JP2005278805A - 磁気共鳴イメージング装置および静磁場形成装置 - Google Patents

磁気共鳴イメージング装置および静磁場形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】静磁場の調整を容易に可能にする。
【解決手段】撮影空間11に静磁場を発生する永久磁石102と、永久磁石102が発生する静磁場を調整する電磁石コイル113がマトリクス状に配置されている整磁板103と、整磁板103に配置されている電磁石コイル113を制御する電磁石コイル制御部114とを備える。マトリクス状に配置されている電磁石コイル113が、電磁石コイル制御部114により制御されて、静磁場発生源である永久磁石102が発生する静磁場を調整する。
【選択図】図3

Description

本発明は、磁気共鳴イメージング装置および静磁場形成装置に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI:Magnetic Resonance Imaging)装置は、核磁気共鳴(NMR:Nuclear Magnetic Resonance)現象を利用して、被検体の断層画像を撮影できる装置として知られている。磁気共鳴イメージング装置は、医療用途、産業用途などさまざまな分野において、利用されている。
磁気共鳴イメージング装置を用いて被検体の断層画像を撮影する際においては、まず、静磁場が形成された撮影空間内に被検体を置き、被検体内のプロトン(proton)のスピンの方向を静磁場の方向へ整列させて磁化ベクトルを得た状態にする。その後、共鳴周波数の電磁波を照射することにより、核磁気共鳴現象を発生させてプロトンの磁化ベクトルを変化させる。そして、磁気共鳴イメージング装置は、元の磁化ベクトルに戻るプロトンからの磁気共鳴信号を受信し、その受信した磁気共鳴信号に基づいて被検体の断層画像を生成する。
ところで、磁気共鳴イメージング装置においては、撮影空間に形成される静磁場の強度が画像品質へ大きな影響を与えるため、静磁場の分布を均一にすることが要求されている。このため、従来において、撮影空間の静磁場の分布を均一にするためにさまざまな方法が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。
特開2000−126152号公報
従来において、撮影空間の静磁場分布を均一にする際には、まず、その静磁場の分布を測定後、その測定結果に基づいて磁極片を整磁板に貼付けて静磁場を調整する。このため、従来においては、磁極片を正確な位置に貼り付けることが困難であり、微調整が難しかった。また、一般に、静磁場発生源と整磁板と保護するためにカバーが設けられているため、このカバーを取り外した後に、磁極片を貼り付けて静磁場の調整を行う必要がある。このため、製造時において、静磁場の調整を迅速に行うことができず、製造効率が低下していた。また、静磁場発生源として永久磁石を用いた場合、永久磁石が温度変化に敏感なため、カバー取り付け前後において静磁場の分布が異なって正確に静磁場を調整することが困難な場合があり、画像品質が低下する場合があった。
したがって、本発明の目的は、静磁場の調整が容易に可能であって製造効率の向上が可能であり、画像品質を向上可能な磁気共鳴イメージング装置および静磁場形成装置を提供することにある。
上記目的の達成のために本発明の磁気共鳴イメージング装置は、被検体が収容される空間に静磁場を形成する静磁場形成手段と、前記静磁場が生成される空間に勾配磁場を形成する勾配磁場形成手段と、前記静磁場と前記勾配磁場とが形成され前記被検体が収容される空間に電磁波を送信する送信手段と、前記電磁波が送信される被検体からの磁気共鳴信号を受信する受信手段と、前記受信される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を形成する画像形成手段と、を具備し、前記静磁場形成手段は、前記静磁場を発生する静磁場発生源と、前記静磁場発生源が発生させる静磁場を調整する電磁石コイルがマトリクス状に配置されている整磁板と、前記整磁板に配置されている電磁石コイルを制御する電磁石コイル制御手段とを有する。
上記の本発明の磁気共鳴イメージング装置は、整磁板においてマトリクス状に配置されている電磁石コイルが、電磁石コイル制御手段により制御されて、静磁場発生源が発生する静磁場を調整する。
上記目的の達成のために本発明の静磁場形成装置は、空間に静磁場を形成する静磁場形成装置であって、前記静磁場を発生する静磁場発生源と、前記静磁場発生源が発生させる静磁場を調整する電磁石コイルがマトリクス状に配置されている整磁板と、前記整磁板に配置されている電磁石コイルを制御する制御手段とを有する。
上記の本発明の静磁場形成装置は、整磁板においてマトリクス状に配置されている電磁石コイルが、電磁石コイル制御手段により制御されて、静磁場発生源が発生する静磁場を調整する。
本発明によれば、静磁場の調整が容易に可能であって製造効率の向上が可能であり、画像品質を向上可能な磁気共鳴イメージング装置および静磁場形成装置を提供することができる。
以下より、本発明にかかる実施形態の一例について図面を参照して説明する。
<実施形態1>
本発明にかかる実施形態1の磁気共鳴イメージング装置について説明する。
図1は、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置の構成を示す構成図である。
図1に示すように、磁気共鳴イメージング装置は、静磁場マグネット部12と、勾配コイル部13と、RFコイル部14と、RF駆動部22と、勾配駆動部23と、データ収集部24と、制御部25と、クレードル26と、データ処理部31と、操作部32と、表示部33とを有する。
以下より、各構成要素について、順次、説明する。
静磁場マグネット部12は、被検体が収容される撮影空間11に静磁場を形成するために設けられている。静磁場マグネット部12は、静磁場の方向が被検体40の体軸方向に対して垂直な方向Zに沿うように構成されている。
図2は、静磁場マグネット部12の構成を示す構成図である。
図2に示すように、静磁場マグネット部12は、ヨーク101と、永久磁石102と、整磁板103と、カバー部104とを有する。
ヨーク101は、上ヨーク101aと下ヨーク101bとサイドヨーク101cとを有する。上ヨーク101aと下ヨーク101bとは、被検体が収容される撮影空間11を挟むように配置され、サイドヨーク101cによって端部が支持されている。また、上ヨーク101aと下ヨーク101bとサイドヨーク101cは、磁気的に接続されている。
永久磁石102は、被検体が収容される撮影空間11を挟むように上ヨーク101aと下ヨーク101bとにそれぞれ一対で配置されている。永久磁石102は、上ヨーク101aと下ヨーク101bとに磁気的に接続されており、永久磁石102とヨーク101とによって、被検体が収容される撮影空間11に静磁場が発生する。
整磁板103は、鉄などの強磁性体からなり、一対の永久磁石102が対面している面にそれぞれ配置されている。整磁板103は、被検体が収容される撮影空間11に、永久磁石102とヨーク101とによって発生する静磁場を調整するために設けられている。
図3は、本実施形態の整磁板103の構成を拡大して示す拡大図である。図3において、図3(a)は断面図を示し、図3(b)は上方から見た平面図である。
図3に示すように、整磁板103は、底板部111と、突起部112と、電磁石コイル113とを有する。
底板部111は、略同心円の円盤であり、底板部111の周囲を囲うように環状の突起部112が設けられている。整磁板103は、突起部112の部分が底板部111よりも厚くなっており、突起部112の方が底板部111よりも磁気抵抗が低い。このため、整磁板103は、突起部112によって静磁場の強度を補償し、静磁場を均一化している。
そして、突起部112に囲われた底板部111の表面には、電磁石コイル113が設けられている。
図4は、電磁石コイル113の構成を示す構成図である。
図4に示すように、電磁石コイル113は、ループ状に複数巻かれたコイルである。そして、電磁石コイル113は、図3(b)に示すように、底板部111の表面にマトリクス状に配置されている。具体的には、電磁石コイル113は、底板部111の中心から放射状に等間隔に複数が配置されている。電磁石コイル113は、後述する制御部25の電磁石コイル制御部114に接続されており、電磁石コイル制御部114から供給される電流に基づいて磁界を発生し、永久磁石102により発生している撮影空間11の静磁場を調整する。本実施形態においては、電磁石コイル113は、静磁場方向に沿って磁界を発生し、その磁界の大きさと向きとを変更することにより静磁場を調整する。電磁石コイル113は、たとえば、100〜200ppm程度のバラツキを有する静磁場に対して、40〜50ppm以内のバラツキになるように静磁場を調整する。
カバー部104は、永久磁石102と整磁板103とを保護するために、永久磁石102と整磁板103とを覆うように設けられている。
勾配コイル部13は、後述のRFコイル部14が受信する磁気共鳴信号に3次元の位置情報を持たせるために、静磁場マグネット部12が形成する静磁場の強度に勾配を付ける勾配磁場を形成する。勾配コイル部13は、スライス選択勾配磁場、読み取り勾配磁場、位相エンコード勾配磁場の3種類の勾配磁場を形成するために勾配コイルを3系統有する。
RFコイル部14は、被検体40の撮影領域である頭部全体を囲むように配置されており、送信用と受信用とを兼用するように構成されている。RFコイル部14は、静磁場マグネット部12により静磁場が形成される撮影空間11内において、被検体40の撮影領域におけるプロトンのスピンを励起するために、電磁波であるRF信号を送信して高周波磁場を形成する。そして、RFコイル部14は、静磁場マグネット部12により形成されている静磁場の空間11の内部において、励起されたプロトンから発生する電磁波を磁気共鳴信号として受信する。なお、RFコイル部14は、送信用コイルと受信用コイルが独立するように設けてもよい。
RF駆動部22は、RFコイル部14を駆動させて撮影空間11内に高周波磁場を形成するために、ゲート変調器(図示なし)とRF電力増幅器(図示なし)とRF発振器(図示なし)とを有する。RF駆動部22は、制御部25からの指示に基づいて、RF発振器からのRF信号を、ゲート変調器を用いて所定のタイミングおよび所定の包絡線の信号に変調する。そして、ゲート変調器により変調されたRF信号を、RF電力増幅器により増幅した後、RFコイル部14に出力する。
勾配駆動部23は、制御部25の指示に基づいて勾配コイル部13を駆動させて、静磁場空間が形成されている撮影空間11内に、勾配磁場を発生させる。勾配駆動部23は、勾配コイル部13の3系統の勾配コイルに対応して3系統の駆動回路(図示なし)を有する。
データ収集部24は、RFコイル部14が受信する磁気共鳴信号を収集するために、位相検波器(図示なし)とアナログ/デジタル変換器(図示なし)とを有する。データ収集部24は、RFコイル部14からの磁気共鳴信号を、RF駆動部22のRF発振器の出力を参照信号として、位相検波器によって位相検波し、アナログ/デジタル変換器に出力する。そして、位相検波器により位相検波されたアナログ信号である磁気共鳴信号を、アナログ/デジタル変換器によってデジタル信号に変換して、データ処理部31に出力する。
制御部25は、コンピュータにより構成されており、操作部32からの指令信号に基づいて、RF駆動部22と勾配駆動部23とデータ収集部24とを制御する。また、制御部25は、所望の画像を得るために、操作部32に入力される各種指令信号に基づいてデータ処理部31を制御する。また、制御部25は、電磁石コイル制御部114を有する。電磁石コイル制御部114は、図3に示すように、それぞれの電磁石コイル113に接続されている。詳細は後述するが、電磁石コイル制御部114は、静磁場分布が均一になるようにデータ処理部31が算出する電流値に基づいて、電磁石コイル制御部114へ電流を供給し、永久磁石102により撮影空間11に発生している静磁場を調整する。
クレードル26は、被検体40を載置する台であり、クレードル駆動部(図示なし)により撮影空間11内に出し入れ可能となっている。
データ処理部31は、コンピュータにより構成され、制御部25に接続されており、操作部32から入力された操作信号に応じて制御部25を制御する。また、データ処理部31は、データ収集部24に接続されており、データ収集部24から出力される磁気共鳴信号に対して各種の画像処理をして、画像データを生成する。また、データ処理部31は、永久磁石102によって発生する静磁場の分布の測定結果を記憶する。そして、データ処理部31は、その記憶している静磁場分布の測定結果を解析して、静磁場分布が均一になるように、それぞれの電磁石コイル113に供給する電流値を算出し、電磁石コイル制御部114に制御信号を出力する。データ処理部31は、撮影空間内11に発生した静磁場の分布に基づいて、電磁石コイル113に供給する電流の向きや大きさを変えるような制御信号を出力する。
操作部32は、キーボードやマウスなどの操作デバイスにより構成されており、オペレータの操作に応じた操作信号をデータ処理部31に出力する。
表示部33は、グラフィックディスプレイなどの表示デバイスにより構成されており、データ処理部31から出力される画像データに基づいて断層画像の表示を行う。
なお、本実施形態における静磁場マグネット部12と電磁石コイル制御部114とは、本発明の静磁場形成手段と静磁場形成装置とに相当する。また、本実施形態における勾配コイル部13と勾配駆動部23とは、本発明の勾配磁場形成手段に相当する。また、本実施形態におけるRFコイル部14とRF駆動部22とは、本発明の送信手段に相当する。また、本実施形態におけるRFコイル部14とデータ収集部24とは、本発明の受信手段に相当する。また、本実施形態におけるデータ処理部31は、本発明の画像形成手段に相当する。また、本実施形態における永久磁石102は、本発明の静磁場発生源に相当する。また、本実施形態における電磁石コイル113は、本発明の電磁石コイルに相当する。また、本実施形態における整磁板103は、本発明の整磁板に相当する。また、本実施形態における電磁石コイル制御部114は、本発明の電磁石コイル制御手段に相当する。
以下より、上記の本実施形態の磁気共鳴イメージング装置を用いて撮影空間11に静磁場を形成する静磁場形成方法について説明する。
まず、静磁場発生源である永久磁石102を用いて撮影空間内11に静磁場を発生する。この時、磁気センサーを用いて、撮影空間内11に発生した静磁場の分布を測定する。そして、操作部32を用いて、その測定結果をデータ処理部31のメモリに記憶させる。
つぎに、そして、データ処理部31は、記憶している静磁場分布の測定結果を解析し、それぞれの電磁石コイル113に供給する電流値を算出し、電磁石コイル制御部114に制御信号を出力する。たとえば、データ処理部31は、撮影空間内11に発生した静磁場の分布に基づいて、電磁石コイル113に供給する電流の向きや大きさを変えるような駆動信号を出力する。
つぎに、データ処理部31からの制御信号に基づいて、電磁石コイル制御部114がそれぞれの電磁石コイル113に駆動信号を出力する。
つぎに、電磁石コイル制御部114からの駆動信号に基づいて、それぞれの電磁石コイル113が磁界を発生し、永久磁石102により発生した撮影空間内11の静磁場の分布を均一化する。
以下より、上記の本実施形態の磁気共鳴イメージング装置を用いて被検体40の断層画像の撮影をする撮影方法について説明する。
始めに、被検体40をクレードル26に載置する。その後、被検体40の撮影領域である頭部に、RFコイル部14を設置する。そして、パルスシーケンスなどの撮影情報を操作部32に入力する。そして、その入力された撮影情報に基づいて、静磁場マグネット部12により撮影空間11に形成される静磁場の分布を、整磁板103の電磁石コイル113を用いて均一化する。ここでは、データ処理部31が、記憶している静磁場分布の測定結果を解析し、それぞれの電磁石コイルに供給する電流値を算出して、電磁石コイル制御部114に制御信号を出力する。その後、データ処理部31からの制御信号に基づいて、電磁石コイル制御部114がそれぞれの電磁石コイル113に駆動信号を出力する。そして、電磁石コイル制御部114からの駆動信号に基づいて、それぞれの電磁石コイル113が磁界を発生し、永久磁石102により発生した撮影空間内11の静磁場の分布を均一化する。
つぎに、操作部32に入力された撮影情報に基づいて、静磁場が形成されている撮影空間11内に、被検体40が載置されているクレードル26をクレードル駆動部により駆動させ、被検体40の撮影領域である頭部を空間11の内部に搬入する。そして、撮影情報に基づく操作信号を、操作部32が制御部25に出力する。
つぎに、その操作信号に基づいて、制御部25がRF駆動部22と勾配駆動部23とデータ収集部24とを制御し、RFコイル部14と勾配コイル部13とを駆動してスキャンを実施する。そして、被検体40からの磁気共鳴信号をRFコイル部14が受信する。
つぎに、RFコイル部14が受信した磁気共鳴信号をデータ収集部24が収集する。データ収集部24は、位相検波器によって位相検波し、アナログ/デジタル変換器によって磁気共鳴信号をデジタル信号に変換して、データ処理部31に出力する。
つぎに、データ収集部24から出力される磁気共鳴信号に対してデータ処理部31が画像処理し、表示部33が画像を表示する。
以上のように、本実施形態においては、撮影空間11に静磁場を発生する静磁場発生源である永久磁石102と、永久磁石102が発生する静磁場を調整する電磁石コイル113がマトリクス状に配置されている整磁板103と、整磁板103に配置されている電磁石コイル113を制御する電磁石コイル制御部114とを有する。ここで、電磁石コイル制御部114は、電磁石コイル113のそれぞれを制御するように設けられている。本実施形態は、整磁板103においてマトリクス状に配置されている電磁石コイル113が、電磁石コイル制御部114により制御されて、静磁場発生源である永久磁石102が発生する静磁場を調整する。このため、静磁場の調整が容易に可能であって製造効率の向上が可能であり、画像品質を向上可能となる。
<実施形態2>
本発明にかかる実施形態2の磁気共鳴イメージング装置について説明する。
本実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、整磁板103が実施形態1と異なっている。
整磁板103が実施形態1と異なることを除き、実施形態1と同様である。このため、実施形態1と重複する個所については説明を省略する。
図5は、本実施形態の整磁板103の構成を拡大して示す拡大図である。図5において、図5(a)は断面図を示し、図5(b)は上方から見た平面図である。
図5に示すように、本実施形態の整磁板103においては、電磁石コイル113が第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとにより構成されており、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとが複数積み重なるようにして配置されている。第1電磁石コイル113aは、制御部25の第1電磁石コイル制御部114aに接続されている。一方、第2電磁石コイル113bは、制御部25の第2電磁石コイル制御部114bに接続されている。
また、電磁石コイル制御部114は、第1電磁石コイル制御部114aと第2電磁石コイル制御部114bとにより構成されている。第1電磁石コイル制御部114aと第2電磁石コイル制御部114bとは、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとをオン状態またはオフ状態にするようにそれぞれスイッチング制御する。第1電磁石コイル制御部114aと第2電磁石コイル制御部114bとは、互いが異なる電圧の電源に接続されており、撮影空間11の静磁場分布が均一になるように、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとに供給する電流のオンとオフとを制御する。
以上のように、本実施形態において、整磁板111は、電磁石コイル113として、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとが複数積み重なるようにして配置されている。そして、電磁石コイル制御部114は、第1電磁石コイル制御部114aと第2電磁石コイル制御部114bとにより構成され、第1電磁石コイル制御部114aと第2電磁石コイル制御部114bとが、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとをオン状態またはオフ状態にするようにそれぞれスイッチング制御する。これにより、オン状態とオフ状態とのスイッチング制御をするような単純な回路により電磁石コイル制御部114が構成されている場合であっても、第1電磁石コイル113aと第2電磁石コイル113bとによって複数の磁気強度で静磁場を調整することができる。このため、静磁場の調整が容易に可能であって製造効率の向上が可能であり、画像品質を向上可能となる。
<実施形態3>
本発明にかかる実施形態3の磁気共鳴イメージング装置について説明する。
本実施形態の磁気共鳴イメージング装置は、整磁板103が実施形態1と異なっている。
整磁板103が実施形態1と異なることを除き、実施形態1と同様である。このため、実施形態1と重複する個所については説明を省略する。
図6は、本実施形態の整磁板103の構成を拡大して示す拡大図である。図6において、図6(a)は断面図を示し、図6(b)は上方から見た平面図である。
図6に示すように、本実施形態の整磁板103においては、永久磁石102により発生する静磁場の中央側に対応するように電磁石コイル113が配置され、永久磁石102により生成される静磁場の周辺側に対応するように磁極片115が配置されている。永久磁石102により発生する静磁場の中央側においては、電磁石コイル113がその静磁場を調整し、永久磁石102により生成される静磁場の周辺側においては、磁極片115がその静磁場を調整する。
以上のように、本実施形態において、整磁板111は、永久磁石102により発生する静磁場の中央側に対応するように電磁石コイル113が配置され、永久磁石102により生成される静磁場の周辺側に対応するように磁極片115が配置されている。静磁場の中央側においては、より優れた画像品質が要求されるため、電磁石コイル113によって静磁場を微調整できるようになっている。そして、静磁場の周辺側においては、安価な磁極片115を用いて静磁場を調整する。このため、静磁場の調整が容易に可能であって製造効率の向上が可能であり、画像品質を向上可能となる。
なお、本発明の実施に際しては、上記した実施形態に限定されるものではなく、種々の変形形態を採用することができる。
たとえば、上記実施形態において、静磁気発生源として永久磁石を用いた場合について示しているが、これに限定されず、たとえば、超伝導コイル、常伝導コイルなどを用いる場合についても適用することができる。
図1は、本実施形態の磁気共鳴イメージング装置の構成を示す構成図である。 図2は、本発明にかかる実施形態1の磁気共鳴イメージング装置における静磁場マグネット部の構成を示す構成図である。 図3は、本発明にかかる実施形態1の磁気共鳴イメージング装置における整磁板の構成を拡大して示す拡大図である。 図4は、本発明にかかる実施形態1の磁気共鳴イメージング装置における電磁石コイルの構成を示す構成図である。 図5は、本発明にかかる実施形態2の磁気共鳴イメージング装置における整磁板の構成を拡大して示す拡大図である。 図6は、本発明にかかる実施形態3の磁気共鳴イメージング装置における整磁板の構成を拡大して示す拡大図である。
符号の説明
11:撮影空間
12:静磁場マグネット部
13:勾配コイル部
14:RFコイル部
22:RF駆動部
23:勾配駆動部
24:データ収集部
25:制御部
26:クレードル
31:データ処理部
32:操作部
33:表示部
101:ヨーク
102:永久磁石
103:整磁板
104:カバー部
111:底板部
112:突起部
113:電磁石コイル
114:電磁石コイル制御部

Claims (12)

  1. 被検体が収容される空間に静磁場を形成する静磁場形成手段と、
    前記静磁場が生成される空間に勾配磁場を形成する勾配磁場形成手段と、
    前記静磁場と前記勾配磁場とが形成され前記被検体が収容される空間に電磁波を送信する送信手段と、
    前記電磁波が送信される被検体からの磁気共鳴信号を受信する受信手段と、
    前記受信される磁気共鳴信号に基づいて前記被検体の画像を形成する画像形成手段と、
    を具備し、
    前記静磁場形成手段は、
    前記静磁場を発生する静磁場発生源と、
    前記静磁場発生源が発生させる静磁場を調整する電磁石コイルがマトリクス状に配置されている整磁板と、
    前記整磁板に配置されている電磁石コイルを制御する電磁石コイル制御手段と
    を有する
    磁気共鳴イメージング装置。
  2. 前記電磁石コイル制御手段は、前記電磁石コイルのそれぞれを制御するように設けられている
    請求項1に記載の磁気共鳴イメージング装置。
  3. 前記整磁板は、前記電磁石コイルが複数積み重なるようにして配置されており、
    請求項1から2のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  4. 前記電磁石コイル制御手段は、前記電磁石コイルをオン状態またはオフ状態にするように制御する
    請求項1から3のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  5. 前記整磁板は、前記生成される静磁場の中央側に対応するように前記電磁石コイルが配置され、前記生成される静磁場の周辺側に対応するように磁極片が配置されている
    請求項1から4のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  6. 前記静磁気発生源は、前記被検体が収容される空間を挟むように配置され前記静磁場を生成する一対の永久磁石を有する
    請求項1から5のいずれかに記載の磁気共鳴イメージング装置。
  7. 空間に静磁場を形成する静磁場形成装置であって、
    前記静磁場を発生する静磁場発生源と、
    前記静磁場発生源が発生させる静磁場を調整する電磁石コイルがマトリクス状に配置されている整磁板と、
    前記整磁板に配置されている電磁石コイルを制御する制御手段と
    を有する
    静磁場形成装置。
  8. 前記電磁石コイル制御手段は、前記電磁石コイルのそれぞれを制御するように設けられている
    請求項7に記載の静磁場形成装置。
  9. 前記整磁板は、前記電磁石コイルが複数積み重なるようにして配置されており、
    請求項7から8のいずれかに記載の静磁場形成装置。
  10. 前記電磁石コイル制御手段は、前記電磁石コイルをオン状態またはオフ状態にするように制御する
    請求項7から9のいずれかに記載の静磁場形成装置。
  11. 前記整磁板は、前記生成される静磁場の中央側に対応するように前記電磁石コイルが配置され、前記生成される静磁場の周辺側に対応するように磁極片が配置されている
    請求項7から10のいずれかに記載の静磁場形成装置。
  12. 前記静磁気発生源は、前記被検体が収容される空間を挟むように配置され前記静磁場を生成する一対の永久磁石を有する
    請求項7から11のいずれかに記載の静磁場形成装置。
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