JP2005279236A - 転輪付き鞄 - Google Patents

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Abstract

【課題】 転輪付き鞄を身体の横側部に位置させて曳行者を含めての前後左右の占有面積を少なくした状態で、かつ、軽快に曳行できるようにする。
【解決手段】 ケース本体1の長径方向が前後方向に沿う姿勢で曳行されるように、転輪2がケース本体1の長径方向に交差する横軸芯xまわりで回動し、ケース姿勢を制御する硬質材からなる取っ手3を、その握り部分32と転輪の接地点Oとを結ぶ線分y1が、ケース本体1の前傾姿勢の前縁と、接地点Oとケース本体の重心Gとを結ぶ線分y2との角度範囲内で、線分y2寄りに位置し、かつ、自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さに基準曳行姿勢での握り部分32が位置するように設定可能にした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、荷重を支持する転輪と曳行用の取っ手とを備えた旅行鞄やビジネス用の鞄など、箱状のケースを、傾けて引きながら運搬するための転輪付き鞄の改良に関する。
一般に転動用の転輪を備えた転輪付き鞄としては、大別して、矩形箱状のケースを自立させた状態で引っ張る、もしくは押して移動させる型式の比較的大型のものと、矩形箱状のケースを取っ手で傾倒させた姿勢を保って移動させる型式の比較的小型のものとがある。以下、本明細書では、使用者が引きまたは押し操作によってケースを移動させる運搬動作を「曳行」と称する。
上述の自立させた状態で移動させる型式のものでは、ケースを自立させるために比較的大きな底面を有し、その底面に4個のキャスター車輪を装備して自由な方向に移動させられるようにしているので、矩形箱状のケースを曳行する操作者にケース重量が作用せず、スーツケースなどの大型の重いケースを運搬するのには適している。しかしながら、引き紐での引き操作では曳行方向が安定せず、後からの押しでは移動方向を安定させるために両手で方向を規制しながら押さなければならず、また重心も高いので転倒し易く、急いで歩きたい場合には移動させ難いという問題がある。
これとは別に、ケースを取っ手で前傾させた姿勢を保って搬送する型式のものでは、ケースを傾倒姿勢とすることで取っ手にある程度のケース重量が作用することになるが、取っ手を介して傾斜姿勢のケース自体を支持していることにより、曳行姿勢や曳行方向は安定し、比較的急ぎ足でも曳行し易く、小型および中型のケースの曳行に適している。本発明は、この傾倒させた姿勢を保って搬送する型式の転輪付き鞄の改良に関する。
この種の転輪付き鞄としては、下記[1]〜[3]に記載のものが従来より知られている。
[1]矩形箱状のケースを、その厚みが薄い方向、すなわち最も辺の長さが短い方向を前後方向に沿わせ、縦横の辺の長さが長い広幅の面を前後に位置させた姿勢で曳行するのが一般的であり、曳行用の取っ手は、広幅の前面に沿って上下方向に設けられている。また、転輪も、矩形箱状のケースの辺長さの長い方向である広幅の前面を曳行方向に向けて曳行し易いように、矩形箱状のケースの前面に対して交差する前後方向に転動するように配設されていた(例えば、特許文献1参照)。
[2]ただし、曳行用の取っ手や転輪が、必ずしも矩形箱状のケースの辺長さの長い方向である広幅の前面を曳行方向に向けるように配置されているとは限らず、ごく少数ではあるが矩形箱状のケースの辺長さの長い方向である広幅の面が横に向く状態で曳行されるように、矩形箱状のケースの辺長さの短い方向に対して交差する方向に配置されたものもある(例えば図16参照)。
[3]また、一部の旅行鞄では、底面の4隅近くに転輪を備え、そのうちケースを傾倒させた姿勢で曳行する際に用いる取っ手が設けられた前向き面とは反対側の後向き面に近い側の底面に設けられる転輪を、ケースの厚みが薄い方向に沿う方向の固定車軸を有した固定輪とし、残りの3輪をキャスター輪として、取っ手を引きながら傾けて曳行する使用状態と、鞄を自立させたままの姿勢で押して歩くことができる使用状態との両状態を選択して用ることができるようにしたものもあるが、この場合にも、取っ手は広幅の前向き面に沿って上下方向に配設されている(例えば、特許文献2参照)。
特開平9−135717号公報(段落番号0027−0029、図1、図2) 特開平9−299123号公報(段落番号0010−0017、図3、図4)
前述した一般的な転輪付き鞄についてみると次のような問題がある。
まず、前記[1]に記載したように、矩形箱状のケースを、その厚みが薄い方向、すなわち最も辺の長さが短い方向を前後方向に沿わせて曳行するように、曳行用の取っ手を、縦横の辺の長さが長い広幅の前面に沿って上下方向に設け、また転輪も、矩形箱状のケースの辺長さの長い方向である広幅の前面に対して交差する前後方向に転動するように配設されている構造のものでは次のような問題がある。
すなわち、このような転輪付き鞄を使用する際には、使用者が身体の後に手を回して取っ手を引っ張りながら曳行しているのであるが、このような使用形態では、矩形箱状のケースの辺長さの長い方向である広幅の面が前に向き横方向に幅広くなり、これが曳行する使用者から後方に離れて位置するので、前後方向でも左右方向でも専有面積が広くなって、人混みの中では他の通行者や他物に衝突し易く、通行の弊害となることがある。
また、このような転輪付き鞄を使用する際の使用者の歩行形態を見ると、図17に示すようになる。この図17は、一例として身長Htが175cmで、起立姿勢時の地面から握り手までの高さHhが75cm、歩幅Wfが67.5cm、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離Lが100cmとした場合の曳行状態を示したものであり、状態(a)から状態(c)は、左足を前に出す動作であり、状態(d)から状態(f)が、引き続いて右足を前に出す動作を示している。
このとき、状態(c)で後方の右足の踵が、また状態(f)では後方の左足の踵が曳行するケース本体に接触して、大きな歩幅では歩きにくいことがある。これを避けるには、転輪の接地点から握り部までの距離Lを、状態(c)に仮想線で示したようにもっと長くすれば良いが、そうすれば前述の専有面積がさらに増大するとともに、転輪の接地点から握り部までの距離Lをさらに長くするために、テレスコープ構造などで伸縮自在に構成される取っ手のテレスコープ段数が増すなどの構造の複雑化や重量増加を招く不具合がある。
前記[2]に記載したように、曳行用の取っ手3や転輪2が、矩形箱状のケース本体1の辺長さの長い方向である広幅の面が横に向く状態で曳行されるように、矩形箱状のケース本体1の辺長さの短い方向に対して交差する方向に配置されたものもある。この構造では、図16に示すように、矩形箱状のケース本体1の辺長さの短い方向の辺を含む面、すなわち矩形箱状ケースの幅広な面ではない厚み方向の面に沿って長尺の取っ手3が配設され、この取っ手3の上端部に握り部32が設けられているとともに、取っ手3の延長線上の下端部に転輪2が配置されている。したがって、取っ手3を傾けた曳行姿勢では、前傾した取っ手3の上側にケース本体1が辺長さの短い方向の辺を有した面を沿わせて乗った状態となり、ケース本体1の厚み方向である左右横幅方向での寸法は比較的小さくなるので、平面的にみれば取っ手3を曳行者の横側方に位置させた状態で曳行しても左右方向の幅が大きくなることを避けられる。
しかしながら、この構造のケースを用いて上記のように取っ手3を曳行者の横側方に位置させた状態で曳行した場合、矩形箱状ケースの重心Gが転輪2の接地点Oの直上に位置する安定姿勢では、曳航者が自然に垂らした手の位置と接地点との間の距離は、曳航者が身体の後ろに手を回して曳航する前記[1]に記載の構造のものと大差のないものであるため、前後長さも大差のないものとなり、前後方向での占有面積を削減できるものではない。
この構造のケースを前後方向でも曳行者に近づけて前後方向の占有面積が少ない状態で曳行しようとすると、図16に二点鎖線で示すように、取っ手3をかなり起立させた急角度で曳行する姿勢となるが、このように起立させると矩形箱状のケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oよりも後方側に大きく移行した状態となる。このような曳行姿勢では、取っ手3でケース本体1の後方側への転倒を防ぐように押さえながら前方へ引くのであるが、転輪2の接地点Oが重心よりも前方であるため、後方から押しているのと同様に操舵し難く、曳行操作そのものが行い難くなる不都合がある。このような理由から明らかなように、この構造では、左右方向での占有面積を削減できるように工夫されているが、前後方向ではその占有面積を削減できるように起立させて用いようとするものではない。
また、この構造のものでは、転輪2の接地点Oと取っ手3の握り部32とを結ぶ線分y1に対して、ケース本体部分の重心Gがかなり離れて位置している。このため、曳行に伴って重心Gが左右に揺れると、前記線分y1からの離間距離L3にケース内荷物を含めての重量を乗じた回転モーメントが作用し、路面上の僅かな凹凸部分に乗り上げても、前記線分y1周りに回転して転倒し易くなるもので、建物内など、ほぼ完全に平坦な路面でないと扱い難いという問題がある。
このような回転モーメントによる転倒を生じ難くするには、前記取っ手3から離れる方向の距離を短くして重心Gを取っ手3に近づけるようにすればよいが、これでは、ケース内容量が縮減されることになるので、ケース本来の機能が損なわれてしまう。
前記[3]に記載したように、ケースの厚みが薄い方向に沿う方向の固定車軸を有した固定輪と、残り3個のキャスター輪とを備えて、取っ手を引きながら傾けて曳行する使用状態と、鞄を自立させたままの姿勢で押して歩くことができる使用状態との両状態を選択して用ることができるようにしたものでは、前記傾けた曳行姿勢では、ケースの広幅の面の向きと曳行方向は前記[1]で説明したものと同じであるから、同じ問題点を抱えており、また、自立させたままの姿勢で押す場合には、本発明の対象としていない大型の自立式のケースと同じように、自立姿勢であるが故に重心が高く、不安定で、凹凸のない平坦地でないと運搬しにくく、急ぎ足での操作を行い難いという問題がある。
尚、この特許文献2には、その特許文献2の発明に対する従来技術として、公報図面の図10に記載されているように、側面視で矩形状の比較的大型のスーツケースにおいて、転輪を設けた隅角部と対角線方向で相対向する箇所の隅角部の近くに、持ち上げ用の取っ手(引き手ハンドル)を設けた構造のものも開示されている。
このスーツケースは、図中実線で記載されているように、4輪を接地させた自立姿勢でスーツケースを移動させる状態と、点線で記載されているようにキャスター車輪側を浮かせた斜め姿勢で曳行する状態とで用いられるものであるが、4輪を接地させた自立姿勢でスーツケースを移動させる際にはケース全体を両手で押して移動させ、図中点線で記載されているようにキャスター車輪側を浮かせた斜め姿勢で曳航する際に取っ手で前側を引き上げて用いるものである。
しかしながら、このキャスター車輪側を浮かせた曳行姿勢では、スーツケースの重量が取っ手側にかなり大きく作用する傾向があり、これを軽減するためにスーツケース自体の傾斜をより急角度に(立ち上がり方向に)角度変更すると、取っ手の位置が高くなりすぎてしまう。つまり、ケース前側を浮かせるように引き上げる操作では、前述のようにケース重量が取っ手に大きく作用するという問題があり、ケースの傾斜を急角度にして重量を軽減しようとすると、高い取っ手位置で持ち上げながら曳行するという、きわめて不自然な操作を余儀なくされる不具合がある。
このように、このスーツケースに設けられている前記取っ手は、登りや下りの坂道で後ろからの押しでは移動させにくい場合や、段差部や溝などの障害物を越えるときに一時的に持ち上げるために役立つ程度のものであり、長い距離の曳行には不向きなものである。
本発明は、荷重を支持する転輪と曳行用の取っ手とを備えた旅行鞄やビジネス用の鞄など、ケースを自立させてではなく、傾けて引っぱりながら運搬する型式の転輪付き鞄において、転輪付き鞄を身体の横側部に位置させて曳行者を含めての前後左右の占有面積を少なくした状態で、かつ、軽快に曳行できるようにすることを目的とする。
〔解決手段1〕
上記目的を達成するための解決手段の1つは、ケース本体に曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄において、前記ケース本体が前傾姿勢でその水平方向断面での長径方向が前後方向に沿う姿勢で曳行されるように、前記転輪を、転動方向がケース本体の長径方向に交差する方向の横軸芯まわりで回動するように設定して前記ケース本体の底部側の前部に設け、前記取っ手の位置を、曳行されるケース本体に対する側面視で、前記転輪の接地点と取っ手の握り部とを結ぶ線分が、前記ケース本体の前傾姿勢の前縁と、前記転輪の接地点とケース本体の重心相当箇所とを結ぶ線分とで構成される角度範囲内で、前記接地点と重心相当箇所とを結ぶ線分寄りに位置するように設定するとともに、この取っ手を、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成し、前記ケース本体における重心相当箇所が転輪の接地点を通る鉛直線上に位置する基準曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に、曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある点にある。
〔解決手段2〕
上記目的を達成するための第2の解決手段は、縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体に曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄において、前記ケース本体に対する曳行方向と転輪の転動方向が、ケース本体の移動方向を前記奥行き辺と交差する方向へ向けるように、前記ケース本体の下部で縦辺と横辺とが交差する角部箇所に転輪を備えるとともに、前記角部に対する対角位置の角部近くに、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成されている前記取っ手の取付部を設け、前記転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分と、ケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分とで成す角度が、曳行時に前傾姿勢となるケース本体の前縁と、前記ケース本体の転輪を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線とが成す角度よりも小さくなるように、前記取っ手の位置を設定してあり、前記ケース本体における矩形の中心が転輪の接地点を通る鉛直線上に位置する基準曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある点にある。
〔解決手段3〕
上記目的を達成するための第3の解決手段としては、前記解決手段1または2の転輪付き鞄において、取っ手の握り部を、ケース本体の奥行き方向で曳行操作者に近い側の端部から前記握り部までの距離が、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と曳行操作者の身体側部との間の左右方向距離と同程度以下に設定するとよい。
〔解決手段4〕
上記目的を達成するための第4の解決手段は、縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体に手提げ用の提げ手と曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄において、前記ケース本体に対する曳行方向と転輪の転動方向が、ケース本体の移動方向を前記奥行き辺と交差する方向へ向けるように、前記ケース本体の下部で縦辺と横辺とが交差する角部の近くから下方に延出された起立姿勢と、その起立姿勢位置よりもケース本体側に引退させた格納姿勢とに姿勢切り換え可能な支脚に転輪を備えるとともに、前記角部に対する対角位置の角部近くに、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成されている前記取っ手の取付部を設け、前記転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分と、ケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分とで成す角度が、曳行時に前傾姿勢となるケース本体の前縁と、前記ケース本体の転輪支持用の支脚を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線とが成す角度よりも小さくなるように、前記取っ手の位置を設定してあり、前記ケース本体における矩形の中心が、側面視で前記取っ手の握り部の直下方と、前記接地点の直上との間に位置する基準曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある点にある。
〔解決手段1にかかる発明の作用効果〕
このような構成を採用したことによる作用効果は次のとおりである。
〔1−1〕
ケース本体の曳行方向を、水平方向断面での長径方向が前後方向に沿う姿勢で曳行されるようにするにあたり、解決手段1に示す構成を採用したことによって、下記の3つの条件〔1−1a,1−1b,1−1c〕のすべてを満たすことができ、これによって初めて、ケースを曳行者の横脇に位置させて前後左右の占有面積少なく軽快に曳行することができるのである。
このとき、曳行姿勢のケース本体の重心は接地点の直上近くにあって前後バランスが良好に保たれ、取っ手部分にはケース本体の重量がほとんど掛からず、また、曳行者は引き手を身体の後ろ側に回して引いたり、取っ手部分を持ち上げながら引くような不自然な状態で曳行する必要はなく、自然に垂らした状態に近い姿勢で曳行することができる。よって、操作性良く軽快に曳行し易い転輪付き鞄を得られたものである。
〔1−1a〕
ケース本体の長径方向と、その長径方向に対する転輪の配設位置および転動方向と、取っ手の取付位置とを、曳行方向と関連付けて設定する第1の条件。
〔1−1b〕
取っ手自体を、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作を行えるように硬質材で構成するという、取っ手自体の機能に関する第2の条件。
〔1−1c〕
転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を、ケース本体における重心相当箇所が転輪の接地点を通る鉛直線上に位置する基準の曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように設定可能に構成するという、ケース本体における重心相当箇所を考慮した基準の曳行姿勢と操縦者の握り手の高さとの位置関係に関する第3の条件。
〔1−2〕
曳行されるケース本体に対する側面視で、転輪の接地点と取っ手の握り部とを結ぶ線分が、ケース本体の前傾姿勢の前縁と、前記転輪の接地点とケース本体の重心相当箇所とを結ぶ線分とで構成される角度範囲内で、前記接地点と重心相当箇所とを結ぶ線分寄りに位置するように、前記取っ手の位置を設定したことにより、ケース本体の重心が転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分の近くに位置することとなる。したがって、ケース本体の重量が前記線分周りでの回転モーメントとして作用するような事態を招き難く、また仮に作用してもその力は大きなものではなく、曳行中に横倒れするような不具合を生じる可能性が少なくなる。
〔1−3〕
ケース本体を曳行者の横脇に位置させた状態とすることで、曳行時の転輪の接地点から取っ手の握り部までの所要距離を、従来のように後ろ手で引っ張るように曳行するものに比べて短くすることができ、転輪付き鞄の小型軽量化を図り得る利点がある。
すなわち、接地点からその接地点に対向する部位までのケース本体の長さを、取っ手の一部に兼用できるので、その分、取っ手自体の所要長さを短くでき、また、取っ手を伸縮可能なテレスコープ構造とする場合には、そのテレスコープ段数を少なくし易く、この点で小型軽量化を図ることができる。
〔解決手段2にかかる発明の作用効果〕
第2の解決手段を採用したことによる作用効果は次のとおりである。
〔2−1〕
縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体の曳行方向を、前記奥行き辺と交差する方向へ向けるにあたり、解決手段1に示す構成を採用したことによって、下記の3つの条件〔2−1a,2−1b,2−1c〕のすべてを満たすことができ、これによって初めて、ケースを曳行者の横脇に位置させて専有面積少なく軽快に曳行することができるのである。
このとき、曳行姿勢のケース本体の重心は接地点の直上近くにあって前後バランスが良好に保たれ、取っ手部分にはケース本体の重量がほとんど掛からず、また、曳行者は引き手を身体の後ろ側に回して引いたり、取っ手部分を持ち上げながら引くような不自然な状態で曳行する必要はなく、自然に垂らした状態に近い姿勢で曳行することができる。よって、操作性良く軽快に曳行し易い転輪付き鞄を得られたものである。
〔2−1a〕
縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体の曳行方向と、その曳行方向に交差する奥行き辺に対する転輪の配設位置および転動方向と、取っ手の取付位置とを、曳行方向と関連付けて設定する第1の条件。
〔2−1b〕
取っ手自体を、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作を行えるように硬質材で構成するという、取っ手自体の機能に関する第2の条件。
〔2−1c〕
転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を、ケース本体における矩形の中心が転輪の接地点を通る鉛直線の近くに位置する曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように設定可能に構成するという、ケース本体における重心相当箇所を考慮した基準の曳行姿勢と操縦者の握り手の高さとの位置関係に関する第3の条件。
〔2−2〕
転輪の接地点と取っ手の握り部とを結ぶ線分と、ケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分とで成す角度が、前記ケース本体の転輪を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線と、この対角線に交差するケース本体の一辺とが成す角度よりも小さくなるように、前記取っ手の位置を設定したことにより、転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分が、ケース本体の重心に相当するケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分の近くに位置することになる。したがって、ケース本体の重量が前記線分周りでの回転モーメントとして作用し難く、また作用してもその力は大きなものではなく、曳行中に横倒れするような不具合を生じる可能性が少なくなる。
〔2−3〕
ケース本体を曳行者の横脇に位置させた状態とすることで、曳行時の転輪の接地点から取っ手の握り部までの所要距離を、従来のように後ろ手で引っ張るように曳行するものに比べて短くすることができ、転輪付き鞄の小型軽量化を図り得る利点がある。
しかも、矩形箱状のケース本体では、転輪を配設した角部から対角位置の角部までのケース本体の寸法を、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離の一部に活用できるので、つまり、ケース本体自身にも取っ手の一部としての役割を持たせて、取っ手自体の長さをそれだけ短縮することができる点でも有利である。
〔解決手段3にかかる発明の作用効果〕
〔3〕
解決手段3によると、解決手段1及び2にかかる発明と同様な作用効果に加えて、次の効果を奏する。
すなわち、第3の解決手段によると、取っ手の握り部が、ケース本体の奥行き方向での中央位置よりも、取っ手部分を把持する曳行操作者に近い側に偏倚した位置で曳行方向に沿って設けられているので、ケースを横脇に位置させて曳行するものでありながら、ケースに対する引き操作を楽に与えやすい。したがって、例えば、取っ手の握り部を、幅広のケース本体の奥行き方向での中央位置や、曳行操作者から離れた側に設けた場合のように、腕を身体から離れる側へ張り出した状態で曳行する必要がなく、引き腕を自然に垂下させた状態で身体から横側方へあまり離さずに曳行することができ、楽な姿勢での曳行が可能となる利点がある。
〔解決手段4にかかる発明の作用効果〕
〔4〕
解決手段4によると、解決手段1,2にかかる発明と同様な作用効果に加えて、次の効果を奏する。
すなわち、基本的には提げ手を用いて吊り持ち状態に支持していた小型の鞄を、転輪付きの支脚を用いて下方から支えるように補助するので、通常の手提げ状態と同様な感覚で楽に支持することができる。
このような小型の転輪付き鞄であるが故に、混雑した場所でも邪魔にならないように移動することが望まれるが、身体の側部で普通の手提げ鞄を支持するのと大差のない状態で保持できることから他物との接触を避け易く便利に用いることができる。
また、支脚が存在していることで、ケース本体を高い位置に保持することができ、雨の日に傘で歩くときなどにケース本体が濡れにくい点でも有利である。
本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
〔全体の構造〕
本発明の転輪付き鞄は、矩形箱状のケース本体1と、ケース本体1の下部に設けた転輪2と、ケース本体1の上部側でケース本体を曳行するための取っ手3とで構成されている。
ケース本体1は、図1〜図3示すように、縦辺aと横辺bとで構成される矩形の横側面1Aに対して、前記縦辺a及び横辺bよりも短い奥行き辺cを備えて、矩形箱状に構成されている。
〔ケース本体〕
ケース本体1は、合成樹脂材で構成され、開口箱形の本体部10と、同じく開口箱形の蓋体部11とで、両者の開口縁同士をファスナー12で開閉自在に連結されている。この開口縁同士の合わせ面で構成される開口面は、ケース本体1の曳行方向に沿う方向、すなわち、転輪2の回転面に沿う方向であり、図3(イ)(ロ)に示すように、左右一対の転輪2の外側に位置している。
このケース本体1の一例を実寸で示すと、縦辺aの長さLaは、44cm、横辺bの長さLbは32cm、奥行き辺cの長さLcは22cmに構成されている。
この実施形態のケース本体1で、図1〜図3に示すように左側面の転輪2設置箇所近くの角部を、部分的にケース中心側へ凹入させた形状としているのは、ファスナーl2の位置を地面から遠ざけて操作し易くすることと、転輪2の支持箇所近くでケース本体1の強度を上げるように図示しない補強板等を設け易くするためである。
〔組み合わせ構造〕
前記転輪2が設けられたケース本体1の下部に対して対角線方向で対向する上部側には、伸縮調節自在な取っ手3が設けられている。図2のようにケース本体1の重心Gが接地点Oの鉛直線y上に位置する状態で、転輪2の接地点Oから取っ手3が設けられているケース本体1の対角位置のコーナーまでの高さH1が約55cmであるから、取っ手3の引き出し長さL1を30cmとすれば、地面から最大伸長時の取っ手3上端までの高さH2は、約80cmとなる。
尚、この取っ手3の引き出し長さL1は、使用者の身長等に応じて適宜設定すればよい。因みに上述のように引き出し長さL1が30cm程度で、地面から上端までの高さH2が約80cmとなる場合であれば、伸長180cm程度の使用者が用いるのに好適である。
参考までに、地面から取っ手3上端までの高さH2が約80cmである場合に、従来の構造の転輪付き鞄における取っ手3の引き出し長さL1を図2中に仮想線で示す。このように、従来の構造であれば、上端までの高さH2を約80cmにするには、取っ手3の引き出し長さL1は約55cmと、ケース本体1の縦辺aの長さを越えてしまうため、取っ手3の所要長さを確保するために、取っ手3の伸縮構造を、二段または三段のテレスコープ構造にしなければならず、その伸縮構造の複雑化、及び重量増加を免れない。
上記のように、ケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oの直上に位置する姿勢での曳行姿勢が基準の曳行姿勢であり、このとき、曳行する使用者が自然に垂らしたで取っ手3を握るときの高さ位置Hhが、前記取っ手3の握り部32の中央箇所Mとなるように取っ手3の引き出し長さL1を調整すればよい。
このときの前記転輪2の接地点Oと前記取っ手3の握り部32の中央箇所Mとを結ぶ線分y1と、ケース本体1の縦辺aと横辺bとによる矩形の中心(重心G相当部分)と前記接地点Oとを結ぶ線分y2とで成す角度θ1が、前記ケース本体1の転輪2を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線y3と、この対角線y3に交差するケース本体1の前縁(縦辺a)とが成す角度θ2よりも小さくなるように、前記取っ手3の側面視での位置を設定してある。
重心Gの位置は、現実の使用状態では内容物の詰め方などで変化し、必ずしも矩形の中心とは一致しない場合があるが、これを考慮するとケース本体1としてはその重心Gの位置が特定できないので、便宜上、ケース本体1の側面視における矩形の中心を重心相当位置として考える。また、ケース本体1の側面視形状が矩形でない場合には、その図形の中心を重心相当位置として考えればよい。
尚、基準の曳行姿勢として、ケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oの直上に位置する姿勢を例示したが、実際の曳行時に移動している状態では、ケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oよりもやや前方に位置する傾向がある。このときのケース本体1の縦辺aと横辺bとによる矩形の中心(重心相当部分)と前記接地点Oとを結ぶ線分y2が、接地点Oを通る鉛直線yに対して傾斜する角度は、曳行中絶えず変化しているので正確には測定し難いが、平均的な角度は、約0度〜10度前後、好ましくは3〜5度程度前傾している場合が多い。
また、図4(ロ)に示すように、曳行者を正面にみる方向では、取っ手3の握り部32は、ケース本体1の奥行き方向で曳行操作者に近い側の端部から前記握り部32までの距離L2が、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と曳行操作者の身体側部との間隔(握りこぶし1個分程度)と同程度以下となるように設定されている。
具体的なこの間隔寸法としては、かなりの個人差もあるが、要は、曳行者が無理なく吊り下げ状態で曳行できるに適した寸法であれば良く、平均的な成人男性では、約7〜8cm程度である。握り位置と曳行操作者の身体側部との間隔がこれ以下となるように前記寸法を設定しておけば、吊り下げ状態での曳行が楽に行い易い。この間隔が10cm以上くらいになると、同図中に二点鎖線で示すように僅かではあるが腕を外側へ張り出して支持する状態となり、多少腕を引き上げぎみにして曳行する必要があるので、腕の疲れが生じ易い。
したがって、取っ手3の握り部32の位置は、ケース本体1の奥行き方向で曳行操作者に近い側の端部から前記握り部32までの距離L2は、前述のように、自然に垂らした手による握り位置と曳行操作者の身体側部との間隔と同程度以下となるように設定されるのが望ましい。
〔取っ手の構造〕
取っ手3は、図2及び図5に示すように、ケース本体1に内蔵されている保持筒部30と、この保持筒部30に対して挿抜自在に嵌挿された引き手杆31とから構成されている。
保持筒部30の引き出し側端部には、係合孔34が形成され、引き手杆31の挿入奥側端部には、挿抜方向に対して直交する方向に相対移動可能な係合片33が設けられている。この係合片33は押圧バネ板35によって常に係合孔34に対して係合方向に付勢されているが、係合片33の突出側の端部が円柱状の湾曲面に形成されているので、押し方向もしくは引き方向に強く操作すると、係合片33がバネ板35の付勢力に抗して係合孔34から外れ、伸縮操作することができる。
この構造では、引き手杆31の長さを略30cmに設定しておくことで、単一の引き手杆31で取っ手3を構成することができるが、ケース本体1の大きさや、引き出し長さL1の設定条件によっては、多段の引き手杆31を用いたテレスコープ構造に構成してもよい。
上記構造の引き手杆31自体は、右ガイド杆部分31aと左ガイド杆部分31bとを上端側で連結する状態の連結杆部分31cとで、略門形の形状に構成されているが、この構造に限らず、例えば、図7に示すように、左右のガイド杆部分31a,31bを夫々独立で引き出し可能に構成してもよい。
また、図8に示すように、取っ手3は単一の棒状に構成されたものであってもよい。この場合、ケース本体1が奥行き辺cの長さが短い小型のもの(たとえば15cm以下程度)であれば、奥行き辺cの中央付近に一本の取っ手3を設ければよいが、ケース本体1の奥行き辺cの長さが大きいものであれば、図9に示すように、取っ手3を、単一の引き手杆31と、左右に位置をずらした二つの保持筒部30とで構成し、曳行し易い方向の保持筒部30を選択して差し替えるようにしてもよい。
さらに、取っ手3の構造としては、上述のような引き出し式の構造に限らず、例えば図6に示すように、横支軸37,38周りで揺動自在な起伏操作杆36を備えて、この起伏操作杆36を、ケース本体1の外面に沿う格納姿勢と、外面から離れる方向に引き起こされた曳行姿勢とに姿勢切り換え可能な構造としてもよい。
この起伏操作杆36は、前後2箇所の横支軸37,38を備え、前方の横支軸37がケース本体1の上部角部に備えられた取り付けブラケット39の外周部に形成した凹入溝40に嵌入し、後方の横支軸38が取り付けブラケット39の中央箇所に形成したガイド孔41を貫通している。
起伏操作杆36が図中実線で示す格納姿勢にあるとき、前の横支軸37は凹入溝40の下端部にあり、後ろの横支軸38はガイド孔41の上端部に位置して、この状態が維持されるようにガイド孔41内に装備された板バネ42により後ろ横支軸38が上部側へ付勢されている。起伏操作杆36を図中二点鎖線で示す曳行姿勢に引き起こすと、後ろ横支軸38が板バネ42の付勢力に抗して下方側へ移動し、前の横支軸37は凹入溝40の上端部に移動し、この状態が後ろの横支軸38をバネ板42の付勢力によってガイド孔41の下端部に付勢することによって維持するように構成されている。
起伏揺動杆36の姿勢変更構造は、上記のような構造に関わらず任意の構造を採択することができる。また、曳行姿勢における起伏角度を多段、もしくは無段に調節可能に構成することで、握り部32の高さ調節を行えるように構成してもよい。
〔転輪の構造〕
前記図2及び3に示す転輪2は、ケース本体1の左右両側箇所で、回転軸芯xを共通にする状態で配設された左右一対の横支軸周りに転動自在に構成されたものである。
このようにケース本体1の一角部に転輪2を備えて曳行する型式のものでは、回転軸芯xがケース本体1の固定位置に設けられた構造の転輪2で全く問題ないが、この転輪2に代えてキャスター車輪を採用しても差し支えない。ただし、キャスター車輪を用いる場合は、そのキャスターの上下向きの回転軸心が鉛直方向であると曳行方向が定まりにくいので、少し前傾の上下軸芯まわりでキャスター車輪が向き変更するように構成するとよい。
〔他の実施形態1〕
図10はビジネス用の中型のケースを示す。このケースは縦辺aの長さLaが約52cm、横辺bの長さLbが約30cm、奥行き辺cの長さLcが約25cmである。
このように縦辺aの長さLaが長いものであると、取っ手3の引き出し長さL1は逆に短くて済む。この実施形態のものでは、取っ手3を横辺bの長さLbよりも短い起伏揺動式もので構成している。したがって、伸縮式の取っ手3に比べて、ケース本体1の内部に保持筒部30を設ける必要がない点で有利である。
この構造では、ケース本体1が、前述の実施形態のように本体部1Aと蓋体部1Bとをファスナー12で開閉する形式のものではなく、本体部1Aを有低箱状で天井側が開放された形状とし、その開放された天井部に揺動開閉式の左右一対の蓋体部1Bを設けて構成されている。これは転輪や取っ手を備えていない通常のビジネス用の中型ケースで用いられている揺動開閉式の蓋体を備えた構造と同様のものであり、図11中の転輪2の右側の上部に、前記蓋体部1Bが設けられている。同図中の符号4は、ケース本体1の全体を持ち上げて手提げ状態で運搬する際に用いる提げ手である。
〔他の実施形態2〕
図11は、提げ手4を備えて手持ちするのが一般的な小型のビジネス用の鞄型ケースと同程度の寸法に形成された転輪付き鞄を示している。この実施形態では、ケース本体1の大きさは縦辺aの長さLaが約44cm、横辺bの長さLbが約32cm、奥行き辺cの長さLcが約10cmである。
このケース本体1の底面側には、スライド操作によって出退自在に構成された支脚5が装備され、支脚5の先端に転輪2が設けられている。転輪2が設けられた角部に対角線方向で対向する角部の近く位置に、横向き支点P周りで起伏揺動及び位置固定自在な取っ手3が設けられている。
前記支脚5は、図14に示すように、ケース本体1の底部に沿って設けられたガイド体50と、そのガイド体50に保持されて伸縮操作されるスライド杆51とを備えて構成されている。ガイド体50には、スライド杆51を引き込んだ手提げ用格納姿勢と、スライド杆51を下方へ突出させた曳行用突出姿勢とに姿勢変更して保持できるようにガイド溝52が形成され、かつ、このガイド溝52に、後述する操作突片53を前記スライド杆51の手提げ用格納姿勢と曳行用突出姿勢とのそれぞれで係合保持する係合溝54が形成されている。
前記スライド杆51には操作突片53がスライド杆51の出退方向に沿う揺動軸心x1周りで揺動自在、かつ、係合溝54への係合方向へ付勢して設けてあり、操作突片53を起立させた姿勢でガイド溝52内を移動させることによってスライド杆51の姿勢を切り替えるようにしてある。
図14中の係合溝54は、スライド杆51の出退方向で複数箇所に形成されており、曳行用突出姿勢を複数段に切り替え可能に構成されている。
前記スライド杆51が手提げ用格納位置に位置しているとき、格納姿勢となる転輪2の、ケース本体1からの突出代を少なくできるように、ケース本体1の角部には、転輪2が入り込む凹入部13が形成されている。
このような支脚5を用いて曳行する構造のものにおいて、ケース本体1に対する取っ手3を設ける位置は、次のようにして決定するのが望ましい。
すなわち、取っ手3の握り部32の中央箇所Mを持ってケース本体1を吊り下げたとき、そのケース本体1の重心Gが、前記握り部32の中央箇所Mからの垂線ymの下方に位置させるのが曳行時にケース本体1の姿勢を安定させ易く、これとともに、そのケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oを通る鉛直線yの直上にも位置しているのが、ケース本体1全体の重量支持を行う上で理想的であるが、必ずしも、この三点(接地点O、重心G、中心部M)が一直線上に並ぶとは限らない。
図11示すものでは、かなり一直線に近い状態であるが、これでも接地点Oに対して重心Gと中央箇所Mの位置は多少前方に位置ずれしている。
そこで、基準の曳行姿勢としては、取っ手3の握り部32の中央箇所Mを持ってケース本体1を吊り下げたとき、そのケース本体1の重心Gが、前記握り部32の中央箇所Mからの垂線ymの下方に位置する状態での曳行姿勢と、ケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oを通る鉛直線yの直上に位置している状態での曳行姿勢との間における中間の曳行姿勢を基準の曳行姿勢として考える。
もちろん、取っ手3の握り部32の中央箇所Mを持ってケース本体1を吊り下げたときのケース本体1の重心Gが前記握り部32の中央箇所Mからの垂線ymの下方に位置する状態での曳行姿勢と、ケース本体1の重心Gが転輪2の接地点Oを通る鉛直線yの直上に位置している状態での曳行姿勢との間における姿勢変化の度合いはあまり大きくないように設定されるべきであり、ケース本体1の傾斜角度の変化でみると、前記転輪2の接地点Oと前記取っ手3の握り部の中央箇所Mとを結ぶ線分y1と、ケース本体1の縦辺aと横辺bとによる矩形の中心Gと前記接地点Oとを結ぶ線分y2とで成す角度θ1と同程度以下であるのが望ましい。
転輪2の接地点Oと、前記重心Gと、前記握り部32の中央箇所Mとの関係では、前記重心Gが転輪2の接地点Oを通る鉛直線yに近いほど重量軽減の上では有利であり、あまり前後にずれると、その分重心G箇所の重さが作用して重くなる。また、前記重心Gと、前記取っ手3の握り部32の中央箇所Mとの関係では、握り部32の直下に重心Gが存在するのはケース本体1の姿勢を安定させる上で有利であるが、接地点Oからあまり大きくずれるとやはり負担重量割合が増して重くなる。
つまり、これらの三点がすべて鉛直線上に揃うのが重量バランス的には有利であるが、曳行に際しては、多少握り部が前にある方がふらつきを生じ難くて操作し易い。したがって、図12に示すように接地点Oと重心Gとを結ぶ線分y2が鉛直線yに対して少し(2〜10度程度)前傾する程度が望ましい。ただし、曳行中はケース本体1が比較的大きく前後傾斜姿勢を変化させながら移動するので、上記の範囲を超えて変化することは当然あるが、平均的な傾斜角が前記の範囲に収まるように接地点Oの上方もしくはその近くに重心Gが位置する状態でその姿勢変化が生じるように考慮するのが望ましい。
〔他の実施形態4〕
図13は、図11,12で示したケースと同様に、提げ手4を備えて手持ちするのが一般的な小型のビジネス用の鞄型ケースと同程度の寸法の転輪付き鞄で、同様な大きさものである。
この構造のものでは、支脚5の出退方向ががケース本体1の対角線方向に向けられている点、及び、曳行時における取っ手3の延出方向が後方に向けられている点で、前記図11,12に示した構造のものと相違している。
曳行時における取っ手3の延出方向が後方に向けられているのは、前方へ向けた場合のように、吊り下げ状態でケース本体1の重心Gが転輪の接地点Oよりも後方に位置して曳行し難くなることを避けるためである。この例では、握り部32の中央箇所Mが重心G位置の鉛直線よりもやや後方に位置しているが、接地点Oよりは前方なので曳行時のフラツキはほとんど生じない。
この構造では、図13(イ)及び(ロ)に示すように、ケース本体1の対角線方向で、ケース本体1の一側面に沿うように支脚5のガイド体50が設けられ、これに支脚5のスライド杆51が出退自在に構成されている。支脚5の位置変更および固定のための構造、及び取っ手3の構造は任意に構成すればよいが、一例を示せば、前記図11,12,14に示した構造のものと同様のものでよい。
〔他の実施形態5〕
図15(イ)及び(ロ)に示すように、ケース本体1の形状としては、矩形箱状のものに限らず、図15(イ)に示すように水平断面形状が楕円形を有するもの、あるいは、図15(ロ)に示すように水平断面がほぼ三角形状のものなど任意の形状のものであってもよく、要は長径方向が曳行方向を向くように転輪2の転動方向や取っ手3による曳行方向が定めてあればよい。
〔その他〕
[1]支脚5としては、伸縮式の構造のものに限らず、曳行時に下方に位置する角部近くを支点として起伏揺動する揺動式ものなどで構成してもよい。
[2]伸縮構造の支脚5において、スライド杆51を収縮方向もしくは突出方向へ付勢するスプリングなどの付勢手段を設けて、係合溝54に対する操作突片53の解除によってスライド杆51が自動的に収縮もしくは突出するように構成してもよい。
[3]手提げ用の提げ手4と取っ手3とは、別々に設けたものに限らず、互いに近接した位置に設けて、あるいは形状や大きさを変更するなどして兼用できるように構成してもよい。
転輪付き鞄の全体を示す斜視図 転輪付き鞄の全体を示す側面図 転輪付き鞄の全体を示し、(イ)が正面図、(ロ)が背面図である。 使用状態を示し、(イ)が側面図、(ロ)が正面図である。 伸縮式の取っ手部分の拡大断面図 揺動式の取っ手部分を示し、(イ)が側面図、(ロ)が断面図である。 取っ手部分の他の実施形態を示す斜視図 取っ手部分の他の実施形態を示す斜視図 取っ手部分の他の実施形態を示す背面図 転輪付き鞄の他の実施形態を示し、(イ)が側面図、(ロ)が背面図である。 転輪付き鞄の他の実施形態を示し、(イ)が正面図、(ロ)が側面図、(ハ)が背面図である。 転輪付き鞄の他の実施形態を示し、(イ)が側面図、(ロ)が背面図である。 転輪付き鞄の他の実施形態を示し、(イ)が側面図、(ロ)が背面図である。 支脚部分の伸縮構造をし、(イ)が底面図、(ロ)がI−I線断面図である。 ケース本体部分の形状についての別実施形態を示し、(イ),(ロ)とも概略断面図である。 従来技術を示す概略側面図 従来の曳行状態を示す説明図
符号の説明
1 ケース本体
2 転輪
3 取っ手
4 提げ手
5 支脚
32 握り部
a 縦辺
b 横辺
c 奥行き辺
G 重心
O 接地点
H2 地面から取っ手上端までの高さ
M 握り部の中央箇所
L 接地点から取っ手端部までの長さ
L1 取っ手の引き出し長さ
L2 ケース本体端部から取っ手中心までの左右方向距離
L3 接地点と握り部の中央箇所を結ぶ線分から重心までの垂直距離
y 接地点を通る鉛直線
y1 接地点と握り部の中央箇所を結ぶ線分
y2 接地点と重心相当個所を結ぶ線分
y3 対角線

Claims (4)

  1. ケース本体に曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄であって、
    前記ケース本体が前傾姿勢でその水平方向断面での長径方向が前後方向に沿う姿勢で曳行されるように、前記転輪を、転動方向がケース本体の長径方向に交差する方向の横軸芯まわりで回動するように設定して前記ケース本体の底部側の前部に設け、
    前記取っ手の位置を、曳行されるケース本体に対する側面視で、前記転輪の接地点と取っ手の握り部とを結ぶ線分が、前記ケース本体の前傾姿勢の前縁と、前記転輪の接地点とケース本体の重心相当箇所とを結ぶ線分とで構成される角度範囲内で、前記接地点と重心相当箇所とを結ぶ線分寄りに位置するように設定するとともに、
    この取っ手を、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成し、
    前記ケース本体における重心相当箇所が転輪の接地点を通る鉛直線上に位置する基準曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に、曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある転輪付き鞄。
  2. 縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体に曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄であって、
    前記ケース本体に対する曳行方向と転輪の転動方向が、ケース本体の移動方向を前記奥行き辺と交差する方向へ向けるように、前記ケース本体の下部で縦辺と横辺とが交差する角部箇所に転輪を備えるとともに、前記角部に対する対角位置の角部近くに、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成されている前記取っ手の取付部を設け、
    前記転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分と、ケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分とで成す角度が、曳行時に前傾姿勢となるケース本体の前縁と、前記ケース本体の転輪を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線とが成す角度よりも小さくなるように、前記取っ手の位置を設定してあり、
    前記ケース本体における矩形の中心が転輪の接地点を通る鉛直線上に位置する基準曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある転輪付き鞄。
  3. 取っ手の握り部は、ケース本体の奥行き方向で曳行操作者に近い側の端部から前記握り部までの距離が、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と曳行操作者の身体側部との間の左右方向距離と同程度以下に設定されている請求項1または2記載の転輪付き鞄。
  4. 縦辺の長さと横辺の長さが奥行き辺の長さよりも長い矩形箱状のケース本体に、手提げ用の提げ手と曳行用の取っ手と転輪とを備えた転輪付き鞄であって、
    前記ケース本体に対する曳行方向と転輪の転動方向が、ケース本体の移動方向を前記奥行き辺と交差する方向へ向けるように、前記ケース本体の下部で縦辺と横辺とが交差する角部の近くから下方に延出された起立姿勢と、その起立姿勢位置よりもケース本体側に引退させた格納姿勢とに姿勢切り換え可能な支脚に転輪を備えるとともに、前記角部に対する対角位置の角部近くに、ケース本体に対して上下方向、および左右方向での操作力を付与して舵取り操作可能な硬質材で構成されている前記取っ手の取付部を設け、
    前記転輪の接地点と前記取っ手の握り部とを結ぶ線分と、ケース本体の縦辺と横辺とによる矩形の中心と前記接地点とを結ぶ線分とで成す角度が、曳行時に前傾姿勢となるケース本体の前縁と、前記ケース本体の転輪支持用の支脚を設けた角部とこれに対向する角部とを結ぶ対角線とが成す角度よりも小さくなるように、前記取っ手の位置を設定してあり、
    前記ケース本体における矩形の中心が、側面視で前記取っ手の握り部の直下方と、前記接地点の直上との間に位置する基凖曳行姿勢で、歩行姿勢の曳行操作者が自然に垂らした手による握り位置と同程度の高さ位置に曳行姿勢の取っ手の握り部が位置するように、転輪の接地点から取っ手の握り部までの距離を設定可能に構成してある転輪付き鞄。
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