JP2005280131A - 反射フイルム - Google Patents

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昌生 美川
Manabu Kitamura
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Abstract

【課題】金属反射層の本来有する高い反射性を維持しつつ、優れた耐候性をも兼ね備えた反射フイルムを提供するものである。
【解決手段】プラスチックフイルムの片面にアンカー層、金属反射層、プライマー層、耐候性樹脂層が順次形成された反射フイルムであって、耐候性樹脂層が、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなることを特徴とする耐候性に優れた反射フイルム。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属反射性及び耐候性に優れ、液晶ディスプレイのバックライトや蛍光灯の反射板等に使用すれば特に有益な反射フイルムに関する。
従来から、プラスチックフイルムにアルミニウム薄膜層や銀薄膜層等からなる金属反射層、樹脂からなる保護層が順次形成された反射フイルムが知られている。
例えば特許文献1には、プラスチックフイルムからなる基材上、少なくともアンカー層、銀蒸着層等の金属蒸着層、必要により保護層を形成した反射フイルムが記載されており、該反射フイルムの反射面は金属蒸着層面側を使用するものである。
そして、上記保護層について、その厚さは0.1〜10μmである旨、及び使用する樹脂としては、アミノ系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ウレタン系樹脂、メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、ニトロセルロース等が使用可能である旨の記載がある。
特開2000−187207号公報
また、反射フイルムを紫外線から保護する目的で、反射面がプラスチックフイルム面側である場合には、プラスチックフイルム中又はプラスチックフイルム上に形成した樹脂層中に、反射面が金属反射層面側である場合には、金属反射層上に形成された保護層中に、紫外線吸収剤を混入した反射フイルムが知られており、該紫外線吸収剤としては、一般にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が使用されている。
さらに、紫外線のみならず温度や湿度に対する耐久性を向上する目的で、紫外線吸収能を持つ特定の基を分子鎖内に有する重合体からなる樹脂層を形成した反射フイルムが知られている。
特許文献2には、プラスチックフイルムからなる基材(A)の片面に、アンカー層(B)、銀蒸着層(G)、樹脂からなる腐食防止層(C)を形成し、さらにプラスチックフイルムからなる基材(A)の反対面に、少なくとも紫外線安定性基を重合体分子鎖内に結合して含有する樹脂層(D)を設けた耐久性反射フイルムが記載されている。
そして、該耐久性反射フイルムは樹脂層(D)側が光の反射面となっており、樹脂層(D)と、光を反射する銀蒸着層(G)の間にあるプラスチックフイルムからなる基材(A)の厚さは、6〜300μm、好ましくは12〜40μmである(実施例の基材の厚さは25μmである)。
また、紫外線安定性基として、具体的には立体障害ピペリジン骨格を有する基である旨や、耐久性向上のためには、紫外線安定性基保有樹脂中にさらに紫外線吸収性基(実施例にはベンゾフェノン骨格が例示されている)が重合体に結合した樹脂層(D)が好ましい旨が記載されている。
特開2002−122717号公報
しかし、特許文献1記載の反射フイルム、及び特許文献2記載の耐久性反射フイルムには、以下に示す欠点があった。
(1)特許文献1記載の反射フイルムはもちろん、仮に該反射フイルムの保護層にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等の一般的な紫外線吸収剤を混入した反射フイルムであっても、紫外線のみならず、熱、湿度等の影響により、経時で、プラスチックフイルムからなる基材が黄色に着色したり、金属蒸着層に腐食やクラックが発生したりして、初期の反射率が著しく低下する場合があり、耐候性に劣るものであった。
ここで、上記耐候性とは、液晶ディスプレイのバックライトユニットの一般的な耐候性試験である、耐熱性試験(温度85℃の環境下で1000時間放置)、耐湿性試験(温度65℃、湿度95%の環境下で1000時間放置)、耐光、耐熱性試験(温度80℃の環境下で、冷陰極管に巻き付けて1000時間放置)、及び耐冷熱サイクル試験(温度−40℃の環境下で30分放置後、続けて温度85℃の環境下で30分放置する工程を1サイクルとし、これを100サイクル)の各試験を反射フイルムのみで行なった場合に、各試験の前後で、可視光反射率が97%以上であり、かつ黄色度が7.0未満であることを満足することをいう。
(2)特許文献2記載の耐久性反射フイルムは、光の反射面が、樹脂層(D)側であるので、反射面を反対面側、すなわち腐食防止層(C)側にした場合と比較して、反射率が低いという欠点があった。
詳細には、反射面を腐食防止層(C)側にした場合には、光は腐食防止層を通過した後に銀蒸着層で反射されるが、腐食防止層の厚さは非常に薄く、すなわち0.5〜5μm程度の厚さしかなく、反射率にはほとんど影響を与えることはないので、結果的に反射光の反射率は非常に高くなる。
これに対し、反射面を樹脂層(D)側とした場合には、光は、厚さが非常に厚い、すなわち通常25μm程度以上の厚さであるプラスチックフイルムからなる基材を一旦通過した後、反射層である銀蒸着層で反射され、そして反射された光は、さらにもう一度プラスチックフイルムからなる基材を通過することになるため、結果的に反射光の反射率は、反射面を腐食防止層(C)側にした場合と比較して低くなるのである。
(3)特許文献2記載の耐久性反射フイルムは、特許文献1記載の反射フイルムよりも耐候性はやや優れていたが、前記した耐候性を満足するものではなかった。
また、反射面を腐食防止層(C)側にした場合には、上記の通り反射率は高くなるが、反射面を樹脂層(D)側にした場合と比較すると耐候性がさらに悪くなり、仮に腐食防止層(C)に替えて、又は腐食防止層(C)上に、立体障害ピペリジン骨格を有する基を重合体分子鎖内に結合して含有する樹脂層(D)のような耐候性に比較的優れた樹脂層を形成しても、前記した耐候性を満足するものとはならなかった。
以上の通り、高い反射性と優れた耐候性を兼ね備えた反射フイルムは存在しなかった。
本発明は、上記全ての欠点を除去したものであり、金属反射層の本来有する高い反射性を維持しつつ、優れた耐候性をも兼ね備えた反射フイルムを提供するものである。
[1]本発明は、プラスチックフイルムの片面にアンカー層、金属反射層、プライマー層、耐候性樹脂層が順次形成された反射フイルムであって、耐候性樹脂層が、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなることを特徴とする耐候性に優れた反射フイルムである。
[2]本発明は、骨格樹脂がアクリル樹脂である上記[1]記載の反射フイルムである。
[3]本発明は、アクリル樹脂が、水酸基価が25mgKOH/g以上のアクリル樹脂である上記[2]記載の反射フイルムである。
本発明の反射フイルムは、プラスチックフイルムの片面にアンカー層、金属反射層、プライマー層、耐候性樹脂層が順次形成された反射フイルムであって、耐候性樹脂層が、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなる構成であるので、高い反射性と優れた耐候性を兼ね備えている。
具体的には、本発明の反射フイルムは、反射面がプラスチックフイルム側ではなく耐候性樹脂層側であり、しかも金属反射層上に形成されるプライマー層と耐候性樹脂層の厚さの合計が約1〜13μmであり、非常に薄いので、可視光反射率が97%以上となり、反射性に優れている。
また、本発明の反射フイルムは、液晶ディスプレイのバックライトユニットの一般的な耐候性試験である、耐熱性試験(温度85℃の環境下で1000時間放置)、耐湿性試験(温度65℃、湿度95%の環境下で1000時間放置)、耐光、耐熱性試験(温度80℃の環境下で、冷陰極管に巻き付けて1000時間放置)、及び耐冷熱サイクル試験(温度−40℃の環境下で30分放置後、続けて温度85℃の環境下で30分放置する工程を1サイクルとし、これを100サイクル)の各試験を反射フイルムのみで行なった場合に、各試験の前後で、可視光反射率が97%以上であり、かつ黄色度が7.0未満であることを満足する、優れた耐候性を有する反射フイルムである。
反射フイルムが、上記各試験の前後で、可視光反射率が97%以上であり、かつ黄色度が7.0未満であることを満足するものであれば、液晶ディスプレイのバックライトはもちろん、その他蛍光灯の反射板等に使用しても実用上問題ないものである。
本発明の反射フイルムは、プラスチックフイルムの片面にアンカー層、金属反射層、プライマー層、耐候性樹脂層が順次形成された反射フイルムであって、耐候性樹脂層が、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなるものであって、耐候性樹脂層面側を光の反射面として使用可能なものである。
本発明の反射フイルムに使用するプラスチックフイルムは、本発明の反射フイルムの高い反射性及び優れた耐候性を保持できるものであれば特に制限はなく、ポリエチレンテレフタレートフイルム、ポリエチレンナフタレートフイルム、アクリルフイルム、ポリイミドフイルム、ポリアミドイミドフイルム、フッ素フイルム、ポリエチレンフイルム、ポリプロピレンフイルム等の各種プラスチックフイルムが使用できる。
プラスチックフイルムの厚さは、9〜175μmが好ましく、より好ましくは12〜75μmである。
厚さが、9μmより薄いと、反射フイルムの加工時に、しわが生じたり、場合によっては破れたりして作業性が悪くなるので好ましくない。
厚さが、175μmより厚いと、偏肉やたるみによるプラスチックフイルムの平滑性が悪くなり、金属反射層が均一に形成されにくくなるので好ましくない。
本発明の反射フイルムに形成されるアンカー層は、樹脂からなり、プラスチックフイルムと後で述べる金属反射層とを密着するものである。
従って、アンカー層はプラスチックフイルムと金属反射層とを密着する密着性、金属反射層を真空蒸着法等で形成する時の熱にも耐え得る耐熱性、及び金属反射層が本来有する高い反射性能を引き出すための平滑性が必要である。
アンカー層に使用する樹脂は、上記の密着性、耐熱性、及び平滑性の条件を満足するものであれば特に制限はなく、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリアミド系樹脂、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル酢酸ビニル共重合体系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂とメラミン系樹脂の混合樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
アンカー層の厚さは、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
厚さが、0.01μmより薄いと、密着性が悪くなりアンカー層を形成した効果がなく、またプラスチックフイルム表面の凹凸を覆い隠すことができ難くなり、平滑性が悪くなり、結果的には反射フイルムの反射率が低くなってしまうので好ましくない。
厚さが、3μmより厚くても、密着性の向上は望めず、かえって塗りムラの発生により平滑性が悪くなったり、アンカー層の硬化が不充分となる場合があるので好ましくない。
アンカー層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
本発明の反射フイルムに形成される金属反射層は、金属薄膜層からなり反射フイルムに高い反射性を付与するものである。
従って、金属反射層に使用する金属薄膜層は、高い反射性を有するものであれば特に制限はなく、銀薄膜層、アルミニウム薄膜層等が使用できるが、中でも高い反射性を有する銀薄膜層が特に好ましい。
金属反射層の厚さは、30〜200nmが好ましく、60〜150nmがより好ましい。
厚さが、30nmより薄いと、反射性が充分に得られず、また耐候性も悪くなるので好ましくない。
厚さが、200nmより厚いと、金属反射層にクラックが生じて反射性が悪くなる場合や、いわゆる焼け現象により金属反射層が黄色に着色して黄色度が高くなる場合があるので好ましくない。
金属反射層の形成方法は、真空蒸着法、スパッタリング蒸着法、EB蒸着法、CVD蒸着法等、従来公知の方法が使用できる。
本発明の反射フイルムは、前記したように、液晶ディスプレイのバックライトユニットの一般的な耐候性試験である、耐熱性試験(温度85℃の環境下で1000時間放置)、耐湿性試験(温度65℃、湿度95%の環境下で1000時間放置)、耐光、耐熱性試験(温度80℃の環境下で、冷陰極管に巻き付けて1000時間放置)、及び耐冷熱サイクル試験(温度−40℃の環境下で30分放置後、続けて温度85℃の環境下で30分放置する工程を1サイクルとし、これを100サイクル)の各試験を反射フイルムのみで行なった場合に、各試験の前後で、可視光反射率が97%以上であり、かつ黄色度が7.0未満であることを満足する、優れた耐候性を有するものである。
そして、反射フイルムが上記の各試験の前後で、可視光反射率が97%以上であり、かつ黄色度が7.0未満であることを満足するものであれば、液晶ディスプレイのバックライトはもちろん、その他蛍光灯の反射板等に使用しても実用上問題ないものである。
本発明の反射フイルムが、上記の優れた耐候性を有するには、金属反射層上にプライマー層、及び耐候性樹脂層がこの順に積層されていることが必要であり、どちらの層が欠けても本発明の反射フイルムが上記の耐候性を満足することができない。
すなわち、本発明の反射フイルムが金属反射層上にプライマー層、及び耐候性樹脂層がこの順に積層されていることにより、はじめて上記の優れた耐候性を満足することができるものである。
本発明の反射フイルムに形成される耐候性樹脂層は、光の反射面側の最表層にあって、プライマー層とともに金属反射層を光、熱、水等から保護するものであり、本発明の反射フイルムに優れた耐候性を付与するものである。
さらに耐候性樹脂層は、透明性がよく、厚さもプラスチックフイルムと比べて非常に薄いため、本発明の反射フイルムの反射率にはほとんど影響を与えることはないので、金属反射層が本来有する高い反射性を維持することができるものである。
そして、耐候性樹脂層はメタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなるものである。
一般的に樹脂層に紫外線が照射されると、ラジカル反応が起こり、樹脂層表面を徐々に酸化していくが、メタクリル酸ピペリジニル基は、このラジカル反応の促進を阻害する作用があるため、樹脂層の酸化を防止でき、耐光性を向上する働きをするものである。
また、メタクリル酸シクロヘキシル基は、耐熱性及び耐湿性を向上する働きがある。
従って、耐候性樹脂層を上記の構成とすることで、本発明の反射フイルムが、高い反射性と優れた耐候性をも兼ね備えたものとなるのである。
耐候性樹脂中の骨格樹脂は、透明性や耐候性の点からアクリル系樹脂が好ましい。
さらにアクリル系樹脂を、水酸基価が25mgKOH/g以上のものとしておけば、イソシアネートとの反応性が向上するため、耐熱性、耐湿性、及び金属反射層との密着性がより向上するとともに、アルコール等の溶剤に対する耐性も向上するので好ましい。
また、耐候性樹脂を、ガラス転移温度を90℃以上、分子量を10万以上としておけば耐候性樹脂層がより強靭になり、急激な温度上昇や温度降下が交互に繰り返されるような過酷な環境下にあっても、耐候性樹脂層にクラックが発生し難く、より耐候性が向上する。
耐候性樹脂層中のイソシアネートの種類は特に制限はなく、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートが使用可能であるが、耐候性の点から、XDI系、MDI系、HMDI系のイソシアネートを使用するのが好ましい。
耐候性樹脂層の厚さは、1〜10μmが好ましく、3〜6μmがより好ましい。
厚さが、1μmより薄いと、本発明でいう充分な耐候性が得られないので好ましくない。
厚さが、10μmより厚いと、耐候性樹脂層の透明性が低下したり、塗りムラが発生したりする場合があり、結果的に反射フイルムの反射性が低下する場合があるので好ましくない。
耐候性樹脂層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
本発明の反射フイルムに形成されるプライマー層は、金属反射層と耐候性樹脂層間にあって、両層間の密着性を向上し、さらに耐候性樹脂層とともに金属反射層を光、熱、水等から保護するものであり、本発明の反射フイルムに優れた耐候性を付与するものである。
プライマー層に使用する樹脂は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、メラミン系樹脂、エポキシ系樹脂等の単独またはこれらの混合樹脂が使用でき、耐候性の点からポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂が好ましく、さらにイソシアネート等の硬化剤を混合した熱硬化型樹脂とすればより好ましい。
イソシアネートは、TDI(トリレンジイソシアネート)系、XDI(キシレンジイソシアネート)系、MDI(メチレンジイソシアネート)系、HMDI(ヘキサメチレンジイソシアネート)系等の従来から使用されてきた各種イソシアネートの1種又は2種以上混合したものが使用できる。
また、上記熱硬化型樹脂に、さらにシランカップリング剤を混合すれば、耐候性がより向上するので好ましい。
中でもアミノ基を有するシランカップリング剤としておけば、耐候性の点から万全である。
プライマー層の厚さは、0.01〜3μmが好ましく、より好ましくは0.1〜1μmである。
厚さが、0.01μmより薄いと、金属反射層と耐候性樹脂層間の密着性が悪くなりプライマー層を形成した効果がなく、結果的には反射フイルムの耐候性が悪くなってしまうので好ましくない。
厚さが、3μmより厚くても、上記の密着性や耐候性の向上は望めず、かえって塗りムラの発生により平滑性が悪くなったり、プライマー層の硬化が不充分となる場合があるので好ましくない。
プライマー層の形成方法は、グラビアコート法、リバースコート法、ダイコート法等、従来公知のコーティング方法が使用できる。
以上の通り、本発明の反射フイルムは、金属反射層上にプライマー層及び耐候性樹脂層がこの順に積層されているので耐候性に優れており、さらに反射面側がプラスチックフイルム側ではなく耐候性樹脂層側であり、しかも金属反射層上に形成されるプライマー層と耐候性樹脂層の厚さの合計が約1〜13μmであり、非常に薄いので、可視光反射率が97%以上あり反射性にも優れたものとなるのである。
ここで、本発明に係る反射フイルムについて、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る反射フイルムの一例を示す一部拡大断面図であり、プラスチックフイルム1の片面に、アンカー層2、金属反射層3、プライマー層4、耐候性樹脂層5が順次形成されている。
厚さ22μmのポリエチレンテレフタレートフイルムの片面に、ポリエステル系樹脂、メラミン系樹脂、TDI系イソシアネート,HMDI系イソシアネートを樹脂固形分比率で20:1:1:2:に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmのアンカー層を形成し、アンカー層上に、金属反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀薄膜層を形成し、銀薄膜層上に、アクリル系樹脂、XDI系イソシアネート、TDI系イソシアネート、及びアミノメトキシシランを樹脂固形分比率で40:15:5:1.8に混合した樹脂を、グラビアコート法によりコーティングして、厚さ0.1μmのプライマー層を形成し、プライマー層上に、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基がアクリル系の骨格樹脂に結合した耐候性樹脂(アルファー化研社製 UHA12)とXDI系イソシアネートを樹脂固形分比率で、4:1で混合した樹脂をリバースコート法でコーティングして、厚さ3μmの耐候性樹脂層を形成して、反射フイルムを得た。
比較例
[比較例1]
厚さ25μmで、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が混入されているポリエチレンテレフタレートフイルムの片面に、金属反射層として、真空蒸着法により厚さ80nmの銀薄膜層を形成して、反射フイルムを得た。
[比較例2]
実施例1の耐候性樹脂層に替えて、メタクリル酸ピペリジニル基がアクリル系の骨格樹脂に結合した耐候性樹脂(日本触媒社製 UV−G714)とXDI系イソシアネートを樹脂固形分比率で、4:1で混合した樹脂をリバースコート法でコーティングして、厚さ3μmの樹脂層を形成したこと以外は、実施例1と同様にして、反射フイルムを得た。
[比較例3]
実施例1のプライマー層を形成しなかったこと以外は、実施例1と同様にして、反射フイルムを得た。
実施例の反射フイルム、及び比較例1〜3の反射フイルムについて以下の耐候性試験を行い反射フイルムとしての性能を比較した。
1.評価試料
実施例の反射フイルム、及び比較例1〜3の反射フイルムを各4枚ずつ準備して評価試料とした。
2.耐候性試験
[耐熱性試験]
評価試料を、温度85℃の環境下で1000時間放置した。
[耐湿性試験]
測定試料を、温度65℃、湿度95%の環境下で1000時間放置した。
[耐冷熱サイクル試験]
評価試料を、温度−40℃の環境下で30分放置した後、評価試料を取り出し、続けて温度85℃の環境下で30分放置する工程を1サイクルとし、これを100サイクル行なった。
[耐光、耐熱性試験]
評価試料を、温度80℃の環境下で、冷陰極管(スタンレー社製)に巻き付けて1000時間放置した。
このとき、実施例、及び比較例3の反射フイルムについては耐候性樹脂層面側が、比較例1の反射フイルムについてはポリエチレンテレフタレートフイルム面側が、比較例2の反射フイルムについては樹脂層面側が冷陰極管側になるようにそれぞれ巻き付けた。
3.評価方法
[可視光反射率]
自記分光光度計(日立製作所社製 U−4000)を使用して、実施例、及び比較例3の反射フイルムについては耐候性樹脂層面側から、比較例1の反射フイルムについてはポリエチレンテレフタレートフイルム面側から、比較例2の反射フイルムについては樹脂層面側からそれぞれ測定した。
[黄色度]
分光式色差計(日本電色工業社製 SQ−2000)を使用して、実施例、及び比較例3の反射フイルムについては耐候性樹脂層面側から、比較例1の反射フイルムについてはポリエチレンテレフタレートフイルム面側から、比較例2の反射フイルムについては樹脂層面側からそれぞれ測定した。
評価結果を表1に示す。
Figure 2005280131
本発明に係る反射フイルムの一例を示す一部拡大断面図である。
符号の説明
1 プラスチックフイルム
2 アンカー層
3 金属反射層
4 プライマー層
5 耐候性樹脂層

Claims (3)

  1. プラスチックフイルムの片面にアンカー層、金属反射層、プライマー層、耐候性樹脂層が順次形成された反射フイルムであって、耐候性樹脂層が、メタクリル酸ピペリジニル基及びメタクリル酸シクロヘキシル基が骨格樹脂に結合した耐候性樹脂と、イソシアネートとからなることを特徴とする耐候性に優れた反射フイルム。
  2. 骨格樹脂がアクリル樹脂である請求項1記載の反射フイルム。
  3. アクリル樹脂が、水酸基価が25mgKOH/g以上のアクリル樹脂である請求項2記載の反射フイルム。
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