ7のカメラボディ
19に副調整枠20を固定する。基枠16と副調整枠2
0との間に、カメラボディ19をレンズ中心軸の回りに
回動調整する調整ボルト28・28を設ける。
【0011】
【作用】投受光角度θを47〜60°に設定し、入射光
5の光軸中心(CCDラインセンサーカメラ7のレンズ
中心軸)位置を、検知光4の反射点Pから0.3〜0.6mm
偏倚するのは、それぞれ実験によって、欠陥部信号の出
力レベルが最大となり、かつシステムノイズが最小とな
る投受光条件を探索した結果である。
【0012】最適の投受光角度θを探査するについて
は、表面欠陥があるテストウエブを用意し、これを所定
速度で送りながらCCDラインセンサーカメラ(以下、
単にカメラという)7が欠陥部を検知したときの信号出
力レベルを計測した。投受光角度θは40°から75°
の範囲で変化させた。その結果、図3に示すように50
°〜55°付近をピークとする特性曲線が得られた。こ
の実験結果から投受光角度θの実用値として47〜60
°を選定した。
【0013】入射光5の光軸中心の反射点Pからの偏倚
量Sについては、投受光角度θを50°に固定し、入射
光5の光軸中心位置を検知光4の反射点Pから僅かずつ
遠ざけながら、上記と同様にしてカメラ7の出力信号に
含まれるノイズレベルを計測した。その結果、図4に示
すように反射点Pから離れるほどノイズレベルが低下す
ることを確認でき、入射光5の輝度が十分でしかもノイ
ズ低減効果が得られる0.3〜0.6mmを好適な偏倚量とし
て選定した。
【0014】表面検査は、磁気記録媒体(以下、単に磁
気シートという)1を搬送しながら行う。このとき、磁
気シート1が例えば厚み方向へ振動し、あるいはウエブ
面が部分的にたわみ変形すると、反射光に大量のノイズ
が含まれてしまう。これを避けるために磁気シート1を
ガイドローラ2で搬送案内し、検査対象表面を安定的に
支持する。ガイドローラ2の周面に圧縮空気を吹き出し
て、磁気シート1を非接触状に浮上支持すると、例え
ば、磁気シート1の裏面に付着していた浮遊塵を除去で
き、浮遊塵がガイドローラ2の周面に付着して誤検出状
態に陥ることを解消できる。
【0015】光源10で発生した検知光4を光ファイバ
ー12を介して投光器11へ導入案内するのは、熱影響
を避けながら投光器11を磁気シート1の近傍に配置
し、検査対象表面における照度を十分に確保するためで
ある。
【0016】先に説明したように、カメラ7のレンズ中
心軸は検知光4の反射点Pを基準にして、ごく僅かに偏
倚させる必要がある。この偏倚調整を確実にしかも容易
に行うために、カメラ7を調整ホルダー15で支持す
る。カメラ7は主調整枠18に装着されており、主調整
枠18を調整具24で傾動調整することによって、レン
ズ中心軸の偏倚量を変更できる。調整具24を対向する
一対の調整ボルト25・25と、ばね27などで構成す
ると、調整ボルト25・25の調整量に応じて主調整枠
18を少量ずつ追随傾動でき、傾動位置を維持したまま
で狂いなく主調整枠18を固定できる。副調整枠20
は、カメラ7をレンズ中心軸まわりに傾動させて、内蔵
するCCD受光素子の配列線を入射光5の光軸中心面と
一致させ、CCD受光素子の出力のばらつきを補正す
る。
【0017】
【発明の効果】本発明では、検知光4と磁性層表面で反
射された入射光5とで挟む投受光角度θを47〜60°
に設定して、表面欠陥部が検知されたとき、より大きな
出力レベルの欠陥信号が得られるようにし、小さな欠陥
部の場合にも明確な欠陥信号が得られるようにした。さ
らに、入射光5の光軸中心位置を検知光4の反射点Pか
ら僅かにずらして、入射光5に含まれるシステムノイズ
量を減少し、カメラ7への入射光5のSN比を向上し
た。これにより磁気シート1の表面検査において、微小
な表面欠陥を確実に検知でき、従来の検査装置に比べて
高精度の表面検査を行える。例えば、メタルテープのよ
うに高密度記録方式が適用される磁気シート1において
も、ドロップアウトの原因となる表面欠陥を確実に検知
して、磁気シート製品の信頼性を向上できる。
【0018】磁気シート1を一定速度で搬送しながら、
リアルタイムで表面欠陥を検知できるので、磁気シート
1の製造に並行して表面検査を能率よく行える。基本的
に従来装置と同様の機器類を用いて、検査時の機器配置
を工夫することにより検査精度が向上するので、高い検
査精度が得られるにもかかわらず、検査装置に要する費
用を従来装置と同程度にまで抑止できる。必要があれば
既存の検査装置を利用して、より高い精度の表面検査を
行える。
【0019】
【実施例】図1ないし図6は本発明に係る表面検査装置
の実施例を示す。図2において表面検査装置は、ウエブ
状の磁気シート1を検査対象にして、その製造ラインの
後半過程に設置されて磁性層表面の検査を行う。検査時
の磁気シート1の搬送姿勢および状態を安定化して、磁
性層表面における反射光のノイズレベルを低下するため
に、磁気シート1を2個のガイドローラ2・3でZ字に
搬送案内する。搬送方向上手側のガイドローラ2は、焼
結加工された多孔質状の円筒体からなり、図外の駆動機
構で磁気シート1の搬送速度(130m/min)に同期し
て回動駆動する。さらに、図外の供給源から圧縮空気を
筒内へ連続供給し、ローラ周面から圧縮空気を噴出し、
図1の拡大図に示すように磁気シート1を浮上支持した
状態で搬送案内する。このときの浮上量は5〜10μm
とする。
【0020】上記のように磁気シート1をガイドローラ
2に巻き掛けてウエブ面に張力を作用させ、空気膜を介
して非接触状に支持することにより、空間走行部分で表
面検査を行う場合に比べて、搬送に伴うウエブ面の振動
や局部的な歪みを解消できる。しかも、磁気シート1の
裏面側に付着していた塵埃がガイドーラ2へ転移付着す
るのを防止して誤検出を防止できる。なお、ガイドロー
ラ2としてはローラ周面を非付着処理したローラ、例え
ば滑性に優れたフッ素樹脂を周面にコーティングしたロ
ーラであってもよく、この場合も多孔円筒体からなる上
記のローラと同様の安定した搬送状態と、ダスト誤認防
止効果とが得られる。搬送方向下手側のガイドローラ3
は遊転自在に支持されていて、磁気シート1を次工程へ
と変向案内する。
【0021】表面検査は、ガイドローラ2の周面のシー
ト巻掛部のほぼ中央へ向かって検知光4を照射し、その
磁性層表面で反射した入射光5を受光して、入射光5の
異常の有無を確認することによって行う。そのために検
知光4を照射する光源部6と、入射光5を受光するカメ
ラ7と、カメラ7から出力される信号の異常の有無を判
定するコンピュータシステム8などの機器を設置する。
【0022】光源部6はハロゲンランプを光源10とし
ており、この光源10と、磁気シート1の巻掛部の外面
に対向配置した投光器11と、光源10で発生した検知
光4を投光器11へと安定する光ファイバー12とで構
成する。図2に示す実施例では、磁気シート1の幅寸法
が1000mmなので光源部6のユニットを2セット用意
し、各ユニットごとに磁気シート1の幅方向の半分ずつ
を照射するようにした。各投光器11の照射位置は巻掛
部の周方向へ僅かにずらしてある。
【0023】メタルテープあるいはマグネタイトテープ
等の高密度記録に適用される磁気シート1は、磁性層の
程色状態が暗色系で検知光4を吸収しやすい。そのた
め、蛍光灯や自動車用の白熱電球などの散乱光を光源と
する場合は、微小欠陥からの反射信号光が微弱で、通常
のカメラ7の素子感度では識別可能な受光信号が得られ
にくい。そこで、この実施例では各光源部6の光源10
として高輝度が得られる150Wのハロゲンランプ4個
を用い、そこで発生した光のみを光ファイバー12で投
光器11へ導入安定し、投光器11を磁気シート1の搬
送面の近傍に設置して、磁性層表面における照度が40
万ルックスと、従来の検知光の照度の10〜30倍にな
るように増強した。投光器11は市販のファイバースリ
ット投光ヘッドであって、投光スリットから直線状の検
知光4を投射する。投光スリットのスリット寸法は0.4
mm、幅方向長さは520mmであって、125mmごとに1
個のハロゲンランプの投射光を照射する。
【0024】受光用のカメラ7は市販のCCDラインセ
ンサーカメラであって、カメラレンズのF値が1.2、画
素数が2048個(20MHZ スキャン)、幅方向分解
能0.037mm/bit 、流れ方向分解能0.2mm/scanなど
の仕様を備えている。カメラ7の1台当たりの視野は7
6mmであって、各投光器11に対応して7台のカメラ7
を隣接配置する。具体的にはガイドローラ2のローラ中
心軸と平行にブラケット13を配置し、このブラケット
13上に7台のカメラ7を配置する。
【0025】本発明は、上記の検査機器に関して、投光
器11の配置、検知光4と入射光5の光軸中心面で挟む
投受光角度θ、および入射光5の位置等を以下のように
設定することにより、磁性層表面における微小欠陥を確
実に検知できるようにした。
【0026】投光器11は、磁気シート1の検査面の近
くに配置するほど反射光のエネルギーが増加する。その
一方で、投光スリットにおけるファイバースリットの照
射量のばらつきは、投光器11が検査面に近付くほど顕
著化し、カメラ7のCCD受光素子の出力にばらつきを
生じる。こうした理由から、投光器11の検査面からの
距離寸法Aを23mmに設定し、CCD受光素子の出力の
ばらつきを防止した。
【0027】投受光角度θの最適値、およびカメラ7の
最適受光位置を見出すために、表面欠陥が予め設けてあ
るテストウエブを用意し、これを所定の速度で搬送しな
がらカメラ7の信号出力レベルを計測した。投受光角度
θについては、θ値を40〜75°の間で変化させ、カ
メラ7が欠陥部を検知したときの欠陥部信号の出力レベ
ルを計測した。図3がその計測結果を示す。得られた特
性曲線から明らかな通り、投受光角度θが47〜60°
の範囲にあるとき、高い出力レベルの信号が得られ、よ
り好ましくは50〜55°の範囲にあるとき最大の信号
出力を得ることができる。なお、欠陥部がないシート表
面の信号出力レベルは、投受光角度θの変化とは無関係
にほぼ一定であった。また、光源10の発生光量を40
〜100%に変化して、欠陥部信号の出力レベルの変化
を計測したが、発生光量が70%以上であれば、前記出
力レベルに大差のないことを確認した。
【0028】上記の投受光角度θを50°に固定したう
えで、上記と同様にテストウエブを搬送しながら、カメ
ラ7の最適受光位置を探索した。通常、検査表面におけ
るカメラ7のレンズ中心軸の位置、つまり入射光5の光
軸中心位置は、検査表面における検知光4の光軸中心で
の反射点Pに一致させて、より高いエネルギー状態の反
射光を入射できるようにする。しかし、こうした受光状
態では、高輝度の入射光5が得られるものの、入射光5
に多くのシステムノイズが含まれるのを避けられない。
そこで入射光5の位置を前記反射点Pから僅かずつ遠ざ
け、カメラ7の出力信号に含まれるシステムノイズの出
力レベルを計測した。その計測結果を図4に示す。特性
曲線から明らかな通り、反射点Pからの偏倚距離Sが0.
3mmを越えると、ノイズレベルが急激に減少し、0.5mm
〜0.6mmの付近でノイズレベルはほぼ一定となる。この
計測データと、一定輝度以上の入射光5を確保する必要
上、偏倚距離Sを0.3〜0.6mmとした。より好ましく
は、0.4〜0.5mmとする。
【0029】カメラ7の基準位置(後述する軸17の中
心位置)と検査表面における入射光5の反射点との間の
距離は約240mm強離れており、偏倚距離Sを0.1mm変
化させるときのカメラ中心軸の揺動角度は1分25秒と
ごく僅かでしかない。このような僅かな角度調整を正確
に行うために、ブラケット13上に調整ホルダー15を
固定し、この調整ホルダー15で各カメラ7を支持す
る。
【0030】図5および図6において、調整ホルダー1
5は、ブラケット13に固定した基枠16と、基枠16
に対して軸17を中心にして上下揺動自在に支持された
主調整枠18と、カメラボディ19に固定した副調整枠
20などで構成する。主調整枠18は羽子板状に形成
し、その板面下部にカメラボディ19を抱持固定する取
付穴21を有する。取付穴21の一部は枠周面に達する
溝によって切り離されており、溝を介して対向する面壁
をボルト22で締緩操作することでカメラ7を取付穴2
1に着脱でき、カメラボディ19をレンズ中心軸まわり
に回動調整できる。軸17の軸中心はレンズ中心軸を通
る水平面上に位置している。
【0031】主調整枠18は、その上部と基枠16との
間に設けた調整具24で軸17を中心にして上下揺動操
作する。調整具24は、主調整枠18を間に挟んで対向
配置され、それぞれ基枠16にねじ込まれた前後一対の
調整ボルト25・25と、各ボルト25にねじ込まれた
ロックナット26・26と、基枠16と主調整枠18の
前面との間に配置した圧縮コイル形のばね27とからな
る。ばね27は主調整枠18を常に押圧付勢しており、
一方の調整ボルト25を緩め、他方の調整ボルト25を
締め込むことにより、各ボルト25の調整量分だけ主調
整枠18を同行揺動でき、調整結果を直ちに確認でき
る。
【0032】副調整枠20は、カメラボディ19をレン
ズ中心軸まわりに回動調整するために設けてあり、その
上端を間に挟む基枠16の左右側面にねじ込んだ一対の
調整ボルト28・28で傾動操作される。この傾動調整
を行うことにより、CCD受光素子の配列線を入射光5
の光軸中心面と正しく一致させることができる。副調整
枠20を調整操作するときは、先に説明したボルト22
を緩める。図5および図6において符号30はCCD受
光素子である。
【0033】以上のように構成した表面検査装置の検査
能力を確認するために、各種の表面欠陥に対する検出能
力をテストし、従来の検査装置と比較した。その結果、
磁性層表面に表われる尖鋭突起、繊維プレス(凹み欠
陥)、ロール汚れ、Nぶち落下、皮ばり(凸欠陥)、異
物の塗込み(凸欠陥)、その他の塵埃および凝集物(凸
欠陥)の全ての表面欠陥に対して、本発明の検査装置を
用いた検査法が、従来の検査法に比べてより高精度に微
小欠陥を検知でき、高密度記録方式の磁気シート1の表
面検査を十分な精度の許に行えることを確認した。
【0034】上記の実施例では、1個の光源部ユニット
に対して、複数個のカメラ7を配列する場合を示した
が、本発明はこれとは異なる機器配置を採ることができ
る。例えば投光器11と1個のカメラ7を一対にして、
この対を階段状に配置して表面検査を行うことができ
る。テープ状に分断され、あるいはディスク状に打ち抜
いた磁気シート1を検査対象とする場合にも、本発明の
検査方を適用して同様に高精度の検査を行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】表面検査装置の配置形態を示す概略側面図であ
る。
【図2】全体装置の概略を示す斜視図である。
【図3】投受光角度θの最適値の探索データを示す図表
である。
【図4】入射光の偏倚量に関する最適値の探索データを
示す図表である。
【図5】調整ホルダーの縦断側面図である。
【図6】調整ホルダーの正面図である。
【符号の説明】
1 磁気記録媒体 2 ガイドローラ 4 検知光 5 入射光 6 光源部 7 CCDラインセンサーカメラ 11 投光器 12 光ファイバー 15 調整ホルダー P 反射点 θ 投受光角度
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 20/18 576 9558−5D G11B 20/18 576C

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウエブ状の磁気記録媒体1を一定速度で
    搬送し、その搬送面に沿って配置した投光器11から磁
    性層表面へ向かって、線状の検知光4を斜めに照射し、
    磁性層表面からの入射光5を投光器11に対応して設け
    たCCDラインセンサーカメラ7で受光して表面の欠陥
    を検出する表面検査方法において、 検知光4と入射光5のそれぞれの光軸中心面で挟む投受
    光角度θを、47〜60°に設定し、 磁性層表面における入射光5の光軸中心位置が、検知光
    4の光軸中心の反射点Pから0.3〜0.6mm偏倚する状態
    で表面検査することを特徴とする磁気記録媒体の表面検
    査方法。
  2. 【請求項2】 回転駆動されるガイドローラ2に磁気記
    録媒体1を巻き掛けて搬送案内し、巻掛部の周方向ほぼ
    中央に検知光4をローラ中心軸と平行に照射して表面欠
    陥を検出する請求項1記載の磁気記録媒体の表面検査方
    法。
  3. 【請求項3】 光源10で発生した検知光4を光ファイ
    バー12を介して投光器11へ導入案内し、磁性層表面
    における照度を40万ルックス以上にして表面欠陥を検
    出する請求項1又は2記載の磁気記録媒体の表面検査方
    法。
  4. 【請求項4】 ガイドローラ2の周面から圧縮空気を噴
    出し、磁気記録媒体1をローラ周面から浮上支持した状
    態で搬送案内する請求項2又は3記載の磁気記録媒体の
    表面検査方法。
  5. 【請求項5】 ウエブ状の磁気記録媒体1を巻き掛けて
    搬送案内するガイドローラ2と、巻掛部の周面のほぼ中
    央に向かって線状の検知光4をローラ中心軸と平行に照
    射する投光器11と、磁性層表面からの入射光5を受光
    して表面の欠陥を検出するCCDラインセンサーカメラ
    7とを備えており、 検知光4と入射光5のそれぞれの光軸中心面で挟む投受
    光角度θが、47〜60°の範囲内に収まるよう、投光
    器11およびCCDラインセンサーカメラ7を配置して
    あり、 磁性層表面における入射光5の光軸中心位置が、検知光
    4の光軸中心の反射点Pから0.3〜0.6mm偏倚するよ
    う、CCDラインセンサーカメラ7を指向させてなる磁
    気記録媒体の表面検査装置。
  6. 【請求項6】 ガイドローラ2と、ガイドローラ2を回
    転駆動する駆動機構を備えており、 ガイドローラ2が焼結された多孔円筒体からなり、その
    筒内空間が圧縮空気の供給源に接続してある請求項5記
    載の磁気記録媒体の表面検査装置。
  7. 【請求項7】 ガイドローラ2と、ガイドローラ2を回
    転駆動する駆動機構を備えており、 ガイドローラ2の周面が非付着処理してある請求項5記
    載の磁気記録媒体の表面検査装置。
  8. 【請求項8】 投光器11を含む光源部6を備えてお
    り、光源部6の光源10で発生した光を光ファイバー1
    2を介して投光器11に案内し、投光器11が磁気記録
    媒体1の搬送面の近傍に配置してある請求項5又は6又
    は7記載の磁気記録媒体の表面検査装置。
  9. 【請求項9】 一群のCCDラインセンサーカメラ7が
    ガイドローラ2のローラ中心軸と平行に配置したブラケ
    ット13上に調整ホルダー15を介して支持されてお
    り、 調整ホルダー15は、ブラケット13に固定した基枠1
    6と、基枠16に対して上下揺動自在に支持された主調
    整枠18とを含み、 CCDラインセンサーカメラ7が主調整枠18で支持さ
    れており、 基枠16と主調整枠18との間に、主調整枠18を調整
    操作する調整具24が設けてある請求項5又は6又は7
    又は8記載の磁気記録媒体の表面検査装置。
  10. 【請求項10】 調整具24が、主調整枠18を間に挟
    んで対向状に配置され、それぞれ基枠16にねじ込みま
    れた一対の調整ボルト25・25と、両調整ボルト25
    にねじ込まれたロックナット26・26と、基枠16と
    主調整枠18との間に配置されて、主調整枠18を揺動
    付勢するばね27とを備えている請求項9記載の磁気記
    録媒体の表面検査装置。
  11. 【請求項11】 CCDラインセンサーカメラ7のカメ
    ラボディ19に副調整枠20が固定されており、 基枠16と副調整枠20との間に、カメラボディ19を
    レンズ中心軸の回りに回動調整する調整ボルト28・2
    8が設けてある請求項9又は10記載の磁気記録媒体の
    表面検査装置。
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