JP2005279460A - 水処理方法 - Google Patents

水処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2005279460A
JP2005279460A JP2004097811A JP2004097811A JP2005279460A JP 2005279460 A JP2005279460 A JP 2005279460A JP 2004097811 A JP2004097811 A JP 2004097811A JP 2004097811 A JP2004097811 A JP 2004097811A JP 2005279460 A JP2005279460 A JP 2005279460A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
treated
reverse osmosis
osmosis membrane
silica
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004097811A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5005165B2 (ja
Inventor
Takeshi Yoneda
剛 米田
Atsuyuki Manabe
敦行 真鍋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Miura Co Ltd
Original Assignee
Miura Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Miura Co Ltd filed Critical Miura Co Ltd
Priority to JP2004097811A priority Critical patent/JP5005165B2/ja
Publication of JP2005279460A publication Critical patent/JP2005279460A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5005165B2 publication Critical patent/JP5005165B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 被処理水を不純物の無い水に効率よく処理する水処理方法を提供する。
【解決手段】 被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部4で濾過することにより、軟水処理により被処理水中のカルシウム等の硬度分を除し、カルシウム等の硬度分とシリカとの結合によるスケールの発生を防止し、これにより被処理水のシリカ溶解度を高くし、その分被処理水のシリカ濃度が高い状態でもシリカスケールの析出を抑制し、被処理水の高いシリカ濃度での水処理運転を可能とし、処理水の回収率の向上を図る。
【選択図】 図1

Description

本発明は、原水を不純物の無い水に効率よく処理する水処理方法に関する。
半導体製造、電子部品の洗浄、医療器具の洗浄等に不純物を含まない水(純水)が多く使用されている。
従来、原水を不純物の無い水に処理する水処理方法として、一般に逆浸透膜を使用し、原水を逆浸透膜で濾過して、原水に含まれている非不動態化金属体腐食促進成分やその他の不純物を除去する方法がある。
かかる水処理に逆浸透膜を利用したのは、逆浸透膜は、溶媒は透過するが溶質は透過させないという性質があるからであり、この性質を利用して、被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過させ、水中の不純物を濾過することにより処理している(例えば、特許文献1参照。)。
この水処理にあって、原水中に溶解しているシリカ濃度が高い場合、逆浸透膜で発生する濃縮排水を含む逆浸透膜付近の被処理水のシリカ濃度が飽和濃度を超えると被処理水中にシリカスケールが析出し、これが逆浸透膜に沈着し、逆浸透膜に目詰まりが発生し、この結果処理水の回収率が低下する。原水中のシリカスケールの析出は、原水のシリカ濃度が原水のシリカ溶解度、即ち、シリカ飽和濃度を超える状態となったとき発生し易く、また、原水中のシリカ溶解度は、原水の温度と正比例の関係、即ち、温度が高くなると溶解度が高くなり、温度が低くなると溶解度が低くなるといった関係にある。
そこで、前記シリカ濃度が高くなった逆浸透膜付近の被処理水中に析出したシリカスケールによる逆浸透膜の目詰まりを防止する手段として、定期的に薬剤を投入し逆浸透膜を洗浄するといったことや、被処理水を逆浸透膜に送る前に加温し、シリカの溶解度を上げておく、或いは被処理水の温度を低い温度に設定し、被処理水のシリカ濃度が前記設定した水温による溶解度を超えないような運転をすることにより、被処理水中にシリカスケールが析出することを抑制するといったことにより、逆浸透膜の目詰まりを防止することが知られている。
特開平5−220480号公報
しかし、上記の水処理方法によれば、逆浸透膜の目詰まりを防止することはできるが、薬剤を投入し逆浸透膜を洗浄する手段では、この薬剤の一部が処理水に取り込まれる可能性があり、処理水の利用の障害となる場合があり、また、処理水の利用後の排水に際し、前記薬剤を除去するための特別な処理を施さない限り、そのまま下水等に排水すると、環境汚染を引き起こすおそれがある、といった問題があった。また、被処理水を逆浸透膜に送る前に加温する手段では、給水加温設備等が必要となり、コストアップとなるといった問題があった。また、被処理水の温度を低い温度に設定し、被処理水のシリカ濃度が前記設定した水温による溶解度を超えないような運転をするといった手段では、処理水の回収率が低くなり、水資源の無駄遣いとなる、といった問題があった。
そこで、本願発明者等は、試験研究を重ねた結果、シリカスケールの析出を抑制し、処理水の高い回収率を確保できる水処理方法を開発した。
即ち、本発明の目的とするところは、被処理水を不純物の無い水に効率よく処理する水処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る水処理方法は、被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過するようにしたことを特徴とする。
このように、被処理水を軟水処理すると被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去され、カルシウム等の硬度分とシリカとの結合によるスケールの発生が防止されるので、被処理水のシリカ溶解度が高くなり、その分被処理水のシリカ濃度が高い状態でもシリカスケールの析出が抑制され、被処理水の高いシリカ濃度での水処理運転が可能となり、これにより、処理水の回収率の向上が図れる。
請求項2記載の発明に係る水処理方法は、被処理水を逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローすることを特徴とする。
このように、逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローすると、ブローされた分被処理水が排水側に流れる結果、逆浸透膜部付近でシリカ濃度が高くなった被処理水のシリカ濃度が低下する。かかる濃縮排水を所定間隔でブローすることにより、逆浸透膜部による濾過でシリカ濃度が高くなった被処理水が定期的に濃縮排水の排水側に流れ、逆浸透膜部付近における被処理水のシリカ濃度の上昇が押さえられることになり、シリカスケールの析出が抑制され、逆浸透膜部の目詰まりが防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の向上を図ることができる。
請求項3記載の発明に係る水処理方法は、被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローすることを特徴とする。
このように、被処理水を軟水処理することにより、被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去され、カルシウム等の硬度分とシリカとの結合によるスケールの析出が防止されるので、被処理水のシリカ溶解度が高くなり、その分被処理水のシリカ濃度が高い状態でもシリカスケールの析出が抑制され、被処理水の高いシリカ濃度での水処理運転が可能となる。
更に、前記軟水処理した被処理水を逆浸透膜部で濾過し、発生した濃縮排水を所定間隔でブローすることにより、逆浸透膜部による濾過でシリカ濃度が高くなった被処理水が定期的に濃縮排水の排水側に流れるので、逆浸透膜部付近における被処理水のシリカ濃度の上昇が押さえられることになり、シリカスケールの析出が抑制され、逆浸透膜部の目詰まりが防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の一層の向上を図ることができる。
請求項4記載の発明に係る水処理方法は、請求項2又は3に記載の、前記濃縮排水をブローする所定間隔は、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に設定した一定時間となっていることを特徴とする。
このように設定することにより、シリカスケールの析出の抑制に必要な間隔で濃縮排水をブローし、必要以上の濃縮排水のブローを抑制できるので、シリカスケールの析出を効果的に抑制し、逆浸透膜部の目詰まりを防止できるとともに、処理水の回収率の一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
請求項5記載の発明に係る水処理方法は、請求項2又は3に記載の、前記濃縮排水をブローする所定間隔は、被処理水の温度を検知し、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように設定されていることを特徴とする。
このように設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
請求項6記載の発明に係る水処理方法は、請求項2又は3に記載の、前記濃縮排水をブローする所定間隔は、逆浸透膜部に送られた被処理水のシリカ濃度を検出し、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように設定されていることを特徴とする。
このように設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
請求項7記載の発明に係る水処理方法は、請求項2,3,4,5又は6に記載の、前記逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローするときは、処理水側の弁を閉じて行うことを特徴とする。
このようにすると、被処理水は全て濃縮排水の排水側に流れるので、被処理水のシリカ濃度を短時間で低くすることができるとともに、濃縮排水の排水側に流れる被処理水の流速が早くなり、その流圧により逆浸透膜部に沈着したシリカスケールは逆浸透膜部から剥離することになり、逆浸透膜部の目詰まりを早期に解消することができるものとなる。
本発明によれば、逆浸透膜を使用し、被処理水を逆浸透膜で濾過する水処理に際し、被処理水におけるシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜部の目詰まりを防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の向上を図ることができる。
以下、本発明に係る水処理方法を実施するための最良の形態を説明する。
(実施の形態1)
本例の水処理方法は、被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過するようにした。
このように、被処理水を軟水処理すると被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去される。カルシウム等の硬度分はシリカと結合してスケールの発生を促進させる要因となるものであり、被処理水の軟水処理により被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去されることにより、カルシウム等の硬度分とシリカとの結合によるスケールの発生が防止される。この結果、被処理水のシリカ溶解度が高くなり、その分、被処理水のシリカ濃度が高い状態でもシリカスケールの析出が抑制され、被処理水の高いシリカ濃度での水処理運転が可能となり、これにより、処理水の回収率の向上を図ることができることになる。
(実施の形態2)
本例の水処理方法は、被処理水を逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローするようにした。
このように、逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローすると、濃縮排水の排水側が負圧となり、ブローされた分被処理水が排水側に流れる結果、逆浸透膜部付近でシリカ濃度が高くなっている被処理水のシリカ濃度が低下する。かかる濃縮排水を所定間隔でブローすることにより、逆浸透膜部による濾過でシリカ濃度が高くなった被処理水が定期的に濃縮排水の排水側に流れるので、逆浸透膜部付近における被処理水のシリカ濃度の上昇を押さえ、シリカスケールの析出を抑制し、また、シリカスケールが析出していてもこれを濃縮排水の排水側に流し、また、析出したシリカスケールが逆浸透膜部に沈着していたときは、逆浸透膜部に沈着しているシリカスケールを濃縮排水の排水側に流れる流圧により剥離して排水側に流すことができる。これにより、逆浸透膜部の目詰まりを防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の向上を図ることができる。
前記濃縮排水をブローする所定間隔にあっては、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に、被処理水のシリカ濃度が飽和濃度になる時間を求めて、一定の時間を設定するとよい。
このように、濃縮排水をブローする所定間隔を、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に設定することにより、シリカスケールの析出の抑制に必要な間隔で濃縮排水をブローし、必要以上の濃縮排水のブローを抑制できるので、シリカスケールの析出を効果的に抑制し、逆浸透膜部の目詰まりを防止できるとともに、処理水の回収率の一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
或いはまた、前記濃縮排水をブローする所定間隔として、被処理水の温度を検知し、被処理水のシリカ濃度が飽和濃度になる時間を限界に、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように設定するとよい。
このように、濃縮排水をブローする所定間隔を、被処理水の温度を検知し、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
或いはまた、前記濃縮排水をブローする所定間隔として、逆浸透膜部に送られた被処理水のシリカ濃度を検出し、被処理水のシリカ濃度の飽和濃度を限界に、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように設定するとよい。
このように、濃縮排水をブローする所定間隔を、逆浸透膜部に送られた被処理水のシリカ濃度を検出し、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
また、本例では、前記逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローするときに、処理水側の弁を閉じて行うこともできる。
このようにすると、被処理水は全て濃縮排水の排水側に流れるので、被処理水のシリカ濃度を短時間で低くすることができるとともに、濃縮排水の排水側に流れる被処理水の流速が早くなり、その流圧により逆浸透膜部に沈着したシリカスケールは逆浸透膜部から剥離することになり、逆浸透膜部の目詰まりを早期に解消することができるものとなる。この方法は、シリカ濃度がシリカ溶解度を大きく超えシリカスケールが析出しやすい状態になったときや逆浸透膜部にシリカスケールが沈着し目詰まりを起こし始めたときに、効果的である。
(実施の形態3)
本例の水処理方法は、被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローするようにした。
このように、被処理水を軟水処理することにより、被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去され、カルシウム等の硬度分とシリカとの結合によるスケールの析出が防止されるので、被処理水のシリカ溶解度が高くなり、その分被処理水のシリカ濃度が高い状態でもシリカスケールの析出が抑制され、被処理水の高いシリカ濃度での水処理運転が可能となる。
更に、前記軟水処理した被処理水を逆浸透膜部で濾過し、発生した濃縮排水を所定間隔でブローすることにより、逆浸透膜部による濾過でシリカ濃度が高くなった被処理水が定期的に濃縮排水の排水側に流れるので、逆浸透膜部付近における被処理水のシリカ濃度の上昇を押さえ、シリカスケールの析出を抑制し、また、シリカスケールが析出していてもこれを濃縮排水の排水側に流し、また、発生したシリカスケールが逆浸透膜部に沈着していたときは、逆浸透膜部に沈着しているシリカスケールを濃縮排水の排水側に流れる流圧により剥離して排水側に流すことができ、これにより、逆浸透膜部の目詰まりを防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の一層の向上を図ることができる。
前記濃縮排水をブローする所定間隔にあっては、前記実施の形態2と同様に、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に設定した一定時間とするとよい。
このように、濃縮排水をブローする所定間隔を、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に設定することにより、シリカスケールの析出の抑制に必要な間隔で濃縮排水をブローし、必要以上の濃縮排水のブローを抑制できるので、シリカスケールの析出を効果的に抑制し、逆浸透膜部の目詰まりを防止できるとともに、処理水の回収率の一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
或いはまた、前記濃縮排水をブローする所定間隔として、前記実施の形態2と同様に、前記濃縮排水をブローする所定間隔を、被処理水の温度を検知し、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように設定するとよい。
このように、濃縮排水をブローする所定間隔を設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
或いはまた、前記濃縮排水をブローする所定間隔として、前記実施の形態2と同様に、前記濃縮排水をブローする所定間隔は、逆浸透膜部に送られた被処理水のシリカ濃度を検出し、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように設定するとよい。
このように設定することにより、逆浸透膜部付近の被処理水のシリカ濃度を、この被処理水の溶解度近くとする運転が可能となり、被処理水中にシリカスケールの析出を抑制し、逆浸透膜の目詰まりを防止することができるとともに、より一層効率よく水処理を行うことができ、処理水の回収率のより一層の向上が図れ、供給水の節水を図ることができる。
また、本例では、前記実施の形態2と同様に、前記逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローするときは、処理水側の弁を閉じて行うこともできる。
このようにすると、被処理水は全て濃縮排水の排水側に流れるので、被処理水のシリカ濃度を短時間で低くすることができるとともに、濃縮排水の排水側に流れる被処理水の流速が早くなり、その流圧により逆浸透膜部に沈着したシリカスケールは逆浸透膜部から剥離することになり、逆浸透膜部の目詰まりを早期に解消することができるものとなる。この方法は、シリカ濃度がシリカ溶解度を大きく超えシリカスケールが析出しやすい状態になったときや逆浸透膜部にシリカスケールが沈着し目詰まりを起こし始めたときに、効果的である。
次に本発明の具体的な一実施例を図面により詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す水処理システムの概略説明図である。
図1に示す水処理システムは、被処理水を給水する給水ライン1に、上流側から、軟水処理部2、被処理水中のゴミ等を除去するフィルター3、被処理水中の不純物等を除去する逆浸透膜部4、逆浸透膜部4で処理された処理水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部5、膜式脱気部5を透過することにより得られた処理水を貯留する貯留タンク6とが、順番に配置され、更に、逆浸透膜部4の上流側には、被処理水を前記逆浸透膜部4に加圧して供給するポンプ7が配置されている。また、前記逆浸透膜部4には、不純物が濃縮された濃縮排水を排水する濃縮排水ライン8が接続されており、この濃縮排水ライン8には、排水ライン8aとブローライン8bが分岐して接続されている。更に、前記逆浸透膜部4で処理された処理水を流す処理水ライン1aに開閉弁9が配置され、また、前記排水ライン8aには排水弁10aが配置され、ブローライン8bにはブロー弁10bが配置されている。
前記軟水処理部2にあっては、イオン交換樹脂を用いた公知の軟水装置が使用される。また、前記逆浸透膜部4にあっては、逆浸透膜(図示せず)の、溶媒は透過するが溶質は透過させないという性質を利用して、不純物(溶解塩及びシリカ等)を含んだ被処理水の浸透圧より高い圧力をかけて、溶媒としての水だけを選択的に透過採取するものであり、前記膜式脱気部5にあっては、前記気体透過膜を多数備えた気体透過膜モジュール(図示せず)と被処理水中の溶存気体を気体透過膜モジュールを通して真空吸引する水封式真空ポンプ(図示せず)を備えている。
更に、給水ライン1上には、逆浸透膜部4の上流側に被処理水の温度を検知する温度センサ11を備えている。また、同じく給水ライン1上、逆浸透膜部4の上流側で且つ逆浸透膜部4の付近に、当該部分を流れる被処理水中のシリカ濃度を検出する濃度測定装置12を備えている。
また、前記ポンプ7に接続され該ポンプ7の回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータ13と、前記温度センサ11、濃度測定装置12、ブロー弁10b、開閉弁9及び前記インバータ13に対するインターフェースを有し、前記温度センサ11からの温度検知信号或いは、濃度測定装置12からのシリカ濃度検出信号に基づいて前記ブローライン8bに配置されたブロー弁10bにブロー信号を出力し或いはブロー弁10bにブロー指令信号を出力するとともに逆浸透膜部4で処理された処理水を流す処理水ライン1aに配置された開閉弁9に開閉指令信号を出力し、また、前記ブロー弁10bへのブロー指令信号に基づいて前記インバータ13に指令信号を出力する制御部14を備えている。
前記制御部14は、被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度及び特定の温度と、該特定の温度のときのシリカ溶解度と、該特定の温度で特定のシリカ濃度にあるときのシリカ析出時間と、高濃度となった被処理水のシリカ濃度を低濃度にするためのブロー時間等を記憶させた記憶部を備えている。
そして前記温度センサ11からの信号に基づいて、被処理水のシリカ濃度が飽和濃度になる時間を限界に、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように間隔時間を設定し、前記ブロー弁10bにブロー指令信号を設定した所定間隔で所定時間出力するプログラムと、濃度測定装置12からの信号に基づいて、被処理水のシリカ濃度の飽和濃度を限界に、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように間隔時間を設定し、前記ブロー弁10bにブロー指令信号を設定した所定間隔で所定時間出力するプログラムと、選択により、前記ブロー指令信号に基づいてブロー弁10bにブロー指令信号を出力している間、前記逆浸透膜部4で処理された処理水を流す給水ライン1aに配置された開閉弁9に閉指令信号を出力するプログラムを備えている。
更に、選択により、前記ブロー指令信号に基づいてブロー弁10bにブロー指令信号を出力している間、前記インバータ13に指令信号を出力し、インバータ13によりポンプ7の回転数を、被処理水の供給量を増量するように変更する指令信号を出力するプログラムを備えている。
上記のように構成した水処理システムにより、本発明に係る水処理方法は次のように実施される。
供給された被処理水を軟水処理部2で軟水処理することにより、被処理水中のカルシウム等の硬度分が除去され、被処理水のシリカ溶解度が高くなった状態でフィルター3で被処理水中のゴミ等を除去し、該被処理水をポンプ7で加圧して逆浸透膜部4に供給する。逆浸透膜部4を透過し、不純物が除去された処理水は、膜式脱気部5で脱気され、貯留する貯留タンク6に貯留される。
そして、前記水処理運転の過程で、被処理水の温度が下がり、温度センサ11により被処理水のシリカ濃度が当該温度における処理水のシリカ溶解度を超える濃度になる温度となったことを検知したとき、温度センサ11からの温度検知信号に基づいて制御部14がプログラムに従い、前記ブローライン8bに配置されたブロー弁10bにブロー信号を出力し、ブロー弁10bを所定時間開きブローする。この動作は、プログラムで設定された所定間隔で行われる。
また、前記とは別に、前記水処理運転の過程で、被処理水のシリカ濃度が高くなり、濃度測定装置12により、シリカ濃度が当該被処理水のシリカ溶解度を超える濃度となったことを検出したとき、濃度測定装置12からのシリカ濃度検出信号に基づいて制御部14がプログラムに従い、前記濃縮排水ライン8に配置されたブロー弁10bにブロー信号を出力し、ブロー弁10bを所定時間開きブローする。この動作は、プログラムで設定された所定間隔で行われる。
ブローライン8bに配置されたブロー弁10bにブロー信号を出力するものとしては、操作者により、前記温度センサ11からの温度検知信号、或いは濃度測定装置12からのシリカ濃度検出信号のいずれかが選択される。
このようにすることにより、逆浸透膜部4による濾過でシリカ濃度が高くなった被処理水が定期的に濃縮排水を排水する側に流れるので、逆浸透膜部4付近における被処理水のシリカ濃度の上昇が押さえられ、シリカスケールの析出が抑制され、これにより、逆浸透膜部4の目詰まりを防止でき、長期的に安定した水処理運転を継続して行うことができ、処理水の回収率の一層の向上を図ることができる。
前記、ブロー弁10bを所定時間開き濃縮排水をブローする際に、選択により、前記ブロー指令信号に基づいてブロー弁10bにブロー指令信号を出力している間、前記逆浸透膜部4で処理された処理水を流す処理水ライン1aに配置された開閉弁9に閉指令信号を出力することができる。
このようにすると、被処理水は全てブローライン8bに流れるので、被処理水のシリカ濃度を短時間で低くすることができるとともに、ブローライン8bに流れる被処理水の流速が早くなり、その流圧により逆浸透膜部4に沈着したシリカスケールは逆浸透膜部4から剥離することになり、逆浸透膜部4の目詰まりを早期に解消することができるものとなる。この方法は、シリカ濃度がシリカ溶解度を大きく超えシリカスケールが析出しやすい状態になったときや逆浸透膜部4にシリカスケールが沈着し目詰まりを起こし始めたときに、効果的である。
また、選択により、前記ブロー指令信号に基づいてブロー弁10bにブロー指令信号を出力している間、前記インバータ13に指令信号を出力し、インバータ13によりポンプ7の回転数を、被処理水の供給量を増量するように変更する指令信号を出力することができる。
このようにすると、逆浸透膜部4を透過する被処理水の流量はブロー前と変わらず、処理水の定量化を維持することができる。
本発明に係る水処理方法を実施する水処理システムの概略説明図。
符号の説明
2 軟水処理部
4 逆浸透膜部
7 ポンプ
8 濃縮排水ライン
8a 排水ライン
8b ブローライン
9 開閉弁
10a 排水弁
10b ブロー弁
11 温度センサ
12 濃度測定装置
13 インバータ
14 制御部

Claims (7)

  1. 被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過するようにしたことを特徴とする水処理方法。
  2. 被処理水を逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローすることを特徴とする水処理方法。
  3. 被処理水を軟水処理した後、逆浸透膜部で濾過し、逆浸透膜部により発生する濃縮排水を所定間隔でブローすることを特徴とする水処理方法。
  4. 前記濃縮排水をブローする所定間隔は、予め想定した被処理水の温度と、その温度における被処理水のシリカ溶解度を基に設定した一定時間となっていることを特徴とする請求項2又は3に記載の水処理方法。
  5. 前記濃縮排水をブローする所定間隔は、被処理水の温度を検知し、水温が高いときは長く、低いときは短くなるように設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の水処理方法。
  6. 前記濃縮排水をブローする所定間隔は、逆浸透膜部に送られた被処理水又は濃縮排水のシリカ濃度を検出し、濃度が高いときは短く、低いときは長くなるように設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の水処理方法。
  7. 前記逆浸透膜部により発生する濃縮排水をブローするときは、処理水側の弁を閉じて行うことを特徴とする請求項2,3,4,5又は6に記載の水処理方法。
JP2004097811A 2004-03-30 2004-03-30 水処理方法 Expired - Fee Related JP5005165B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097811A JP5005165B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 水処理方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004097811A JP5005165B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 水処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005279460A true JP2005279460A (ja) 2005-10-13
JP5005165B2 JP5005165B2 (ja) 2012-08-22

Family

ID=35178413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004097811A Expired - Fee Related JP5005165B2 (ja) 2004-03-30 2004-03-30 水処理方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5005165B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192424A (ja) * 2005-05-09 2006-07-27 Kansai Toshi Kyoju Service:Kk シリカ含有用水の処理方法及びその処理水を用いた開放循環型冷却水システム。
JP2010082610A (ja) * 2008-10-03 2010-04-15 Miura Co Ltd 純水の製造方法、及び純水製造システム
JP2012183473A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Miura Co Ltd 水処理装置
JP2014064983A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Miura Co Ltd シリカ除去システム及びそれを備える水処理システム
JP2015098029A (ja) * 2015-03-03 2015-05-28 三浦工業株式会社 水処理システム
JP2015127056A (ja) * 2015-03-03 2015-07-09 三浦工業株式会社 膜分離装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006192424A (ja) * 2005-05-09 2006-07-27 Kansai Toshi Kyoju Service:Kk シリカ含有用水の処理方法及びその処理水を用いた開放循環型冷却水システム。
JP2010082610A (ja) * 2008-10-03 2010-04-15 Miura Co Ltd 純水の製造方法、及び純水製造システム
JP2012183473A (ja) * 2011-03-04 2012-09-27 Miura Co Ltd 水処理装置
JP2014064983A (ja) * 2012-09-25 2014-04-17 Miura Co Ltd シリカ除去システム及びそれを備える水処理システム
JP2015098029A (ja) * 2015-03-03 2015-05-28 三浦工業株式会社 水処理システム
JP2015127056A (ja) * 2015-03-03 2015-07-09 三浦工業株式会社 膜分離装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP5005165B2 (ja) 2012-08-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4996067B2 (ja) 逆浸透膜を使用した水処理装置及びその使用方法
JP2009518165A (ja) 逆洗量が減少した処理
JP2006305500A (ja) 水処理方法
JP2011083727A (ja) 水処理システム
JP4650740B2 (ja) 水処理システムの運転方法
JP5005165B2 (ja) 水処理方法
JP2008237979A (ja) 水処理装置
JP4239876B2 (ja) 水処理方法
JP2006305498A (ja) 膜濾過システムの運転方法
JP6617860B1 (ja) 膜分離活性汚泥システムおよび膜洗浄装置
JP2011078889A (ja) 濾過部材洗浄システム
KR20150038777A (ko) 역삼투 멤브레인 트레인별 압력 제어식 삼투 역세척 시스템 및 방법
KR101693100B1 (ko) 스마트 막여과 수처리 시스템
JP2007175603A (ja) 膜濾過システムの運転方法
JP2005279459A (ja) 水処理方法
JP4348691B2 (ja) 逆浸透膜部の目詰まり防止方法
WO2016056130A1 (ja) 原水の濾過処理システム及び濾過装置の洗浄方法
JP2005238135A (ja) 膜分離装置の洗浄方法
JP3856376B2 (ja) 水処理装置とその運転方法
JP2017176951A (ja) 分離膜モジュールの洗浄方法
JP2004130205A (ja) オゾン含有水を用いたろ過膜の逆洗方法および逆洗装置
JP2005046762A (ja) 水処理方法および装置
JP4239877B2 (ja) 水処理方法
JP2007152193A (ja) 水浄化装置および水浄化方法
JP2005046801A (ja) 水処理方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060920

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080711

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080909

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081226

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090925

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091005

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20091120

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120416

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120523

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150601

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5005165

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees