JP2005281657A - 野菜・果物の洗浄剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】野菜や果物類を特殊な装置を使用せずに、野菜や果物に付着した残留農薬と雑菌を低減させることを目的とした洗浄剤を提供すること。
【解決手段】ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%の割合で含む洗浄剤を用いて、野菜や果物類に付着している残留農薬と雑菌を簡単、安全、低廉に除去することが可能な所定濃度の洗浄液を野菜や果物類の洗浄剤とした。
【解決手段】ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%の割合で含む洗浄剤を用いて、野菜や果物類に付着している残留農薬と雑菌を簡単、安全、低廉に除去することが可能な所定濃度の洗浄液を野菜や果物類の洗浄剤とした。
Description
本発明は、野菜や果物類に付着した残留農薬と雑菌を低減させる洗浄剤である。
従来、野菜や果物類の洗浄は、流水洗いや手洗いが主であった。しかし、これら方法では、野菜や果物類に付着した農薬までは除去することはできなかった。
野菜や果物に使用される農薬は害虫駆除や感染病に対するものであり、人体には毒性が強いものが含まれているのが現状である。特に害虫や病気に弱い野菜や果物類は1週間に1回以上、収穫までに18〜40回以上にわたり、農薬を散布することになる。
野菜や果物等の害虫駆除に使用する農薬は多岐にわたる。以下にそれらの一部を列挙する。
殺虫剤系としては有機リン系剤、カーバメート系剤、合成ピレスロイド系剤、ネライストキン系剤、クロロニコチニル系剤、有機塩素系剤、脱皮阻害剤(1GR)、生物農薬BT剤、農業用抗生物質剤・ストレプトマイシン剤・アグリマイシン100
殺菌剤系としてはPLNB剤(ペンタゲンPCNB)、エクロメゾール剤(タチガレン)、メタスルホカルブ剤(カヤベスト)、フルスルファミド剤(ネビシン)
土壌消毒剤としてはクロルピクン剤(クロルピクリンくん蒸剤)、臭化メチル剤(臭化メチルくん蒸剤)、カーバルNCR剤(カーバルくん蒸剤)、ダゾメット剤(バスアミドソイルボン)、メチルイソチオシアネート剤(トラックサイド・ネマレート)などが挙げられる。
例えば、キュウリ生産においてのハウス栽培を一例にあげる。発芽してから収穫が終わるまで栽培期間は約5〜6ヶ月間を必要とする。この栽培期間に害虫駆除・病原菌駆除のために農薬散布を7〜10日に1回の割合で行うことになる。生産出荷までには約24回以上農薬散布を行っている。このため、生産物であるキュウリ表面に多くの残留農薬が付着し出荷されることになる。キュウリの栽培は同一農薬を2回使用することはほぼなく、同一農薬を2回使用した場合、害虫・病原菌が耐性をもち繁殖する恐れがあり、商品価値のない生産物ばかりが採れ、流通市場に出荷できなくなる恐れがある。
このような結果、野菜や果物類に残留農薬が非常に多く付着することになる。
これら生産現場で使用された農薬は、生産物である野菜や果物類に付着したままの状態で出荷されることになる。野菜や果物類に付着した残留農薬は、流水洗いや手洗いでは、残留農薬の流出は2%ほどで大半は残留する。また、雑菌は残ることになる。現状では野菜や果物類に付着した残留農薬は食物の摂取に伴い人体に摂取されてしまうことになる。
解決しようとする問題点は、野菜や果物類を特殊な装置を使用せずに、野菜や果物に付着した残留農薬と雑菌を低減させることを目的とした洗浄剤を提供することである。
本発明は、上記の課題を解決するための洗浄剤成分を確立したことによる。洗浄剤を使用することで野菜や果物に付着した農薬と雑菌を低減させることを特徴とする。洗浄剤成分はソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%、カリウムミョウバンを10〜40%、ナトリウムミョウバンを10〜40%、重炭酸ナトリウムを10〜50%含む。
本発明の洗浄剤は、野菜や果物の表面に付着した残留農薬を野菜や果物からコロイド状に剥離させる。洗浄剤を含んだ洗浄水中のカリウムミョウバン・ナトリウムミョウバンが剥離させた農薬を吸着し、吸着後は野菜や果物の表面に再付着することはなく、洗浄水の中で沈殿・浮遊している。また、重炭酸ナトリウムが洗浄剤を含んだ洗浄水の中で野菜や果物を洗浄し、野菜や果物から農薬と雑菌を分離することができる。
本発明は非イオン系のソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を配合した洗浄剤であるが他の陽イオン系、陰イオン系、非イオン系の界面活性剤であっても人体に無害であることが証明できるならば、ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤の代用として使用する使用することは可能である。
本発明の洗浄剤は、流水洗いや手洗いに比べて、野菜や果物類に付着した農薬と雑菌を半減させることができる。洗浄剤を含んだ洗浄水中に野菜や果物を漬け込み、漬け込み後10分以上で薬物残留が1/5〜1/8に減らすことができ、雑菌も約1/3に減少する。
また、洗浄剤の成分はソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤10〜70%、カリウムミョウバン10〜40%、ナトリウムミョウバン10〜40%と重炭酸ナトリウム10〜50%であり、食品に利用できるものを使用しており、洗浄剤が野菜や果物類に付着しても健康に害を及ぼすことは無いものである。
本発明の洗浄剤はpH7.8であり、1000倍液に希釈した場合pH7.2となる。このため、素手で取り扱うことができる範囲内の洗剤であり、工業・家庭においても安全かつ低廉に取り扱うことができる。
本発明の洗浄剤の対象野菜や果物は、野菜ではキュウリ、トマト、キャベツ、カボチャなど、果物はレモン、オレンジ、桃、さくらんぼ、びわ、ぶどう、なし、みかん、いちごなどを例示できる。ただし、これらに限定されるわけではない。特に輸入野菜や輸入果物においては、収穫後の農薬散布が行われている事例が過去にもあり、残留農薬を除去することが大きく必要とされている。
本発明の洗浄剤を用いて対象物を洗浄する例を以下に示す。
本発明の洗浄剤を、水に対して1000倍液に希釈し、洗浄液を作る。この洗浄液を野菜や果物類が入った桶に注ぎ、野菜や果物類が十分に覆い被るように洗浄液を入れる。この桶に入った洗浄液中で野菜や果物類を約1〜3分手洗いし、流水で約5〜15秒すすぐことによって、野菜や果物類に付着した残留農薬と雑菌を低減させることができる。
本発明の実施の形態を具体的な実施例に基づいて詳述するが、これは代表的な実施例を示したものであり、本発明はこれらの実施例によって限定されるものでない。
本発明の洗浄剤1gに対して1000gの水を用意し、これに溶かして1000倍希釈の洗浄液を用意した。また、特に何も加えていない水を用意した。
対象物として、農薬散布が施してあるキュウリを20本用意した。これは農薬としてクロルプロファム(クロルフェナピル)を使用していることがわかっているものである。このキュウリを二グループに分けて洗浄前と洗浄後、洗浄中に洗浄剤を使用したものと洗浄中に水だけを使用したものとで実験を実施した。
あらかじめ用意した一方のキュウリを桶に入れ、キュウリが覆い被るくらい十分に洗浄液を注いでいった。キュウリを桶の中の洗浄液で手洗いし、その後水洗いした。もう一方はキュウリを桶に入れ、キュウリが覆い被るくらい十分に水を注いでいった。キュウリを桶の中の水で手洗いし、その後水洗いした。
これらキュウリの洗浄前後、洗浄液使用と水使用の二グループをガスクロマトグラフィーで分析したものが表2である。分析対象化学物質は農薬として使用されたクロルプロファム(クロルフェナピル)であり、残留農薬の低減状態を示したものである。
桶や鍋に水道水を入れ、水1000gに対して本発明の洗浄剤を1〜12g入れ、洗浄液を作る。この洗浄液に野菜や果物を入れ、手洗いする。桶や鍋で手洗いする時間は約1〜10分、野菜や果物の表面を満遍なく洗うようにする。その後、野菜や果物を引き上げ、野菜や果物を流水洗いする。流水洗いは約5〜60秒で非常に短時間である。
洗浄後の野菜や果物の残留農薬は洗浄前に比べて約1/3以下に減少し、雑菌は洗浄前に比べて約1/2以下に減少する。
Claims (3)
- ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%の割合で含む野菜・果物の洗浄剤。
- ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%、カリウムミョウバン(KAl(SO4)3・12H2O)を10〜40%、ナトリウムミョウバン(NaAl(SO4)3・12H2O)を10〜40%と重炭酸ナトリウム(NaHCO3)を10〜50%の割合で含む野菜・果物の洗浄剤。
- ソルビット脂肪酸エステル型界面活性剤を10〜70%、カリウムミョウバン(KAl(SO4)3・12H2O)を10〜40%、ナトリウムミョウバン(NaAl(SO4)3・12H2O)を10〜40%と重炭酸ナトリウム(NaHCO3)を10〜50%の割合で含み、pHが7.0〜8.5の間である野菜・果物の洗浄剤。
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