JP2005279459A - 水処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 給水ラインを流れる給水の温度の変化に応じて、腐食促進成分の濾過及び溶存気体の脱気を効率良く行う水処理方法を提供する。
【解決手段】 熱機器2へ給水する給水ライン3の上流側に腐食促進成分を捕捉する濾過膜を用いて濾過する濾過部6を備え、その下流側に給水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部7を備え、給水ライン3を流れる給水を濾過部6で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部7で溶存気体を脱気して熱機器2に給水する水処理方法であって、給水の流量と給水の温度と、濾過部6で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び膜式脱気部7で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係を予め求めておくとともに、腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値を定めておき、前記給水ライン3を流れる給水の温度を検知して、給水の温度に基づいて前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量を制御する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボイラ等の熱機器へ給水する給水ラインに濾過部を備え、その下流側に膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水を濾過部で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部で溶存気体を脱気して熱機器に給水する水処理方法であって、前記給水ラインを流れる給水に溶存している腐食促進成分の濾過及び気体の脱気を効率良く行う水処理方法に関する。
蒸気ボイラ、温水ボイラ、クーリングタワー、給湯器等の熱機器では、一般に大量の水が消費される。かかる熱機器にあって、供給された水と接触する部位が給水の影響による腐食のために破損し、熱機器の寿命に致命的な影響を及ぼす場合がある。前記水による熱機器の腐食は、給水中に含まれている塩化物イオンや硫酸イオンといった腐食促進成分や、給水中に溶存している酸素が主な原因となっている。従って、熱機器を長期間安定して運転し使用するためには、熱機器の腐食を効果的に抑制する必要がある。
このため、従来は、熱機器の腐食を抑制する手段として、給水中に含まれている腐食促進成分による腐食にあっては、例えば、特許文献1、特許文献2及び特許文献3に記載されているように、給水に薬剤を添加して抑制し、また、給水中の溶存気体による腐食にあっては、熱機器に給水する給水ラインに脱気装置を備えて、給水中の溶存気体を除去するようにして抑制している。
特開平4−232286号公報 特開平4−283299号公報 特開平6−158366号公報
しかし、前記給水中に含まれている腐食促進成分による腐食を抑制するために給水に添加された薬剤は、一部が蒸気や湯中に取り込まれる可能性があり、この場合、この蒸気や湯は、例えば、食品の調理や加工の用途において、衛生上の観点から、そのまま利用するのは困難となる。また、給水中に添加された薬剤は給水に含まれることになるが、例えば、ボイラにおいて給水の濃縮水を排出する場合、この濃縮水は、添加された薬剤を含んでいるので、薬剤を除去するための特別な処理を施さない限り、そのまま下水等へ排出すると、環境汚染を引き起こすおそれがある、といった問題があった。
そこで、本願発明者等は、給水中に含まれている腐食促進成分による腐食の抑制を、薬剤を用いずに行うことについて研究を重ねた結果、ナノ濾過膜が塩化物イオンや硫酸イオンといった腐食促進成分を効果的に捕捉し、腐食抑制成分として認められるシリカを透過させることを見出し、給水中に含まれている腐食促進成分による腐食を抑制する手段として、前記の濾過膜を用いることを考えた。更に、給水中の溶存気体を脱気する手段として、気体透過膜を通して真空引きする膜式脱気部によることを考えた。そして、給水ラインの上流側で前記濾過膜により給水中に含まれている腐食促進成分を捕捉して濾過し、下流側で腐食促進成分が濾過された濾過水から溶存気体を膜式脱気部で脱気し、溶存酸素を除去することを考えた。
しかし、ここで1つの問題があった。それは、給水中に含まれている腐食促進成分を捕捉し濾過する濾過膜と、濾過水から溶存気体を脱気する膜式脱気部に使用される気体透過膜の性質に起因するものである。前記濾過膜におけるイオン除去性能(溶存物質濾過性能)は、有効圧力低下(水量低下)や給水の温度の上昇に伴い低下するといった性質を有している。また、前記気体透過膜における水中の溶存気体の透過率(脱気性能)は、給水の温度の降下や給水の流量の増加に伴い低下するといった性質を有している。このため、給水の流量が少なくなると濾過膜の腐食促進成分の濾過性能が低下して給水中に含まれている腐食促進成分を効果的に濾過することができなくなる場合があり、また、給水の温度が低くなると気体透過膜による溶存気体の脱気性能が低下し、腐食の抑制となる溶存気体濃度とすることができなくなる場合があるということである。
本発明の目的は、熱機器へ給水する給水ラインの上流側に濾過部を備え、その下流側に膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水の温度の変化に応じて、腐食促進成分の濾過及び溶存気体の脱気を効率良く行う水処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明に係る水処理方法は、熱機器へ給水する給水ラインの上流側に熱機器の腐食を引き起こす腐食促進成分を捕捉する濾過膜を用いて濾過する濾過部を備え、その下流側に給水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水を濾過部で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部で溶存気体を脱気して熱機器に給水する水処理方法であって、給水の流量と給水の温度と、前記濾過部で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係を予め求めておくとともに、腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値を定めておき、前記給水ラインを流れる給水の温度を検知して、給水の温度に基づいて前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量を制御することを特徴とする。
このようにすることにより、前記給水ラインを流れる給水の検知された温度により、前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量が制御されるので、熱機器に供給する給水の水質を、腐食促進成分による腐食を抑制するとともに、溶存気体中の酸素による腐食を抑制する水質に改質することができる。
請求項2記載の発明に係る水処理方法は、請求項1に記載の、前記給水ラインを流れる給水の温度の検知により行う給水ラインを流れる給水の流量の減量は、給水ラインの任意の位置に給水の温度を検知する温度センサを備え、また前記濾過部の上流側に前記給水を前記濾過部に供給するポンプを備えるとともに、前記ポンプに接続され該ポンプの回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータと、前記温度センサ及び前記インバータに対するインターフェースを有し前記温度センサからの温度検知信号に基づき前記インバータに指令信号を出力する制御部を備え、温度センサからの給水の温度検知信号に基づき制御部が前記インバータに指令信号を出力し、インバータによりポンプの回転数を可変させて行うようにしたことを特徴とする。
このようにすることにより、水処理を自動的に行うことができ、熱機器に供給する給水の水質を、より確実に改質することができる。
請求項3記載の発明に係る水処理方法は、熱機器へ給水する給水ラインの上流側に熱機器の腐食を引き起こす腐食促進成分を捕捉する濾過膜を用いて濾過する濾過部を備え、その下流側に給水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水を濾過部で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部で溶存気体を脱気した給水を処理水タンクに貯留し、処理水タンクから熱機器に給水する水処理方法であって、給水の流量と給水の温度と、前記濾過部で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係を予め求めておくとともに、腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値を定めておき、更に、処理水タンクに貯留する必要給水量を定めておき、前記給水ラインを流れる給水の温度を検知して、給水の温度に基づいて前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量を制御するとともに、前記処理水タンクの水量を検知して、処理水タンクの水量が必要水量を下回ったことを検知したときは、前記給水の温度が溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となっても、膜式脱気部に送り出す給水ラインを流れる給水の流量を制御することを特徴とする。
このようにすることにより、前記給水ラインを流れる給水の検知された温度により、前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量が制御されるので、熱機器に供給する給水の水質を、腐食促進成分による腐食を抑制するとともに、溶存気体中の酸素による腐食を抑制する水質に改質することができる。そして、処理水タンクの水量が必要水量を下回ったことを検知したときは、前記給水の温度が溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となっても、膜式脱気部に送り出す給水ラインを流れる給水の流量を減量しないものとなるので、熱機器の給水不足による不都合な諸事態を回避することができる。
請求項4記載の発明に係る水処理方法は、請求項3に記載の、前記給水ラインを流れる給水の温度の検知により行う給水ラインを流れる給水の流量の減量及び給水の流量の減量の回避は、給水ラインの任意の位置に給水の温度を検知する温度センサを備え、処理水タンクの水量を検知する水量センサを備え、また前記濾過部の上流側に前記給水を前記濾過部に供給するポンプを備えるとともに、前記ポンプに接続され該ポンプの回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータと、前記温度センサ及び前記インバータに対するインターフェースを有し、前記温度センサからの温度検知信号と水量センサからの給水量検知信号に基づき、前記インバータに指令信号を出力する制御部を備え、温度センサからの給水の温度検知信号に基づき制御部が前記インバータに指令信号を出力し、インバータによりポンプの回転数を可変させ、水量センサからの給水量検知信号に基づき前記温度検知信号に基づくポンプの回転数の可変を解除させて行うようにしたことを特徴とする。
このようにすることにより、水処理を自動的に行うことができ、熱機器に供給する給水の水質の改質と、処理水タンクの水量が必要水量を下回ったときに前記給水の流量の減量を回避することにより熱機器の給水不足による不都合な諸事態の回避を、より確実に行うことができる。
請求項1に記載された発明によれば、給水ラインを流れる給水の検知された温度により、前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量が制御されるので、熱機器に供給する給水の水質を、腐食促進成分による腐食を抑制するとともに、溶存気体中の酸素による腐食を抑制する水質に改質することができる。また、請求項2に記載された発明によれば、水処理を自動的に行うことができ、熱機器に供給する給水の水質を、より確実に改質することができる。また、請求項3に記載された発明によれば、給水ラインを流れる給水の検知された温度により、前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量が制御されるので、熱機器に供給する給水の水質を、腐食促進成分による腐食を抑制するとともに、溶存気体中の酸素による腐食を抑制する水質に改質することができる。そして、処理水タンクの水量が必要水量を下回ったことを検知したときは、前記給水の温度が溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となっても、膜式脱気部に送り出す給水ラインを流れる給水の流量を減量しないものとなるので、熱機器の給水不足による不都合な諸事態を回避することができる。また、請求項4に記載された発明によれば、水処理を自動的に行うことができ、熱機器に供給する給水の水質の改質と、熱機器の給水不足による不都合な諸事態の回避を、より確実に行うことができる。
以下、本発明に係る水処理方法を実施するための最良の形態の一例を図面を参照しながら説明する。図1は本発明を実施する水処理運転システムの概略説明図、図2は水処理運転システムを組み込んだ水処理システムの一例を示すフローである。
図1に示す水処理運転システム1は、図2に示すように、外部の水源(図示省略)から供給される水道水、工業用水、地下水等の給水を、蒸気ボイラ、温水ボイラ、クーリングタワー、給湯器等の熱機器2に供給する水質改質システムにおける給水ライン3上に構築されている。
先ず、図2の水処理システムについて説明すると、前記給水ライン3に、原水側から、給水中に溶存している次亜塩素酸ソーダ等の酸化剤を吸着除去する活性炭濾過部4と、給水中に含まれているカルシウム、マグネシウム等の硬度成分をイオン交換樹脂により除去する軟水処理部5と、給水中に含まれている塩化物イオンや硫酸イオンといった腐食促進成分を捕捉し、腐食抑制成分として認められるシリカを透過させるナノ濾過膜を用いた濾過部6と、給水中に溶存している酸素等の気体を透過する気体透過膜を用いた膜式脱気部7と、膜式脱気部7を通過した給水を貯留する処理水タンク8とが、順番に配置され、さらに、軟水処理部5と濾過部6との間には、濾過部6のナノ濾過膜の目詰まりを防止するためのフィルター9が配置されて構成されている。また、前記水処理システムにあっては、図示していないが、外部から供給される給水の水質に応じて、活性炭濾過部4の上流側に、砂濾過部、除鉄・除マンガン部を配置している。
前記濾過部6で用いるナノ濾過膜について説明すると、ナノ濾過膜は、ポリアミド系、ポリエーテル系等の合成高分子膜である。また、ナノ濾過膜は、2nm程度より小さい粒子や高分子(分子量が最大数百程度のもの)の透過を阻止できる液体分離膜である。また、ナノ濾過膜は、その濾過機能の点において、限外濾過膜(分子量が1,000〜300,000程度のものをろ別可能な膜)と、逆浸透膜(分子量が数十程度のものをろ別可能な膜)との中間に位置する機能を有する液体分離膜である。ちなみに、ナノ濾過膜は、各社から市販されており、容易に入手することができる。
また、前記気体透過膜を通して真空引きする膜式脱気部7にあっては、前記気体透過膜に対する脱気の方式として、外側を流れる水から内側に吸引脱気する内部灌流方式と、内側を流れる水から外側に吸引脱気する外部灌流方式があるが、いずれの方式であってもよい。
前記水処理運転システム1は、このシステム1の給水ライン3に配置された濾過部6と膜式脱気部7と処理水タンク8上に、次のように構築されている。
給水ライン3の任意の位置、本例では濾過部6と膜式脱気部7との間に給水の温度を検知する温度センサ10を備えている。また前記濾過部6の上流側に前記給水を前記濾過部6に対して加圧して供給するポンプ11と、処理水タンク8内の給水量を検知する水量センサ12を備えている。更に、前記ポンプ11に接続され該ポンプ11の回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータ13と、前記温度センサ10及び前記インバータ13に対するインターフェースを有し、前記温度センサ10からの温度検知信号と、水量センサ12からの給水量検知信号に基づき、前記インバータ13に指令信号を出力する制御部14を備えている。
前記制御部14は、給水ライン3を流れる給水の流量と給水の温度と、前記濾過部6で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部7で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値と、予め定められた特定の熱機器2で使用される給水に許容される腐食促進成分残存許容値及び溶存気体残存許容値と、処理水タンク8内に貯留する必要給水量を記憶した記憶部(図示せず。)を備えている。
更に、前記温度センサ10で検知した給水ライン3を流れる給水の温度が腐食促進成分残存許容値或いは溶存気体残存許容値を超える腐食促進成分残存値或いは溶存気体残存値を示す温度となったとき、温度センサ10からの給水の温度検知信号に基づき前記インバータ13に指令信号を出力し、インバータ13によりポンプ11の回転数を、膜式脱気部7に送り出す給水の流量が、腐食促進成分残存許容値及び溶存気体残存許容値を充足できる流量に変更する指令信号を出力する給水減量プログラムと、前記水量センサ12で検知した処理水タンク8内の水量が必要給水量以下となったとき、水量センサ12からの水量検知信号に基づき、給水減量を解除する給水減量解除プログラムを備えている。
上記のように構成した水処理運転システム1により、本発明に係る水処理方法を説明する。
熱機器2へ給水する給水ライン3の上流側に濾過部6を備え、その下流側に膜式脱気部7を備え、前記濾過部6の上流側に備えたポンプ11により給水を前記濾過部6に対して、予め設定されている流量を供給し、前記給水ライン3を流れる給水を濾過部6で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部7で溶存気体を脱気し、このようにして処理した給水を処理水タンク8に貯留し、熱機器2に給水する水処理運転を行う。
このときの流量の流量値は、給水の流量と給水の温度と、前記濾過部6で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部7で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係において、給水が設定された水温にある場合に、腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値が腐食促進成分残存許容値及び溶存気体残存許容値を充足できる流量に設定されている。
そして、前記の水処理運転の過程で、例えば、給水の温度が下がり、温度センサ10により給水が、前記給水の設定流量下で、記憶部に記憶されている溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となったことを検知したとき、温度センサ10からの温度検知信号に基づき制御部14が給水減量プログラムに従い、インバータ13に指令信号を出力し、インバータ13によりポンプ11の回転数を可変させて給水の供給量を、前記濾過部6による腐食促進成分の濾過が腐食促進成分残存許容値を充足している範囲で、溶存気体残存許容値を超えない溶存気体残存値を示す量に減量する。
このようにすることにより、膜式脱気部7による溶存気体の脱気が向上し、給水の温度が低くなることによる溶存気体の除去性能の低下が相殺されて、濾過部6による腐食促進成分の濾過が腐食促進成分残存許容値を充足した状態で、給水中の溶存気体残存値を溶存気体残存許容値を超えない値に維持することができる。
この後、給水の温度が上昇し、前記給水が設定された流量となっても溶存気体を脱気した後の給水中の溶存気体残存値が溶存気体残存許容値を充足できる温度となったときは、前記温度センサ10がこれを検知し、この温度検知信号に基づき制御部14が給水減量プログラムに従い、インバータ13に指令信号を出力し、インバータ13によりポンプ10の回転数を可変させて給水の供給量を設定した流量に戻す。
また、前記給水の温度低下により、ポンプ11の回転数を可変させて給水の供給量を減量させる運転の途中で、処理水タンク8の水量を検知する水量センサ12が、処理水タンク8の水量が必要水量を下回ったことを検知したとき、水量センサ12からの給水量検知信号に基づき制御部14が給水減量解除プログラムに従い給水減量を解除し、前記温度検知信号に基づくポンプ11の回転数の可変を解除させる。
このようにすることにより、処理水タンク8の水量が必要水量を下回ったときに前記給水の流量の減量を回避することにより熱機器2の給水不足による不都合な諸事態を回避することができる。
以上、説明したように、本発明に係る水処理方法によれば、熱機器2へ給水する給水ライン3の上流側に濾過部6を備え、その下流側に膜式脱気部7を備えて、給水の水質を改質する水質改質運転時に、給水ライン3を流れる給水の温度が低くなり、溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となったとき、膜式脱気部7に送り出す給水の流量を、前記濾過部による腐食促進成分の濾過が腐食促進成分残存許容値を充足している範囲で、溶存気体残存許容値を超えない溶存気体残存値を示す量に減量するので、溶存気体の脱気が向上し、給水の温度が低くなることによる溶存気体の脱気性能の低下が相殺されて、給水中の溶存気体残存値は溶存気体残存許容値を超えない値に維持することができ、給水が低温であっても、熱機器2に供給する給水の水質を、腐食促進成分による腐食を抑制するとともに、溶存気体による腐食を抑制する水質に改質することができる。そして、処理水タンク8の水量が必要水量を下回ったことを検知したときは、前記給水の温度が溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となっても、膜式脱気部7に送り出す給水ライン3を流れる給水の流量を減量しないものとなるので、熱機器2の給水不足による不都合な諸事態を回避することができる。
本発明に係る水処理方法を実施する水処理運転システムの概略説明図。 水処理運転システムを組み込んだ水処理システムの一例を示すフロー。
符号の説明
1 水処理運転システム
2 熱機器
3 給水ライン
4 活性炭濾過部
5 軟水処理部
6 濾過部
7 膜式脱気部
8 処理水タンク
9 フィルター
10 温度センサ
11 ポンプ
12 水量センサ
13 インバータ
14 制御部

Claims (4)

  1. 熱機器へ給水する給水ラインの上流側に熱機器の腐食を引き起こす腐食促進成分を捕捉する濾過膜を用いて濾過する濾過部を備え、その下流側に給水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水を濾過部で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部で溶存気体を脱気して熱機器に給水する水処理方法であって、
    給水の流量と給水の温度と、前記濾過部で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係を予め求めておくとともに、腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値を定めておき、前記給水ラインを流れる給水の温度を検知して、給水の温度に基づいて前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量を制御することを特徴とする水処理方法。
  2. 前記給水ラインを流れる給水の温度の検知により行う給水ラインを流れる給水の流量の減量は、給水ラインの任意の位置に給水の温度を検知する温度センサを備え、また前記濾過部の上流側に前記給水を前記濾過部に供給するポンプを備えるとともに、前記ポンプに接続され該ポンプの回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータと、前記温度センサ及び前記インバータに対するインターフェースを有し前記温度センサからの温度検知信号に基づき前記インバータに指令信号を出力する制御部を備え、温度センサからの給水の温度検知信号に基づき制御部が前記インバータに指令信号を出力し、インバータによりポンプの回転数を可変させて行うようにしたことを特徴とする請求項1に記載の水処理方法。
  3. 熱機器へ給水する給水ラインの上流側に熱機器の腐食を引き起こす腐食促進成分を捕捉する濾過膜を用いて濾過する濾過部を備え、その下流側に給水中の溶存気体を透過する気体透過膜を用いて脱気する膜式脱気部を備え、前記給水ラインを流れる給水を濾過部で腐食促進成分を濾過した後、膜式脱気部で溶存気体を脱気した給水を処理水タンクに貯留し、処理水タンクから熱機器に給水する水処理方法であって、
    給水の流量と給水の温度と、前記濾過部で腐食促進成分を濾過した後の濾過水中の腐食促進成分残存値及び前記膜式脱気部で溶存気体を脱気した後の透過水中の溶存気体残存値との関係を予め求めておくとともに、腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値を定めておき、更に、処理水タンクに貯留する必要給水量を定めておき、前記給水ラインを流れる給水の温度を検知して、給水の温度に基づいて前記腐食促進成分残存許容値と溶存気体残存許容値をともに充足するように給水の流量を制御するとともに、前記処理水タンクの水量を検知して、処理水タンクの水量が必要水量を下回ったことを検知したときは、前記給水の温度が溶存気体残存許容値を超える溶存気体残存値を示す温度となっても、膜式脱気部に送り出す給水ラインを流れる給水の流量を制御することを特徴とする水処理方法。
  4. 前記給水ラインを流れる給水の温度の検知により行う給水ラインを流れる給水の流量の減量及び給水の流量の減量の回避は、給水ラインの任意の位置に給水の温度を検知する温度センサを備え、処理水タンクの水量を検知する水量センサを備え、また前記濾過部の上流側に前記給水を前記濾過部に供給するポンプを備えるとともに、前記ポンプに接続され該ポンプの回転数を出力周波数に応じて可変させるインバータと、前記温度センサ及び前記インバータに対するインターフェースを有し、前記温度センサからの温度検知信号と水量センサからの給水量検知信号に基づき、前記インバータに指令信号を出力する制御部を備え、温度センサからの給水の温度検知信号に基づき制御部が前記インバータに指令信号を出力し、インバータによりポンプの回転数を可変させ、水量センサからの給水量検知信号に基づき前記温度検知信号に基づくポンプの回転数の可変を解除させて行うようにしたことを特徴とする請求項3に記載の水処理方法。
JP2004097810A 2004-03-30 2004-03-30 水処理方法 Expired - Lifetime JP4367197B2 (ja)

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