JP2005282508A - ポンプ装置 - Google Patents

ポンプ装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005282508A
JP2005282508A JP2004099835A JP2004099835A JP2005282508A JP 2005282508 A JP2005282508 A JP 2005282508A JP 2004099835 A JP2004099835 A JP 2004099835A JP 2004099835 A JP2004099835 A JP 2004099835A JP 2005282508 A JP2005282508 A JP 2005282508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pump chamber
pump
pump device
vibrator
diaphragm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004099835A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4449535B2 (ja
Inventor
Yasunari Kabasawa
康成 椛澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Casio Computer Co Ltd
Original Assignee
Casio Computer Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Casio Computer Co Ltd filed Critical Casio Computer Co Ltd
Priority to JP2004099835A priority Critical patent/JP4449535B2/ja
Publication of JP2005282508A publication Critical patent/JP2005282508A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4449535B2 publication Critical patent/JP4449535B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Reciprocating Pumps (AREA)

Abstract

【課題】確実にかつ大量に流体の移送をすることができ、作動による消費エネルギーの軽減を図れる薄型かつ小型に形成することのできる小型ポンプ装置及びそのポンプ装置機構を提供すること。
【解決手段】磁界発生装置と、筐体内の空間である第1ポンプ室及び第2ポンプ室を仕切るとともに、前記磁界発生装置によって生じる磁界によって移動することで第1ポンプ室及び第2ポンプ室の容積を変位させる振動子と、を備えることを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ポンプ装置に係り、特に燃料電池に搭載する小型ポンプ装置に関する。
近年では、遠心式、容積回転式、容積往復式、渦流式、気泡式、チュービング式などによって流体を移送させるポンプ装置を薄型でかつ小型に形成して医療機器、分析機器、事務用機器、家庭用機器などに組み込んで使用する用途が増えてきており、将来、より幅広い分野で更なる薄型でかつ小型に形成されたポンプ装置の需要が見込めるため、開発が進められている。
例えば、特許文献1に示すように、この薄型でかつ小型に形成したポンプ装置においては、電圧アクチュエータを使用したものやバイモルフ構造を持った圧電素子からなる振動子(以下、振動子)を使用したものなどが挙げられる。このような振動子を用いたポンプ装置は、流体の移送の逆流を防ぐ逆止弁としてかさ形状の逆止弁を複数配設され、振動子が上下方向に動作する時に変位するポンプ室内の容積に応じた変位する圧力にしたがって外部からポンプ室内への流体の吸い込み、ポンプ室内から外部への流体の吐出を行っている。
特開2000−265963号公報
しかしながら、この振動子を用いたポンプ装置は、逆止弁の構造のために、上下方向に動作していない状態の振動子との間のポンプ室の容積、つまり振動子が上下方向に動作してもその周辺部分に流体を移送させることができない無駄な容積であるデッドボリュームが生じてしまうという問題がある。この対応としては、デッドボリュームに応じて振動回数を増やすこと、または吐出容積を大きくして、デッドボリュームの比率を小さくすることが挙げられる。前者は、無駄なエネルギーを消費することになり、後者は、気体の場合は液体に比べて圧縮性が高いことから振動子が上方向に動作する時に変位するポンプ室内の容積に応じて圧力が高くなってもデッドボリューム内にある気体が圧縮されてポンプ室内から外部への流体の吐出量が不十分であり、振動子が下方向に動作する時に変位するポンプ室内の容積に応じて圧力が低くなってもデッドボリューム内にある気体が膨張されてポンプ室内から外部からポンプ室内への流体の吸い込み量が不十分であり、ポンプとして機能しなくなってしまうという問題がある。
特に、より省エネルギーを目指す小型燃料電池において、液中に気泡が発生しやすいメタノールなどの揮発性の高い液体燃料では、気液混合状態になりやすく、圧縮比が上がらなければ、予定した性能を発揮することができないという問題がある。また、一方の酸素においても、メタノールなどの燃料や反応後発生した一酸化炭素との反応のために、酸素含んだ空気をセパレータに導く必要もあるという問題がある。
そこで、本発明は、上記のような問題点を解決しようとしてなされたものであり、確実にかつ大量に流体の移送をすることができ、作動による消費エネルギーの軽減を図れる薄型かつ小型に形成することのできる小型ポンプ装置を提供することを目的とする。特に、気体などの圧縮性流体や揮発性のある液体などの圧縮性流体と非圧縮性流体との混合流体においても確実に移送することができる小型ポンプ装置を提供することを目的とする。
上記の問題を解決するためには、ポンプ装置において、磁界発生装置と、筐体内の空間である第1ポンプ室及び第2ポンプ室を仕切るとともに、前記磁界発生装置によって生じる磁界によって変位することで第1ポンプ室及び第2ポンプ室の容積を変位させる振動子と、を備えることを特徴とする。
この請求項1に記載の発明によれば、前記ポンプ装置に、前記磁界発生装置によって生じる磁界によって変位することで第1ポンプ室及び第2ポンプ室の容積を変位させる振動子を設けたので、従来のような電圧の印加に応じて湾曲状に変形する圧電素子と異なり、振動子自体が筐体内を移動するため、デッドボリュームを抑えることができる。
本発明によれば、ポンプ室のデッドボリュームを少なくし、効率よく大量の流体の移送することができる。従って、小型ポンプ装置において、確実にかつ大量に流体を移送することができ、作動による消費エネルギーの軽減を図ることができ、薄型かつ小型に形成することができる等という効果を奏する。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図1から図8を参照して説明する。ただし、以下の述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び実施例に限定するものではない。
〔第一の実施形態〕
本発明を適用した第一の実施形態におけるポンプ装置1について図1から図8を参照して説明する。
図2から図4に示すように、ポンプ装置1には、上面に円形状の上筐体2、上筐体2の外周下面に輪型のヨーク材5、ヨーク材5の内周内側にヨーク材5と嵌合するように円形状の下筐体8が接合して配設されており、このポンプ装置1の内部には、ポンプ室が形成される。このポンプ室には、振動子4が備えられており、この振動子4は、ポンプ室内の流体を移送させるダイヤフラム11とダイヤフラム11の外周下面に接合され、ダイヤフラム11の外周に沿った輪型の永久磁石または鉄心からなる磁性体12とから構成されている。なお、図2に示すように振動子4が下筐体8に接触するときにポンプ室内部に形成される空間を第2ポンプ室32とし、図3に示すように振動子4が上筐体2に接触するときにポンプ室内部に形成される空間を第1ポンプ室31とする。
この下筐体8の中央の下面には、ポンプ装置1のポンプ室への流体を吸入するための円形状の吸入口10が形成されており、この吸入口10の上部には、この吸入口10より大きな円形状の下凹部14が形成されている。この下凹部14には、流体を逆流させないためのダックビル構造の逆止弁7、さらにそれを固定する円筒状のスリーブ6が配設されている。また、下筐体8の内周上面には、振動子4のダイヤフラム11が下筐体8と接触するときに振動子4の磁性体12が収納することのできる円形状の磁性体収容部15が形成されている。なお、この磁性体12を収納するための磁性体収容部15は、デッドボリュームを少なくするため、磁性体12の高さと幅の寸法よりも僅かに大きい寸法が、好ましい。
下筐体8に接合しているヨーク材5の内部には、円形状のヨーク凹部13が形成されており、このヨーク凹部13には、銅線などを円形状に巻回してなるコイル3が配設されている。このコイル3は、正弦波または方形波の電流を印加させることによって磁性体となって、ポンプ装置1の内部にある振動子4を上下に振動させる駆動回路と接続されており、磁界発生装置を構成している。
ヨーク材5に接合している上筐体2の上面の中央部には、円筒状に突出して外部に流体を吐出するための吐出口9が形成されている。また、この上筐体2の下面には、ポンプ室の流体を吐出口9へ集約させる円錐形状の上くぼみ52が形成されている。なお、この上くぼみ52の高さ及び幅の寸法は、デットボリュームを少なくするため、小さい寸法が好ましい。
図6に示すように、この複数層構造のダイヤフラム11は、上筐体2側の層である上ダイヤフラム層16、中間層である中ダイヤフラム層18、下筐体8側の層である下ダイヤフラム21、ダイヤフラム間を接着固定する接着材17及び接着材20、中間層に内在するフロート弁18から複数層構造で構成されている。
このフロート弁18は、中央に逆流防止面22が形成されており、この逆流防止面22の外周には、この外周に沿って厚さ方向に貫通した4つの流入孔23,…が形成されており、さらにフロート弁18の外周面24には、2つの外くぼみ30が互いに対象位置に形成されている。
このフロート弁18の逆流防止面22の下方には、振動子4が上摺動したときに、上摺動により生じた力で第2ポンプ室32の容積を縮小させて第2ポンプ室32内を高圧にして、フロート弁18が貼り付いて流入孔23,…を塞いで第1ポンプ室31内を閉塞し、第1ポンプ室31に流入した流体を第2ポンプ室32に逆流させずに密閉性を高めて、第2ポンプ室32の流体を吐出口9から吐出させる機能、及びこれと同時に、第1ポンプ室31の容積を増大させて第1ポンプ室31内を吸入口10よりも負圧にして第1ポンプ室31に吸入口10から外部の流体を吸入させる機能を発現するように、フロート弁18が貼り付いた時にフロート弁18の流入孔23,…と部分的にも重ならない且つフロート弁18の逆流防止面22より小さい貫通孔である1つの下孔29が下ダイヤフラム層21の中央部に設けられている。
この上ダイヤフラム層16の中央部分には、振動子4が下振動したときに、第2ポンプ室32内を第1ポンプ室31内より負圧にして、フロート弁18を上ダイヤフラム層16に貼り付かせた時に、フロート弁18と下ダイヤフラム層21との隙間を形成させ、下孔29を介してこの隙間内に流入された流体が、流入孔23,…を介して第2ポンプ室32内に流れるように、フロート弁18の流入孔23,…に少なくとも部分的に重なるようなフロート弁18の4つの流入孔23,…より大きな面積の4つの上孔25,…が形成されている。
中ダイヤフラム層19の中央部には、フロート弁18を受け入れる1つの中孔27が形成されており、この中孔27の内周には、振動子4が上下摺動の際、上ダイヤフラム層16の孔25,…と流入孔20,…がずれて流体が移送できなくなることを防止するために、フロート弁18の外くぼみ30に対応する2つの突起51が形成されている。また、接着材17及び接着材19の中央には、フロート弁18を内在させる空間を中孔27とともに形成するための接着孔26及び接着孔28が形成されている。
図7に示すように、このフロート弁18を内在させる空間の寸法は、フロート弁18が中間層に形成された接着孔26、中孔27、及び接着孔28に接触しながら、上下に揺動できる寸法であり、この空間の高さの寸法は、デッドボリュームを抑えるため、フロート弁18の高さの寸法の2倍以下で形成されている。デッドボリュームを少なくしつつ、フロート弁の機能を発揮するために、この中間層の内部の高さの寸法は、フロート弁18の1.5倍以下が好ましい。
磁性体12の材質は、モータやソレノイドなどのコンポネーションに使用されている材質であれば良い。特に、ダイヤフラム4を磁界発生装置からの作用で良好に上下摺動させることができる鉄、コバルト、ニッケル、アルミニウムのいずれか一つまたはこれらの合金、またはこれらを併用したものが好ましい。また、この形状については、磁界発生装置からの磁力が得られ、ヨーク材5の内周面に近接できる円筒状の形状であることが好ましい。
ダイヤフラム11の材質は、ニトリルゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴムなどの硬軟質ゴム、PTFE、ポリイミド、塩化ビニルなどの硬軟質樹脂、鉄、銅、アルミニウム、ニッケルなどの金属薄板、またはセラミックのいずれか一つ、またはこれらを併用する複数層構造の膜である。ポンプ室内を上下に摺動する時に、ポンプ室内の流体の吸入・吐出を容易にすることができるので、剛体性のある硬質ゴム、硬質樹脂、金属薄膜、セラミックのいずれか一つまたはこれらの複合が好ましい。ダイヤフラム4の厚さは、特に限定されないが、流体を良好に移送させるために直径が40mmから50mmのときに、厚さは0.3mmから0.6mmが好ましい。
また、フロート弁18の材質は、第1ポンプ室31から第2ポンプ室32への流体の移送を容易にし、流入した第2ポンプ室32の流体を第1ポンプ室31へ逆流させないために適度な弾性を有するニトリルゴム、フッ素ゴム、クロロプレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴムなどの硬軟質ゴム、PTFE、ポリイミド、塩化ビニルなどの硬軟質樹脂である。さらに、ポンプ室でダイヤフラム11の摺動の際に、フロート弁18と上孔25または下孔29との密閉性を高めるために、シリコンゴム、ポリイミドが好ましい。フロート弁15の寸法は、直径3mmから9mmであり、高さ0.01mmから1mmである。さらに、柔軟かつ耐久力を持つことができるために、直径3mm、高さ0.1mmが好ましい。また、ダイヤフラム11の直径45mmの場合には、ダイヤフラム11が上下摺動し、流体の流入と逆流防止をさせて流体の移送が良好にできるので、図5に示す形状であって、直径5mm、厚さ0.1mmが好ましい。
逆止弁7は、アクチュエータの高周波駆動に追従しやすく、デッドボリュームを少なくすることができる最も良好なダックビル構造の逆止弁であるが、この他の逆止弁として、フィルム構造、かさ形状などの一方向弁が挙げられる。
ポンプ装置1の潤滑材として、振動子4の摺動面の摩擦係数の低減とともに摺動面からの流体のリークの防止を行えるものであればよく、粘度の高いオイルやグリスなどが挙げられる。
本発明のポンプ装置1を駆動させる磁界発生装置の条件としては、駆動周波数1,500Hz、駆動電圧50Vrms、駆動波動sin波であり、これによって振動子1が上下摺動させられる。
以下に本発明のポンプ装置1の作用について図8及び図9を参照して説明する。
図2、図3、図8及び図9に示すように、磁界発生装置のコイル3に電流が印加されることによって、振動子4は、ポンプ装置1のヨーク材5、上筐体2及び下筐体8から形成されるポンプ室の内周面を上下方向に摺動する。
図2に示すように、磁界の発生装置のコイル3に電流が印加されていないために振動子4が自重によって下筐体8と接触している、または、印加されている振動子4が下揺動して下筐体8と接触しているときには、第1ポンプ室31はほぼ消失し、第2ポンプ室32のみとなる。このとき、磁性体12が磁性体収容部15に収納されて生じる隙間及び逆止弁7と下凹部14とダイヤフラム11とから生じる隙間のデッドボリュームは、ダイヤフラム11が下筐体8に接触するときに、ほとんど生じないこととなる。磁界発生装置のコイル3に所定の方向に電流が印加されて生じるコイル3の磁界が磁性体12に浮揚力を付与し、振動子4は第1ポンプ室31側から第2ポンプ室32側に向かってポンプ装置1のポンプ室31、32の内周を上摺動し、磁界発生装置のコイル3に前記所定の方と逆方向に電流が印加されて生じるコイル3の磁界が磁性体12に押し下げる力を付与し、振動子4は第2ポンプ室32側から第1ポンプ室31側に向かってポンプ装置1のポンプ室の内周を下摺動するように制御される。
図8に示すように、白抜き矢印のように振動子4が上摺動する際に第2ポンプ室32内が高圧になる。このとき、フロート弁18の逆流防止面22が上ダイヤフラム層の上孔25よりも小さいため、第2ポンプ室32内の流体は矢印のように移動して上孔25と重なる外周面24に当たってフロート弁18を押し下げ、フロート弁18と下ダイヤフラム層21との間に隙間を消失させる。このため、振動子4の摺動によって発生する下方向の力によって下ダイヤフラム層21の下孔29をフロート弁18の逆流防止面22が押さえつけて密閉状態とする。密閉状態となったダイヤフラム11の全面が上摺動することによって第2ポンプ室32内はより高圧になり、第2ポンプ室32にある流体を上くぼみ15に集約しながら吐出口9から吐出させると同時に、容積の増大によって負圧になった第1ポンプ室31のために下筐体8の逆止弁7の逆止弁が開放され、吸入口10から新たな流体が第1ポンプ室31に流入する。したがって、この動作の間に、第2ポンプ室32内の流体が第1ポンプ室31内に流入することを防止できる。
図3に示すように、振動子4が上揺動して上筐体2と接触しているときには、第2ポンプ室32は消失し、第1ポンプ室31のみとなる。
図9に示すように、白抜き矢印のように振動子4が下摺動する際に第1ポンプ室31内が高圧になる。このとき、第1ポンプ室31内は下凹部14より正圧となり、逆止弁7は矢印の通り口を閉じるので第1ポンプ室31内の流体が下凹部14に移動することはない。そして第1ポンプ室31内の流体は下ダイヤフラム層21の大きな下孔29を介してフロート弁18を押し上げ、フロート弁18と下ダイヤフラム層21との間に隙間が生じ、この隙間から流体が中ダイヤフラム層19の4つの流入孔23,…及び上ダイヤフラム層の上孔25,…を介して矢印のように第2ポンプ室32内に移動する。
図2に示すように、磁界の発生装置のコイル3に電流が印加されて、振動子4が下筐体8に接触している状態を示す図である。
磁界の発生装置のコイル3に電流が印加されている状態が継続されるときには、振動子4は図2の状態と図3の状態の上下摺動を繰り返す。
以上のことより、上述の作用を繰り返すことによって、流体を目的の装置に供給することができる。特に、逆止弁は、第1ポンプ室からの外部への流体の流出を防ぐとともに第2ポンプ室へ押し出すことができる。またフロート弁は、振動子が上摺動するとき、逆止弁の役割をするため、第2ポンプ室から吐出口へ流体を吐出させるとともに逆止弁からの第1ポンプ室への流体の流入をさせることができる。また、フロート弁は、流入孔の役割をすることにより、振動子が下摺動するときには、第1ポンプ室の流体を第2ポンプ室に流入させることができる。
このことによって、燃料電池などの燃料又は燃料を改質された流体が液体と気体との混合状態であっても、振動子による上下摺動とフロート弁とダックビル構造の逆止弁によって、ポンプ装置を薄型でかつ小型に形成でき、ポンプ室のデッドボリュームを少なくするとともに、効率よく流体の吸入と吐出をすることができる。従って、燃料電池の反応作用に必要な気体と液体を効率よく反応器に移送させることができ、燃料電池を用いた携帯電話やノートパソコンなどの小型電子機器に内臓することが可能である。
なお、上筐体1の吐出口9に逆止弁を配置してもよい。以上のことより、振動子が下摺動をする時に、吐出口9からの第2ポンプ室32への流体の逆流を防止することができる。
また、ポンプ装置1の外装を防磁処理を行ってもよい。以上のことより、他の電子機器への誤作動を抑えることができる。
〔第二の実施形態〕
本発明の第二の実施形態のポンプ装置33について第一の実施の形態と異なる構成、作用、効果について、図10から図12を参照して説明する。なお、前述の第一の実施形態の内在するフロート弁の数及び配設するダックビル弁の数を変更したものである。
図10は、本発明を適用した第二の実施形態におけるポンプ装置33の中央線における断面図である。図11は、このポンプ装置33を示す分解斜視図であり、図12は、ダイヤフラムを示す分解斜視図である。
図10に示すように、ポンプ装置33には、下筐体8、ヨーク材5、上筐体36から構成されており、これらが接合して配設されている。この上筐体36の上面の吐出口39には、流体が吐出口39から第2ポンプ室32へ逆流しないための逆止弁であるダックビル弁35、さらにダックビル弁35を固定するスリーブ34が配設される。
図10から図12に示すように、上下に摺動する振動子38は、磁性体12とダイヤフラム40とから構成されており、このダイヤフラム40には、4つのフロート弁18がダイヤフラム40の直交する直径上で半径の1/2の位置に内在するように配設されている。このフロート弁18の位置には、フロート弁機能を発揮できるように上ダイヤフラム41の16この上孔46,…、接着材42の4つの接着孔47,…、4つの中ダイヤフラム43の中孔48,…、接着材44の4つの接着孔49,…、及び下ダイヤフラム45の下孔50,…が形成されている。
以下に、第二の実施形態のポンプ装置33の作用を説明する。
磁界発生装置によって、ポンプ装置33のポンプ室の振動子38が上下摺動する。図10及び図12に示すように、上下摺動する際に、内在する4個のフロート弁18が機能して、それぞれ流体を第1ポンプ室31から第2ポンプ室32に移送させると同時に、第2ポンプ室32からの吐出口39へ流体を吐出及び吸入口10からの第1ポンプ室31に流体を流入させる。図10に示すように、流体を吐出させる際に、ダイヤフラム38が流体を押すことによって、ダックビル弁35が機能して、振動子38が下摺動する際に、ダックビル弁35が閉じて吐出口39からの流体の逆流を防ぐ。
以上のことより、4つのフロート弁によって良好に上下摺動しながら、流体を吸入し、第1ポンプ室から第2ポンプ室に移送し、吐出することができる。この際、上筐体に配設されたダックビル弁によってダイヤフラムが下摺動するときに吐出口からの気体の流入を防ぐことができる。
なお、上記各実施形態では、磁性体12の縦方向に切断したときの断面形状が長方形であったが、これに限らず図13に示すように、振動子4が下方に移動したときスムースに磁性体収容部15に収納できるように、縦方向に切断したときの断面形状における下底が上底より短い台形となるような磁性体12を設け、磁性体12の形状に合わせてデッドスペースが最小限となるように、縦方向に切断したときの断面形状が下底が上底より短い台形となる磁性体収容部15にしてもよい。このような構造とすることによって、振動子4が上下動する際に左右方向にずれたとしても磁性体12の傾斜面が磁性体収容部15の傾斜面で摺動して小さい摩擦で磁性体12を磁性体収容部15に収容することができる。
また、上記各実施形態では、磁性体12がダイヤフラム11の下面に位置し、第1ポンプ室31側に磁性体12を収容する磁性体収容部15を設けたが、代わりに、磁性体12をダイヤフラム11の上面に配置し、第2ポンプ室32側に磁性体12を収容する磁性体収容部15を設けてもよく、或いは、下磁性体12がダイヤフラム11の下面に位置し、第1ポンプ室31側に下磁性体12を収容する下磁性体収容部15を設けるとともに、上磁性体12をダイヤフラム11の上面に配置し、第2ポンプ室32側に上磁性体12を収容する上磁性体収容部15を設けてもよい。
本発明の第一の実施形態によるポンプ装置を示す斜視図である。 本発明の第一の実施形態によるポンプ装置の振動子が下摺動して第1ポンプ室を形成している状態を示す断面図である。 本発明の第一の実施形態によるポンプ装置の振動子が上摺動して第2ポンプ室を形成している状態を示す断面図である。 本発明の第一の実施形態によるポンプ装置を示す分解斜視図である。 本発明の第一の実施形態による振動子を示す分解斜視図である。 本発明の第一の実施形態によるダイヤフラムを示す分解斜視図である。 本発明の第一の実施形態によるフロート弁を示す図である。 本発明の第一の実施形態によるポンプ装置の振動子が上摺動する状態を示すポンプ室の断面図である。 本発明の第一の実施形態によるポンプ装置の振動子が下摺動する状態を示すポンプ室の断面図である。 本発明の第二の実施形態におけるポンプ装置を示す断面図である。 本発明の第二の実施形態におけるポンプ装置を示す分解斜視図である。 本発明の第二の実施形態におけるダイヤフラムを示す分解斜視図である。 本発明におけるポンプ装置の他の構造を示す断面図である。
符号の説明
1 ポンプ装置
4 振動子
11 ダイヤフラム
12 磁性体
18 フロート弁
7,35 逆止弁

Claims (8)

  1. 磁界発生装置と、
    筐体内の空間である第1ポンプ室及び第2ポンプ室を仕切るとともに、前記磁界発生装置によって生じる磁界によって移動することで第1ポンプ室及び第2ポンプ室の容積を変位させる振動子と、
    を備えることを特徴とするポンプ装置。
  2. 請求項1に記載のポンプ装置において、
    前記振動子は、磁性体と、剛体性を有するダイヤフラムと、単独または複数のフロート弁と、を有することを特徴とするポンプ装置。
  3. 請求項2に記載のポンプ装置において、
    前記フロート弁は、逆流防止面と、外周に沿った流入孔と、外くぼみを形成する外周面と、から構成され、
    前記ダイヤフラムは、
    前記フロート弁の前記流入孔の上方に、前記流入孔より大きく、前記流入孔に対応する、単独または複数の上孔を形成する前記第2ポンプ室側に位置する上ダイヤフラム層と、
    前記振動子の摺動に伴って揺動する前記フロート弁が内在し、前記フロート弁のくぼみに対応する突起を形成する、単独または複数の中孔を形成する中ダイヤフラム層と、
    前記フロート弁の前記逆流防止面の下方に、前記逆流防止面より小さい、単独または複数の下孔を形成する前記第1ポンプ室側に位置する下ダイヤフラム層と、
    前記上ダイヤフラム層と前記中ダイヤフラム層と前記下ダイヤフラム層とを接合する接着材と、から構成される、
    ことを特徴とするポンプ装置。
  4. 請求項2または請求項3に記載のポンプ装置において、
    前記ダイヤフラムの膜の材質は、硬軟質ゴム、硬軟質樹脂、金属薄板、セラミックのいずれか一つまたはこれらを併用したものであることを特徴とするポンプ装置。
  5. 請求項2から請求項4に記載のポンプ装置において、
    前記フロート弁の材質は、フィルム状の弾性材質であることを特徴とするポンプ装置。
  6. 請求項5に記載のポンプ装置において
    前記フィルム状の弾性材質は、フッ素ゴム、ニトリルゴム、クロロポレンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコンゴム、ポリイミドのいずれか一つであることを特徴とするポンプ装置。
  7. 請求項1から請求5のいずれか一項に記載のポンプ装置において、
    前記第1ポンプ室の逆止弁が設けられ、前記第2ポンプ室の吐出口に前記逆止弁と同方向に流体を流出する逆止弁を配設することを特徴とするポンプ装置。
  8. 請求項2から請求項7のいずれか一項に記載のポンプ装置において、
    前記磁性体の材質は、鉄、ニッケル、コバルトの金属のいずれか一つまたはこれらの合金、またはこれら金属またはこれらの合金を併用することを特徴とするポンプ装置。
JP2004099835A 2004-03-30 2004-03-30 ポンプ装置 Expired - Fee Related JP4449535B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004099835A JP4449535B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 ポンプ装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004099835A JP4449535B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 ポンプ装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005282508A true JP2005282508A (ja) 2005-10-13
JP4449535B2 JP4449535B2 (ja) 2010-04-14

Family

ID=35181173

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004099835A Expired - Fee Related JP4449535B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 ポンプ装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4449535B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005214113A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Casio Comput Co Ltd ポンプ装置及びダイヤフラムアクチュエータ
JP2007139769A (ja) * 2005-11-14 2007-06-07 Immobilien Ges Helmut Fischer Gmbh & Co Kg 特に、薄層の厚さ測定装置用の測定プローブ

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005214113A (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Casio Comput Co Ltd ポンプ装置及びダイヤフラムアクチュエータ
JP4586371B2 (ja) * 2004-01-30 2010-11-24 カシオ計算機株式会社 ポンプ装置及びダイヤフラムアクチュエータ
JP2007139769A (ja) * 2005-11-14 2007-06-07 Immobilien Ges Helmut Fischer Gmbh & Co Kg 特に、薄層の厚さ測定装置用の測定プローブ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4449535B2 (ja) 2010-04-14

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5494658B2 (ja) バルブ、流体装置及び流体供給装置
JP5982117B2 (ja) マイクロダイヤフラムポンプ
KR101033077B1 (ko) 압전 펌프
EP1277957B1 (en) Miniature pump, cooling system and portable equipment
CN112204256B (zh)
EP1548284A2 (en) A diaphragm pump
JP4957480B2 (ja) 圧電マイクロポンプ
JP5170250B2 (ja) 圧電ポンプ
JPWO2009050990A1 (ja) 圧電マイクロブロア
JP2007092677A (ja) ポンプ装置
US20090159830A1 (en) Fluid transportation device
JP2012107636A (ja) 圧電マイクロポンプ
JP2011241808A (ja) 流体装置
JP4449535B2 (ja) ポンプ装置
JP2009041538A (ja) 流体用ダイヤフラムポンプ
JP2010230015A (ja) ポンプ装置
JP2005248713A (ja) 流体ポンプ
JP4586371B2 (ja) ポンプ装置及びダイヤフラムアクチュエータ
JP4365564B2 (ja) 小型ポンプ
JP4571025B2 (ja) 小型ダイヤフラムポンプ
JP2009041501A (ja) ダイヤフラムポンプ
CN216554348U (zh) 水泵
JP2006300037A (ja) 圧電ダイヤフラムポンプ
JP2010084527A (ja) 圧電ポンプ
JP2005054658A (ja) ポンプ装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070320

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Effective date: 20090831

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090901

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20100105

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20100118

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 3

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130205

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140205

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees