JP2005279595A - 光化学反応装置および光化学反応方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本発明の課題は、液体中に含まれる反応分子を高効率で光化学反応させることができる光化学反応装置およびこの光化学反応装置を用いた光化学反応方法を提供することにある。
【解決手段】 反応分子を含む液体を流通させる微細な反応流路21を有し、光透過性材料より形成された反応器11と、前記反応流路21に光を照射する光照射装置23と、を備えており、反応流路21の流路径が10〜2000μmに構成されている。この光化学反応装置101では、反応分子を効率的に反応させることができるとともに、反応流路21に光をくまなく照射して高い効率の下で光化学反応を進行させることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、光化学反応装置およびその光化学反応装置を用いた光化学反応方法に係り、より詳しくは、光化学反応を利用して液中の反応分子を分解したり、あるいは合成したりすることが可能な光化学反応装置および光化学反応方法に関する。
光化学反応を利用した反応には光分解反応、光合成反応、光酸化反応、光還元反応など多くの反応が知られている。光化学反応では、照射した光が反応場中で吸収・散乱するため、反応に用いる光の利用効率が上げられない問題がある。特に、光触媒を用いた反応では、例えばバッチ方式の場合には光触媒を反応容器中に懸濁させて反応を行うため、懸濁している光触媒によって光が散乱してしまい、反応容器全体に充分な光を照射することが困難であった。また、光触媒を充填した反応容器に液体を流通させながら反応を行う流通系の場合においても、すべての光触媒に光を照射することが難しく、反応に利用できる触媒が限られてしまっていた。また、流通管の壁面に光触媒の薄膜をコーティングし、この触媒薄膜に光を照射する方法もあるが、比表面積が小さくなってしまうことから反応分子と光触媒との接触頻度が低下してしまい、反応を充分に進行させることができない問題があった。
ところで、近年、光化学反応を利用して液中の有害物質を除去する技術として、例えば以下のものが報告されている。国際公開第WO01/30706 A1号パンフレット(特許文献1)には、ダイオキシン類等の有害物質を含む水にオゾンを接触させて有害物質を酸化分解処理し、残留オゾンを含むオゾン処理後の処置対象水に対して紫外線を照射する水処理方法が開示されている。また、特開2000−325971号公報(特許文献2)には、汚染水にオゾンを供給しながら紫外線を照射して汚染物をオゾン−光複合酸化分解させ、気相中の有害物質等を光触媒分解させる方法が開示されている。さらに、特開2002−336878号公報(特許文献3)には、オゾンと紫外線と光触媒を共存させて水処理を行う方法が開示されている。しかし、これらの水処理方法においては、酸化剤としてのオゾンが必須であるため、オゾン気泡の大きさの制御、オゾンの撹拌手段、オゾン発生装置が必要となってしまい、装置が大型化してしまっていた。
国際公開第WO01/30706 A1号パンフレット 特開2000−325971号公報 特開2002−336878号公報
本発明の課題は、液体中に含まれる反応分子を高効率で光化学反応させることができる光化学反応装置およびこの光化学反応装置を用いた光化学反応方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様に係る光化学反応装置の発明は、反応分子を含む液体を流通させる微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えており、前記反応流路の流路径が10〜2000μmに構成されていることを特徴とする。
この特徴によれば、反応器が光透過性材料より形成されているので、反応流路に確実に光を照射することができる。また、流路径が10〜2000μmと微細な反応流路に液体を流通させながら光化学反応を行えるので、効率的に反応分子を反応させることが可能であるとともに、反応流路の全体に光を満遍なく照射することができる。
また、本発明の第2の態様に係る光化学反応装置の発明は、前記第1の態様において、前記反応流路に光触媒が設けられていることを特徴とする。この特徴によれば、反応流路に光触媒が設けられているので、光触媒に光が照射することによって光触媒の触媒作用により反応分子を効率的に反応させることができる。
また、本発明の第3に態様に係る光化学反応装置の発明は、前記第1の態様または前記第2の態様において、前記反応器が複数個直列配置されていることを特徴とする。この特徴によれば、反応器を直列配置することにより、装置全体としての処理量を確保し、反応器による高効率と大量処理を同時に実現することができる。
また、本発明の第4の態様に係る光化学反応装置の発明は、前記第1の態様から前記第3の態様のいずれかの態様において、前記反応器が複数個並列配置されていることを特徴とする。この特徴によれば、反応器を並列配置することにより、装置全体としての処理量を確保し、反応器による高効率と大量処理を同時に実現することができる。
また、本発明の第5の態様に係る光化学反応方法の発明は、前記第1の態様から前記第4の態様のいずれかの態様に記載の光化学反応装置を用いて反応を行うことを特徴とする。この光化学反応方法によれば、上記光化学反応装置を用いて反応を行うことにより、効率よく反応を行うことが可能である。
本発明によれば、液中の反応分子を効率よく光化学反応させることができる。また、反応器を複数配置することにより、大量処理が可能となるため、光化学反応のスケールアップが容易である。
以下、本発明に係る光化学反応装置および光化学反応方法について説明する。
本発明に係る光化学反応装置は、光分解反応、光合成反応、光酸化反応、光還元反応などの光化学反応全般に用いることができ、特に、光分解反応を利用してダイオキシン類等の有害物質で汚染された排水、地下水などの液体を処理して無害化する排水処理装置などとして有効である。処理対象となる液体は制限されるものではないが、例えば河川水や地下水、工業排水などの汚染水を主な対象とすることができる。また、ダイオキシン類等の有害物質によって汚染された土壌や灰などから、該有害物質を液相に抽出した液体を対象とすることもできる。
本発明に係る光化学反応装置は、反応分子を含む液体を流通させる微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えたものである。
<反応分子>
反応分子は、光化学反応に係わるものであれば制限されるものではなく、例えば各種の有機化合物を挙げることができる。有機化合物の例としては、脂肪族炭化水素、芳香族炭化水素、カルボニル化合物、共役不飽和カルボニル化合物、カルボン酸、有機ハロゲン化合物、カルボニル、アルコール類、エーテル類、窒素含有有機物、硫黄含有有機物、リン含有有機物、ケイ素含有有機物、複素芳香族化合物、有機金属錯体、有機系色素などが挙げられる。
液体が工業排水などの汚染水である場合には、この汚染水に含まれる有害物質、例えばダイオキシン類や、ハロゲン化ベンゼン類、ハロゲン化フェノール類等のダイオキシン類前駆体に代表される1環または多環芳香族ハロゲン化合物が挙げられる。さらに、ビスフェノールAやノニルフェノールなどの内分泌撹拌化学物質(環境ホルモン)や、トリクロロエタンやテトラクロロエチレンなどの比較的低分子量の有機ハロゲン化合物、青色色素一号などの有機系色素などが挙げられる。これらの反応分子の液体中での存在形態は特に限定されず、例えば反応分子が溶け込んだ溶解状態、反応分子が分散しているコロイド状態でよい。
<反応器>
反応器は光を透過する材料から構成されており、光透過性材料としては、例えば石英ガラス、ソーダ石灰ガラス、ホウケイ酸ガラス、フッ化物ガラス等のガラスや、アクリル等のプラスティックなどを挙げることができ、このうち幅広い波長領域の光を透過させることができることから石英ガラスが好ましい。光透過性材料は、照射光を遮断することがないように、照射する光の波長に応じて適宜選択することができ、例えば光が紫外光である場合には石英ガラスが好ましい。
反応器は微細な反応流路を有し、反応器全体としてマイクロリアクタ(微小反応器)を構成している。反応流路は例えば反応器の一端面から対向する他端面に達する中空状の貫通孔として形成することができ、反応器全体としてハニカム状に形成することができる。反応流路の断面形状は特に限定されるものではなく、例えば三角形、四角形、五角形その他の多角形、円形、楕円形などにすることができ、断面四角形や断面円形であると加工が容易であるため好ましい。
また、反応流路の流路径は10〜2000μmに構成することができ、50〜1000μmであると好ましく、100〜500μmであるとより好ましい。ここで、「反応流路の流路径」とは、反応流路のサイズを規定する長さであり、例えば反応流路の断面が四角形における短辺の長さ、円形における直径、楕円形における短直径を意味するものである。なお、断面四角形における長辺の長さ、断面楕円形における長直径の長さは反応流路全体に光が照射でき、反応器の機械的強度が保たれる範囲であれば特に制限されるものではなく、例えば長辺の長さ/短辺の長さ、長直径/短直径の比が1〜20程度となるように構成することができる。
このように、反応流路を微細に構成することにより、反応流路全体に光をくまなく照射することができ、高い効率で光化学反応を行うことができる。また、反応流路内では層流支配の流れとなるため、機械的な撹拌を行わなくとも反応分子の自発的挙動だけで拡散しながら反応を速やかに行うことができる。また、反応流路内の滞留時間により反応時間を任意に制御することができるとともに、比表面積(反応に関与する液体の単位体積あたりの表面積)が大きいことから、熱収支を効率的に制御することができ、反応温度を精密かつ効率よく調整することができる。
ここで、反応器の構造について図1から図6を参照しつつ説明する。
図1は反応流路21を1個設けた最も簡単な反応器11であり、図2は同一直線上(横並び)に複数(ここでは3個)の反応流路21を設けた反応器12であり、図3は横方向に5個、縦方向に4個の反応流路21を重ねて設けた反応器13であり、図4は位置関係を交互にずらして反応流路21を設けた反応器14であり、図5は横方向に長い(長辺の長さ/短辺の長さの比が大きい)反応流路21を1個設けた反応器15であり、図6は横方向に長い(長辺の長さ/短辺の長さの比が大きい)反応流路21を縦方向に複数個(ここでは4個)積層した反応器16である。なお、符号27は反応器の基部を示すものであり、光透過性材料より構成されている。
反応器の構造はこれらに限定されるものではなく、反応流路に光を照射することができるものであれば、反応流路の積層状態や位置関係、断面形状、反応流路の個数等を適宜変更することができ、複数の反応流路を備えるものについては反応流路ごとに流路径や断面形状を変えることができる。さらに、光化学反応、反応分子、光照射装置、処理量などに応じて適宜変更することができ、設計自由度が大きいものである。また、ここでは反応流路に後述する光触媒を設けていない形態の反応器について説明したが、反応流路に光触媒を設ける場合においてもこれらと同じ構造の反応器を使用することが可能である。
反応器の反応流路には光触媒を設けることが好ましい。光触媒は光触媒反応を生じさせるものであり、自ら光を吸収して光励起し、触媒作用を発現するものを用いることができる。光触媒としては、例えばTi、Zn、Mg、Al、Si、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu、Nb、Ru、Rh、Pd、Ag、Ta、W、Re、Os、Ir、Pt、Au、Sr、Ba、Ca、K、Sn、Zr、In、Bi、Ga、As、Cd、Pb、Se等の金属、金属酸化物、リン化合物、硫黄化合物、複合金属もしくは複合金属酸化物、またはこれらを任意の担持体に担持させたものを挙げることができる。
ここで、金属酸化物としては、例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化シリコン、酸化バナジウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化鉄、酸化コバルト、酸化ニッケル、酸化銅、酸化ジルコニア、酸化ニオブ、酸化銀、酸化タリウム、酸化タングステン、酸化スズ、酸化鉛などを挙げることができ、リン化合物としては例えばリン化ガリウムなどを挙げることができ、硫黄化合物としては例えば硫化カドミウム、硫化亜鉛などを挙げることができ、複合金属としては例えばガリウム−ヒ素、カドミウム−セレンなどを挙げることができ、複合金属酸化物としては例えばチタンまたは亜鉛と、シリコン、アルミニウム、白金、ルテニウム、ニオブ、タンタル、ストロンチウム、カルシウム、バリウム、バリウム、ナトリウム、カリウム、タングステン、ビスマス、セリウム、アンチモン、インジウム、イットリウム、ガリウムなどとの多成分複合系などを挙げることができる。
光触媒を光化学反応(光励起)させる波長はバンドギャップがそれぞれ相違するため固有であり、例えば表1に示すことができる。
Figure 2005279595
光触媒は反応分子と接触するように反応流路に設けることができ、例えば反応流路の内壁に光触媒の薄膜をコーティングして設けた固定式とすることが好ましい。光触媒を反応流路に設ける方法としては、例えば光触媒ゾルを反応流路に流通させた後、乾燥させるゾル法により行うことができる。固定式における光触媒の膜厚は光を透過する程度が好ましい。触媒量は、光透過性、光源、反応分子、光触媒の種類、反応時間、温度などの条件に応じて適宜設定することができる。
このように、反応流路に光触媒を設けることにより、反応流路において光触媒の触媒作用を利用した光化学反応を行うことができ、例えば光触媒の種類を選択することにより反応流路で起こる光化学反応の種類(分解反応、合成反応、酸化反応、還元反応など)を制御することができる。具体的には例えば、反応流路に光触媒の一例である二酸化チタンを設けることにより、液体に含まれるダイオキシン類などの有害物質を分解・除去することが可能である。なお、微粉末状の触媒を液体と共に流通させる流通式とすることもできる。
<光照射装置>
光照射装置には、人工光源のほか、自然光を集光もしくは採光する装置が含まれる。すなわち、本発明において「光照射」の語は、集光や採光を含む広義に用いられる。集光設備としては例えば反射板などが挙げられ、採光設備としては例えば太陽光を非選択的にあるいは特定の波長領域のみを選択的に透過させる光透過板などを挙げることができる。
光照射装置により照射される光は、反応分子を化学反応させる波長を含むもの(例えば紫外光、可視光、赤外光)であり、具体的には反応分子または光触媒を光励起させる波長を含むものであれば良く、例えば自然光や人工光を利用できる。反応分子または光触媒を光励起させることにより、光化学反応を進行させることができる。
本発明では反応分子や光触媒の種類に応じて自然光を照射することもできるが、人工光源などを用いて目的とする反応分子や光触媒に固有の波長のみを照射することにより、選択的に反応させることも可能である。
光源としては、例えば、長時間の曝露処理が許容される場合や、低コストが要求される場合には、自然光を利用することが可能であり、また、短時間で効率的な処理が必要な場合には、反応分子や光触媒を光化学反応させるために必要なエネルギーを含む人工光源を用いることが好ましい。ここで、人工光源としては、インコヒーレント光源(例えば、キセノンランプ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプなど)と選択性の高いコヒーレント光源(例えば、エキシマレーザー、アルゴンイオンレーザー、ルビーレーザー、半導体レーザーなど)等から適宜選択することができる。例えば、反応分子がダイオキシン類の場合や光触媒が酸化チタンの場合には、水銀ランプなどの紫外光光源が有効である。
反応分子を光化学反応(光励起)させる波長は反応分子に固有であり、例えば反応分子が塩素の有さないダイオキシンである場合は350nm、4塩素価ダイオキシン類である場合は300nm、8塩素価ダイオキシン類である場合は400nm、クロロホルム・四塩化炭素では170nm、低級アルコール類では180nm、アルデヒド類では300nm、ナフタレン・ピレン・フェナントレン等の縮合多環芳香族では300〜400nm、インジゴでは620nm、エオシンでは520nm、βカロチンでは480nm、クロロフィルaでは660nm、亜鉛フタロシアニン・銅フタロシアニン・フタロシアニンでは700nm、マラカイトグリーンでは620nm、メチレンブルーでは660nm、青色色素1号では630nm付近、2,4,5−トリクロロフェノールでは350nm付近などである。
光の照射時間、光度などの条件は、反応分子、光触媒、反応時間、反応温度、反応器などの条件に応じて適宜設定できる。
<光化学反応装置の実施態様>
次に、図面に基づき本発明の光化学反応装置について説明する。
図7は本発明の第1実施形態に係る光化学反応装置を示す図面である。この光化学反応装置は、反応分子を含む液体を流通させ、光触媒を設けてない微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えている。この光化学反応装置101における反応器は、図1に示した、反応流路21に光触媒を設けていない反応器11であり、この反応器11が直列に3個連結して配置された構成となっている。また、各反応器11の反応流路21に光を照射する光照射装置としての光源23が反応器11の上方に配置された構成となっている。本実施形態においては光源23として、反応分子を光励起させ得る波長を含むものを使用する。
液体は図中矢印方向に流通し、例えば液体が有害物質を含む汚染水である場合には、各反応器11を流通する間に有害物質を分解・除去することができる。なお、反応器はこれに限定されるものではなく、反応流路に光触媒を設けてない反応器として、例えば図2から図6に示した形態のものを使用することが可能である。
また、図8は本発明の第2実施形態に係る光化学反応装置を示す図面である。この光化学反応装置は、反応分子を含む液体を流通させ、光触媒が設けられている微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えている。この光化学反応装置102における反応器は、図9に示す反応器17であり、反応流路21に薄膜状の光触媒25が設けられたものである。反応器17は直列に3個連結して配置されており、各反応器17の反応流路21に設けられた光触媒25に光を照射する光照射装置としての光源24が反応器17の上方に配置された構成となっている。本実施形態においては光源24として、光触媒25を光励起させ得る波長を含むものを使用する。
液体は図中矢印方向に流通し、例えば液体が有害物質を含む汚染水である場合には、各反応器17を流通する間に光触媒25による光触媒作用を利用して有害物質を分解・除去することができる。なお、反応器はこれに限定されるものではなく、例えば図2から図6に示した構造の反応器において反応流路に光触媒が設けられたものを使用することが可能である。
また、図10は本発明の第3実施形態に係る光化学反応装置を示す図面であり、(A)は一部省略斜視図、(b)は断面構成図である。この光化学反応装置は、反応分子を含む液体を流通させ、光触媒が設けられている微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えている。この光化学反応装置103における反応器は図11に示す反応器18であり、複数の反応流路21を有しており、これらの反応流路21に薄膜状の光触媒25が設けられたものである。反応器18は直列に3個連結して配置されているとともに、この3個の反応器18が1セットとなって並列に2セット配置された構成となっている。
また、本実施形態に係る光化学反応装置103では、各反応器18の反応流路21に設けられた光触媒25に光をくまなく照射するために、図10(B)に示す如く、反応器18に対してやや斜め方向に光照射装置としての光源24を配置した構成となっている。光源24を図示の如く反応経路21に対して斜め位置に配置することにより、反応流路21に対して斜め方向から光が照射され、全ての反応流路21の光触媒25に充分な光を照射することができる。また、本実施形態においては光源24として、光触媒を光励起させ得る波長を含むものを使用する。
液体は、図中矢印方向に流通し、例えば液体が有害物質を含む汚染水である場合には、各反応器18を流通する間に光触媒25による光触媒作用を利用して有害物質を分解・除去することができる。
また、本実施形態の光化学反応装置103は、反応器として反応流路21を多数有する反応器18(図11参照)を用いており、この反応器18を直列、並列に複数配置した構成であるので、高効率の反応を保持しながら大量処理を実現することができる。このように反応場である反応流路を複数設けることにより、高効率反応を保持しつつ容易にスケールアップを図ることができる。
なお、反応器と光照射装置(光源)との配設位置はこれらに限定されるものではなく、反応器の構造、反応器の数量、光照射装置の数量、光照射装置の出力、光の波長などに応じて、反応流路に光が照射されるように適宜調整することができる。さらに、反応器の直列配置数や並列配置数は反応器の構造や、反応分子、処理液体の量などに応じて適宜変更することができる。また、反応器はこれに限定されるものではなく、反応流路に光触媒が設けられている反応器として、例えば図1もしくは図2または図4から図6に示した構造の反応器において反応流路に光触媒が設けられたものを使用することが可能である。
光化学反応装置には、温度制御手段を設けることができる。この温度調整手段によって、例えば、液体を加熱することにより反応場に熱エネルギーを供給して反応を進行させやすくすることができ、一方、液体を冷却することにより反応を終結させたり、緩やかな条件で反応を進行させたりすることができる。温度制御手段は反応流路を流通する液体を加熱・冷却することができれものであれば特に限定されるものではない。
さらに、光化学反応装置による生成物を分離・回収する生成物分離回収手段を設けることができる。この生成物分離回収手段により、光化学反応装置において反応分子の光化学反応による生成物を分離・回収することができる。
図12は、本発明の光化学反応装置を搭載した光化学反応システムの構成例の概要を示す図面である。この光化学反応システム200は、並列に配置されたn個の光化学反応装置100を備え、工場や家庭などから排出される有害物質を含む排水(汚染水)の処理等に利用可能なものである。なお、各光化学反応装置100には、例えば図7、図8または図10に示した光化学反応装置を利用することができる。
処理前排水は、排水ポンプ51およびバルブ52に接続し、途中から分岐した排水供給ラインを介してn個の光化学反応装置100に所定量が供給できるように構成されている。また、排水供給ラインには薬剤供給ラインが接続されており、必要に応じて光増感剤や酸、塩基などの補助薬剤を薬剤ポンプ61を作動させ、バルブ62を開閉することによって排水中に混合できるようになっている。
各光化学反応装置100を通過した処理後排水は、排水排出ラインを通じて排出される。排水排出ライン上には、任意の数のセンサ64、64が配備されている。このセンサ64、64は、ホストコンピュータ59と電気的に接続されており、排水の温度、圧力、流量、濃度、生成物の種類や量を検知し、モニターできるように構成されている。また、ホストコンピュータ59は、排水供給を行う排水ポンプ51や、排水供給ライン上に設けられたバルブ52やバルブ58、さらに薬剤供給ラインの途中に接続しており、センサ64、64で検知した情報に基づいて排水供給量や補助薬剤の供給量等を各光化学反応装置100毎に制御することができる。この光化学反応システム200により、大量の排水を効率よく処理して無害化することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について更に詳細に説明するが、本発明はこれらによってなんら制約されるものではない。
実施例1
図8に示す構成の光化学反応装置を用いてビスフェノールA水溶液の分解を行った。なお、反応器には、石英ガラスで構成され、長辺長さ(幅)500μm、短辺長さ(高さ)300μm、流路長60mmである断面四角形状の中空状の微細な反応流路を有し、この反応流路に光触媒である二酸化チタンがチタニアゾル法によって薄膜コーティングされたものを使用した。また、光源には、紫外線ランプ(波長:254nm、出力:10W)を用いた。
そして、ビスフェノールA濃度10mg/Lの反応液を反応流路に流量0.1mL/min(滞留時間:46秒)で流したところ、ビスフェノールAの分解率90%、TOC(全有機炭素)の減少率53%であった。
実施例2
石英ガラスで構成され、長辺長さ(幅)500μm、短辺長さ(高さ)300μm、流路長80mmである断面四角形状の中空状の微細な反応流路を有する反応器と、紫外線ランプ〔波長:365nm、強度:2000mW/cm2、照射距離(反応流路のうち光が照射される長さ):8mm〕とから光化学反応装置を構成した。
そして、メチレンブルー濃度50mg/Lの水溶液を反応流路に流量0.5mL/min(滞留時間:0.14秒)で流したところ、メチレンブルーの分解率12.7%であった。
本発明は、物質に光を照射して化学反応を行う光化学反応装置及び光化学反応方法として利用することができ、特にダイオキシン類などの有害物質で汚染された排水、地下水などの液体を処理して無害化する装置及び方法として有効である。
反応器を示す図面である。
別の反応器を示す図面である。
さらに別の反応器を示す図面である。
さらに別の反応器を示す図面である。
さらに別の反応器を示す図面である。
さらに別の反応器を示す図面である。
本発明の第1実施形態に係る光化学反応装置を示す図面である。
本発明の第2実施形態に係る光化学反応装置を示す図面である。
第2実施形態に係る光化学反応装置に用いられる反応器を示す図面である。
本発明の第3実施形態に係る光化学反応装置を示す図面である。
第3実施形態に係る光化学反応装置に用いられる反応器を示す図面である。
光化学反応システムの説明に供する図面である。
符号の説明
11、12、13、14、15、16、17、18 反応器
21 反応流路
23、24 光源
25 光触媒
27 基部
51 排水ポンプ
52 バルブ
59 ホストコンピュータ
61 薬剤ポンプ
62 バルブ
64 センサ
100、101、102、103 光化学反応装置
200 光化学反応システム

Claims (5)

  1. 反応分子を含む液体を流通させる微細な反応流路を有し、光透過性材料より形成された反応器と、前記反応流路に光を照射する光照射装置とを備えており、前記反応流路の流路径が10〜2000μmに構成されていることを特徴とする、光化学反応装置。
  2. 請求項1において、前記反応流路に光触媒が設けられていることを特徴とする、光化学反応装置。
  3. 請求項1または請求項2において、前記反応器が複数個直列配置されていることを特徴とする、光化学反応装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項において、前記反応器が複数個並列配置されていることを特徴とする、光化学反応装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光化学反応装置を用いて反応を行うことを特徴とする、光化学反応方法。
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