JP2005279844A - ウエーハ吸着プレート及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ウエーハのポリッシングに使用される吸着プレートを使用し、真空引きしてウエーハを保持して研磨したときにウエーハの平面度不良が発生する。
【解決手段】空孔径を平均細孔径が50〜100μmの多孔質体炭化珪素チャックを使用することにより、ウエーハ裏面のディンプルを防止することで、ウエーハ表面の凹凸をより小さくし、高精度なウエーハを提供することができる。
【選択図】図1
【解決手段】空孔径を平均細孔径が50〜100μmの多孔質体炭化珪素チャックを使用することにより、ウエーハ裏面のディンプルを防止することで、ウエーハ表面の凹凸をより小さくし、高精度なウエーハを提供することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、シリコンウエーハ、ガリウムヒ素等のウエーハや基板等を研磨加工する際に、これらを保持する保持盤、ブロックゲージ等を成すウエーハ吸着プレート及びその製造方法に関する。
従来よりシリコンウエーハやガリウムヒ素ウエーハ又は薄物基板等の平坦度の精度を必要とする加工物の研磨やラップ用の治具、測定用装置において、被加工物を保持するために多孔質体からなる真空チャック式の吸着プレートが用いられている。
例えば、従来半導体ウエーハ等の板状体を研磨加工する際は、図2、3に示すような吸着プレート1を備えたウエーハポリッシング装置により行われる。
吸着プレート1はウエーハ2等の板状体を真空吸着するための吸着面12を有し、切削加工により開けられた吸着穴や吸着溝12aが設けられている。
この吸着プレート1は真空ポンプと連通しており、真空チャックの表面のウエーハ2等の被加工物を真空吸着して保持することができる。この真空チャック式の吸着プレートを研磨用クロス3を表面に配置した下定盤4上にセットし、研磨用クロス3とウエーハ2の接触面に研磨用スラリー8を流し込み、押圧力Fを加えながら吸着プレート1と下定盤4を相対的に面内で摺動させることで、ウエーハ2の表面を研磨やラップ加工する。
従来は、5μmないし20μmの径の吸引孔を有するものがあった(特許文献1参照)。
また、従来はアルミナをこなごなに粉末状に砕いてそれをガラスで焼き固めるという方法が主流であった(特許文献2参照)。
また、上述のように緻密体1bと基材1aをガラスで接合して一体化し使用するものや、緻密体1bに切削加工し穴や溝等を設けたりしていた。
特開2001−38556号公報
実開1993−13051号公報
ところが今日、例えば半導体用チップの配線ルールの微細化等に伴い、ウエーハ2の高精度化が望まれている。
しかし、上述の方法で得られた図7に示す吸着プレート1(緻密体タイプ)には被加工物を真空ポンプによって保持するために、φ0.4mm〜φ数mmの吸着穴12aや、数mm〜数十mm幅の溝等が設けられており、これらの吸着穴12aや溝と連通した真空ポンプによりウエーハ2を吸引保持している。そのため、図8のようにウエーハ2の一部が吸い込まれた状態で保持され、研磨またはポリッシングされるためにウエーハ2の平面度が良好でなく、さらに、部分的に吸着されたウエーハ2にはディンプル13と呼ばれる吸着跡が発生し、そのためにウエーハ2の表面に微細な凹凸が発生し、平面度を低下させていた。
また、従来の課題としては、図3に示す多孔質部1aに緻密体1bを組み合わせた構造では、多孔質部1aは電融アルミナで製作されており、このアルミナ粉末にガラス粉末を加えて焼き固めるという製法が主流であり、ガラス成分があることで耐食性が悪くウエーハ研磨工程でアルミナが脱粒するという問題があった。
又、緻密体1bと基材1aをガラス接合する際に、接合部のガラス層を均一にすることが難しく、接合部は部分的に接合されずに浮いてしまう部分が発生し、平面度の低下の要因となっていた。
また従来は、アルミナについては樹脂ビーズを入れて成形するものがあり、炭化珪素では切削でドリル等の工具を使用して、数百個〜数千個の穴を形成し、その穴を吸着穴12aとしていた。
しかしながら、工具で開けた穴はφ0.4mm以上の大きな穴で、これはφ0.4以下の吸着穴12を開ける工具が製作できないためである。
このように大きな吸着穴12があると、その部分のみで真空引きを行うため、ウエーハ2にディンプル13(部分的な凹み)が発生し、それがウエーハ2の表面の凹凸となりウエーハ2の平面度が出ないという問題があった。
また、数千個の吸着穴12aを開けるのに1週間程度の時間を要していた。
本発明品は穴開け加工も必要なく、短時間で製作できる利点もあることから、吸着プレートについては、これまでアルミナが使われてきたが、耐食性の問題によりアルミナの脱粒が引き起こすウエーハ2の表面キズ問題からも、今後はガラス層を持たない炭化珪素材が主流になってくると考えられる。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであってその目的は、ウエーハ2等の高平坦を要求される薄物基板をより均一に吸着保持することにより、ウエーハ2表面の凹凸をより小さくすることでウエーハ2の高精度化を実現し、さらにはウエーハ2の表面のキズを軽減させることにある。
上記に鑑みて本発明は、真空引きによってウエーハを吸着固定させる吸着面を有する研磨用吸着プレートにおいて、上記吸着面が平均細孔径50〜100μmである多孔質炭化珪素質焼結体の基材からなり、該基材の外縁部に、フッ素樹脂のシール部を設けたことを特徴とする。
また、上記基材が平均粒径1.5〜2mmの炭化珪素粒子を主材としてなることを特徴とする請求項1に記載のウエーハ研磨用吸着プレート。
また、上記基材の厚みが外径寸法の10%以上であることを特徴とする。
また、上記フッ素樹脂が、上記基材表面から0.1〜10mmの範囲内に含浸している事を特徴とする。
また、上記基材が平均粒径1.5〜2mmの球状炭化珪素成形体を主材として焼結してなることを特徴とする。
また、金型内に上記基材を配置し、上記シール部を成すフッ素樹脂の原料粉末を上記基材の周囲に充填し、上記金型内でフッ素樹脂の原料粉末をプレス成形した後、加熱する工程により、上記基材の外縁部にシール部を形成することを特徴とする。
本発明では、真空引きを均一にすることができ、ウエーハのディンプルを著しく軽減することで、ウエーハ表面の凹凸を防ぎ、ウエーハの平面度を向上させ、製品歩留まりを向上させることができる。
また、剛性を高め、吸着プレートの平面度を十分に出すことができ、使用中においてもたわみ量を抑え、ウエーハ精度を満足させることが出来る。
上記フッ素樹脂の含浸度が、多孔質炭化珪素の基材表面から0.1〜10mmの範囲内であることで、安定したシール効果を得ることができる。
吸着プレートの外縁部をフッ素樹脂によりコーティングし外縁部にシール部を設けることにより、表面に段差の無い吸着プレートを容易に製作でき、後加工することも容易である。
また耐薬品性に優れ発塵量も少なく、多孔質炭化珪素の絶縁性ともマッチングした用途に使用でき、さらに潤滑性にも優れているため外縁部でのウエーハに対するダメージが少なく、また−100度から250度の温度領域で安定して使用することができるので半導体用のウエーハを扱うのに適している。
以下、本発明の実施例を説明する。
図1は、本発明のウエーハ研磨用吸着プレートを搭載したポリッシング装置内での構成を示す断面図で、平均細孔径50〜100μmの吸着プレート1、ウエーハ2、研磨用クロス3、下定盤4、吸着プレートを固定する固定リング5、真空装置へとつながる配管7である。
通常、吸着プレート1にはウエーハ2等の板状体を真空吸着するための吸着面12を有し、切削加工により開けられた吸着穴12aや吸着溝が設けられている。この真空チャックは真空ポンプと連通しており、吸着プレート1の表面のウエーハ2等の被加工物を真空引きして保持し、この吸着プレート1を研磨用クロス3を表面に配置した下定盤4上にセットし、研磨用クロス3とウエーハ2の接触面に研磨用スラリー8を流し込み、押圧力Fを加えながら吸着プレート1と下定盤4を相対的に面内で摺動させることで、ウエーハ2の表面を研磨やラップ加工する。
本発明では、半導体で使用されるウエーハ2を研磨する際に用いるポリッシング装置内に設けられ真空吸着によってその面上にウエーハ2を固定させる真空チャック式吸着プレート1において、平均細孔径が50〜100μmの空孔部10を有する多孔質炭化珪素を基材1aとすることにより、炭化珪素粒子の隙間が全体にわたって適度に空くことになるので、真空吸着を均一にすることができ、ウエーハ2のディンプルを著しく軽減し、ウエーハ2の歩留まりを向上させることができる。
平均細孔径が50〜100μmの空孔部10を有する多孔質炭化珪素を基材とする理由は、平均細孔径が50μm未満と小さい場合、吸着力が弱くなるため、保持力がなくなってウエーハ2が研磨中に外れ不良になり、一方100μmを超えて大きい場合は、ウエーハ2の表面にディンプル13が発生してウエーハ2の平面度が低下しまう為である。
従来は基材1aと緻密体1b等との接着剤等による接合によって、吸着プレート1の表面に接合層で段差を生じてしまうため、吸着プレート1の表面の平面度を悪化させてしまうことがあったが、吸着プレート1の外縁部1dをフッ素樹脂11によりシールすることにより、表面に段差の無い吸着プレート1を容易に製作できる。
例えば、基材1aをフッ素樹脂コーティング用の金型にセットし、基材1aの外縁部1dにポリテトラフルオルエチレンの粉末を充填して圧縮固化し、350度でポリテトラフルオルエチレンの粉末を焼結することができるので容易に実現可能であり、接合層での段差は後加工することも容易である。
ポリテトラフルオルエチレンのようなフッ素樹脂が特に好ましいのは、溶融時でも流動性が乏しいので、焼結時に基材1aの空孔部10へ必要以上に含浸により、外縁部1dにおける平均細穴径を低下させてしまうということがないからである。
これが例えばエポキシ樹脂のような流動性の高い接着剤であれば、外縁部1dにおける空孔部10を全て埋め尽くしてしまい、外縁部1dにおける平均細穴径を低下させてしまうことは必定であり、さらにエポキシ樹脂は真空脱気が必要であるため均一にコートするのが難しい。
ここでポリテトラフルオルエチレンの代わりに同等の粘度の高い接着剤を用いたとしても以下のような不具合がある。
ポリテトラフルオルエチレンは発水性が高く、更に放出ガスも少ないので、真空破壊時におけるウエーハ2へのコンタミネーションが低減できるが、これが例えば粘度の高い熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂では、ゲル分率が高いため放出ガス量が多く、ウエーハ2へのコンタミネーションの原因となる。
また特に、ポリテトラフルオルエチレンは耐薬品性に優れ、発塵量も少ないので、半導体用のウエーハ2を扱うのに適している。
これが例えばエポキシ樹脂や他の熱硬化型樹脂や紫外線硬化型樹脂では、脆化するとガラス状の粉塵が発生してくるため適さない。
また特に、ポリテトラフルオルエチレンは絶縁性に優れているため、基材1aとシール部11にまたがって吸着させる場合などは特に基材1aの絶縁性とマッチングした用途に使用でき、さらに潤滑性にも優れているため、外縁部1dでのウエーハ2に対するダメージが少ないので半導体用のウエーハ2を扱うのに適している。
また特に、ポリテトラフルオルエチレンは−100度から250度の温度領域で安定して使用することができるので半導体用のウエーハ2を扱うのに適している。
これらの平均細孔径が50〜100μmの空孔部10を有する多孔質炭化珪素の基材1aは、平均粒径φ1.5〜φ2mmの球状炭化珪素成形体9をCIP成型にて圧力80MPaで成型することで得られる。
ここで、吸着プレート1の空孔部10の平均細孔径が50μm未満の場合は、吸着力が弱くウエーハ2を保持することができない。
また、吸着プレート1の空孔部10の平均細孔径が100μmを超える場合は、ウエーハ2の裏面にディンプル13が発生してしまう。
また、上記基材は粒径φ1.5〜φ2mmの球状炭化珪素成形体9を主原料として形成されることにより、球体と球体の間にわずかな空孔部10を設けることが可能で、空孔部10の平均細孔径は50〜100μmとなり、これによって、ウエーハ2をより均一に吸着保持できるようになり、ディンプル13の低減が可能となる。
これは、球状炭化珪素成形体9の集合体により、平均細孔径が50〜100μmの空孔部10ができるからである。
ここで、上記基材は粒径が1.5mm未満の球状炭化珪素成形体9を主原料として形成されると、所望の平均細孔径を得ることができず、また、2mmを超える球状炭化珪素成形体9を主原料として形成されると、空孔部10が大きくなり、成型性が悪く成型後に割れが発生する。
また、上記基材1aにおいて、吸着プレート1の厚みが外径寸法の10%以上とすることにより、剛性を高め、吸着プレート1の平面度を十分に出すことができ、使用中においてもたわみ量を抑え、ウエーハ2の精度を満足させることが出来る。
また、従来品と比較してより均一に吸着でき、ディンプル13によるウエーハ2の表面の凹凸による平面度の低下が発生しない。
また、ウエーハ2の保持力も問題はなく、加工中のウエーハ2に剥離やズレは発生しない。
また、その厚みについては例えば、外径寸法がφ200mmの場合、厚み寸法は20mm以上で十分な合成が得られる。
上記基材1aにおいて、吸着プレート1の厚みが外径寸法の10%未満のときは、剛性が低くなり吸着プレート1の平面度を満足に出すことができない。加えて使用中においてもたわみ量が大きくなり、ウエーハ2a精度を満足できない等の問題が発生する。
また、上記基材1aにおいて、吸着プレート1の外縁部1dをフッ素樹脂によりコーティングすることにより、必要なウエーハ2の吸着面12で真空吸着できる。
特にコーティングの種類としては、フッ素樹脂系の耐薬品性が強い材質が好ましい。
耐食性のない材料の場合、使用中に腐食してエアーもれの原因になる。
フッソ樹脂の基材1aへの含浸度は0.1〜10mmが好ましく、0.1mmより小さいと外縁部1dでのリークが発生して吸着力が弱まり、10mm以上だと周方向での含浸
量にばらつきがあるため均一な吸着ができない。
量にばらつきがあるため均一な吸着ができない。
また、シール部11の膜厚は0.2mm以上が良く、膜の厚みが0.2mm以下になると、多孔質部が完全に埋まらず、エアー漏れが発生する場合がある。
本発明の吸着プレートをポリッシング装置に適用した実施例を説明する。
粒径φ1.5〜2mmの球状炭化珪素成形体9を圧力80MPaでCIP成型後、切削加工し、真空炉1700℃で焼成して空孔50〜100μmの炭化珪素多孔質体を作製し、これを用いて外径220mm、厚み18,20、22、24Tの吸着プレート1を作製した。
また、比較例として、粒径1.0〜1.5mmの球状炭化珪素成形体9を圧力80MPaでCIP成型後、切削加工し、真空炉1700℃で焼成して平均細孔径25〜50μmの炭化珪素多孔質体を作製し、これを用いて外径220mm、厚み22Tの吸着プレート1を作製した。
また、比較例として炭化珪素粉末原料を圧力80MPaでCIP成型後、切削加工にて吸着穴を穴径φ0.4mmピッチ3mmにて格子状に加工し、真空炉1700℃で焼成して緻密体を作製し、これを用いて外径220mm、厚み22Tの吸着プレートを作製した。
さらに、平均細孔径が50〜100μmの多孔質炭化珪素を作製し、これを用いて外径220mm、厚み22Tの吸着プレートを作製し、これの外縁部1dをシール部11の厚みを変えたものを数種類準備した。
シール部11の厚みはそれぞれ0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.25mmとした。
本実験では、吸着プレート1の吸引力を確認するために、空孔径の最適寸法と従来品である緻密体の吸着穴タイプに発生するウエーハ2の裏面のディンプル13の深さ、ウエーハTTV、ウエーハの吸着状態について比較をすることとした。
また、吸着プレートの平面度について、それぞれ厚みの違う4種類の平面度比較を行った。
評価に使用したウエーハ2は8インチ(φ200mm)のシリコン製のウエーハ2を使用した。
まず、ポリッシングプレート装置に上記吸着プレート1を装着し、ウエーハ2を保持するために真空装置で真空引きする。このとき真空度は350〜600Torr程度に設定した。
その状態で下定盤4に貼られた研磨用クロス3の上にスラリーを流し込みながら圧力を加えて研磨用クロス3で磨き、10μm程研磨した。この場合、研磨スラリーはコロイダルシリカを使用し、研磨用クロス3はウレタンの不織布を使用した。
研磨終了後に真空引きを止め、ウエーハ1を取り外し洗浄した。
フラットネス測定器(ADE9600)を使用してディンプル13の深さを調べた。調べたウエーハ枚数は、同一条件の下で研磨された各20枚の計80枚である。
比較例1は空孔径が小さいために保持力が小さく、研磨中に吸着プレートより剥がれてしまった。
また、実施例1と比較例2,3の3種類の吸着プレート1で研磨されたウエーハ2は研磨中に剥がれることなく研磨は完了したが、フラットネス測定器(ADE9600)でウエーハの裏面を測定したところ比較例2,3には吸着跡のディンプル13が発生しており、その深さは表1に示す通りであった。
また、ディンプル13の発生がウエーハのTTVにも影響しており、表1に示すような測定結果となった。
しかし、実施例1はディンプル13の発生が見られず、そのためウエーハのTTVも安定した精度で研磨ができており、大きな効果が見られることがわかる。
尚、表1の数値は各20枚の平均値を表す。
次に吸着プレート1の厚みの違う4種類について、吸着プレート1の平面度について比較した。
まず、表面を研削加工した後、鋳鉄のポリッシング定盤上に30μm以下のダイヤモンドスラリーを流しながら約30分間ラップした。ラップ後に洗浄を行いエアーで水気を取り、乾燥させたものを真直度計ナノウェイにて吸着プレート1の中心を通る45°毎に4方向測定した結果が表2である。
各4枚で計16枚について測定した平均値がその数値である。
ウエーハ2の精度を守るために1μm以下の精度が望まれる中、実施例1,2はその規格を十分満足しているわけではないが、外径寸法に対し10%以上の厚み寸法にすれば実施例3,4のように容易に1μm以下の真直度を達成できた。
次にシール部11の厚み違いによるウエーハの吸着状態を比較した。
シール部11の厚みは0.1mm、0.15mm、0.2mm、0.25mmの4種類で前述の方法で各10枚の計40について比較した。コーティングはフッ素樹脂にて行った。
実施例1と実施例2では吸着力はそれほど高くないが、通常の研磨において十分ウエーハ2を吸着可能である。
また、本発明の実施例3,4については吸着、研磨共に問題なく、厳しい負荷条件でも加工ができた。
比較例1では接合部での段差のためウエーハキズと吸着不良が発生していた。
また、比較例2,3ではキズはないがウエーハ表面にコンタミネーションが確認された。
実施例2、3では強度、分布とも良好な吸着状態だったが、実施例1では外縁部1dでのリークが発生してやや吸着力が弱まり、実施例4だと周方向での含浸量にばらつきがあるため周方向で吸着がやや不均一だった。
1:吸着プレート
1a:基材
1b:緻密体
1d:外縁部
2:ウエーハ
3:研磨用クロス
4:下定盤
5:固定リング
6:天板
7:配管
8:研磨用スラリー
9:球状炭化珪素成形体
9a:炭化珪素焼結体
10:空孔部
11:シール部
12:吸着面
12a:吸着穴(吸着溝)
13:ディンプル
14:ウエーハうねり部
1a:基材
1b:緻密体
1d:外縁部
2:ウエーハ
3:研磨用クロス
4:下定盤
5:固定リング
6:天板
7:配管
8:研磨用スラリー
9:球状炭化珪素成形体
9a:炭化珪素焼結体
10:空孔部
11:シール部
12:吸着面
12a:吸着穴(吸着溝)
13:ディンプル
14:ウエーハうねり部
Claims (6)
- 真空引きによってウエーハを吸着固定させる吸着面を有する研磨用吸着プレートにおいて、上記吸着面が平均細孔径50〜100μmである多孔質炭化珪素質焼結体の基材からなり、該基材の外縁部に、フッ素樹脂のシール部を設けたことを特徴とするウエーハ吸着プレート。
- 上記基材が平均粒径1.5〜2mmの炭化珪素粒子を主材としてなることを特徴とする請求項1に記載のウエーハ吸着プレート。
- 上記基材の厚みが外径寸法の10%以上であることを特徴とする請求項1に記載のウエーハ吸着プレート。
- 上記フッ素樹脂が、上記基材表面から0.1〜10mmの範囲内に含浸している事を特徴とする請求項1に記載のウエーハ吸着プレート。
- 上記基材が平均粒径1.5〜2mmの球状炭化珪素成形体を主材として焼結してなることを特徴とする請求項1〜4記載のいずれかに記載のウエーハ吸着プレートの製造方法。
- 金型内に上記基材を配置し、上記シール部を成すフッ素樹脂の原料粉末を上記基材の周囲に充填し、上記金型内でフッ素樹脂の原料粉末をプレス成形した後、加熱する工程により、上記基材の外縁部にシール部を形成することを特徴とする請求項1〜4記載のいずれかに記載のウエーハ吸着プレートの製造方法。
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2004
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