JP2001341042A - 真空チャックおよびその製造方法 - Google Patents

真空チャックおよびその製造方法

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JP2001341042A
JP2001341042A JP2000164440A JP2000164440A JP2001341042A JP 2001341042 A JP2001341042 A JP 2001341042A JP 2000164440 A JP2000164440 A JP 2000164440A JP 2000164440 A JP2000164440 A JP 2000164440A JP 2001341042 A JP2001341042 A JP 2001341042A
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aggregate
adsorbing
vacuum chuck
vacuum
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Atsushi Takada
篤 高田
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Nano TEM Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 真空チャックの耐久性を向上し、吸着された
ワークが変形しないようにしてワークを高精度で加工し
たり処理することができるようにする。 【解決手段】 真空チャックは多孔質の吸着体20と非
多孔質の封止体30とを有し、吸着体20は無機質材料
性の粉粒体からなる骨材および前記骨材相互を結合する
結合材とを焼結して形成される。封止体30は吸着体2
0の骨材と同種の粉粒体を含み、吸着面21に連なる平
坦面を有するとともに吸着体20の外周面22を覆い吸
着体20の気孔を封じる。吸着体20に連通する真空案
内路から真空を供給することによって、ワークWは吸着
面21で真空吸着される。封止体30は粉粒体相互間に
充填され、粉粒体よりも硬度が低い充填材を有してい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は被加工物つまりワー
クを真空吸着して固定するための真空チャックの技術に
関する。
【0002】
【従来の技術】ワークを切削や研削など機械加工した
り、ワークの表面に種々の処理を行う場合に、たとえ
ば、半導体ウエハの表面に回路を形成したり、ハードデ
ィスク基板の表面を研磨加工したり、刃物を研磨加工す
る際には、これらのワークを真空吸着させて固定保持す
るために真空チャックが使用されている。
【0003】真空チャックとしては、金属製の吸着プレ
ートにその表面に開口させて多数の吸気孔を穿設し、そ
れぞれの吸気孔に真空を案内することによって吸着プレ
ートの表面にワークを吸着させるようにしたものがあ
る。しかしながら、吸着プレートにドリルを用いて吸気
孔を機械加工する場合には、吸気孔の内径には限度があ
り、小さくすることができない。吸気孔の内径を小さく
することができないと、各々の吸気孔の内径が大きくな
り、吸着時にワークが変形することがあり、ワークが変
形すると、その表面が変形してしまい、ワークの表面を
高精度で加工したり仕上げることができなくなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】焼結多孔質性金属によ
り成形された吸着プレートを有する真空チャックが、た
とえば、特開昭60-146675 号および特開昭62-53774号公
報に開示されるように、開発されている。このように、
粉粒体を焼結させた多孔質性材料からなる吸着プレート
にあっては、多孔質材料の粒径によって吸気孔の内径を
機械加工した場合よりも小さくすることができるという
利点がある。
【0005】しかしながら、焼結多孔質性金属により形
成された吸着プレートの表面平坦度を高めるために研磨
具を用いて鏡面仕上げすると、多孔質材料の金属粒子が
塑性変形して吸気孔が埋め込まれてしまうことがある。
このため、真空チャックが所定期間使用された後におけ
る表面の鏡面仕上げ加工が繰り返されると、吸気孔が埋
められてワークに対する吸着力が低下することになり、
真空チャックの耐久性に限界があった。
【0006】吸着プレートをワークよりも大きいサイズ
にすると、吸着面の全体にワークが接触するとなく、吸
着面の一部が外気に露出された状態となるので、その部
分から空気が吸着プレート内に流入することになり、吸
着力を高めることができなくなる。そのため、吸着プレ
ートはワークよりも小さいサイズに設定する必要があ
り、ワークが吸着プレートに配置された状態では、吸着
プレートを保持するためのホルダないし枠体の表面にワ
ークの一部が接触することになる。
【0007】したがって、吸着プレートの吸着面と吸着
プレートを保持するためのホルダの表面との間に段差が
存在すると、吸着プレートに吸着されたワークは段差の
部分で変形することになり、ワークが変形すると、その
表面が変形してしまい、ワークの表面を高精度で加工し
たり仕上げることができなくなる。
【0008】吸着されたワークが変形しないようにする
ため、吸着プレートの吸着面とホルダの表面との間に段
差が発生しないようにしてこれらの表面が同一面となる
ように、研磨具を用いてこれらの表面を研磨加工して
も、吸着プレートとホルダの材質が相違し、両方の硬度
が相違していると、吸着プレートとホルダとの間で段差
が発生してしまうことが判明した。
【0009】本発明の目的は、真空チャックの耐久性を
向上することにある。
【0010】本発明の他の目的は、吸着されたワークが
変形しないようにしてワークを高精度で加工したり処理
することができるようにすることにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の真空チャック
は、無機質材料性の粉粒体からなる骨材および前記骨材
相互を結合する結合材とを焼結して形成され、吸着面お
よび前記吸着面の周辺から厚み方向に延びる周面を有す
る多孔質の吸着体と、前記吸着面に連なる平坦面を有す
るとともに前記吸着体の前記周面を覆い前記吸着体の気
孔を封じる非多孔質の封止体と、前記吸着体に連通する
真空案内路とを有し、前記吸着面および前記平坦面に接
触するように配置されたワークを前記吸着面で真空吸着
させるようにしたことを特徴とする。
【0012】本発明の真空チャックは、無機質材料性の
粉粒体からなる骨材および前記骨材相互を結合する結合
材とを焼結して形成され、吸着面および前記吸着面の周
辺から厚み方向に延びる周面を有する多孔質の吸着体
と、前記骨材と同種の粉粒体を含み、前記吸着面に連な
る平坦面を有するとともに前記吸着体の前記周面を覆い
前記吸着体の気孔を封じる非多孔質の封止体と、前記吸
着体に連通する真空案内路とを有し、前記吸着面および
前記平坦面に接触するように配置されたワークを前記吸
着面で真空吸着させるようにしたことを特徴とする。
【0013】本発明の真空チャックにおいては、前記封
止体は前記粉粒体相互間に充填され、前記粉粒体よりも
硬度が低い充填材を有することを特徴とする。
【0014】本発明の真空チャックの製造方法は、吸着
面および前記吸着面の周辺から厚み方向に延びる周面を
有する多孔質の吸着体を、無機質材料性の粉粒体からな
る骨材および前記骨材相互を結合する結合材の混合材料
を焼結して形成する工程と、前記吸着面に連なる平坦面
を有するとともに前記吸着体の前記周面を覆い前記吸着
体の気孔を封じる非多孔質の封止体を前記吸着体に組み
付ける工程と、前記吸着面と前記平坦面とを研磨具によ
り鏡面に研磨する工程とを有することを特徴とする。
【0015】本発明の真空チャックの製造方法は、吸着
面および前記吸着面の周辺から厚み方向に延びる周面を
有する多孔質の吸着体を、無機質材料性の粉粒体からな
る骨材および前記骨材相互を結合する結合材の混合材料
を焼結して形成する工程と、前記骨材と同種の粉粒体を
含み、前記吸着面に連なる平坦面を有するとともに前記
吸着体の前記周面を覆い前記吸着体の気孔を封じる非多
孔質の封止体を前記吸着体に組み付ける工程と、前記吸
着面と前記平坦面とを研磨具により鏡面に研磨する工程
とを有することを特徴とする。
【0016】本発明の真空チャックの製造方法において
は、前記吸着体と前記封止体とを同時に形成し、前記吸
着体以外の部分に充填材を含浸させて前記封止体を形成
することを特徴とする。
【0017】本発明の真空チャックの製造方法において
は、前記骨材はアルミナ、炭化ケイ素、ダイヤモンドで
あることを特徴とする。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0019】図1は本発明の一実施の形態である真空チ
ャックを示し、図3におけるA−A線に沿う断面図であ
り、図2は図1の平面図であり、図3は図1におけるB
−B線に沿う断面図である。
【0020】この真空チャックは半導体ウエハなどのよ
うに円形のディスクをワークWとしてこれを固定するた
めに使用される。
【0021】真空チャックは四辺形のベースプレート1
0を有し、この表面にはワークWに対応して円形となっ
た吸着体20と封止体30とが取り付けられており、封
止体30の外形はベースプレート10の外形に対応して
四辺形となっている。
【0022】ベースプレート10は金属製であり、図3
に示すように、格子状の溝11が形成され、この溝11
はベースプレート10の外周面に開口して形成された真
空ポート12に連通し、溝11は真空案内路となってい
る。
【0023】吸着体20は厚み寸法dを有する円板形状
となっており、ワークWに接触する吸着面21とこの吸
着面21の円形の外周辺22aから厚み方向に延びる外
周面22とを有し、吸着体20の径は、図2に示すよう
に、ワークWの径よりも小さく設定されている。吸着体
20は無機質材料性の粉粒体からなる骨材と骨材相互を
結合する結合材とを焼結することにより形成され、多孔
質となっている。
【0024】封止体30は吸着体20を構成する骨材と
同種の粉粒体と、骨材としての粉粒体相互間に充填され
る充填材とを有し、非多孔質となっている。この封止体
30は、吸着面21に連なる平坦面31と、吸着体20
の外周面22に密着してこれを覆い吸着体20の気孔を
封じる内周面32とを有している。
【0025】ワークWが真空チャックに保持されるとき
には、ワークWはその外周部が平坦面31にもオーバー
ラップするように吸着面21で吸着されることになり、
吸着面21は外部に露出されることなく全てワークWに
より覆われ、吸着体20内に外気が流入することが防止
される。
【0026】図4は本発明の他の実施の形態である真空
チャックを示す断面図であり、図5は図4の平面図であ
る。この真空チャックはハードディスク基板などのよう
に中心部に貫通孔Hが形成されたディスクをワークWと
してこれを固定するために使用される。
【0027】図4および図5に示す真空チャックの吸着
体20は、ワークWの形状に対応して吸着面21の円形
の外周辺22aから厚み方向に延びる外周面22と、吸
着面21の内周辺23aから厚み方向に延びる内周面2
3とを有している。この真空チャックは、外側の封止体
30aと、内側の封止体30bとを有し、外側の封止体
30aは図1に示した真空チャックの封止体30と同一
の形状となっており、内側の封止体30bは吸着面21
の内周面23に密着してこれを覆い吸着体20の気孔を
封じる外周面33を有している。
【0028】吸着体20の内周面23の内径はワークW
の貫通孔Hの内径よりも大きく設定され、外周面22の
外径はワークWの外径よりも小さく設定されている。
【0029】図6は図1に示した真空チャックの製造手
順を示す工程図であり、図6(A)に示すように、ダイ
41とポンチ42とを有する粉体成形金型43内に吸着
体20の材料である骨材と結合材の粉粒物の混合材料を
投入して、この成形金型43により吸着体20が成形さ
れる。
【0030】吸着体20の材料としては、研削砥石の製
造に用いられるアルミナ質研削材や炭化ケイ素質研削材
と同様の粉粒体からなる骨材が使用される。アルミナ質
研削材を骨材とする場合には、JISのR6111に規
定される褐色アルミナ研削材A、白色アルミナ研削材W
A、淡虹色アルミナ研削材PA、解砕型アルミナ研削材
HA、人造エメリー研削材AE、およびアルミナジルコ
ニア研削材AZを用いることができ、炭化ケイ素質研削
材を骨材とする場合には、黒色炭化ケイ素研削材Cおよ
び緑色炭化ケイ素研削材GCを用いることができる。
【0031】その他、天然ダイヤンド、人工ダイヤモン
ド、コランダムなど研削砥石に使用される研削材であれ
は、どのような無機質材料を使用することができる。
【0032】骨材相互を結合するための結合材として
は、砥石の結合材として使用されているビトリファイ
ド、レジノイド、セメント、ゴムおよびガラスなどを使
用することできる。
【0033】図6(A)に示す成形金型43により成形
された吸着体20は、図6(B)に示すように、加熱炉
44において加熱される。このときの加熱温度は骨材を
軟化させたり、塑性変形させることなく、結合材のみを
軟化させる温度に設定される。これにより、骨材相互が
連結材によって橋渡されて内部に気孔を有する多孔質の
吸着体20が形成される。
【0034】次いで、図6(C)に示すように、第1の
金型45と第2の金型46とを有する封止体成形金型4
7のキャビティ48内に吸着体20を配置し、キャビテ
ィ48内に封止体30の材料が投入される。その材料と
しては、吸着体20の骨材と同種の粉粒体と充填材料と
の混在材料が使用される。充填材料としては、樹脂材料
を用いることができ、封止体30を構成する粉粒体相互
の間は、充填材料によって封孔されることにより、封止
体30は非多孔質構造となる。
【0035】このようにして、図6(D)に示すよう
に、封止体30が吸着体20に組み付けられた状態とな
る。
【0036】図7(A)は図6(D)に符号7で示した
ように、吸着体20と封止体30とが接する部分を拡大
して示す拡大図であり、封止体成形金型47により成形
された後の吸着体20は、連結材Fによって連結された
砥粒からなる骨材Gの間に気孔Jが形成され、骨材Gが
表面に突出しており、骨材の粒径に応じて表面が凹凸状
態となっている。封止体30は図7(A)に示すよう
に、吸着体20の骨材Gと同種の粉粒体Gと、粉粒体G
の相互間に充填された充填材Mとにより形成されてお
り、骨材Gの一部が表面から突出する場合もある。
【0037】吸着体20と封止体30の表面は、研磨具
を用いてラッピング加工やポリッシング加工、つまり研
磨加工されて、鏡面に仕上げられる。
【0038】図7(B)は研磨加工により吸着体20の
表面が鏡面仕上げされて吸着面21が形成され、これに
連なって封止体30の表面が鏡面仕上げされて平坦面3
1が形成された状態を示す。この研磨加工にあっては、
硬度が高い無機質材料からなる粉粒体である骨材Gが吸
着体20と封止体30とに含まれており、連結材Fと充
填材Mはいずれも骨材Gに比して硬度が低いので、吸着
面21と平坦面31とを同時に研磨加工することによっ
て、両方の面の間に段差が発生することなく、所定の平
面度で全体的に平坦な鏡面が形成される。
【0039】骨材Gとして金属などのように弾性変形す
る素材を使用すると、研磨加工時に骨材の弾性変形によ
って気孔が封じられることがあるが、骨材として前述し
たように研削砥石の素材である無機質材料が使用される
ことから、骨材は弾性変形することなく、研磨具によっ
て除去されて高精度の研磨面21を形成することができ
る。
【0040】研磨加工に際して、切り屑となって骨材G
などが吸着面21から気孔内に入り込んだとしても、吸
着体20の背面側から圧縮空気を供給することにより切
り屑を吹き飛ばすことができる。
【0041】真空チャックが所定の期間使用されて吸着
面21の表面度が低下した場合には、再度研磨具を用い
て研磨加工することによって、高精度の表面度を有する
吸着面21を再生することができる。
【0042】吸着体20の気孔率は骨材Gと連結材Fと
の混合割合によって調整することができ、気孔の平均内
径は骨材Gの粒度を選定することにより調整することが
できる。研削砥石の研削材としては、前記R6111に
おいて、#8〜#220までの粗粒と、#240〜#8
000の微粉とに分類されているが、吸着体20の骨材
Gの粒度としては、気孔として最適な平均内径に応じ
て、これらの種類のものから選定することができる。
【0043】吸着体20をセラミックスにより多孔質に
製造することも検討された。セラミックス製品は、ホッ
トプレスやHIP(静水圧プレス)などの加圧焼結や真
空や水素中での雰囲気焼結を行うようにしており、焼結
助剤を添加することによって粉体結晶内の空格子を増加
させ拡散し易くして焼結速度を促進したり、助剤によっ
て低温で液相を生じさせ、粘性流動によって焼結させる
ようにしている。
【0044】このように、粉粒体を塑性変形させて多孔
質の部材を製造すると、気孔率を調整することは困難で
あり、全体的に均一密度となるように気孔を分散させる
ことが困難なばかりでなく、気孔の平均内径を揃えるこ
とが困難である。これに対して、本発明のように、焼結
時に骨材Gを塑性変形させることなく、連結材Fを溶融
させて骨材G相互を連結材Fによって連結し、内部に気
孔を形成するようにした場合には、骨材Gの粒度を選定
することによって気孔の平均内径を揃えることができ、
全体的に均一の密度で気孔を分散させることが可能とな
る。
【0045】図8は本発明の他の実施の形態である真空
チャックの製造方法を示す工程図であり、図6に示した
製造方法にあっては、吸着体20と封止体30を別の工
程で製造しているが、図8に示す場合には一度の成形工
程により、吸着体20の部分と封止体30の部分とを同
時に整形するようにしている。
【0046】つまり、図8(A)に示す成形工程では、
吸着体20と封止体30とを合わせたサイズの成形体5
0をダイ41とポンチ42を用いて成形する。この成形
体50の素材としては、前述した吸着体20と同一のも
のが使用される。次いで、図8(B)で示す焼結工程で
は、加熱炉44により加熱させて成形体50が焼結成形
される。したがって、吸着体20と封止体30の部分が
一体となった成形体50は前述した吸着体20と同一の
素材で同時に焼結される。
【0047】次に、図8(C)に示すように、成形体5
0のうち、吸着体20に相当する部分を除いて、樹脂な
どの充填材を含浸させることによって、封止体30が形
成される。このような製造方法によれば、一度の成形工
程および焼結工程で、吸着体20と封止体30とに相当
する部分を製造することができる。
【0048】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。
【0049】たとえば、図示する場合には、半導体ウエ
ハやハードディスク基板のように円形のワークをチャッ
キングする場合について説明したが、ワークWの形状は
これら限られず、四辺形や台形など任意の形状とするこ
とができ、その場合には吸着体の吸着面はワークWの形
状に対応させた形状とすることになる。
【0050】
【発明の効果】本発明にあっては、粉粒体からなる骨材
と骨材相互を結合する結合材とを焼結することにより、
結合体とこれによって結合された骨材とにより形成され
る気孔が吸着体の全体に渡って均一に分散した高品質の
吸着体が得られる。吸着体の周面を覆う封止体を吸着体
の骨材と同種の粉粒体を含有させて製造することによっ
て、吸着面を鏡面に研磨具を用いて鏡面仕上げする際
に、封止体の平坦面と吸着面との間に段差を発生させる
ことなく、これらの面を全体的に所望の平坦度で仕上げ
ることができる。段差の発生をなくすことによって、吸
着面に吸着されたワークが変形することなく、ワークを
高精度で加工したり、表面処理することができる。吸着
面を研磨加工しても、気孔を保持することができるの
で、真空チャックの耐久性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である真空チャックを示
し、図3におけるA−A線に沿う断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】図1におけるB−B線に沿う断面図である。
【図4】本発明の他の実施の形態である真空チャックを
示す断面図である。
【図5】図4の平面図である。
【図6】(A)〜(D)は図1に示した真空チャックの
製造手順を示す工程図である。
【図7】(A)は鏡面仕上げ前の吸着面と平坦面との境
界部分を示す拡大断面図であり、(B)は鏡面仕上げ加
工後の同様の部分を示す断面図である。
【図8】本発明の他の製造方法の製造手順を示す工程図
である。
【符号の説明】 10 ベースプレート 11 溝(真空案内路) 12 真空ポート 20 吸着体 21 吸着面 22 外周面 23 内周面 30 封止体 31 平坦面 32 内周面 50 成形体

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無機質材料性の粉粒体からなる骨材およ
    び前記骨材相互を結合する結合材とを焼結して形成さ
    れ、吸着面および前記吸着面の周辺から厚み方向に延び
    る周面を有する多孔質の吸着体と、 前記吸着面に連なる平坦面を有するとともに前記吸着体
    の前記周面を覆い前記吸着体の気孔を封じる非多孔質の
    封止体と、 前記吸着体に連通する真空案内路とを有し、前記吸着面
    および前記平坦面に接触するように配置されたワークを
    前記吸着面で真空吸着させるようにしたことを特徴とす
    る真空チャック。
  2. 【請求項2】 無機質材料性の粉粒体からなる骨材およ
    び前記骨材相互を結合する結合材とを焼結して形成さ
    れ、吸着面および前記吸着面の周辺から厚み方向に延び
    る周面を有する多孔質の吸着体と、 前記骨材と同種の粉粒体を含み、前記吸着面に連なる平
    坦面を有するとともに前記吸着体の前記周面を覆い前記
    吸着体の気孔を封じる非多孔質の封止体と、 前記吸着体に連通する真空案内路とを有し、前記吸着面
    および前記平坦面に接触するように配置されたワークを
    前記吸着面で真空吸着させるようにしたことを特徴とす
    る真空チャック。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の真空チャックにおいて、
    前記封止体は前記粉粒体相互間に充填され、前記粉粒体
    よりも硬度が低い充填材を有することを特徴とする真空
    チャック。
  4. 【請求項4】 吸着面および前記吸着面の周辺から厚み
    方向に延びる周面を有する多孔質の吸着体を、無機質材
    料性の粉粒体からなる骨材および前記骨材相互を結合す
    る結合材の混合材料を焼結して形成する工程と、 前記吸着面に連なる平坦面を有するとともに前記吸着体
    の前記周面を覆い前記吸着体の気孔を封じる非多孔質の
    封止体を前記吸着体に組み付ける工程と、 前記吸着面と前記平坦面とを研磨具により鏡面に研磨す
    る工程とを有することを特徴とする真空チャックの製造
    方法。
  5. 【請求項5】 吸着面および前記吸着面の周辺から厚み
    方向に延びる周面を有する多孔質の吸着体を、無機質材
    料性の粉粒体からなる骨材および前記骨材相互を結合す
    る結合材の混合材料を焼結して形成する工程と、 前記骨材と同種の粉粒体を含み、前記吸着面に連なる平
    坦面を有するとともに前記吸着体の前記周面を覆い前記
    吸着体の気孔を封じる非多孔質の封止体を前記吸着体に
    組み付ける工程と、 前記吸着面と前記平坦面とを研磨具により鏡面に研磨す
    る工程とを有することを特徴とする真空チャックの製造
    方法。
  6. 【請求項6】 請求項4または5記載の真空チャックの
    製造方法において、前記吸着体と前記封止体とを同時に
    形成し、前記吸着体以外の部分に充填材を含浸させて前
    記封止体を形成することを特徴とする真空チャックの製
    造方法。
  7. 【請求項7】 請求項4,5または6記載の真空チャッ
    クの製造方法において、前記骨材はアルミナ、炭化ケイ
    素、ダイヤモンドであることを特徴とする真空チャック
    の製造方法。
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