JP2005279148A - 包丁 - Google Patents

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Abstract

【課題】 立位での使用を妨げることなく、車椅子ユーザや高齢者などが椅子に座った姿勢で使うことの便を計ったユニバーザルな包丁を提供する。
【解決手段】 上側縁が円弧状をした断面略楕円状の握り部23と、正面視で舌状かつ側面視で略三角形状をし、柄20の基部22上側縁21から刃身10の峰13にかけて示指を当てて柄20を把持した際に、中指の末節から中節腹部がかかる曲面状の前面と当該前面から一方の側面に掛けて母指の末節腹部および母指のIP関節腹部が当たる膨らみと前記前面から他方側面に掛けて中指の中節腹部からPIP関節腹部が当たる膨らみを有する突起部24と、母指球と小指球が形成する窪みに納まって手根有頭骨部近傍に位置する丸みを有する柄尻26を具備する柄20を備える。
【選択図】 図1

Description

本発明は、包丁、特に椅子に座った姿勢でも使いやすい包丁に関するものである。
近年、高齢化や障害者の生活自立に伴って、老齢の人や車椅子の使用者自らが包丁を使う機会が多くなっている。従来の包丁は、一般的には、図6に示すように楕円柱状の柄100を備えている。ところが、こうした従来の包丁は立位で使用することを念頭においたものであって、椅子に座った状態で使用することは全く考慮されていなかった。すなわち、椅子座位で包丁を使用すると、包丁の刃がまな板に当たる位置と使用者の肩が接近して、立位で使用する場合に比べて包丁に力を加えにくい。例えば、刃先に力を入れたり、細かい包丁操作を行おうとすれば、(1)刃身101の柄元102に母指と中指を当て、刃身101の峰に示指(人差し指)を置く把持や(2)刃身101の柄元102に母指と中指を当て示指のPIP関節(指先から数えて2番目の関節)を刃身101の峰にかける把持がとられる。これらの把持の方法では、刃身101の柄元102に母指、示指、中指の3指が掛かり刃先が安定するとともに、柄尻103に近い部分が掌で握られるので、包丁が手の中で動き難くなり力を有効に作用させる機能を果たす。
しかしながら、椅子座位の包丁操作において刃先を使うためには、手関節の屈曲(掌屈)が必要となり、手関節や上肢への負担がよりいっそう大きくなる。また、椅子に座ったままでは十分な屈曲が行えないという問題を生じる。そして、刃先に力を加えるために、上記(1)(2)の把持をすれば、刃として使える範囲が示指や母指によって短くなってしまう。このために、特に大根やキャベツなど大径の野菜などを切りにくくなるという問題もあった。
これらの問題を解消するために、刃渡りを大きくすると手関節の屈曲(掌屈)をさらに増やさなければならず、手関節や上肢への負担が大きくなる。また、包丁が大きく重くなることは細かな操作を行いにくくするというマイナス要因ともなり有効な方法とはならない。
一方、持ちやすく使い勝手のよい包丁として、例えば特開2001−170372号公報に開示されたものがある。この包丁は、柄の峰が、把持したときに掌の面に略沿うように湾曲状に形成されており、柄元に近いところに柄を把持した中指がかかる窪みが設けられている。この包丁では、図6に示した包丁に比べて手関節の屈曲(掌屈)が少なくて済み、比較的刃先に力を入れやすくはなっているが、柄は従来の包丁と同様に平板状であって把持しやすいものであるとは言えず、椅子座位での使用に十分適したものではない。
特開2001−170372号公報
本発明は上述の従来技術に鑑みてなされたものであって、本発明の目的とするところは、立位での使用を妨げることなく、車椅子ユーザや高齢者などが椅子に座った姿勢で使うことの便を計ったユニバーザルな包丁を提供することにある。
本発明の包丁は、上側縁が円弧状である断面略楕円状をした柄を備えた包丁であって、前記柄は、正面視で舌状かつ側面視で略三角形状をした突起部を備え、前記突起部は、柄の上側縁ないし刃身の峰に示指を掛けて柄を把持した際に、中指の末節から中節腹部が掛かる曲面状の前面と当該前面から一方の側面に掛けて母指の末節腹部から母指のIP関節腹部が当たる膨らみと前記前面から他方側面に掛けて中指の中節腹部からPIP関節腹部が当たる膨らみを有するとともに、柄尻が母指球と小指球が形成する窪みに納まって手根有頭骨部近傍に位置する丸みを有することを特徴としている。
言い換えるならば、本発明の包丁は、上側縁が円弧状である柄を備えた包丁であって、前記柄は、正面視舌状かつ側面視略逆三角形状であって正面が曲面で構成された突起部と、当該突起部の前方にて刃身を備えるための基部と、当該基部から柄尻に向けて細くなるイルカ胴体状の握り部とを備え、前記突起部の先端から突起部の側面略中央を立ち上がり前記握り部の側面にかけて連続する楕円弧状の稜線が左右両側面に形成されるとともに母指球と小指球が形成する窪みに納まる丸みが握り部の先端に備えられ、示指を基部の刃元端ないし刃身の柄元に掛けて柄を把持できる位置に前記突起部を備えている。
さらに具体的に言えば、握り部の上側縁を形成する円弧の半径が90〜110mm、前記突起部の基端長が15〜20mm、刃元をまな板に当てた際にまな板上で、刃元から前記突起部の先端までの距離が35〜45mm、突起部の先端から柄尻までの距離が60〜80mmかつ突起部の先端とまな板の間が15±3mmとするのが好適である。
そして、さらに望ましくは、前記基部を、略板状の柄元端から柄尻に向かって厚肉状に膨らませ、刃身と両者の側面を滑らかに接合させるのがよく、また、刃身の峰と基部の上側縁を下に凹である円弧状に接合しておくのが好ましい。
本発明の包丁は、上側縁が円弧状である断面略楕円状をした柄を備えた包丁であって、前記柄は、正面視で舌状かつ側面視で略三角形状をした突起部を備え、前記突起部は、柄の上側縁ないし刃身の峰に示指を掛けて柄を把持した際に、中指の末節から中節腹部がかかる曲面状の前面と当該前面から一方の側面に掛けて母指の末節腹部から母指のIP関節腹部が当たる膨らみと前記前面から他方側面に掛けて中指の中節腹部からPIP関節腹部が当たる膨らみを有するとともに、柄尻が母指球と小指球が形成する窪みに納まり手根有頭骨部近傍に位置する丸みを有しているので、母指と中指および掌の3点に柄が支持される結果、包丁をしっかりと把持して前後左右のぶれを少なくできる。また、上記のように柄を把持すれば、刃渡りの有効機能範囲を狭めることなく刃先に力を加えることができ、手関節への負担が軽減される。したがって、座った状態でも包丁に十分な力を加え、少ない手関節の屈曲で刃先を自由に操ることができる。特に、突起部が上記のような形状をしているので、把持が非常にしやすくなっている。
より具体的な形状として説明すれば、正面視舌状かつ側面視略逆三角形状であって正面が曲面で構成された突起部と、当該突起部の前方にて刃身を備えるための基部と、当該基部から柄尻に向けて細くなるイルカ胴体状の握り部とから柄が構成されている。そして、該突起部の先端から突起部の側面略中央を立ち上がって前記握り部の側面にかけて連続する楕円弧状の稜線が形成されるともに母指球と小指球が形成する窪みに納まる丸みが握り部の先端に備えられ、示指を基部の刃元端ないし刃身の柄元に掛けて柄を把持できる位置に前記突起部が形成されている。したがって、中指の末節から中節腹部を突起部の前面に当てた上で中指のPIP関節近傍を突起部側面において稜線より前方に位置させて柄を把持できる。一方、突起部の反対側側面では、親指のIP関節が突起部の稜線近傍に位置し、末節腹部が稜線より前方に位置するように把持できる。この把持方法は、親指と中指で突起部から基部に掛けての部分を挟持するので、包丁が左右に揺れるのを抑えやすい。また、中指の基節から母指球と小指球が形成する窪みに掛けて握り部がぴったりと納まり、しかも母指球と小指球が形成する窪みに握り部の先端(柄尻)に丸みが形成されているので、前後の動きが確実に抑えられる。このような包丁にすれば、無理な把持姿勢にならず、座位状態での使用を楽にする。
さらに具体的に言えば、握り部の上側縁を形成する円弧の半径が90〜110mm、突起部の基端幅が15〜20mm、刃元をまな板に当てた際にまな板上で、刃元から前記突起部の先端までの距離が35〜45mm、突起部の先端から柄尻までの距離が60〜80mmかつ突起部の先端とまな板までの間が12〜18mmとするのがよい。この大きさが、平均的な人が上記把持方法を採ることができる大きさであって、上記範囲内で多少各寸法を大小させれば、いわゆる三徳包丁、牛刃包丁、ペティーナイフなど刃身の大小を問わずほとんどの種類の包丁に適用することができる。
また、基部を略板状の柄元端から柄尻に向かって厚肉状に膨らませ、刃身と基部の側面を滑らかに接合させることで、デザイン性にも優れ、十分な接合強度を持った包丁に仕上げることができる。そして、刃身の峰と前記基部の上側縁を下に凹である円弧状に接合することで、上記把持をした場合に示指の腹部が刃もしくは柄の峰にフィットし、刃先の揺れをより小さくできる。
以下、図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。図1は本発明の包丁の斜視図、図2(a)(b)(c)はそれぞれ当該包丁の上面図、側面図、下面図、図3(a)(b)はそれぞれ当該包丁の正面図および背面図、図4(a)は図2(a)のA−A線断面図、同図(b)は図2(b)のB−B線断面図、図5はその使用説明図である。
各図に示す包丁は刃身10と柄20とが一体に作製されている。刃身10はほぼ従来の包丁と同様な形状に作製されており、元刃11をまな板に当てた際にまな板に対して略垂直に立ち上がったあご12を有している。そして、あご12の上方にて柄20の刃元端25と刃身10の柄元14が接合されている。柄20は刃身10と例えば溶接等によって接合可能に、例えばステンレス鋼やクロム鋼などの金属材料から作製される。
本発明の包丁の柄20は、把持した手指が刃渡りの有効機能範囲を狭めずに手関節の屈曲(掌屈)を少なくして手関節への負担を軽減する形状としたものである。つまり、柄20(基部22)の上側縁21から刃身10の峰13にかけて示指を当てて柄20を把持した際に、母指および中指ならびに母指球と小指球が形成する窪みとで把持した手の中で柄20が左右前後に動くのを防ぎ、手関節や上肢に負担を掛けずに力を加えられるようにしている。
より具体的に説明すると、本発明の包丁に備えられた柄20は、刃身10の柄元14に接合される基部22と掌によって握られる握り部23および基部22と握り部23とのほぼ境界位置に形成され母指と中指で挟持される突起部24を有する。柄20全体は正面から見て左右対称に作製されている。基部22は、ほぼ板状である刃元端25から突起部24に向けて徐々に肉厚に作製されている。そして、刃身10と柄20は、刃元端25の側面と刃身10の柄元14側面に段差を生じることなく滑らかに接合されている。基部22の上側縁21は、そのほとんどは握り部23の上側縁29と連続する上に凸である円弧を描いているが、刃元端25に近いところではそれと連続して下に凸である円弧を描き、刃身10の刃元端25近傍の峰13へと滑らかに続いている。このため、把持した示指の末節腹部がこの変曲点近傍にフィットして、包丁先端のぶれを小さくする。このためには、把持した示指が基部の刃元端ないし刃身の柄元に掛けることができる程度の長さに基部24を作製する必要があり、この長さは、具体的な数値で示すと、元刃11をまな板に当てた状態で、あご12から突起部24の先端までの長さ(L1)がまな板上の長さで35〜45mmが望ましい。
握り部23は、肉厚となった基部22に連続して柄尻26に向けて細くなるイルカ胴体状に形成されている。ここで、イルカ胴体状とはイルカが背を丸めて海面からジャップした際の胴部をイメージしたものである。つまり、握り部2の上側縁29は上に凸である円弧状に丸みを帯び、握り部23の下側縁は上側縁29よりも曲率が小さな円弧状に丸みを帯びている。そして、柄20の太さは一様ではなく、柄尻26に向かって次第に細くなっている。また、握り部23の上側縁29は、柄20を把持した際に掌が形成するアーチにほぼ沿う形状となっている。このように握り部23は非常に把持しやすい形状で、環指腹部と小指腹部および掌の間にフィットしやすくなっている。この結果、直線状の柄に比べて少ない手関節の屈曲(掌屈)で刃先を十分に動かすことができる。この握り部23の上側縁29がなす円弧の半径は、具体的な数値で示すと100±10mmであって、この範囲が大多数の人の手に合う大きさである。そして、柄尻26は母指球および小指球が形成する窪みに納まるように丸みを帯び、柄尻26は手根有頭骨部近傍、望ましくは手根有頭骨に当たるようにするのがよい。したがって、握り部23の長さは、具体的な数値で示すと、元刃11をまな板に当てた状態で、突起部24の先端から柄尻26の先端までの長さ(L2)がまな板上の長さで65〜75mmである。
本発明の包丁においては、柄20の基部22と握り部23との境界付近に先端が位置する下方に飛び出た突起部24が形成されている。この突起部24は、示指を基部22の刃元端25ないし刃身10の柄元14に掛けて柄20を把持した際に、母指の末節およびIP関節、中指の末節および中節とPIP関節を3次元的に掛けるためのものである。突起部24は正面(刃先側)から見れば舌状、つまり、その基端部は左右に膨らみその先端はほぼ尖った形状であって、突起部24の正面は正面側にやや膨らむ曲面である。そして、その曲面の正面中央にて垂直方向に稜線27が形成される程度の曲率を有するのが好ましい。このような稜線27が形成されると、後述するように、柄20を把持する中指のDIP関節(指先から数えて第1番目の関節)が好ましくこの位置に位置される。また、突起部24は側面視では略逆三角形状をしており、突起部24の基端幅(L3)が約15〜20mmとなるように形成される。なお、この基端幅とは、元刃11をまな板に当てた状態で、基部22の内側縁がなす円弧の頂点と握り部23の内側縁がなす円弧の頂点との間のまな板上の距離をいう。この程度の大きさが、把持した際に中指の末節および中節を掛けるのに好適である。
そして、突起部24から握り部23の側面には、突起部24の先端から立ち上がり柄尻26に向かって伸びる楕円弧状の稜線28が形成されている。この稜線28の位置が突起部24から握り部23において最も太くなった位置であり、稜線28のうち突起部24側面における立ち上がり部分が柄20全体を通じて最も太くなった位置である。
突起部24の先端は、元刃11をまな板に当てた時に突起部24とまな板の距離(高さH)が約15mm、12〜18mm程度となるように形成される。こうすることで、包丁操作時に把持した指もしくは突起部24がまな板に当たるのが回避される。
このように、本発明の包丁では、上記形状をした突起部24と上記形状をした握り部23との存在により椅子座位で力の入れやすい把持を可能にしている。この結果、椅子に座ったままでも、刃先に力を入れやすくなり、細かな包丁操作が容易に行える。
例えば図5に示すごとく、示指を刃身10の峰13に置いて柄20を把持する際には、母指の末節が突起部24の側面にある稜線28より前方の膨らみにだいたい位置し、母指のIP関節(指先より数えて1番目の関節)が突起部24の側面の稜線28に掛かるように位置する。また、中指末節の腹部からPIP関節にかけての部分が突起部24のほぼ前面に位置して、中指のPIP関節からDIP関節(指先から数えて2番目の関節)に掛かる部分が、母指が当たる突起部24側面と反対側側面にある稜線28より前方の膨らみに位置する。そして中指のDIP関節から末節の腹部に掛かる部分がその突起部24側面の稜線28近傍の膨らみにだいたい位置する。そして柄尻26は手根有頭骨部近傍に位置し、握り部23は、柄尻26の近傍が母指球および小指球が形成する窪みにフィットして環指および小指と掌の間でしっかりと把持される。この結果、突起部24の前面に置かれた中指が柄尻26を手根有頭骨部に押し当てるように働き、柄20の前後方向のぶれが抑えられる。そして、突起部24を挟持する母指および中指の間で左右方向のぶれが抑えられる。また、突起部24が幅方向に膨らむとともにその前面が曲面となっているので中指に力を加えやすく、しかも突起部24の基端部(稜線28の曲率が最も大きな箇所近傍)が他の箇所に比べて太くなっているので母指腹部と中指PIP関節近傍で挟持しやすくなっている。そして、突起部24側面の稜線28が母指IP関節および中指PIP関節のひっかかりとなり、指のズレも抑えられる。
また、母指の腹部を基部22の上側縁21に当てて柄20を把持することもできる。この場合には、示指のPIP関節が突起部24の稜線27にひっかかるようにして示指の中節腹部が突起部24の前面の膨らみに位置し、示指の末節腹部および基節腹部が稜線28より前方にある突起部24両側の膨らみに位置する。また、中指が突起部24の背面にあてがわれる。そして、柄20の柄尻26近傍は小指球と小指末節腹部が形成する窪みに納まり、握り部23が中指、環指および小指と掌の中で把持される。この結果、示指と中指とによって突起部24が挟持され、前後方向のぶれが抑えられる。また、基部22の上側縁21に当てられた母指および突起部24を挟持する示指および中指とによって左右方向のぶれが抑えられる。そして、示指と中指が把持する突起部24の基端部が他の部分に比べて太くなっているとともに、握り部23がイルカ胴体状となっているので、握り部23の上側縁29が掌が形成するアーチにほぼぴったりと沿い、握り部23の下側縁が中指、環指、小指の基節にフィットして、握り部23全体がしっかりと把持される。
このように本発明の包丁は、把持をしやすい形状をした握り部23と示指及び中指の末節、中節を掛けることができる突起部24を備えているので、ごく自然に前後左右に動きにくい把持が行え、小さな手関節の屈曲で刃先を動かすことができる。このために、手関節への負担が軽減され、椅子に座った状態でも非常に楽に包丁操作が行える。また、力を加えやすいので、大根やキャベツのように大径の野菜でも簡単に切ることができる。
なお、上記説明では右手で把持した状態について説明したが、柄20は左右対称に作製されているので、左手で把持しても同様な効果を得ることができる。また、図面では説明の都合上、刃身10と柄20の境界が実線で描かれているが、実際には刃元端25と柄元14との接合部は、研磨処理などが施されるので通常目視することはできない。また、基部22の上側縁21と峰13との接続位置が多少前後したり、刃身10と柄20の接合部の傾斜角度や位置が移動しても差し支えない。本発明の包丁では、突起部24および握り部23の形状が中心的機能を果たしており、母指、中指で突起部24を挟持するように柄20を把持した場合に、柄20(基部22)の上側縁21ないし刃身10の峰13に示指を掛けることができるように突起部24が形成されればよい。すなわち、把持した際に刃身10の峰13に示指が掛かる位置に突起部24があればよく、刃身10と柄20の接合位置は問題にはならない。また、刃身10と柄20の接合方法や刃身10の形状は何ら限定されるものでない。したがって、柄20をプラスチック材や樹脂が含浸された強化木材などから作製しても差し支えない。そして、柄20と刃身10の側面を滑らかに接合する必要もなく、図6に示した従来の包丁の如くあごよりも柄側に延伸させた柄元を柄20に挿入して角巻等を用いて柄20と一体化させてもよい。もちろん、デザイン性や接合強度を考慮すれば、図1等に示したように刃身10の柄元14端面と柄20の刃元25端面を接合し、柄元14から刃元25にかけて次第に膨らませて両者の側面を滑らかに連続させるのが好ましい実施形態であるのは言うまでもない。
本発明の一実施形態である包丁の斜視図である。 (a)(b)(c)はそれぞれ同上の包丁の上面図、側面図、下面図である。 (a)(b)はそれぞれ同上の包丁の正面図および背面図である。 (a)は図2(b)のA−A線断面図、(b)は図2(b)のB−B線断面図である。 同上の包丁の使用説明図である。 従来例の包丁の側面図である。
符号の説明
10 刃身
20 柄
23 握り部
24 突起部
26 柄尻
28 突起部側面に形成された稜線



Claims (5)

  1. 上側縁が円弧状である断面略楕円状をした柄を備えた包丁であって、
    前記柄は、正面視で舌状かつ側面視で略三角形状をした突起部を備え、前記突起部は、柄の上側縁ないし刃身の峰に示指を掛けて柄を把持した際に、中指の末節から中節腹部が掛かる曲面状の前面と当該前面から一方の側面に掛けて母指の末節腹部から母指のIP関節腹部が当たる膨らみと前記前面から他方側面に掛けて中指の中節腹部からPIP関節腹部が当たる膨らみを有するとともに、柄尻が母指球と小指球が形成する窪みに納まって手根有頭骨部近傍に位置する丸みを有することを特徴とする包丁。
  2. 上側縁が円弧状である柄を備えた包丁であって、
    前記柄は、正面視舌状かつ側面視略逆三角形状であって正面が曲面で構成された突起部と、当該突起部の前方にて刃身を備えるための基部と、当該基部から柄尻に向けて細くなるイルカ胴体状の握り部とを備え、前記突起部の先端から突起部の側面略中央を立ち上がり前記握り部の側面にかけて連続する楕円弧状の稜線が形成されるとともに母指球と小指球が形成する窪みに納まる丸みが握り部の先端に備えられ、示指を基部の刃元端ないし刃身の柄元に掛けて柄を把持できる位置に前記突起部が設けられていることを特徴とする包丁。
  3. 握り部の上側縁を形成する円弧の半径が90〜110mm、前記突起部の基端長が15〜20mm、刃元をまな板に当てた際にまな板上で、刃元から前記突起部の先端までの距離が35〜45mm、突起部の先端から柄尻までの距離が60〜80mmかつ突起部の先端とまな板の間が15±3mmであることを特徴とする請求項2に記載の包丁。
  4. 前記基部は、略板状の柄元端から柄尻に向かって厚肉状に膨らみ、刃身と基部の側面が滑らかに接合されたことを特徴とする請求項2または3のいずれかに記載の包丁。
  5. 前記刃身の峰と前記基部の上側縁が下に凹である円弧状に接合されたことを特徴とする請求項2〜4のいずれかに記載の包丁。

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