JP2005276535A - 固体酸化物形燃料電池及び及びその製造方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池及び及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 高い発電出力を得ることができる固形酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 本発明に係る固体酸化物形燃料電池の製造方法は、ニッケル酸化物、セリア系酸化物,及びバインダーを含有する燃料極ペーストを準備する工程と、ペロブスカイト型酸化物及びバインダーを含有する空気極ペーストを準備する工程と、電解質の一方面に燃料極ペーストを塗布した後、1200〜1600℃で焼結することで燃料極を形成するステップと、電解質の一方面に空気極ペーストを塗布した後、1000〜1300℃で焼結することで空気極を形成するステップとを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、固体電解質を用いた固体酸化物形燃料電池(SOFC)及びその製造方法に関する。
従来より、固体酸化物形燃料電池のセルデザインとして、平板型(スタック型)、円筒型(チューブ型)などが提案されている。
平板型セルは、板状の電解質の表面及び裏面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、こうして形成されたセルはセパレーターを介して複数個積層された状態で使用される。セパレーターは各セルに供給される燃料ガスと酸化剤ガスとを完全に分離する役割を果たしており、各セルとセパレーターとの間にはガスシールが施されている(例えば、特許文献1)。しかしながら、この平板型セルでは、セルに対して圧力をかけてガスシールを施すため、セルが振動や熱サイクルなどに対して脆弱であるなどの欠点があり、実用化に大きな課題を有している。
一方、円筒型セルは、円筒形の電解質の外周面及び内周面に燃料極及び空気極をそれぞれ配置したものであり、円筒縦縞型、円筒横縞型などが提案されている(例えば、特許文献2)。ところが、円筒型セルは、ガスシール性に優れるという利点を有する一方、平板型セルに比べて構造が複雑であるため、製造プロセスが複雑になり、製造コストが高くなるという欠点がある。
さらに、次の問題もある。平板型セル及び円筒型セルのいずれも、性能を向上させるためには電解質を薄膜化することによる内部抵抗の低減が必要となるが、電解質が薄すぎると振動や熱サイクルなどに対して脆弱化してしまい、耐振性や耐久性が低下するという問題があった。
このため、上述した平板型、円筒型に代わる燃料電池として、燃料極及び空気極を固体電解質からなる基板の同一面上に配置し、燃料ガスおよび酸化剤ガスの混合ガスを供給することにより発電が可能な非隔膜式固体酸化物形燃料電池が提案されている(例えば、特許文献3)。この燃料電池によれば、燃料ガスと酸化剤ガスとを分離する必要がないため、セパレーター及びガスシールが不要となり、構造及び製造工程の大幅な簡略化を図ることができる。
また、この非隔膜式固体酸化物形燃料電池では、酸素イオンの伝導が主に固体電解質の表層付近で起こると考えられており、燃料極と空気極とを固体電解質の同一面上で近接させると、電池性能が向上する。したがって、電解質の厚みを必要以上に薄膜化する必要がなく、電池性能を維持したまま電解質の脆弱性を改善することが可能となる。
特開平5−3045号公報(第1頁、第6図) 特開平5−94830号公報(第1頁、第1図) 特開平8−264195号公報(第2−3頁、第1図)
しかしながら、上記特許文献3に記載の燃料電池であっても、その出力は充分とは言えず、さらなる改良の余地があった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、高い発電出力を得ることができる固形酸化物形燃料電池及びその製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意努力した結果、燃料極及び空気極用の所定のペーストを塗布した後、これを所定温度で焼結して燃料極及び空気極を形成することで、高い出力を得られることを見出した。すなわち、本発明は、以下のことを特徴とするものである。
1.ニッケル酸化物、セリア系酸化物,及びバインダーを含有する燃料極ペーストを準備する工程と、ペロブスカイト型酸化物及びバインダーを含有する空気極ペーストを準備する工程と、電解質の一方面に前記燃料極ペーストを塗布した後、1200〜1600℃で焼結することで燃料極を形成するステップと、前記電解質の一方面に前記空気極ペーストを塗布した後、1000〜1300℃で焼結することで空気極を形成するステップとを備えている固体酸化物形燃料電池の製造方法。
2.前記空気極ペーストは、コバルトが含有されたペロブスカイト型酸化物を有しており、前記電解質上に塗布された後、1100〜1200℃で焼結される、上記項1に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
3.前記空気極を焼結するステップでは、前記焼結温度を、0.5〜5時間保持する、上記項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
4.電解質と、前記電解質の一方面に形成され、燃料極及び空気極を有する少なくとも一つの電極体とを備え、前記燃料極は、ニッケル酸化物、セリア系酸化物、及びバインダーを含有する燃料極ペーストを前記電解質上に塗布した後、1200〜1600℃で焼結することで形成されており、前記空気極は、ペロブスカイト型酸化物及びバインダーを含有する空気極ペーストを前記電解質上に前記燃料極と所定間隔をおいて配置した後、1000〜1300℃で焼結することで形成される、固体酸化物形燃料電池。
5.前記空気極は、コバルトを含むペロブスカイト型酸化物を含有した空気極ペーストを、1100〜1200℃で焼結することで形成される、上記項4に記載の固体酸化物形燃料電池。
6.前記空気極は、前記焼結温度を0.5〜5時間保持することで形成される、上記項4または5に記載の固体酸化物形燃料電池。
本発明に係る固形酸化物形燃料電池及びその製造方法によれば、高い出力を得ることができる。
以下、本発明に係る固体酸化物形燃料電池の一実施形態について図面を参照しつつ説明する。図1は本実施形態に係る燃料電池の平面図(a)及びそのA−A線断面図(b)である。
図1に示すように、この燃料電池は、板状の電解質1と、この電解質1の一方面に配置された電極体Eとを備えている。電極体Eは、帯状に形成された燃料極3及び空気極5を有しており、これらの電極3,5は所定間隔をおいて平行に配置されている。この間隔は、例えば1〜1000μmであることが好ましく、10〜500μmであることがさらに好ましい。また、各電極3,5上の全面には、電流を取り出すためのメッシュ状の集電体31,51が形成されている。但し、これ以外にも、電極3,5の端部に集電体を形成することもできる。
燃料極3の膜厚は、1〜300μmであることが好ましく、5〜100μmであることがさらに好ましい。これは、膜厚が小さすぎると三相界面長の低下により出力が低くなるからであり、膜厚が大きすぎると反応ガスの拡散不足による過電圧が増大しやすくなるため、膜厚が大きくなっても、それに応じた出力が得られないからである。つまり、コストパフォーマンスが低くなるからである。また、電極のオーム損も一因である。一方、空気極5の膜厚も、同様に、1〜300μmであることが好ましく、5〜100μmであることがさらに好ましい。その理由は、燃料極の場合と同様である。
また、後述するように、燃料極3をセリア系酸化物を有する材料、空気極5をサマリウム(Sm)をベースとしてコバルトを含んだ材料、そして電解質1をガドリニウムをドープしたセリア系酸化物(GDC)からなる材料で形成した場合には、両電極3,5の膜厚は10〜50μmとすることが好ましく、特に、燃料極3の膜厚を10〜35μm、空気極5の膜厚を10〜40μmとすることが特性上好ましい。
また、両電極3,5について、電極3,5が並ぶ方向の長さ、つまり電極幅Bについては、次のように設定することが好ましい。すなわち、空気極5については、5〜1000μmであることが好ましく、10〜500μmであることがさらに好ましく、20〜200μmであることが特に好ましい。一方、燃料極3の電極幅Bは、5〜1000μmであることが好ましく、500〜700μmであることが好ましい。このとき、燃料極3の電極幅は、空気極5の電極幅よりも大きいことが好ましい。
さらに、各電極3,5について、電極の端部に集電体を配置する場合には、上記電極幅と垂直な方向の長さは、次のように設定することが好ましい。すなわち、両電極3,5において集電体31,51と、そこから最も離れた電極上の端部との間の長さL(以下、「電極長さ」という)は、10000μm以下であることが好ましく、1000〜4000μmであることがさらに好ましい。また、燃料極3の場合は、上記電極長さLを空気極5と同じかそれよりも長くすることが可能である。
次に、上記のように構成された燃料電池の材質について説明する。電解質1の材料としては、固体酸化物形燃料電池の電解質として公知のものを使用することができ、例えば(Ce,Sm)O3,(Ce,Gd)O3等のセリア系酸化物,(La,Sr)(Ga,Mg)O3等のランタン・ガレード系酸化物,スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ),イットリア安定化ジルコニア(YSZ)等のジルコニア系酸化物などの酸素イオン伝導性セラミックス系材料を用いることができる。電解質1は、基板として用いられるため、ある程度の強度が必要であることから、その厚みは、例えば200〜1000μmであることが好ましい。
燃料極3及び空気極5は、セラミックス粉末材料により形成することができる。このとき用いられる粉末の平均粒径は、好ましくは10nm〜100μmであり、さらに好ましくは50nm〜50μmであり、特に好ましくは100nm〜10μmである。なお、平均粒径は、例えば、JISZ8901にしたがって計測することができる。
燃料極3は、例えば、金属触媒と酸化物イオン導電体からなるセラミックス粉末材料との混合物を用いることができる。このとき用いられる金属触媒としては、ニッケル、鉄、コバルトや、貴金属(白金、ルテニウム、パラジウム等)等の還元性雰囲気中で安定で、水素酸化活性を有する材料を用いることができる。また、酸化物イオン導電体としては、蛍石型構造又はペロブスカイト型構造を有するものを好ましく用いることができる。蛍石型構造を有するものとしては、例えば(Ce,Sm)O3,(Ce,Gd)O3などのセリア系酸化物、スカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)やイットリア安定化ジルコニア(YSZ)などのジルコニア系酸化物を挙げることができる。また、ペロブスカイト型構造を有するものとしては(La,Sr)(Ga,Mg)O3などのランタンガレード系酸化物を挙げることができる。上記材料の中では、酸化物イオン導電体とニッケルとの混合物で、燃料極5を形成することが好ましい。なお、酸化物イオン導電体からなるセラミックス材料とニッケルとの混合形態は、物理的な混合形態であってもよいし、ニッケルへの粉末修飾などの形態であってもよい。また、上述したセラミックス材料は、1種を単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。また、燃料極5は、金属触媒を単体で用いて構成することもできる。
空気極5を形成するセラミックス粉末材料としては、例えば、ペロブスカイト型構造を有する金属酸化物で形成することができる。具体的には(Sm,Sr)CoO3,(La,Sr)MnO3,(La,Sr)CoO3,(La,Sr)(Fe,Co)O3,(La,Sr)(Fe,Co,Ni)O3などを挙げることができる。これらセラミックス粉末は、1種を単独で使用することもできるし、2種以上を混合して使用することもできる。なお、コバルトを含有するペロブスカイト型金属酸化物で空気極5を形成すると、電子伝導性及びイオン伝導性がともに向上されるため、好ましい。
また、集電体31,51は、Pt,Au,Ag,Ni,Cu,SUS等の導電性金属、或いは金属系材料,又はLa(Cr,Mg)O3,(La,Ca)CrO3,(La,Sr)CrO3などのランタン・クロマイト系等の導電性セラミックス材料によって形成することができ、これらのうちの1種を単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
上記燃料極3、及び空気極5は、上述した材料を主成分として、さらにバインダー樹脂、有機溶媒などが適量加えられることにより形成される。より詳細には、上記主成分とバインダー樹脂との混合において、上記主成分が50〜95重量%となるように、バインダー樹脂等を加えることが好ましく、70〜90重量%とすることがさらに好ましい。そして、これら燃料極3及び空気極5の焼結後の膜厚を、1μm〜500μmとすることが好ましく、10μm〜100μmとすることがさらに好ましい。また、集電体31,51も、上述した材料に上記添加物を加えることにより形成される。なお、集電体は導電性金属、或いは金属系材料からなるワイヤーやメッシュ状のもの等から形成されていてもよい。
次に、上述した燃料電池の製造方法の一例を説明する。まず、上述した材料からなる板状の電解質1を準備する。続いて、上述した燃料極3、及び空気極5用の粉末材料を主成分として、これらそれぞれにバインダー樹脂、感光性高分子、有機溶媒などを適量加えて混練し、燃料極ペースト、空気極ペーストをそれぞれ作成する。各ペーストの粘度は、次に説明するスクリーン印刷法に適合するように103〜106mPa・s程度であることが好ましい。同様に、集電体用ペーストも、上述した粉末材料にバインダー樹脂等の添加物を加えて作成しておく。このペーストの粘度は上述した燃料極ペースト等と同じである。
続いて、電解質1上の図1(a)に示す位置に、燃料極ペーストをスクリーン印刷法により帯状に塗布した後、所定の時間及び温度で乾燥・焼結し、燃料極3を形成する。このときの焼結温度は、1200〜1600℃にすることが好ましく、1300〜1500℃にすることがさらに好ましい。これは、焼結温度が高すぎると、電極の構造が緻密になりすぎてガス拡散が悪くなるからであり、低すぎると電解質1との密着性が低下することで内部抵抗が大きくなり出力特性が低くなるからである。また、密着性が低いと空気極5が電解質1から剥がれやすくなり、耐久性が低下するという欠点もある。次に、電解質1上の燃料極3と対向する位置に、所定間隔をおいて帯状の空気極ペーストをスクリーン印刷法によって塗布し、所定時間及び温度で乾燥・焼結することにより、空気極5を形成する。このときの焼結温度は、1000〜1300℃にすることが好ましく、1100〜1200℃にすることがさらに好ましい。その理由は燃料極3の場合と同様である。特に、空気極5としてコバルトを含有するペロブスカイト型酸化物を用いた場合には、1100〜1200℃にすることが好ましい。これは、焼結温度が高すぎると、コバルトが飛散して燃料極3を汚染するおそれがあり、電池性能が低下することがあるからである。
そして、燃料極3及び空気極5上に集電体31,51を形成すると、図1に示すような燃料電池が完成する。なお、感光性高分子を使用する場合には、各ペーストを塗布し、乾燥・露光した後に、焼結する必要がある。また、各電極3,5、特に空気極5の焼結の時間は、0.5〜5時間であることが好ましい。これは、焼結時間が短くなると電極3,5と電解質1との密着性が低下することで内部抵抗が大きくなり出力特性が低くなるからである。一方、焼結時間が長くなると電極の構造が緻密になりすぎてガス拡散が悪くなるからである。また、コバルトを含有するペロブスカイト型酸化物を用いた場合、上記と同様に、焼結時間を長くするとコバルトが飛散するおそれがあり、好ましくない。
上記のように構成された燃料電池は、次のように発電が行われる。まず電極体Eが配置された電解質1の一方面上に、水素、又はメタン、エタンなどの炭化水素からなる燃料ガスと空気等の酸化剤ガスとの混合ガスを高温の状態(例えば、400〜1000℃)で供給する。これにより、各電極体Eにおける燃料極3と空気極5との間で、酸素イオン伝導が起こり発電が行われる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では、各ペーストの塗布にスクリーン印刷法を用いているが、これに限定されるものではなく、ドクターブレード法、スプレーコート法、リソグラフィー法、泳動電着法、ロールコート法、ディスペンサーコート法、CVD,EVD,スパッタリング法、転写法等の印刷方法等、その他一般的な印刷法を用いることができる。また、印刷後の後工程として、静水圧プレス、油圧プレス、その他の一般的なプレス工程を用いることができる。
また、上記実施形態では電極体が1つの場合について説明したが、これに限定されるものではなく、複数個の電極体を電解質上に配置し、これらをインターコネクタで接続することもできる。また、上記燃料電池では、集電体やインターコネクタを必ずしも電解質上に配置する必要はなく、この燃料電池をセットする装置側に集電体等を形成しておき、燃料電池を装置にセットしたときに、各電極に対応する部分に集電体やインターコネクタが配置されるように構成することもできる。
以下に実施例を挙げて、本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
ここでは、図1に示す構造を有する燃料電池を作成した。電解質材料としてはGDC(Ce0.9Gd0.11.9)からなる厚さ1mmの板体を使用した。また、燃料極材料としてNiO粉末(0.01〜10μm、平均1μm)、SDC(Ce0.8Sm0.21.9)粉末(粒径1〜10μm、平均0.1μm)を重量比で7:3となるように混合して混合物を作成した後、セルロース系バインダー樹脂を添加して、上記混合物の割合が80重量%となるように燃料極ペーストを作製した。つまり、上記混合物と、バインダー樹脂との重量比が80:20となるようにした。燃料極ペーストの粘度はスクリーン印刷に適した5×105mPa・sとした。続いて、空気極材料としてSSC(Sm0.5Sr0.5CoO3)粉末(0.1〜10μm、平均3μm)を使用し、セルロース系バインダー樹脂を添加して、上記粉末の割合が80重量%となるように空気極ペーストを作製した。つまり、SSC粉末と、バインダー樹脂との重量比が80:20となるようにした。空気極ペーストの粘度は、燃料極と同様にスクリーン印刷に適した5×105mPa・sとした。また、集電体の材料として、金メッシュを用いた。
続いて、各電極の焼結温度を以下の表1のように設定した6つのサンプルを作製した。
Figure 2005276535
次に、各サンプルを次のように作製した。電解質上に、燃料極ペーストをスクリーン印刷法によって幅500μm、長さ7mm、塗布厚み50μmとなるように帯状に塗布した。そして、130℃で15分間乾燥し後、上記各温度で1時間で焼結し、燃料極を形成した。これに続いて、燃料極と並ぶように、電解質上に空気極ペーストをスクリーン印刷法によって幅500μm、長さ7mm、塗布厚み50μmとなるように帯状に塗布した。このとき、燃料極と空気極との位置関係は、図1に示すようにし、その間隔は200μmになるようにした。そして、130℃で15分間乾燥した後、上記各温度で1時間焼結し、空気極を形成した。焼結後の各電極の膜厚は30μmとなった。最後に、燃料極及び空気極の全面に金メッシュを配置し、集電体とした。こうして、6つのサンプルが形成された。
以上のような方法により作製した固体酸化物形燃料電池にメタン:酸素=2:1の混合ガスを800℃で導入し電流−電圧特性の評価を行った。結果は図2及び図3に示すとおりである。図2は、燃料極に関し、異なる焼結温度における電流密度と電圧及び出力密度との関係を示す図であり、図3は、空気極に関し、異なる焼結温度における電流密度と電圧及び出力密度との関係を示す図である。図2によれば、焼結温度が1200℃より大きくなると、出力特性が急激に高くなることが分かる。また、図3によれば、焼結温度が900℃より大きくなると、出力密度が高くなっていることが分かる。
また、図4は、SEM(走査型電子顕微鏡)によって空気極と電解質との断面を撮影したものである。同図によると、900℃で焼結した場合には、空気極と電解質との密着性が悪いが、1200℃で焼結した場合には、空気極と電解質との密着性が高くなっているのが分かる。
本発明に係る固体酸化物形燃料電池の一実施形態の平面図(a)及びA−A線断面図(b)である。 燃料極に関し、異なる焼結温度における電流密度と電圧との関係を示す図である。 空気極に関し、異なる焼結温度における電流密度と電圧との関係を示す図である。 焼結温度が900℃及び1200℃の時の、空気極と電解質との境界付近の顕微鏡写真である。
符号の説明
1 電解質
3 燃料極
5 空気極

Claims (6)

  1. ニッケル酸化物、セリア系酸化物,及びバインダーを含有する燃料極ペーストを準備する工程と、
    ペロブスカイト型酸化物及びバインダーを含有する空気極ペーストを準備する工程と、
    電解質の一方面に前記燃料極ペーストを塗布した後、1200〜1600℃で焼結することで燃料極を形成するステップと、
    前記電解質の一方面に前記空気極ペーストを塗布した後、1000〜1300℃で焼結することで空気極を形成するステップと
    を備えている固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  2. 前記空気極ペーストは、コバルトが含有されたペロブスカイト型酸化物を有しており、前記電解質上に塗布された後、1100〜1200℃で焼結される、請求項1に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  3. 前記空気極を焼結するステップでは、前記焼結温度を、0.5〜5時間保持する、請求項1または2に記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  4. 電解質と、
    前記電解質の一方面に形成され、燃料極及び空気極を有する少なくとも一つの電極体とを備え、
    前記燃料極は、ニッケル酸化物、セリア系酸化物、及びバインダーを含有する燃料極ペーストを前記電解質上に塗布した後、1200〜1600℃で焼結することで形成されており、
    前記空気極は、ペロブスカイト型酸化物及びバインダーを含有する空気極ペーストを前記電解質上に前記燃料極と所定間隔をおいて配置した後、1000〜1300℃で焼結することで形成される、固体酸化物形燃料電池。
  5. 前記空気極は、コバルトを含むペロブスカイト型酸化物を含有した空気極ペーストを、1100〜1200℃で焼結することで形成される、請求項4に記載の固体酸化物形燃料電池。
  6. 前記空気極は、前記焼結温度を0.5〜5時間保持することで形成される、請求項4または5に記載の固体酸化物形燃料電池。
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